JP2007038887A - タイヤ空気圧モニター装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 不必要なID再登録を抑制し、ID誤登録を低減できるタイヤ空気圧モニター装置を提供する。
【解決手段】 各車輪から車体側へ各タイヤ空気圧と共に無線信号にて送信される各タイヤ個別のIDを、EEPROM5cへの記憶更新により登録するタイヤ識別符号登録手段を備えたタイヤ空気圧モニター装置において、乗員の乗降を判定するドア開閉判定装置9を備え、タイヤ識別符号登録手段は、乗降判定手段により乗員が降車後に再び乗車したと判定されたとき、装着タイヤのIDをメモリへの記憶更新により登録する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、各タイヤの装着位置を判別し、タイヤ装着位置に対応して個別にタイヤ識別符号(ID:identification)の登録を行うタイヤ空気圧モニター装置の技術分野に属する。
従来のタイヤ空気圧モニター装置では、各タイヤのホイールに設けた空気圧センサから電波発信されるIDおよび空気圧情報を、車両側に設けたアンテナで受信することにより、各車輪のIDを自動的に登録している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−291951号公報
しかしながら、従来のタイヤ空気圧モニター装置にあっては、自車速40km/h以上で毎回ID登録作業を実施しているため、加減速を繰り返す市街地走行時には、タイヤ交換がなされていないにもかかわらず不必要なID再登録が頻繁に行われ、結果として隣接走行する他車のタイヤのIDを自車のタイヤのIDとして誤登録する可能性が高まるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、不必要なID再登録を抑制し、ID誤登録を低減できるタイヤ空気圧モニター装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、
各車輪から車体側へ各タイヤ空気圧と共に無線信号にて送信される各タイヤ個別のタイヤ識別符号を、メモリへの記憶更新により登録するタイヤ識別符号登録手段を備えたタイヤ空気圧モニター装置において、
乗員の乗降を判定する乗降判定手段を備え、
前記タイヤ識別符号登録手段は、前記乗降判定手段により乗員が降車後に再び乗車したと判定されたとき、装着タイヤのタイヤ識別符号をメモリへの記憶更新により登録することを特徴とする。
よって、本発明にあっては、乗員が降車後に再び乗車したとき、装着タイヤのタイヤ識別符号がメモリへの記憶更新により登録される。すなわち、乗員の乗降からタイヤ交換作業の可能性を判定し、タイヤ交換作業が行われた可能性がある場合にのみID登録作業を行うものである。この結果、不必要なID再登録が抑制されるため、ID誤登録を低減できる。
以下、本発明におけるタイヤ空気圧モニター装置を実現する実施の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のタイヤ空気圧モニター装置が適用された車両を示す全体図であり、図1において、1は左前輪タイヤ、2は右前輪タイヤ、3は左後輪タイヤ、4は右後輪タイヤ、A,B,C,Dは送信機、(1),(2),(3),(4)はアンテナ付きチューナー(受信手段)、5はタイヤ空気圧警報コントローラ、6はディスプレイ、7は空気圧低下ワーニングランプ、8a,8b,8c,8dはドア開閉検出装置(ドア開閉検出手段)、9はドア開閉判定装置(乗降判定手段)、12は車速センサ(車速検出手段)である。
送信機A,B,C,Dは、前後輪の各タイヤ1,2,3,4のロードホイールにそれぞれ取り付けられ、各タイヤ個別のタイヤ空気圧を検出すると共に、各タイヤ個別のID(タイヤ識別符号)や検出したプレッシャデータ(タイヤ空気圧情報)等を無線信号にてアンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)に対し送信する。
アンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)は、送信機A,B,C,Dから送信される各情報を受信し、タイヤ空気圧警報コントローラ5に入力する。
ドア開閉検出装置8a,8b,8c,8dは、左前ドア、右前ドア、左後ドア、右後ドア(いずれも不図示)の開閉状態を検出し、ドア開閉検出信号をドア開閉判定装置9へ出力する。
ドア開閉判定装置9は、各ドア開閉検出装置8a,8b,8c,8dからのドア開閉検出信号に基づき、乗員が一旦降車後再び乗車したか否かを判定し、判定結果をタイヤ空気圧警報コントローラ5へ出力する。
タイヤ空気圧警報コントローラ5は、ドア開閉判定装置9により乗員が降車後に再び乗車したと判定され、かつ、車速が設定車速(40km/h)以上となったとき、各タイヤ個別のID登録を行う。そして、ID登録により特定される前後輪の各タイヤ1,2,3,4のタイヤ空気圧情報をディスプレイ6に表示すると共に、前後輪の各タイヤ1,2,3,4のタイヤ空気圧のうち少なくとも1つのタイヤ空気圧が低下していると判断した場合には、空気圧低下ワーニングランプ6に対しランプ点灯指令を出力する。
図2は、実施例1のタイヤ空気圧モニター装置を示す詳細図である。
送信機A,B,C,Dは、タイヤ空気圧を検出する圧力センサ10aと、作用する遠心力が小さい領域では開(OFF)となり遠心力が大きい領域では閉(ON)となる遠心力スイッチ10bと、特定用途向け集積回路であるASIC10cと、発信子10dおよび送信アンテナ10eと、を有してそれぞれ構成される。そして、電池寿命を確保するために設置された遠心力スイッチ10bの開閉をトリガにして、停止を含む車速が低い領域では長い送信間隔(1時間)、それより車速が大きい領域では、短い送信間隔(1分)というように送信周期を2段階に変える。
アンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)は、図2に示すように、送信機A,B,C,Dからの送信データを受信する受信アンテナ11aと、受信回路であるチューナー11bと、を有してそれぞれ構成される。
タイヤ空気圧警報コントローラ5は、図2に示すように、5V電源回路5aと、各チューナー11bからの受信データを入力し、様々な情報処理を行うマイクロコンピュータ5bと、ID登録を行うための電気的に記憶情報を消去可能な読み出し専用メモリであるEEPROM5cと、受信データに基づいて各タイヤ1,2,3,4のタイヤ空気圧情報を表示する表示駆動指令をディスプレイ6に出力する表示駆動回路5dと、受信データのうち装着タイヤの圧力値を判断して圧力低下時にタイヤ空気圧警報指令を空気圧低下ワーニングランプ7に出力するワーニングランプ出力回路5eと、タイヤ識別符号IDnや積算値Anm等の情報を一時的に保存するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)5fと、を有して構成される。
次に、作用を説明する。
[自動ID登録処理]
図3は、実施例1装置のタイヤ空気圧警報コントローラ5で実行される各タイヤの自動ID登録処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。図3のフローチャートは、タイヤ識別符号登録手段に相当する。
ステップS1では、あらかじめ設定された、1データ分の受信レベル判断用しきい値tと、1送信分(連続8データ)の積算レベル判断用しきい値Tと、が読み込まれ、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、同じIDのカウント数Mと、違うIDのカウント数Nが初期設定値としてそれぞれゼロに設定され、ステップS3へ移行する。
ステップS3でのイグニッションスイッチオンを条件として、ステップS4では、車速が40km/h以上であるか否かが判断され、YESの場合はデータ受信可能状態との判断に基づきステップS5へ移行し、NOの場合はステップS3へ戻る。
ステップS5では、ドア開閉の履歴を記憶しているか否かを、ドア開閉判定手段9からのドア開閉フラグに基づいて判定し、ドア開閉フラグがセット(=1)されている場合には、YESとしてステップS6へ移行し、ドア開閉フラグがリセット(=0)されている場合には、NOとしてステップS24へ移行する。
ステップS6では、ステップS4での送信時間が短くなる車速40km/h以上であるとの判断と、ステップS5での乗員の乗降が行われたとの判断とに基づき、ID登録開始としてステップS7へ移行する。
ステップS7では、アンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)がデータを受信し、受信信号のIDと受信レベルanを測定し、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、1データ毎の受信レベル測定値anと受信レベル判断用しきい値tとの差である1データ受信レベル差(an−t)を計算し、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、1データ受信レベル差(an−t)の8データ分(1回で連続的に送られる送信データ数)の積算値Anを計算し、ステップS10へ移行する。
ステップS10では、積算値Anが積算レベル判断用しきい値Tを超えているか否かが判断され、An≦Tの場合はアンテナ付きチューナーと送信機との位置関係が近傍位置にないと判断してステップS11へ移行し、An>Tの場合はアンテナ付きチューナーと送信機との位置関係が近傍位置にあると判断してステップS12へ移行する。
ステップS11では、アンテナ付きチューナーと送信機との位置関係が近傍位置にないと判断された受信データを破棄する。
ステップS12では、アンテナ付きチューナーと送信機との位置関係が近傍位置にあると判断された受信データのIDは、前に保存しているものと同じか否かが判断され、同じ場合にはステップS13へ移行し、違う場合はステップS16へ移行する。
ステップS13では、同じIDのカウント数Mを1インクリメントして、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、積算値Anm(An1, An2, An3, An4)をRAM5fに保存し、ステップS15へ移行する。
ステップS15では、積算値AnmのRAM5fへの保存開始からの経過時間teが設定時間(例えば、3分)になったか否かが判断され、NOの場合はステップS5へ戻り、YESの場合はステップS18へ移行する。
ステップS16では、違うIDのカウント数Nを1インクリメントして、ステップS17へ移行する。
ステップS17では、IDnと積算値Anm(An1, An2, An3, An4)をRAM5fに保存し、ステップS15へ移行する。
ステップS18では、各IDn(ID1, ID2, ID3, ID4, ID5)について、積算値Anmの和を計算し、ステップS19へ移行する。
ステップS19では、各IDnについての積算値Anmの和のうち、最大値のIDnをEEPROM5cに登録し、ステップS20へ移行する。
ステップS20では、ステップS19において、各IDnについての積算値Anmの和のうち、最大値のIDnがEEPROM5cに登録されるとき、登録されるIDnに同じものがあるか否かが判断され、YESの場合はステップS21へ移行し、NOの場合はエンドへ移行する。
ステップS21では、ステップS20で登録されるIDnに同じものがあるとの判断に基づき、同じIDを登録しようとしている輪位置の出力、つまり、同じIDを登録しようとしている送信機については、各アンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)が受信した複数の電波強度の大きさを比較し、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、ステップS21での電波強度の比較により、各アンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)が受信した電波強度の中で最も大きい電波強度のチューナーを選択し、送信機IDをアンテナ付きチューナー位置のものとして登録し、ステップS23へ移行する。
ステップS23では、ステップS22にて登録されたIDのアンテナ付きチューナーを除く残りのアンテナ付きチューナー毎に、ID登録された送信機からの電波強度を除く残りの送信機から受信した電波強度を比較し、最も大きい電波強度を出す送信機IDを、各アンテナ付きチューナー位置のものとして登録し、ステップS20へ戻る。
ステップS24では、アンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)がデータを受信し、受信信号の受信レベルanを測定し、エンドへ移行する。このとき、受信信号のID登録は行わない。
[ドア開閉判断処理]
図4は、実施例1装置のドア開閉判定装置9で実行されるドア開閉判断処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS31では、車速が40km/h以下であるか否かが判断され、YESの場合にはステップS32へ移行し、NOの場合にはステップS31を繰り返す。
ステップS32では、各ドア開閉検出装置8a,8b,8c,8dの検出信号により各ドアの開閉状態をモニタリングし、ドア開閉フラグをセット(=1)してステップS33へ移行する。
ステップS33では、各ドア開閉検出装置8a,8b,8c,8dからの検出信号により、ドア開閉があるか否かを判定し、YESの場合にはステップS34へ移行し、NOの場合にはステップS36へ移行する。
ステップS34では、車速40km/h以上であるか否かが判断され、YESの場合にはステップS35へ移行し、NOの場合にはステップS32へ移行する。
ステップS35では、現在のドア開閉フラグ=をタイヤ空気圧警報コントローラ5へ送信し、
ステップS36では、ドア開閉フラグをリセット(=0)し、ステップS35へ移行する。
[自動ID登録作用]
図5は実施例1装置の送信機A,B,C,Dからの1回の送信データを示す図であり、1回の送信データには、図5に示すように、送信間隔が不規則である8個送信データが含まれる。つまり、8個送信データの隣接する7個の間隔は、例えば、4sec,4sec,6sec,8sec,6sec,6sec,4secのように設定されている。そして、1個の送信データは、スタートビット、ファンクションコード、ID、プレッシャデータ、チェックサム等の各情報が含まれる。
図6は実施例1装置の送信機A,B,C,Dからの送信データのうち、他車輪および自車の他ポジションの輪の送信データと、アンテナ付きチューナーに最も近いポジションの輪の送信データを示す図である。
ここで、例えば、送信機A,B,C,Dの位置とアンテナ付きチューナー(1),(2),(3),(4)の位置とが、図1に示す位置関係にある場合で、アンテナ付きチューナー(2)が送信機A,B,C,Dからのデータを受信した場合を例に挙げて説明する。
アンテナ付きチューナー(2)が送信機A,C,Dからのデータを受信した場合には、自車の他ポジションの輪であることで、図6(a)に示すようなデータを受信することになる。よって、8データ分の積算値Anを計算すると、受信データのレベルが小さく、an−t<0、もしくは、ゼロに近く、連続8データ分のan−tの積算値Anも正で小さな値、あるいは、負の値となる。このため、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10へと進む流れとなり、ステップS10において、積算値Anが積算レベル判断用しきい値T以下と判断された場合、ステップS11へ移行し、アンテナ付きチューナー(2)が送信機A,C,Dから受信したデータのうち、An≦Tと判断されたデータは破棄される。
一方、アンテナ付きチューナー(2)が送信機Bからのデータを受信した場合には、チューナーに最も近いポジションの輪であることで、図6(b)に示すようなデータを受信することになる。よって、8データ分の積算値Anを計算すると、受信データのレベルが大きく、an−t>0で、連続8データ分のan−tの積算値Anは正の値となる。このため、図3のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9→ステップS10へと進む流れとなり、ステップS10において、積算値Anが積算レベル判断用しきい値Tを超えていると判断され、ステップS12→ステップS13→ステップS14へと移行し、積算値AnmがRAM5fに保存される。
以上のような処理が図3のフローチャートのステップS15にて設定時間(例えば、3分)が経過するまで繰り返される。この繰り返し処理により、RAM5fには、タイヤ識別符号IDnと積算値Anmが保存されることになるが、アンテナ付きチューナー(2)に対し遠い位置関係にあるセンサからの送信データによるものであるほど少ない数による積算値Anmが保存される。
例えば、図7に示すように、左前輪1のタイヤ識別符号ID1については積算値A11,A12,A13が保存され、右前輪2のタイヤ識別符号ID2については積算値A21,A22,A23,A24が保存され、左後輪3のタイヤ識別符号ID3については積算値A31,A32が保存され、右後輪4のタイヤ識別符号ID4については積算値A41,A42,A43が保存され、スペアタイヤのタイヤ識別符号ID5については積算値A51が保存される。
ステップS15において、3分経過と判断され、次のステップS18へ進んで積算値Anmの和が計算されると、A21+A22+A23+A24が最大値となり、ステップS19では、アンテナ付きチューナー(2)が送信機Bから受信したデータである右前輪2のタイヤ識別符号ID2として自動登録される。
続いて、送信機が交換されていない場合には、ステップS19→ステップS20→エンドへと進み、ステップS19において、各IDnについての積算値Anmの和のうち、最大値のIDnがEEPROM5cに登録される。
すなわち、図8に示すように、チューナー(1)は、送信機ID1〜ID4の出力値を比較して、最も大きい50dBμVの送信機ID1を選択する。同様に、チューナー(2)は、送信機ID1〜ID4の出力値を比較して、最も大きい50dBμVの送信機ID2を選択し、チューナー(3)は、送信機ID1〜ID4の出力値を比較して、最も大きい50dBμVの送信機ID3を選択し、チューナー(4)は、送信機ID1〜ID4の出力値を比較して、最も大きい50dBμVの送信機ID4を選択する。
一方、図9に示すように、例えば、送信機ID1を送信機ID5に変更した場合には、ステップS19→ステップS20→ステップS21→ステップS22→ステップS23へと進む流れとなる。つまり、ステップS21およびステップS22では、送信機ID1から交換された送信機ID5に着目し、チューナー(1)〜(4)の出力値を比較し、最大である70dBμVのチューナー(1)に送信機ID5を登録する。また、ステップS23では、残りのチューナー(2),(3),(4)については、送信機ID2,ID3,ID4の出力値を比較して最も大きいIDを選択する。
すなわち、図9に示すように、チューナー基準に代えて送信機基準とし、交換した送信機ID5について、チューナー(1)〜チューナー(4)の出力値を比較する。この比較結果、チューナー(1)が最も大きい出力で送信機ID5を測定していることから、送信機ID5はチューナー(1)に最も近いと判断することができる。ここで、同じIDは違う輪位置に登録できないことを前提とする。
次に、図9に示すように、チューナー(2)では残りの送信機ID2,ID3,ID4の中で出力値が最も大きい送信機ID2を選択し、チューナー(3)では残りの送信機ID2,ID3,ID4の中で出力値が最も大きい送信機ID3を選択し、チューナー(4)では残りの送信機ID2,ID3,ID4の中で出力値が最も大きい送信機ID4を選択することができる。
[ドア開閉履歴に基づくID登録作用]
車速が40km/h以下となった後にドアの開閉が無く、その後40km/h以上となった場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS31→ステップS32→ステップS33→ステップS36→ステップS35へと進み、ドア開閉フラグ=0がタイヤ空気圧警報コントローラ5へ出力される。よって、図3のフローチャートでは、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS24へと進み、ID登録は行われない。すなわち、図10に示すように、ドアの開閉が行われない場合には、タイヤ交換がなされていないと判定し、ID再登録作業を行わないことで、タイヤ交換がなされていない場合の不必要なID再登録を低減することができる。
車速が設定車速(40km/h)以上でID再登録を行う従来技術では、加減速を繰り返す市街地走行時においてID再登録が頻繁に行われるため、結果として隣接する他車のタイヤのIDを自車のタイヤのIDとして誤登録する可能性が高まる。実施例1では、タイヤ交換時には乗員が降車する点に着目し、乗員の乗降が行われ場合にのみ、ID再登録を行うことで、ID誤登録を低減することができる。
車速が40km/h以下となった後にドアの開閉が行われ、その後40km/h以上となった場合には、図4のフローチャートにおいて、ステップS31→ステップS32→ステップS33→ステップS34→ステップS35と進み、ドア開閉フラグ=1がタイヤ空気圧警報コントローラ5へ送信される。よって、図3のフローチャートでは、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6へと進み、ID登録が開始される。すなわち、図11に示すように、ドアの開閉が行われた場合には、タイヤ交換がなされた可能性があるため、この場合はID再登録を行うことで、4輪の各位置と対応するタイヤ識別符号登録の確実性を向上させることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のタイヤ空気圧モニター装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 各車輪から車体側へ各タイヤ空気圧と共に無線信号にて送信される各タイヤ個別のIDを、EEPROM5cへの記憶更新により登録するタイヤ識別符号登録手段を備えたタイヤ空気圧モニター装置において、乗員の乗降を判定するドア開閉判定装置9を備え、タイヤ識別符号登録手段は、乗降判定手段により乗員が降車後に再び乗車したと判定されたとき、装着タイヤのIDをメモリへの記憶更新により登録する。よって、タイヤ交換がなされていない場合の不必要なID再登録が抑制でき、ID誤登録を低減できる。
(2) 自車速を検出する車速センサ12を備え、タイヤ識別符号登録手段は、乗員の再乗車後に車速が設定車速(40km/h)以上となったとき、装着タイヤのIDを再登録するため、短い送信周期により短時間のうちにID登録を完了することができ、ID登録時間の間の正確さを欠くタイヤ空気圧のセンシング時間をより短い時間にすることができる。
(3) 各ドアの開閉を検出するドア開閉検出装置8a,8b,8c,8dを備え、ドア開閉判定装置9は、ドアの開閉から乗降を判定するため、乗員の乗降を確実に判定できる。
(他の実施例)
以上、本発明のタイヤ空気圧モニター装置を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、ドアの開閉から乗降を判定する例を示したが、乗降判定は、車両の各窓の開閉、各座席の乗員の有無、運転者の有無、車室内への人の侵入等からも判定することができる。この場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS33の処理を図12〜15に示す処理と置き換えることで、容易に実施でき、乗員の乗降を確実に判定できる。なお、各判定方向を複数組み合わせて乗降を判定してもよい。
図12は、各窓の開閉を検出する窓開閉検出手段を設け、窓の開閉から乗降を判定する処理である。図13は、各座席にかかる圧力を検出する座圧センサを設け、座圧センサへの圧力の有無から乗降を判定する処理である。図14は、運転者の有無を検出する赤外線センサを設け、運転者の有無から乗降を判定する処理である。図15は、車室内への人の侵入を検出する超音波センサ(防盗センサ)を設け、超音波センサの反応の有無から乗降を判定する処理である。
実施例1のタイヤ空気圧モニター装置が適用された車両を示す全体図である。 実施例1のタイヤ空気圧モニター装置を示す詳細図である。 実施例1装置のタイヤ空気圧警報コントローラで実行される各タイヤの自動ID登録処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1装置のドア開閉判定装置9で実行されるドア開閉判断処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1装置の送信機A,B,C,Dからの1回の送信データを示す図である。 実施例1装置のアンテナ付きチューナーが受信する受信データ例を示す図である。 実施例1装置のタイヤ空気圧警報コントローラのRAM内の保存データ例を示す図である。 送信機が交換されていないケースでの各送信機の各チューナーでの出力値を示す表である。 送信機が交換されたケースでの各送信機の各チューナーでの出力値を示す表である。 停車中にドアの開閉が無い場合を示す図である。 停車中にドアの開閉がある場合を示す図である。 車両の各窓の開閉から乗降を判定する他の実施例である。 座圧センサへの圧力の有無から乗降を判定する他の実施例である。 運転者の有無から乗降を判定する他の実施例である。 超音波センサの反応から乗降を判定する他の実施例である。
符号の説明
1 左前輪タイヤ
2 右前輪タイヤ
3 左後輪タイヤ
4 右後輪タイヤ
A,B,C,D 送信機
(1),(2),(3),(4) アンテナ付きチューナー(受信手段)
5 タイヤ空気圧警報コントローラ
5c EEPROM
5f RAM
6 ディスプレイ
7 空気圧低下ワーニングランプ
8a,8b,8c,8d ドア開閉検出装置
9 ドア開閉判定装置
10a 圧力センサ
10b 遠心力スイッチ
10c ASIC
10d 発信子
10e 送信アンテナ
11a 受信アンテナ
11b チューナー
12 車速センサ

Claims (8)

  1. 各車輪から車体側へ各タイヤ空気圧と共に無線信号にて送信される各タイヤ個別のタイヤ識別符号を、メモリへの記憶更新により登録するタイヤ識別符号登録手段を備えたタイヤ空気圧モニター装置において、
    乗員の乗降を判定する乗降判定手段を備え、
    前記タイヤ識別符号登録手段は、前記乗降判定手段により乗員が降車後に再び乗車したと判定されたとき、装着タイヤのタイヤ識別符号をメモリへの記憶更新により登録することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
  2. 請求項1に記載されたタイヤ空気圧モニター装置において、
    自車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記タイヤ識別符号登録手段は、乗員の再乗車後に車速が設定車速以上となったとき、装着タイヤのタイヤ識別符号をメモリへの記憶更新により登録することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタイヤ空気圧モニター装置において、
    各ドアの開閉を検出するドア開閉検出手段を備え、
    前記乗降判定手段は、ドアの開閉から乗降を判定することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ空気圧モニター装置において、
    車両の各窓の開閉を検出する窓開閉検出手段を備え、
    前記乗降判定手段は、窓の開閉から乗降を判定することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ空気圧モニター装置において、
    各座席にかかる圧力を検出する座圧センサを備え、
    前記乗降判定手段は、前記座圧センサの検出値から乗員の乗降を判定することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ空気圧モニター装置において、
    運転者の有無を検出する赤外線センサを備え、
    前記乗降判定手段は、前記赤外線センサの検出値から乗員の乗降を判定することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ空気圧モニター装置において、
    車室内への人の侵入を検出する超音波センサを備え、
    前記乗降判定手段は、前記超音波センサの検出値から乗員の乗降を判定することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
  8. 各車輪から車体側へ各タイヤ空気圧と共に無線信号にて送信される各タイヤ個別のタイヤ識別符号を、メモリへの記憶更新により登録するタイヤ空気圧モニター装置において、
    乗員が降車後に再び乗車したとき、装着タイヤのタイヤ識別符号をメモリへの記憶更新により登録することを特徴とするタイヤ空気圧モニター装置。
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