JP2007041475A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】市松模様状のような高周波成分を多く含んだ画像に対して、ディザ拡散処理によるフリッカの発生を抑制する。
【解決手段】画素の階調を、表示に使用される所定の階調である第1の階調、および第1の階調の間の階調である第2の階調に制限する階調制限回路107と、複数の画素で構成される画像領域の高周波成分を検出する画像パターン検出回路108と、階調制限回路107により得られた階調が第1の階調であるときは、その制限された階調を表示させるための画像信号を生成し、階調制限回路107により得られた階調が第2の階調であるときは、第2の階調に応じた量をディザ拡散した画像信号を生成するディザ処理回路19とを備え、階調制限回路107は、画像パターン検出回路108から高周波成分を検出したとする検出結果が通知されたとき、画素の階調を第1の階調に制限する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)やデジタルミラーデバイス(DMD)など、1フィールドの画像を複数のサブフィールド画像に分割して多階調表示を行う画像表示装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、適宜、PDPと呼ぶ)やデジタルミラーデバイス(以下、適宜、DMDと呼ぶ)など、発光あるいは非発光の2値制御を行う画像表示装置は、サブフィールド手法を用いて中間調表示を行うことが多い。サブフィールド手法は、発光回数あるいは発光量で重み付けされた複数のサブフィールドを用いて1フィールドを時間分割し、各サブフィールドごとに各画素の2値制御を行う。すなわち、各サブフィールドは所定の輝度重みを持ち、発光するサブフィールドの重みの合計によって階調表示を行う方法である。
PDPでは、1フィールドが、例えば8つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF8)に分割され、それぞれのサブフィールドは、例えば(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを持っている。各サブフィールドは、予備放電を行うセットアップ期間と、画素ごとに発光か非発光かのデータ書き込みを行う書き込み期間と、発光データの書き込まれた画素を一斉に発光させる維持期間とからなる。これらのサブフィールドを種々組み合わせて発光させることにより、「0」から「255」までの256段階の階調を表現できる。例えば、階調「7」は、輝度重み1、2、4を持つSF1、SF2、SF3を発光させることにより表現でき、階調「21」は、輝度重み1、4、16を持つSF1、SF3、SF5を発光させることにより表現できる。
このようなサブフィールド手法を用いて多階調表示を行う画像表示装置においては、動画表示中に、動画擬似輪郭と呼ばれる擬似輪郭が現れ、画質を劣化させることが知られている。
このため、従来、このような動画擬似輪郭を抑制するための手法が提案されている。このような手法の一例として、まず、動画擬似輪郭が発生しにくい所定の階調である第1の階調とその中間の階調である第2の階調とのいずれかの階調に画像信号の階調を変換し、変換によって生じた誤差を周辺画素に拡散することで階調の飛びを補間する。次に、変換された階調が中間の階調である場合には、最も近い所定の階調へ切上げあるいは切下げを行う。さらに、画素ごと、ラインごと、フィールドごとに切上げと切下げとを交互に繰り返すことで、平均的に中間の階調を表現するという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6は、従来のこのような動画擬似輪郭を抑制する機能を有した画像表示装置の構成を示すブロック図である。図6に示す従来の画像表示装置は、A/D変換回路11と、逆ガンマ補正回路13と、動き検出回路15と、遅延回路21と、選択回路23と、画像信号−サブフィールド対応付け回路25と、サブフィールド処理回路27と、走査・維持・消去回路29と、データ駆動回路31と、プラズマディスプレイパネル(PDP)33と、タイミングパルス発生回路35とを備える。
さらに、従来の画像表示装置は、入力画像の階調を動画擬似輪郭が発生しにくい所定の階調またはその中間の階調のいずれかの階調に変換し、その変換した階調と変換前の階調との誤差をその周辺画素に拡散する階調制限回路17と、階調制限回路17により変換された階調を偶数フィールドと奇数フィールドとの間で交番させて表示するための画像信号を生成するディザ処理回路19とを備える。ディザ処理回路19は、変換した階調が中間の階調のときは、その階調からディザ量だけ上下にある所定の階調を交番させるような画像信号を生成し、これによって平均的に中間の階調を表現している。
図7は、入力画像の階調と、その階調に対応したサブフィールドの駆動状態(「1」はそのサブフィールドが発光することを示す)と、動画擬似輪郭が発生しにくい所定の階調(以下、表示用階調と呼ぶ)と、所定の階調の中間である中間の階調(以下、ディザ階調と呼ぶ)と、ディザ階調から上下にある表示用階調までの階調量(以下、ディザ量と呼ぶ)との一例を示した図である。
図7では、9つのサブフィールドを設け、それぞれのサブフィールドが、(1、2、4、8、16、32、48、64、80)の輝度重みを有した一例を挙げている。
また、動画擬似輪郭が発生しやすいのは、例えば隣接する画素の階調が「63」と「64」の場合のように、隣接する画素間において、階調の変化はわずかであるにもかかわらず発光するサブフィールドのビットパターンの変化が大きいところであることが知られている。このため、動画擬似輪郭が発生しにくい階調である表示用階調として、発光させるサブフィールドより小さい重みを持つすべてのサブフィールドが発光するような階調を選択することが好適である。よって、図7では、「●」で示すように、表示用階調として(0、1、3、7、15、31、63、111、175、255)の階調とした一例を挙げている。また、このような表示用階調とすることにより、ディザ階調は、「●」で示すように、表示用階調の中間の階調である(2、5、11、23、47、87、143、215)となる。なお、以下、表示用階調とディザ階調をあわせて変換階調と呼ぶ。
図8は、図7で示したような表示用階調やディザ階調を用いて動画擬似輪郭を抑制するための階調制限回路17およびディザ処理回路19の詳細な構成を示すブロック図である。
図8において、階調制限回路17は、加算器51と、階調制限テーブル53と、ディザ量テーブル55と、誤差拡散処理回路60とからなる。逆ガンマ補正回路13からの画像信号入力は、加算器51により、その画像信号に基づく画素の本来の階調と、その画素より前に処理された画素から拡散された誤差eとが加算され、階調制限テーブル53および誤差拡散処理回路60に供給される。階調制限テーブル53は変換階調に関する情報を格納したテーブルであり、入力した階調をその階調に応じた変換階調に変換する。すなわち、階調制限テーブル53により、加算器51から出力される階調からその階調に応じた一の変換階調が選択され、この選択された変換階調が誤差拡散処理回路60に出力される。階調制限テーブル53には、図7に示す階調とディザによる階調の内容が記述されており、階調制限テーブル53の出力は、入力された階調を越えない範囲の表示用階調またはディザ階調のうちの最大のものが選ばれる。例えば、入力された階調が「20」のときには、表示用階調である「15」が選ばれる。また、入力された階調が「25」のときには、ディザ階調である「23」が選ばれる。
誤差拡散処理回路60は、階調制限テーブル53により変換された変換階調と変換前の階調との差を表示誤差e’として、処理中の画素の周辺の画素に拡散させる処理(以下、適宜、誤差拡散処理と呼ぶ)を行う。この誤差拡散処理を画面全体に施すことにより、画面全体において表示すべき階調量が保存され、画面全体を見たときに人間の目にはあたかも本来の画素の輝度が表示されているように見える。これにより画像のざらつきがない、より質の高い画像が表現できる。誤差拡散処理回路60は図8に示すように減算器61と、遅延器63、65、67、69と、乗算器71、73、75、77と、加算器79とからなる。図8での遅延器において、Tは1画素遅延、Hは1ライン遅延回路を表わす。
階調制限テーブル53で求められた変換階調は、ディザ量テーブル55およびディザ処理回路19に出力される。ディザ量テーブル55は、図7に示したディザ階調とディザ量とを対応付ける情報を有する。すなわち、ディザ量テーブル55は階調制限テーブル53により変換された変換階調を、それがディザ階調であるときはそのディザ階調に応じたディザ量を出力し、ディザ階調でないとき、すなわち表示用階調のときはディザ量として「0」を出力する。例えば、ディザ量テーブル55は、入力した変換階調が「23」のときはディザ量として「8」を出力する。
ディザ処理回路19は、加算器91、減算器93、選択回路95および切替パターン発生回路97を備える。加算器91は、変換階調にディザ量を加算する。減算器93は、変換階調からディザ量を減算する。切替パターン発生回路97は、所定のパターンに従って画素ごとにディザ量の加算と減算とを切り替えるための制御信号を出力する。選択回路95は切替パターン発生回路97からの制御信号に基づき加算器91または減算器93からの出力を選択して出力する。
ディザ処理回路19は、以上のような構成により、階調制限回路17により求められた変換階調が、表示用階調ではないとき、すなわちディザ階調のときに、そのディザ階調をディザ量だけ拡散して得られる表示用階調を用いて表現するための拡散処理(以下、ディザ拡散処理と呼ぶ)を行う。具体的には、ディザ処理回路19は、入力した画像信号である画像D’の階調がディザ階調のときに、そのディザ階調からディザ量だけ前後に離れてある表示用階調を、1フィールドの偶数フィールドと奇数フィールドとで交番させる。ディザ処理回路19は、このように表示用階調を交番させて表示させるための画像信号である画像E’を生成し、画像E’を画像信号出力とする。これにより、表示用階調が時間的に平均化されてディザ階調が画面上で表現できる。例えば、ディザ階調である階調レベル「11」(このとき、ディザ量は「4」)を表示するときは、偶数または奇数フィールドの一方で階調レベル「7」(「11−4」)を表示し、他方で階調レベル「15」(「11+4」)を表示する。
図9は、切替パターン発生回路97が生成する切り替えパターンの一例を示した図である。図9は、フィールドごとに交互に切上げと切下げとを繰り返す一例であり、切替パターン発生回路97は、このように、画素やラインごとの交番も含め、フィールドごとに切上げと切下げとを交番して繰り返すようなパターンであるディザパターンを生成する。ディザ処理回路19は、このようなディザパターンに基づき、偶数フィールドと奇数フィールドとの間で総和がゼロになるように、周辺画素へディザ量の拡散を行い、平均的に「中間の階調」を表現している。
以上説明したように、従来の画像表示装置は、動画擬似輪郭が発生しにくい表示用階調に加えて、表示用階調の中間の階調であるディザ階調をも設けているため、動画擬似輪郭の発生を抑制するとともに、よりなめらかな多階調表現を可能としている。
特開2000−276100号公報
しかしながら、従来の画像表示装置は、ディザ階調に関する処理を実行するとき、フィールドごとに切上げと切下げとを交番して繰り返すことにより中間の階調を実現しているため、A/D変換回路11に入力される入力画像によっては、画像がちらついて見えるフリッカが発生するという課題があった。
すなわち、上述したように、従来の画像表示装置は、ディザ階調の画素に対しては、周辺画素も含めてフィールドごとに切上げと切下げとを交番して繰り返すような処理を行うため、ディザ階調よりも小さい階調とディザ階調よりも大きい階調がフィールドごとに繰り返される。このようなフィールドごとの繰り返し処理が、入力画像の画像内容、すなわち絵柄によっては、視覚的にフリッカとして認知されやすくなる場合があった。
図10は、このようなフリッカとして認知される場合の一例を示した図である。図10では、このようなフリッカとして認知される場合の一例として、入力画像の各画素の階調が二つの階調を有し、この二つの階調が各画素で市松模様状に配置されるような画像内容の場合を挙げている。
図10(a)は、入力画像としてこのような市松模様状の画像が入力され、さらにこの一方の階調がディザ階調に対応した場合の一例を示している。すなわち、図10(a)に示すように、階調制限回路17からは、図7で示した表示用階調およびディザ階調に対応して、そのディザ階調の一つである階調レベル「87」が市松模様状の一方の階調となるような画像が出力された場合を示している。このような画像がディザ処理回路19に入力されると、ディザ処理回路19は上述したような処理を実行し、フィールドごとに、所定のディザパターンに基づいて階調レベルを表示用階調に切下げた階調と切上げた階調とがPDP33に表示される。すなわち、図10(a)に示すように、一方の階調がディザ階調レベル「87」である市松模様状の画像がディザ拡散処理されると、例えば、奇数フィールドでは一方の階調がディザ階調レベル「63」である市松模様状の画像が表示され、偶数フィールドでは一方の階調がディザ階調レベル「111」である市松模様状の画像が表示される。
図10(b)は、ディザ階調レベル「63」を有したフィールドとディザ階調レベル「111」を有したフィールドとが繰り返される様子を示した図である。図10(b)に示すように、ディザ処理回路19により、一方の階調がディザ階調となるような市松模様状の画像がディザ拡散処理されると、市松模様状の絵柄で、ディザ拡散処理された画素の階調がフィールドごとに二つのレベルを繰り返すこととなる。
このような、市松模様状の絵柄は、水平および垂直周波数として高周波成分を多く含んだ画像である。このような高周波成分を多く含んだ画像は、インターレースを利用した標準テレビジョン方式において、例えば垂直高周波成分が時間軸方向に折り返すことにより、垂直方向に輝度変化が大きいエッジでちらついて見えるようなラインフリッカ妨害となることが知られている。従来の画像表示装置においても、市松模様状の絵柄のような高周波成分を多く含んだ画像が入力されると、その画像の水平および垂直方向の高周波成分が時間軸方向への折り返しとして混入するとともに、ディザ処理回路19のディザ拡散処理により、時間軸方向への折り返し、すなわちフリッカをより強調するため視覚的にフリッカとして認知されやすくなると思われる。
以上、従来の画像表示装置におけるディザ拡散処理では、表示用階調の中間の階調であるディザ階調を設けたことでなめらかな多階調表現でき、水平、垂直周波数として低周波成分を多く含んだ画像に対してはその効果があったが、市松模様状の絵柄のように水平、垂直周波数として高周波成分を多く含んだ画像に対しては、視覚的にフリッカとして認知される場合があり、画質を劣化させるという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、入力画像が市松模様状のような水平、垂直方向、あるいはその双方向に高周波成分を多く含んだ画像であっても、入力画像の総階調量は保存した状態で、フリッカ発生の抑制を可能とした画像表示装置を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、画像の1フィールドを重み付けられた複数のサブフィールドで構成し、画像の各画素の階調に応じて各サブフィールドの発光または非発光を制御することにより多階調表示する画像表示装置であって、画素の階調を、表示に使用される所定の階調である第1の階調、および第1の階調の間の階調である第2の階調に制限する階調制限回路と、複数の画素で構成される画像領域の高周波成分を検出する画像パターン検出回路と、階調制限回路により得られた階調が第1の階調であるときは、その制限された階調を表示させるための画像信号を生成し、階調制限回路により得られた階調が第2の階調であるときは、第2の階調に応じた量をディザ拡散した画像信号を生成するディザ処理回路とを備え、階調制限回路は、画像パターン検出回路から高周波成分を検出したとする検出結果が通知されたとき、画素の階調を第1の階調に制限するする構成である。
また、本発明の画像表示装置は、上記第1の階調は発光させるサブフィールドより小さい重みを持つすべてのサブフィールドが発光する階調とする構成である。
また、本発明の画像表示装置は、上記階調制限回路が、表示しようとする画素の階調と制限した階調との誤差を表示しようとする画素の周辺画素に対して所定の比率で拡散させる誤差拡散処理回路を備えた構成である。
また、本発明の画像表示装置は、上記ディザ処理回路が、第2の階調に対して、その階調に応じた量であるディザ量をフィールド間で交互に加算または減算することで、ディザ拡散を行う構成である。
また、本発明の画像表示装置は、上記ディザ処理回路が、第2の階調に対して、その階調に応じた量であるディザ量を画素間およびフィールド間で交互に加算または減算することで、ディザ拡散を行う構成である。
また、本発明の画像表示装置は、上記画像パターン検出回路が、複数の画素で構成される画像領域において、各画素の階調が市松模様状となるように各画素が配置された画像パターンを検出することにより、画像領域の高周波成分を検出する構成である。
さらに、本発明の画像表示装置は、上記画像パターン検出回路が、所定の閾値を記憶した閾値テーブルと、複数の画素で構成される画像領域において、注目画素を中心として、注目画素とその上下左右に隣接した画素との差分の絶対値を算出する差分演算回路と、差分演算回路によるそれぞれの算出結果と閾値テーブルからの閾値とをそれぞれ比較する比較回路と、比較回路によるそれぞれの比較結果において、それぞれの算出結果がすべて閾値以上であることを判定する判定回路とを有し、判定回路において、それぞれの算出結果がすべて閾値以上であることを判定したとき、画像領域の高周波成分を検出したとする検出結果を階調制限回路に通知する構成である。
また、本発明の画像表示装置は、閾値テーブルが第2の階調に応じた閾値を記憶する構成である。
本発明の画像表示装置によれば、例えば市松模様状の画像のような高周波成分を含んだ画像が本画像表示装置に入力され、その注目画素の階調が第2の階調となるような場合でも、ディザ処理回路がディザ拡散を実行しないこととなるため、高周波成分を含んだ画像に対するディザ拡散処理によって生じるフリッカの発生を抑制できる。また、表示しようとする画素の階調と制限した階調との誤差を、表示しようとする画素の周辺画素に対して所定の比率で拡散させる誤差拡散処理回路を備えているため、誤差拡散処理の実行により入力画像の総階調量を保存しながら、このような高周波成分を含んだ画像に対するフリッカの発生を抑制できる。
よって、本発明の画像表示装置によれば、入力画像が市松模様状のような水平、垂直方向、あるいはその双方向に高周波成分を多く含んだ画像であっても、入力画像の総階調量は保存した状態で、フリッカ発生の抑制を可能とした画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態における画像表示装置の構成を示すブロック図である。図1において、図6と同一の構成要素については同一の符号を付している。
図1に示すように、本実施の形態の画像表示装置は、図6で示した従来の画像表示装置と同様に、動画擬似輪郭を抑制する機能である階調制限回路107およびディザ処理回路19を有した構成である。特に、本実施の形態の画像表示装置は、従来の画像表示装置との比較において、入力画像の画像パターンを検出する画像パターン検出回路108および画像パターン検出回路108からのパターン制御信号に応じて階調制限処理が制御される階調制限回路107を有したことを特徴とする。
図1において、A/D(アナログ/デジタル)変換回路11は、供給されたRGB信号に対してアナログ−デジタル変換(以下、適宜、A/D変換と呼ぶ)を行う。逆ガンマ補正回路13は、画像Aで示すA/D変換された画像信号に逆ガンマ補正を行う。動き検出回路15は、入力された画像が動画であるか否かを検出する。画像Bで示す逆ガンマ補正された画像信号は、遅延回路118に供給される。遅延回路118は、逆ガンマ補正回路13から供給された画像Bで示す画像信号を所定の時間遅延させ、遅延時間が異なる一つ以上の画像信号を、以下で説明する画像パターン検出回路108に供給するとともに、画像パターン検出回路108の処理時間に合わせた時間だけ遅延させた画像Cで示す画像信号を階調制限回路107および遅延回路21に供給する。遅延回路21は、以下で説明する階調制限回路107およびディザ処理回路19の処理時間に等しい時間だけ画像信号を遅延して出力する。選択回路23は、動き検出回路15による検出値に基づき、画像が動画である場合には、画像Eで示すディザ処理回路19の出力画像信号を選択し、静止画である場合には、遅延回路21の出力画像信号を選択する。これは、動画擬似輪郭が顕著に発生する動画時に階調制限回路107とディザ処理回路19の処理を有効にするためである。
階調制限回路107およびディザ処理回路19は、供給された画像Cで示す画像信号の階調を動画擬似輪郭が発生しない階調に制限するように変換し、かつ、中間の階調を設けて擬似的に階調数を増加させ、ディザ処理回路19から画像Eで示す画像信号として選択回路23に供給する。このように、階調制限回路107は、入力画像の持つ階調を少ない階調で擬似的に表現する。
画像パターン検出回路108は、遅延回路118から供給される遅延時間が異なった各画像信号を利用して入力画像における所定の画像パターンを検出する。特に、画像パターン検出回路108は、市松模様状の画像パターンのように、水平、垂直方向、あるいは双方向に高周波成分を含んだ画像パターンを検出することを特徴とする。画像パターン検出回路108は、所定の画像パターンを検出すると、その画像パターンを検出したことを示すパターン制御信号を階調制限回路107に通知する。
階調制限回路107は、供給された画像信号の各画素に対して、表示に使用される所定の階調である第1の階調に制限した表示用階調に変換するとともに、画像パターン検出回路108から通知されたパターン制御信号に応じて、第1の階調の間の階調である第2の階調に制限したディザ階調に変換し、出力する。特に、階調制限回路107は、入力画素の階調をディザ階調に変換するとき、画像パターン検出回路108において所定の画像パターンが検出されない場合には、図6で示した従来の階調制限回路17と同様の階調制限処理を実行するが、所定の画像パターンが検出された場合には、ディザ階調への変換に代えて表示用階調に変換することを特徴とする。すなわち、階調制限回路107は、画素の階調を、表示に使用される表示用階調、および表示用階調の間の階調であるディザ階調に制限するとともに、画像パターン検出回路108から高周波成分を検出したとする検出結果が通知されたとき、画素の階調を表示用階調のみに制限する。
ディザ処理回路19は、従来のディザ処理回路と同様にディザ拡散処理を実行する。階調制限回路107、ディザ処理回路19および画像パターン検出回路108については本発明の主要部分の一つであるので後で詳細に説明する。
画像信号−サブフィールド対応付け回路25は、選択回路23により選択された画像信号を、サブフィールドを発光させるか否かを示す複数のビットからなるフィールド情報に変換する。サブフィールド処理回路27は、フィールド情報に基づいて維持期間に出される維持パルスの数を決定する。走査・維持・消去回路29とデータ駆動回路31とは、サブフィールド処理回路27からの出力に基づき、各画素の発光量を制御して、プラズマディスプレイパネル33上に所望の階調の画像を表示させる。タイミングパルス発生回路35は、水平同期信号および垂直同期信号に基づいて、各種タイミング信号を発生し、表示装置内の各部へ供給する。
なお、本実施の形態においても、動画擬似輪郭を抑制するため、図7に示したような、入力画像の階調と、その階調に対応したサブフィールドの駆動状態と、動画擬似輪郭が発生しにくい階調である第1の階調としての表示用階調と、表示用階調の間の階調である第2の階調としてのディザ階調と、ディザ階調から上下にある表示用階調までの階調数であるディザ量とを設定した一例を用いて説明する。なお、ここでは、第2の階調であるディザ階調として、表示用階調の中間の階調を設定している。このように、本実施の形態でも、図7に示すように、1フィールドを9つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF9)に分割し、各サブフィールドはそれぞれ(1、2、4、8、16、32、48、64、80)の輝度重みを持つものとする。また、擬似輪郭が発生しない階調である表示用階調として、発光させるサブフィールドより小さい重みを持つすべてのサブフィールドが発光するような階調とした条件を満たす階調とする。すなわち、図7に示すように表示用階調は(0、1、3、7、15、31、63、111、175、255)とする。さらに、ディザ階調としても、図7に示すように、表示用階調の中間の階調である(2、5、11、23、47、87、143、215)としている。また、以下、表示用階調とディザ階調をあわせて変換階調と呼ぶ。
次に、本実施の形態の画像表示装置の特徴とする画像パターン検出回路108、階調制限回路107およびディザ処理回路19の詳細な構成およびその動作について説明する。
図2は、本実施の形態の画像表示装置の画像パターン検出回路108および遅延回路118の詳細な構成例を示すブロック図である。
図2において、遅延回路118には、画像Bで示す逆ガンマ補正回路13からの画像信号が供給される。遅延回路118は、画像信号を画素遅延やライン遅延させる遅延器で構成される。図2では、これら遅延器間の各タップから、注目画素に対応した画像信号と、注目画素より上方向の画素に対応した画像信号と、注目画素より下方向の画素に対応した画像信号と、注目画素より左方向の画素に対応した画像信号と、注目画素より右方向の画素に対応した画像信号とを抽出し、画像パターン検出回路108に供給するような構成例を示している。なお、遅延回路118において、Tは1画素遅延、Hは1ライン遅延回路を表わしており、このような構成により、注目画素、および上下左右の周辺画素の画像信号が得られる。また、注目画素となる画像信号は、画像Cで示す画像信号として階調制限回路107に出力される。
画像パターン検出回路108において、減算回路182には、遅延回路118から、注目画素と上下左右の周辺画素とに対応した画像信号が供給される。
減算回路182は、注目画素とその上方向の画素との階調の差分を算出する減算器と、注目画素とその下方向の画素との階調の差分を算出する減算器と、注目画素とその左方向の画素との階調の差分を算出する減算器と、注目画素とその右方向の画素との階調の差分を算出する減算器とで構成される。減算回路182は、このような構成により、注目画素と上下左右の周辺画素との間でのそれぞれの階調の差分値を求めている。また、絶対値回路183は、減算回路182からの各差分値の絶対値を演算し出力する。
閾値テーブル189は、注目画素の階調に対応付けた値を格納したテーブルである。すなわち、閾値テーブル189には、注目画素に対応した画像信号が供給され、特に、ここでは、ディザ階調に応じた階調範囲を設けており、注目画素の階調が含まれる範囲に対応して、閾値が設定されているような一例を挙げている。すなわち、例えば、注目画素の階調の範囲が、ディザ階調「87」に対応して「63から110まで」の場合、閾値を「50」とし、注目画素の階調の範囲が「111から174」の場合、閾値を「100」とするように設定されている。なお、閾値テーブル189に設定する閾値として、注目画素の階調に依存せず、固定の閾値を設定するような簡易な構成であってもよい。
比較回路184は、絶対値回路183からの各絶対値と閾値テーブル189から出力された閾値との大きさの比較を行う。比較回路184は、例えば、絶対値回路183からの絶対値が閾値以上のときには論理値「1」の比較結果を出力し、絶対値回路183からの絶対値が閾値未満のときには論理値「0」の比較結果を出力する。比較回路184により各絶対値に対して比較された比較結果は、AND回路185に供給される。
AND回路185は、比較回路184からの論理値「0」か「1」で示される各比較結果のAND演算を行う。AND回路185は、比較回路184からの各比較結果がすべて「1」の場合、所定の画像パターンを検出したとするパターン制御信号を出力する。また、AND回路185は、比較回路184からの各比較結果の少なくともいずれか一つの論理値が「0」の場合、所定の画像パターンを検出しなかったとするパターン制御信号を出力する。
例えば、注目画素の階調が「80」であり、上下左右の周辺画素すべての階調が「0」であり、この注目画素の階調「80」に対応付けた閾値が「50」である場合、比較回路184からは、論理値「1」とする各比較結果が出力される。このため、AND回路185からは、所定の画像パターンを検出したとする論理値「1」のパターン制御信号が出力される。一方、注目画素と上下左右の周辺画素との差分の少なくとも一つが例えば「13」となるような場合、比較回路184からは論理値「0」とする比較結果が出力される。このため、AND回路185からは、所定の画像パターンを検出しなかったとする論理値「0」のパターン制御信号が出力される。
画像パターン検出回路108は、以上のような構成により、注目画素の階調とその上下左右の周辺画素とのそれぞれの差分値の絶対値がすべて閾値以上となるような画像パターン、すなわち市松模様状の画像要素となる画像パターンを検出している。
なお、図2に示した画像パターン検出回路108の構成では、注目画素とその上下左右の周辺画素とのそれぞれの差分値に基づいて、水平および垂直方向に高周波成分を含んだ画像パターンを検出するような構成を挙げて説明したが、水平、垂直方向、あるいは双方向に高周波成分を含んだ画像パターンを検出するような構成であれば他の構成であってもよい。このため、例えば、注目画素とその左右の周辺画素とのそれぞれの差分値により水平方向の高周波成分を検出したり、注目画素とその上下の周辺画素とのそれぞれの差分値により垂直方向の高周波成分を検出したり、また斜め方向の高周波成分を加味したような構成であってもよい。また、周辺画素として、隣接画素以外の画素を含めた差分値を利用してもよい。また、注目画素から離れるに従って閾値テーブル189から出力される閾値を変えるような重み付けを行ってもよい。
また、図2に示した画像パターン検出回路108の構成では、注目画素とその周辺画素との各差分値が所定の閾値以上であるかどうか検出するような構成を挙げて説明したが、例えば、水平、垂直方向、あるいは双方向の高周波成分を抽出するようなデジタルフィルタを利用して画像パターンを検出するような構成であってもよい。また、注目画素とその周辺画素との各差分値に対して、それらの平均値を算出し、その平均値が所定の閾値以上であるかどうか検出するような構成であってもよい。また、注目画素とその周辺画素との距離に応じた重み付けを行い、その重み付け平均値が所定の閾値以上であるかどうか検出するような構成であってもよい。
以上説明したように、画像パターン検出回路108は、複数の画素で構成される画像領域の高周波成分を検出する。特に、画像パターン検出回路108は、複数の画素で構成される画像領域において、各画素の階調が市松模様状となるように各画素が配置された画像パターンを検出することにより、画像領域の高周波成分を検出する。また、画像パターン検出回路108は、このような市松模様状となるような画像領域を検出するため、ディザ階調に応じた閾値を記憶した閾値テーブル189と、複数の画素で構成される画像領域において、注目画素を中心として、注目画素とその上下左右に隣接した画素との差分を算出する減算回路182と、算出した差分の絶対値を算出する絶対値回路183と、絶対値回路183によるそれぞれの算出結果と閾値テーブル189からの閾値とをそれぞれ比較する比較回路184と、比較回路184によるそれぞれの比較結果において、それぞれの算出結果がすべて閾値以上であることを判定する判定回路であるAND回路185とを有している。そして、AND回路185において、それぞれの算出結果がすべて閾値以上であることを判定したとき、画像領域の高周波成分を検出したとする検出結果を階調制限回路107に通知する構成である。なお、減算回路182と絶対値回路183とにより差分演算回路が構成される。
図3は、本実施の形態の画像表示装置の階調制限回路107の詳細な構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、階調制限回路107には、遅延回路118からの画像Cとする画像信号が供給され、また、画像パターン検出回路108からは、上述したパターン制御信号が通知される。
特に、本実施の形態において、階調制限回路107は、図8で示した構成に加えて、画像パターン検出回路108から通知されたパターン制御信号に応じて階調制限テーブル503による階調制限処理が制御される構成である。
図3の階調制限回路107に示すように、入力された画像信号は、加算器51により、その画像信号に基づく画素の本来の階調と、その画素より前に処理された画素から拡散された誤差eとが加算され、階調制限テーブル503および誤差拡散処理回路60に供給される。階調制限テーブル503は変換階調に関する情報を格納したテーブルであり、入力した階調をその階調に応じた変換階調に変換し、これによって階調数を制限する。すなわち、階調制限テーブル503により、加算器51から出力される階調からその階調に応じた変換階調が選択され、この選択された変換階調が誤差拡散処理回路60に出力される。階調制限テーブル503には、図7に示す階調とディザによる階調の内容が記述されており、階調制限テーブル503の出力は、入力された階調を越えない範囲の表示用階調またはディザ階調のうちの最大のものが選ばれる。
このとき、上述したように、階調制限回路107は、第1の階調である表示用階調への変換、あるいは画像パターン検出回路108から通知されたパターン制御信号に応じて、第1の階調の間の階調である第2の階調に制限したディザ階調に変換し、出力する。すなわち、画像パターン検出回路108から通知されたパターン制御信号は、階調制限テーブル503に供給される。階調制限テーブル503は、このパターン制御信号を参照して、変換階調がディザ階調となるとき、パターン制御信号が所定の画像パターンを検出しなかったとする検出結果を示す場合には、従来と同様にディザ階調へと変換するが、パターン制御信号が所定の画像パターンを検出したとする検出結果を示す場合には、ディザ階調への変換に代えて、入力された階調を越えない範囲での最大の階調である表示用階調に変換する。
このように、階調制限テーブル503は、入力した階調をその階調に応じた変換階調に変換するとき、選択する階調が表示用階調となる場合には、表示用階調へと変換する。さらに、階調制限テーブル503は、選択する階調がディザ階調となる場合、画像パターン検出回路108から所定の画像パターンを検出しなかったとする検出結果が通知されるときには、ディザ階調へと変換し、画像パターン検出回路108から所定の画像パターンを検出したとする検出結果が通知されるときには、表示用階調へと変換する。すなわち、階調制限回路107の階調制限テーブル503は、画像パターン検出回路108から高周波成分を検出したとする検出結果が通知されたときには、入力された画素の階調の値にかかわらず、その画素の階調を表示用階調に制限して変換する。
次に、このようにして階調制限テーブル503で求められた変換階調は、ディザ量テーブル55およびディザ処理回路19に出力される。ディザ量テーブル55は、図7に示したディザ階調とディザ量とを対応付ける情報を有する。すなわち、ディザ量テーブル55は階調制限テーブル503により変換された変換階調を、それがディザ階調であるときはそのディザ階調に応じたディザ量を出力し、ディザ階調でないとき、すなわち表示用階調のときはディザ量として「0」を出力する。
また、階調制限回路107の誤差拡散処理回路60は、階調制限テーブル503により変換された変換階調と変換前の階調との差を表示誤差e’として、処理中の画素の周辺の画素に拡散させる誤差拡散処理を行う。この誤差拡散処理を画面全体に施すことにより、画面全体において表示すべき階調量を保存し、これにより画像のざらつきがない、より質の高い画像を表現している。このように、誤差拡散処理回路60は、表示しようとする画素の階調と制限した階調との誤差を、表示しようとする画素の周辺画素に対して所定の比率で拡散させる。
また、本実施の形態において、ディザ処理回路19は、図8で示した構成と同様の構成である。すなわち、ディザ処理回路19は、加算器91、減算器93、選択回路95および切替パターン発生回路97を備える。加算器91は、変換階調にディザ量を加算する。減算器93は、変換階調からディザ量を減算する。切替パターン発生回路97は、所定のパターンに従って画素ごとにディザ量の加算と減算とを切り替えるための制御信号を出力する。選択回路95は切替パターン発生回路97からの制御信号に基づき加算器91または減算器93からの出力を選択して出力する。
ディザ処理回路19は、以上のような構成により、階調制限回路107により求められた変換階調が、表示用階調ではないとき、すなわちディザ階調のときに、そのディザ階調をディザ量だけ拡散して得られる表示用階調を用いて表現するためのディザ拡散処理を行う。すなわち、ディザ処理回路19は、入力した画像信号である画像Dの階調がディザ階調のときに、そのディザ階調からディザ量だけ前後に離れてある表示用階調を、1フィールドの偶数フィールドと奇数フィールドとで交番させる。ディザ処理回路19は、このように表示用階調を交番させて表示させるための画像信号である画像Eを生成し、画像Eを画像信号出力とする。これにより、表示用階調が時間的に平均化されてディザ階調が画面上で表現できる。また、上述したように、階調制限回路107からのディザ量は、画像Cの注目画素の階調がディザ階調であるときはそのディザ階調に応じたディザ量を出力するが、表示用階調のときにはディザ量として「0」を出力する。このため、階調制限回路107により求められた変換階調が表示用階調のときには、ディザ拡散処理を実行しない場合と同様の画像信号、すなわち誤差拡散処理のみを施した画像Eとする画像信号が出力されることとなる。
図4は、階調制限回路107において階調に応じた変換階調としてディザ階調が選択されたとき、以上のようなディザ処理回路19によるディザ拡散処理の一例を示した図である。ここでは、画像パターン検出回路108のパターン制御信号において、図4(a)のように論理値が「0」のとき所定の画像パターンを検出しなかったことを示し、図4(b)のように論理値が「1」のとき所定の画像パターンを検出したことを示す一例を挙げている。図4(a)で示すように、画像パターン検出回路108において、所定の画像パターンとする市松模様のパターンが検出されなかった場合、ディザ処理回路19は、ディザ階調に対して偶数フィールドの切上げと奇数フィールドの切下げを繰り返し、さらに偶数フィールドと奇数フィールドとの間で総和がゼロになるように、周辺画素へディザ量の拡散を行う。また、図4(b)で示すように、画像パターン検出回路108において、所定の画像パターンとする市松模様のパターンが検出された場合、階調制限回路107においてディザ階調に代えて表示用階調に変換されるため、ディザ処理回路19は、周辺画素へのディザ量の拡散を実行しない。
以上、ディザ処理回路19は、階調制限回路107により得られた階調が表示用階調であるときは、その制限された階調を表示させるための画像信号を生成し、階調制限回路107により得られた階調がディザ階調であるときは、画像パターン検出回路108の検出結果に応じて、ディザ階調に応じた量をディザ拡散した画像信号を生成する。さらに、画像パターン検出回路108から高周波成分を検出したとする検出結果が階調制限回路107に通知されたときには、階調制限回路107はディザ階調に代えて表示用階調を表示させるための画像信号を生成する。このため、ディザ処理回路19は、供給された画像信号において、その注目画素の変換階調がディザ階調であり、かつ画像パターン検出回路108が高周波成分を有したような所定の画像パターンを検出しなかった場合のみ、切替パターン発生回路97からのディザパターンに基づき、ディザ量をフィールド間、あるいは画素間も含めて交互に加算または減算し、偶数フィールドと奇数フィールドとの間で総和がゼロになるように、周辺画素へディザ量の拡散を行うこととなる。
以上説明した階調制限回路107、画像パターン検出回路108およびディザ処理回路19の構成により、階調制限回路107は、入力した画像信号の各画素の階調をその階調に応じた変換階調に変換することで動画擬似輪郭の発生を抑制するとともに、誤差拡散処理により、画面全体において表示すべき階調量を保存し、これにより画像のざらつきがない、より質の高い画像を表現できる。また、画像パターン検出回路108は、例えば市松模様状の画像のような水平、垂直方向、あるいは双方向に高周波成分を含んだ画像パターンを検出する。さらに、階調制限回路107において画素の階調がディザ階調に対応し、かつ、画像パターン検出回路108が高周波成分を含んだ画像パターンを検出しなかった場合に、ディザ処理回路19はディザ拡散処理を実行するため、ディザ階調に対するディザ拡散処理を行うことでなめらかな多階調表現できる。さらに、階調制限回路107において画素の階調がディザ階調に対応し、かつ、画像パターン検出回路108が高周波成分を含んだ画像パターンを検出した場合には、階調制限回路107は、その画素の階調を表示用階調に変換するため、ディザ処理回路19がディザ階調に対するディザ拡散処理の実行を中止することとなり、高周波成分を含んだ画像パターンによるフリッカの発生が抑制される。
図5は、階調制限回路107に市松模様状の画像が入力され、さらにこの一方の階調がディザ階調に対応した場合の一例を示している。すなわち、図5に示すように、階調制限回路107の階調制限テーブル503には、図7で示した表示用階調およびディザ階調に対応して、そのディザ階調の一つである階調レベル「87」が市松模様状の一方の階調となるような画像が入力された場合を示している。一方、このような画像が画像パターン検出回路108に入力されると、画像パターン検出回路108は、階調制限回路107に対して高周波成分を含んだ画像パターンを検出したとするパターン制御信号を通知する。このため、階調制限回路107は、ディザ階調に対応した入力階調であっても、ディザ階調に代えて表示用階調に変換し、これによって、ディザ処理回路19は、ディザ階調「87」に対するディザ拡散処理の実行を中止することとなる。よって、市松模様状の画像のような高周波成分を含んだ画像が本画像表示装置に入力され、その注目画素の階調がディザ階調となるような場合、図5に示すように、ディザ拡散処理は実行されず、階調制限回路107による誤差拡散処理のみが実行されることとなる。すなわち、誤差拡散処理の実行により入力画像の総階調量を保存しながら、このような高周波成分を含んだ画像に対するディザ拡散処理の実行を中止することで、フリッカを抑制できる。
以上説明したように、本実施の形態の画像表示装置は、画像の1フィールドを重み付けられた複数のサブフィールドで構成し、画像の各画素の階調に応じて各サブフィールドの発光または非発光を制御することにより多階調表示する画像表示装置であって、画素の階調を、表示に使用される所定の階調である第1の階調としての表示用階調、および表示用階調の間の階調である第2の階調としてのディザ階調に制限する階調制限回路107と、複数の画素で構成される画像領域の高周波成分を検出する画像パターン検出回路108と、階調制限回路107により得られた階調が表示用階調であるときは、その制限された階調を表示させるための画像信号を生成し、階調制限回路107により得られた階調がディザ階調であるときは、ディザ階調に応じた量をディザ拡散した画像信号を生成するディザ処理回路19とを備える。さらに、階調制限回路107は、画像パターン検出回路108から高周波成分を検出したとする検出結果が通知されたとき、画素の階調を表示用階調に制限する。本実施の形態の画像表示装置は、このような構成を有しているため、市松模様状の画像のような高周波成分を含んだ画像が本画像表示装置に入力され、その注目画素の階調がディザ階調となるような場合には、ディザ処理回路109がディザ拡散処理を実行しないこととなり、高周波成分を含んだ画像に対するディザ拡散処理によって生じるフリッカの発生を抑制することが可能となる。
また、階調制限回路107は、表示しようとする画素の階調と制限した階調との誤差を、表示しようとする画素の周辺画素に対して所定の比率で拡散させる誤差拡散処理回路を備える。このため、本実施の形態の画像表示装置60は、市松模様状の画像のような高周波成分を含んだ画像が本画像表示装置に入力され、その注目画素の階調がディザ階調となるような場合でも、誤差拡散処理の実行により入力画像の総階調量を保存しながら、このような高周波成分を含んだ画像に対するフリッカの発生を抑制できる。
本発明の画像表示装置は、動画擬似輪郭を抑制し、市松模様状の画像のような高周波成分を含んだ画像のフリッカの発生も抑制することで、画質劣化を改善することができるため、例えば、PDPやDMDなど、1フィールドの画像を複数のサブフィールド画像に分割して多階調表示を行う画像表示装置などに有用である。
本発明の実施の形態における画像表示装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態における画像表示装置の画像パターン検出回路および遅延回路の詳細な構成例を示すブロック図 本発明の実施の形態における画像表示装置の階調制限回路の詳細な構成例を示すブロック図 本発明の実施の形態における画像表示装置のディザ処理回路によるディザ拡散処理の一例を示す図 本発明の実施の形態における画像表示装置により処理された市松模様状の画像の一例を示す図 従来の画像表示装置の構成を示すブロック図 入力画像の階調と、サブフィールドの駆動状態と、表示用階調と、ディザ階調と、ディザ量との一例を示す図 従来の画像表示装置の階調制限回路およびディザ処理回路の詳細な構成を示すブロック図 切替パターン発生回路が生成する切り替えパターンの一例を示した図 従来の画像表示装置においてフリッカとして認知される場合の一例を示す図
符号の説明
11 A/D変換回路
13 逆ガンマ補正回路
15 動き検出回路
17,107 階調制限回路
19 ディザ処理回路
21,118 遅延回路
23,95 選択回路
25 画像信号−サブフィールド対応付け回路
27 サブフィールド処理回路
29 走査・維持・消去回路
31 データ駆動回路
33 プラズマディスプレイパネル(PDP)
35 タイミングパルス発生回路
51,79,91 加算器
53 階調制限テーブル
55 ディザ量テーブル
60 誤差拡散処理回路
61,93 減算器
63,65,67,69 遅延器
71,73,75,77 乗算器
97 切替パターン発生回路
108 画像パターン検出回路
182 減算回路
183 絶対値回路
184 比較回路
185 AND回路
189 閾値テーブル

Claims (8)

  1. 画像の1フィールドを重み付けられた複数のサブフィールドで構成し、画像の各画素の階調に応じて各サブフィールドの発光または非発光を制御することにより多階調表示する画像表示装置であって、
    前記画素の階調を、表示に使用される所定の階調である第1の階調、および前記第1の階調の間の階調である第2の階調に制限する階調制限回路と、
    複数の前記画素で構成される画像領域の高周波成分を検出する画像パターン検出回路と、
    前記階調制限回路により得られた階調が前記第1の階調であるときは、その制限された階調を表示させるための画像信号を生成し、前記階調制限回路により得られた階調が前記第2の階調であるときは、前記第2の階調に応じた量をディザ拡散した画像信号を生成するディザ処理回路とを備え、
    前記階調制限回路は、前記画像パターン検出回路から高周波成分を検出したとする検出結果が通知されたとき、前記画素の階調を前記第1の階調に制限することを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記第1の階調は、発光させるサブフィールドより小さい重みを持つすべてのサブフィールドが発光する階調であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記階調制限回路は、表示しようとする画素の階調と制限した階調との誤差を、前記表示しようとする画素の周辺画素に対して所定の比率で拡散させる誤差拡散処理回路を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記ディザ処理回路は、前記第2の階調に対して、その階調に応じた量であるディザ量をフィールド間で交互に加算または減算することで、前記ディザ拡散を行うことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  5. 前記ディザ処理回路は、前記第2の階調に対して、その階調に応じた量であるディザ量を画素間およびフィールド間で交互に加算または減算することで、前記ディザ拡散を行うことを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  6. 前記画像パターン検出回路は、複数の前記画素で構成される前記画像領域において、各画素の階調が市松模様状となるように各画素が配置された画像パターンを検出することにより、前記画像領域の高周波成分を検出することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記画像パターン検出回路は、
    所定の閾値を記憶した閾値テーブルと、
    複数の前記画素で構成される前記画像領域において、注目画素を中心として、前記注目画素とその上下左右に隣接した画素との差分の絶対値を算出する差分演算回路と、
    前記差分演算回路によるそれぞれの算出結果と前記閾値テーブルからの閾値とをそれぞれ比較する比較回路と、
    前記比較回路によるそれぞれの比較結果において、それぞれの算出結果がすべて前記閾値以上であることを判定する判定回路とを有し、
    前記判定回路において、それぞれの算出結果がすべて前記閾値以上であることを判定したとき、前記画像領域の高周波成分を検出したとする検出結果を前記階調制限回路に通知することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の画像表示装置。
  8. 前記閾値テーブルは、前記第2の階調に応じた前記閾値を記憶することを特徴とする請求項7記載の画像表示装置。
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