JP2007046347A - シリンダ錠 - Google Patents

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JP2007046347A JP2005232374A JP2005232374A JP2007046347A JP 2007046347 A JP2007046347 A JP 2007046347A JP 2005232374 A JP2005232374 A JP 2005232374A JP 2005232374 A JP2005232374 A JP 2005232374A JP 2007046347 A JP2007046347 A JP 2007046347A
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Shunichi Osada
俊一 長田
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Abstract

【課題】組立作業性の良好なシリンダ錠の提供を目的とする。
【解決手段】取付対象1に開設された取付穴2から挿入されて該取付対象1に固定されるシリンダ錠本体3と、
シリンダ錠本体3に装着され、前記取付穴2を覆う化粧リング4とを有し、
前記化粧リング4は、シリンダ錠本体3の前端部からシリンダ錠本体3に外挿された後、シリンダ錠本体3に脱離可能に弾発係止されるストッパリング5により抜け止めされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリンダ錠に関するものである。
化粧リングを利用した破壊操作を防止可能なシリンダ錠としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来例において、シリンダ錠は、取付穴を利用してドア等の取付対象に固定されるシリンダ錠本体と、シリンダ錠本体に連結されて取付穴を閉塞する化粧リングとを有する。
シリンダ錠本体の先端には筒状ヘッド部材がねじ止めされ、その後部に所定のトルク負荷下で空転可能な防犯用外筒体が装着される。
シリンダ錠本体に外嵌合される化粧リングにはリング状固定板がビス止めされ、リング状固定板の内周縁に形成された爪状係合突起が防犯用外筒体に凹設された被係合部に嵌合する。被係合部への嵌合状態において爪状係合突起の先端は筒状ヘッド部材の外径より内方に突出しており、この爪状係合突起を筒状ヘッド部材の後端縁に係止させることにより化粧リングの抜け止めがなされる。
化粧リングを利用したシリンダ錠本体への引き抜き方向の負荷が加えられると、爪状係合突起が筒状ヘッド部材の後端縁に押されて変形し、化粧リングがシリンダ錠本体から脱離して、化粧リングを引き抜くことによるシリンダ錠の破壊操作が防止される。
特開2005-180080号公報
しかし、上述した従来例においてシリンダ錠の組み立ては、まず、シリンダ錠本体から筒状ヘッド部材を取り除いたサブアッセンブリ体を製造し、これに化粧リングを装着した後、さらに、サブアッセンブリ体に筒状ヘッド部材を固定して行う必要があり、組立作業性が悪いという問題がある。
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、組立作業性の良好なシリンダ錠の提供を目的とする。
本発明によれば上記目的は、
取付対象1に開設された取付穴2から挿入されて該取付対象1に固定されるシリンダ錠本体3と、
シリンダ錠本体3に装着され、前記取付穴2を覆う化粧リング4とを有し、
前記化粧リング4は、シリンダ錠本体3の前端部からシリンダ錠本体3に外挿された後、シリンダ錠本体3に脱離可能に弾発係止されるストッパリング5により抜け止めされるシリンダ錠を提供することにより達成される。
シリンダケース9内にプラグ8を回転操作可能に保持して形成されるシリンダ錠本体3と、ドア等の取付対象1の取付穴2を閉塞する化粧リング4とは、ストッパリング5を介して連結される。ストッパリング5は、適宜の弾発係止手段を備えており、ストッパリング5をシリンダ錠本体3に押し込むと、弾発係止手段は一旦弾性変形してシリンダ錠本体3上を移動し、シリンダ錠本体3に凹設された被係止部に達した際に再び原形に復帰して係止する。
この状態で化粧リング4に引き抜き方向の力を付与すると、上記弾発係止手段の係止が解除されて化粧リング4がシリンダ錠本体3から脱落し、化粧リング4を利用したシリンダ錠の破壊を防止する。弾発係止手段の形状、位置、数量等は、化粧リング4の脱落に要する外部負荷の大きさと、弾発係止手段の剛性等を考慮して適宜決定される。
また、シリンダ錠の組み立ては、シリンダ錠本体3に化粧リング4を外挿し、次いで、ストッパリング5を押し込むだけで完了するために、従来例に比して組み立て効率を飛躍的に向上させることができる。
さらに、化粧リング4とストッパリング5との間に圧縮スプリング7が巻装されて、化粧リング4を取付対象側に付勢するように構成できる。この場合も、化粧リング4を外挿し、次いで圧縮スプリング7とストッパリング5を押し込むだけで組み立てが完了する。
また、シリンダ錠は、
前記シリンダ錠本体3が、
プラグ8を回転可能に保持するシリンダケース9と、
シリンダケース9に空転自在、かつ、引き抜き不能に装着される空転部材10とを有し、
前記空転部材10が、少なくとも化粧リング4脱離後のシリンダケース9の露出部を覆うように構成できる。
この場合、化粧リング4が脱落した後に外部に露出するシリンダ錠本体3は、シリンダケース9に対して空転自在な空転部材10により覆われているために、化粧リング4を脱落させた後、シリンダ錠本体3にパイプレンチ等を使用して回転トルクを負荷する不正破壊を確実に防止できる。
本発明によれば、化粧リングへの操作によるシリンダ錠の不正破壊を防止することができ、かつ、組立作業性も良好にすることができる。
図1から3にドア錠として構成された本発明の実施の形態を示す。ドア錠は、シリンダケース9内にプラグ8を挿入したシリンダ錠本体3と、シリンダ錠本体3に連結される化粧リング4とを有する。
図1、3に示すように、プラグ8とシリンダケース9には各々複数のピン挿通孔20が穿孔されており、プラグ8側のピン挿通孔20にはタンブラピン8aが、シリンダケース9側のピン挿通孔20にはドライブピン9aが長手方向に移動自在に収容される。シリンダケース9側とプラグ8側のピン挿通孔20は、プラグ8が施錠回転位置にあるときに正対して連通し、ドライブピン9aは圧縮スプリング9bによりプラグ8方向に付勢される。
また、プラグ8中心部には、長手通しにキー挿入溝11が設けられ、プラグ8が施錠回転位置にあり、かつ、解錠キー(図示せず)がキー挿入溝11に挿入されない状態では、タンブラピン8aの一端はドライブピン9aに押されて図3に示すように、キー挿入溝11内に突出する。この状態でタンブラピン8aとドライブピン9aとの境界はプラグ8内に位置し、プラグ8のシリンダケース9との回転境界はドライブピン9aにより閉じられ、プラグ8の回転が禁止される。
この状態からキー挿入溝11内に図外の解錠キーを挿入すると、タンブラピン8aはキー挿入溝11から押し出され、解錠キーが真正、すなわち、押し出し量が適正であると、タンブラピン8aとドライブピン9aとの境界がプラグ8の回転境界に位置し、プラグ8に対する回転操作が許容される。プラグ8が回転すると、プラグ8後端に固定されるジョイント8bが回転し、ドア(取付対象1)内に固定された箱錠1aが施解錠操作される。シリンダ錠本体3を箱錠1aに連結するために、シリンダケース9の後端には錠連結部9cが形成される。
上記プラグ8の前端(本明細書において解錠キーの挿入端側を「前方」、箱錠側を「後方」とする。)には、プラグ8のキー挿入溝11に連通するキー挿入開口12を備えた保護キャップ14が装着される。保護キャップ14はドリル等の切削工具による耐切削性が十分に高い焼入鋼等の高硬度材料により形成され、さらに、キー挿入開口12に工具を挿入して強制回転させることによるプラグ8への破壊操作を防止するために、プラグ8に対して空転自在に装着される。
キー挿入開口12越しにプラグ8のキー挿入溝11内にドライバ等の工具を挿入してプラグ8に回転トルクを与えることができないように、キー挿入開口12は可及的に長い経路長が設定される。図1、3は、上記目的を達成するために、保護キャップ14のキー挿入開口12が、最前端のタンブラピン8aの直近にまで至っていることを示す。また、図2に示すように、キー挿入開口12の側壁で、解錠キーの挿入に支障のない位置に小突条12aを突設し、ドライバ等を深く挿入することができないようにするのが望ましい。
施錠状態において上記保護キャップ14のキー挿入開口12の回転位置をプラグ8のキー挿入溝11の回転位置に一致させるために、節度停止手段21が設けられる。節度停止手段21は、シリンダケース9の先端部に形成される貫通孔21a内に収容され、圧縮スプリング21bと、圧縮スプリング21bの両端に配置される一対の連結子15、15からなる。
貫通孔21aは、両開放端が保護キャップ14と、後述するキャップ部材16の筒部16aに対応する位置に設けられる。図1に示すように、保護キャップ14側に位置する一方の連結子15はボール状に形成され、キャップ部材16側の連結子15は、圧縮スプリング21bの一端に被せられるキャップ形状に形成される。これら連結子15は、プラグ8が施錠回転位置にあるときに保護キャップ14の外周に形成される位置決め凹部13と、キャップ部材16の小孔16bに正対し、圧縮スプリング21bの付勢力により各々に落ち込み、保護キャップ14の不用意な空転を規制する。
この状態から保護キャップ14に回転トルクが付与されると、圧縮スプリング21bの付勢力に抗して各連結子15は貫通孔21a内に縮退し、保護キャップ14の回転を許容する。保護キャップ14に対する回転トルクの付与がプラグ8とともになされなかった場合、すなわち、解錠キーを使用することなく保護キャップ14だけを回転させようとした場合には、上述したように、保護キャップ14がプラグ8に対して空転し、プラグ8への回転トルクの伝達が切断される。
上記シリンダケース9には空転部材10が装着される。空転部材10は切断工具により容易に切断されない程度の硬度を有する硬質材料により形成され、シリンダケース9の前端部を覆うキャップ部材16と、キャップ部材16の後部に配置されるカラー部材17とから構成される。
キャップ部材16はシリンダケース9の前端面を覆い、中心部の開口16cから保護キャップ14を露出させるリング部16dと、リング部16dから後方に延設されてシリンダケース9の先端部外周を覆う筒部16aとを有する。このキャップ部材16は、筒部16a内周壁とシリンダケース9外周壁との間に介装される留め輪22を使用してシリンダケース9に対して空転自在、かつ、抜去不能に連結される。
一方、カラー部材17は、前端部に小径部17aを備えた段付筒形状に形成され、シリンダケース9の外周に空転自在に外嵌合される。カラー部材17の小径部17aの外径寸法は、上記キャップ部材16の筒部16aの外径寸法よりやや大径に形成され、小径部17aの前端縁を上記キャップ部材16の筒部16a後端縁に当接させるとともに、大径部17bの後端をシリンダケース9の錠連結部9cに当接させて長手方向への移動が規制される。
また、カラー部材17の前端にはテーパ面17cが設けられ、キャップ部材16との境界に小段差19が形成される。後述するように、小段差19はストッパリング5の係止突部18を所定の保持力で係止するに十分で、かつ、キャップ部材16に抜去方向の力を負荷する際の引っ掛かり代として利用できない程度の大きさに形成される。このように、カラー部材17とキャップ部材16との境界にストッパリング5を係止するための小段差19を形成すると、硬質材料により製せられる部材中央部に小段差19を形成する場合に比して部品の製造が容易になる。
4は金属薄板材を截頭円錐形状に成形した化粧リング4であり、中心部には絞り加工により円形断面の凹部4aが形成される。図1(b)に示すように、凹部4aの内径寸法は、上記カラー部材17の小径部17a外周壁との間に後述する圧縮スプリング7の十分な挿入スペースが確保される程度に設定され、底壁には上記空転部材10が挿通可能な挿通開口4bが開設される。
5は合成樹脂材を射出成型して得られるストッパリングであり、上記化粧リング4の凹部4aとキャップ部材16との間のスペースに収容される押さえリング部5aと、押さえリング部5aの後端から後方に延設される係止リング部5bとからなる。係止リング部5bの後端には、上記小段差19に弾発係止する係止突部18が突設される。また、係止リング部5bの外径寸法は、カラー部材17の小径部17aの外径寸法にほぼ一致しており、当該小径部17aの外周壁、係止リング部5bの外周壁、および化粧リング4の凹部4aの内周壁により囲まれるスペースに圧縮スプリング7が装着される。
圧縮スプリング7は前後端をストッパリング5の押さえリング部5aの後端面と化粧リング4の凹部の底壁により形成されるばね受け面6に当接させ、化粧リング4を後方に付勢する。
したがってこの実施の形態において、シリンダ錠の組み立ては、まず、シリンダ錠本体3の前端方から化粧リング4を挿入した後、圧縮スプリング7を挿入し、次いで、空転部材10に巻装されるように装着される圧縮スプリング7を押し込みながらストッパリング5を装着して行われる。ストッパリング5を挿入すると、係止突部18がキャップ部材16の外周に沿って移動可能なように、係止リング部5bが弾性的に拡径し、やがて係止突部18が小段差19に達すると弾性復元力により原位置に復帰し、小段差19部に弾発係止する。
この状態でシリンダ錠をドアの取付穴2に挿通して固定すると、化粧リング4は圧縮スプリング7の付勢力によりドア表面側に押し付けられ、取付穴2を閉塞する。また、箱錠からドア表面までの間隔のばらつきは、図1(b)に示すように、圧縮スプリング7の撓み量により自動調整される。
図3に示すように、シリンダ錠をドアに取り付けた状態で化粧リング4に過大な引き抜き力を負荷すると、ストッパリング5の係止突部18と空転部材10の小段差19との係止が解除され、化粧リング4はシリンダ錠本体3から脱離する。この結果、例えば化粧リング4とドアの境界にバール等の工具を差し込んでシリンダ錠本体3を引き抜くような不正破壊操作が防止される。
また、化粧リング4が脱離した状態でドアから露出する小段差19は、シリンダ錠本体3に引き抜き力を付与する際の引っ掛け代としては過小である上に、キャップ部材16の外径がカラー部材17の外径に比して大径で、引き抜き方向の力を負荷する際の引っ掛かり代としては利用できず、さらに、ほかに当該目的を達成するに十分な段差が存在しないために、化粧リング4が脱離した後でシリンダ錠本体3に引き抜き力を付与することは完全に禁止される。
さらに、化粧リング4が脱離した後でシリンダ錠本体3の露出部を覆う空転部材10はシリンダケース9に対して空転自在であるために、空転部材10を操作してシリンダケース9に回転トルクを伝達することはできない。この結果、例えば、露出部をパイプレンチで把持し、シリンダケース9を回転させて取付部を破壊することも確実に防止できる。
とりわけ、上述した従来例においては、シリンダケース9に一体に固定される筒状ヘッド部材は化粧リング4が脱離後のドア1外部に露出するために、当該筒状ヘッド部材を把持してシリンダケースに回転トルクを負荷することは禁止されないのに対し、化粧リング4脱離後のシリンダケース9が前端部を含む全域に渡って空転部材10により覆われ、さらにプラグ8前端にもプラグ8に対して空転自在な保護キャップ14が装着されるこの実施の形態においては、シリンダケース9への回転トルクの負荷が完全に遮断されるために、より耐破壊性能が向上する。
本発明を示す図で、(a)は断面図、(b)は化粧リングをドア表面から離隔する方向に移動させた状態を示す図である。 シリンダ錠本体を示す図で、(a)は図1(a)のA矢視図、(b)は図1(a)の2B-2B線断面図である 化粧リングが脱離した状態における図1(b)の3A-3A線断面図である。
符号の説明
1 取付対象
2 取付穴
3 シリンダ錠本体
4 化粧リング
5 ストッパリング
6 ばね受け面
7 圧縮スプリング
8 プラグ
9 シリンダケース
10 空転部材
11 キー挿入溝
12 キー挿入開口
13 位置決め凹部
14 保護キャップ
15 連結子
16 キャップ部材
17 カラー部材
18 係止突部
19 小段差

Claims (6)

  1. 取付対象に開設された取付穴から挿入されて該取付対象に固定されるシリンダ錠本体と、
    シリンダ錠本体に装着され、前記取付穴を覆う化粧リングとを有し、
    前記化粧リングは、シリンダ錠本体の前端部からシリンダ錠本体に外挿された後、シリンダ錠本体に脱離可能に弾発係止されるストッパリングにより抜け止めされるシリンダ錠。
  2. 前記化粧リングとストッパリングにはばね受け面が形成され、化粧リングは、ばね受け面に両端が支承されてシリンダ錠本体に巻装される圧縮スプリングにより取付対象側に付勢される請求項1記載のシリンダ錠。
  3. 前記シリンダ錠本体は、
    プラグを回転可能に保持するシリンダケースと、
    シリンダケースに空転自在、かつ、引き抜き不能に装着される空転部材とを有し、
    前記空転部材が、少なくとも化粧リング脱離後のシリンダケースの露出部を覆う請求項1または2記載のシリンダ錠。
  4. 前記プラグの前端には、中央部にプラグのキー溝に連通するほぼ矩形状のキー挿入開口が開設された保護キャップが装着される請求項3記載のシリンダ錠。
  5. 前記保護キャップは、外周に位置決め凹部が設けられプラグに対して空転自在に装着され、
    シリンダケースには、プラグ側に付勢され、位置決め凹部に係止した状態でプラグ、シリンダケース、および保護キャップの回転姿勢を所定関係に規制する連結子が収容される請求項4記載のシリンダ錠。
  6. 前記空転部材は、シリンダケースの前端部を覆うキャップ部材と、
    キャップ部材の後端縁に前端縁を当接させて配置されるカラー部材とからなり、
    前記ストッパリングは係止突部をキャップ部材とカラー部材との境界に形成された小段差に係止させて脱離が規制される請求項3、4または5記載のシリンダ錠。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016079624A (ja) * 2014-10-15 2016-05-16 株式会社アッサアブロイジャパン 扉錠におけるシリンダ装置

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