JP2007040691A - 加湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水を微粒化して空気を加湿する加湿装置において、微生物や無機イオンを噴出させず、運転初期から加湿性能を発揮できる加湿装置を提供することを目的とする。
【解決手段】水を微粒化する手段である超音波振動子12によって発生する水粒子13の通路14に、微生物を滅するのに充分な高温域16を作るハロゲンヒーターなどの赤外線熱源15と、フィルター17を備えることにより微生物や蒸発残留物の無機イオンを除去し、清潔な加湿空気を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、水を微粒化して空気を加湿する加湿装置において、微生物や無機イオンを噴出させず、運転初期から加湿性能を発揮できる加湿装置に関するものである。
従来、超音波を用いた加湿装置においては、水槽で繁殖した細菌や真菌などの微生物が、加湿空気とともに噴出してしまうという課題を解決するために、本体内に殺菌灯を組み込み、水粒子に殺菌灯を照射するなどの方法が取られてきた。たとえば、従来の加湿装置では、図6に示すように超音波振動子101により微粒化された水粒子102に殺菌灯103の光を照射し、水粒子102中の細菌や真菌を死滅させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、超音波を用いた加湿装置において、加湿水として用いられる水道水中の無機イオンが水粒子に溶け込んで加湿空気と一緒に噴出し、水が気化した後に家具や電化製品の表面に白い粉となって析出するという課題を解決するために、加湿空気中にセラミックヒーターを配置して無機イオンを分離するなどの方法が取られてきた。たとえば、従来の加湿装置では、図7に示すように超音波振動子201により微粒化された水粒子202を、噴出口に備えた多数の微細口を有するセラミックヒーター203に通すことにより、水粒子202中の不純物をろ過する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、ノズルから発生させた水を効率的に加熱するために、水に赤外線を照射して加熱蒸発させて加湿するなどの方法が取られてきた。たとえば、従来の加湿装置では、図8に示すように水配管302と循環ポンプ303の作用によって水噴出ノズル301から発生した水膜307に赤外線ランプ306から赤外線を照射して水を加熱する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
実開昭61−76230号公報 実開昭59−184021号公報 特開昭56−82330号公報
しかしながら、微生物の噴出に対する解決手段として取られてきた殺菌灯を組み込む方法では、加湿装置を構成するプラスチック材料が紫外線によって劣化するのを防ぎ、さらに紫外線が加湿装置の外部に漏れないように安全対策を施す必要があるという課題があった。また、殺菌効果を持続させるためには、定期的に殺菌灯を交換する必要があるという課題があった。
また、水道水中の無機イオンを除去するために行われてきた、加湿空気中にセラミックヒーターを配置して無機イオンを分離させる方法では、ヒーターの熱容量が大きいため温度が上がるのに時間がかかり、運転初期においては十分な機能が発揮できないという課題があった。また、セラミックヒーター上に蒸発残留物が固着してヒーターの加熱効率が低下するという課題に対して何ら対策方法が示されておらず、継続的に使用する加湿装置としての実用性は、必ずしも十分ではない。すなわち、水道水中の無機イオンであるカルシウム・マグネシウム・シリカなどの成分は、乾燥固化すると熱伝導性の悪いスケール成分としてヒーターに吸着し、ヒーターの放熱性能を低下させるため、加湿空気に効率的に熱を与えることができなくなってしまうという課題があった。
また、ノズルから発生させた水を効率的に加熱するために、水に赤外線を照射して加熱蒸発させて加湿する方法では、空気と水の接触面積が大きく赤外線を直接水に照射するので加熱効率が良いという効果が得られるものの、水が蒸発した後に水に含まれていた水道水中の無機成分や微生物がそのまま加湿装置の外に噴出してしまうという課題があった。
そこで本発明では、上記課題を解決するため、微生物や無機イオンを噴出させず、運転初期から加湿性能を発揮できる加湿装置を提供することを目的としている。
本発明の加湿装置は、上記目的を達成するために、請求項1記載のとおり、加湿装置において、水を微粒化する手段によって発生する水粒子の通路に、微生物を滅するのに充分な高温域を作る赤外線熱源と、加湿空気が通過できる空隙を有するフィルターを備えることを特徴とするものである。
また、フィルターが水粒子の蒸発残留物あるいはおよび微生物を捕集することを特徴とするものである。
また、水を微粒化する手段によって発生する水粒子の径が1μm〜60μmであることを特徴とするものである。
また、水を微粒化する手段が超音波振動子であることを特徴とするものである。
また、超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていることを特徴とするものである。
また、超音波振動子の振動を伝える媒体が、不揮発性であることを特徴とするものである。
また、超音波振動子の振動を伝える媒体が、密封されていること特徴とするものである。
また、超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていて、実振動面が金属箔で構成されていることを特徴とするものである。
また、超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていて、実振動面が抗菌性材料を含むことを特徴とするものである。
また、赤外線熱源がハロゲンヒーターまたはカーボンヒーターであることを特徴とするものである。
また、赤外線熱源より後段の通路の開口断面積を大きくしたことを特徴とするものである。
また、水粒子の通路を耐熱性の樹脂で構成したことを特徴とするものである。
また、水粒子の通路を金属で構成したことを特徴とするものである。
また、水粒子の通路の少なくとも一部が、赤外線反射作用のある材料を含むことを特徴とするものである。
また、水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含むことを特徴とするものである。
また、水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていることを特徴とするものである。
また、フィルターに赤外線を照射することを特徴とするものである。
また、フィルターが金属を含むことを特徴とするものである。
また、フィルターが、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含むことを特徴とするものである。
また、フィルターが、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていることを特徴とするものである。
また、フィルターが赤外線吸収率の高い暗色であることを特徴とするものである。
また、フィルターが赤外線吸収材料を含むことを特徴とするものである。
また、フィルターを赤外線熱源の後段に配置することを特徴とするものである。
また、赤外線熱源の周囲にフィルターを配置することを特徴とするものである。
また、フィルターの表面が親水性であることを特徴とするものである。
フィルターが回転することを特徴とするものである。
また、赤外線熱源の前段に、超音波振動子に直接赤外線が照射されるのを防ぐ反射板を設けたことを特徴とするものである。
また、フィルターが着脱自在であることを特徴とするものである。
また、フィルターが洗浄可能であることを特徴とするものである。
また、加湿運転停止時に、加熱および/または送風運転を行い、装置内を乾燥させることを特徴とするものである。
本発明によれば、水を微粒化する手段によって発生する水粒子の通路に、赤外線熱源と、フィルターを備えることにより、微生物や無機イオンを噴出させず、運転初期から加湿性能を発揮できる加湿装置を提供することができる。
本発明の請求項1記載の加湿装置は、水を微粒化する手段によって水粒子が発生し空気が加湿され、発生する水粒子の通路に、微生物を滅するのに充分な高温域を作る赤外線熱源と、加湿空気が通過できる空隙を有するフィルターを備えることを特徴とするものであり、水粒子に含まれる細菌や真菌などの微生物を加熱殺菌処理することができるという作用を有する。また、フィルターによって、水粒子に含まれる無機イオンを取り除くことができるという作用を有する。さらに、水に直接赤外線が照射されており、水自体の赤外線吸収率が高いため、シーズヒーターなどの空気加熱ヒーターに比べて効率よく加熱が行われるという作用を有する。また、加熱によって水粒子の蒸発を促進して大きな水粒子をより小さな水粒子に変換することができるため、大きな粒子の落下による加湿装置周辺の水濡れを生じることなく室内を加湿することができるという作用を有する。
また、フィルターが水粒子の蒸発残留物および細菌、真菌などの微生物を捕集することを特徴とするものであり、水粒子の蒸発残留物である無機イオンなどの白粉、あるいはおよび細菌類、真菌などの微生物を取り除くことができるという作用を有する。
また、水を微粒化する手段によって発生する水粒子の径が1μm〜60μmであることを特徴とするものであり、空気と水粒子の接触面積が大きく加熱効率が良いため、水粒子の温度上昇が早いという作用を有する。
また、水を微粒化する手段が超音波振動子であることを特徴とするものであり、径が1μm〜60μmの水粒子を少ない消費電力で連続的に得ることができるという作用を有する。
また、超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていることを特徴とするものであり、超音波振動子の空焚きによる劣化を防止することができるという作用を有する。また、水粒子を作り出すために滞留させておくべき水の量も、限界まで減らすことができるために、装置内での細菌や真菌等の微生物の繁殖を抑制することができる。
また、振動を伝える媒体が不揮発性であることを特徴とするものであり、長期間に渡る使用においても、媒体の量が変化しないために、振動を安定的に伝えることができるという作用を有する。
また、振動を伝える媒体が密封されていることを特徴とするものであり、使用者がメンテナンスする際などに、不用意に超音波振動子に触れることを防止できる。
また、超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていて、実振動面が金属箔で構成されていることを特徴とするものであり、超音波振動子が常に保護されているために、滞留させておくべき水量を限界まで減らすことが可能である。また、金属箔は耐熱性に優れるため、赤外線による超音波振動子の劣化を抑制することができるという作用を有する。
また、超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていて、実振動面が抗菌性材料を含むことを特徴とするものであり、振動面に接している水に、菌が繁殖するのを抑制することができるという作用を有する。
また、赤外線熱源が、ハロゲンヒーターまたはカーボンヒーターであることを特徴とするものであり、遠赤外線放出材料を用いたセラミックヒーターなどに比べてより短時間で高温を得ることができるという作用を有する。また、表面が平滑なガラスで構成されているため、凹凸の多いセラミックヒーター表面に比べて清掃が容易であるという作用を有する。
また、赤外線熱源が配置されている通路の開口断面積を赤外線熱源前段より後段を大きくしたことを特徴とするものであり、通過する空気および水粒子の流速を低下させることにより、赤外線照射される時間を長くして水粒子の温度上昇を促進することができるという作用を有する。
また、水粒子の通路を耐熱性の樹脂で構成したことを特徴とするものであり、赤外線熱源によって作られる高温で変形を起こさないという作用を有する。また、樹脂のために、成形が容易であるという作用も有する。
また、水粒子の通路を金属で構成したことを特徴とするものであり、赤外線による熱を通路全体に伝えやすいために、高温域を作りやすいという作用を有する。
また、通風路の少なくとも一部が赤外線反射作用のある材料を含むことを特徴とするものであり、赤外線を乱反射させて水粒子の加熱を促進するという作用を有する。また、通路を耐熱性とすることができるという作用を有する。
また、水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含むことを特徴とするものであり、通路に細菌や真菌等を含む水粒子が存在しても、それらを通路内で除菌でき、通路を衛生的に保つことができるという作用を有する。
また、水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていることを特徴とするものであり、マイナス電荷を帯びた菌を電気的に捕集できるという作用を有する。また、水粒子が含むカルシウムイオン、マグネシウムイオンなども捕集できるため、通路を衛生的に保つことができるという作用を有する。
また、フィルターに赤外線を照射することを特徴とするものであり、赤外線熱源の空気加熱効果に加えて輻射熱によるフィルター自身の温度上昇効果によって、水粒子の加熱を促進することができるという作用を有する。また、フィルターを高温にすることにより、フィルターに衝突した水粒子を気化させて、水に含まれている細菌や真菌等の蒸発残留物をフィルター表面に析出させて下流側に清潔な加湿空気を得ることができるという作用を有する。
また、フィルターが金属を含むことを特徴とするものであり、熱伝導性がよく熱容量が少ないため温度が上がりやすいという作用を有する。
また、フィルターが、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含むことを特徴とするものであり、赤外線熱源が停止してフィルターの温度が低い時でも表面に付着した細菌や真菌等の増殖を抑制することができるという作用を有する。
また、フィルターが、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていることを特徴とするものであり、フィルター上に捕集された水が細菌や真菌等を含んでいても、マイナス電荷を帯びた菌を電気的に捕集できるという作用を有する。また、水粒子が含むカルシウムイオン、マグネシウムイオンなども捕集できるため、フィルターを衛生的に保つことができるという作用を有する。
また、フィルターが赤外線吸収率の高い暗色であることを特徴とするものであり、赤外線吸収率が高いためにフィルターの温度が上がりやすくなるという作用を有する。
また、フィルターが赤外線吸収材料を含むことを特徴とするものであり、フィルターの温度が上がりやすくなるという作用を有する。
また、フィルターを、赤外線熱源の後段に配置することを特徴とするものであり、赤外線熱源の光が加湿装置の外部に照射されてまぶしさを感じるのを防ぐ射光板の役割をはたすことができるという作用を有する。
また、赤外線熱源の周囲にフィルターを配置することを特徴とするものであり、平面的にフィルターを配置した場合に比べて赤外線熱源表面からフィルターまでの距離を短くできるため、加熱効率がよいという作用を有する。
また、フィルターの表面が親水性であることを特徴とするものであり、フィルターに水が付着した際に空気との接触面積が広がって気化が促進されるという作用を有する。また、フィルター表面が親水性であれば水の接触角が低下してフィルターの目が細かい場合でも内部に浸透しやすくなり、目詰まりによる加湿能力の低下を防止することができるという作用を有する。
また、フィルターが回転することを特徴とするものであり、目の粗いフィルターを用いても、回転することにより、細菌や真菌等を含むような大きな粒子を分離することができる。目の粗いフィルターであれば、一度付着した不純物でも容易に除去することができ、メンテナンス性に優れる。また、運転停止時には一定時間回転を続けることで、フィルター上の残留水を振り飛ばすことができ、フィルター上に新たに細菌や真菌等を繁殖するのを防止し、フィルターを衛生的に保つことができるという作用を有する。
また、赤外線熱源の前段に超音波振動子に直接赤外線が照射されるのを防ぐ反射板を設けたことを特徴とするものであり、熱線の直射による超音波振動子の温度上昇を防ぎ、より信頼性の高い加湿装置を得ることができるという作用を有する。また、反射板を赤外線反射作用のある金属とすることにより、赤外線を反射させてフィルターに赤外線を照射することができるという作用を有する。さらに、水粒子にほこりや粉塵などが混在している場合でも先に反射板に衝突して通過速度が低下するため、赤外線熱源への直接衝突による傷やよごれの発生を抑制できるという作用を有する。
また、フィルターが着脱自在であることを特徴とするものであり、ユーザーが容易にメンテナンスでき、殺菌された菌や蒸発残留物の付着による捕集効率の低下を防ぐことができるという作用を有する。また、フィルターに不具合が生じた場合に、加湿装置本体を修理することなく、フィルターのみを交換することで不具合を改善できるという作用を有する。
また、フィルターが洗浄可能であることを特徴とするものであり、フィルター表面に付着した不純物を洗浄して、フィルターの性能を回復させることができるという作用を有する。
また、加湿運転停止時に、加熱および/または送風運転を行い、装置内を乾燥させることを特徴とするものであり、装置内の残留水を残さず乾燥させることにより、装置を衛生的に保つことができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を見ながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の加湿装置は、水を微粒化する手段によって発生した水粒子、微細水滴の通路に、微生物を滅するのに充分な高温域を作る赤外線熱源と、フィルターを備えることを特徴とする。図1にその一例を示す。貯水タンク11から供給された水は、水を微粒化する手段である超音波振動子12によって微粒化され、水粒子13が発生して空気が加湿される。水粒子13は通路14を移動して、赤外線熱源15によって作られた高温域16を通過する。赤外線熱源15の後段にはフィルター17が設置され、赤外線の照射によって加熱されている。
上記構成によれば、赤外線熱源15が作る高温域16に水粒子13を通すことにより、水粒子13を殺菌処理することができる。水粒子13は微粒化されて空気との接触面積が大きくなっているため有効に加熱が行われる。さらに、水に直接赤外線が照射されており、水自体の赤外線吸収率が高いため、効率よく加熱が行われる。この結果、シーズヒーターなどの空気加熱ヒーターに比べて、より低入力で効率よく水に熱エネルギーを与え、含まれる細菌や真菌などの微生物を滅することができる。微生物を滅するのに充分な温度は50℃以上であり、75℃以上であれば、より短時間で殺菌を行うことができる。水粒子13の温度は高いほど殺菌効果が高いが、高すぎると加湿装置の通路14を構成する樹脂が軟化して変形する恐れがあるため、樹脂の軟化温度以下にすることが好ましい。樹脂としてポリプロピレンを使用した場合は、軟化温度が約120℃であるので、高温域を75℃〜120℃にし、また、ポリカーボネートの場合は、75℃〜130℃で使用する。通路14を金属などの耐熱材料で構成した場合には、耐熱温度が高いため、さらに温度をあげることができる。
水の光吸収波長は1〜10μm程度であることが知られている。赤外線熱源15としては、ピーク波長1〜2μmのハロゲンヒーターおよびカーボンヒーター、あるいは、5〜7μmのピーク波長をもつ遠赤外線放出材料を用いたセラミックヒーターなどを利用することができる。ハロゲンヒーターもしくはカーボンヒーターを用いれば、前記セラミックヒーターに比べて、より短時間で高温を得ることができる。例えば前者においては10秒以内に安定的な温度域に達するが、後者の場合では60秒以上経っても温度上昇が続くため、加湿装置が加湿を開始できるまでの時間を短縮することができる。また、カーボンヒーターはハロゲンヒーターに比べて出力は高いが高価であるという特徴を有している。また、セラミックヒーターは表面にガラスを用いないため、耐衝撃性に優れるという特徴を有しており、赤外線熱源としては、加湿装置の使用特性に合わせて任意のものを選択すればよい。
無機イオンなどの蒸発残留物を含む水粒子13が、高温域16を通過して蒸発すると、蒸発残留物は白粉となって浮遊する。大きな白粉は自重によって落下し、比較的小さな粒子、すなわち、比較的小さな白粉粒子はフィルター17にろ過捕集される。高温域16で蒸発しなかった水滴である水粒子13でも、表面が高温となった赤外線熱源15およびフィルター17表面に衝突すると、その場で蒸発して蒸発残留物である白粉を生じる。フィルターの形状としては、ハニカム形状や板を積層した形状、パンチング形状、網形状、発泡形状、繊維をからめた形状などが考えられるが、加湿空気が通過できかつろ過捕集ができる形状であれば、なんら限定されるものではなく、たとえば、発泡ポリウレタン、不織布などのフィルターがある。フィルターは網形状であれば、網目の粗さを変更することにより、得られる水粒子の大きさを容易に選別することができる。また、板を積層した形状であれば、斜めに配置したり、折り曲げたりすることで、限られたスペースでもフィルター通過距離を調整することができる。フィルター通過距離が長ければ、水粒子が不純物を含んでいた場合にも、通過中に不純物がフィルターにトラップされるという効果がある。また、フィルターをハニカム形状や板を積層した形状にすれば、圧力損失が低く、空気の整流板としても有効である。
赤外線熱源15の表面に析出した白粉は、赤外線の放出をさえぎる働きと熱を吸収して熱源の表面温度をさげる作用をするため、定期的に清掃することが望ましい。赤外線熱源15にセラミックヒーターを用いた場合には、セラミック表面に微細な凹凸があるため清掃しにくいが、赤外線熱源15にハロゲンヒーターまたはカーボンヒーターを用いた場合、ヒーター表面は平滑なガラスを用いているため、清掃は容易である。
水を微細化、微粒化する手段としては、図1に示す超音波振動子12以外に微細なノズルから水を噴出する方法、回転するファンに水滴をぶつけて破砕する方法、静電霧化などの方法が挙げられ、水粒子の径を1〜60μm程度の微粒子、微細水滴にできれば特に限定するものではない。赤外線は、水の表層から数10μmの領域までに吸収され熱に変換されると考えられるので、60μm以上の水粒子では温度上昇に時間がかかり好ましくない。なお、1μm以下の水の微粒子が混在していても何ら問題はない。
図2に示すように、通路14の赤外線熱源15が配置されている部分の開口断面積を赤外線熱源前段より後段を大きくして、通過する空気および水粒子13の流速を低下させることにより、赤外線照射される時間を長くして水粒子13の温度上昇を促進することができる。また、通路14を耐熱性の樹脂で構成することにより、通路直近での加熱による変形を防止することができる。耐熱性の樹脂の一例としては、ポリカーボネートやポリプロピレンなどが挙げられる。通路14を金属で構成することにより耐熱性を付与することができる。さらに、金属が赤外線反射作用を有していれば、赤外線を乱反射させて水粒子13の加熱を促進することができる。赤外線反射作用のある金属としては、アルミニウム、鉄、ステンレスなどが挙げられ、金メッキや酸化防止加工を施しても良い。または、酸化チタンや酸化亜鉛のような白色の材料で加工を施しても良い。通路14が、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含んでいれば、通路に細菌や真菌等を含む水粒子が存在しても、それらを通路内で除菌でき、通路を衛生的に保つことができる。また、水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていることを特徴とするものであり、その電気的な除菌作用により、通路を衛生的に保つことができる。
通路14内に設置されたフィルター17は、水粒子が含む無機イオンなどの蒸発残留物および細菌や真菌などの微生物などの不純物をろ過する作用をもつ。フィルターの形状としては、ハニカム形状や板を積層した形状、パンチング形状、網形状、発泡形状、繊維をからめた形状などが考えられるが、加湿空気が通過でき、かつ白粉などの蒸発残留物、微生物などの不純物をろ過捕集ができる形状であれば、なんら限定されるものではない。たとえば、網形状であれば、網目の粗さを変更することにより、得られる水粒子の大きさを容易に選別することができる。また、板を積層した形状であれば、斜めに配置したり、折り曲げたりすることで、限られたスペースでもフィルター通過距離を調整することができる。フィルター通過距離が長ければ、水粒子が不純物を含んでいた場合にも、通過中にフィルターにトラップされるという効果がある。また、ハニカム形状や板を積層した形状であれば、圧力損失が低く、空気の整流板としても有効である。フィルター17に赤外線を照射すれば、フィルター17を加熱し、付着した水の気化促進と細菌や真菌の殺菌効果が期待できる。熱伝導性がよく熱容量が少ないほど温度が上がりやすいことから、フィルター17が金属を含むことが好ましい。金属の例としては、アルミニウムや鉄、ステンレスなどが挙げられる。さらに、金属を赤外線吸収率の高い暗色にするとフィルターの温度を上げやすくすることができる。暗色にするためには、金属を高温で焼成して酸化皮膜を作る方法や、暗色の耐熱材料を金属に被覆する方法、黒色で耐熱性のある塗料により表面をコーティングする方法などが挙げられる。
また、フィルター17が、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含むことにより、赤外線熱源15が停止してフィルター17の温度が低い時でも表面に付着した細菌や真菌等の微生物の増殖を抑制することができる。フィルター17が、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていれば、フィルター17上に捕集された水が細菌や真菌等の微生物を含んでいても、それらを電気的に除菌でき、フィルター17を衛生的に保つことができる。
フィルター17は水粒子13が通過する通路14のいずれに配置してもよいが、赤外線熱源15の後段に配置することにより、赤外線熱源15の光が加湿装置の外部に照射されてまぶしさを感じるのを防ぐ射光板の作用をはたすことができる。赤外線熱源15とフィルター17の距離は、放射エネルギー強度が光源からの距離の二乗に反比例することからできるだけ近いほうがよく、30mm以内の距離にすることが望ましい。フィルター17を金網あるいは繊維状にして、赤外線熱源15の周囲にかぶせるように配置すると効率がよい。
フィルター17表面を親水性にすれば、フィルター17に水が付着した際に空気との接触面積が広がって気化が促進される。親水性にする方法として、アルミナ・ムライトなどのセラミックハニカムを使用する方法や、金属表面をシリカやゼオライトやカオリンなどの親水性材料で被覆する方法が挙げられる。銀や銅を含有するゼオライトを利用すると抗菌作用を付与することができる。また、フィルター17表面が親水性であれば水の接触角が低下してフィルター17の目が細かい場合でも内部に浸透しやすくなり、目詰まりによる加湿能力の低下を防止することができる。
また、図2または図3に示すように、赤外線熱源15の前段に超音波振動子12に直接赤外線が照射されるのを防ぐ反射板18を設けることにより、熱線の直射による超音波振動子12の温度上昇を防ぎ、より信頼性の高い加湿装置を得ることができる。また、反射板18を赤外線反射作用のある金属とすることにより、赤外線を反射させてフィルター17に赤外線を照射することができる。さらに、水粒子13にほこりや粉塵などが混在している場合でも先に反射板に衝突して通過速度が低下するため、赤外線熱源15への直接衝突による傷やよごれの発生を抑制する効果が得られる。反射板18は、通路14の開口断面の全てをふさがないようにスリットあるいは微細な開口穴を設けるか、通路の開口面積よりも小さな面積とすることで、水粒子13と空気の流速を制御して必要な加湿量を得ることができる。
フィルター17を配置するときは、通路からの着脱が自在な構造にするのが望ましい。フィルター17には殺菌された菌や、水の気化により析出した蒸発残留物が捕集され堆積していくので、ユーザーがフィルター17を容易に取り外し洗浄できるような構造にすることで、捕集効率を維持することができる。図3に通路からの着脱が自在なフィルター17の配置方法の一例を示す。通路14には突起19が内向きに設けられており、フィルター17を乗せて保持する構造となっている。このような構造であれば、通路14の上部からフィルター17を持ち上げることにより容易に取り外すことができる。また、フィルター17表面に付着した不純物は、水中でこすり落とせば良い。汚れがひどいときはクエン酸などに漬けるとこすり落とすのが容易になる。このとき、フィルター17が板を積層した形状であれば、ブラシなどを容易に挿入することができ都合が良い。
(実施の形態2)
図4に一例を示す加湿装置は、水43を微粒化する手段としての超音波振動子41が、振動を伝える媒体42で覆われている。振動を伝える媒体42は密封されており、水43は振動を伝える媒体42の上部に配された実振動面44で水の微粒子45となる。水の微粒子45の通路46には赤外線熱源としてのハロゲンヒーター47が配置されており、その後段には回転フィルター48が設けられている。回転フィルター48は、回転軸49を中心に通路内で回転するようになっている。
水43を微粒化する手段が超音波振動子41の場合、通常は一定量の水43をつねに超音波振動子41の上に配しなければ、空焚きによる劣化のおそれがある。しかし、水43の代わりに一定量の振動を伝える媒体42を配すれば、運転を続けて水43がなくなっても、振動を伝える媒体42によって超音波振動子41が保護されているために空焚きが防止できる。同時に、水43はつねに滞留させておく必要がなく、滞留水中での細菌や真菌等の繁殖を防止することもできる。また、振動を伝える媒体42としては、不揮発性のものが望ましい。不揮発性とは、加湿装置の使用環境として想定される40℃以下の雰囲気における一定時間経過後の重量減少が少ないことを表す。不揮発性の振動を伝える媒体42としては、水にプロピレングリコールを混合したものなどが利用できる。また、加湿装置が冬場の低温環境で使用されることを想定すれば、振動を伝える媒体42は不凍性のものであっても良い。長期に渡って使用を続けた場合、揮発性のものではその量が減少してしまうために、安定して振動を伝えることができなくなる可能性があるが、たとえば1年で重量減少が5%以下の不揮発性のものを使用すれば、振動を伝える能力の変動を抑えることができる。また、振動を伝える媒体42が密封されていれば、使用者がメンテナンスする際などに、不用意に超音波振動子41に触れることを防止できる。さらに、振動を伝える媒体42の減量も抑制することができる。密封には、成形が容易で、かつ、媒体が揮発しても通過しにくい樹脂などが利用できる。
超音波振動子41が振動を伝える媒体42で覆われている場合、振動を伝える媒体42の上部に配された実振動面44で振動が生じ、水43が微粒化される。実振動面44が金属箔であれば、耐熱性に優れるため、赤外線による超音波振動子41の熱劣化を抑制することができる。金属箔の一例としては、アルミや銅などが挙げられる。また、実振動面44が抗菌性材料を含めば、実振動面44に滞留する水43に菌が繁殖するのを抑制することもできる。たとえば、抗菌性を有する銅や銀などの金属で実振動面44を構成すれば、上記ふたつの効果を同時に得ることができる。
また、回転フィルター48などのフィルターが赤外線吸収率の高い暗色であれば、フィルターの温度が上がりやすくなり、フィルター上に付着した水粒子の気化を促進し、加湿性能を向上させることができる。また、温度の上昇したフィルターに細菌や真菌等の微生物が付着すれば、それらを滅する効果も得られる。フィルターが暗色でなくとも、赤外線吸収材料を塗布するなどしても、同様の効果が得られる。赤外線吸収材料の一例としては、銅、鉄、マンガン、またはそれらの複合酸化物、あるいはカーボンなどがある。
フィルターには大きい水粒子が含む不純物や、細菌や真菌等の微生物の死骸も付着する。これらを捕集するためにはフィルターの目は細かいほうが良いが、あまり細かいと、水粒子や不純物が詰まり加湿性能が著しく低下する。しかし、目が詰まりにくい粗いフィルターを使用すれば、回転させることによりこれらを解決できる。大きい水粒子も、フィルターが回転していれば、衝突により分離することができ、また、不純物が付着しても、目が粗ければ除去が容易である。さらに、運転停止時には、一定時間回転を続けることで、フィルター上の残留水を振り飛ばすことができ、フィルター上に新たに細菌や真菌等の微生物を繁殖するのを防止し、フィルターを衛生的に保つこともできる。
また、加湿運転停止時に加熱および/または送風運転を行い、装置内を乾燥させれば、装置内の残留水を残さず乾燥させることにより、装置を衛生的に保つことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を見ながら説明する。
(実施例1)
図1に示すように、貯水タンク11から供給された水は、1.6MHzの周波数で発振する超音波振動子12によって微粒化される。このとき、発生する水粒子13の平均粒子径は約4μmである。水粒子13は赤外線熱源15としてのハロゲンヒーターによって作られた高温域16を通過する。ハロゲンヒーターは、集光すれば最高で約2000℃もの高温域16を容易に作ることができるが、本発明においては、50℃〜200℃程度の温度で充分に効果が得られる。高温域16は微生物を滅するのに充分な50℃以上の温度を水粒子13に与える。ハロゲンヒーターの後段にはフィルター17として、直径2mm程度の丸穴のパンチング加工したアルミ板を積層して配置している。フィルター17の表面には、抗菌作用をもつ銅を含有する黒色の耐熱塗料が被覆されている。フィルター17は赤外線の吸収と高温域16の複合作用によって、高温域16における空気温度よりも高温となっている。水粒子13は、高温域16とフィルター17表面での加熱によって気化が促進され、微細な加湿空気となって加湿装置外部に放出される。
(実施例2)
図2に示すように、貯水タンク11から供給された水は、1.6MHzの周波数で発振する超音波振動子12によって微粒化される。このとき、発生する水粒子13の平均粒子径は約4μmである。水粒子13は赤外線熱源15としてのハロゲンヒーターによって作られた高温域16を通過する。ハロゲンヒーターは、集光すれば最高で約2000℃もの高温域を容易に作ることができるが、本発明においては、50℃〜200℃程度の温度で充分に効果が得られる。高温域16は微生物を滅するのに充分な50℃以上の温度を水粒子13に与える。通路14はアルミニウムで構成され、ハロゲンヒーターの周囲から開口面積が大きくなっている。フィルター17として、スチールウールなどの金属繊維を用いてハロゲンヒーターにかぶせるように配置している。フィルター17の表面には、抗菌作用をもつ銅を含有する黒色の耐熱塗料が被覆されている。また、ハロゲンヒーターの前段には一部に開口部を設けたアルミニウム製の反射板18が配置され、ハロゲンヒーターより下方へ照射された赤外線を反射して高温域16を形成している。フィルター17は赤外線の吸収と高温域16の複合作用によって、高温域16における空気温度よりも高温となっている。水粒子13は、高温域16とフィルター17表面と反射板18の加熱によって温度上昇し、微細な加湿空気となって加湿装置外部に放出される。
(実施例3)
図3に通路14からの着脱が自在なフィルター17の配置方法の一例を示す。通路14には突起19が内向きに設けられており、金網状のステンレス製フィルター17を乗せて保持する構造となっている。フィルター17は、通路14の上部から挿入して接触固定されている。フィルター17に蒸発残留物が堆積し、洗浄が必要になった場合には、前記フィルター17の図示しない着脱用突起に指をかけて上方に引き上げることにより、容易に取り外すことができる。フィルター17の表面に付着した不純物は、流水で洗浄することで剥離させることができ、汚れがひどいときはクエン酸水溶液などに漬けおきすることで洗浄可能である。
(実施例4)
図5は、本実施例における抗菌性能を示す図であり、水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されている場合の優位性を示すものである。
(1) 材料としては、平均粒子径50μmの亜鉛粉末と、平均粒子径75〜150μmの銅粉末、市販の導電性カーボン塗料(導電性のカーボンとポリエステル樹脂を溶剤に分散させたもの)を準備した。
(2) 記材料のうち、銅粉末および亜鉛粉末、カーボン塗料を10:1:5の割合でよく混練し、PETフィルム上に塗り広げて、100℃で1時間乾燥させることによって「銅+亜鉛+カーボン」フィルムを作成した。
(3) 記材料のうち、銅粉末およびカーボン塗料を3:2の割合でよく混錬し、PETフィルム上に(2)と同方法で塗り「銅+カーボン」フィルムを作成した。
(4) 上記2種類のフィルムを直径85mmの円形にカットし、同径のプラスチックシャーレの底面に配置した。
(5) また、銅粉末を直径85mmのプラスチックシャーレ底面に配置した。
(6) 比較品として、上記材料を含まない無処理品を用意した。
(7) 精製水で400倍に希釈した普通ブイヨン培地に、大腸菌 (Esherichia coli,IFO3972)が106(cfu/ml)になるように添加した菌液を作成した。菌液をそれぞれ20mlずつプラスチックシャーレに入れ、一定時間ごとに0.1mlの液を採取して培養することにより、菌数の変化を比較した。なお、紫外線の殺菌作用を防ぐため、実験はシャーレを遮光して行った。
水粒子が細菌や真菌等を含んでいる場合、通路を通過する時間はわずかであるため、通路での抗菌作用は、より短時間で発揮されることが望まれる。図5に示すように、銅を単独で配する場合と比較して、銅にカーボンを混合した場合、もしくは銅と亜鉛、さらにカーボンを混合した場合は、より短時間で菌を除去できることが確認された。すなわち、銅や銀、亜鉛などはそれ自体に抗菌作用を有するが、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を組み合わせた場合、単体で存在するよりもいっそう高い抗菌性能を示すと言える。
本発明の加湿装置は、水を微粒化して空気を加湿する加湿装置において、微生物や無機イオンを噴出させず、運転初期から加湿性能を発揮できるため、サウナなどの理美容機器やネブライザーなどの健康機器としての用途も期待できる。
本発明の実施の形態1および本発明の実施例1における加湿装置の概略断面図 同実施の形態および同実施例2における加湿装置の概略断面図 同実施の形態および同実施例3における着脱洗浄可能なフィルターの斜視図 本発明の実施の形態2における加湿装置の概略断面図 本発明の実施例4における抗菌性能を示す図 従来の加湿装置の概略断面図 同加湿装置の概略断面図 同加湿装置の概略断面図
符号の説明
11 貯水タンク
12 超音波振動子
13 水粒子
14 通路
15 赤外線熱源
16 高温域
17 フィルター
18 反射板
19 突起
41 超音波振動子
42 振動を伝える媒体
43 水
44 実振動面
45 水の微粒子
46 通路
47 ハロゲンヒーター
48 回転フィルター
49 回転軸

Claims (30)

  1. 水を微粒化する手段によって発生する水粒子の通路に、微生物を滅するのに充分な高温域を作る赤外線熱源と、加湿空気が通過できる空隙を有するフィルターを備える加湿装置。
  2. フィルターが水粒子の蒸発残留物あるいはおよび微生物を捕集することを特徴とする請求項1記載の加湿装置。
  3. 水を微粒化する手段によって発生する水粒子の径が1μm〜60μmであることを特徴とする請求項1または2記載の加湿装置。
  4. 水を微粒化する手段が超音波振動子であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の加湿装置。
  5. 超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていることを特徴とする請求項4記載の加湿装置。
  6. 超音波振動子の振動を伝える媒体が、不揮発性であることを特徴とする請求項5記載の加湿装置。
  7. 超音波振動子の振動を伝える媒体が、密封されていること特徴とする請求項5または6に記載の加湿装置。
  8. 超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていて、実振動面が金属箔で構成されていることを特徴とする請求項5乃至7いずれかに記載の加湿装置。
  9. 超音波振動子が振動を伝える媒体で覆われていて、実振動面が抗菌性材料を含むことを特徴とする請求項5乃至8いずれかに記載の加湿装置。
  10. 赤外線熱源がハロゲンヒーターまたはカーボンヒーターであることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の加湿装置。
  11. 赤外線熱源より後段の通路の開口断面積を大きくしたことを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の加湿装置。
  12. 水粒子の通路を耐熱性の樹脂で構成したことを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載の加湿装置。
  13. 水粒子の通路を金属で構成したことを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載の加湿装置。
  14. 水粒子の通路の少なくとも一部が、赤外線反射作用のある材料を含むことを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載の加湿装置。
  15. 水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の加湿装置。
  16. 水粒子の通路が、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていることを特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載の加湿装置。
  17. フィルターに赤外線を照射することを特徴とする請求項1乃至16いずれかに記載の加湿装置。
  18. フィルターが金属を含むことを特徴とする請求項1乃至17いずれかに記載の加湿装置。
  19. フィルターが、銅、銀、亜鉛、ニッケルから選ばれる少なくとも一種類の抗菌性金属を含むことを特徴とする請求項1乃至18いずれかに記載の加湿装置。
  20. フィルターが、銅、銀、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カーボンから選ばれる2種類以上の材料を含み、前記材料が電気的に接合されていることを特徴とする請求項1乃至19いずれかに記載の加湿装置。
  21. フィルターが赤外線吸収率の高い暗色であることを特徴とする請求項1乃至20いずれかに記載の加湿装置。
  22. フィルターが赤外線吸収材料を含むことを特徴とする請求項1乃至21いずれかに記載の加湿装置。
  23. フィルターを赤外線熱源の後段に配置することを特徴とする請求項1乃至22いずれかに記載の加湿装置。
  24. 赤外線熱源の周囲にフィルターを配置することを特徴とする請求項1乃至23いずれかに記載の加湿装置。
  25. フィルターの表面が親水性であることを特徴とする請求項1乃至24いずれかに記載の加湿装置。
  26. フィルターが回転することを特徴とする請求項1乃至25いずれかに記載の加湿装置。
  27. 赤外線熱源の前段に、超音波振動子に直接赤外線が照射されるのを防ぐ反射板を設けたことを特徴とする請求項4乃至26いずれかに記載の加湿装置。
  28. フィルターが着脱自在である請求項1乃至27いずれかに記載の加湿装置。
  29. フィルターが洗浄可能である請求項1乃至28いずれかに記載の加湿装置。
  30. 加湿運転停止時に、加熱および/または送風運転を行い、装置内を乾燥させることを特徴とする請求項1乃至29いずれかに記載の加湿装置。
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