JP2007144353A - 油水分離装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】
分離するべき油分が微細であっても微小気泡と合体し、被処理液の油分濃度を排液の油分濃度基準以下とすることができるようにしたい。
【解決手段】
被処理液に空気を供給し、ポンプ31で加圧して被処理液に空気を溶解させ、処理槽81の下部に設けた管路13においてノズル33から溶解させた空気を気泡として被処理液とともに噴き出させ、ノズル33から噴き出す被処理液を気泡とともに管路13から処理槽81に供給することによって、処理槽81において被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ被処理液を水と油分とに分離させる油水分離装置10であり、管路13にノズル33から噴き出す被処理液の流れにより処理槽の被処理液を吸い込む連通孔91を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は油水分離装置に係わり、特に、被処理液に空気を供給しポンプで加圧して被処理液に空気を溶解させ、処理槽の下部から溶解させた空気を気泡として被処理液とともに吹き出させることによって、処理槽において被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ被処理液を水と油分とに分離させる浮上分離法による油水分離装置に関するものである。
浮上分離法による分離装置として、下記の特許文献1に記載されるように、渦流ポンプの液体吸込口に気体吸込手段を設けておき、渦流ポンプでの加圧過程で空気を被処理液に溶解(気液混合溶解)させ、処理槽内にノズルから噴射減圧することによって、処理槽内の被処理液中に気泡を発生させるものがある。
図4は、下記特許文献に記載された従来技術を示しており、11は被処理液を貯留した処理槽、81は処理槽11の一部で貯留した被処理液について油水分離を行う分離部、13はノズル33を内蔵した大気泡分離部、37はノズル33に図示していない渦流ポンプから空気を溶解させた被処理液を供給する配管、14はノズル33から噴射した被処理液から微小気泡が発生する際に大気泡分離部13で生じる大気泡を分離部81の被処理液面近傍に導くエルボ型排出管、16は被処理液と微小気泡を分離部81に送る管路、17は管路の開口部、61は被処理液の液面、62は油水分離で微小気泡とともに浮上した油分の油面、30は槽内の被処理液を図示していない渦流ポンプに戻す配管である。大気泡分離部13,エルボ型排出管14内は被処理液が充満するために配管の接合部は漏れないように接合されていなければならない。この接合部をY3,Y4,Y5で示す。Y3は大気泡分離部13と処理槽の接合部、Y4はエルボ排出管14と処理槽11の接合部、Y5は大気泡分離部13とエルボ排出管14の接合部を示している。
図4に示した従来技術においては、図示していない渦流ポンプで配管30から被処理液を汲み出すとともに大気から取り込んだ空気を攪拌加圧して被処理液に空気を溶解させ、配管37を経てノズル33から噴出させる。
ノズル33から噴出した被処理液は減圧し、溶解していた空気は微小気泡となって、管路16の開口部17から分離部81の被処理液中を上昇し、その間に油分と微小気泡が合体して浮上する。
渦流ポンプで溶解しえない空気はノズル33から噴出して処理槽11の外部に設けた大気泡分離部13で分離除去され、エルボ型排出管14により処理槽11内の被処理液面61近傍へ導き、被処理液面61を覆う油分を破壊し、被処理液面61を大気に露出させ、放熱を促進させて、微小気泡が液温で膨張することをできるだけ阻止し、微小気泡が分離部81をゆっくり上昇するようにして、油分との合体が進むようにしている。
油分濃度が低下した被処理液はバルブ52を備えた配管51から外部に廃棄し、油分は遮蔽板12から浮上油受け部83に溢流させ、浮上油受け部83から廃油63として配管55で回収するようにしている。
特開2003―236305号公報
被処理液の一例は空気圧縮機から排出されるドレンで、大気中に浮遊する微細な油分が湿気とともに圧縮されるような場合、分離するべき油分は微細であり、分離部81において微小気泡と中々合体せず、分離部81に発生する対流に乗って回流し、分離部81における被処理液の油分濃度を排液の油分濃度基準である5mg/L以下とすることが困難である場合があった。
それゆえ本発明の目的は、分離するべき油分が微細であっても微小気泡と合体し、被処理液の油分濃度を排液の油分濃度基準以下とすることができる油水分離装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明装置の特徴とするところは、被処理液に空気を供給し、ポンプで加圧して被処理液に空気を溶解させ、処理槽の下部に設けた管路においてノズルから溶解させた空気を気泡として被処理液とともに噴き出させ、ノズルから噴き出す被処理液を気泡とともに管路から処理槽に供給することによって、処理槽において被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ被処理液を水と油分とに分離させる油水分離装置において、該管路にノズルから噴き出す被処理液の流れにより処理槽の被処理液を吸い込む連通孔を設けたことにある。
更に上記目的を達成する本発明装置の特徴とするところは、ポンプによる加圧により被処理液に溶解しえなかった空気を除去する気泡除去手段を処理槽における管路の上部に設けてあり、連通孔は気泡除去手段を設けた管路の位置より処理槽の底部側の設けたことにある。
本発明によれば、処理槽から連通孔を通して管路内に吸い込まれた被処理液に含まれる微小な油分はノズルから噴き出す被処理液により被処理液とともにノズルから噴き出す気泡に押し付けられ、気泡と合体することにより処理槽中を浮上し、処理槽中に発生する対流に乗って回流することがなくなり、処理槽における被処理液の油分濃度を排液の油分濃度基準である5mg/L以下とすることができるようになる。
以下、本発明の実施形態になる油水分離装置について説明する。
図1に示した油水分離装置10は、一例として空気圧縮機から排出されるドレンを処理するものとして使用する。
図1において、処理槽11には、槽内に被処理液を貯留し油水分離を行う分離部(請求項では処理槽と記載)81とこの分離部81で浮上分離した油分を回収する浮上油受け部83とがあり、両部81、83を分離する遮蔽板12を設けてある。処理槽11の側壁下部において、分離部81に大気泡分離部13を連接してある。大気泡分離部13は分離部81内に存在するので、図4に示した従来技術における管路16と兼用になっている(請求項1に記載する管路は、ここでは大気泡分離部13のことであり、以下の説明は大気泡分離部13で進めていく)。
大気泡分離部13には、分離部81との連通孔91が設けてある。
処理槽11における分離部81の底に取り付けた配管30はバルブ36,配管32を介して循環ポンプ31と接続し、循環ポンプ31の出口側配管37は大気泡分離部13内に設置してあるノズル33に接続してある。また、配管32にはバルブ42を備えた配管41を接続してあり、循環ポンプ31の作動で配管32側が大気圧より低圧になることにより、バルブ42の開放で配管41から空気を取り込むことができる。
配管30,32,37は分離部81における被処理液の外部循環系を構成しており、後述するように循環ポンプ31の作動で、例えば配管30により分離部81から汲み出した被処理液を配管41から取り込んだ空気とともに加圧攪拌して空気を被処理液に溶解させ、ノズル33から空気を溶解させた被処理液を噴き出す。
循環ポンプ31の一例としては渦流ポンプを使用しており、図示していないが、循環ポンプ31の出口には被処理液の圧力(水圧)を測定するゲージを設けてある。
処理槽11(分離部81)内部の大気泡分離部13には、ノズル33から噴き出した気泡径の大きな余剰空気(被処理液に溶解し得なかった空気)を分離部81に廻さないようにし、配管中で気泡どうしが合体することを抑制したストレート形状の排出管19を設けてあり、排出管19の排出口は分離部81の上部で、被処理液面61より下の位置としてある。
排出管19は、被処理液の液面61に向けて被処理液の流れを継続的に設ける手段であり、被処理液面61に向かう被処理液の流れが継続的に形成される状況は、後述する。大気泡分離部13で分離した微小気泡は、分離部81の被処理液に供給する。
配管32には、供給ポンプ21とバルブ22を有し未処理な被処理液の供給系統を構成する供給管23を接続してある。供給管23は分離部81の下部に接続して、未処理の被処理液を分離部81に供給してもよい。
分離部81の上部には処理済の被処理液を排出する排出管51を設けてあり、排出管51は分離部81との接続部(管座)から持上げ、その下流を分離部81との接続部よりも低い位置まで配管してあり、その途中にバルブ52を有している。排出管51の最高位は、処理槽11の遮蔽板12の最高位より低くして位置差D1を持たせてある。
従って、分離部81内に被処理液を供給し貯留させる場合、バルブ52を開放してあれば、被処理液は排出管51から流出して、分離部81における被処理液面61は排出管51の最高位で規制され、バルブ52を閉止し分離槽81内に被処理液を供給していけば、被処理液面61は排出管51の最高位よりも上昇していくので、排出管51はバルブ52の開閉で被処理液を排出し水位を調整する機能を備えていることになる。
ここで、排出管51に設けた配管53は、サイホン効果で排出管51の最高位水平面以下まで排水されないように大気に開放している。なお、被処理液面61の上部には油水分離で上昇した浮上油の浮上油液面62が形成される。
分離部81内を上昇中の微小気泡および油粒子が分離部81から排出管51を介して流出する処理済の被処理液に混入することを防止する仕切板15を設け、ポケット状吸入部82を形成してある。即ち、排出管51における被処理液の流出量と吸入部82の入口面積で決まる吸入部82での被処理液の下降速度が気泡の上昇速度より遅くなるようにしてあることにより、分離部81を上昇中の微小気泡および油粒子が吸入部82に流入して排出管51から流出することはない。
仕切板15の最高位は、排出管51の最高位、即ち、バルブ52を開放している時の被処理液面61より低くして、位置差D2を持たせている。また、仕切板15の最高位は排出管51の分離部81との接続部(管座)より高くして、位置差D3を持たせている。
浮上油受け部83の底部には、分離部81から遮蔽板12を乗り越えて流入(溢流)する廃油63を排出する油分排出管55を設けてある。また、図示しないが、処理槽11の底部から外部に配管を設け、その途中にバルブを設けてあり、分離部81内部の液体を排出する必要がある場合にこれらを用いる。
次に、図1に示す油水分離装置10の動作を説明する。
空気圧縮機から排出されるドレン(油分を含む被処理液)は、絶対湿度が高い時期(夏季)にはドレン流量が多く、ドレン中の油分濃度は低い。一方、絶対湿度が低い時期(冬期や春秋)にはドレン流量が少なく、ドレン中の油分濃度は高い。絶対湿度が高い時期(夏季)には連続運転処理、絶対湿度が低い時期(冬季や春秋)には間歇運転処理が好適である。
先ず、絶対湿度が高い時期に行う連続処理運転について説明する。
準備として、バルブ52は開放状態として処理槽11の分離部81に清水または処理済の被処理液を充填し、被処理液面61が排出管51の最高位に一致したら、循環ポンプ31を運転させる。この時、バルブ22は閉止し、供給ポンプ21は停止している。バルブ36,42は開放状態としてある。
次に、バルブ36の開度を調節して、図示しない循環ポンプ31の入口圧力を大気圧よりも低くする。循環ポンプ31の運転で清水または処理済の被処理液が分離部81から吸引され(汲み出され)、昇圧されて配管37からノズル33に流れることによって、空気供給配管41側がさらに負圧となり、溶解用空気が空気供給配管41から流入して配管32に到る。
循環ポンプ31では空気を分断し清水または処理済の被処理液に溶解させているが、溶解しきれない空気は大きな気泡のままで配管37を通ってノズル33に流れる。循環ポンプ31で加圧された被処理液と溶解した空気は、ノズル33から分離部81の被処理液中に吐出することで減圧され、水に溶解していた空気は微小な気泡となる。
循環ポンプ31による加圧で被処理液に溶解する空気量は加圧下ではヘンリー(Henry)の法則に従ったものとなり、配管37を流れる清水または処理済の被処理液にかかる圧力及び配管37を流れる流量に比例して、溶解する空気量は多くなる。また配管37を流れる清水または処理済の被処理液の温度が低い程、溶解する空気量は多くなる。実際の運転では圧力、流量を設定値一定となるように運転する。
ノズル33から分離部81の被処理液中に吐出することで減圧され、水に溶解していた空気は微小な気泡となるが、溶解できない空気は余剰気泡(大気泡)となって大気泡分離部13内に発生する。
発生した余剰気泡(大気泡)はストレート形状の排出管19により被処理液面61に向けて気泡同士で合体することなく連続的に上昇する。
上記したように被処理液に溶解していた空気はノズル33から吐出することで減圧され気泡となって分離部81内を浮上するが、分離部81内をほぼ揃って順次浮上するような微小気泡がノズル33から吐出するように溶解する空気量をバルブ42で調節しておく。径の大きな気泡の大気泡は浮力が大きく働くから微小気泡よりも早く浮上する。
気泡の早い浮上は油水分離に寄与しないし、分離部81内での流れを乱して微小気泡と油分の接触を阻害し、分離性能を低下させかねない。大気泡の発生原因は循環ポンプ31の加圧によっても被処理液に溶解しなかった空気が存在することにあると見ることができるので、空気供給配管41から取り込む溶解用空気量をバルブ42で調節して、余分な空気ができるだけ入らないようにして、連続して大気泡が浮上しないようにしておく。
この運転状態を保ちながら、バルブ22を開放し供給ポンプ21を駆動して被処理液(ドレン)の供給系統を運転し、分離部81の外部循環系統を循環している清水または処理済の被処理液に未処理状態の被処理液(ドレン)を混合させる。すると、ノズル33から微小気泡と共にドレンが噴射され、ドレン中の油分は微小気泡に付着して浮上し、油分が被処理液(水)から分離し、被処理液面61上に油幕となって浮上油液面62を形成する。
排出管19を被処理液面61に向けて浮上する大気泡が被処理液面61上の油幕を破壊し被処理液面61を大気に露出することにより、分離部81における被処理液温度が低く抑えられる結果、微小気泡はゆっくり上昇し、分離性能は向上する。
分離部81の上部にある吸入部82では、配管23から供給された未処理状態の被処理液に相当する処理済の被処理液を微小気泡の上昇速度よりも遅い速度で吸込んで排出管51から排出する。
循環ポンプ31出口での圧力は、所要動力を少なくすることと微小気泡の直径を小さくすることを考慮すると0.3〜0.8MPa程度が好ましい。溶解空気量が圧力に比例することを考慮すると、循環水流量は被処理液供給系統から供給された未処理状態の被処理液量の30〜100倍で、未処理状態の被処理液は循環水によって30〜100倍に希釈されるので、分離部81に供給される被処理液の油分は低濃度である。
微小気泡で油水分離処理する油水分離処理では、被処理液中の大きな径の油粒子が小さな径の油粒子よりも先に浮上分離するので、連続処理においては、径の小さな油粒子径が被処理液中に残っていても被処理液の濃度が目標値(例えば油分濃度5mg/L)となった状態で、連続的に排出することができ、処理能力が高い。被処理液の濃度が目標値(例えば油分濃度5mg/L)以下となることについては、後述する。
分離部81上部に、浮上油が溜まる。連続処理運転中に排出管51の途中に設けたバルブ52を一時的に閉じると、分離部81内部の被処理液面61および浮上油液面62が上昇し、浮上油液面62が遮蔽板12の高さを超えると浮上油がオーバフロー(溢流)し、浮上油受け部83へ流下する。分離部81での浮上油が減ったら、バルブ52をゆっくり開けて、排出管51から被処理液を排出して被処理液面61を下げて、連続処理を継続する。
次に、間歇処理運転について説明する。
先ず、準備としてバルブ52は閉じた状態にして、分離部81に清水または処理済の被処理液を充満させた状態で循環ポンプ31を運転する。バルブ22は閉じてあるが、バルブ36、42は開放してあり、溶解用空気が空気供給配管41から流入する。循環ポンプ31の動力が熱となり被処理液に伝わり、分離部81における被処理液の温度を上昇させるため、被処理液の密度は小さくなる。尚、被処理液の密度を小さくするためには分離部81において被処理液の温度を上昇させるための加熱手段を配置してもよい。
被処理液が予定した温度まで上昇したら、循環系統における循環ポンプ31の運転を停止し、バルブ42を閉じ、被処理液供給系統のバルブ22を開放状態にして供給ポンプ21を運転して、未処理状態の被処理液を供給する。被処理液は、配管30の経路及び停止している循環ポンプ31におけるプロペラ間の隙間と配管32,37を経由しノズル33から分離部81に流入する。
被処理液は分離部81内の清水または処理済の被処理液よりも温度が低く密度が大きいために分離部81の底部に溜って行き、密度が小さい処理済の油分濃度の低い被処理液は分離部81の上部に押し上げられた形となって、吸入部82から排出管51とバルブ52を経由して排出される。例えば、仕切板15上端から分離部81の底部までにおける容積が40L,清水または処理済の被処理液温度が320K,未処理状態の被処理液温度が283K,未処理状態の被処理液の供給を20L/hで行うと、処理済の被処理液のみを30L以上排出可能である。
処理済の被処理液のみの排出が済んだら、バルブ22とバルブ52を閉状態にして未処理状態の被処理液の供給を止め、バルブ42を開いて、循環ポンプ31による槽外循環を実施する。
循環ポンプ31による加圧で、被処理液に溶解する空気量は加圧下ではヘンリー(Henry)の法則に従ったものとなり、配管37を流れる清水または処理済の被処理液にかかる圧力及び配管37を流れる流量に比例して、溶解する空気量は多くなる。また配管37を流れる清水または処理済の被処理液の温度が低い程、溶解する空気量は多くなる。実際の運転では圧力、流量を設定値一定となるように運転する。
バルブ52は閉止してあり、分離部81の被処理液中に微小気泡が存在することになり、被処理液面61は排出管51の最高位置よりも高くなる。この状態で分離部81内部の被処理液面61上側に浮上油が溜まるが、浮上油液面62よりも遮蔽板12の上端位置を高くしてあり、被処理液の循環中に浮上油が浮上油受け部83へ遮蔽板12からオーバフローすることはない。
槽外循環中に分離部81下方の油分は微小気泡によって上昇し、油水分離する。浮上油分離法では油分が高濃度であるほど分離性能は良いので、中間濃度以下までは高速に分離できる。
低濃度域は連続処理に近い分離性能を有する。本発明者らの観察によれば、槽外循環の前半50%の時間で未処理状態の被処理液の油分濃度は中間濃度以下の1/5程度に低下し、後半50%の時間で中間濃度以下の油分濃度からさらにその1/5程度の低濃度(連続処理での目標濃度)に低下することを確認している。前後半で低減する比率は同程度であるが、絶対値でみれば前半に大半の油分が分離されていることになる。
分離部81における被処理液が目標とする濃度に低下したら、循環ポンプ31を停止し、バルブ42を閉じて、バルブ22とバルブ52を開放させ、供給ポンプ21を運転して未処理状態の被処理液を分離部81の底部から供給する。この期間中に分離部81上部の処理済の被処理液は、新たに供給した未処理状態の被処理液と同量だけ排出管51から流出する。
以上説明した被処理液の供給と循環のために供給ポンプ21、循環ポンプ31の運転と停止を交互に繰り返し、浮上油液面62と被処理液面61との差が大きくなったら、即ち、分離部81上部に浮上油が溜まったら、供給ポンプ21の運転中に排出管51のバルブ52を閉止状態にし、被処理液面61が遮蔽板12と同一高さになることによって浮上油を遮蔽板12の上端からオーバフローさせ、浮上油受け部83へ排出させる。
通常のスクリュー型空気圧縮機では一週間の連続運転により浮上油が約1mm溜まるので、浮上油の排出は一週間に1回程度の頻度で行えば良い。この排出時期は運転時間で決定するだけでなく、浮上油量、浮上油厚さを測定することによっても決定できる。
この間歇処理では、分離部81内に清水または処理済の被処理液液と約50%の未処理状態にある被処理液を混合して油水分離処理し、油分は高濃度から低濃度まで短時間で下げることになる。
前述したように、夏季に相当する大気中の水分量が多い時期にはドレン流量が多く、油分濃度は低い。冬季に相当する大気中の水分量が少ない時にはドレン流量が少なく、油分濃度は高い。そこで前記2つの運転方法の特徴を生かして、ドレン流量が多く油分濃度が低い場合には連続処理を行い、ドレン流量が少なく油分濃度が高い場合には間歇運転を行うことにより、小型で高速処理可能な油水分離装置を構成できる。
間歇処理運転は、槽外循環期間と被処理液供給期間の長さを異ならせた複数のパターンを用意して、中間濃度域の余裕を広くすることが可能である。また、間歇処理運転のみで装置を構成することもできる。
これらの運転パターン選択にはドレン流量または油分濃度の情報が必要である。油分濃度は短時間で計測する方法が無いので、運転パターン選択にはドレン流量の情報を用いる。ドレン流量は、大気中の水分量,空気圧縮機の吐出空気圧力,空気冷却器の出口温度,凝縮水補集効率などから計算できる。従って、大気温度と大気湿度を計測すれば良い。
一方、通常は空気圧縮機からのドレンを溜めるタンクを設けてあり、この中に液面計を取付け、液面の変化からドレン流量を算出しても良い。また、大気温度のみを測定して、大気湿度100%としたドレン最大流量を計算し、この値を制御に用いることも可能である。実際にはこれらの手法を単独もしくは組み合わせて、制御に用いる。
これらのパターンや運転モードの切り替えは図示していない制御装置にシーケンスプログラムとして用意しておき、油分濃度を確認するための大気中における湿度などの上述した各項目の計測結果やカレンダーなどに基づいて適宜に切り替えるようにしておくこともできる。
次に図2により、被処理液の濃度が目標値(例えば油分濃度5mg/L)以下となることについて説明する。なお、図2において示したものと同一物には同一符号を付けてある。
ノズル33から噴射した被処理液と微小気泡(ノズル33からの噴射減圧により発生)は分離部81内部に送られ、被処理液面61へとゆっくり上昇する。その後被処理液面61付近からノズル33の方向へ下降し、配管30がある方向に進む。大気泡分離部(管路)13内ではノズル33から噴射された流れでノズル33近傍が負圧になるために、連通孔91から一部の微小気泡が被処理液とともに流入し、再び大気泡分離部13より噴出される。そして残りの他の被処理液と微小気泡は大気泡分離部13を囲むよう2手に分かれて進み、配管30から流入し、図示していない循環ポンプで循環される。
分離部81における油水分離は、微小気泡と被処理液中の油分が付着して上昇し、浮上油液面62に到達することで行われる。油粒子は粒子径が大きいほど上昇速度が速く、微小気泡と付着して微小気泡の上昇速度より速くなった場合に浮上油液面62に到達する。油粒子が小さくて上昇速度が微小気泡の上昇速度よりも遅くあるいは微小気泡と付着しなかった場合には、浮上油液面62に到達せず分離部81内の流れに乗って流れていく。
流れに乗って下降し、連通孔91から大気泡分離部13に吸い込まれ再び噴射されると、油同士が衝突する機会が多くなり、油粒子径が大きくなり易く、油水分離性能が向上する。
このように、連通孔91を設けることで、処理槽内の微小気泡量が増加し、高性能な油水分離を行うことができる。
連通孔91を設ける位置は分離部81内の対流にあわせ、排出管19に向けて大気泡が移動する経路に面して連通孔91を設けないようにして、大気泡が連通孔91から分離部81に流出しないようにすればよい。従って、循環ポンプ31による加圧により被処理液に溶解しえなかった空気を除去する気泡除去手段(排出管19)を大気泡分離部(管路)13の上部に設け、連通孔91は気泡除去手段(排出管19)を設けた位置より底部側の大気泡分離部(管路)13に設ける。設ける連通孔91の数は任意である。
連通孔91に代わるものとして、分離部81の底部から連通孔91の位置を結ぶ配管を設け、ノズル33から噴出する流れで、分離部81の底部に対流してきた微小な油分を含む被処理液を吸い込んで連通孔91の位置で放出するようにしても、油同士がぶつかりあって油粒子径が大きくなり易く、さらに微小気泡と合体し、油水分離性能が向上する。
次に、図3により装置の小型化について説明する。
図3において、図1に示したものと同一物には同一符号を付けてある。
Y1は処理槽11の分離部81と大気泡分離部13の接合部、Y2は大気泡分離部13と排出管19との接合部である。接合部Y1は処理槽11の内部にあるために固定できれば良く、簡単な接合で済む。この接合を溶接で行う場合には少ない溶接箇所の溶接で済み、接合をフランジやねじ込みで行う場合も固定されている程度でよい。
また、L13は大気泡分離部13のノズル33との反対側にある端面とこの端面に一番近い排出管19との距離を示している。長さL12は、図4に示した接合部Y4が不要になったために図4の大気泡分離部13を処理槽11に接合するために必要であった長さL23から図3の大気泡分離部13と排出管19を接合するための長さL13を引いた分だけ短い長さとすることができる。
また、図4のエルボ排出管14では大気泡分離部13とエルボ型排出管14の接合部から処理槽11までを繋ぎ更に処理槽11内の被処理液面61付近まで送るための長さL24が必要であるが、排出管19は既に処理槽内部にあるためにこのL24の長さを不要にでき、排出管19を小型にできる。このようにすることで、大気泡分離部13,排出管19を安価で小型化にすることができる。
分離部81と浮上油受け部83の配置関係については、図2において、大気泡分離部13から被処理液が噴射される方向に直交する方向に浮上油受け部83を設けて、被処理液が噴射される方向の分離部81の長さを確保するようにしてもよい。
本発明の一実施形態になる油水分離装置を示す図である。 図1に示した油水分離装置における分離部内部での被処理液の流れを示す図である。 図1に示した油水分離装置における分離部の内部構成を説明する図である。 従来の技術を示す図である。
符号の説明
11…処理槽
12…遮蔽板
13…大気泡分離部(管路)
19…排出管
21…供給ポンプ
22、36、38、42、52…バルブ
23、30、32、37、41、51…配管
31…循環ポンプ
33…ノズル
61…被処理液面
62…浮上油液面
81…分離部
83…浮上油受け部
91…連通孔

Claims (2)

  1. 被処理液に空気を供給し、ポンプで加圧して被処理液に空気を溶解させ、処理槽の下部に設けた管路においてノズルから溶解させた空気を気泡として被処理液とともに噴き出させ、ノズルから噴き出す被処理液を気泡とともに管路から処理槽に供給することによって、処理槽において被処理液に含まれる油分を気泡とともに浮上させ被処理液を水と油分とに分離させる油水分離装置において、
    該管路にノズルから噴き出す被処理液の流れにより処理槽の被処理液を吸い込む連通孔を設けたことを特徴とする油水分離装置。
  2. 上記請求項1において、ポンプによる加圧により被処理液に溶解しえなかった空気を除去する気泡除去手段を処理槽における管路の上部に設けてあり、連通孔は気泡除去手段を設けた管路の位置より処理槽の底部側の設けたことを特徴とする油水分離装置。
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