JP2007042361A - 防水型押釦スイッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】爪等の堅い物が当たって収納ケースの表面を防水している操作ボタンが傷ついても水分が染み込まないようにする。
【解決手段】収納ケース31に弾性材より成る操作ボタン32を水密状態に形成し、収納ケース内に操作ボタンに接触するように硬質性の押圧プレート40を設け、容器状に形成した弾性材より成る防水部材44を押圧プレート40に接触して設け、防水部材44にて押圧され操作される押釦スイッチ54を印刷配線基板52に設け、前記収納ケースの開口する下面を印刷配線基板で水密状態に閉塞する。
【選択図】図3

Description

本発明は車載用等の外部で使用されるために、防水を施した防水型押釦スイッチ装置に関する。
車のトランクあるいは車の後部に設けた後部ドアを開閉するための車載用の押釦スイッチあるいはドアの施錠又は解錠を遠隔操作するために押釦スイッチが用いられている。斯かる押釦スイッチは外部で使用するため、防水を施す必要がある。ドアの施錠あるいは解錠を遠隔操作するために用いられる防水を施した押釦スイッチは例えば実開昭63−120321号公報に記載されている。
図7に示すごとく、ケーシング1の内部に回路基板2が収納され、この回路基板2に押圧操作されるスイッチ3、3を取付ける。そしてケーシング1に形成した孔5、5にスイッチ3、3の操作棒4、4の上部を臨ませる。そしてケーシング1の内側から孔5、5をゴム等の弾性シート7で塞ぐと共に、弾性シート7の孔5、5の周囲でケーシング1の内壁に接着剤8で接着し、水密状態に固定している。
指10でもって弾性シート7の帽子状部9を押圧すると、弾性シート7は押圧されて弾性変形し、操作棒4が押圧されてそれに対応するスイッチ3が操作される。指10を離せば、弾性シート7の弾性によりスイッチ3の押圧が解除される。
また通信機器に用いられる防水を施した押釦スイッチが特開平9−161593号公報に記載されている。
図8に示すごとく、基板12にスイッチ13を取付ける。筐体14に設けたリブ15に座部17を備えたゴム製のアクチュエータ18を嵌合させ、座面20と釦21との間にコイルバネ22を配置する。釦21はカバー23に組み込み、コイルバネ22の圧力により座部17を筐体14に押しつけると共に、釦21をカバー23に押しつける。この構成により座部17と筐体14が密着し防水をしている。
通常状態ではコイルバネ22の付勢により釦21はカバー23に当接した状態にある。釦21を押圧するとアクチュエータ18に押圧力が伝達され、シャフト28がスライドしてスイッチ13を押圧しオンする。釦21を離すことにより、コイルバネ22の復元力で元の状態に復帰する。
同様な防水を施した押しボタンスイッチが特開2002―231093号公報および特開2003−257274号公報に記載されている。
実開昭63−120321号公報 特開平9−161593号公報 特開2002―231093号公報 特開2003−257274号公報
従来の防水を施した押釦スイッチ装置は特許文献1に示すように、スイッチ3、3の操作棒4、4の上部を臨ませた孔5、5をゴム等の弾性シート7で塞ぐと共に、弾性シート7の孔5、5の周囲でケーシング1の内壁に接着し、水密状態にしている。しかし弾性シート7を指等で押圧するときに爪等の堅いものが当たると、弾性シートに傷が付き、その傷から水分が進入するため防水効果が減少する。
特許文献2に示す操作ボタン装置ではケース内の防水が行われても、釦21を押圧しているときにカバー23と釦21の段差26との間に間隙ができ、カバー23の内部の防水が行えない。
本発明は爪等の堅い物が当たって収納ケースの表面を水密状態にしている操作ボタンが傷ついても水分が染み込まないようにするものであり、
表面に弾性材より成る操作ボタンが水密状態に形成された収納ケースと、前記収納ケース内に前記操作ボタンに接触するように設けられた硬質性の押圧プレートと、前記押圧プレートに押圧されるように設けられ、且つ収納ケース内を水密封止する弾性材よりなる防水部材と、前記防水部材にて押圧され操作される押釦スイッチと、前記押釦スイッチを取付けると共に、前記収納ケースの下面を水密封止するように収納ケースに設けられた印刷配線基板とよりなる防水型押釦スイッチ装置を提供する。
本発明は小さい押圧力で押圧されるように、操作ボタンの下部側にスリットを形成した防水型押釦装置を提供する。
本発明は見えないところに配置された操作ボタンの操作を容易にするように、操作ボタン、押圧プレートおよび防水部材を長形に形成し、前記長形に形成した防水部材に対向して並列接続された複数個の押釦スイッチを設け、操作ボタンを操作したときに、少なくともいずれかの押釦スイッチを操作できるようにした防水型押釦スイッチ装置を提供する。
本発明は押圧プレートと防水部材とがずれないように、押圧プレートに係止部を設け、前記防水部材に係合部を形成し、前記押圧プレートの係止部を係合部に係合した防水型押釦スイッチを提供する。
本発明は押釦スイッチの過重が加わらないように、防水部材の係合部を印刷配線基板に対向して突出させ、操作ボタンを必要以上に押圧したときに、前記係合部を印刷配線基板に接触させるようにした防水型押釦スイッチ装置を提供する。
本発明の防水型押釦スイッチ装置は収納ケースの表面に弾性材より成る操作ボタンを水密状態に形成し、操作ボタンの下面に硬質の押圧プレートを設け、押圧プレートの下面に防水部材を設け、収納ケースと防水部材とで二重に防水している。従って収納ケースを水密状態に保持している操作ボタンが爪等で傷が付けられても、押圧プレートがあるため防水部材は傷つかず防水するので、押釦スイッチに水分が染み込み接点不良等を起こすことがない。
本発明の防水型押釦スイッチ装置は硬質性の収納ケースに形成された操作ボタンの下部側にスリットを形成したので、操作ボタンは弾力性に富み小さい力で押圧される。
本発明の防水型押釦スイッチ装置は並列接続された複数個の押釦スイッチを設けたので、操作ボタンを操作し易いように操作部を長くしたとき、操作ボタンの加わる押圧力が偏っても少なくともいずれかの押釦スイッチが押圧されオンされ、支障をきたさない。
本発明の防水型押釦スイッチ装置は押圧プレートに係止部を設け、防水部材に係合部を形成し、押圧プレートの係止部を係合部に係合したので、押圧プレートが押圧されたときに押圧プレートと防水部材とがずれることがない。
本発明の防水型押釦スイッチ装置は防水部材の係合部を印刷配線基板に対向して突出させ、操作ボタンを必要以上に押圧したときに、係合部が印刷配線基板に接触させるようにしたので、操作ボタンを強く押圧しても押釦スイッチに過重な力が加わり、押釦スイッチが破壊することを防止できる。
図1〜図5は本発明の防水型押釦スイッチ装置に関するもので、図1は本発明の防水型押釦スイッチ装置を分解した斜視図、図2は本発明の防水型押釦スイッチ装置の平面図、図3は同じく本発明の防水型押釦スイッチ装置で、図2のA−A面で切断した縦断面図である。図4は同じく本発明の防水型押釦スイッチ装置で、図2のB−B面で切断した縦断面図である。図5は図3の要部拡大断面図である。
収納ケース31は硬質性の樹脂で形成され、板状の操作ボタン32は弾性を有する樹脂で形成されており、収納ケース31と操作ボタン32とは2色成形で一体的に形成され水密状態にしている。
最初に第1の金型に硬質性の樹脂を流し込み、下面が開口するケース部33と外方に周辺に広がる縁部34を有する収納ケース31を形成する。ケース部33の下部内側には膨出部35が形成され、縁部34の内側には段差36が形成される。
第1の金型で形成された収納ケース31を第2の金型に入れ、弾性を有する樹脂を流し込んで薄型の操作ボタン32を形成する。硬質性の樹脂と弾力性を有する樹脂には相性が良いものを使用することにより両樹脂は密着して、収納ケース31と操作ボタン32は一体的に形成され水密状態にされる。しかも収納ケース31の縁部34には段差36が設けられているので、収納ケース31と操作ボタン32は一層密着され表面が完全に水密状態にされる。また操作ボタン32の上部の操作部37は肉厚にし、下部にはスリット38、38を形成し弾力性を持たせている。
図1に示すように、操作ボタン32は操作性を良くするために、平面から見て長形に形成されている。そのため収納ケース31をはじめとして後述する押圧プレート等も長形に形成される。
押圧プレート40は硬質性の樹脂であり、収納ケース31の内部に操作ボタン32の下面に接触するように取り付けられる。押圧プレート40の下面には先端を太くした係止部41、41を形成している。
図4に示すように、防水部材44は弾力性に富んだ弾性材で、一面が開口する容器状に形成されている。防水部材44は押圧プレート40の下面に接触する接触面45と後述する押釦スイッチ等を収納する収納部47とよりなる。
防水部材44の接触面45の反対側には押圧プレート40の係止部41、41に対応してアンダーカット48された係合部49、49が形成されている。また防水部材44の収納部47の下方は広げられ収納ケース31のケース部33の膨出部35に接触する接触部50が形成されている。防水部材44の接触部50は収納部47より広げられて外側に膨出部を持たせている。
印刷配線基板52は周辺が防水部材44の接触部50の内側に防水部材44の接触部50を介して接触するように設けられている。印刷配線基板52の上面には押している間オンしているコンタクト式の二個の押釦スイッチ54、54が防水部材44の収納部47内に位置するように設けられている。押釦スイッチ54、54の押圧片55、55は防水部材44の下面に接触している。
二個の押釦スイッチ54、54の端子56、57は印刷配線基板52に印刷された印刷配線に半田付けされ、半田付けされた印刷配線を介して電線58、59に接続されているが、押釦スイッチ54、54は並列接続し、双方およびいずれか一方が押されれば、押釦スイッチ54、54に接続されている回路はオンされるようにしている。
支持部材60は印刷配線基板52を収納ケース31に固定するもので、両端にある固定片61、61をもって収納ケース31に固定され、空間部62、62に押釦スイッチ54、54の端子56、57が嵌るようにしている。
防水部材44の係合部49、49を印刷配線基板52に対向して突出させ、操作ボタン32、32が必要以上に強く押圧されたとき、係合部49、49を印刷配線基板52に当たり、押釦スイッチ54、54に過度の加重が加わらないようにしている。
図5を参照して詳述すると、対向する防水部材44の係合部49、49の下端と印刷配線基板52の表面との間隔Tは押釦スイッチ54、54の押圧されたときに押圧片55、55が動くストロークSより僅かに大きくしている。一実施例を示すと、押釦スイッチ54、54の押圧片55が動くストロ−クが0.25mmとすると、係合部49、49と印刷配線基板52との間隔Tは0.4mm〜0.5mm程度にしている。
従って、通常の押圧時には操作ボタン32の操作部37を押圧すると、係合部49、49が印刷配線基板52に当たる前に押釦スイッチ54、54はオンされる。しかし、間違って押釦スイッチ54、54がオンされているのにも拘わらず、それ以上の押圧力を加えたときには防水部材44の係合部49、49が印刷配線基板52に当たりその押圧力を吸収し、防水部材44へそれ以上の押圧力が押釦スイッチ54、54の押圧片55、55に加わらないようにしている。
本発明の防水型押釦スイッチ装置は上述の構成をなしており、二色成形で操作ボタン32と一体的に形成された収納ケース31の内側に操作ボタン32の下面に接するように押圧プレート40が取付けられる。
然る後、防水部材44を押圧プレート40の下面に接触するように収納ケース31内に取付ける。防水部材44にはアンダーカット48、48された係合部49、49が設けられ、押圧プレート40の先端が太くされた係止部41、41が嵌合されるので、押圧プレート40が押圧されたときに、押圧プレート40と防水部材44がずれることが無いようにしている。
また、防水部材44の接触面45は収納ケース31の膨出部35に接触するようにしている。従って、防水部材44の収納部47と収納ケース31との間に空間46が形成され、押圧されたとき、防水部材44が撓みやすくしている。
防水部材44が取付けられた収納ケース31のケース部33には押釦スイッチ54、54が取付けられた印刷配線基板52の周辺が防水部材44の接触部50の内側に接触するように取付けられる。従って、防水部材44の接触部50がより強固に収納ケース31内に密着されると共に、印刷配線基板52にて収納ケース31の下面が閉塞され水密状態にされる。
図6に示すように、本発明の防水型押釦スイッチ装置30は例えば車64の後部ドア65の下方内側に電子鍵として取付けられる。後部ドア65を開けるには、後部ドア65の下側から指を差し入れて押釦スイッチ装置30の操作ボタン32の操作部37を押圧する。
操作ボタン32を押圧すると、操作ボタン32は弾性材より成るので凹み、押圧力は押圧プレート40に伝わり防水部材44を押圧する。防水部材44は押圧されると凹み、押釦スイッチ54、54の押圧片55、55を押圧し、操作ボタン32を操作している間押釦スイッチ54、54はオンする。それによりリレー等を動作させて、後部ドア65を係止しているロックを解除する。ロックが解除された後後部ドア65を手で持って持ち上げることにより後部ドア65は開放される。
防水型押釦スイッチ装置30は後部ドア65の下部内側等の見えないところに取付けられるため、操作ボタン32の操作部は操作し易いように長形に形成されている。そのため操作ボタン32の操作部37の端部が押されたときには、操作ボタン32の操作部37に均一の力が加わらないため、防水部材44に加わる押圧力も不均一になり、一方の押釦スイッチ54の押圧片55に押圧力が加わっても、他方の押釦スイッチの押圧片には加わらない恐れがある。
しかし本発明の防水型押釦スイッチ装置では押釦スイッチ54、54を複数個取り付けているので、防水部材44に加わる押圧力が不均一であってもいずれかの押釦スイッチ54、54が押圧される。しかも押釦スイッチ54、54は並列接続されているので、いずれかの押釦スイッチ54、54がオンされることにより後部ドア65のロックを解除できる。
車等外部で使用されるスイッチ装置は防水する必要があるが、本発明の防水型押釦スイッチ装置は収納ケースと操作ボタンとが一体的に水密状態に形成され、押圧プレート40の下面に防水部材44を設けたので、二重に防水される。また操作ボタン32は弾力性な部材で形成されているので、爪等堅いものが当たると傷が付き防水効果が薄れる。しかし、本発明の防水型押釦スイッチ装置30では操作ボタン32の下面に硬質の押圧プレート40を用いたので、下面にある防水部材44を傷つけることはないので防水効果が劣化することはない。
本発明の防水型押釦スイッチ装置を分解した斜視図である。 本発明の防水型押釦スイッチ装置の平面図である。 本発明の防水型押釦スイッチ装置で、図2のA−A断面図である。 本発明の防水型押釦スイッチ装置で、図2のB―B断面図である。 本発明の防水型押釦スイッチ装置の一部拡大した断面図である。 本発明の防水型押釦スイッチ装置の一使用例を示す断面図である。 従来の防水型押釦スイッチ装置の側面図である。 従来の防水型押釦スイッチ装置の断面図である。
符号の説明
31 収納ケース
32 操作ボタン
37 操作部
40 押圧プレート
41 係止部
44 防水部材
49 係合部
52 印刷配線基板
54 押釦スイッチ

Claims (5)

  1. 表面に弾性材より成る操作ボタンが水密状態に形成された収納ケースと、
    前記収納ケース内に前記操作ボタンの下面に接するように設けられた硬質性材より成る押圧プレートと、
    前記押圧プレートに押圧されるように設けられ、且つ前記収納ケース内を水密封止する弾性材よりなる防水部材と、
    前記防水部材内に収納され、該防水部材にて押圧操作される押釦スイッチと、
    前記押釦スイッチを取付けると共に、前記収納ケースおよび前記防水部材の開口する下面を水密状態に封止するように設けられた印刷配線基板とよりなることを特徴とする防水型押釦スイッチ装置。
  2. 前記操作ボタンの下部側に弾力性を有せしめるためのスリットを形成したことを特徴とする請求項1記載の防水型押釦スイッチ装置。
  3. 前記操作ボタン、押圧プレートおよび防水部材を長形に形成し、前記長形に形成した防水部材に対向して並列接続された複数個の押釦スイッチを設け、操作ボタンを操作したときに、少なくともいずれかの押釦スイッチが操作されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の防水型押釦スイッチ装置。
  4. 前記押圧プレートに係止部を設け、前記防水部材に係合部を形成し、前記押圧プレートの係止部を係合部に係合したことを特徴とする請求項1記載の防水型押釦スイッチ装置。
  5. 前記防水部材の係合部を印刷配線基板に対向して突出させ、操作ボタンを必要以上に押圧したときに、前記係合部を印刷配線基板に接触させるようにしたことを特徴とする請求4項記載の防水型押釦スイッチ装置。
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