JP2007043093A - 積層コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 ESLを極力低減できる積層コンデンサを提供する。
【解決手段】 直方体形状の積層チップ101の幅方向の両端部それぞれに設けられた異極性の外部電極102,103と、積層チップ101の長さ方向の両端面それぞれに設けられた異極性の連結電極104とを備え、積層チップ101は、誘電体層105と、一方極性の外部電極102に接続された引出し部106aと一方極性の連結電極104に接続された引出し部106bを有する内部電極層106と、一方極性の連結電極104に接続された引出し部108aを有する内部電極層108と、他方極性の外部電極103に接続された引出し部107aと他方極性の連結電極104に接続された引出し部107bを有する内部電極層107と、他方極性の連結電極104に接続された引出し部109aを有する内部電極層109とを幅方向に積層して一体化した構成を有する。
【選択図】 図8
【解決手段】 直方体形状の積層チップ101の幅方向の両端部それぞれに設けられた異極性の外部電極102,103と、積層チップ101の長さ方向の両端面それぞれに設けられた異極性の連結電極104とを備え、積層チップ101は、誘電体層105と、一方極性の外部電極102に接続された引出し部106aと一方極性の連結電極104に接続された引出し部106bを有する内部電極層106と、一方極性の連結電極104に接続された引出し部108aを有する内部電極層108と、他方極性の外部電極103に接続された引出し部107aと他方極性の連結電極104に接続された引出し部107bを有する内部電極層107と、他方極性の連結電極104に接続された引出し部109aを有する内部電極層109とを幅方向に積層して一体化した構成を有する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、デカップリングの用途に適した積層コンデンサに関する。
CPU等のLSIの周囲には、電源ラインや他のデバイス等からLSIにノイズが入り込むことを防止し、且つ、LSIの誤動作を防止するためにデカップリングコンデンサと称される積層コンデンサが配されている。
図1はデカップリング用積層コンデンサの従来例を示す。この積層コンデンサ10は、所定の長さL,幅W及び高さHを有する直方体形状の積層チップ11と、積層チップ11の長さ方向の両端部それぞれに設けられた異極性の外部電極12と、幅方向の両端部それぞれに設けられた異極性の連結電極13とを備える。
図2は前記積層チップ11の内部構成の一例を示すもので、本例では、誘電体層14と4種類の内部電極層15〜18を図に示す順序で高さ方向に積層して一体化した構成を有する。
内部電極層15は矩形状を成し、長さ方向の一端縁に1個の外部電極用引出し部15aを有し、幅方向の一端縁中央に1個の連結電極用引出し部15bを有する。内部電極層16は矩形状を成し、幅方向の他端縁中央(引出し部15bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部16aを有する。内部電極層17は矩形状を成し、幅方向の一端縁中央(引出し部15bと同じ側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部17aを有する。内部電極層18は矩形状を成し、長さ方向の他端縁(引出し部15aとは反対側の端縁)に1個の外部電極用引出し部18aを有し、幅方向の他端縁中央(引出し部15bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部18bを有する。
内部電極層15の引出し部15aは一方(図1の手前側)の外部電極12に接続され、内部電極層18の引出し部18aは他方(図1の奥側)の外部電極12に接続されている。また、内部電極層15の引出し部15bと内部電極層17の引出し部17aは一方(図1の奥側)の連結電極13に接続され、内部電極層16の引出し部16aと内部電極層18の引出し部18bは他方(図1の手前側)の連結電極13に接続されている。
即ち、一方(図1の奥側)の連結電極13を介して接続された内部電極層15と内部電極層17の極性は同じであり、他方(図1の手前側)の連結電極13を介して接続された内部電極層18と内部電極層16の極性は同じである。
図3は前記積層チップ11の内部構成の他の例を示すもので、本例では、誘電体層14と4種類の内部電極層19〜22を図に示す順序で高さ方向に積層して一体化した構成を有する。
内部電極層19は蛇行形状を成し、長さ方向の一端縁に1個の外部電極用引出し部19aを有し、幅方向の一端縁中央に1個の連結電極用引出し部19bを有する。内部電極層20は矩形状を成し、幅方向の一端縁中央(引出し部19bと同じ側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部20aを有する。内部電極層21は矩形状を成し、幅方向の他端縁中央(引出し部19bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部21aを有する。内部電極層22は蛇行形状を成し、長さ方向の他端縁(引出し部19aとは反対側の端縁)に1個の外部電極用引出し部22aを有し、幅方向の他端縁中央(引出し部19bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部22bを有する。
内部電極層19の引出し部19aは一方(図1の手前側)の外部電極12に接続され、内部電極層22の引出し部22aは他方(図1の奥側)の外部電極12に接続されている。また、内部電極層19の引出し部19bと内部電極層20の引出し部20aは一方(図1の手前側)の連結電極13に接続され、内部電極層21の引出し部21aと内部電極層22の引出し部22bは他方(図1の奥側)の連結電極13に接続されている。
即ち、一方(図1の手前側)の連結電極13を介して接続された内部電極層19と内部電極層20の極性は同じであり、他方(図1の奥側)の連結電極13を介して接続された内部電極層22と内部電極層21の極性は同じである。
特開2003−168621号公報
特開2004−273701号公報
デカップリング用の積層コンデンサにはその役割からして、
・必要な電荷をLSIに供給するのに十分な静電容量を有すること
・電圧変動の原因となるESL(等価直列インダクタンス)が十分に小さいこと
が求められている。
・必要な電荷をLSIに供給するのに十分な静電容量を有すること
・電圧変動の原因となるESL(等価直列インダクタンス)が十分に小さいこと
が求められている。
図2の内部構成を採用した積層コンデンサ10にあっては、4種類の内部電極層15〜18の層数選定によって所定の静電容量を得ることができ、また、外部電極用引出し部15a,18aを有する内部電極層15,18と電流の流れる向きが逆向きとなる箇所を内部電極層16,17に確保することによって磁界相殺作用に基づくESL低下を図ることができる。一方、図3の内部構成を採用した積層コンデンサ10にあっては、4種類の内部電極層19〜22の層数選定によって所定の静電容量を得ることができ、また、外部電極用引出し部19a,22aを有する内部電極層19,22と電流の流れる向きが逆向きとなる箇所を内部電極層20,21に確保することによって磁界相殺作用に基づくESL低下を図ることができる。
しかし、図2の内部構成を採用した積層コンデンサ10及び図3の内部構成を採用した積層コンデンサ10は、何れも、積層チップ11を構成する誘電体層14と4種類の内部電極層(15〜18,19〜22)とが高さ方向に積層されている。
そのため、各外部電極12を基板SUのランドRAに接続して図1の手前側の外部電極12をグランド側とし図1の奥側の外部電極12を信号入力側とした状態では、図4に示すように、外部電極用引出し部15a(19a)を有する内部電極層15(19)とランドRAとの間の電流経路(太線矢印参照)の長さが内部電極層15(19)とランドRAとの高さ間隔に準じたものとなり、該電流経路の長さに依存したインダクタンス成分が発生してしまう。また、外部電極用引出し部18a(22a)を有する内部電極層18(22)とランドRAとの間の電流経路の長さも内部電極層18(22)とランドRAとの高さ間隔に準じたものとなり、該電流経路の長さに依存したインダクタンス成分が発生してしまう。
前記の電流経路の長さに依存したインダクタンス成分は積層コンデンサ10の構造それ自体を原因とするものであるため、積層コンデンサ10の高さを変更する等しても該インダクタンス成分を無くすこと、即ち、該インダクタンス成分に依るESL増分を無くすことは難しい。
本発明は前記事情に鑑みて創作されたもので、その目的とするところは、ESLを極力低減できる積層コンデンサを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の積層コンデンサは、所定の長さ,幅及び高さを有し誘電体層と異極性の内部導体層とを所定の順序で幅方向に積層して一体化した構成を有する直方体形状の積層チップと、積層チップの少なくとも下面に設けられた異極性の外部電極と、積層チップの長さ方向の両端面それぞれに設けられた異極性の連結電極とを備え、一方の極性の内部電極層は、一方の極性の外部電極に接続された外部電極用引出し部を少なくとも高さ方向の下端縁に有し且つ一方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の一端縁に有する第1の内部電極層と、一方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の一端縁に有する第2の内部電極層とを含み、他方の極性の内部電極層は、他方の極性の外部電極に接続された外部電極用引出し部を少なくとも高さ方向の下端縁に有し且つ他方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の他端縁に有する第3の内部電極層と、他方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の他端縁に有する第4の内部電極層とを含む、ことをその特徴とする。
この積層コンデンサによれば、誘電体層を介して隣り合う第1の内部電極層の外部電極用引出し部と第3の内部電極層の外部電極層用引出し部に逆方向に電流が流れ、この電流の流れによって第1,第3の内部電極層にも逆方向に電流が流れるようにすることにより、磁界相殺作用に基づくESL低下を図ることができる。
しかも、積層チップを構成する誘電体層と第1〜第4の内部電極層とが幅方向に積層されているため、各外部電極を基板のランドに接続して一方の極性の外部電極を信号入力側とし他方の極性の外部電極をグランド側とした状態では、外部電極用引出し部を有する第1,第3の内部電極層とランドとの間の電流経路の長さは外部電極の厚さにほぼ一致したものとなり、ここでの電流経路の長さは従前の長さよりも格段短くなる。要するに、前記積層コンデンサでは前記電流経路の長さに依存して発生するインダクタンス成分を極力低減して、該インダクタンス成分に依るESL増分を極力無くすことができる。
つまり、前記積層コンデンサでは前記のESL低減作用によってそのESLを極力低減することができる。
本発明によれば、ESLを極力低減できる積層コンデンサを提供することができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
[第1実施形態]
図5〜図13は本発明の第1実施形態を示す。図5は積層コンデンサを上面側から見た斜視図、図6は積層コンデンサを下面側から見た斜視図、図7は積層チップの内部構成を示す図、図8は積層コンデンサの上面図、図9は図8のa1−a1線断面図、図10は図8のa2−a2線断面図、図11は図8のa3−a3線断面図、図12及び図13は積層コンデンサを基板に実装した状態を示す図である。
図5〜図13は本発明の第1実施形態を示す。図5は積層コンデンサを上面側から見た斜視図、図6は積層コンデンサを下面側から見た斜視図、図7は積層チップの内部構成を示す図、図8は積層コンデンサの上面図、図9は図8のa1−a1線断面図、図10は図8のa2−a2線断面図、図11は図8のa3−a3線断面図、図12及び図13は積層コンデンサを基板に実装した状態を示す図である。
まず、図5〜図11を参照して、積層コンデンサ100の構造について説明する。
この積層コンデンサ100は、図5及び図6に示すように、所定の長さL,幅W及び高さHを有する直方体形状の積層チップ101と、積層チップ101の幅方向の両端部それぞれに設けられた異極性の外部電極102,103と、積層チップ101の長さ方向の両端面それぞれに設けられた異極性の連結電極104とを備える。
積層チップ101の幅方向の両端部にはそれぞれ4個の外部電極102,103が間隔をおいて長さ方向に交互に並ぶように配されている。各外部電極102,103は積層チップ101の上面及び下面に設けられた電極部102a,103aと上下の電極部102a,103aをそれぞれ接続する導通部102b,103bとを有するコ字形状を成しており、一端部側の4個の外部電極102,103,102,103と他端部側の4個の外部電極102,103,102,103は幅方向で同じ極性の外部電極が向き合う位置関係となっている。また、各連結電極104は積層チップ101の長さ方向の端面全体を覆うように設けられており、各連結電極104は積層チップ101の上面及び下面に回り込む部分を有していない。因みに、外部電極102,103と連結電極104はNi等の卑金属から成る。
積層チップ101は、図7に示すように、誘電体層105と4種類の内部電極層106〜109とを図に示す順序で幅方向に積層して一体化した構成を有している。図示を省略してあるが、積層チップ101の幅方向両側にはマージンを確保するため内部電極層を有しない誘電体層105が配されている。図8からも分かるように、積層チップ101の幅方向の両側には所定層数(図中は各2層)の内部電極層106と内部電極層107がそれぞれ配置され、その内側(積層チップ101の幅方向の中央)に所定層数(図中は各6層)の内部電極層108と内部電極層109が配置されている。因みに、誘電体層105はBaTiO3 等の誘電体から成り、内部電極層106〜109はNi等の卑金属から成る。
内部電極層106は矩形状を成し、高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに長さ方向に間隔を有する2個の外部電極用引出し部106aを上下対称に有し、長さ方向の一端縁中央に1個の連結電極用引出し部106bを有する。この内部電極層106は請求範囲で言うところの「第1の内部電極層」に相当する。
内部電極層107は矩形状を成し、高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに長さ方向に間隔を有する2個の外部電極用引出し部107aを上下対称に有し、長さ方向の他端縁中央(引出し部106bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部107bを有する。外部電極用引出し部107aの位置は内部電極層106の外部電極用引出し部106aと積層チップ101の長さ方向でずれており幅方向で交錯していない。この内部電極層107は請求範囲で言うところの「第3の内部電極層」に相当する。
内部電極層108は矩形状を成し、長さ方向の一端縁中央(引出し部106bと同じ側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部108aを有する。連結電極用引出し部108aの位置は内部電極層106の連結電極用引出し部106bの位置と高さ方向で一致している。この内部電極層108は請求範囲で言うところの「第2の内部電極層」に相当する。
内部電極層109は矩形状を成し、長さ方向の他端縁中央(引出し部106bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部109aを有する。連結電極用引出し部109aの位置は内部電極層107の連結電極用引出し部107bの位置と高さ方向で一致している。この内部電極層109は請求範囲で言うところの「第4の内部電極層」に相当する。
図9〜図11からも分かるように、幅方向の一側に位置する2層の内部電極層106の上縁側の2個の外部電極用引出し部106aは幅方向の一端部側の2個の外部電極102の上側電極部102aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部106aは同じ外部電極102の下側電極部102aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部106bは一方(図5の手前側)の連結電極104に接続されている。
幅方向の一側に位置する2層の内部電極層107の上縁側の2個の外部電極用引出し部107aは幅方向の一端部側の2個の外部電極103の上側電極部103aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部107aは同じ外部電極103の下側電極部103aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部107bは他方(図5の奥側)の連結電極104に接続されている。
幅方向の中央に位置する6層の内部電極層108の連結電極用引出し部108aは一方(図5の手前側)の連結電極104にそれぞれ接続されている。
幅方向の中央に位置する6層の内部電極層109の連結電極用引出し部109aは他方(図5の奥側)の連結電極104にそれぞれ接続されている。
幅方向の他側に位置する2層の内部電極層106の上縁側の2個の外部電極用引出し部106aは幅方向の他端部側の2個の外部電極102の上側電極部102aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部106aは同じ外部電極102の下側電極部102aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部106bは一方(図5の手前側)の連結電極104に接続されている。
幅方向の他側に位置する2層の内部電極層107の上縁側の2個の外部電極用引出し部107aは幅方向の他端部側の2個の外部電極103の上側電極部103aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部107aは同じ外部電極103の下側電極部103aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部107bは他方(図5の奥側)の連結電極104に接続されている。
即ち、一方(図5の手前側)の連結電極104を介して接続された4層の内部電極層106と6層の内部電極層108の極性は同じであり、他方(図5の奥側)の連結電極104を介して接続された4層の内部電極層107と6層の内部電極層109の極性は同じである。
前記積層コンデンサ100にあっては、4種類の内部電極層106〜109のうち主に外部電極用引出し部を有しない内部電極層108,109の層数選定によって所定の静電容量を得ることができる。
また、前記積層コンデンサ100にあっては、誘電体層105を介して隣り合う内部電極層106の外部電極用引出し部106aと内部電極層107の外部電極層用引出し部107aに逆方向に電流が流れ、この電流の流れによって内部電極層106,107にも逆方向に電流が流れるようにすることにより、磁界相殺作用に基づくESL低下を図ることができる。
しかも、積層チップ101を構成する誘電体層105と4種類の内部電極層106〜109とが幅方向に積層されているため、図12,図13に示すように、各外部電極102,103を基板SUのランドRAに接続して各外部電極102を信号入力側とし各外部電極103をグランド側とした状態では、外部電極用引出し部106a,107aを有する内部電極層106,107とランドRAとの間の電流経路(太線矢印参照)の長さは外部電極102,103の厚さにほぼ一致したものとなり、ここでの電流経路の長さは図4を引用して説明した従前の長さよりも格段短くなる。要するに、前記積層コンデンサ100では前記電流経路の長さに依存して発生するインダクタンス成分を極力低減して、該インダクタンス成分に依るESL増分を極力無くすことができると共に、外部電極102,103と導通する基板SUのトレースとの間に形成される電流ループで発生するインダクタンス成分をも低減することがでいる。
つまり、前記積層コンデンサ100では前記のESL低減作用によってそのESLを極力低減することができる。
さらに、前記積層コンデンサ100にあっては、内部電極層106,107の高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに2個の外部電極用引出し部106a,107aを設けた構成にあるため、外部電極用引出し部106a,107aのサイズ変更等によって電流の流れ易さをアレンジして前記積層コンデンサ100のESRを簡単に調整することができる。
しかも、内部電極層106の連結電極用引出し部106bと内部電極層108の連結電極用引出し部108aとを積層チップ101の長さ方向一端面に設けた連結電極104で接続し、且つ、内部電極層107の連結電極用引出し部107bと内部電極層109の連結電極用引出し部109aとを積層チップ101の長さ方向他端面に設けた連結電極104で接続した構成を採用しているので、換言すれば、同一極性の内部電極層106,108の連結電極用引出し部106b,108aを内部電極層106の外部電極用引出し部106aからなるべく離れた位置に配し、且つ、同一極性の内部電極層107,109の連結電極用引出し部106b,108aを内部電極層107の外部電極用引出し部107aからなるべく離れた位置に配しているので、内部電極層106の外部電極用引出し部106aから該内部電極層106と連結電極用引出し部106bと連結電極104と連結電極用引出し部108aを通じて内部電極層108に至る電流経路、並びに、内部電極層107の外部電極用引出し部107aから該内部電極層107と連結電極用引出し部107bと連結電極104と連結電極用引出し部109aを通じて内部電極層109に至る電流経路を長くして、該電流経路の長さに依存する抵抗成分に基づいて前記積層コンデンサ100のESRを高値に調整することができる。
つまり、前記積層コンデンサ100では前記のESR調整作用によってそのESRをより広い数値範囲で調整することができる。
ここで、デカップリング用の積層コンデンサで前記のESR調整が何故に必要であるかについて説明する。デカップリングに関して言えば積層コンデンサ100のESRは低い方が好ましいが、実用上ではESRが低すぎると積層コンデンサの実装位置や周囲環境等に依って不要な共振、例えば電源電圧のリップル発生及びリップルに基づくノイズ発生や電磁障害(EMI)に依るノイズ発生を引き起こしてしまう。依って、このようなノイズ発生を未然に防止するには実装位置や周囲環境等に応じて積層コンデンサのESRを予め調整しておくべきであり、そのためにはESR調整を比較的広い数値範囲で容易に行える構成であるほうが実用上望ましいと言える。
さらにまた、前記積層コンデンサ100にあっては、外部電極用引出し部106a,107aを有する内部電極層106,107を積層チップ101の幅方向の両側に配置し、その内側に連結電極用引出し部108a,109aのみを有する内部電極層108,109を配置した構成を採用することにより、積層チップ101の幅方向の両端部それぞれにコ字形状を成す異極性の外部電極102,103を設けることができるので、積層チップ101の長さ方向の両端面それぞれに異極性の連結電極104を設けたことも相俟って、基板等への実装時には前記積層コンデンサ100の下面と上面の何れか一方を実装面として用いることができる。つまり、前記積層コンデンサ100を基板等に実装するときにはその下面と上面を実装面として選択的に用いることができるので、実装面が1つしかないものに比べて実装性を向上することができる。
さらにまた、積層チップ101の幅方向の両端部それぞれにコ字形状を成す異極性の外部電極102,103を設け、積層チップ101の長さ方向の両端面それぞれに異極性の連結電極104を設けているので、積層チップ101に外部電極102,103及び連結電極104を形成する際における電極ペーストの塗布作業をローラ塗布法やディップ法等の既知の方法を用いて行うことができ、これにより積層コンデンサ100の製造コストの低減を図ることができる。
以下に、図14〜図22を参照して、前記第1実施形態(積層コンデンサ100)の変形例について説明する。
図14は外部電極の形状の変形例を示す。図14に示す外部電極112,113(113は図示省略)は、前記実施形態における外部電極102,103から導通部102b,103bを除外したような形状を備え、積層チップ101の上下面にそれぞれ設けられている。
図15は外部電極の形状の他の変形例を示す。図15に示す外部電極122,123(123は図示省略)は、前記実施形態における外部電極102,103から上側電極部102a,103aと導通部102b,103bを除外したような形状を備え、積層チップ101の下面のみに設けられている。この場合には、図16に示すように、高さ方向の下端縁のみに2個の外部電極用引出し部116aを有する内部電極層116を前記実施形態における内部電極層106の代わりに用い、高さ方向の下端縁のみに2個の外部電極用引出し部117aを有する内部電極層117を前記実施形態における内部電極層107の代わりに用いるとよい。
図17は連結電極の形状の変形例を示す。図17に示す連結電極114は所期の連結が達成できる程度の大きさで積層チップ101の長さ方向の端面に局部的に設けられている。
図18は連結電極用引出し部の形成位置の変形例を示す。図18に示す内部電極層108はその長さ方向の一端縁下側に連結電極用引出し部108aを有し、該連結電極用引出し部108aの位置は内部電極層106(図示省略)の連結電極用引出し部106bの位置と高さ方向でずれていて互いが幅方向で重ならないようになっている。また、内部電極層109(図示省略)もその長さ方向の他端縁下側に連結電極用引出し部109aを有し、該連結電極用引出し部109aの位置は内部電極層107(図示省略)の連結電極用引出し部107bの位置と高さ方向でずれていて互いが幅方向で重ならないようになっている。
このような構成を採用すれば、連結電極用引出し部108a,109aと連結電極用引出し部106b,107bの高さ方向のずれ量を利用して、内部電極層106の外部電極用引出し部106aから該内部電極層106と連結電極用引出し部106bと連結電極104と連結電極用引出し部108aを通じて内部電極層108に至る電流経路、並びに、内部電極層107の外部電極用引出し部107aから該内部電極層107と連結電極用引出し部107bと連結電極104と連結電極用引出し部109aを通じて内部電極層109に至る電流経路をより長くして、該電流経路の長さに依存する抵抗成分に基づいて前記積層コンデンサ100のESRをより高値に調整することができる。つまり、前記積層コンデンサ100のESRをより一層広い数値範囲で調整することが可能となる。
勿論、各内部電極層108,109の連結電極用引出し部108a,109aの高さ方向位置を変えずに各内部電極層106,107の連結電極用引出し部106b,107bの高さ方向位置を変えて前記同様の高さ方向ずれを確保しても、また、各内部電極層108,109の連結電極用引出し部108a,109aの高さ方向位置と各内部電極層106,107の連結電極用引出し部106b,107bの高さ方向位置の両方を変えて前記同様の高さ方向ずれを確保しても同様の作用効果が得られる。
図19(A)及び図19(B)は外部電極用引出し部と連結電極用引出し部の形状の変形例を示す。図19(A)及び図19(B)に示す外部電極用引出し部106a’,107a’は外側から内側に向かって徐々に幅が大きくなる形状(図中は台形状)を有し、連結電極用引出し部106b’,107b’,108a’,109a’は外側から内側に向かって徐々に幅が大きくなる形状(図中は台形状)を有する。
このような形状を採用すれば、各引出し部106a’,106b’,107a’,107b’,108a’,109a’に電流が流れるときの経路の長さ、例えば隣接する引出し部106a’,107a’に電流が流れるときの経路の長さ(図19(A)の太線矢印参照)を矩形状の場合に比べて短くして、該電流経路の長さに依存して発生するインダクタンス成分を低減して低ESL化に貢献することができる。
図20(A)及び図20(B)は外部電極用引出し部を有する内部電極層の形状の変形例を示す。図20(A)に示す内部電極層126は前記実施形態における内部電極層106に対応し、図20(B)に示す内部電極層127は前記実施形態における内部電極層107に対応する。
内部電極層126は2個の外部電極用引出し部126aを上下対称に有し、長さ方向の一端縁中央に1個の連結電極用引出し部126bを有し、連結電極用引出し部126bが設けられていない長さ方向の他端縁中央から内側に延びる矩形状の切欠き126cを有していて、全体がコ字形状を成している。内部電極層127は2個の外部電極用引出し部127aを上下対称に有し、長さ方向の他端縁中央に1個の連結電極用引出し部127bを有し、連結電極用引出し部127bが設けられていない長さ方向の一端縁中央から内側に延びる矩形状の切欠き126cを有していて、全体がコ字形状を成している。
このような形状を採用すれば、内部電極層126,127の形状によって該内部電極層126,127に電流が流れるときの抵抗成分を制御して、積層コンデンサのESRを調整することができる。コ字形状の内部電極層126,127を使用した場合には各々の切欠き126c,127cの存在によって積層チップ101の表面に凹みが生じる恐れがあるので、該恐れを防止するために各切欠き126c,127cの内側に矩形状のダミー電極層126d,127d(図中2点鎖線参照)を内部電極層126,127と非接触で設けるようにするとよい。
図21は積層チップを構成する内部電極層の並び順の変形例を示す。図21は積層コンデンサを下面から見た図であり、外部電極用引出し部116a,117a及び連結電極用引出し部116b,117bを有する内部電極層116,117(図16参照)が積層チップ101の幅方向の中央に配置され、その両側に連結電極用引出し部108a,109aのみを有する内部電極層108,109(図16参照)が配置されている。外部電極132,133は積層チップ101の下面に計4個設けられ、4個のうち2個の外部電極132は内部電極層116の外部電極用引出し部116aと接続し、残り2個の外部電極133は内部電極層117の外部電極用引出し部117aと接続している。
図22は積層チップを構成する内部電極層の並び順の他の変形例を示す。図22は積層コンデンサを下面から見た図であり、外部電極用引出し部116a,117a及び連結電極用引出し部116b,117bを有する内部電極層116,117(図16参照)と連結電極用引出し部108a,109aのみを有する内部電極層108,109(図16参照)が積層チップ101の幅方向で交互に配置されている。外部電極142,143は積層チップ101の下面に計8個(4×2の行列)設けられ、8個のうち4個の外部電極142は内部電極層116の外部電極用引出し部116aと接続し、残り4個の外部電極143は内部電極層117の外部電極用引出し部117aと接続している。
図23は積層チップを構成する内部電極層の並び順さらに他の変形例を示す。図23は積層コンデンサを下面から見た図であり、外部電極用引出し部116a,117a及び連結電極用引出し部116b,117bを有する内部電極層116,117(図16参照)と連結電極用引出し部108a,109aのみを有する内部電極層108,109(図16参照)が積層チップ101の幅方向で交互に配置されている。外部電極152,153は積層チップ101の下面に計16個(4×4の行列)設けられ、16個のうち8個の外部電極152は内部電極層116の外部電極用引出し部116aと接続し、8個の外部電極153は内部電極層117の外部電極用引出し部117aと接続している。
[第2実施形態]
図24〜図32は本発明の第2実施形態を示す。図24は積層コンデンサを上面側から見た斜視図、図25は積層コンデンサを下面側から見た斜視図、図26は積層チップの内部構成を示す図、図27は積層コンデンサの上面図、図28は図27のb1−b1線断面図、図29は図27のb2−b2線断面図、図30は図27のb3−b3線断面図、図31及び図32は積層コンデンサを基板に実装した状態を示す図である。
図24〜図32は本発明の第2実施形態を示す。図24は積層コンデンサを上面側から見た斜視図、図25は積層コンデンサを下面側から見た斜視図、図26は積層チップの内部構成を示す図、図27は積層コンデンサの上面図、図28は図27のb1−b1線断面図、図29は図27のb2−b2線断面図、図30は図27のb3−b3線断面図、図31及び図32は積層コンデンサを基板に実装した状態を示す図である。
まず、図24〜図30を参照して、積層コンデンサ200の構造について説明する。
この積層コンデンサ200は、図24及び図25に示すように、所定の長さL,幅W及び高さHを有する直方体形状の積層チップ201と、積層チップ201の幅方向の両端部それぞれに設けられた異極性の外部電極202,203と、積層チップ201の長さ方向の両端面それぞれに設けられた異極性の連結電極204とを備える。
積層チップ201の幅方向の両端部にはそれぞれ4個の外部電極202,203が間隔をおいて長さ方向に交互に並ぶように配されている。各外部電極202,203は積層チップ201の上面及び下面に設けられた電極部202a,203aと上下の電極部202a,203aをそれぞれ接続する導通部202b,203bとを有するコ字形状を成しており、一端部側の4個の外部電極202,203,202,203と他端部側の4個の外部電極203,202,203,202は幅方向で異なる極性の外部電極が向き合う位置関係となっている。また、各連結電極204は積層チップ201の長さ方向の端面全体を覆うように設けられており、各連結電極204は積層チップ201の上面及び下面に回り込む部分を有していない。因みに、外部電極202,203と連結電極204はNi等の卑金属から成る。
積層チップ201は、図26に示すように、誘電体層205と6種類の内部電極層206〜211とを図に示す順序で幅方向に積層して一体化した構成を有している。図示を省略してあるが、積層チップ201の幅方向両側にはマージンを確保するため内部電極層を有しない誘電体層205が配されている。図27からも分かるように、積層チップ201の幅方向の一側には所定層数(図中は各2層)の内部電極層206と内部電極層207が配置され、幅方向の他側には所定層数(図中は各2層)の内部電極層210と内部電極層211が配置され、これらの内側に所定層数(図中は各6層)の内部電極層208と内部電極層209が配置されている。因みに、誘電体層205はBaTiO3 等の誘電体から成り、内部電極層206〜211はNi等の卑金属から成る。
内部電極層206は矩形状を成し、高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに長さ方向に間隔を有する2個の外部電極用引出し部206aを上下対称に有し、長さ方向の一端縁中央に1個の連結電極用引出し部206bを有する。この内部電極層206は請求範囲で言うところの「第1の内部電極層」に相当する。
内部電極層207は矩形状を成し、高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに長さ方向に間隔を有する2個の外部電極用引出し部207aを上下対称に有し、長さ方向の他端縁中央(引出し部206bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部207bを有する。外部電極用引出し部207aの位置は内部電極層206の外部電極用引出し部206aと積層チップ201の長さ方向でずれており幅方向で交錯していない。この内部電極層107は請求範囲で言うところの「第3の内部電極層」に相当する。
内部電極層208は矩形状を成し、長さ方向の一端縁中央(引出し部206bと同じ側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部208aを有する。連結電極用引出し部208aの位置は内部電極層206の連結電極用引出し部206bの位置と高さ方向で一致している。この内部電極層208は請求範囲で言うところの「第2の内部電極層」に相当する。
内部電極層209は矩形状を成し、長さ方向の他端縁中央(引出し部206bとは反対側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部209aを有する。連結電極用引出し部209aの位置は内部電極層207の連結電極用引出し部207bの位置と高さ方向で一致している。この内部電極層209は請求範囲で言うところの「第4の内部電極層」に相当する。
内部電極層210は矩形状を成し、高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに長さ方向に間隔を有する2個の外部電極用引出し部210aを上下対称に有し、長さ方向の一端縁中央(引出し部206bと同じ側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部210bを有する。外部電極用引出し部210aの位置は内部電極層207の外部電極用引出し部207aの位置と長さ方向で一致している。この内部電極層210は請求範囲で言うところの「第1の内部電極層」に相当する。
内部電極層211は矩形状を成し、高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに長さ方向に間隔を有する2個の外部電極用引出し部211aを上下対称に有し、長さ方向の他端縁中央(引出し部207bと同じ側の端縁中央)に1個の連結電極用引出し部211bを有する。外部電極用引出し部211aの位置は内部電極層206の外部電極用引出し部206aの位置と長さ方向で一致している。この内部電極層211は請求範囲で言うところの「第3の内部電極層」に相当する。
図28〜図30からも分かるように、幅方向の一側に位置する2層の内部電極層206の上縁側の2個の外部電極用引出し部206aは幅方向の一端部側の2個の外部電極202の上側電極部202aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部206aは同じ外部電極202の下側電極部202aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部206bは一方(図24の手前側)の連結電極204に接続されている。
幅方向の一側に位置する2層の内部電極層207の上縁側の2個の外部電極用引出し部207aは幅方向の一端部側の2個の外部電極203の上側電極部203aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部207aは同じ外部電極203の下側電極部203aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部207bは他方(図24の奥側)の連結電極204に接続されている。
幅方向の中央に位置する6層の内部電極層208の連結電極用引出し部208aは一方(図24の手前側)の連結電極204に接続されている。
幅方向の中央に位置する6層の内部電極層209の連結電極用引出し部209aは他方(図24の奥側)の連結電極204に接続されている。
幅方向の他側に位置する2層の内部電極層210の上縁側の2個の外部電極用引出し部210aは幅方向の他端部側の2個の外部電極202の上側電極部202aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部210aは同じ外部電極202の下側電極部202aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部206bは一方(図24の手前側)の連結電極204に接続されている。
幅方向の他側に位置する2層の内部電極層211の上縁側の2個の外部電極用引出し部211aは幅方向の他端部側の2個の外部電極203の上側電極部203aにそれぞれ接続され、下縁側の2個の外部電極用引出し部211aは同じ外部電極203の下側電極部203aにそれぞれ接続され、連結電極用引出し部211bは他方(図24の奥側)の連結電極204に接続されている。
即ち、一方(図24の手前側)の連結電極204を介して接続された2層の内部電極層206と6層の内部電極層208と2層の内部電極層210の極性は同じであり、他方(図24の奥側)の連結電極204を介して接続された2層の内部電極層207と6層の内部電極層209と2層の内部電極層211の極性は同じである。
前記積層コンデンサ200にあっては、6種類の内部電極層206〜211のうち主に外部電極用引出し部を有しない内部電極層108,109の層数選定によって所定の静電容量を得ることができる。
また、前記積層コンデンサ200にあっては、誘電体層205を介して隣り合う内部電極層206の外部電極用引出し部206aと内部電極層207の外部電極層用引出し部207aに逆方向に電流が流れ、この電流の流れによって内部電極206,207にも逆方法に電流が流れるようにすることにより、且つ、誘電体層205を介して隣り合う内部電極層210の外部電極用引出し部210aと内部電極層211の外部電極層用引出し部211aに逆方向に電流が流れ、この電流の流れによって内部電極210,211にも逆方法に電流が流れるようにすることにより、磁界相殺作用に基づくESL低下を図ることができる。
しかも、積層チップ201を構成する誘電体層205と6種類の内部電極層206〜211とが幅方向に積層されているため、図31,図32に示すように、各外部電極202,203を基板SUのランドRAに接続して各外部電極202を信号入力側とし各外部電極203をグランド側とした状態では、外部電極用引出し部206a,207a,210a,211aを有する内部電極層206,207,210,211とランドRAとの間の電流経路(太線矢印参照)の長さは外部電極202,203の厚さにほぼ一致したものとなり、ここでの電流経路の長さは図4を引用して説明した従前の長さよりも格段短くなる。つまり、前記積層コンデンサ200では前記電流経路の長さに依存して発生するインダクタンス成分を極力低減して、該インダクタンス成分に依るESL増分を極力無くすことができると共に、外部電極202,203と導通する基板SUのトレースとの間に形成される電流ループで発生するインダクタンス成分をも低減することができる。
つまり、前記積層コンデンサ200では前記のESL低減作用によってそのESLを極力低減することができる。
さらに、前記積層コンデンサ200にあっては、内部電極層206,207,210,211の高さ方向の上端縁と下端縁のそれぞれに2個の外部電極用引出し部206a,207a,210a,211aを設けた構成にあるため、外部電極用引出し部206a,207a,210a,211aのサイズ変更等によって電流の流れ易さをアレンジして前記積層コンデンサ100のESRを簡単に調整することができる。
しかも、内部電極層206の連結電極用引出し部206bと内部電極層208の連結電極用引出し部208aと内部電極層210の連結電極用引出し部210bとを積層チップ201の長さ方向一端面に設けた連結電極204で接続し、且つ、内部電極層207の連結電極用引出し部207bと内部電極層209の連結電極用引出し部209aと内部電極層211の連結電極用引出し部211bとを積層チップ101の長さ方向他端面に設けた連結電極104で接続した構成を採用しているので、換言すれば、同一極性の内部電極層206,208,210の連結電極用引出し部206b,208a,210bを内部電極層206,210の外部電極用引出し部206a,210aからなるべく離れた位置に配し、且つ、同一極性の内部電極層207,209,211の連結電極用引出し部206b,208a,211bを内部電極層207,211の外部電極用引出し部207a,211aからなるべく離れた位置に配しているので、
内部電極層206,210の外部電極用引出し部206a,210aから該内部電極層206,210と連結電極用引出し部206b,210bと連結電極204と連結電極用引出し部208aを通じて内部電極層208に至る電流経路、並びに、内部電極層207,211の外部電極用引出し部207a,211aから該内部電極層207,211と連結電極用引出し部207b,211bと連結電極204と連結電極用引出し部209aを通じて内部電極層209に至る電流経路を長くして、該電流経路の長さに依存する抵抗成分に基づいて前記積層コンデンサ100のESRを高値に調整することができる。
内部電極層206,210の外部電極用引出し部206a,210aから該内部電極層206,210と連結電極用引出し部206b,210bと連結電極204と連結電極用引出し部208aを通じて内部電極層208に至る電流経路、並びに、内部電極層207,211の外部電極用引出し部207a,211aから該内部電極層207,211と連結電極用引出し部207b,211bと連結電極204と連結電極用引出し部209aを通じて内部電極層209に至る電流経路を長くして、該電流経路の長さに依存する抵抗成分に基づいて前記積層コンデンサ100のESRを高値に調整することができる。
つまり、前記積層コンデンサ100では前記のESR調整作用によってそのESRをより広い数値範囲で調整することができる。
ここで、デカップリング用の積層コンデンサで前記のESR調整が何故に必要であるかについて説明する。デカップリングに関して言えば積層コンデンサ200のESRは低い方が好ましいが、実用上ではESRが低すぎると積層コンデンサの実装位置や周囲環境等に依って不要な共振、例えば電源電圧のリップル発生及びリップルに基づくノイズ発生や電磁障害(EMI)に依るノイズ発生を引き起こしてしまう。依って、このようなノイズ発生を未然に防止するには実装位置や周囲環境等に応じて積層コンデンサのESRを予め調整しておくべきであり、そのためにはESR調整を比較的広い数値範囲で容易に行える構成であるほうが実用上望ましいと言える。
さらにまた、前記積層コンデンサ200にあっては、外部電極用引出し部206a,207a,210a,211aを有する内部電極層206,207,210,211を積層チップ201の幅方向の両側に配置し、その内側に連結電極用引出し部208a,209aのみを有する内部電極層208,209を配置した構成を採用することにより、積層チップ201の幅方向の両端部それぞれにコ字形状を成す異極性の外部電極202,203を設けることができるので、積層チップ201の長さ方向の両端面それぞれに異極性の連結電極204を設けたことも相俟って、基板等への実装時には前記積層コンデンサ200の下面と上面の何れか一方を実装面として用いることができる。つまり、前記積層コンデンサ200を基板等に実装するときにはその下面と上面を実装面として選択的に用いることができるので、実装面が1つしかないものに比べて実装性を向上することができる。
さらにまた、積層チップ201の幅方向の両端部それぞれにコ字形状を成す異極性の外部電極202,203を設け、積層チップ201の長さ方向の両端面それぞれに異極性の連結電極204を設けているので、積層チップ201に外部電極202,203及び連結電極204を形成する際における電極ペーストの塗布作業をローラ塗布法やディップ法等の既知の方法を用いて簡単に行うことができ、これにより積層コンデンサ200の製造コストの低減を図ることができる。
以下に、図33〜図43を参照して、前記第2実施形態(積層コンデンサ200)の変形例について説明する。
図33は外部電極の形状の変形例を示す。図33に示す外部電極212,213は、前記実施形態における外部電極202,203から導通部202b,203bを除外したような形状を備え、積層チップ201の上下面にそれぞれ設けられている。
図34は外部電極の形状の他の変形例を示す。図33に示す外部電極222,223は、前記実施形態における外部電極202,203から上側電極部202a,203aと導通部202b,203bを除外したような形状を備え、積層チップ201の下面のみに設けられている。この場合には、図35に示すように、高さ方向の下端縁のみに2個の外部電極用引出し部216aを有する内部電極層216を前記実施形態における内部電極層206の代わりに用い、高さ方向の下端縁のみに2個の外部電極用引出し部217aを有する内部電極層217を前記実施形態における内部電極層207の代わりに用い、高さ方向の下端縁のみに2個の外部電極用引出し部220aを有する内部電極層220を前記実施形態における内部電極層210の代わりに用い、高さ方向の下端縁のみに2個の外部電極用引出し部221aを有する内部電極層221を前記実施形態における内部電極層211の代わりに用いるとよい。
図36は連結電極の形状の変形例を示す。図36に示す連結電極214は所期の連結が達成できる程度の大きさで積層チップ201の長さ方向の端面に局部的に設けられている。
図37は連結電極用引出し部の形成位置の変形例を示す。図37に示す内部電極層208はその長さ方向の一端縁下側に連結電極用引出し部208aを有し、該連結電極用引出し部208aの位置は内部電極層206,210(図示省略)の連結電極用引出し部206b,210b(210bは図示省略)の位置と高さ方向でずれていて互いが幅方向で重ならないようになっている。また、内部電極層209(図示省略)もその長さ方向の他端縁下側に連結電極用引出し部209aを有し、該連結電極用引出し部209aの位置は内部電極層207,211(図示省略)の連結電極用引出し部207b,211b(211bは図示省略)の位置と高さ方向でずれていて互いが幅方向で重ならないようになっている。
このような構成を採用すれば、連結電極用引出し部208a,209aと連結電極用引出し部206b,207b,210b,211bの高さ方向のずれ量を利用して、内部電極層206,210の外部電極用引出し部206a,210aから該内部電極層206,210と連結電極用引出し部206b,210bと連結電極204と連結電極用引出し部208aを通じて内部電極層208に至る電流経路、並びに、内部電極層207,211の外部電極用引出し部207a,211aから該内部電極層207,211と連結電極用引出し部207b,211bと連結電極204と連結電極用引出し部209aを通じて内部電極層209に至る電流経路をより長くして、該電流経路の長さに依存する抵抗成分に基づいて前記積層コンデンサ200のESRをより高値に調整することができる。つまり、前記積層コンデンサ200のESRをより一層広い数値範囲で調整することが可能となる。
勿論、各内部電極層208,209の連結電極用引出し部208a,209aの高さ方向位置を変えずに各内部電極層206,207,210,211の連結電極用引出し部206b,207b,210b,211bの高さ方向位置を変えて前記同様の高さ方向ずれを確保しても、また、各内部電極層208,209の連結電極用引出し部208a,209aの高さ方向位置と各内部電極層206,207,210,211の連結電極用引出し部206b,207b,210b,211bの高さ方向位置の両方を変えて前記同様の高さ方向ずれを確保しても同様の作用効果が得られる。
図38(A)及び図38(B)は外部電極用引出し部と連結電極用引出し部の形状の変形例を示す。図38(A)及び図38(B)に示す外部電極用引出し部206a’,207a’,210a’,211a’(210a’,211a’は図示省略)は外側から内側に向かって徐々に幅が大きくなる形状(図中は台形状)を有し、連結電極用引出し部206b’,207b’,208a’,209a’,210b’,211b’(210b’,211b’は図示省略)は外側から内側に向かって徐々に幅が大きくなる形状(図中は台形状)を有する。
このような形状を採用すれば、各引出し部206a’,206b’,207a’,207b’,208a’,209a’,210a’,210b’,211a’,211b’に電流が流れるときの経路の長さ、例えば隣接する引出し部206a’,207a’に電流が流れるときの経路の長さ(図38(A)の太線矢印参照)を矩形状の場合に比べて短くして、該電流経路の長さに依存して発生するインダクタンス成分を低減して低ESL化に貢献することができる。
図39(A)及び図39(B)と図40(A)及び図40(B)は外部電極用引出し部を有する内部電極層の形状の変形例を示す。図39(A)に示す内部電極層226は前記実施形態における内部電極層206に対応し、図39(B)に示す内部電極層227は前記実施形態における内部電極層207に対応し、図40(A)に示す内部電極層230は前記実施形態における内部電極210に対応し、図40(B)に示す内部電極層231は前記実施形態における内部電極211に対応する。
内部電極層226は2個の外部電極用引出し部226aを上下対称に有し、長さ方向の一端縁中央に1個の連結電極用引出し部226bを有し、連結電極用引出し部226bが設けられていない長さ方向の他端縁中央から内側に延びる矩形状の切欠き226cを有していて、全体がコ字形状を成している。内部電極層227は2個の外部電極用引出し部227aを上下対称に有し、長さ方向の他端縁中央に1個の連結電極用引出し部227bを有し、連結電極用引出し部227bが設けられていない長さ方向の一端縁中央から内側に延びる矩形状の切欠き227cを有していて、全体がコ字形状を成している。内部電極層230は2個の外部電極用引出し部230aを上下対称に有し、長さ方向の一端縁中央に1個の連結電極用引出し部230bを有し、連結電極用引出し部230bが設けられていない長さ方向の他端縁中央から内側に延びる矩形状の切欠き230cを有していて、全体がコ字形状を成している。内部電極層231は2個の外部電極用引出し部231aを上下対称に有し、長さ方向の他端縁中央に1個の連結電極用引出し部231bを有し、連結電極用引出し部231bが設けられていない長さ方向の一端縁中央から内側に延びる矩形状の切欠き231cを有していて、全体がコ字形状を成している。
このような形状を採用すれば、内部電極層226,227,230,231の形状によって該内部電極層226,227,230,231に電流が流れるときの抵抗成分を制御して、積層コンデンサのESRを調整することができる。コ字形状の内部電極層226,227,230,231を使用した場合には各々の切欠き226c,227c,230c,231cの存在によって積層チップ201の表面に凹みが生じる恐れがあるので、該恐れを防止するために各切欠き226c,227c,230c,231cの内側に矩形状のダミー電極層226d,227d,230d,231d(図中2点鎖線参照)を内部電極層226,227,230,231と非接触で設けるようにするとよい。
図41は積層チップを構成する内部電極層の並び順の変形例を示す。図41は積層コンデンサを下面から見た図であり、外部電極用引出し部216a,217a及び連結電極用引出し部216b,217bを有する内部電極層216,217(図35参照)が積層チップ101の幅方向の中央に配置され、その両側に連結電極用引出し部208a,209aのみを有する内部電極層208,209(図35参照)が配置されている。外部電極232,233は積層チップ201の下面に計4個設けられ、4個のうち2個の外部電極232は内部電極層216の外部電極用引出し部216aと接続し、残り2個の外部電極233は内部電極層217の外部電極用引出し部217aと接続している。図41には外部電極用引出し部を有する内部電極層として内部電極層216,217を用いているが、これらの代わりに内部電極層220,221(図35参照)を用いてもよい。
図42は積層チップを構成する内部電極層の並び順の他の変形例を示す。図42は積層コンデンサを下面から見た図であり、外部電極用引出し部216a,217a,220a,221a及び連結電極用引出し部216b,217b,220b,221bを有する内部電極層216,217,220,221(図35参照)と連結電極用引出し部208a,209aのみを有する内部電極層208,209(図35参照)が積層チップ201の幅方向で交互に配置されている。外部電極242,243は積層チップ201の下面に計8個(4×2の行列)設けられ、8個のうち2個の外部電極242は内部電極層216の外部電極用引出し部216aと接続し、2個の外部電極242は内部電極層220の外部電極用引出し部220aと接続し、2個の外部電極243は内部電極層217の外部電極用引出し部217aと接続し、2個の外部電極243は内部電極層221の外部電極用引出し部221aと接続している。
図41は積層チップを構成する内部電極層の並び順のさらに他の変形例を示す。図41は積層コンデンサを下面から見た図であり、外部電極用引出し部216a,217a,220a,221a及び連結電極用引出し部216b,217b,220b,221bを有する内部電極層216,217,220,221(図35参照)と連結電極用引出し部208a,209aのみを有する内部電極層208,209(図35参照)が積層チップ201の幅方向で交互に配置されている。外部電極252,253は積層チップ201の下面に計16個(4×4の行列)設けられ、16個のうち4個の外部電極252は内部電極層216の外部電極用引出し部216aと接続し、4個の外部電極252は内部電極層220の外部電極用引出し部220aと接続し、4個の外部電極253は内部電極層217の外部電極用引出し部217aと接続し、4個の外部電極253は内部電極層221の外部電極用引出し部221aと接続している。
100…積層コンデンサ、101…積層チップ、102,103,112,122,132,133,142,143,152,153…外部電極、104,114…連結電極、105…誘電体層、106,107,108,109,116,117,126,127…内部電極層、106a,107a,106a’,107a’,116a,117a,126a,127a…外部電極用引出し部、106b,107b,106b’,107b’,108a,109a,108a’,109a’,116b,117b,126b,127b…連結電極用引出し部、126c,127c…切欠き、200…積層コンデンサ、201…積層チップ、202,203,212,222,232,233,242,243,252,253…外部電極、204,214…連結電極、205…誘電体層、206,207,208,209,210,211,216,217,220,221,226,227,230,231…内部電極層、206a,207a,206a’,207a’,210a,211a,210a’,211a’,216a,217a,220a,221a,226a,227a,230a,231a…外部電極用引出し部、206b,207b,206b’,207b’,208a,209a,208a’,209a’,210b,211b,210b’,211b’,216b,217b,220b,221b,226b,227b,230b,231b…連結電極用引出し部、226c,227c,230c,231c…切欠き。
Claims (10)
- 所定の長さ,幅及び高さを有し誘電体層と異極性の内部導体層とを所定の順序で幅方向に積層して一体化した構成を有する直方体形状の積層チップと、積層チップの少なくとも下面に設けられた異極性の外部電極と、積層チップの長さ方向の両端面それぞれに設けられた異極性の連結電極とを備え、
一方の極性の内部電極層は、一方の極性の外部電極に接続された外部電極用引出し部を少なくとも高さ方向の下端縁に有し且つ一方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の一端縁に有する第1の内部電極層と、一方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の一端縁に有する第2の内部電極層とを含み、
他方の極性の内部電極層は、他方の極性の外部電極に接続された外部電極用引出し部を少なくとも高さ方向の下端縁に有し且つ他方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の他端縁に有する第3の内部電極層と、他方の極性の連結電極に接続された連結電極用引出し部を長さ方向の他端縁に有する第4の内部電極層とを含む、
ことを特徴とする積層コンデンサ。 - 第1の内部電極層と第2の内部電極層と第3の内部電極層と第4の内部電極層はそれぞれ1種類の内部導体層から成る、
ことを特徴とする請求項1に記載の積層コンデンサ。 - 第1の内部電極層は外部電極用引出し部の位置が異なる2種類の内部電極層から成り、第3の内部電極層は外部電極用引出し部の位置が異なる2種類の内部電極層から成り、第2の内部電極層と第4の内部電極層はそれぞれ1種類の内部電極層から成る、
ことを特徴とする請求項1に記載の積層コンデンサ。 - 第1の内部電極層の連結電極用引出し部の位置と第2の内部電極層の連結電極用引出し部の位置は高さ方向で一致しており、第3の内部電極層の連結電極用引出し部の位置と第4の内部電極層の連結電極用引出し部の位置は高さ方向で一致している、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の積層コンデンサ。 - 第1の内部電極層の連結電極用引出し部の位置と第2の内部電極層の連結電極用引出し部の位置は高さ方向でずれており、第3の内部電極層の連結電極用引出し部の位置と第4の内部電極層の連結電極用引出し部の位置は高さ方向でずれている、
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の積層コンデンサ。 - 第1の内部電極層と第3の内部電極層は積層チップの幅方向の両側に配置され、その内側に第2の内部電極層と第4の内部電極層が配置されている、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の積層コンデンサ。 - 第1の内部電極層と第3の内部電極層は積層チップの幅方向の中央に配置され、その両側に第2の内部電極層と第4の内部電極層が配置されている、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の積層コンデンサ。 - 第1,第3の内部電極層と第2,第4の内部電極層は積層チップの幅方向で交互に配置されている、
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の積層コンデンサ。 - 外部電極用引出し部及び連結電極用引出し部は外側から内側に向かって徐々に幅が大きくなる形状を有する、
ことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の積層コンデンサ。 - 第1,第3の内部電極層は連結電極用引出し部が設けられていない長さ方向の端縁から内側に延びた切欠きを有する、
ことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の積層コンデンサ。
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