JP2007044023A - 刈払いチップソー - Google Patents
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Abstract
【課題】 連続するチップの破損を確実に防止して、チップソー自体の寿命を延ばすことが可能な刈払いチップソーを提供する。
【解決手段】 中心位置に刈払機への取付穴が穿設された円板状の台金と、該台金の外周縁部に所定間隔で形成された多数のチップ取付部と、該チップ取付部にそれぞれ固着されたチップと、を備える刈払いチップソーにおいて、台金の隣接するチップ取付部間に中心位置方向に窪んだ曲線状の歯室を形成すると共に、該歯室とその前方のチップ取付部との間にチップ連続破損防止手段を設けたことを特徴とする。前記チップ連続破損防止手段が、台金のチップ取付部の後端部に外周線方向に突出した略曲線状の凸部で形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】 中心位置に刈払機への取付穴が穿設された円板状の台金と、該台金の外周縁部に所定間隔で形成された多数のチップ取付部と、該チップ取付部にそれぞれ固着されたチップと、を備える刈払いチップソーにおいて、台金の隣接するチップ取付部間に中心位置方向に窪んだ曲線状の歯室を形成すると共に、該歯室とその前方のチップ取付部との間にチップ連続破損防止手段を設けたことを特徴とする。前記チップ連続破損防止手段が、台金のチップ取付部の後端部に外周線方向に突出した略曲線状の凸部で形成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば雑草、雑木、小竹等の植物(草木という)を刈り払いする際に使用される刈払いチップソーに関する。
従来、この種の刈払いチップソーとしては、例えば特許文献1に開示されている。この刈払いチップソーは、図3に示すように、円板状の台金102の外周縁部103に、所定間隔で多数のチップ取付凹部104と、このチップ取付凹部104間に台金の中心方向に曲線状に窪んだ多数の歯室105(ガレット)とを形成し、各チップ取付凹部104内に超硬金属からなるチップ106をそれぞれロウ付け固着するようにしたものである。
実開平6−72319号公報
このような刈払いチップソーにおいては、台金102のチップ取付凹部104の後部外周線107が歯室105方向に向けて傾斜線となることにより、チップ106の先端が台金102の最外周線となるように設定されていることから、台金102の回転によるチップ106の回転で切れ味に優れた刈払いチップソーを得ることが可能になる。
しかし、回転方向に連続する状態で固着されたチップ106間に、単に歯室105がそれぞれ設けられているのみであるため、この歯室105によりチップ106に石等の堅い物が当たった際の衝撃を緩和することはできるものの、例えばチップ106を破損するような堅い物が当接した場合に、その物が破損したチップ106に連続する次の(後方)のチップ106にも当接して、隣接する2つのチップ106を共に破損させてしまう場合がある。このような場合、単に1個のチップ106が破損した場合に比較して、刈払いチップソー自体の切れ味が数段劣ることになって、その寿命の低下を招き易くなる。また、衝撃が台金に直接伝わったり、草木が絡みやすく、かつ刈払機のエンジンへの負担が増加し易い。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、連続するチップの破損を確実に防止して、チップソー自体の寿命を延ばすこと等が可能な刈払いチップソーを提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、中心位置に刈払機への取付穴が穿設された円板状の台金と、該台金の外周縁部に所定間隔で形成された多数のチップ取付部と、該チップ取付部にそれぞれ固着されたチップと、を備える刈払いチップソーにおいて、前記台金の隣接するチップ取付部間に中心位置方向に窪んだ曲線状の歯室を形成すると共に、該歯室とその前方のチップ取付部との間にチップ連続破損防止手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記チップ連続破損防止手段が、台金のチップ取付部の後端部に外周線方向に突出した略曲線状の凸部で形成されていることを特徴とし、この場合、前記凸部は、請求項3に記載の発明のように、その外周縁が隣接するチップ取付部間を結ぶ外周線より外側でかつチップ先端部を結ぶ外周線より内側に位置するように設けられる。さらに、請求項4に記載の発明は、前記チップ取付部の前端部とその前方の歯室との間に、外側に膨らんだ曲線状の草木絡みつき防止手段が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、台金の外周縁部に形成された隣接するチップ取付部間に中心位置方向に窪んだ曲線状の歯室を形成すると共に、該歯室とその前方のチップ取付部との間にチップ連続破損防止手段が設けられているため、前方のチップに石等の堅い物が当接して当該チップを破損させたとしても、この前方のチップを破損した物が直後方のチップ連続破損防止手段に当接して外側に跳ね飛ばされて次のチップに当接することがなくなり、連続するチップの破損を確実に防止して、チップソー自体の寿命を延ばすこと等ができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、チップ連続破損防止手段が、台金のチップ取付凹部の後端部に外周線方向に突出した略曲線状の凸部で形成されているため、チップ連続破損防止手段を台金に簡単に一体形成できて、コスト安価なチップソーを得ることができると共に、略曲線状の凸部で堅い物を一打して外側に跳ね飛ばすことができて、連続したチップの破損を一層確実に防止することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、チップ取付凹部の後端部に形成される凸部の外周縁が隣接するチップ取付部間を結ぶ外周線より外側でチップ先端部を結ぶ外周線より内側に位置するため、チップソーの切れ味を維持した状態で、石等の堅い物を凸部に確実に当接させて凸部後方のチップへの当接を防止し、連続するチップの破損をより一層確実に防止することができる。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし3に記載の発明の効果に加え、チップ取付部の前端部とその前方の歯室との間に、外周線が外側に膨らんだ曲線状の草木絡みつき防止手段が設けられているため、台金回転時の草木の絡みつきを防止して、チップソーの切れ味を一層向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明に係わる刈払いチップソーの一実施形態を示し、図1がその平面図、図2がその要部の拡大図である。
図1及び図2は、本発明に係わる刈払いチップソーの一実施形態を示し、図1がその平面図、図2がその要部の拡大図である。
図1において、刈払いチップソー1(チップソー1という)は、円板状の台金2を有し、この台金2の中心位置には、図示しない刈払機への取付用の所定内径の取付穴3が形成されると共に、台金2の外周縁部4には、多数のチップ5が円周方向に例えば一定間隔で固着されている。
このチップ5は、図2に示すように、超硬金属等によりすくい面5aと逃げ面5bを有するように略角柱形状に形成され、このチップ5のすくい面5aと逃げ面5bを除く例えば3つの固着面が、台金2の外周縁部4に形成した凹部状のチップ取付部6の3つの面に当接状態で、誘導加熱を利用したロウ付け等により固着されている。なお、台金2の所定の円環状部分には、反り防止や異音防止、軽量化等の目的で適宜内径の円孔7(図1参照)が必要に応じて複数個穿設されている。
また、台金2のチップ取付部6の前端部(台金2の回転方向の前方端部)には、外側に膨らんだ曲線部8がそれぞれ形成されると共に、チップ取付部6の後端部(台金2の回転方向の後方端部)には、後方側に略円周方向に伸びた外周部9aを介して当該円周方向に突出した凸部9がそれぞれ形成されている。この曲線部8により草木の絡みつき防止手段で構成され、全体的に曲線状に形成された凸部9によりチップ連続破損防止手段が構成されている。なお、曲線部8と凸部9との間には、台金2の中心位置方向(取付穴3方向)に向けて曲線状に窪んだ歯室10がそれぞれ形成されている。
そして、前記各凸部9は台金2自体に一体形成されて、その各先端部外縁を結ぶ外周線Lが、チップ5の刃先である先端部を結ぶ外周線L1より所定寸法d1内側に位置すると共に、チップ取付部6の前端部を結ぶ外周線L2より所定寸法d2外側に位置するように設定されている。また、凸部9は、隣接する前後のチップ5のうち、前方のチップ5側寄りに設けられて、後方のチップ5の前方に曲線部8を介して歯室10が位置するようになっている。
このチップソー1によれば、取付穴3を刈払機の回転軸に装着してエンジンを作動させると、図1及び図2の矢印イ方向に所定回転数で回転して、台金2の外周縁部4に固着したチップ5によって草木が刈り払いされる。この刈払い作業においては、チップ5の先端部を結ぶ外周線L1が台金2の最外周線に設定されると共に、この最外周線より凸部9が所定寸法d1内側に位置しているため、凸部9がチップ5による草木の切断作用に悪影響を与えることはなく、チップソー1の回転により、チップ5の先端部により草木が良好に切断される。
また、刈払い作業中において、チップ5の前方に曲線部8が設けられていることから、草木がこの曲線部8に当接すると、曲線に沿って草木がチップ5のすくい面5a方向に運ばれて、該チップ5によりスムーズに切断される。この時、切断できなかった草木が発生したとしても、曲線部8に沿って外側に払い除かれる状態となり、草木がチップ5に挟まって絡むことがなくなり、良好な切断状態が得られることになる。
さらに、草木の刈払い作業中において、例えば小石等の堅い物がチップ5に当接すると、その衝撃が衝撃緩和室(空間)としての歯室10により吸収されてチップ5の破損が抑えられ、この時、衝撃が歯室10によって緩和されることから、台金2に衝撃が直接伝達されず、刈払機のエンジンや作業者に加わる振動を軽減することができる。
また、刈払い作業中に、ある特定のチップ5に堅い物が当接して該チップ5が破損した時は、チップ5を破損した堅い物が、該チップ5の後方側に設けた凸部9により一打されて外周線Lの外側に跳ね飛ばされ、後方のチップ5への当接が防止される。この時、凸部9がチップ5の後方側に全体として曲線状に設けられると共に、チップ5の先端部を結ぶ外周線L1より内側でチップ取付部6の前端部を結ぶ外周線L2より外側に設けられていることから、堅い物を効果的に跳ね飛ばすことができて、後方側のチップ5への当接が確実に防止される。これにより、連続するチップ5の破損を防止して、チップソー1の寿命を延ばして長期に亘り良好な切れ味を維持でき、コストに有利なチップソー1が得られると共に、刈払い作業自体の安全性をも高めることができる。
このように、上記実施形態のチップソー1よれば、各チップ取付部6間に、チップ連続破損防止手段としての凸部9、衝撃緩和室としての歯室10、草木絡みつき防止手段としての曲線部8を連続してそれぞれ設けると共に、凸部9の位置を最外周線L1より内側で外周線L2より外側位置に設定しているため、草木の絡みつきのない良好な切れ味を維持しつつ、小石等による連続したチップ5の破損を確実に防止することができる。
その結果、連続したチップ5の破損による切れ味劣化を抑制できて、チップソー1自体の寿命を延ばして長期に亘り使用することができる等、コスト的(経済的に)に有利なチップソー1の提供が可能となる。また同時に、安定した切れ味の維持により、刈払い作業を快適かつ迅速に行うことができると共に、堅い物の衝突による衝撃を緩和して、作業者に加わる振動を抑えることができる等、作業者への負担軽減を図ることも可能になると共に、エンジンへの負担を経験して刈払い機自体の寿命を延ばすこと等も可能となる。
なお、上記実施形態においては、各チップ取付部6の後端部の凸部9の外周縁9aを窪んだ曲線状に形成して、凸部9の全体を略曲線状に形成したが、本発明はこの形状に限定されず、例えば外周縁9aを中央部分が窪んだ2つの直線で形成しても良いし、凸部9の先端を図2の二点鎖線aで示すように完全半円弧形状とする等、全体として略曲線状を呈する適宜の形状に設定することができる。また、凸部9に、堅い物を跳ね飛ばす機能の他に、この凸部9に刃を形成して草木を刈り取る機能を付加しても良く、このようにすれば、凸部9により後方チップ5の保護と刈払い機能の両機能を持たせることができる。
また、上記実施形態においては、各チップ取付部6の前端部に連続して設けられる曲線部8が、外側に膨らむ曲線形状としたが、例えば内側に窪んだ曲線部8としても良いし、上記実施形態における、凸部9の全体形状、チップ取付部6の個数、チップ5の形状等も一例であって、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜に変更することができる。
本発明は、凹部状のチップ取付部にチップが固着されるチップソーに限らず、例えば段差状のチップ取付部にチップを固着する各種形態のチップソーにも適用できる。
1・・・チップソー
2・・・台金
3・・・取付穴
4・・・外周縁部
5・・・チップ
5a・・・すくい面
5b・・・逃げ面
6・・・チップ取付部
8・・・曲線部(草木絡みつき防止手段)
9・・・凸部(チップ連続破損防止手段)
9a・・・外周縁
10・・・歯室
L・・・外周線
L1、L2・・・外周線。
2・・・台金
3・・・取付穴
4・・・外周縁部
5・・・チップ
5a・・・すくい面
5b・・・逃げ面
6・・・チップ取付部
8・・・曲線部(草木絡みつき防止手段)
9・・・凸部(チップ連続破損防止手段)
9a・・・外周縁
10・・・歯室
L・・・外周線
L1、L2・・・外周線。
Claims (4)
- 中心位置に刈払機への取付穴が穿設された円板状の台金と、該台金の外周縁部に所定間隔で形成された多数のチップ取付部と、該チップ取付部にそれぞれ固着されたチップと、を備える刈払いチップソーにおいて、
前記台金の隣接するチップ取付部間に中心位置方向に窪んだ曲線状の歯室を形成すると共に、該歯室とその前方のチップ取付部との間にチップ連続破損防止手段を設けたことを特徴とする刈払いチップソー。 - 前記チップ連続破損防止手段は、台金のチップ取付部の後端部に外周線方向に突出した略曲線状の凸部で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の刈払いチップソー。
- 前記凸部は、その外周縁が隣接するチップ取付部間を結ぶ外周線より外側でかつチップ先端部を結ぶ外周線より内側に位置することを特徴とする請求項3に記載の刈払いチップソー。
- 前記チップ取付部の前端部とその前方の歯室との間に、外側に膨らんだ曲線状の草木絡みつき防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の刈払いチップソー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005255725A JP2007044023A (ja) | 2005-08-08 | 2005-08-08 | 刈払いチップソー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005255725A JP2007044023A (ja) | 2005-08-08 | 2005-08-08 | 刈払いチップソー |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2007044023A true JP2007044023A (ja) | 2007-02-22 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2005255725A Pending JP2007044023A (ja) | 2005-08-08 | 2005-08-08 | 刈払いチップソー |
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JP (1) | JP2007044023A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010126851A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Max:Kk | 刈払機用防護具 |
JP2013136138A (ja) * | 2012-06-20 | 2013-07-11 | Tani Tec:Kk | 金属切断用チップソー |
CN110090708A (zh) * | 2019-04-15 | 2019-08-06 | 安徽华天机械股份有限公司 | 一种撕碎机刀片及其加工工艺 |
-
2005
- 2005-08-08 JP JP2005255725A patent/JP2007044023A/ja active Pending
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