JP2007046417A - 瓦固定用部材及び屋根の構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】強風で瓦が飛ぶことと、雨水が野地板まで浸水することを防ぐ瓦固定用部材及び屋根の構造を提供し、好ましくは、瓦の固定時に加わる瓦固定用釘の打ちこみ力や風圧などによる瓦桟の撓みを防ぎ、屋根の軽量化や建築コスト削減ができる屋根の構造を提供する。
【解決手段】頭部側に第1の抜け止め部13を形成し、先端側に第2の抜け止め部14を形成し、そして第1の抜け止め部13と第2の抜け止め部14との間にストレート部15を形成した軸部を有する瓦固定用部材10で、瓦20を瓦桟30及び野地板40に固定して、第1の抜け止め部13が瓦桟の内部に位置するように、第2の抜け止め部14が野地板の内部に位置するように、そしてストレート部15が、瓦桟と野地板との間にスペーサにて形成された間隙部31から野地板の内部にかけて位置するように、第1の抜け止め部13、第2の抜け止め部14及びストレート部15の位置と長さを設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、住宅などの屋根に葺く瓦の固定用部材、及び該瓦固定用部材を用いた屋根の構造に関する。
瓦は、屋根に葺いただけでは台風などの強風で飛ばされるおそれがあるため、釘等の部材を用いて、野地板や野地板の上面に取り付けられた瓦桟等に固定しなければならないが、瓦をストレート釘(いわゆる丸釘)で固定しても、ストレート釘は比較的抜けやすいため、必ずしも強固な固定ができるわけではない。
そこで軸部の表面にスクリュー条を形成したスクリュー釘を用いて瓦を固定すれば、スクリュー条部の作用で釘が野地板や瓦桟から抜け難くなって、強固な固定を実現できる。しかし瓦の釘孔から雨水が浸水すると、この雨水は、瓦桟及び野地板に打ち込まれた釘のスクリュー条部の谷部に沿って、瓦桟から野地板へと浸水するため、スクリュー釘は、ストレート釘と比較して野地板に腐蝕を生じさせやすい。そのためその先端が野地板まで達しない軸長のスクリュー釘を使用して、野地板への浸水を防ぐことが考えられるが、瓦や瓦桟の厚さのばらつきからスクリュー釘の先端が、瓦桟から僅かに突出して、野地板上面に敷設された防水シートを突き破り、更には野地板に刺さり、結局野地板まで浸水してしまうおそれがある。
そこで軸部の頭部側表面に形成されたスクリュー条部(第1の抜け止め部)と、このスクリュー条部と釘の先端部との間に形成されたリング条部(周突条、第2の抜け止め部)とを有する瓦固定用釘が提案されている(特許文献1)。かかる瓦固定用釘では、スクリュー条部が釘の抜け止め作用に最も優れて、リング条部はスクリュー条部ほどではないが釘の抜止め作用を有する一方、雨水などの浸水がスクリュー条部より少ない。
かかる瓦固定用釘は、瓦、瓦桟、野地板、そして野地板上面に敷設される防水シートの厚さ等に適合するように、スクリュー条部の位置と長さ、リング条部の位置と長さ、及び釘全体の長さが定められて、瓦を固定した状態において、スクリュー条部が瓦桟の内部に位置し、リング条部が野地板の内部に位置し、そしてスクリュー条部とリング条部との境界が瓦桟と野地板との境界に位置するようになっている。すなわち瓦桟内部に位置するスクリュー条部が該瓦固定用釘の瓦桟からの抜けを防止して、また野地板内部に位置するリング条部がスクリュー条部ほどではないが該瓦固定用釘の野地板からの抜けを防止して、瓦が強風で飛ばされることを防ぐともに、スクリュー条部よりも浸水の少ないリング条部が野地板への雨水の浸水を軽減している。
あるいは図10に示すように、野地板1(上面に防水シートを敷設)の上面に棟から軒に向けて複数の瓦桟2vを取り付け、更にこれら瓦桟2v上に棟と平行するように複数の瓦桟2hを取り付けたうえで、スクリュー釘にて瓦を瓦桟2hに固定する屋根の構造が知られている。こうした屋根の構造では、瓦桟2vの厚さ分だけ、スクリュー釘の先端部が瓦桟から突出することを許容できるから、瓦を瓦桟に強固に固定できる(スクリュー釘の先端部が瓦桟から突出したときには、先端部が突出しないときに比べて、スクリュー釘が抜け難いことが知られている)。
特開2003−27669号公報
しかし前述特許文献1記載の瓦固定用釘では、瓦の表面を流れる雨水が、釘に形成されたスクリュー条部の谷部を経て、スクリュー条部とリング条部との境界に伝わり、更に該境界からリング条部へと浸水し、野地板を腐蝕させるおそれがある。また図10に示す屋根の構造では、瓦桟を格子状に取り付けるため、多くの瓦桟を必要として、屋根の重量と屋根部分の厚さが増すること、コストや工期が増加することなどの問題に加えて、間隔Lで配置された瓦桟2vの上に固定された瓦桟2hの撓みを防ぐため、瓦桟2hを太くしなければならず、屋根の重量や建築コストが更に増加してしまうという問題を生じる。
本発明は、これら問題を解決するものであり、強風で瓦が飛ぶことを防ぐとともに、雨水などが野地板まで浸水することを防ぐ瓦固定用部材及び屋根の構造の提供を目的とし、好ましくは、瓦を瓦桟等に固定するときに瓦固定用釘に加わる打ちこみ力、強風で瓦に加わる風圧、及び瓦の重量などで瓦桟に撓みが生じることを防ぐとともに、屋根の軽量化や建築コスト削減ができる屋根の構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる瓦固定用部材は、軸部と軸部の一端に設けた頭部と軸部の他端に設けた先端部とを有し、頭部側に形成された第1の抜け止め部(例えばスクリュー条部)と、先端側に形成された第2の抜け止め部(例えばリング条部)と、第1の抜け止め部と第2の抜け止め部との間に形成されたストレート部とを有して、瓦桟及び野地板に瓦を固定した状態において、第1の抜け止め部が瓦桟の内部に位置し、第2の抜け止め部が野地板の内部に位置し、かつストレート部が、前記瓦桟と前記野地板との間に前記スペーサにて形成された間隙部から前記野地板の内部にかけて位置するように構成されている(請求項1,2)。そして、かかる瓦固定用部材を用いた屋根の構造は請求項5の構成にて実現される。
ここでスクリュー条部は、瓦固定用部材の抜け止め作用で最も優れるが、スクリュー条部の谷部からの浸水を防止できない。リング条部は、浸水防止においてスクリュー条部に優れるがストレート部に及ばず、抜け止め作用においてスクリュー条部に及ばないがストレート部よりも優れている。ストレート部は、軸部の表面に凹凸がないから、野地板等に打ち込まれた場合、野地板等と瓦固定用部材の軸部の表面とが密着して浸水防止に最も優れるが、抜け止め作用はスクリュー条部やリング条部に及ばない。
すなわち瓦は、瓦固定用部材の第1の抜け止め部で瓦桟に最も強固に固定され、次いで第2の抜け止め部で野地板に強固に固定される。そして浸水防止に最も優れるストレート部が、瓦桟と野地板との間にスペーサにて形成された間隙部から野地板の内部にかけて位置して、第1の抜け止め部(瓦残内部)を経て間隙部に達した浸水が野地板内部へ浸水することを防止する(請求項1,2及び5)。
なお、野地板上面には通常防水シートが敷設されるから、第1の抜け止め部を経て間隙部に達した浸水は、防水シート上から野地板上方の空間に蒸発して通気路などを経て、あるいは防水シートの表面を軒に向けて流れて(間隙部は防水シートの表面を流れる浸水の流路や前記通気路にもなる)屋外に排出される。
請求項3及び4にかかる瓦固定用部材は、請求項1及び2の瓦固定用部材が有する第2の抜け止め部をストレート部としたものであり、請求項6に記載の屋根の構造は、請求項3及び4にかかる瓦固定用部材を用いた屋根の構造である。したがって請求項3,4及び6にかかる発明では、瓦は、瓦固定用部材の抜け止め部で瓦桟に強固に固定され、次いでストレート部で野地板に固定されるから、瓦固定用部材の抜け止め防止は殆ど第1の抜け止め部に依存することになるが、ストレート部は、間隙部から野地板の内部にかけて位置して、雨水の野地板内部への浸水を防ぐことができる。
請求項7にかかる屋根の構造では、野地板と瓦桟との間に間断なくスペーサが配置されるから、瓦の固定時に加わる瓦固定用釘の打ちこみ力や瓦に加わる風圧などによる瓦桟の撓みを防ぐことができる。また該屋根の構造では、瓦固定用部材が有する抜け止め部が、瓦桟の内部に位置して、瓦を瓦桟に強固に固定するとともに、瓦固定用部材の先端部を瓦桟から突出させて瓦固定用部材を抜け難くし、スペーサにて形成される間隙部が、瓦固定用部材の先端が野地板やその上面に敷設された防止シートに達することを防いでいる。したがって浸水が抜け止め部(瓦残内部)を経て間隙部に達しても、浸水は蒸発するなどして屋外に排出される。なお請求項3及び5にかかる屋根の構造においても、野地板と瓦桟との間に間断なくスペーサを配置すれば、瓦の固定時に加わる瓦固定用釘の打ちこみ力や瓦に加わる風圧などによる瓦桟の撓みを防ぎ得ることはいうまでもない。
本発明にかかる瓦固定用部材及び屋根の構造よれば、瓦を瓦固定用部材にて瓦桟、あるいは瓦桟及び野地板に強固に固定できて、瓦が強風で飛ぶことを防ぐとともに、雨水が野地板まで浸水することを防ぐことができる。また野地板と瓦桟との間にスペーサを間断なく配置することによって、野地板と瓦桟との間に強固な間隙部を形成して、瓦の固定時に加わる瓦固定用釘の打ちこみ力や風圧などによる瓦桟の撓みを防ぐとともに屋根の軽量化及び建築コスト低減を実現できる。
以下、図面を参照して、本発明にかかる瓦固定用部材及び屋根の構造を説明する。
図1〜図5を用いて、本発明にかかる瓦固定用部材及び屋根の構造(実施例1)を説明する。ここで図1は瓦固定用部材の一例である瓦固定用釘を例示する図であり、図2は該瓦固定用釘を用いて瓦を固定する屋根の構造(断面構造)の一例を示す図であり、図3は該瓦固定用釘のストレート部とリング条部との境界部分の拡大図であり、図4は瓦桟及びスペーサの一例を示す斜視図であり、そして図5は瓦桟を野地板上に取り付けた様子を示す図である。
(瓦固定用釘)
図1に示すように、瓦固定用釘10は頭部11及び軸部12を有し、軸部12は、軸部12の表面に形成されたスクリュー条部(第1の抜け止め部、長さL1)13、軸部12の表面に形成されたリング条部(第2の抜け止め部、長さL2)14、第1の抜け止め部13と第2の抜け止め部14との間に形成されたストレート部15(長さL3)、及び尖った先端部16を有している。ここでスクリュー条部13は、複数のスクリュー条を有して、これらスクリュー条の間に谷部を形成している。リング条部14は、先端部16に向かって縮径する多数のリング条(周条)を有し(図3)、その軸方向断面形状は鋸歯状である。ストレート部15は、軸部の表面に凹凸がなく断面円形である。なお、頭部11とスクリュー条部13との間の部分(図1の長さL4の部分)は、主に瓦の釘孔を遊貫する部分となるので、抜け止め作用を奏する必要がないから、コスト的な観点からストレート部15と同様な形状でもよい。また瓦固定用釘10のリング条部14は、野地板40に打ち込まれる部分だから、ほぼ先端部16の直近まで形成されていることが望ましい(なお瓦固定用釘10の先端からリング条部14までの長さをL5とする)。
(屋根の構造)
上述した瓦固定用釘10を用いて瓦を固定する屋根の断面構造を図2に示す(右側が棟側であり左側が軒側である)。瓦20は、瓦固定用釘10にて、瓦桟30と、防水シート(ルーフィング)41を上面に敷設した野地板40とに固定される。瓦桟30と野地板40の上面に敷設された防水シート41との間には、スペーサ32が介在して間隙部31が形成される(図2(b))。瓦20が瓦固定用釘10にて瓦桟30と野地板40とに固定された状態では、瓦固定用釘10は、瓦20の釘孔21を貫通して、スクリュー条部(第1の抜け止め部)13が瓦桟30の内部に打ち込まれ、リング条部(第2の抜け止め部)14が野地板40の内部に打ち込まれ、そして間隙部31から野地板40の内部にかけて、ストレート部15が打ち込まれている。
例えばここで、瓦20(陶器瓦)の厚さが25mm、瓦桟30の厚さが15mm、間隙部31の間隙長が7mm、防水シート41の厚さが2mm、野地板40の厚さが12mmである場合には、瓦固定用釘10の軸部12におけるL1〜L5の合計長を、瓦20の厚さ、瓦桟30の厚さ、間隙部31の間隙長、防止シート41の厚さ、及び野地板40の厚さの合計よりも長くして、先端部16(例えば長さ3mm)を野地板40の下面から突出させることが望ましい。先端部16が突出した場合と突出しない場合とを対比すると、突出した方が、より強固に瓦固定用釘10を野地板40に固定できるからである。
そして瓦固定用釘10におけるL4を瓦20の厚さ(25mm)とほぼ同じ長さとしたうえで、L1を瓦桟30の厚さ(15mm)より若干長くするのが好ましい。なぜならば、瓦桟30の内部のすべての場所にスクリュー条部13が位置すれば、瓦固定用釘10を瓦桟30に最も強固に固定できるからであり、また瓦20の釘孔21の内部や間隙部31にスクリュー条部13が位置しても抜け止め作用を発揮しないからである。但しスクリュー条部13とストレート部15との境界17を瓦桟30の下面よりも若干間隙部31内に寄せることで、スクリュー条部13を伝わってきた浸水を瓦桟30の内部に留めないようにして、瓦桟30の腐食を予防することが望ましい。ここで、L4とL1との合計の最長は、瓦20の厚さ、瓦桟30の厚さ、間隙部31の間隙長の合計である47mmである。これ以上長くなると、浸水が伝わるスクリュー条部13の谷部が防水シート41の内部に達してしまうからである。
またL4,L1及びL3の合計は、瓦20の厚さ、瓦桟30の厚さ、間隙部31の間隙長、及び防止シート41の厚さの合計(49mm)より長く、例えば52mmとする。こうすることで、野地板40に打ち込まれたストレート部15(3mm)の外周面が野地板40と密着して、野地板40への浸水を防止することができるからである。このときリング条部14は、野地板40(厚さ12mm)の内部に位置して、野地板40に瓦固定用釘10を強固に固定する。もちろんストレート部15の外周面は防水シート41とも密着するから、防水シート41への浸水も防止される。
ここでストレート部15の径dsは、リング条部14の最大径d1よりも若干大きいことが望ましい(図3)。なぜならば、瓦固定用釘10を野地板40に打ち込むと、リング条部14が野地板40内に形成した内径d1の釘孔に、径dsのストレート部15が打ち込まれて、ストレート部15の外周面が野地板40により強固に密着して、野地板40への浸水をより効果的に防ぐことができるからである。例えば、d1が2.2mmのとき(d2=2.0mm)、dsを2.4mmとするなどである。
(瓦桟及びスペーサ)
図4は瓦桟30及びスペーサ32の一例を示す斜視図である。例えば瓦桟30は、長手方向が30mmそして短手方向が15mmの断面を有する合成樹脂あるいは木材などの角材であり、短手方向が瓦桟30の厚さ方向となって、瓦桟30の下面30aには、スペーサ32が接着等で強固に固着される。合成樹脂からなるスペーサ32は、2枚の長方形の平板32aを平行配置するとともに、それら平板32aの間に、平板32aと直行する方向に平板32bを等間隔で多数平行配置して、スペーサ32の幅方向に多数の通気路32cを形成している。
図5に示すように、瓦桟30は、スペーサ32を下側にして、防止シート41を敷設した野地板40上に棟と平行して多数配置され、野地板40や垂木などに、釘などにて強固に固定される。野地板40上に固定された瓦桟30と野地板40(防水シート41)との間には、スペーサ32が間断なく配置されて、スペーサ32が有する平板32bの高さと略等しい間隙長を有する間隙部31が形成されて、瓦の固定時に加わる瓦固定用釘の打ちこみ力や瓦に加わる風圧などによって瓦桟30に撓みが生じることを防止している。
こうして瓦20は、瓦固定用釘10のスクリュー条部13にて瓦桟30に強固に固定され、次いでリング条部14にて野地板40に強固に固定される。また浸水防止に優れるストレート部15は、間隙部31から野地板40内部にかけて位置して、スクリュー条部13を経て間隙部31に達した浸水などが野地板40の内部へ浸水することを防いでいる。間隙部31に達した浸水は、蒸発して図示しない通気口などから屋外に排出され、あるいは野地板40上の防水シート41にて軒側へと導かれて屋外に排出される。
なお瓦固定用釘10は、そのスクリュー条部13、リング条部14、ストレート部15先端部16および図1中のL4の長さが、施工における瓦20、瓦桟30、スペーサ32、野地板40及び防水シート41の厚さ寸法に適合するように設定されて製造される。
(実施例1の変形例)
図6は本発明にかかる瓦固定用釘10(実施例1)の変形例であり、図7は本発明にかかる屋根の構造(実施例1)の変形例の断面構造を示す図である。なお実施例1と同様の機能を有する構成要素には、同一の符合を附してその説明を省略する。
(瓦固定用釘)
図6に示すように、瓦固定用釘10aは、リング条部(第2の抜け止め部)を有しない点を除いて、瓦固定用釘10と同様の構成を有している。従って瓦固定用釘10aにおけるストレート部15(長さL3a)と先端部16(長さL5a)との合計長は、図1における瓦固定用釘10のストレート部15(長さL3)、リング条部(長さL2)及び先端部16を含む長さL5の合計長となって、野地板40に打ち込まれる部分は、すべてストレート部15となる。
(屋根の構造)
図7に示すように、瓦20が瓦固定用釘10aにて瓦桟30と野地板40とに固定された状態では、瓦固定用釘10aは、瓦20の釘孔21を貫通して、スクリュー条部(抜け止め部)13が瓦桟30の内部に打ち込まれ、ストレート部15が間隙部31から野地板40の内部にかけて打ち込まれている。ここで瓦固定用釘10aのスクリュー条部13と、瓦桟30及び間隙部31との位置関係は、前述実施例1と同様である。また瓦固定用釘10aの先端部16を野地板40の下面から突出させることで、瓦固定用釘10aと野地板40との固定をより強固にできることも、前述実施例1と同様である。
こうして瓦20は、瓦固定用釘10aのスクリュー条部13にて瓦桟30に強固に固定され、次いでストレート部15にて野地板40に固定される。野地板40への瓦固定用釘10aの固定は、ストレート部15によるから実施例1ほど強固ではないが、瓦桟30の厚さが野地板40に比して厚いことに加えて、抜け止め作用に最も優れるスクリュー条部13が瓦桟30の内部に位置することから、該変形例も、瓦20が強風などで飛ばされることを防ぐことができるとともに、浸水防止に最も優れる瓦固定用釘10aのストレート部15が、間隙部31から野地板40の内部にかけて位置して、スクリュー条部13を経て間隙部31に達した雨水などが野地板40の内部へ浸水することを防ぐことができる。なお浸水は、実施例1と同様に蒸発するなどして屋外に排出される。
実施例2に係る屋根の断面構造を図8(軒側から見た断面構造)及び図9に示す。なお実施例1と同様の機能を有する構成要素には、同一の符合を附してその説明を省略する。
図8に示すように、瓦桟30は、スペーサ32、及び防水シート41を敷設した野地板40とともに、釘10cにて垂木42に強固に固定され(垂木42の間隔は通常455mm前後である)、この瓦桟30に、瓦固定用木ねじ(瓦固定用部材)10bにて、瓦20が固定される(なお図8においては、瓦20を1枚だけ示す)。
この屋根の断面構造では、図9に示すように、瓦固定用木ねじ10bは軸部に雄ねじ部(抜け止め部)13aを有し、瓦固定用木ねじ10bの軸長は瓦20の厚さと瓦桟30の厚さとの合計長(40mm)より若干長く、瓦固定用木ねじ10bが瓦20を固定した状態において、瓦固定用木ねじ10bの雄ねじ部13aが瓦桟30の内部のすべての場所に位置し、また瓦固定用木ねじ10bの先端部16が瓦桟30の下面30aよりも間隙部31内に突出している。なお瓦固定用木ねじ10bの先端部16が防水シート41に突き刺さらないようにするために、瓦固定用木ねじ10bの軸長は、瓦20の厚さ、瓦桟30の厚さ、及び間隙部31の間隙長の合計長(47mm)より短くなければならない。
この屋根の構造では、瓦20は、釘10cにて垂木42に強固に固定された瓦桟30に、瓦固定用木ねじ10bにて強固に固定されるから、また瓦固定用木ねじ10bの先端が瓦桟30の下面30aから突出して瓦固定用木ねじ10bと瓦桟30との固定を強固なものとしているから、瓦20が強風などで飛ばされることを防ぐことができるとともに、瓦固定用木ねじ10bの雄ねじ部13aが有する谷部を経て間隙部31に達した浸水は、間隙部31で蒸発などして屋外に排出されて、野地板40への浸水が防止される。
なお本発明の瓦固定用部材は、軸部と軸部の一端に設けた頭部と軸部の他端に設けた先端部とを有して、本発明の抜け止め部を有するものであれば、瓦固定用釘及び瓦固定用木ねじに限定されない。請求項1,2及び5における第1の抜け止め部及び第2の抜け止め部は、同様の作用効果を有するものであれば、スクリュー条部及びリング条部に限定されず、請求項3,4及び6における抜け止め部は、同様の作用効果を有するものであれば、スクリュー条部部に限定されず、請求項7における抜け止め部は、同様の作用効果を有するものであれば、雄ねじ部に限定されない。スペーサは瓦桟と野地板との間に間隙部を形成するものであれば、各実施例におけるスペーサに限定されない。
また図8(実施例2)に示す、瓦桟、スペーサ、野地板、及び垂木の位置関係と、これら各構成要素間の固定とについては、それぞれの実施例における瓦固定用部材の相違を除いて、他の実施例において適用できることはいうまでもない。
本発明にかかる瓦固定用釘(実施例1)の一例を示す図である。 実施例1における屋根の構造(断面構造)の一例である。 図1の瓦固定用釘のストレート部とリング条部との境界部分を拡大して示す図である。 瓦桟とスペーサの一例を示す斜視図である。 瓦桟を野地板上に取り付けた様子を示す図である。 瓦固定用釘(実施例1)の変形例を示す図である。 実施例1の変形例における屋根の構造(断面構造)の一例である。 実施例2にかかる屋根の構造における瓦桟、スペーサ、野地板、及び垂木の位置関係とこれら各構成要素間の関係の一例を示す図である。 実施例2における屋根の構造(断面構造)の一例である。 従来の屋根の構造における瓦桟の配置の一例を示す図である。
符号の説明
10 瓦固定用釘(瓦固定用部材)
10a 瓦固定用釘(瓦固定用部材)
10b 瓦固定用木ねじ(瓦固定用部材)
11 頭部
12 軸部
13 スクリュー条部(第1の抜け止め部、抜け止め部)
13a 雄ねじ部(抜け止め部)
14 リング条部(第2の抜け止め部)
15 ストレート部
16 先端部
20 瓦
30 瓦桟
31 間隙部
32 スペーサ
40 野地板

Claims (7)

  1. 軸部と該軸部の一端に設けた頭部と該軸部の他端に設けた先端部とを有して、
    野地板と該野地板上にスペーサを介して取り付けられた瓦桟とに、瓦を固定する瓦固定用部材であって、
    前記頭部側に形成された第1の抜け止め部と、前記先端部側に形成された第2の抜け止め部と、前記第1の抜け止め部と前記第2の抜け止め部との間に形成されたストレート部とを有し、
    前記瓦桟及び前記野地板に前記瓦を固定した状態において、
    前記第1の抜け止め部が前記瓦桟の内部に位置し、
    前記第2の抜け止め部が前記野地板の内部に位置し、
    かつ前記ストレート部が、前記瓦桟と前記野地板との間に前記スペーサにて形成された間隙部から前記野地板の内部にかけて位置することを特徴とする瓦固定用部材。
  2. 前記第1の抜け止め部がスクリュー条部であり、前記第2の抜け止め部がリング条部であることを特徴とする請求項1に記載の瓦固定用部材。
  3. 軸部と該軸部の一端に設けた頭部と該軸部の他端に設けた先端部とを有して、
    野地板と該野地板上にスペーサを介して取り付けられた瓦桟とに、瓦を固定する瓦固定用部材であって、
    前記頭部側に形成された抜け止め部と、該抜け止め部と前記先端部との間に形成されたストレート部とを有し、
    前記瓦桟及び前記野地板に前記瓦を固定した状態において、
    前記抜け止め部が前記瓦桟の内部に位置し、
    かつ前記ストレート部が、前記瓦桟と前記野地板との間に前記スペーサにて形成された間隙部から前記野地板の内部にかけて位置することを特徴とする瓦固定用部材。
  4. 前記抜け止め部がスクリュー条部であることを特徴とする請求項3に記載の瓦固定用部材。
  5. 野地板と、該野地板上にスペーサを介して取り付けられた瓦桟と、該瓦桟に掛止された瓦と、軸部と該軸部の一端に設けた頭部と該軸部の他端に設けた先端部とを有して、前記瓦を前記瓦桟と前記野地板とに固定する瓦固定用部材とを有する屋根の構造であって、
    前記瓦固定用部材が、前記頭部側に形成された第1の抜け止め部と、前記先端部側に形成された第2の抜け止め部と、前記第1の抜け止め部と前記第2の抜け止め部との間に形成されたストレート部とを有し、
    前記瓦固定用部材が前記瓦を前記瓦桟及び前記野地板に固定した状態において、
    前記第1の抜け止め部が前記瓦桟の内部に位置し、
    前記第2の抜け止め部が前記野地板の内部に位置し、
    前記ストレート部が、前記瓦桟と前記野地板との間に前記スペーサにて形成された間隙部から前記野地板の内部にかけて位置することを特徴とする屋根の構造。
  6. 野地板と、該野地板上にスペーサを介して取り付けられた瓦桟と、該瓦桟に掛止された瓦と、軸部と該軸部の一端に設けた頭部と該軸部の他端に設けた先端部とを有して、前記瓦を前記瓦桟と前記野地板とに固定する瓦固定用部材とを有する屋根の構造であって、
    前記瓦固定用部材が、前記頭部側に形成された抜け止め部と、該抜け止め部と前記先端部との間に形成されたストレート部とを有し、
    前記瓦固定用部材が前記瓦を前記瓦桟及び前記野地板に固定した状態において、
    前記抜け止め部が前記瓦桟の内部に位置し、
    前記ストレート部が、前記瓦桟と前記野地板との間に前記スペーサにて形成された間隙部から前記野地板の内部にかけて位置することを特徴とする屋根の構造。
  7. 野地板と、該野地板上にスペーサを介して取り付けられた瓦桟と、該瓦桟に掛止された瓦と、軸部と該軸部の一端に設けた頭部と該軸部の他端に設けた先端部とを有して前記瓦を前記瓦桟に固定する瓦固定用部材とを有する屋根の構造であって、
    前記スペーサが前記瓦桟と前記野地板との間に間断なく配置され、
    前記瓦固定用部材が抜け止め部を有して前記瓦を前記瓦桟に固定した状態において、
    前記瓦固定用部材の先端部部が、前記瓦桟と前記野地板との間に前記スペーサで形成された間隙部に突出し、かつ前記野地板に接しないことを特徴とする屋根の構造。
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