JP2007039745A - フェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法及び耐水蒸気酸化性に優れたフェライト系耐熱鋼並びにボイラ用耐熱鋼 - Google Patents
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Abstract
【課題】Crを含有したフェライト鋼の耐酸化性を容易にかつ経済的に改善できる手法を提供する。
【解決手段】Crを含有するフェライト系耐熱鋼管1の表面に、Crを含む粉末粒子3を衝突させて担持させて、高温下でフェライト鋼表面にCr濃度の高いCr酸化物層4を生成させることを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】Crを含有するフェライト系耐熱鋼管1の表面に、Crを含む粉末粒子3を衝突させて担持させて、高温下でフェライト鋼表面にCr濃度の高いCr酸化物層4を生成させることを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は,火力発電用ボイラや化学装置等の配管,伝熱管或いは鋼板等に使用される耐熱鋼に係り、特にフェライト系耐熱鋼の表面で生じる水蒸気酸化或いは大気酸化の抑制方法に関する。
近年、火力発電用大型ボイラにおいては、経済性の向上、CO2ガス排出抑制の観点から、プラント効率を向上させるために蒸気条件が高温高圧化する傾向にあり、それに伴って材料の使用条件が一層厳しくなってきている。
このような背景の下に、高温強度と耐食性を向上させたボイラ用耐熱鋼が開発,実用化されている。近年、高温部に適用されるフェライト系の材料としては、Cr含有量8〜13%の耐熱鋼、またオーステナイト系の材料としてはCr含有量18〜25%の耐熱鋼が使用されている。
ボイラ火炉内に設置されて最も高温で使用される過熱器伝熱管の高温部には、耐食性に優れるオーステナイト系耐熱鋼が使用されるが、このオーステナイト鋼でも使用温度が高い場合は、水蒸気酸化スケールが生成,隔離して過熱器管の閉塞を引き起こすことがあり、水蒸気酸化の抑制はボイラ材料にとって重要な課題である。
このため、管内面にショットブラスト加工を行い、水蒸気酸化を抑制する有効な技術が開発,実用化されている[例えば,日本鐵鋼協会,「材料とプロセス」,Vol.12,No.6,p.1262,1999年(非特許文献1)参照]。
ショットブラスト加工とは、小さな鋼片や鋼球を圧縮空気で管内表面に衝突させて、管内表面近傍の結晶粒内にすべり変形を多数生じさせるものである。高温で使用した際に材料中のCrがすべり面に沿って表面へ拡散し、その結果、実機使用の初期段階で管内表面にCr濃度の高い緻密なCr酸化物の層を生じさせ、これが水蒸気酸化に対する保護皮膜となり、水蒸気酸化スケールを抑制することができる。
ところで、ボイラ火炉外の過熱器管寄せや連絡管、主蒸気管といった大径厚肉管には、従来から一般にフェライト系耐熱鋼が使用されている。これは、オーステナイト系耐熱鋼に比べて熱伝導率が大きく、かつ熱膨張率が小さいので、熱疲労の点で有利であることや、100mにも及ぶ長い配管の熱伸びを小さく抑えることができるからである。
しかし耐食性に関しては、オーステナイト系耐熱鋼に比べるとCr含有量が少ないため、耐水蒸気酸化特性が劣る。しかも上述のショットブラスト加工による水蒸気酸化抑技術は、フェライト系耐熱鋼では結晶構造の違いや含有されるCr量が高々12%と少ないことから効果が小さく(Cr含有量約16%以上の材料で有効),これまで適用されていなかった。
しかし、近年次第にボイラ蒸気温度が上昇し、これらのフェライト系耐熱鋼に対しても更に水蒸気酸化抑制の必要性が高まってきたことから、フェライト系耐熱鋼に対するショットブラスト加工の研究も行われ、材料中に白金やパラジウムのような貴金属、或いは数%のSiを添加してショットを有効にさせるという手法も提案されている[例えば、特開2000−248389号公報(特許文献1)参照]。
特開2000−248389号公報
日本鐵鋼協会,「材料とプロセス」,Vol.12,No.6,p.1262,1999年
これらの方法は有効な技術として期待されているが、高価な貴金属元素を大量に使用するため、材料コストが著しく上昇し、またSiを過度に添加すると材料の加工性が大幅に低下するため、実用に至っていないのが現状である。
本発明の目的は、上述した従来技術の問題を解決し、Crを含有したフェライト鋼の耐酸化性を容易にかつ経済的に改善できる手法を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の第1の手段は、Crを含有するフェライト系耐熱鋼の表面にCrを含む粉末粒子を担持させて、高温下でフェライト鋼表面にCr濃度の高いCr酸化物層を生成させることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記高温下でのCr酸化物層の生成が、当該フェライト系耐熱鋼の高温下での耐熱鋼使用中に生成することを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第1の手段において、前記高温下でのCr酸化物層の生成が、当該フェライト系耐熱鋼を高温水蒸気に晒すことによって生成することを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は前記第1の手段において、前記高温下でのCr酸化物層の生成が、当該フェライト系耐熱鋼を低酸素分圧の不活性ガスに晒すことによって生成することを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は前記第1の手段において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に衝突させて、Crを含む粉末粒子をそのフェライト系耐熱鋼の表面に担持させることを特徴とするものである。
本発明の第6の手段は前記第5の手段において、前記Crを含む粉末粒子とともに鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするものである。
本発明の第7の手段は前記第5の手段において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に衝突させる前に、そのフェライト系耐熱鋼の表面に鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするものである。
本発明の第8の手段は前記第5の手段において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に衝突させた後に、そのフェライト系耐熱鋼の表面に鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするものである。
本発明の第9の手段は前記第1ないし第4の手段において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に塗布して担持させ、その後に当該フェライト系耐熱鋼の表面に鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするものである。
本発明の第10の手段は前記第1ないし第9の手段において、前記Crを含む粉末粒子がCr炭化物あるいはCr窒化物であることを特徴とするものである。
本発明の第11の手段は耐水蒸気酸化性に優れたフェライト系耐熱鋼が前記第1ないし第10の手段のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法により処理された耐熱鋼であることを特徴とするものである。
本発明の第12の手段は例えば過熱器管寄せや連絡管、主蒸気管などのボイラ用耐熱鋼として前記第11の手段の耐水蒸気酸化性に優れたフェライト系耐熱鋼を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、フェライト系耐熱鋼に対して従来効果の小さかったショットブラスト加工により、耐酸化性を向上させることができる。
以下、本発明の各実施形態について図面とともに説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態では、ボイラ鋼管用フェライト鋼として図1に示す組成の9%Cr鋼を用いた。この供試鋼管の管内面に、溶射用材料として市販されているCr炭化物の粉末粒子を、ショットブラスト施工装置を用いて圧縮空気で搬送し、衝突させた。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態では、ボイラ鋼管用フェライト鋼として図1に示す組成の9%Cr鋼を用いた。この供試鋼管の管内面に、溶射用材料として市販されているCr炭化物の粉末粒子を、ショットブラスト施工装置を用いて圧縮空気で搬送し、衝突させた。
図2は、その施工要領を示す概略説明図である。図中の1は鋼管、2はノズル、3はCr炭化物あるいはCr窒化物の粉末粒子である。
発電用ボイラにおける大径厚肉管の場合、管内径が150mm〜300mm前後、管長さは素管で5m程度のものが多いので、比較的簡単なノズル2で施工することができる。ノズル2は管端部より回転させながら挿入し、管内面の全面にCr炭化物の粉末粒子3を衝突させることができる。
図3は、施工後の管内表面近傍の拡大断面図である。Cr炭化物の粉末粒子3は硬度がビッカース硬さで1500〜2000あり、母材である鋼管1(ビッカース硬さが250程度)に対して非常に硬いので、鋼管1の内面に高速で衝突させた際に容易に管表面の母地に食い込んで付着する。
この粉末粒子3は、管内面への付着性(担持性)の観点から直径10μm〜50μm程度のものがよい。Crを含む粉末粒子としては、Cr炭化物(例えばCr3C2, Cr7C3, Cr23C6)が一般的に容易に入手できるが、特に炭化物である必要はなく、窒化物(例えばCr2N)等の粉末でもよい。
このようにしてCr炭化物等の粉末粒子を付着させた鋼管をボイラ配管として使用すると、例えば主蒸気管の場合は管内面に600℃前後の高温の水蒸気で満たされるため、鋼中のCrは管表面に拡散し、水蒸気からは酸素が拡散して、水蒸気酸化スケールの生成が始まる。なお、水蒸気酸化スケール中のCr濃度が高いと、膜の成長が遅く厚さが薄くなる傾向にある。
従来の場合、8〜13%程度のCr量ではCr拡散が不十分であるため、酸化スケール(酸化皮膜)の成長が早いが、本実施形態では、図4に示したように管内表面に付着したCr炭化物からもCrが周囲の管母地に拡散する。その結果、管内表面には従来に比べてはるかにCr濃度が高くなり、図5に示すように耐酸化性に有効なCr濃度の高い、すなわちCrリッチ酸化物からなる酸化皮膜4で覆われる。なお、図5のCr炭化物等の粉末粒子3‘は、Crの拡散、酸化により図3,4のCr炭化物等の粉末粒子3とは性質が若干異なる。
このようにして処理した供試管から試験片を切り出し、実験室で試験片温度650℃、大気圧の条件下で、72時間水蒸気酸化試験を行った後の内表面近傍の断面写真を拡大した模式図を図6(a)に示す。同図(b)は、試験片に対してショット加工を施行しなかった場合の内表面近傍の断面写真を拡大した模式図である。
同図(b)に示すようにショット加工を施行しなかった場合、鋼管1の内表面に酸化スケール5が均一に生成している。これに対して本発明のショット加工では、Cr炭化物のショット加工の効果により、鋼管1の内表面に凹凸6が生じ、酸化スケール(酸化膜)4が生成して、不均一ではあるが全体的に厚さが薄くてCrリッチの酸化膜となっているのが分かる。図中の7は、試験片の内表面近傍を切断する際に用いる表面を固めるための固定用樹脂層である。
生成した水蒸気酸化スケール5の平均厚さを比較して図6に示す。この図から明らかなように、本発明の処理を施工した場合、何も処理しないものに比べてスケール厚さが約半分となっており、水蒸気酸化が抑制されているのが分かる。
以上の説明および結果により、本発明による水蒸気酸化抑制方法は比較的容易な方法で既存の材料に大きな効果がある。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態では、
(a)オーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)とCr炭化物等の粉末粒子を併せて衝突させる、
(b)予めオーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)を衝突させた後に、Cr炭化物等の粉末粒子を衝突させる、
(c)予めCr炭化物等の粉末粒子を材料表面に塗布し,その後オーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)を衝突させる、
(d)Cr炭化物等の粉末粒子を材料表面に衝突させた後に、オーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)を衝突させる、
の何れかの方法を採用する。本実施形態では、作業工数は増加するものの、Cr炭化物等が付着し易いという特長がある。
本発明の第2実施形態では、
(a)オーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)とCr炭化物等の粉末粒子を併せて衝突させる、
(b)予めオーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)を衝突させた後に、Cr炭化物等の粉末粒子を衝突させる、
(c)予めCr炭化物等の粉末粒子を材料表面に塗布し,その後オーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)を衝突させる、
(d)Cr炭化物等の粉末粒子を材料表面に衝突させた後に、オーステナイト鋼のショット加工に使用される鋼球(或いは微細鋼片)を衝突させる、
の何れかの方法を採用する。本実施形態では、作業工数は増加するものの、Cr炭化物等が付着し易いという特長がある。
(第3実施形態)
前記第1実施形態では、Cr炭化物等の粉末粒子を管内面に衝突させ、そのまま使用したが、より効果を確実にするために第3実施形態では、Cr炭化物等の粉末粒子を管内面に衝突させた後、使用前に、管内面を実機で使用する蒸気温度より高温の水蒸気に晒す前処理を行う。
前記第1実施形態では、Cr炭化物等の粉末粒子を管内面に衝突させ、そのまま使用したが、より効果を確実にするために第3実施形態では、Cr炭化物等の粉末粒子を管内面に衝突させた後、使用前に、管内面を実機で使用する蒸気温度より高温の水蒸気に晒す前処理を行う。
この前処理に多少の時間と費用を要するが、特に実機使用温度が比較的高くない場合に有効である。熱処理の温度条件は素材鋼管の熱処理を考慮して、600℃〜760℃の範囲で、処理時間は長いほどよいが、30分以上、好ましくは1時間程度でよい。水蒸気は、高温で鋼が鉄系酸化物を生成しないように低酸素分圧雰囲気にするためである。従って、水蒸気と同程度の低酸素分圧雰囲気の条件であれば、アルゴン等の不活性ガスも、例えば700℃で10-22以下の分圧であればFe203が生じないので利用可能である。
(第4実施形態)
前記第1実施形態では、ボイラ火炉外の過熱器管寄せや連絡管、主蒸気管といった高温で使用される大径厚肉管を想定し9%のCrを含有するフェライト鋼を用いたが、本実施形態では、より温度の低い領域、例えば350℃〜500℃で使用される8%未満のフェライト鋼に適用して、同様の効果を得た。
前記第1実施形態では、ボイラ火炉外の過熱器管寄せや連絡管、主蒸気管といった高温で使用される大径厚肉管を想定し9%のCrを含有するフェライト鋼を用いたが、本実施形態では、より温度の低い領域、例えば350℃〜500℃で使用される8%未満のフェライト鋼に適用して、同様の効果を得た。
図8は、本発明の実施形態で使用されるショットブラスト施工装置の概略構成図である。粉末粒子タンク8に貯留されている粉末粒子3はエアコンプレッサ9の圧縮空気により運搬され、流量計10により所定の速度に調整された後、ノズル2から鋼管1の内表面に噴射される。
ノズル2は鋼管1の内面全体に粉末粒子3を噴射するため、ノズル制御装置11により回転ならびに伸縮動作が制御される。鋼管1内に残った粉末粒子3は集塵機12の吸引力により鋼管1外に収集されて、前記粉末粒子タンク8に戻されて循環利用される。
前記本実施形態ではCr炭化物等の粉末粒子を管内面に衝突させたが、Cr炭化物等の粉末粒子を管外面に衝突させて、管外面の耐酸化性を改善させることも可能である。
また、大径管材に限らず、小口径管や板材、線材など他の形状の部材にも適用できる。さらに粉末粒子の搬送も本実施例の装置に限定されるものではない。
前述のように本発明は、Cr炭化物等の粒子は材料表面に衝突した際に母地に食込んで堅固に付着(担持)し、高温での使用中に粒子近傍の母地にCrとして拡散し、材料表面にCr濃度の高いCr酸化物層を生成させるので、水蒸気側から母地への酸素の拡散を抑制し、その結果、酸化スケール成長に対する有効な障壁となって、耐酸化性を改善することができる。
また、耐熱鋼自体に特に高価な貴金属の添加などが必要なく、通常のフェライト系耐熱鋼にも適用できるので、経済的、工業的にも大きな効果がある。
1:鋼管、2:ノズル、3:Cr炭化物等の粉末粒子、4:酸化皮膜、5:酸化スケール、6:凹凸、7:固定用樹脂層、8:粉末粒子タンク、9:エアコンプレッサ、10:流量計、11:ノズル制御装置、12:集塵機。
Claims (12)
- Crを含有するフェライト系耐熱鋼の表面にCrを含む粉末粒子を担持させて、高温下でフェライト鋼表面にCr濃度の高いCr酸化物層を生成させることを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項1記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記高温下でのCr酸化物層の生成が、当該フェライト系耐熱鋼の高温下での耐熱鋼使用中に生成することを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項1記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記高温下でのCr酸化物層の生成が、当該フェライト系耐熱鋼を高温水蒸気に晒すことによって生成することを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項1記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記高温下でのCr酸化物層の生成が、当該フェライト系耐熱鋼を低酸素分圧の不活性ガスに晒すことによって生成することを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に衝突させて、Crを含む粉末粒子をそのフェライト系耐熱鋼の表面に担持させることを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項5記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記Crを含む粉末粒子とともに鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項5記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に衝突させる前に、そのフェライト系耐熱鋼の表面に鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項5記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に衝突させた後に、そのフェライト系耐熱鋼の表面に鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記Crを含む粉末粒子を前記フェライト系耐熱鋼の表面に塗布して担持させ、その後に当該フェライト系耐熱鋼の表面に鋼球または鋼片を衝突させることを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項1ないし9のいずれか1項記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法において、前記Crを含む粉末粒子がCr炭化物あるいはCr窒化物であることを特徴とするフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法。
- 請求項1ないし10のいずれか1項記載のフェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法により処理されたことを特徴とする耐水蒸気酸化性に優れたフェライト系耐熱鋼。
- 請求項11記載の耐水蒸気酸化性に優れたフェライト系耐熱鋼を用いたことを特徴とするボイラ用耐熱鋼。
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JP2005225671A JP2007039745A (ja) | 2005-08-03 | 2005-08-03 | フェライト系耐熱鋼の耐水蒸気酸化性改善方法及び耐水蒸気酸化性に優れたフェライト系耐熱鋼並びにボイラ用耐熱鋼 |
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