JP2007038173A - 油水分離方法および油水分離装置 - Google Patents

油水分離方法および油水分離装置 Download PDF

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Abstract


【課題】
疎水性の低い油を含む水を排水基準にまで高速に油水分離ができるようにしたい。
【解決手段】
処理槽11に貯留した被処理液中に気泡を供給することによって被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ水と油分とを分離させるものであり、処理槽11の下部から汲み出した被処理液に空気を混合させ、循環ポンプ31で昇圧して処理槽11の下部に設けたノズル33から噴射して被処理液を処理槽11に戻して被処理液を循環させ、未処理状態の被処理液は被処理液の循環配管系か処理槽11の下部に供給する。この系統に少量の塩化カルシウムと塩酸と水酸化ナトリウムを添加して油の凝集を促進し、油分離性能を向上させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は油水分離方法および油水分離装置に係わり、特に、処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる浮上分離法による油水分離方法および油水分離装置に関するものである。
浮上分離法による分離装置として、下記の特許文献1に記載されるように、渦流ポンプの液体吸込口に気体吸込手段を設けておき、渦流ポンプでの加圧過程で空気を被処理液に溶解(気液混合溶解)させ、処理槽内にノズルから噴射減圧することによって、処理槽内の被処理液中に微小気泡を発生させるものがある。
特開2003−236305号公報
上記従来技術においては、油自体の疎水性が高い場合には処理槽内に発生する微小気泡と油分が結合して、油分は気泡とともに浮上し、油水分離できる。しかし、油自体の疎水性が低い場合には微小気泡と油分の結合が十分に進まず、油水分離することができない。
例えば、レシプロ圧縮機やスクリュー圧縮機などで生じる潤滑油等の鉱物油を含む水(ドレン)では、鉱物油の排水基準である5mg/Lにまで油を分離できないことがあった。
それゆえ本発明の目的は、疎水性の低い油を含む水を排水基準にまで高速に油水分離ができる油水分離方法および油水分離装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明油水分離方法の特徴とするところは、処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる油水分離方法において、塩酸、硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムの少なくとも一種と水酸化ナトリウムを供給した被処理液に気泡を供給することにある。
また、上記目的を達成する本発明油水分離方法の特徴とするところは、処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる油水分離方法において、被処理液に塩酸、硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムの少なくとも一種を供給してから水酸化ナトリウムを供給し、その後気泡を供給することにある。
上記目的を達成する本発明油水分離装置の特徴とするところは、処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる油水分離装置において、ポンプにより該処理槽から被処理液を吸出し加圧して該処理槽の下部に設けたノズルから吹出させる外部循環系を構成する第1配管系と、該ポンプの吸込み側に設けた空気を吸込む第2配管系と、該処理槽の被処理液に塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種を供給する第3配管系と、塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種を供給する第4配管系と、水酸化ナトリウム水溶液を供給する第5配管系を設け、該ポンプの作動により該外部循環系を機能させること、および該第3〜第5の各配管系から塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種と水酸化ナトリウム水溶液を供給した後に該第2配管系から空気を吸込み該ポンプにおいて加圧し該被処理液に空気を溶解させ該ノズルから気泡として被処理液とともに吹出させることにある。
本発明によれば、被処理液中の界面活性剤が塩酸,硫酸や硝酸によって活性を低下させられ、油分が塩化カルシウム(CaCl2)や塩化マグネシウム(MgCl2)によって凝集し、この凝集を水酸化ナトリウム(NaOH)が促進させ、分散している微小な油分が結合体となって直径が大きくなる結果、浮上しやすくなるだけでなく、微小気泡と吸着しやすくなって、一層浮上しやすくなり、油水分離が高速に進む。
また、本発明によれば、金属に対し腐食性を有する塩酸,硫酸,硝酸などや塩化カルシウム,塩化マグネシウムなどの添加量を少なくして水酸化ナトリウム水溶液の濃度を高くし、全体として油分凝集効果を維持するとともに処理済液のpH値を排水基準内で高めることにより、塩酸,硫酸,硝酸などや塩化カルシウム,塩化マグネシウムなどの腐食性を低減せしめて、処理槽や配管などの諸金属部材が腐食しにくくなるようにするとともに、被処理液をアルカリ性状態にすることによって、環境への影響を低減し、油水分離を促進させることができる。
酸は界面活性剤の活性を低下させ、油水が分離し易くするが、分離した油分が気泡と吸着することを妨げる。そこで、塩酸,硫酸,硝酸などで油水を分離しやすくさせ、塩化カルシウムや塩化マグネシウムなどで油分を凝集させた上で、被処理液をアルカリ性にすることで、気泡との吸着を容易なものとし、酸や凝集剤の供給量を低減しつつ分離浮上機能を高めて、高速な油水分離が達成できる。
塩化カルシウムや塩化マグネシウムは豆腐を製造するときに用いるにがりの主成分で、食品に使用されているものであり、それらの水溶液は被処理液で希釈し、塩酸,硫酸や硝酸は水酸化ナトリウムで中和した上で排水するので、環境を汚染することはない。
従って、疎水性の低い油を含む水であっても、排水基準にまで高速に油水分離をして、油分は回収し、水はそのまま廃棄することができる。
以下、図に従って本発明の実施形態になる油水分離方法と油水分離装置を説明する。なお、全図において、説明の重複を避けるために同一物には同一引用符号を用いている。
図1に示した本発明の一実施形態になる油水分離装置10は、一例として空気圧縮機から排出されるドレンを処理するものとして使用する。
図1において、処理槽11には、槽内に被処理液を貯留し油水分離を行う分離部(請求項では処理槽と記載)81とこの分離部81で浮上分離した油分を回収する浮上油受け部83とがあり、両部81,83を分離する遮蔽板12を設けてある。処理槽11の側壁下部において、分離部81に大気泡分離部13を連接してある。
処理槽11における分離部81の底に取り付けた配管30はバルブ(開閉弁、以下全てのバルブにおいて同じ)36,配管32を介して循環ポンプ31と接続し、循環ポンプ31の出口(吐出し)側配管37は大気泡分離部13内に設置してあるノズル33に接続してある。配管30,32,37は循環ポンプ31が作動するときに分離部81における被処理液を配管30から吸出して処理槽81の下部に設けたノズル33から吹出させる外部循環系(第1配管系)を構成している。
配管32には、バルブ42を有する空気供給配管41の一端を接続してあり、空気供給配管41の他端は大気に開放してあり、空気供給配管41は循環ポンプ31の吸込み側に設けた空気を吸込む第2配管系を構成している。循環ポンプ31の出口側配管37から分岐した配管38は処理槽11に接続しており、途中にバルブ39を有し、配管38は外部循環系におけるバイパス配管系を構成している。
後述するように、循環ポンプ31の作動で空気供給配管41から空気を吸引するとともに加圧し被処理液中に溶解させ、空気を溶解させた被処理液をノズル33から吹出す。配管38も配管30,32,37とともに分離部81における被処理液の外部循環系を構成するが、循環ポンプ31が作動する時間の一定期間に配管38の先端から被処理液を処理槽41に低圧で吹出す。
循環ポンプ31の一例としては渦流ポンプを使用しており、図示していないが、循環ポンプ31の出口側には被処理液の圧力(水圧)を測定するゲージを設けてある。
ノズル33は大気泡分離部13とともに処理槽11における分離部81の下部の側壁に設けてあり、大気泡分離部13にはノズル33から吹出すかもしれない大気泡を分離部81に廻さないようにする排出管14を設けてあり、排出管14の排出口は分離部81の上部に位置せしめてある。
配管32には、供給ポンプ21とバルブ22を有し未処理な被処理液の供給系統を構成する供給管23を接続してある。供給管23は分離部81の下部に接続して、未処理の被処理液を分離部81に供給してもよい。
循環ポンプ31の吸込み側の配管32には水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液タンク71からの配管72の供給口がバルブ77を介して接続してあり、配管72は第5配管系を構成している。また、配管32には塩化カルシウム(CaCl2)水溶液タンク91からの配管92の供給口がバルブ97を介して接続してあり、配管92は第4配管系を構成している。さらにまた、配管32には塩酸(HCl)タンク101からの配管102の供給口がバルブ107を介して接続してあり、配管102は第3配管系を構成している。
分離部81の上部には処理済の被処理液を排出する排出管51を設けてあり、排出管51は分離部81との接続部(管座)から持上げ、その下流を分離部81との接続部よりも低い位置まで配管してあり、その途中にバルブ52を有している。排出管51の最高位は、処理槽11の遮蔽板12の最高位より低くして位置差D1を持たせてある。
従って、分離部81内に被処理液を供給し貯留させる場合、バルブ52を開放してあれば、被処理液は排出管51から流出して、分離部81における被処理液面61は排出管51の最高位で規制される。バルブ52を閉止し分離槽81内に被処理液を供給していけば、被処理液面61は排出管51の最高位よりも上昇していくので、排出管51はバルブ52の開閉で被処理液を排出し水位を調整する機能を備えていることになる。
排出管51に設けた配管53は、サイホン効果で排出管51の最高位水平面以下まで排水されないように大気に開放している。なお、被処理液面61の上部には油水分離で上昇した浮上油の浮上油液面62が形成される。
分離部81内を上昇中の微小気泡および油粒子が分離部81から排出管51を介して流出する処理済の被処理液に混入することを防止する仕切板15を設け、ポケット状吸入部82を形成してある。即ち、排出管51における被処理液の流出量と吸入部82の入口面積で決まる吸入部82での被処理液の下降速度が気泡の上昇速度より遅くなるようにしてあることにより、分離部81を上昇中の微細気泡および油粒子が吸入部82に流入して排出管51から流出することはない。
仕切板15の最高位は、排出管51の最高位、即ち、バルブ52を開放している時の被処理液面61より低くして、位置差D2を持たせている。また、仕切板15の最高位は排出管51の分離部81との接続部(管座)より高くして、位置差D3を持たせている。
浮上油受け部83の底部には、分離部81から遮蔽板12を乗り越えて流入(溢流)する廃油63を排出する油分排出管55を設けてある。また、図示しないが、処理槽11の底部から外部に配管を設け、その途中にバルブを設けてあり、分離部81内部の液体を排出する必要がある場合にこれらを用いる。
分離部81には温度測定器84を設けてあり、分離部81における被処理液の温度を測定できるようにしている。温度測定器84に代えて、配管30から循環ポンプ31を経由しノズル33までの配管37中に温度測定器を設置して、被処理液の温度を測定してもよい。
次に、図1に示す油水分離装置の動作を説明する。
空気圧縮機から排出されるドレンは、絶対湿度が高い時期(夏季)にはドレン流量が多く、ドレン中の油分濃度は低い。一方、絶対湿度が低い時期(冬期や春秋)にはドレン流量が少なく、ドレン中の油分濃度は高い。
そこで先ず、絶対湿度が低い時期におけるドレンの処理運転について説明する。
準備として、バルブ52は閉じた状態にして、分離部81に清水または処理済の被処理液を充満させた状態で循環ポンプ31を運転する。バルブ22は閉じてあるが、バルブ36,42は開放してあり、溶解用空気が空気供給配管41から流入する。循環ポンプ31の動力が熱となり被処理液に伝わり、分離部81における被処理液の温度を上昇させるため、被処理液の密度は小さくなる。尚、被処理液の密度を小さくするためには分離部81において被処理液の温度を上昇させるための加熱手段を配置してもよい。
被処理液が予定した温度まで上昇したら、循環系統における循環ポンプ31の運転を停止し、バルブ42を閉じ、被処理液供給系統のバルブ22を開放状態にして供給ポンプ21を運転して、未処理状態の被処理液を供給する。被処理液は、配管30の経路及び配管32,37を経由しノズル33から分離部81に流入する。
被処理液は、分離部81内の清水または処理済の被処理液よりも温度が低く、密度が大きいために分離部81の底部に溜って行き、密度が小さい処理済の油分濃度の低い被処理液は分離部81の上部に押し上げられた形となって、吸入部82から排出管51とバルブ52を経由して排出される。例えば、仕切板15上端から分離部81の底部までにおける容積が40L,清水または処理済の被処理液温度が320K,未処理状態の被処理液温度が283K,未処理状態の被処理液の供給を20L/hで行うと、処理済の被処理液のみを30L以上排出可能である。一例として、分離部81内に清水または処理済の被処理液と未処理状態の被処理液がともに約20Lずつとなるように、未処理状態の被処理液を供給する。
処理済の被処理液のみの排出が済んだら、バルブ22とバルブ52を閉状態にし、供給ポンプ21を停止して未処理状態の被処理液の供給を止め、バルブ39を開放状態にして循環ポンプ31による槽外循環を実施(第1制御)する。この時には配管38にも被処理液が流れるので、ノズル33が存在することで高かった循環ポンプ31の出口圧力は低下し、循環ポンプ31の流量特性から循環流量は大幅に増加する。つぎにバルブ36を調節して図示しない圧力計で循環ポンプ入口圧力が大気圧よりも低いことを確認して、バルブ97を開放してこの圧力と塩化カルシウム水溶液91の圧力との差を駆動力としてタンク91から所望量の塩化カルシウム水溶液を供給し、バルブ97を閉止する。同様にバルブ107を開放してタンク101から所望量の塩酸を供給し、その後、バルブ107を閉止する。同様にバルブ77を開放してタンク71から所望量の水酸化ナトリウム水溶液を供給し、その後、バルブ77を閉止する。
これらの工程によって被処理液と添加薬品とが十分に混合し、塩酸により界面活性剤の活性が低下される結果、コロイド状に分散していた油が凝集しやすくなり、更に塩化カルシウム水溶液によって油粒子が凝集し、水酸化ナトリウム水溶液がその凝集を促進させ、凝集した油粒子の粒子径が大きくなる。バルブ39の開放は循環流量を高め、被処理液と添加薬品とを十分に混合させるものである。
つぎにバルブ39を閉止し、バルブ42を開放状態とすると、溶解用空気が空気供給配管41から流入する。循環ポンプ31による加圧で被処理液に溶解する空気量は加圧下ではヘンリー(Henry)の法則に従ったものとなり、配管37を流れる清水または処理済の被処理液にかかる圧力及び配管37を流れる流量に比例して、溶解する空気量は多くなる。また配管37を流れる清水または処理済の被処理液の温度が低い程、溶解する空気量は多くなる。実際の運転では圧力,流量を設定値一定となるように運転する。
この運転(第2制御)によってノズル33から微小気泡と共にドレンが分離部81内に噴射され、ドレン中の塩化カルシウム水溶液によって凝集した油分は微小気泡に付着して浮上し、油分が被処理液(水)から分離する。水酸化ナトリウム水溶液は、凝集した油分が微小気泡に付着することを容易にしている。
循環ポンプ31の動力が熱となり被処理液に伝わり、液温が上昇し、溶解する空気量は減少する。そこで、予め液温度と溶解空気量の関係を求めておき、温度測定器84で求めた液温度により空気供給管41から流入させる溶解用空気量は処理槽11内を気泡がほぼ揃って浮上する量になるようにバルブ42で調節する。
径の大きな気泡の大気泡は浮力が大きく働くから微小気泡よりも早く浮上し、早い浮上は油水分離に寄与しないし、分離部81内での流れを乱して微細気泡と油分の接触を阻害し、分離性能を低下させかねないが、このように余剰空気による大気泡の連続発生を防止しており、大気泡が発生した場合には大気泡分離部13の排出管14に抜き出し、ノズル33から吹出すかもしれない大気泡が分離部81に廻らないようにしているので、油水分離性能が低下することはない。
バルブ52は閉止してあり、分離部81の被処理液中に微小気泡が存在することにより、被処理液面61は排出管51の最高位置よりも高くなる。この状態で分離部81内部の被処理液面61上側に浮上油が溜まるが、浮上油液面62よりも遮蔽板12の上端位置を高くしてあり、被処理液の循環中に浮上油が浮上油受け部83へ遮蔽板12からオーバフローすることはない。
油分は、槽外循環中に微小気泡によって分離部81の下部から上昇し、高速に油水分離できる。本発明者らの観察によれば、槽外循環の前半50%の時間で未処理状態の被処理液の油分濃度は中間濃度以下の1/5程度に低下し、後半50%の時間で中間濃度以下の油分濃度からさらにその1/5程度の低濃度(目標濃度)に低下することを確認している。前後半で低減する比率は同程度であるが、絶対値でみれば前半に大半の油分が分離されていることになる。
分離部81における被処理液が目標とする油分濃度に低下したら、循環ポンプ31を停止し、バルブ42を閉じて、バルブ22とバルブ52を開放させ、供給ポンプ21を運転して未処理状態の被処理液を分離部81の底部から供給する。この期間中に分離部81上部の処理済の被処理液は、新たに供給した未処理状態の被処理液と同量だけ排出管51から流出する。
以上説明した被処理液の供給と循環のために供給ポンプ21,循環ポンプ31の運転と停止を交互に繰り返し、浮上油液面62と被処理液面61との差が大きくなったら、即ち、分離部81上部に浮上油が溜まったら、供給ポンプ21の運転中に排出管51のバルブ52を閉止状態にし、被処理液面61が遮蔽板12と同一高さになることによって浮上油を遮蔽板12の上端からオーバフローさせ、浮上油受け部83へ排出する。
通常のスクリュー圧縮機では一週間の連続運転により、油水分離装置10に浮上油が約1mm溜まるので、浮上油の排出は一週間に1回程度の頻度で行えば良い。この排出時期は運転時間で決定するだけでなく、浮上油量,浮上油厚さを測定することによっても決定できる。
この間歇処理では、分離部81内に清水または処理済の被処理液液と未処理状態にある被処理液を約同量ずつとして油水分離処理し、油分は高濃度から低濃度まで短時間で下げることになる。
塩化カルシウムあるいは塩化マグネシウムと、塩酸,硫酸あるいは硝酸と、水酸化ナトリウムとを添加して油水分離を促進する方法では、後述するように塩化カルシウムあるいは塩化マグネシウムと被処理液が十分混合した後に水酸化ナトリウムを添加すると、油水分離効果が大きくなる。
前述したように、夏季に相当する大気中の水分量が多い時期にはドレン流量が多く、油分濃度は低い。冬季に相当する大気中の水分量が少ない時にはドレン流量が少なく、油分濃度は高い。そこで、ドレン流量が多く油分濃度が低い場合には槽外(外部)循環運転時間を短くし、ドレン流量が少なく油分濃度が高い場合には槽外(外部)循環運転時間を長くすることで、ドレン発生量に対応した小型で高速処理可能な油水分離装置10を構成できる。
なお、上記油水分離装置10の動作における供給ポンプ21や循環ポンプ31の作動および各バルブ22,36,39,42,52,77,97,107などの開閉を制御遂行するプログラムを格納する記憶装置やそのプログラム遂行のためのタイマーや遂行状態を記録する記憶装置などを備えたパソコンPCを使用した制御装置200を設け、上記の制御装置200に該ポンプの作動により該外部循環系を機能させること、および該第3〜第5の各配管系から塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種と水酸化ナトリウム水溶液を供給した後に該第2配管系から空気を吸込み該ポンプにおいて加圧し該被処理液に空気を溶解させ該ノズルから気泡として被処理液とともに吹き出させることを遂行するプログラムを格納しておき、自動運転を行うようにするとよい。
冬季や夏季の槽外(外部)循環運転時間は、制御装置200のタイマーで設定して、運転パターンを選択できるようにしておけばよい。
これらの運転パターン選択には、ドレン流量または油分濃度の情報が必要である。油分濃度は短時間で計測する方法が無いので、運転パターン選択にはドレン流量の情報を用いる。ドレン流量は大気中の水分量,空気圧縮機の吐出空気圧力,空気冷却器の出口温度,凝縮水補集効率などから計算できる。従って、大気温度と大気湿度を計測すれば良い。
一方、通常は空気圧縮機からのドレンを溜めるタンクを設けてあり、この中に液面計を取付け、液面の変化からドレン流量を算出しても良い。また、大気温度のみを測定して、大気湿度100%としたドレン最大流量を計算し、この値を制御に用いることも可能である。実際には、これらの手法を単独もしくは組合せて、制御に用いる。これらのパターンの切り替えは、図示していない制御装置200に持たせたカレンダーなどに基づいて、適宜に切り替えるようにしておくこともできる。
以上説明したように本発明によれば、疎水性の低い油を含むために約半年放置しておいても油水が分離することがない被処理液を高速に分離できる。
図2に示した本発明の他の実施形態について、説明する。
図1に示した実施形態では、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液の供給は、循環ポンプ31の入口圧力と大気圧との差圧を駆動力としていたが、図2の実施形態は注射器のような往復運動をする空気作動式のシリンジ73,93,103によって水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を所望量供給するものであり、空気配管74,94,104と空気供給制御バルブ75,95,105が付属している。
この実施形態では、循環ポンプ31などを含む外部循環系の運転条件に左右されることなく、処理槽11の分離部81内へ水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を供給することができ、シリンジ73,93,103の移動量で供給量を任意に調節できる。
図3に示した本発明の他の実施形態について、説明する。
図3に示す実施形態では、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸の各タンク71,91,101からの配管72,92,102にそれぞれに専用の定量供給ポンプ76,96,106を設け、循環ポンプ31などを含む外部循環系の運転条件に左右されることなく、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を配管72,92,102から処理槽11の分離部81内へ直接供給し、またその供給量を任意に調節できるようにしてある。
図4に示した本発明の他の実施形態について、説明する。
図4に示す実施形態では、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸の各タンク71,91,101からの配管72,92,102にそれぞれに専用の定量供給ポンプ76,96,106を設け、配管72,92,102の出口(供給口)は配管38に連結(接続)してあり、循環ポンプ31の運転中にバルブ39を開放して、配管38内を被処理液が流れている間に添加薬品類を供給する。
循環ポンプ31などを含む外部循環系の運転条件に左右されることなく、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を配管72,92,102から処理槽11の分離部81内へ直接供給し、またその供給量を任意に調節できる。
図1の実施形態と同様に、水酸化ナトリウム水溶液,塩化カルシウム水溶液,塩酸は配管38から分離部81の被処理液に供給されるので、分離部81の被処理液と充分混合する。
次に、図5に示した本発明の他の実施形態について説明する。
この実施形態では図3の実施形態の定量供給ポンプ76,96,106に代えて、それぞれに専用の通常の供給ポンプ76,96,106を設けているが、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を配管72,92,102を通して添加液上部タンク78a,98a,108aに供給し、これらの内部にある添加液一時タンク78b,98b,108bを満たしたのちの余剰液は配管80,100,110を通してタンク71,91,101に回収する。
この実施形態では、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸は、添加液一時タンク78b,98b,108bからバルブ77,97,107を開放して、バルブ77,97,107の開放時間を調整することで、配管79,99,109を通して分離部81の被処理液に所望量を定量混合することができる。
次に、図6に示した本発明の他の実施形態について説明する。
この実施形態では、被処理液を処理槽11の分離部81に供給する前段に、被処理液を供給する配管26の供給口が接続され被処理液を一旦貯留する前処理タンク24を設け、その内部に攪拌機25を設け、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸の各タンク71,91,101からの配管72,92,102にそれぞれに専用の定量供給ポンプ76,96,106を設けた。
循環ポンプ31などを含む外部循環系の運転条件に左右されることなく、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を配管72,92,102で前処理タンク24内へ供給し、攪拌機25を運転することによって、被処理液と添加薬品類とを十分に混合させることができる。またその供給量を任意に調節できる。
添加薬品類と十分に混合した被処理液は、分離処理運転が終了してバルブ42を閉止し、循環ポンプ31を停止した後にバルブ22を開放し、配管23を介して供給ポンプ21によって配管23,32,37から分離部81に供給する。
この実施形態においては、分離部81での油水分離運転中に被処理液と添加薬品類との混合を終了できるので、1回の処理運転時間を短くできる。
なお、この実施形態で定量供給ポンプ76,96,106に代えて、図2,5の薬品添加方法を用いて前処理タンク24に薬液類を供給することもできる。また、配管23は、配管37に接続してもよい。
次に、図7に示した本発明の他の実施形態について説明する。
この実施形態では、処理槽11の底部に配水管51を設置しており、その途中にバルブ52を設けている。そして、被処理液を分離部81に供給する前段に被処理液を一旦貯留する前処理タンク24とその内部に攪拌機25を設け、水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を収容した各タンク71,91,101の配管72,92,102にそれぞれに専用の定量供給ポンプ76,96,106を設けている。
油水分離運転中に所定量の被処理液を前処理タンク24に供給し、攪拌機25を運転しながら水酸化ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液と塩酸を各タンク71,91,101からそれぞれに専用の定量供給ポンプ76,96,106によって前処理タンク24内へ順次供給し、混合する。
油水分離運転が終了するとバルブ42を閉止し、循環ポンプ31を停止した後に分離部81の底部に設置した配水管51からバルブ52を開放することによって処理済みの被処理液を液面が63で示す位置(油水分離を実行している状態で分離部81における被処理液供給量の約半分の量とした場合の液面位置)に達するまで排出し、バルブ52を閉止する。
そして、循環ポンプ31を作動させ、バルブ22,42を開放し、配管23を介して供給ポンプ21によって配管23,32から分離部81に添加薬品類と十分に混合した被処理液を供給する。
この実施形態では、分離部81での油水分離中に未処理の被処理液と添加薬品類との混合を終了できるだけでなく、分離部81で油水分離中に添加薬品類を混合済みの未処理の被処理液を供給することができるので、1回の処理運転時間をさらに短くできる。
なお、この実施形態でも、定量供給ポンプ76,96,106に代えて、図2,5の薬品添加方法を用いて前処理タンク24に薬液類を供給することもできる。また、配管23は、配管37に接続してもよい。
具体例1
図8に、本発明による油分離効果の一例を示す。
スクリュー圧縮機潤滑油の特殊油であるスーパールブ(コベルコ・コンプレッサ株式会社の商品名)は圧縮機からのドレンを6ヶ月以上静置しておいても、油分はコロイド状を保持し、油分が浮上分離することはない。この油と純水を混合して模擬ドレンを製造した場合も、長期間静置しても油分が浮上分離することはない。
この模擬ドレンの油分濃度を通常のスクリュー圧縮機ドレンと同等の300mg/Lにした場合、ドレン1Lに対して塩化カルシウムだけを1g以上添加して図1の処理装置を運転すると排水基準の5mg/Lまで油分離可能である。油分濃度を変化させても同様の結果であり、その特性を図8のOBCで囲まれた領域で示す。
塩化カルシウムは食品凝固剤として使用されており、正の2価金属イオンであるカルシウムは負に帯電した油粒子を電気的に中和して凝集する効果を有する。しかし、塩化カルシウムは融雪剤としても使用されており、高濃度の場合には金属を腐食させることが知られている。
従って、油分離に塩化カルシウムを使用する場合には塩化カルシウムの添加量を少なくする必要がある。圧縮機ドレンの水分は大気中の水分が凝縮したものであり、潤滑油が混合した状態でもpH値が4から6の酸性である。このドレンに無機塩の塩化カルシウムを添加してもpH値は変化せず、4から6の酸性である。
この塩化カルシウムの添加量を低減しても油分離が可能な方法を種々検討した結果、塩化カルシウム水溶液を予め添加し、塩酸を添加してpH値を5以下の酸性にし、つぎに水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH値を7以上のアルカリ性にすると油分離しやすくなり、pH値を8以上にして図1の処理装置を運転すると、塩化カルシウム添加量を単独添加の場合の50%としても排水基準の5mg/L以下まで油分離が可能であることが判った。
水酸化ナトリウム水溶液を添加した場合において、ドレン中の油分濃度に対する塩化カルシウムの添加の効果を調べた。その特性を図8のOCDで囲まれた領域で示す。
さらに塩化カルシウムを予め添加し、塩酸を添加してpH値を5以下の酸性にし、つぎに水酸化ナトリウムを添加してpH値を7以上のアルカリ性にすると、一層油水分離は容易となり、pH値を8以上にして図1の処理装置を運転すると、塩化カルシウム添加量が単独添加の場合の30%でも排水基準の5mg/L以下まで油分離が可能であることが判った。
その場合のドレン中の油分濃度に対する塩化カルシウムの添加の効果を調べた結果を図8のODEで囲まれた領域で示す。この領域で運転すると、排水は弱アルカリ性であり、金属材料は酸化腐食されにくい。
塩化カルシウム添加量をさらに減少すると、水酸化ナトリウムを添加しても排水基準の5mg/Lまで油水分離できない。その特性を図5のOAEで囲まれた領域で示す。従って、線分OC,OD,OEは、それぞれドレンの油分濃度に対する塩化カルシウム単独や水酸化ナトリウム併用および塩酸をさらに添加したことによる油水分離効果の下限を示している。
上記特性は、以下のように説明することもできる。即ち、塩化カルシウム(CaCl2)添加量をB1としてドレン中油分濃度が増加すると、油分濃度がA1以上では排水基準の5mg/Lまで油を分離できない。そこで、塩化カルシウム(CaCl2)をB1の分量で添加した後に水酸化ナトリウム(NaOH)を添加してドレンをアルカリ性にする方法を用いると、油分濃度A2までは排水基準の5mg/Lまで油を分離できるようになる。油分濃度がA2以上になると塩化カルシウム(CaCl2)の添加量がB1では油水分離できない。塩化カルシウム(CaCl2)をB1の分量で添加した後に塩酸(HCl)を添加してドレンを酸性にし、さらに水酸化ナトリウム(NaOH)を添加してドレンをアルカリ性にする方法を用いると、油分濃度A3までは排水基準の5mg/Lまで油を分離できるようになる。油分濃度がA3以上になると、塩化カルシウム(CaCl2)の添加量がB1では油水分離できない。
油の凝集を促進する他の物質として、食品凝固剤としての使用が認められている塩化マグネシウム(MgCl2)があり、塩化カルシウムと同様に塩酸および水酸化ナトリウムと組合せて使用すると、図8と同様の効果が得られる。塩化カルシウムと塩化マグネシウムは、塩酸と水酸化ナトリウムとの組合せにおいて併用しても良い。
油の凝集を促進する他の物質として、正の3価金属であるアルミニウムの化合物である塩化アルミニウムを用いると、塩化カルシウムよりも凝集効果が高い。しかし、アルミニウムは金属腐食性が特に強いために金属を使用できないので、装置構成が困難になる。また、人体への影響が懸念され、水処理での使用が制限される方向にある。
塩酸の代わりに硫酸、硝酸を用いても同様の効果がある。
また、塩酸,硫酸,硝酸は単独でなく併用してもよいが、塩酸と硝酸の併用では濃度を下げ、あるいは王水の混合比率にならぬようにすることが望ましい。
さらに、塩化カルシウム(CaCl2)と塩化マグネシウム(MgCl2)も、併用してもよい。
以上の説明では鉱物油の油水分離について説明したが、食用油の分離に適用しても良い。植物油は排水基準が30mg/Lとやや緩やかであるので、その分塩化カルシウム,塩化マグネシウム,塩酸、水酸化ナトリウムなどの添加量を少なくすることができる。
本発明の一実施形態になる油水分離装置を示す図である。 本発明の他の実施形態になる油水分離装置を示す図である。 本発明のもう1つの実施形態になる油水分離装置を示す図である。 本発明のさらにもう1つの実施形態になる油水分離装置を示す図である。 本発明の別の実施形態になる油水分離装置を示す図である。 本発明のさらに別の実施形態になる油水分離装置を示す図である。 本発明のさらに別の実施形態になる油水分離装置を示す図である。 本発明の油水分離効果の一例を示す図である。
符号の説明
11…処理槽
12…遮蔽板
15…仕切板
21…供給ポンプ
22,36,39,42…バルブ
23,30,32,37,38,41,51…配管
31…循環ポンプ
33…ノズル
61…被処理液面
62…浮上油液面
71…水酸化ナトリウム水溶液タンク
81…分離部
82…ポケット状吸入部
83…浮上油受け部
91…塩化カルシウム水溶液タンク
101…塩酸タンク

Claims (12)

  1. 処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる油水分離方法において、
    塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムの少なくとも一種と水酸化ナトリウムを供給した被処理液に気泡を供給することを特徴とする油水分離方法。
  2. 上記請求項1において、被処理液に塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムの少なくとも一種を供給してから水酸化ナトリウムを供給することを特徴とする油水分離方法。
  3. 上記請求項1において、塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムの少なくとも一種の被処理液への供給はいずれか一方を先に行うことを特徴とする油水分離方法。
  4. 上記請求項1において、塩化カルシウムおよび塩化マグネシウムの少なくとも一種を被処理液へ供給してから塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種の供給を行うことを特徴とする油水分離方法。
  5. 処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる油水分離方法において、
    疎水性が低い油分を含む被処理液に酸と凝集剤を供給して該被処理液を酸性状態にして油水分離と分離した油分の凝集を生ぜしめてからアルカリを供給し、該被処理液をアルカリ性状態にすることによって油水分離を促進することを特徴とする油水分離方法。
  6. 処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる油水分離装置において、
    ポンプにより該処理槽から被処理液を吸出し加圧して該処理槽の下部に設けたノズルから吹出させる外部循環系を構成する第1配管系と、該ポンプの吸込み側に設けた空気を吸込む第2配管系と、該処理槽の被処理液に塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種を供給する第3配管系と、塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種を供給する第4配管系と、水酸化ナトリウム水溶液を供給する第5配管系を設け、該ポンプの作動により該外部循環系を機能させること、および該第3〜第5の各配管系から塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種と水酸化ナトリウム水溶液を供給した後に該第2配管系から空気を吸込み該ポンプにおいて加圧し該被処理液に空気を溶解させ該ノズルから気泡として被処理液とともに吹出させることを特徴とする油水分離装置。
  7. 処理槽の被処理液に微小な気泡を供給し、被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ、被処理液を水と油分とに分離させる油水分離装置において、
    ポンプにより該処理槽から被処理液を吸出し加圧して該処理槽の下部に設けたノズルから吹出させる外部循環系を構成する第1配管系と、該ポンプの吸込み側に設けた空気を吸込む第2配管系と、該処理槽の被処理液に塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種を供給する第3配管系と、塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種を供給する第4配管系と、水酸化ナトリウム水溶液を供給する第5配管系を設け、さらに該ポンプの作動により該外部循環系を機能させる第1制御手段と、該第3〜第5の各配管系から塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種と水酸化ナトリウム水溶液を供給した後に該第2配管系から空気を吸込み該ポンプにおいて加圧し該被処理液に空気を溶解させ該ノズルから気泡として被処理液とともに吹出させる第2制御手段を設けたことを特徴とする油水分離装置。
  8. 上記請求項6において、該第1配管系における該ポンプの吸込み側に圧力調整弁と該第3配管系乃至第5配管系の供給口を設けてあり、該圧力調整弁の開度調整により該ポンプのポンプ吸込圧力を大気圧よりも低くして大気圧と該ポンプ吸込圧力の差圧を駆動力として塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種と水酸化ナトリウム水溶液を該被処理液に供給する手段を有することを特徴とする油水分離装置。
  9. 上記請求項6および上記請求項7のいずれかにおいて、該第1配管系における該ポンプの吐出し側から該ノズル間の配管から該処理槽に掛けて開閉弁を有するバイパス配管系を設けてあり、該開閉弁は該外部循環系が機能している間に開放されるようになされていることを特徴とする油水分離装置。
  10. 上記請求項7において、該第2制御手段は該第3,第4の配管系から塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種を供給してから第5配管系から水酸化ナトリウム水溶液を供給するようになされていることを特徴とする油水分離装置。
  11. 上記請求項6および上記請求項7のいずれかにおいて、該第3乃至第5の各配管系は該処理槽の被処理液に塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種と水酸化ナトリウム水溶液を別々に所望量供給する手段を備えていることを特徴とする油水分離装置。
  12. 上記請求項6および上記請求項7のいずれかにおいて、該第3乃至第5の各配管系と被処理液の供給配管の供給口を接続した前処理タンクを設け、該前処理タンクにおいて塩酸,硫酸および硝酸の少なくとも一種と塩化カルシウム水溶液および塩化マグネシウム水溶液の少なくとも一種と水酸化ナトリウム水溶液と混合させた被処理液を該処理槽に供給するようになされていることを特徴とする油水分離装置。
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