JP2007046796A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前面に設けられる吸込み口3と、上面に設けられる吹出し口4を有する筐体1内に、電気部品箱20と、圧縮機21と、ファンコイル11と、空気熱交換器12と、吹出し口と連通するファンケーシング18、ファン17、ファンモータ16からなる送風機15とを収容し、電気部品箱を吸込み口の下方位置に設け、ファンコイルを電気部品箱の上部で吸込み口に対向して設け、空気熱交換器をファンコイルの空気流通方向下流側にファンコイルと並列して設け、ファンモータをファンコイルおよび空気熱交換器の上方に設け、ファンケーシングの下端部が空気熱交換器の上端部よりも下方位置となるように設ける。
【選択図】図3
Description
なお説明すると、ケーシング内を上下に段違いで二段に仕切るとともに、段違い部分を境にしてケーシング内を左右に仕切っている。下段の一方室には水熱源ヒートポンプを構成する圧縮機、水熱交換器などを配置し、下段の他方室(空室部)には水熱源ヒートポンプの電気制御部品を収容する制御装置を配置している。
上段一方室には空気熱交換器およびファンコイルと加湿器を並行して配置し、上面に吸込みダクトを接続している。上段他方室には送風機を配置していて、この送風機の吸込み口部を室内に開口し、吹出し口部は筐体上面に接続する吹出しダクトと連通している。
上述したように、この空気調和装置は、たとえばホテルなどを対象とする業務用として備えられ、複数台の空気調和装置を並べて配置したり、複数台の空気調和装置を同一の架台内に組み込んで1ユニットとなし、複数ユニットを専用の機械室に配置している。そのため、単体の空気調和装置の大型化はユニット全体の大型化に影響し、複数ユニットを配置するための機械室は極めて大なるスペースを確保しなければない。
上記電気部品箱を吸込み口の下方位置に設け、上記ファンコイルを電気部品箱の上部で吸込み口に対向して設け、上記空気熱交換器をファンコイルの空気流通方向下流側にファンコイルと並列して設け、上記ファンモータをファンコイルおよび空気熱交換器の上方に設け、上記ファンケーシングの下端部が空気熱交換器の上端部よりも下方位置となるように設ける。
図1は床置きダクトタイプの空気調和装置の正面図、図2は同空気調和装置内部を模式的に示す背面図、図3は同空気調和装置内部を模式的に示す側面図である。
ここで説明する床置きダクトタイプの空気調和装置は、たとえば複数台の空気調和装置を同一の架台内に組み込んで1ユニットとなし、被空調室とは別途備えられる専用の機械室に複数ユニットが配置されるようになっている。
筐体(本体)1は、金属製の枠体を前後と左右および天地とも矩形状に組立て、その表面に板金からなる板材が取付けられてなる。筐体1の前面略中央部に、吸込みグリル2が着脱自在に嵌め込まれる吸込み口3が設けられる。
筐体1内は、水平仕切り板6によって上下二段に仕切られるとともに、この水平仕切り板6の下部側は垂直仕切り板7によって前後二室に仕切られる。水平仕切り板6から上部側は仕切られておらず、全てが上部室8Aとなっている。したがって、筐体1内部は上部室8Aと、下部前室8Bおよび下部後室8Cの合計三室を備えている。
上記筐体天板部1a下面には、送風機15が吊持されている。この送風機15の具体的な吊持構造については後述する。上記送風機15は、筐体1の背面側へ突出する回転軸aを備えたファンモータ16と、このファンモータ16の回転軸aに嵌着固定されるファン17およびファン17を囲むファンケーシング18とから構成される。上記ファン17は、回転にともなって中心軸方向から空気を吸込んで周方向へ吹出す多翼型をなす。
上記送風機15を駆動することにより、筐体1外部の機械室空気が吸込みグリル2とフィルタ9を介して筐体1内の上部室8Aに吸込まれる。そして、ファンコイル11と空気熱交換器12を流通し、一旦上部室8Aに充満してから、送風機ファンケーシング18の吸込み口部18aと吹出し口部18bを介して吹出しダクト5に導かれ、被空調室へ吹出されるようになっている。
上記電気部品のほとんどは、作用にともなって発熱するが、たとえばパワートランジスタモジュールのように、特に発熱量の大なる電気部品も含まれる。そこで、特に図示していないが、電気部品箱20内に放出される電気部品の排熱を、電気部品箱20外へ排出し、さらに電気部品室8Bから上部室8Aへ導いて、電気部品箱20内の温度上昇を規制する手段が備えられる。
上記圧縮機21、気液分離器、電子膨張弁、水対冷媒熱交換器22Aおよび空気熱交換器12は冷媒管を介して連通され、これらでヒートポンプ式の冷凍サイクル回路を構成する。上記ファンコイル11、水対冷媒熱交換器22A、水対水熱交換器22Bは三方切換え弁とともに水配管を介して連通されていて、これらで熱源水循環回路を構成する。
空気熱交換器12で熱交換した空気は、送風機15を構成するファンケーシング18の吸込み口部18aと吹出し口部18bから吹出しダクト5に沿って導かれ、被空調室に設けられる室内吹出し口から吹出されて室内の暖房作用もしくは冷房作用をなす。
通常運転時は、給水源から水配管の水入口に導かれる水は、水対水熱交換器22Bを通過したのち、ファンコイル11に導かれて、ここに導かれた空気と熱交換をなす。そのあと、水対冷媒熱交換器22Aを介して水出口に熱源水循環回路に沿って導かれる。
あるいは、被空調室の室温が設定温度に到達したとき圧縮機21の運転を停止し、代ってファンコイル11のみの運転をなすようにしてもよい。このとき、冷房時はクーリングタワーから冷水をファンコイル11に導き、暖房時にはボイラーから温水をファンコイル11に導く。送風機15を継続して駆動することで、冷風もしくは温風が被空調室内へ吹出される。
上述したように、この空気調和装置において筐体1内を上部室8Aと下部前室8Bおよび下部後室8Cの三室構成となしている。上部室8Aには、ファンコイル11と空気熱交換器12および送風機15が配置され、下部前室8Bに電気部品箱20が配置され、下部後室8Cに圧縮機21および水熱交換器22と弁類および配管類が配置される。
そして、電気部品箱20は吸込み口3の下方位置に設けられ、ファンコイル11は電気部品箱20の上部で、かつ吸込み口3に対向して設けられ、空気熱交換器12はファンコイル11の空気流通方向下流側に、ファンコイル11と並列して設けられ、ファンモータ16はファンコイル11および空気熱交換器12の上方に設けられ、ファンケーシング18は下端部が空気熱交換器12の上端部よりも下方位置となるように設けられる。
特に、送風機15を構成するファンケーシング18はファン17を囲むので大型化が避けられず、上部室8Aにおいて大きなスペースを占める。ここでは、ファンモータ16がファンコイル11と空気熱交換器12の上方に設けられ、ファンケーシング18の下端部が空気熱交換器12の上端部よりも下方位置になるよう位置をずらせた。
したがって、ファンコイル11と空気熱交換器12の必要高さを確保し、ファンケーシング18の必要スペースを確保できる。空気調和装置としての性能向上を図れるとともに、装置のより小型化を推進できる。
筐体1内を上下に仕切る水平仕切り板6Aが、下部前室8Bと下部後室8C前端において、先に図3で示した高さ位置よりも低く設定される。その分、電気部品箱20と水熱交換器22の上端面との間隙が短縮されるが、吸込み口3、吸込みグリル2、フィルタ9、ファンコイル11および空気熱交換器12のそれぞれ下端部を下方に延長できる。特に、ファンコイル11と空気熱交換器12の熱交換面積の増大化を得られ、熱交換効率の向上に寄与する。
上記水平仕切り板6Aは、ファンコイル11と空気熱交換器12を載置した第1のドレンパン13の後端部から上方へ折曲され、所定高さで水平方向に延出される。したがって、所定高さの部位に対向して配置される圧縮機21および、圧縮機21上端面に接続される吐出管bの上端と、上記水平仕切り板6Aとの間が充分に確保され、これらの筐体1内へのセット作業が容易化する。
ここでは、ファンコイル11と空気熱交換器12を載置する第1のドレンパン13Aは、前面側である吸込み口3側の立上り片部d高さが先に説明したものよりも高く設定され、かつ水平に形成される。背面側の立上り片部eは両側端において前面側の立上り片部dよりもわずかに低く、中央部に向かって下方に傾斜している。中央部において最も低く、かつ半円状の切欠き部25が設けられる。
このように構成することで、たとえばファンコイル11に破水事故が生じた場合に、第1のドレンパン13Aは前後の立上り片部d,eに高さの差を設けているので、ドレンホースから排出されてもなお溜る水は背面側の立上り片部e上端縁からオーバーフローする。しかも、この立上り片部eの中央部に半円状の切欠き部25を設けたから、オーバーフロー位置を拘束できる。
なお、上述した空気調和装置では、全て筐体1内を上下に仕切る水平仕切り板6,6A,6Bを備えたが、これに限定されるものではなく、この水平仕切り板を備えていない空気調和装置であっても支障がない。
上述したように、上記送風機15はファンモータ16とファン17およびファン17を囲むファンケーシング18とから構成される。上記ファンモータ16は筐体1の前面側に位置し、ファン17とファンケーシング18は筐体1の背面側に位置する。結局、ファンモータ16とファン17およびファンケーシング18の軸方向は、筐体1の前後方向に一致する。
上記案内レール30にスライド自在に掛合されるモータベース31の上端片部において、上記ファンモータ16の回転軸aの突出方向とは反対方向の端部に、板片からなる位置決め用ストッパ32が設けられる。
図11(A)に示すように、予め天板部1aにファンケーシング18が取付けられている。この状態でモータベース31に支持されたファンモータ16を対向する。先に説明したように、ファンケーシング18は筐体1の背面側に位置していて、ファンモータ16は筐体1の前面側から筐体上部室8A内に挿入することになる。
図11(B)に示すように、モータベース31の上端片部を案内レール30に掛合し、モータベース31を案内レール30に沿って筐体1の背面側方向へ押し込む。ファンモータ16の回転軸aに嵌着されるここでは図示しないファン17はファンケーシング18内に挿入されていく。
メンテナンス作業など、必要に応じてファンモータ16とファン17を筐体1から取外す場合は、上述した説明とは逆の作業をすればよい。いずれにしてもファンモータ16の脱着は、筐体1の前面側から作業を行うことができるので作業性がよい。
位置決め用ストッパ32によってモータベース31の位置決めを確実になしたあと、取付けねじを介してモータベース31を筐体天板部1aに取付け固定する。モータベース31と筐体天板部1aに設けられる取付け用孔を下方から見上げた状態で取付けねじを挿入するが、すでにモータベース31の位置が正確に出ているので取付けねじに対する作業が容易であり、円滑に行える。
上記ファンモータ16の駆動にともなって発生する熱が周辺に放散されるが、モータベース31がない従来構成ではファンモータ16の熱がそのまま周辺に留まってしまう。しかしながら、上述したように、ここではファンモータ16を隙間を介してモータベース31で囲うので、これらの間から温まった空気が吸込み口部18aに流れて排気される。すなわち、ファンモータ16の周面に設けられる冷却フィンj回りの風速を高めることができ、ファンモータ16を効率よく冷却して熱変換率の改善化を図れる。
この空気調和装置は先に説明したように、たとえば複数台の空気調和装置を同一の架台内に組み込んで1ユニットとなし、複数ユニットが専用の機械室に配置される。したがって、ユニットの最上段部に配置される空気調和装置もあれば、中段、もしくは最下段に配置される空気調和装置もある。
先に図1〜図4で説明した空気調和装置は、筐体天板部1aに吹出しダクト5が接続される構成であるから、架台の最上段部に配置する場合は都合が良いが、中段もしくは最下段に配置する場合は吹出しダクト5が邪魔になってしまう。
特に図3のように、送風機15を構成するファンケーシング18の吹出し口部18bを筐体天板部1aの吹出し口4に接続し吹出しダクト5と連通する上面吹出しばかりでなく、図12のような右側面吹出しや、図13のような左側面吹出しのいずれも選択可能であれば、現地でのダクト設計に合せて吹出し方向の変更が容易化して、作業性の容易化が得られる。
なお、上面吹出しと、左右側面吹出しのいずれも選択可能とするためには、ファン17(ファンモータ16)の回転中心Oを同一位置とする必要がある。具体的には、ファン17の回転中心Oが筐体1の左右幅方向の正しく中央にあり、かつこの回転中心O位置を変えずに、ファンケーシング18の吹出し口部18bが天板部1aに接触するように構成しなければならない。
したがって、図3に示す上面吹出しの場合は、ファンケーシング18の吹出し口部18b端面が直接、筐体天板部1aに取付けられ、図12および図13のように右側面吹出しと左側面吹出しの場合は、ファンケーシング18の吹出し口部18bと側面板1b,1cとの間に補助ダクト35が介在するが、いずれにしてもファン17の回転中心Oは常に同一位置にある。
さらに、複数台の空気調和装置を同一の架台内に組み込んで1ユニットとなし、複数ユニットを専用の機械室に配置するようにしたので、空気調和装置の故障の場合は、ユニット毎に交換して対応できる。したがって、空調作用の中断時間がほとんどなくてすみ、故障装置は別途修理を行える。
本発明は上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。そして、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。
Claims (3)
- 吸込み口と、吹出し口を有する筐体内に、電気部品箱と、圧縮機と、ファンコイルと、空気熱交換器と、上記吹出し口と連通するファンケーシング、ファン、ファンモータからなる送風機とを収容する空気調和装置において、
上記電気部品箱は、上記吸込み口の下方位置に設けられ、
上記ファンコイルは、上記電気部品箱の上部で、かつ吸込み口に対向して設けられ、
上記空気熱交換器は、ファンコイルの空気流通方向下流側に、ファンコイルと並列して設けられ、
上記ファンモータは、ファンコイルおよび空気熱交換器の上方に設けられ、
上記ファンケーシングは、下端部が空気熱交換器の上端部よりも下方位置となるように設けられる
ことを特徴とする空気調和装置。 - 上記ファンモータは、上記筐体の前面から着脱可能に取付けられることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
- 上記吹出し口は、上記筐体の上面、左側面、右側面のいずれか一面に設けられ、
上記送風機は、上記いずれの面に対しても同一回転中心を有し、上記吹出し口に接続可能であることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の空気調和装置。
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