JP2007041084A - 写真処理装置 - Google Patents

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伸浩 辻岡
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Abstract

【課題】 1枚目の感光材料を処理して出力するまでの待ち時間を短縮することができるようにする。
【解決手段】 複数の処理槽51を備え、各処理槽51に貯留された処理液の中に印画紙シートR2を順次通過させることにより、当該印画紙シートR2に各処理液による処理を順次施す写真処理装置10であって、複数の処理槽51のうちの少なくとも一つの処理槽51から別の処理槽51へ、印画紙シートR2を挟持して案内する一対の円筒状の出口側スポンジローラ73を備えているとともに、一対の出口側スポンジローラ73が吸収した処理液を除去する処理液除去手段80が設けられ、処理液除去手段80は、出口側スポンジローラ73を軸心回りに高速回転させる駆動モータ81と、高速回転時に出口側スポンジローラ73に遊びをもって外嵌される筒状カバー体83とを備えて構成されている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ハロゲン化銀を感光主体とした銀塩写真システムに適用される感光材料としての写真フィルム(以下フィルムとのみいう)に現像処理を施したり、あるいは現像処理済みのフィルムを用いて感光材料としての印画紙に現像処理(焼付け処理)を施したりする写真処理装置に関するものである。
従来、特許文献1に記載されているような印画紙に現像処理を施す写真処理装置が知られている。この写真処理装置は、ロール状に巻回された長尺の印画紙ロールを引き出しながらその露光面に現像処理済みのフィルムの各コマ(一画面)を順次積層していき、フィルムを介して露光面に光を照射することによる露光処理を行った後、現像槽において当該印画紙を所定の現像液中に浸漬して当該印画紙に現像処理を施すようになされている。
そして、現像処理後の印画紙は、搬送ローラ等の搬送手段の駆動で定着槽に導入され、所定の定着液中に浸漬されることによって定着処理が施された後、洗浄槽における水洗処理で定着液が除去されるようになっている。洗浄処理後の印画紙は、乾燥室に導入され所定の熱源からの熱(温風の吹き付けを含む)による乾燥処理が施されたのち外部に排出される。
かかる写真処理装置において現像槽、定着槽および洗浄槽は、縦長に構成されて槽深さが深く設定されているとともに、槽内には印画紙搬送方向と直交する印画紙幅方向に延びるように2列で並設された複数本の搬送ローラと、各列における互いに対向した一対の搬送ローラ間に介設された駆動ローラとが設けられている。
また、各列の搬送ローラの最上位のもののさらに上方位置には、搬送ローラと平行に配設された各一対の案内ローラ対が設けられ、印画紙は、駆動回転している一方の案内ローラ対に挟持された状態で槽内に向けて搬送され、一方の列の搬送ローラと駆動ローラとに挟持されつつ搬送ローラの駆動で一旦下降したのち他方の列の搬送ローラと駆動ローラとに挟持されつつ上昇するようになっている。上昇した印画紙は、駆動回転している他方の案内ローラ対に挟持されつつ次工程へ向けて搬送されるようになっている。
このように、特許文献1に開示される従来技術では、縦長に形成される現像・定着・洗浄の各処理槽を、印画紙が蛇行しながら順に搬送されてゆくことで、処理が施されてゆく。各槽では、各処理に必要とされる時間にわたって、印画紙を処理液に浸漬している必要があり、特に洗浄工程には長い時間を要する。
そこで、特許文献1では明示されていないが、通常、印画紙を排出する側の案内ローラ対はスポンジ体によって形成されている。そして、印画紙が案内ローラ対間を通過する間に付着している処理液が案内ローラ対によって吸収除去され、これによって一つの処理槽から次の処理槽への、印画紙に同伴した処理液の持ち込みが抑制されるようになされている。
特許第3478382号公報
しかしながら、印画紙に対する現像処理が度重なると、スポンジ体からなる案内ローラ対は、吸収した処理液で満たされ、以後、印画紙から処理液を吸収する能力が十分に発揮できなくなるという不都合が生じていた。案内ローラ対は感光材料を挟持する必要から、スポンジ体が幾分変形するほどに互いに押圧されるので、それによって処理液を搾り取る効果がある程度は得られる。しかし、スポンジ体が本来有する吸収能力を十分に発揮するものとはなっていなかった。その結果、上記従来装置は、印画紙に同伴した処理液の持ち込みを抑制する効果が十分ではなく、処理に要する処理時間が長くなり、1枚目のプリントを出力するまでの待ち時間が長くなるという問題点を有していた。このことは、店内に写真処理装置を設置し、店頭に顧客を待たせて写真処理サービスを提供する店舗にとっては、顧客吸引力をも左右する重要な問題点である。
本発明は、かかる従来の問題点を解消するためになされたものであり、1枚目の感光材料を処理して出力するまでの待ち時間を短縮することができる写真処理装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、複数の処理槽を備え、各処理槽に貯留された処理液の中に感光材料を順次通過させることにより、前記感光材料に各処理液による処理を順次施す写真処理装置であって、前記複数の処理槽のうちの少なくとも一つの処理槽から別の処理槽へ、感光材料を挟持して案内する案内ローラ対が設けられ、前記案内ローラ対は、一対の円筒状のスポンジローラによって形成されているとともに、前記一対のスポンジローラの少なくとも一方が吸収した処理液を除去する処理液除去手段が設けられ、前記処理液除去手段は、前記少なくとも一方のスポンジローラを軸心回りに高速回転させる駆動手段とを備えて構成されていることを特徴とするものである。
請求項1記載の発明において、感光材料とは、ハロゲン化銀を感光主体とした銀塩写真システムに適用されるフィルムおよび現像処理済みのフィルムを用いて現像処理(焼付け処理)が施される印画紙の双方を含む概念の用語として使用している。
請求項1記載の発明によれば、複数の処理槽に貯留された処理液の中に感光材料が順次浸漬することにより、感光材料に各処理液による処理が順次施される。そして、少なくとも一つの処理槽から次の処理槽へ、感光材料を挟持して案内するローラ対が設けられ、当該ローラ対が、一対の円筒状のスポンジローラによって形成されている。このため、感光材料は、一対のスポンジローラによって挟持されながら当該スポンジローラの駆動で搬送されるに際し、表裏面に付着している処理液がスポンジローラに吸収除去され、これによって表裏面が清浄化処理された状態で次工程、すなわち次の処理槽による処理へ向けて搬送されることになる。
そして、一対のスポンジローラの少なくとも一方が吸収した処理液を除去する処理液除去手段は、少なくとも一方のスポンジローラを軸心回りに高速回転させる駆動手段を備えて構成されているため、スポンジローラから処理液を除去するに際し、駆動手段の駆動でスポンジローラを高速回転させることにより、スポンジローラが吸収していた処理液は遠心力でスポンジローラから周囲に離れ、これによってスポンジローラから処理液が取り除かれる。
一方のスポンジローラにしか処理液除去手段が設けられていない場合であっても、清浄化された一方のスポンジローラが他方のスポンジローラの処理液を吸収するため、結果として双方のスポンジローラが相応に清浄化される。従って、かかる駆動手段を備える処理液除去手段により遠心力で処理液をスポンジローラから取り除く操作を所定のタイミングで繰り返すことにより、一対のスポンジローラの双方について、処理液を十分に吸収し得る状態に維持することが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記処理液除去手段は、前記高速回転時に処理液が飛散することを防止する処理液飛散防止手段をさらに備えて構成されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、高速回転によってスポンジローラから離れた処理液は、処理液飛散防止手段によって飛散が防止されるため、飛び散った処理液で、装置の各部が汚染されたり、或いは一旦清浄化された感光材料が再度汚染されるような不都合を防止することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記処理液飛散防止手段は、前記高速回転時に前記少なくとも一方のスポンジローラが遊嵌されるカバー体であることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、高速回転によってスポンジローラから離れた処理液は、当該スポンジローラに遊嵌されたカバー体によって捕捉されるため、周囲への処理液の飛散が効果的に防止される。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記高速回転時に前記一対のスポンジローラを互いに離間させる一方、普段は両者を当接させる離接機構が設けられていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、通常の現像処理を行っているときは一対のスポンジローラの周面同士を互いに当接させた状態とされているが、スポンジローラから処理液を除去するに際しては、離接機構により一対のスポンジローラを互いに離間させることにより、対象となるスポンジローラに対してカバー体を遊嵌することが可能になる。
そして、このようにスポンジローラを離間させることにより、一対のスポンジローラを対象とした容量の大きいカバー体を採用する必要がなくなり、その分処理槽が大型化する不都合が回避される。
請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載の発明において、前記カバー体は、端面視で半円状に二分割可能に構成されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、普段は、カバー体を二つ割れ状態にしておくことにより、一対のスポンジローラの当接状態がカバー体によって阻害されないようにすることができるとともに、スポンジローラから処理液を除去するに際しては、二つ割れのカバー体の各片割れ同士を合わせることでスポンジローラに容易に遊嵌させることが可能になる。
このように、カバー体を二分割可能に構成することで、周りの各種の部材に干渉することなくスポンジローラ同士を互いに当接させたり、必要に応じてスポンジローラに容易に遊嵌させたりすることができ、大幅な設計変更を行うことなく容易に処理槽に処理液除去手段が適用される。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記少なくとも一方のスポンジローラが、前記一対のスポンジローラであることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、一対のスポンジローラの双方について、吸収された処理液が処理液除去手段により除去されるので、一対のスポンジローラの処理液を吸収する能力を更に高めることができる。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記処理液除去手段の動作を制御する制御手段が設けられ、前記制御手段は、前記少なくとも一方のスポンジローラが所定量を超えて処理液を吸収するタイミングを判別するタイミング判別部と、前記タイミング判別部が前記タイミングの到来直前を判別すると、前記感光材料の処理槽への搬入を一時的に中断させるべく所定の搬送手段に向けて中断信号を出力する中断信号出力部と、前記中断信号が出力された後に前記カバー体に向けてスポンジローラが遊嵌された状態とさせる制御信号を出力するとともに、駆動手段に向けて高速駆動させる制御信号を出力する制御信号出力部とを備えていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、タイミング判別部が、少なくとも一方のスポンジローラが所定量を超えて処理液を吸収するタイミングが到来したことを判別すると、中断信号出力部がこのタイミング判別部の判別結果に基づき所定の搬送手段に向けて中断信号を出力するため、搬送手段は感光材料の処理槽への搬入を一時的に中断させた状態になる。この状態で制御信号出力部は、中断信号が出力された後にカバー体に向けてスポンジローラが遊嵌された状態とさせる制御信号を出力するとともに、駆動手段に向けて高速駆動させる制御信号を出力するため、スポンジローラがカバー体によって遊嵌された状態でスポンジローラが駆動手段の高速駆動により高速回転し、これによってスポンジローラが吸収していた処理液が、周りへの飛散が回避された状態でカバー体に回収される。
請求項1記載の発明によれば、駆動手段により遠心力で処理液をスポンジローラから取り除く操作を所定のタイミングで繰り返すことにより、一対のスポンジローラの双方について、処理液を十分に吸収し得る状態に維持することができる。これによって少なくとも一つの処理槽から次の処理槽への感光材料に同伴した処理液の持ち出しがより効果的に抑制され、その結果として次の処理槽での処理時間を短縮することができるため、1枚目の感光材料を処理して出力するまでの待ち時間を短縮することができる。
請求項2記載の発明によれば、高速回転によってスポンジローラから離れた処理液は、処理液飛散防止手段によって飛散が防止されるため、飛び散った処理液で、装置の各部が汚染されたり、或いは一旦清浄化された感光材料が再度汚染されるような不都合を防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、高速回転によってスポンジローラから離れた処理液は、当該スポンジローラに遊嵌されたカバー体によって捕捉されるため、周囲への処理液の飛散が効果的に防止される。
請求項4記載の発明によれば、離接機構により一対のスポンジローラを互いに離間させることにより、対象となるスポンジローラに対してのみカバー体を遊嵌することができるため、一対のスポンジローラを対象とした容量の大きいカバー体を採用する必要がなくなり、その分処理槽が大型化する不都合を回避することができる。
請求項5記載の発明によれば、カバー体を二分割可能に構成することで、周りの各種の部材に干渉することなくスポンジローラ同士を互いに当接させたり、必要に応じてスポンジローラに容易に遊嵌させたりすることができるため、大幅な設計変更を行うことなく容易に処理槽に処理液除去手段を適用することができる。
請求項6記載の発明によれば、一対のスポンジローラの双方について、吸収された処理液が処理液除去手段により除去されるため、一対のスポンジローラの処理液を吸収する能力を更に高めることができる。
請求項7記載の発明によれば、制御手段の制御によりスポンジローラの処理液を吸収する能力を自動的に高く維持することができ、これによって次の処理槽での処理時間を効果的に短縮することができる。
図1は、本発明に係る写真処理装置の一実施形態の全体構成の概要を説明するための説明図である。この実施形態においては、感光材料としての印画紙ロールRから引き出された長尺印画紙R1に焼付け処理を施す写真処理装置10を例として挙げている。図1に示すように、写真処理装置10は、印画紙ロールRから引き出された長尺印画紙R1に対してコマ毎に露光処理を施す露光処理部20と、この露光処理部20で露光処理の施された長尺印画紙R1に対して現像処理を施す現像処理部30と、この現像処理部30で現像処理の施された長尺印画紙R1に対して乾燥処理を施す乾燥処理部40とを備えた基本構成を有している。
露光処理部20は、画像データを記憶するディスク等の記録媒体を着脱可能に装填するとともに装填された記録媒体から所望の画像データを読み込むディスクドライブ21と、フィルムや印画紙上に形成された画像を直接読み込むスキャナ22と、読み込んだ画像データを画像としてモニタ表示するディスプレイ23と、写真処理装置10の状態をテストするためのテストプリント搬入ユニット24と、読み込んだ画像に対して濃度や色等に対する所定の処理の指示およびプリントの指示等の各種指示を行うための図略の操作部と、プリント予定の画像データに所定の処理を行うとともに処理画像を出力する制御部25とを備えた基本構成を有している。
かかる露光処理部20には、ハウジング201の内部適所に巻回された長尺印画紙R1を収納するマガジン26(第1マガジン261および第2マガジン262)が交換可能に搭載されている。第1および第2マガジン261,262の適所には、所定個数の遮光部材が配列されているとともに、第1および第2マガジン261,262が装着される露光処理部20の筐体には、複数のフォトインタラプタからなるセンサ263,264が設けられ、いずれのセンサ263,264が前記遮光部材により遮光されたかを検知することでマガジンの種類すなわちサイズ等を含む印画紙の種別を認識可能にしている。印画紙は、樹脂などで形成される薄層の支持体とその一方面側に乳剤層、さらにコーティング層が形成されているものである。乳剤層は、露光された位置が後述の現像液によって赤、青、緑の各色に発色する染料や顔料が層状に形成されているもので、写真焼付用の印画紙として一般的なものが採用されている。
ハウジング201内には、第1および第2マガジン261,262に装着された印画紙ロールRから選択的に繰り出された長尺印画紙R1を合流位置から下流側へ向けて移送する搬送路が形成されるとともに、この搬送路に沿って、モータ等からなる図略の駆動機構により回転駆動される搬送ローラ対265,266(後述するカッター27より上流側にあるものを第1搬送ローラ対265、同下流側にあるものを第2搬送ローラ対266)が所定ピッチで配設されている。第1および第2マガジン261,262の各搬送路の合流位置から下流側に向かう搬送路上には、当該搬送路に対面する姿勢を有して帯状の長尺印画紙R1から所定サイズの印画紙シートR2を作成する印画紙切断装置としてのカッター27と、露光処理部20から入力された画像データを光学的に、例えばライン露光によって印画紙シートR2面に露光する露光装置28を備えている。
前記カッター27は、本実施形態においては、露光装置28の上流位置に配置されている。このカッター27は帯状の長尺印画紙R1を所定サイズの印画紙シートR2に切断するものであり、例えばスキャナ22からの写真サイズ情報と、印画紙の移送量を検出するセンサ(例えば駆動機構(モータ)への駆動パルス数等)からの出力情報とによって、所定寸法分移送される毎に切断動作を行うように構成されている。
前記露光装置28は、例えばRGB各色のレーザ発生器からのレーザビームを画像濃度情報によって各色毎に光変調するとともに、各変調ビームをポリゴンミラー等を介して印画紙シートR2面上で幅方向にライン走査させるもので、印画紙シートR2の移送によってシート面上に2次元のカラー画像を露光するものである。
前記現像処理部30は、露光処理部20から送り込まれた印画紙シートR2に対して現像処理を施すものであり、印画紙シートR2を連続的に所定の現像液に浸漬することにより露光の強弱に応じた画像を現出させる現像部31と、この現像部31で現像処理が完了した印画紙シートR2に対して所定の定着液に浸漬することにより定着処理を施す定着部32と、この定着部32で定着処理の完了した印画紙シートR2に対し洗浄水中に連続的に浸漬することにより洗浄処理を施す洗浄部33とを備えて構成されている。
前記現像部31、定着部32および洗浄部33には、同一構成の浸漬処理装置50が適用されている。浸漬処理装置50は、現像部31および定着部32において各1槽が、洗浄部33において3槽が採用されている。なお、かかる浸漬処理装置50については後に詳述する。
定着液には、銀画像などの銀をハロゲン化銀などの銀塩に変えるための漂白液が混合されている。また、洗浄水には、色画像を安定化させるための安定液が混合されている。
前記乾燥処理部40は、洗浄部33で洗浄処理が完了した印画紙シートR2に対し乾燥処理を施すものであり、洗浄部33の上方位置に設けられている。かかる乾燥処理部40は、上下方向に直列で設けられた複数の搬送ローラ対41と、これらの搬送ローラ対41と対向配置された乾燥用の熱を印画紙シートR2に供給する通電発熱体42と、この通電発熱体42により乾燥処理の施された印画紙シートR2を次工程に向けて払い出す払出しコンベヤ43とを備えて構成されている。
前記通電発熱体42は、上方に向かって搬送される印画紙シートR2の現像された面(すなわち表面側)と対向するように配設され、これによって印画紙シートR2の表面側に対し優先的に乾燥処理が施されるようになっている。
図2および図3は、浸漬処理装置50の一実施形態を示す斜視図であり、図2は、オーバーヘッドラックの外された処理ラックが処理槽から引き出された状態、図3は、オーバーヘッドラックの装着された処理ラックが処理槽に装着された状態をそれぞれ示している。また、図4は、図3のA−A線断面図である。なお、図2〜図4において、X−X方向を左右方向、Y−Y方向を前後方向といい、特に−X方向を左方、+X方向を右方、−Y方向を前方、+Y方向を後方という。
まず、図2に示すように、浸漬処理装置50は、内部に処理液が装填される処理槽51と、この処理槽51内に着脱自在に装着される処理ラック60と、この処理ラック60の頂部に着脱自在に冠設されるオーバーヘッドラック70と、このオーバーヘッドラック70に内装された、後述する出口側スポンジローラ73が吸収した処理液を搾り取る処理液除去手段80(図6)とを備えて構成されている。なお、処理液除去手段80については、図2〜図5に図示すれば煩雑になって却って判り難くなるため、都合上図示を省略しているが、後に図6〜図9を基に詳細に説明する。また、前記処理液は、浸漬処理装置50が現像部31用のものであるときは現像液であり、浸漬処理装置50が定着部32用のものであるときは定着液であり、浸漬処理装置50が洗浄部33用のものであるときは洗浄水である。
前記処理槽51は、上面に着脱開口511を備えた有底で縦長の直方体状を呈する合成樹脂製の容器によって形成されている。かかる処理槽51は、処理ラック60が当該処理槽51内に装着された状態で、両者間に予め設定された所定量の処理液を充填し得る空間が確保されるように寸法設定されている。
前記処理ラック60は、前記処理槽51内に挿入される挿入部61と、この挿入部61の上端から上方に向かって延設された露出部62とを備えている。挿入部61と露出部62との間には、処理ラック60の全周に亘って環状に形成されたシール機能を有するフランジ601が設けられている。そして、挿入部61を着脱開口511を介して処理槽51内に挿入することにより、フランジ601が処理槽51の上縁部に全周に亘って当止し、これによって処理槽51内が密閉状態になるようになされている。
前記挿入部61は、左右方向一対の側板部材63を有し、これら一対の側板部材63間には、前記フランジ601が設けられた位置に架設された上下を分断する水平仕切壁602が架設されている。この水平仕切壁602より下位における一対の側板部材63間には、前後方向の中央位置に多段で上下方向に向けて等ピッチで配設された複数の大径搬送ローラ64が架設されているとともに、各大径搬送ローラ64を挟持するように2列で小径搬送ローラ65が架設されている。
前記大径搬送ローラ64は、一対の側板部材63間に架設された大径ローラ軸641回りに回転自在に軸支されているとともに、前記小径搬送ローラ65は、一対の側板部材63間に架設された小径ローラ軸650回りに回転自在に軸支されている。そして、露出部62を介して挿入部61へ導入された印画紙シートR2は、先端が最上位に位置した大径搬送ローラ64と前方側の小径搬送ローラ65との間に差し込まれ、これら大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65の各ローラ軸(大径ローラ軸641および小径ローラ軸650)回りの駆動回転によって下降し、順次下段の大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65間に差し通されていくようになっている。
因みに、図2〜図4に示す例では、大径搬送ローラ64は軸心回りに反時計方向に向けて回転される一方、前方の列の小径搬送ローラ65は軸心回りに時計方向に回転され、これによって大径搬送ローラ64より前方位置で大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65間に挟持された印画紙シートR2は下降するようになっている。
そして、印画紙シートR2の先端が最下段の大径搬送ローラ64に到達すると、当該先端は、最下段の大径搬送ローラ64の回転と、最下段の前後の小径搬送ローラ65間に張設された無端ベルト651(図4)の周回とに誘導されて上方へ向かって折り返され、以後は、各大径搬送ローラ64および後方側の各小径搬送ローラ65との間を通過しつつこれらの回転に誘導されて上昇し、露出部62を介して外部へ導出されるようになっている。
因みに、各小径搬送ローラ65は、図略の付勢手段の付勢力によって対向した大径搬送ローラ64に向けて付勢されて各周面が互いに押圧当接した状態とされており、これによって大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65に挟持された印画紙シートR2は、両者の駆動回転によって確実に搬送され得るようになっている。
前記オーバーヘッドラック70は、処理ラック60の頂部に装着された状態で、前方から送り込まれた印画紙シートR2を処理槽51内に案内するためのものであり、処理ラック60の水平仕切壁602より上方位置における一対の側板部材63間に嵌め込まれ得るように寸法設定されている。
かかるオーバーヘッドラック70は、筐体71と、この筐体71の前方側に装着される一対の入口側スポンジローラ(入口側案内ローラ対)72と、同後方側に装着される一対の出口側スポンジローラ(出口側案内ローラ対)73とを備えて構成されている。そして、特に本発明においては、筐体71の後方側に前記一対の出口側スポンジローラ73が印画紙シートR2の表裏面から吸収した処理液を搾り取る処理液除去手段80(図6)が設けられている。
前記筐体71は、底板711(図4)と、この底板711の前縁部に固定された前面板712と、前記底板711の後縁部に固定された後方板713と、これら前面板712と後方板713との間に架設された左右方向一対の側板714とを備えて構成されている。前記底板711には、前後方向の中央部が上方に向かって膨出されることによって形成された断面視で逆U字状を呈する逆U字壁715(図4参照)が設けられている。この逆U字壁715の下面は開放端になっている。因みに、かかる逆U字壁715は、処理ラック60を処理槽51に対して着脱操作するときの把手としての機能を備えている。
一方、前記処理ラック60の水平仕切壁602には、前後方向の中央位置に左右方向に延びる衝立壁603が設けられている。この衝立壁603は、前記オーバーヘッドラック70の逆U字壁715に内嵌され得るように寸法設定されている。従って、逆U字壁715を衝立壁603に嵌め込むようにしてオーバーヘッドラック70を処理ラック60に装着することにより、当該オーバーヘッドラック70は、位置決め状態でオーバーヘッドラック70の頂部における一対の側板部材63間に装着されるようになっている。
このようなオーバーヘッドラック70において、前面板712には、印画紙シートR2をオーバーヘッドラック70内に受入れるための左右方向に延びた受入開口74が設けられているとともに、後方板713には処理済みの印画紙シートR2を外部に払い出すための払出開口75(図4)が設けられている。前記受入開口74は、前記一対の入口側スポンジローラ72の当接位置と対向する位置に設けられているとともに、前記払出開口75は、前記一対の出口側スポンジローラ73の当接位置と対向する位置に設けられている。
また、処理ラック60の水平仕切壁602には、前方側に入口側スポンジローラ72の駆動でオーバーヘッドラック70内に引き入れられた印画紙シートR2を処理槽51内に導入するための左右方向に延びた導入開口604が設けられているとともに、後方側に処理済みの印画紙シートR2を出口側スポンジローラ73へ向けて導出する導出開口605(図4)が設けられている。
そして、本実施形態においては、処理ラック60に前記大径搬送ローラ64、前記小径搬送ローラ65、前記一対の入口側スポンジローラ72および前記一対の出口側スポンジローラ73を駆動回転させるための駆動力伝達機構66が装着されている。以下、図5を基に必要に応じて図2〜図4を参照しながら駆動力伝達機構66について説明する。図5は、駆動力伝達機構66の一実施形態を示す浸漬処理装置50の上部の正面視の断面図である。なお、図5におけるXによる方向表示は、図2の場合と同様(−X:左方、+X:右方)である。
図5に示すように、前記駆動力伝達機構66は、外部から図略のギヤを介して所定の駆動源からの駆動力が伝達される軸心が左右方向に延びた駆動ギヤ661と、この駆動ギヤ661と同心で一体回転する第1ベベルギヤ662および第1伝達ギヤ663と、下部で前記第1伝達ギヤ663に噛合する第2伝達ギヤ664と、この第2伝達ギヤ664と同心で一体回転する第3伝達ギヤ665と、前記第1ベベルギヤ662に噛合して上下方向に延びた軸心回りに回転する第2ベベルギヤ666と、この第2ベベルギヤ666と同心で一体回転する第3ベベルギヤ667と、この第3ベベルギヤ667に噛合して左右方向に延びた軸心 回りに回転する第4ベベルギヤ668とを備えて構成されている。
前記駆動ギヤ661は、処理ラック60の露出部62における右方の側板部材63の前後方向(図5の紙面に直行する方向)中央部外方に設けられ、衝立壁603を貫通して左右の側板部材63間に架設された入力軸671回りに一体回転可能に軸支されている。
前記第1ベベルギヤ662は、右側の側板部材63内のギヤ室631においてギヤ面を左方に向けて同心で入力軸671に外嵌固定され、入力軸671回りに一体回転可能になっている。
前記第1伝達ギヤ663は、右側の側板部材63のギヤ室631内における第1ベベルギヤ662の左側で入力軸671に同心で外嵌固定され、入力軸671回りに一体回転可能になっている。
前記第2伝達ギヤ664は、ギヤ室631内における前記第1伝達ギヤ663の直下位置において第1伝達ギヤ663と噛合した状態でギヤ室631の左側の壁面を貫通した前記入力軸671と平行な中継軸672に同心で外嵌固定され、これによって中継軸672回りに一体回転可能とされている。
前記第3伝達ギヤ665は、前記各一対の入口側スポンジローラ72および出口側スポンジローラ73(図2)を従動回転させるものであり、ギヤ室631の左壁面の左側において中継軸672に同心で一体回転可能に外嵌され、第2伝達ギヤ664と中継軸672を介して一体回転し得るようになっている。
一方、前記一対の入口側スポンジローラ72は、それぞれが同心で軸支されているローラ軸721の右端部に同心で一体回転可能に外嵌され、かつ、互いに噛合したスポンジローラ用ギヤ722を有している。また、前記一対の出口側スポンジローラ73は、それぞれが同心で軸支されているローラ軸731の右端部に同心で一体回転可能に外嵌され、かつ、互いに噛合したスポンジローラ用ギヤ732を有している。そして、各一対のスポンジローラ用ギヤ722,732の上方のものが、図3に示すように、それぞれ第3伝達ギヤ665に噛合されている。
従って、第3伝達ギヤ665が中継軸672回りに図3における時計方向に向けて回転すると、この回転は、各スポンジローラ用ギヤ722,732の上のものに伝達され、これら上の各スポンジローラ用ギヤ722,732に噛合している下の各スポンジローラ用ギヤ722,732が逆回転するため、結局、一対の入口側スポンジローラ72は、印画紙シートR2をオーバーヘッドラック70内に引き入れるように互いに逆回転するとともに、一対の出口側スポンジローラ73は、印画紙シートR2をオーバーヘッドラック70から排出するように互いに逆回転することになる。
前記第2ベベルギヤ666および第3ベベルギヤ667は、前記大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65を従動回転させるべく設けられるものである。そして、第2ベベルギヤ666は、側板部材63のギヤ室631内において入力軸671の直下位置で駆動ギヤ661と噛合している。かかる第2ベベルギヤ666は、ギヤ室631から水平仕切壁602を貫通して下方にむけて延設されたベベルギヤ軸673の頂部に同心で軸心回りに一体回転可能に軸支されている。
これに対し前記第3ベベルギヤ667は、処理ラック60の挿入部61に設けられた大径搬送ローラ64の段数に応じて各大径搬送ローラ64の右端部に対応した位置に複数設けられている。かかる各第3ベベルギヤ667は、ギヤ面を下に向けた状態で前記ベベルギヤ軸673に同心で一体回転可能に軸支されている。
前記第4ベベルギヤ668は、第3ベベルギヤ667の回転を大径搬送ローラ64に伝達するためのものであり、ギヤ面を右方に向けて第3ベベルギヤ667に噛合した状態で大径ローラ軸641の右端部に同心で一体回転可能に軸支されている。
そして、大径搬送ローラ64の回転を小径搬送ローラ65に伝達するために、前記大径ローラ軸641には挿入部61における右側の側板部材63の左壁部直左方位置において大径搬送ローラ64に同心で一体回転可能に外嵌された大径ギヤ642が設けられている一方、大径搬送ローラ64に対向した各一対の小径搬送ローラ65の小径ローラ軸650には、それぞれ大径ギヤ642と噛合する小径ギヤ652が同心で一体回転可能に設けられている。前記大径ギヤ642は、有効径寸法(摩擦円の径寸法)が大径搬送ローラ64の外形寸法と同一に設定されているとともに、小径ギヤ652の有効径寸法は、小径搬送ローラ65の外形寸法と同一に設定され、これによって大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65の各周速度が同一になるようにしている。
このように構成された駆動力伝達機構66によれば、所定の駆動源からの駆動力が駆動ギヤ661に伝達されると、この駆動ギヤ661の駆動回転は入力軸671を介して第1ベベルギヤ662および第1伝達ギヤ663に伝達される。そして、第1伝達ギヤ663が回転すると、この回転は第2伝達ギヤ664および中継軸672を介して第3伝達ギヤ665に伝達されて当該第3伝達ギヤ665が中継軸672回りに回転する。
この第3伝達ギヤ665の回転は、一対の入口側スポンジローラ72(図2)の上方のスポンジローラ用ギヤ722およびこれに噛合している下方のスポンジローラ用ギヤ722に伝達されるとともに、一対の出口側スポンジローラ73の上方のスポンジローラ用ギヤ732およびこれに噛合している下方のスポンジローラ用ギヤ732にも伝達され、これによって一対の入口側スポンジローラ72は互いに反対方向に向けてローラ軸721回りに回転するとともに、一対の出口側スポンジローラ73も互いに反対方向に向けてローラ軸731回りに回転することになる。
一方、第1ベベルギヤ662に噛合している第2ベベルギヤ666の回転は、ベベルギヤ軸673を介して各第3ベベルギヤ667に伝達され、これによって各第3ベベルギヤ667はベベルギヤ軸673回りに一体回転する。この各第3ベベルギヤ667の一体回転は、当該第3ベベルギヤ667に噛合している第4ベベルギヤ668を介して各大径搬送ローラ64の大径ギヤ642に伝達され、これによって各大径搬送ローラ64は大径ローラ軸641回りに回転する。この回転によって大径搬送ローラ64が大径ギヤ642と一体回転することになる。
前記各大径ギヤ642の回転は、これに噛合している各一対の小径ギヤ652に伝達され、これによる小径ギヤ652の回転によって小径搬送ローラ65が大径搬送ローラ64と反対方向に向けて同一周速度で回転する。
従って、駆動力伝達機構66の各ギヤが上記のようにそれぞれ回転することにより、入口側スポンジローラ72、出口側スポンジローラ73、大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65がそれぞれ所定の方向に駆動回転した状態で、露光処理部20から受入開口74(図4)を介して浸漬処理装置50内に受け入れられた印画紙シートR2は、まず、一対の入口側スポンジローラ72によって挟持されつつ下方に向かわされ、導入開口604を通って処理槽51内に導入される。
そして、処理槽51内に導入された印画紙シートR2は、まず同一の周速度で互いに反対方向に回転している最上位の大径搬送ローラ64と、上流側(図4における前方)の最上位の小径搬送ローラ65(図4に示す例では大径搬送ローラ64が反時計方向に向けて回転しているとともに、小径搬送ローラ65が時計方向に回転している)との間に挟持された状態で下方に向けて搬送され、最下位の大径搬送ローラ64に到達したのち上方に向けて折り返され、今度は、大径搬送ローラ64と下流側(図4における後方)の小径搬送ローラ65とによって挟持されつつ上昇する。かかる昇降の間に印画紙シートR2は、処理槽51に装填されている処理液によって所定の処理が施される。
そして、最上位の大径搬送ローラ64と小径搬送ローラ65との間を通過した印画紙シートR2は、一対の出口側スポンジローラ73に挟持されつつこれらの駆動回転に誘導され、払出開口75を通って次工程へ向けて送り出される。
以下前記 処理液除去手段80について図6および図7を基に必要に応じて図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。図6および図7は、処理液除去手段80の一実施形態を示す斜視図であり、図6は、一対の出口側スポンジローラ73の下部スポンジローラ73bが当接位置S1に位置設定され、かつ、一対のカバー体がそれぞれ開放姿勢U1に姿勢設定された状態、図7は、下部スポンジローラ73bが離間位置S2に位置設定され、かつ、一対のカバー体が閉止姿勢U2に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。なお、図6および図7におけるXおよびYによる方向表示は、図2の場合と同様(Xは左右方向(−X:左方、+X:右方)、Yは前後方向(−Y:前方、+Y:後方))である。因みに、Xによる方向表示は図6および図7の紙面における方向と逆になっている。
図6および図7に示すように、処理液除去手段80は、駆動ギヤ661、第1〜第3伝達ギヤ663〜665および一対のスポンジローラ用ギヤ732(上部ローラ用ギヤ732aおよび下部ローラ用ギヤ732b)を介して一対の出口側スポンジローラ73(上部スポンジローラ73aおよび下部スポンジローラ73b)に高速回転の駆動力を伝達する駆動モータ(駆動手段)81と、出口側スポンジローラ73を高速回転させるに際し予め上部および下部スポンジローラ73a,73b間を離間させる一方、普段は両者を当接させる離接機構82と、上部および下部スポンジローラ73a,73bが互いに離間した状態で当該上部および下部スポンジローラ73a,73bが遊嵌された状態とされる上下一対の筒状カバー体83(上部筒状カバー体83aおよび下部筒状カバー体83b)と、これら上部および下部筒状カバー体83a,83bを開閉する上下各一対ずつの開閉アクチュエータ84(一対の上部開閉アクチュエータ84aおよび一対の下部開閉アクチュエータ84b)とを備えて構成されている。
前記駆動モータ81は、普段、現像部31、定着部32および洗浄部33に設けられた各浸漬処理装置50(図1)の各駆動ギヤ661に駆動力を伝達するものであり、出口側スポンジローラ73が吸収した処理液を遠心力で取り除くときだけ出口側スポンジローラ73を高速回転させるために利用されるようになっている。図6では、駆動モータ81の駆動力の駆動ギヤ661への伝達を矢印で示しているが、実際には図略の各種のギヤを介してその駆動力が駆動ギヤ661に伝達されるようになっている。
前記離接機構82は、先端が下部スポンジローラ73bのローラ軸731を軸心回りに回転可能に軸支した前後方向一対の離接アーム821と、これら一対の離接アーム821を揺動させる離接アクチュエータ825とを備えて構成されている。
前記離接アーム821は、オーバーヘッドラック70が処理ラック60に装着された状態で上端部が入力軸671およびこの入力軸671と同心で対向配置された対向軸671′に揺動可能に軸支されるようになっている。具体的には、各離接アーム821の上部には、その前方縁部に開口を有する係止溝822が設けられ、オーバーヘッドラック70を処理ラック60に装着することによってこれらの係止溝822がそれぞれ上から入力軸671および対向軸671′に嵌り込み、これによって各離接アーム821が入力軸671および対向軸671′回りに揺動し得るようになっている。
かかる一対の離接アーム821の下端部間に下部スポンジローラ73bのローラ軸731が軸心回りに回転可能に架設されている。そして、各離接アーム821は、当接姿勢T1(図6)に姿勢設定された状態で下部ローラ用ギヤ732bが上部ローラ用ギヤ732aに噛合する一方、離間姿勢T2(図7)に姿勢設定された状態で下部ローラ用ギヤ732bが上部ローラ用ギヤ732aから離れて第3伝達ギヤ665に噛合するように長さ寸法が設定されている。
前記各離接アクチュエータ825は、内部にソレノイドが装着されてなる外観視で長尺の直方体状を呈したアクチュエータ本体826と、このアクチュエータ本体826の後方の端面から外方に向かって突設された操作ロッド827とを備えて構成されている。かかる離接アクチュエータ825は、長手方向に延びる中心線が離接アーム821の延びる方向と交差するように、かつ、操作ロッド827の先端が離接アーム821の略中央部に位置するようにオーバーヘッドラック70内の適所に配設されている。
前記操作ロッド827の先端には、離接アーム821に向かうように突設された連結突片828が設けられている一方、離接アーム821には前記連結突片828に対応した離接アーム821の長尺方向に延びる長孔823が穿設されている。そして、前記連結突片828が長孔823に嵌め込まれることにより、操作ロッド827が離接アーム821にリンクされるようになっている。
かかる離接アクチュエータ825によれば、アクチュエータ本体826の駆動および停止で操作ロッド827をアクチュエータ本体826から進退させることにより、離接アーム821は、連結突片828および長孔823を介して当接姿勢T1と離間姿勢T2との間で姿勢変更し、これによって下部スポンジローラ73bが当接位置S1(図6)と、離間位置S2(図7)との間で位置変更することになる。
前記筒状カバー体83は、下部スポンジローラ73bが離間位置S2に位置設定された状態で上部および下部スポンジローラ73a,73bに遊美をもって外嵌されるものであり、上部スポンジローラ73aを対象とした上部筒状カバー体83aと、下部スポンジローラ73bを対象とした下部筒状カバー体83bとからなっている。上部および下部筒状カバー体83a,83bは、内径寸法が出口側スポンジローラ73の外径寸法よりも若干大きめに設定されている。
かかる筒状カバー体83は、端面視でそれぞれ半円状の分割カバー体831に二分割可能に構成されている。一対の分割カバー体831の長手方向(前後方向)に延びる縁部間には、互いに蝶板軸832回りに相対回動が可能な蝶板部834が設けられ、これによって筒状カバー体83は、蝶板軸832回りに正逆回動されることにより、分割カバー体831が前後方向に並設されて出口側スポンジローラ73を開放した開放姿勢U1と、各分割カバー体831が合体されることにより出口側スポンジローラ73に外嵌された閉止姿勢U2との間で姿勢変更し得るようになっている。
そして、このような筒状カバー体83の内の上部筒状カバー体83aは、蝶板軸832が上部スポンジローラ73aの直上位置で上部スポンジローラ73aのローラ軸731と平行になるように配設されている一方、同下部筒状カバー体83bは、蝶板軸832が下部スポンジローラ73bの直下位置で下部スポンジローラ73bのローラ軸731と平行になるように配設されている。
また、蝶板軸832を介して連結された各一対の分割カバー体831の一方側の前後方向に延びる縁部には、全長に亘って形成された嵌め込み溝833が設けられ、筒状カバー体83が閉止姿勢U2に姿勢設定された状態で他方の縁部がこの嵌め込み溝833に嵌め込まれることによって一対の分割カバー体831の結合状態が確実になるようになされている。
前記開閉アクチュエータ84は、筒状カバー体83に開放姿勢U1と閉止姿勢U2との間で姿勢変更させるためのものである。かかる開閉アクチュエータ84は、上部筒状カバー体83aの各分割カバー体831を対象とした一対の上部開閉アクチュエータ84aと、下部筒状カバー体83bの各分割カバー体831を対象とした一対の下部開閉アクチュエータ84bとを備えている。
かかる開閉アクチュエータ84は、外観が縦長の直方体状を呈した、例えば内部にソレノイドを有するアクチュエータ本体841と、このアクチュエータ本体841の筒状カバー体83と対向した端面から外方に向かって進退可能に突設された操作ロッド842とを備えて構成されている。各操作ロッド842は、先端がそれぞれ対応した分割カバー体831にリンクされ、これによって例えばソレノイドに通電されることによるアクチュエータ本体841からの突出で開放姿勢U1(図6)に姿勢設定されていた各分割カバー体831を閉止姿勢U2(図7)に姿勢変更させる一方、ソレノイドへの通電遮断で図略の付勢手段の付勢力によりアクチュエータ本体841内へ侵入し、これによって分割カバー体831が元の開放姿勢U1に戻されるようになっている。
以下、図8を基に、必要に応じて図1〜図7を参照しながら処理液除去手段80の作用について説明する。図8は、処理液除去手段80の作用を説明するための説明図であり、(イ)は、上部および下部筒状カバー体83a,83bが互いに当接されて印画紙シートR2に付着した処理液が上部および下部スポンジローラ73a,73bにより吸収除去され得る状態、(ロ)は、上部および下部スポンジローラ73a,73bが吸収した処理液が遠心力により除去され得る状態をそれぞれ示している。
まず、図8の(イ)に示す状態では、離接機構82の離接アーム821が当接姿勢T1に姿勢設定されることにより、下部ローラ用ギヤ732bは、上部ローラ用ギヤ732aに噛合している。また、上部および下部開閉アクチュエータ84a,84bは、いずれも操作ロッド842がアクチュエータ本体841内に侵入した状態になっているため、上部および下部筒状カバー体83a,83bは、いずれも分割カバー体831が互いに開いた開放姿勢U1に姿勢設定されている。
従って、この状態で上部ローラ用ギヤ732aが第3伝達ギヤ665からの駆動力伝達で回転すれば、これに同期して上部ローラ用ギヤ732aと反対方向に回転し、これによって上部および下部スポンジローラ73a,73bが当接しながら互いに反対方向に回転するため、処理槽51(図3)から導出された印画紙シートR2は、これら上部および下部スポンジローラ73a,73bに挟持されつつ外部へ向けて搬送され、このとき印画紙シートR2の表裏面に付着していた処理液が上部および下部スポンジローラ73a,73bによって吸収除去されることになる。
ついで、筒状カバー体83が吸収した処理液を遠心力で除去するに際しては、まず駆動モータ81が停止されて印画紙シートR2の搬送が一時中断され、この状態で離接アクチュエータ825が逆駆動され、これによる操作ロッド827のアクチュエータ本体826内への没入によって離接アーム821が図8の(イ)に示す当接姿勢T1から、図8の(ロ)に示す離間姿勢T2に姿勢変更される。この姿勢変更によって下部ローラ用ギヤ732bは、上部ローラ用ギヤ732aとの噛合が解消されて第3伝達ギヤ665と噛合することになる。
そして、この状態では下部スポンジローラ73bが離間位置S2に位置設定され、これによって上部および下部スポンジローラ73a,73bは互いに離間するため、両者を上部および下部筒状カバー体83a,83bによってそれぞれ遊嵌することができるようになる。
ついでこの状態で開閉アクチュエータ84の駆動による各操作ロッド842のアクチュエータ本体841からの突出で開放姿勢U1に姿勢設定されていた各分割カバー体831が閉止姿勢U2に姿勢変更される。こうすることによって、図7および図8の(ロ)に示すように、上部および下部スポンジローラ73a,73bは、それぞれ上部および下部筒状カバー体83a,83bによって遊嵌された状態になる。この状態で高速モードに設定された駆動モータ81が高速駆動されるため、この駆動モータ81の高速駆動は、入力軸671、第1伝達ギヤ663,第2伝達ギヤ664および第3伝達ギヤ665(図6)を介して上部および下部ローラ用ギヤ732a,732bへ伝達され、これによって上部および下部スポンジローラ73a,73bが高速回転する。この高速回転による遠心力で上部および下部スポンジローラ73a,73bが吸収していた処理液が上部および下部スポンジローラ73a,73bから外部に放出される。
そして、上部および下部スポンジローラ73a,73bから放出された処理液は、上部および下部筒状カバー体83a,83bによって捕捉されるため、遠心力で飛び散った処理液により写真処理装置10内が汚染されるような不都合の発生を確実に防止することができる。
以下図9を基に処理液除去手段80の動作制御について説明する。図9は、制御手段90による処理液除去手段80の動作制御を説明するためのブロック図である。このブロック図に示すように、制御手段90は、中央演算処理装置であるCPU(central processing unit)91と、このCPU91に付設された読み取り専用のROM(read only memory)92と、CPU91に付設された読み書き自在のRAM(random access memory)93とを備えた基本構成を有している。
前記ROM92には、当該制御のプログラムや不変データ等が記憶されているのに対し、前記RAM93には、演算途中で一時的に発生する各種のデータが読み書き自在に記憶されるようになっている。
前記CPU91は、ROM92に格納されているプログラムやデータを逐次読み取り、実行することにより、以下の各部911〜913として機能する。すなわち、CPU91は、前記出口側スポンジローラ73が、飽和量未満の所定量を超える処理液を吸収するタイミングを判別するタイミング判別部911と、このタイミング判別部911が上記タイミングの到来を判別すると、印画紙シートR2の浸漬処理装置50への搬入を一時的に中断させるべく前記駆動モータ81に向けてその駆動を中断させる中断信号を出力する中断信号出力部912と、この中断信号出力部912が中断信号を出力した後に離接アクチュエータ825、開閉アクチュエータ84および駆動モータ81に向けて所定の制御信号を出力する制御信号出力部913として機能する。
前記タイミング判別部911は、写真処理装置10が処理した印画紙シートR2の処理枚数によって出口側スポンジローラ73が、所定量を超えて処理液を吸収しているか否かを判別するようになされている。かかる判別を行うために、ROM92には、出口側スポンジローラ73が吸収する処理液の許容量としての所定量と、1枚の印画紙シートR2に付着する付着処理液量とが印画紙シートR2のサイズ毎に記憶されている。
一方、露光処理部20からは、現に処理が実行されつつある印画紙シートR2のサイズがタイミング判別部911へ入力されるようになされている。また、露光処理部20の下流端には、印画紙シートR2を検出する毎に検出信号をタイミング判別部911へ入力する枚数センサ237が設けられている。
そして、タイミング判別部911は、制御部25からのサイズ情報および枚数センサ267からの印画紙シートR2の検出信号、並びにROM92が記憶している出口側スポンジローラ73について設定された上記所定量および1枚の印画紙シートR2に付着する付着処理液量に基づき出口側スポンジローラ73に対して処理液除去処理を施すべきタイミングを判別するようになっている。
そして、タイミング判別部911は、出口側スポンジローラ73に処理液除去処理を施すべきタイミングが到来したことを判別すると、中断信号出力部912へ向けて写真処理装置10の稼働を停止させるべき旨の信号を出力させるための指令信号を出力するとともに、引き続き制御信号出力部913へ向けて処理液除去手段80を機能させるべき旨の信号を出力させるための指令信号を出力するようになっている。
従って、中断信号出力部912は、タイミング判別部911からの指令信号を受けると、現に処理されつつある印画紙ロールRの処理が完了するまで待った後に駆動モータ81に向けてその駆動を中断させる中断信号を出力するため、現像処理部30に印画紙シートR2が存在しない状態で駆動モータ81が停止することになる。
そして、前記制御信号出力部913は、中断信号出力部912が中断信号を出力した後に、まず、離接アクチュエータ825に向けて当接姿勢T1に姿勢設定されている離接アーム821を離間姿勢T2へ姿勢変更させるべき制御信号を出力し、引き続き開閉アクチュエータ84に向けて開放姿勢U1に姿勢設定されている筒状カバー体83を閉止姿勢U2へ姿勢変更させるべき制御信号を出力するようになされている。
従って、一対の出口側スポンジローラ73間に印画紙シートR2が存在しない状態でまず離接アクチュエータ825が動作し、これによる離接アーム821の入力軸671回りの時計方向に向かう回動で下部ローラ用ギヤ732bが上部ローラ用ギヤ732aから離間され、引き続き上部開閉アクチュエータ84aの駆動により上部スポンジローラ73aは上部筒状カバー体83aによって外嵌された状態になるとともに、下部開閉アクチュエータ84bの駆動により下部スポンジローラ73bは下部筒状カバー体83bに遊嵌された状態になる。
この状態で制御信号出力部913は、駆動モータ81に向かって当該駆動モータ81を高速駆動させるための制御信号を出力するようになされているため、上部および下部スポンジローラ73a,73bは、駆動モータ81の駆動力をそれぞれ駆動ギヤ661および第1〜第3伝達ギヤ663〜665を介して伝達され、高速回転することになる。そして、この高速回転によって出口側スポンジローラ73が吸収していた処理液は遠心力で除去される。
因みに、本実施形態においては、駆動モータ81は、予め設定された時間だけ駆動されるようになされている。そのために、制御手段90は図略のタイマーを有し、このタイマーのタイムアップに基づき制御信号出力部913から駆動モータ81に向けて駆動停止の制御信号が出力されるようになされている。
以上詳述したように、本発明に係る写真処理装置10は、複数の処理槽51を備え、各処理槽51に貯留された処理液の中に印画紙シートR2を順次通過させることにより、当該印画紙シートR2に各処理液による処理を順次施すように構成され、複数の処理槽51のうちの少なくとも一つの処理槽51から別の処理槽51へ、印画紙シートR2を挟持して案内する一対の円筒状の出口側スポンジローラ73を備えているとともに、一対の出口側スポンジローラ73が吸収した処理液を除去する処理液除去手段80が設けられ、処理液除去手段80は、出口側スポンジローラ73を軸心回りに高速回転させる駆動モータ81と、高速回転時に出口側スポンジローラ73に外嵌される筒状カバー体83とを備えて構成されてなるものである。
かかる構成によれば、複数の処理槽51に貯留された処理液の中に印画紙シートR2が順次浸漬することにより、印画紙シートR2に各処理液による処理が順次施される。そして、少なくとも一つの処理槽51から次の処理槽51へ、印画紙シートR2を挟持して案内するローラ対が設けられ、当該ローラ対が、一対の円筒状の出口側スポンジローラ73によって形成されている。このため、印画紙シートR2は、一対の出口側スポンジローラ73によって挟持されながら当該出口側スポンジローラ73の駆動で搬送されるに際し、表裏面に付着している処理液が出口側スポンジローラ73に吸収除去され、これによって表裏面が清浄化処理された状態で次工程、すなわち次の処理槽51による処理へ向けて搬送されることになる。
そして、一対の出口側スポンジローラ73が吸収した処理液を除去する処理液除去手段80は、出口側スポンジローラ73を軸心回りに高速回転させる駆動モータ81と、この出口側スポンジローラ73の高速回転時に当該出口側スポンジローラ73に遊びをもって外嵌される筒状カバー体83とを備えて構成されているため、出口側スポンジローラ73から処理液を除去するに際し、まず、筒状カバー体83を出口側スポンジローラ73に外嵌し、引き続き駆動モータ81の駆動で出口側スポンジローラ73を高速回転させることにより、出口側スポンジローラ73が吸収していた処理液は遠心力で出口側スポンジローラ73から周囲に飛散し、これによって出口側スポンジローラ73から処理液が取り除かれる。
そして、出口側スポンジローラ73から周囲に飛散した処理液は、当該出口側スポンジローラ73に外嵌された筒状カバー体83によって捕捉されるため、飛び散った処理液で一旦清浄化された印画紙シートR2が再度汚染されるような不都合の発生を確実に防止することができる。
従って、かかる駆動モータ81と筒状カバー体83とからなる処理液除去手段80により遠心力で処理液を出口側スポンジローラ73から取り除く操作を所定のタイミングで繰り返すことにより、一対の出口側スポンジローラ73の双方について、処理液を十分に吸収し得る状態に維持することができる。
また、高速回転時に一対の出口側スポンジローラ73を互いに離間させる一方、普段は両者を当接させる離接機構82が設けられているため、通常の現像処理を行っているときは一対の出口側スポンジローラ73の周面同士を互いに当接させた状態とされているが、出口側スポンジローラ73から処理液を除去するに際しては、離接機構82により一対の出口側スポンジローラ73を互いに離間させることにより、対象となる出口側スポンジローラ73に対して筒状カバー体83を外嵌することが可能になる。
そして、このように出口側スポンジローラ73を離間させることにより、一対の出口側スポンジローラ73を対象とした容量の大きい筒状カバー体83を採用する必要がなくなり、その分処理槽51が大型化する不都合を回避することができる。
また、筒状カバー体83は、端面視で半円状の分割カバー体831に二分割可能に構成されているため、普段は、筒状カバー体83を二つ割れ状態にしておくことにより、一対の出口側スポンジローラ73の当接状態が筒状カバー体83によって阻害されないようにすることができるとともに、出口側スポンジローラ73から処理液を除去するに際しては、二つ割れの筒状カバー体83の各分割カバー体831同士を合わせることで出口側スポンジローラ73に容易に外嵌させることができる。
このように、筒状カバー体83を二分割可能に構成することで、周りの各種の部材に干渉することなく出口側スポンジローラ73同士を互いに当接させたり、必要に応じて出口側スポンジローラ73に容易に外嵌させたりすることができるため、大幅な設計変更を行うことなく容易に処理槽51に処理液除去手段80を適用することができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、現像処理を施すべき感光材料として印画紙(印画紙ロールR、長尺印画紙R1および印画紙シートR2)を例に挙げて説明したが、本発明は、感光材料が印画紙であることに限定されるものではなく、銀塩写真システムにおける写真撮影に供されたフィルムであってもよい。
(2)上記の実施形態においては、出口側スポンジローラ73における上部および下部スポンジローラ73a,73bの双方に対して高速回転により処理液の除去処理を施すようにしているが、本発明は、上部および下部スポンジローラ73a,73bの双方に対して処理液除去を行うことに限定されるものではなく、上部および下部スポンジローラ73a,73bのうちの一方のみ、好ましくは印画紙シートR2の印画面に対応する方のみに対して除去処理を施すようにしてもよい。
(3)上記の実施形態においては、処理液除去手段80を出口側スポンジローラ73側にのみ設けているが、本発明は、処理液除去手段80を出口側スポンジローラ73側にのみ設けることに限定されるものではなく、入口側スポンジローラ72側にも設けてもよい。こうすることで、浸漬処理装置50が例えば定着部32や洗浄部33のものである場合、上流側の浸漬処理装置50から導出された印画紙シートR2に残留している処理液を入口側スポンジローラ72によって取り除くことが可能になり、これによって当該浸漬処理装置50内に上流側の処理液が持ち込まれることをより確実に防止することができる。
(4)上記の実施形態においては、上部および下部スポンジローラ73a,73bを駆動回転させるために駆動モータ81の駆動力を利用するようにしているが、本発明は、上部および下部スポンジローラ73a,73bの駆動を駆動モータ81から得るようにすることに限定されるものではなく、駆動モータ81から独立した駆動系から駆動力を得るようにしてもよい。
(5)上記の実施形態においては、出口側スポンジローラ73から処理液を遠心力で取り除くに際し、露光処理部20に設けられた第1および第2搬送ローラ対265、現像処理部30に設けられた入口側スポンジローラ72、出口側スポンジローラ73、大径搬送ローラ64および小径搬送ローラ65並びに乾燥処理部40に設けられた搬送ローラ対41のすべてが1つの駆動源の駆動で空駆動するが、かかる空駆動をなくすために、適所にクラッチ機構を設け、処理液除去手段80を駆動させるときはこのクラッチ機構をオフに設定することで必要最小限のローラのみが回転するようにしてもよい。また、露光処理部20、現像処理部30および乾燥処理部40のそれぞれに他とは独立した駆動源を設けるようにすれば、処理液除去手段80を動作させるに際し、露光処理部20および乾燥処理部40の駆動源を停止させることができ、これによってエネルギーコストの低減化に貢献することができる。
(6)上記の実施形態においては、出口側スポンジローラ73として上部および下部スポンジローラ73a,73bが採用されているが、本発明は、出口側スポンジローラ73として上部および下部スポンジローラ73a,73bを採用することに限定されるものではなく、必要最小限として下部スポンジローラ73bのみを採用してもよい。これについては入口側スポンジローラ72についても当てはまる。
(7)上記の実施形態においては、現像部31、定着部32および洗浄部33の各処理槽51について、スポンジローラから処理液を遠心力で取り除く機構が設けられたが、一部の処理槽51にのみ、かかる機構を設けるものであっても、処理時間の短縮効果が相応に得られる。特に、最も長い処理時間を要する洗浄部33の処理槽51の一部ないし全て、又は定着部32の処理槽51にかかる手段を設けることにより、洗浄部33の処理槽51への前工程の処理液の持ち込みを抑制し、処理時間を効果的に短縮することができる。それにより、1枚目の感光材料を処理して出力するまでの待ち時間を効果的に短縮することができる。
(8)上記の実施形態においては、出口側スポンジローラ73に外嵌されるカバー体として二つ割れ可能な筒状カバー体83が採用されているが、かかる二つ割れ方式の筒状カバー体83に代えて、円筒体を出口側スポンジローラ73の軸心に沿って平行移動させることにより当該円筒体を出口側スポンジローラ73に外嵌させるようにしたり、カバー体として蛇腹方式の円筒体を採用したりし、蛇腹を伸縮させることで当該カバー体を出口側スポンジローラ73に対して着脱するようにしてもよい。
(9)上記の実施形態において、筒状カバー体83によって捕捉された出口側スポンジローラ73からの処理液を処理槽51に垂れ流すのではなく、回収するようにしてもよい。そのために筒状カバー体83の底部に貫通孔を設けるとともに、この貫通孔から流れ出た処理液を受ける樋を設け、この樋を介して受けた処理液を処理槽51外に導出するように構成すればよい。円筒体を用いる場合には、処理実行時に、当該円筒体を出口側スポンジローラ73から平行移動させて退避させるに要するスペースを確保するために、例えば、出口側スポンジローラ73の軸心を、出口側スポンジローラ73の長さと略同等分の長さにわたって延長させるとよい。また、円筒体を平行に駆動するには、例えばボールネジを用いて正逆双方に送り出す送り出し機構を設けるとよい。当該機構の動力は、搬送機構の動力を利用してもよく、別途設けたモータから得るようにしてもよい。搬送機構の動力を利用する場合には、搬送機構と前記送り出し機構との間に、動力を断続するクラッチを設けるとよい。蛇腹を利用する場合にも、同様の送り出し機構を用いることができる。蛇腹を利用する場合には、退避用のスペースを節減することができる。
本発明に係る写真処理装置の一実施形態の全体構成の概要を説明するための説明図である。 浸漬処理装置の一実施形態を示す斜視図であり、オーバーヘッドラックの外された処理ラックが処理槽から引き出された状態を示している。 浸漬処理装置の一実施形態を示す斜視図であり、オーバーヘッドラックの装着された処理ラックが処理槽に装着された状態を示している。 図3のA−A線断面図である。 駆動力伝達機構の一実施形態を示す浸漬処理装置の上部の正面視の断面図である。 処理液除去手段の一実施形態を示す斜視図であり、一対の出口側スポンジローラの下部ローラが当接位置に位置設定され、かつ、一対のカバー体がそれぞれ開放姿勢に姿勢設定された状態を示している。 処理液除去手段の一実施形態を示す斜視図であり、下部ローラが離間位置に位置設定され、かつ、一対のカバー体が閉止姿勢に姿勢設定された状態を示している。 処理液除去手段の作用を説明するための説明図であり、(イ)は、上部および下部筒状カバー体が互いに当接されて印画紙シートに付着した処理液が上部および下部スポンジローラにより吸収除去され得る状態、(ロ)は、上部および下部スポンジローラが吸収した処理液が遠心力により除去され得る状態をそれぞれ示している。 制御手段による処理液除去手段の動作制御を説明するためのブロック図である。
符号の説明
10 写真処理装置 20 露光処理部
201 ハウジング 21 ディスクドライブ
22 スキャナ 23 ディスプレイ
24 テストプリント搬入ユニット
25 制御部 26 マガジン
261 マガジン 262 マガジン
263,264 センサ 265 搬送ローラ対
266 搬送ローラ対 267 枚数センサ
27 カッター 28 露光装置
30 現像処理部 31 現像部
32 定着部 33 洗浄部
40 乾燥処理部 41 搬送ローラ対
42 通電発熱体 43 コンベヤ
50 浸漬処理装置 51 処理槽
511 着脱開口 60 処理ラック
601 フランジ 602 水平仕切壁
603 衝立壁 604 導入開口
605 導出開口 61 挿入部
62 露出部 63 側板部材
631 ギヤ室 64 大径搬送ローラ
641 大径ローラ軸 642 大径ギヤ
65 小径搬送ローラ 650 小径ローラ軸
651 無端ベルト 652 小径ギヤ
66 駆動力伝達機構 661 駆動ギヤ
662 ベベルギヤ 663 伝達ギヤ
664 伝達ギヤ 665 伝達ギヤ
666,667,668 ベベルギヤ
671 入力軸 671′ 対向軸
672 中継軸 673 ベベルギヤ軸
70 オーバーヘッドラック 71 筐体
711 底板 712 前面板
713 後方板 714 側板
715 字壁 72 入口側スポンジローラ
721 ローラ軸 722 スポンジローラ用ギヤ
73 出口側スポンジローラ 73a 上部スポンジローラ
73b 下部スポンジローラ 731 ローラ軸
732 スポンジローラ用ギヤ
732a 上部ローラ用ギヤ 732b 下部ローラ用ギヤ
74 受入開口 75 払出開口
80 処理液除去手段 81 駆動モータ(駆動手段)
81a 搾取筒体 82 離接機構
821 離接アーム 822 係止溝
823 長孔 825 離接アクチュエータ
826 アクチュエータ本体 827 操作ロッド
828 連結突片 83 筒状カバー体
83a 上部筒状カバー体 83b 下部筒状カバー体
831 分割カバー体 832 蝶板軸
833 嵌め込み溝 834 蝶板部
84 開閉アクチュエータ 84a 上部開閉アクチュエータ
84b 下部開閉アクチュエータ
841 アクチュエータ本体 842 操作ロッド
90 制御手段 91 CPU
911 タイミング判別部 912 中断信号出力部
913 制御信号出力部 92 ROM
93 RAM R 印画紙ロール
R1 長尺印画紙 R2 印画紙シート
S1 当接位置 S2 離間位置
T1 当接姿勢 T2 離間姿勢
U1 開放姿勢 U2 閉止姿勢

Claims (7)

  1. 複数の処理槽を備え、各処理槽に貯留された処理液の中に感光材料を順次通過させることにより、前記感光材料に各処理液による処理を順次施す写真処理装置であって、
    前記複数の処理槽のうちの少なくとも一つの処理槽から別の処理槽へ、感光材料を挟持して案内する案内ローラ対が設けられ、
    前記案内ローラ対は、一対の円筒状のスポンジローラによって形成されているとともに、前記一対のスポンジローラの少なくとも一方が吸収した処理液を除去する処理液除去手段が設けられ、
    前記処理液除去手段は、前記少なくとも一方のスポンジローラを軸心回りに高速回転させる駆動手段とを備えて構成されていることを特徴とする写真処理装置。
  2. 前記処理液除去手段は、前記高速回転時に処理液が飛散することを防止する処理液飛散防止手段をさらに備えて構成されていることを特徴とする請求項1記載の写真処理装置。
  3. 前記処理液飛散防止手段は、前記高速回転時に前記少なくとも一方のスポンジローラが遊嵌されるカバー体であることを特徴とする請求項2記載の写真処理装置。
  4. 前記高速回転時に前記一対のスポンジローラを互いに離間させる一方、普段は両者を当接させる離接機構が設けられていることを特徴とする請求項3記載の写真処理装置。
  5. 前記カバー体は、端面視で半円状に二分割可能に構成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の写真処理装置。
  6. 前記少なくとも一方のスポンジローラが、前記一対のスポンジローラであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の写真処理装置。
  7. 前記処理液除去手段の動作を制御する制御手段が設けられ、
    前記制御手段は、前記少なくとも一方の案内ローラが所定量を超えて処理液を吸収するタイミングを判別するタイミング判別部と、
    前記タイミング判別部が前記タイミングの到来直前を判別すると、前記感光材料の処理槽への搬入を一時的に中断させるべく所定の搬送手段に向けて中断信号を出力する中断信号出力部と、
    前記中断信号が出力された後に前記カバー体に向けて案内ローラが遊嵌された状態とさせる制御信号を出力するとともに、駆動手段に向けて高速駆動させる制御信号を出力する制御信号出力部とを備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の写真処理装置。
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