JP2007039491A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐摩耗性を確保しつつ、氷雪路面での氷上性能を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】 ジエン系ゴム100重量部、窒素吸着比表面積(N2SA)100〜150m2/gのカーボンブラック30〜80重量部、及び融点が−15〜0℃の範囲にある蓄熱カプセル1〜20重量部を配合したタイヤトレッド用ゴム組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物に関し、更に詳しくは、特定の蓄熱カプセルとカーボンブラックを配合することにより、耐摩耗性を確保しつつ、氷上性能を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物に関する。
従来、スタッドレスタイヤにおいて、氷雪路面での0℃付近の温度において氷雪が溶け、その融水がタイヤトレッド表面と路面との間に入り込んで水膜を形成し、それが原因でタイヤの氷上摩擦が低下することが知られている。かかる問題を解消する技術として、タイヤトレッドに熱膨張性マイクロカプセル、膨張黒鉛又は発泡ゴムを配合し、当該トレッド表面に凹凸を形成させることによって前記水を排除する技術が提案されている(以下の特許文献1〜3)。しかしながら、一般に、タイヤトレッド表面に凹凸を形成する方法で氷上摩擦性能を向上させようとすると、耐摩耗性が低下してしまう。
特開平10−316801号公報 特開2001−279020号公報 特開2002−206037号公報
よって、本発明では、タイヤトレッド用ゴム組成物に特定のカーボンブラックと共に特定の蓄熱カプセルを配合することによって、耐摩耗性を確保しつつ、氷雪路面での氷上性能を向上させたタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明によれば、ジエン系ゴム100重量部、窒素吸着比表面積(N2SA)100〜150m2/gのカーボンブラック30〜80重量部、及び融点が−15〜0℃の範囲にある蓄熱カプセル1〜20重量部を配合したタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。また、本発明によれば、当該蓄熱カプセルの粒径が10〜40μmであるタイヤトレッド用ゴム組成物が提供される。
本発明では、タイヤトレッド用ゴム組成物に特定の蓄熱カプセルを配合すると、当該蓄熱カプセルの保冷作用によって、走行中のタイヤトレッド部における表面温度の上昇を抑制して氷雪路面での融水化を防止すると共に、その表面部に形成される凹凸構造によって水を排除して、走行路面における水膜の形成を防止する効果を有することを見出したものである。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物に用いられるジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、各種ブタジエンゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴムが挙げられる。これらのジエン系ゴムは、単独又は二種以上のブレンドゴムとして使用されてよく、また、本発明のタイヤトレッドゴムとして使用される場合には、その低転動抵抗と耐摩耗性、低温性能を両立させて向上させるために、ガラス転移温度(Tg)が平均値で−55℃以下のものを使用することが好ましい。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物に用いられる補強剤としてのカーボンブラックには、窒素吸着比表面積(N2SA)が100〜150m2/gのものが使用される。当該N2SAが100m2/g未満では、引張強さ、モジュラスなどが低くなるので好ましくなく、逆に150m2/gを超えると発熱量が多くなるので好ましくない。また、当該カーボンブラックの配合量としては、ジエン系ゴム100重量部に対して、30〜80重量部、より好ましくは40〜60重量部の量で配合される。このカーボンブラックの配合量が30重量部未満では、ゴムを十分に補強できないため、例えば耐摩耗性が悪化して好ましくなく、逆に80重量部を超えると、硬度が高くなり過ぎたり、加工性が低下したりするので好ましくない。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物に用いられる蓄熱カプセルとしては、氷雪路用に好適な融点が−15〜0℃の範囲にある蓄熱剤を外殻内に封じ込めたマイクロカプセルが使用される。当該蓄熱剤としては、例えば、ドデカンやトリデカンなどのn−パラフィン類、酪酸や2,2−ジメチル酪酸などの脂肪酸類、プレニテンやインデンなどの芳香族炭化水素類、安息香酸メチルやサリチル酸メチルなどのエステル類、エチレングリコールやノニルアルコールなどのアルコール類等の化合物からその融点が−15〜0℃であるものが選定使用される。これらの蓄熱剤は、単独で又は混合して用いられてよく、融点の異なる二種以上が混合されて用いられてもよい。また、当該マイクロカプセル内には、必要に応じて、過冷却防止剤、比重調節剤、劣化防止剤などを添加することができる。
また、前記蓄熱カプセルの外殻を構成するマイクロカプセル材としては、界面重合法、インサイチュー法などの手法で得られるポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアクリルアミド、エチルセルロース、ポリウレタン、アミノプラスト樹脂、又はゼラチンとカルボキシメチルセルロースもしくはアラビアゴムとのコアセルベーション法を利用した合成あるいは天然の樹脂が用いられるが、当該蓄熱カプセルがゴム中に高温で練り込まれ、あるいはその加硫工程で高温熱加硫されるため、熱的に強い熱硬化性樹脂皮膜を形成するマイクロカプセル材であることが好ましく、例えば、特に脂肪族炭化水素化合物でも良好な品質のマイクロカプセルが得られるインサイチュー法による尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂を用いることが好ましい。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物における当該蓄熱カプセルの配合量としては、ジエン系ゴム100重量部に対し、1〜20重量部、より好ましくは1.5〜15重量部の量で配合される。この配合量が1重量部未満では、所期の作用効果が発揮できず、また、20重量部を超えると、耐摩耗性が悪化するので好ましくない。
また、前記蓄熱カプセルの粒径は、5〜60μmのものが使用でき、特に、10〜40μmの範囲とすることによって、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物における耐摩耗性の悪化を最小限に抑え、氷上性能と耐摩耗性のバランス化を図ることができる。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴム組成物には、更に、通常の加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填材、可塑剤など、タイヤ用ゴム一般に配合されている各種配合剤を配合することができ、かかる配合剤は、一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋することができる。これら配合剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
蓄熱カプセルの製造
1)蓄熱カプセル1:温度計及び攪拌機を備えた反応器中に、蓄熱剤として分子量400のポリエチレングリコール33g、過冷却防止剤としてステアリン酸アマイド3.3g、膜形成モノマーとしてメタクリル酸メチル6g、油溶性乳化剤としてビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム1gを投入し、80℃で溶解し、室温まで冷却させた。冷却後、これに重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.2gを添加し、100gのイオン交換水に分散剤としての部分鹸化ポリ酢酸ビニル0.5gを加えた溶液を更に投入し、30μmの粒径になるまで攪拌した。その後、反応器を、窒素雰囲気下とした後に80℃まで昇温し、重合を行った。7時間後に重合を終了し、重合溶液を室温まで冷却して、粒径30μ、融点−5℃を有する蓄熱カプセル1のスラリーを得た。
2)蓄熱カプセル2:蓄熱剤としてのポリエチレングリコールに、分子量900のポリエチレングリコールを33g用いたことを除いて、他の添加成分及び条件を前記と全く同様にして重合を行い、粒径30μ、融点15℃を有する蓄熱カプセル2のスラリーを得た。
3)蓄熱カプセル3:前記粒径の生長条件に関して、これを「70μmの粒径になるまで攪拌する」に代えたことを除き、蓄熱カプセル1と同じ製法によって、粒径70μm、融点−5℃を有する蓄熱カプセル2のスラリーを得た。
サンプルの調製
表1に示す配合において、ゴム、カーボンブラック、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤及びアロマオイルを1.7リットルの密閉型バンバリーミキサーで5分間混練し、温度が165±5℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。冷却後、このマスターバッチに硫黄、加硫促進剤、蓄熱カプセルを加えて、同ミキサーで混合してゴム組成物を得た。
ゴム物性評価試験法
上記で得られたゴム組成物について以下の試験法で物性を評価した。結果は、表1に示す。なお、評価結果は、比較例1を100として指数評価した。数値が大きい程、耐摩耗性及び氷上摩擦力が大であることを示す。
1)耐摩耗性:前記各ゴム組成物を金型中で加硫したシート状ゴム片(厚さ2mm)を用いて、JIS K 6264に規定されるランボーン摩耗試験法に準拠して測定を行った。
2)氷上摩擦力:前記各ゴム組成物を加硫したシート状ゴム片(厚さ2mm)を扁平円柱状の台ゴムに貼付け、インサイドドラム型氷上摩擦試験機を用いて氷上摩擦係数を測定した。測定温度は−1.5℃、荷重は54N、ドラム回転速度は25km/時間であった。
実施例1〜3及び比較例1〜3
結果を、以下の表1に示す。
Figure 2007039491
表1によれば、所定のカーボンブラックと蓄熱カプセルを配合した実施例1〜3のゴム組成物では、耐摩耗性を確保しつつ、氷上摩擦力が向上していることが判る。これに対し、当該蓄熱カプセルを所定量以上配合した比較例2のゴム組成物では、氷上摩擦力は向上するが、耐摩耗性が悪化して実用的ではないことが判る。また、所定の融点範囲を超える蓄熱剤を内包した蓄熱カプセルを用いた比較例3のゴム組成物では、氷上摩擦力が低下してしまうことが判る。
よって、本発明のゴム組成物は、氷上摩擦力に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物として有効に使用することができる。

Claims (2)

  1. ジエン系ゴム100重量部、窒素吸着比表面積(N2SA)100〜150m2/gのカーボンブラック30〜80重量部、及び融点が−15〜0℃の範囲にある蓄熱カプセル1〜20重量部を配合したタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記蓄熱カプセルの粒径が10〜40μmである、請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2053095A2 (en) 2007-09-28 2009-04-29 Fujifilm Corporation Ink composition and inkjet recording method using the same
JP2012163365A (ja) * 2011-02-03 2012-08-30 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤの氷上発進・加速性能評価方法
JP2017075238A (ja) * 2015-10-15 2017-04-20 東洋ゴム工業株式会社 トレッド用ゴム組成物およびタイヤ
CN110218435A (zh) * 2019-07-04 2019-09-10 福建省卓睿新材料科技有限公司 一种便于运输与储存的复合架桥助剂

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