JP2006167560A - 油水分離装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】
小型であっても高速に高性能に油水分離の処理ができるようにしたい。
【解決手段】
処理槽81に貯留した被処理液中に微細気泡を供給することによって被処理液に含まれる油分を浮上させ水と油分とを分離させる油水分離装置であり、処理槽81の下部に油水分離前の被処理液と微細気泡を供給するノズル34を設け、処理槽81内に該処理槽で生じる被処理液の循環流における上昇流と下降流を仕切る遮蔽板15を設け、処理槽81の下降流が流れる領域に油水分離後の被処理液を排出させる排出管30を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は油水分離装置に関し、特に、処理槽における被処理液中を上昇する微細気泡により油水の分離を行なう浮上分離法に基づく油水分離装置に関するものである。
浮上分離法に基づく油水分離装置として、下記特許文献に記述されるものがある。この装置では、大容量の処理槽から被処理液を汲み出し加圧した後に加圧空気を混合溶解させ、余剰空気を除去して処理槽内に噴射減圧させることによって、処理槽内の被処理液中に微細気泡を発生させている。この微細気泡と油分が付着し、油分は微細気泡とともに浮上して、油と水分が分離する。
特開平5−317847号公報
油分が微細気泡とともに浮上することによって、処理槽内では、被処理液が上下する循環流が形成される。装置自体の設置面積は限定されることが多いから、処理槽は小型にすることが望まれる。単純に小型化すると、処理槽内で被処理液が上下する循環流が強くなり、一旦、液面上まで浮上した油粒子(油分)が下降流に乗って処理槽底部近傍まで下降するため、油分濃度が一定値以下にはならず、結果的に油水分離性能が低下する。
被処理液として空気圧縮機のドレンをみると、大気中の水分量(絶対湿度)によってドレン量および油分濃度が変化する。即ち、絶対湿度が高い時期にはドレン量は多いがドレン中の油分濃度は低く、絶対湿度の低い時期にはドレン量は少ないが油分濃度は高いという性質がある。
そこで空気圧縮機のドレンのような被処理液を処理するための油水分離装置では、多量で高濃度の油分を含んだ被処理液を想定して性能を設定しており、そうすると絶対湿度が高い時期では油分濃度は低いにも係わらず油水分離性能は高めに設定され、絶対湿度の低い時期にはドレン量は少ないにも係わらず処理槽は余分な大きさを持っているということになる。
それゆえ本発明の目的は、小型であっても高速に高性能に油水分離の処理ができる油水分離装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、被処理液量やその油分濃度が変化しても高速に油水分離の処理ができる油水分離装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明油水分離装置の特徴とするところは、処理槽に貯留した被処理液中に微細気泡を供給することによって被処理液に含まれる油分を浮上させ水と油分とを分離させる油水分離装置において、処理槽の下部に油水分離前の被処理液と微細気泡を供給するノズルを設け、処理槽内に該処理槽で生じる被処理液の循環流における上昇流と下降流を仕切る遮蔽板を設け、処理槽の下降流が流れる領域に油水分離後の被処理液を排出させる排出管を設けたことにある。
また、上記遮蔽板は、処理槽内での被処理液の循環流における下降流が流れる領域の横断面積が被処理液の循環流における上昇流が流れる領域の横断面積と等しいかより広くなる位置に設けたことにある
さらに、処理槽内に被処理液の循環流における下降流が流れる領域の上部に油分と微細気泡が一体化し浮上した廃油分が下降することを阻止する阻止部材を設けたことにある。
本発明によれば、被処理液の循環流における下降流の影響を受けて上昇流が上昇の途中から下降流になることを回避でき、上昇流は処理槽の上部に達した後に下降流に転じる。
それにより、油分が微細気泡と一体化する機会が増し、一体化することで比重が小さくなり、下降し難くなり、効率的に油水分離が進む。
従って、小型であっても高速に高性能に油水分離の処理ができる油水分離装置が得られる。また、被処理液量やその油分濃度が変化しても、高速に油水分離の処理ができる油水分離装置が得られる。
以下、図1乃至図3に示した本発明の一実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態になる油水分離装置を示す概略縦断面図、図2は図1おける処理槽を図1に示したA−A切断線に沿って示した部分的縦断面図、図3は図1おける処理槽を図1に示したB−B切断線に沿って示した部分的横縦断面図である。
図1おいて、処理槽11には槽内を被処理液1を貯留し油水分離を行う分離部(請求項での処理槽)81とこの分離部81で浮上分離した油分2を回収する浮上油受け部82とを区分する仕切板12を設けてある。分離部81の下部には円管状の大気泡分離器13を設けてあり、大気泡分離器13の天井部には大気泡排出管14を設け、大気泡排出管14の上端部は仕切板12の上端部高さ位置辺りにおける分離部81に開口させてある。
分離部81の下方横部に開口するように取り付けた配管30はバルブ31を介して循環ポンプ32と接続し、循環ポンプ32の出口側配管33は大気泡分離器13に設けたノズル34に接続してある。配管30から循環ポンプ32を経てノズル34に至る経路は槽外循環をなす被処理液循環配管系を構成している。
配管30には、空気を供給する空気供給管35をバルブ36を介して接続してある。循環ポンプ32の作動で配管30を分離部81における被処理液1が流れるとき、空気供給管35から空気が吸引され、循環ポンプ32において加圧され、被処理液1に溶解した空気はノズル34から被処理液1から吹き出るときに減圧されて微細気泡となり、被処理液1の流れに乗って分離部81に供給される。
しかしながら循環ポンプ32において溶解し切れなかった空気はそのままノズル34から大気泡として出てきて、分離部81での油水分離に貢献しないので、微細気泡と大気泡に作用する浮力の差を利用して大気泡分離器13において大気泡bを天井部に集め、排出管14から分離部81の上部に導くようにしてあり、大気泡分離器13と排出管14とで気泡除去手段を構成している。
配管30には被処理液供給系統を構成する供給管21を接続してあり、供給管21にバルブ22を介して供給ポンプ22とバルブ23を設けてある。
図2に示すように、大気泡分離器13は分離部81における下部で左右端から見て中央の位置に開口している。従って、大気泡分離器13から分離部81に流れる被処理液1と微細気泡は分離部81の中央を上昇し、両側で下降する循環流を形成する。この循環流に関し、上昇流と下降流を遮蔽する1対の遮蔽板15を分離部81に設けている。
各遮蔽板15は、各遮蔽板15と分離部81の内壁で形成される循環流における下降流が流れる領域の横断面積(A1+A2)は、1対の遮蔽板15で挟まれた循環流における上昇流が流れる領域の横断面積(A3)と等しいか,より広くなる位置に設けてある。この断面積の設定で、循環流における上昇流と下降流のそれぞれ速度が決まる。実施形態では、下降流の流速が上昇流の流速より遅くなるようにしてある。
遮蔽板15は分離槽81での被処理液1の循環を阻止するためのものではないので、下端は大気泡分離器13の底部より低いが、分離部81の底からD1の高さの位置にあり、上端は後述する油水分離処理時における分離部81での被処理液の液面61よりも低い位置となるようにしてある。なお、62は後述する油水分離処理時に分離部81における被処理液1の液面61上に浮上した油分2の液面である。
分離部81の上部、詳しくは下降流が流れる領域に、分離部81の上部から油水分離後の処理済の被処理液1を排出する排出管41を設けてあり、排出管41は分離部81との接続部(管座)から持上げ、その下流を分離部81との接続部よりも低い位置まで配管してあり、その途中にバルブ42を有している。
排出管41の最高位は、処理槽11の仕切板12の最高位より低くして位置差D2を持たせてある。従って、分離部81内に被処理液1を供給し貯留させる場合、バルブ42を開放してあれば、被処理液1は排出管41から流出して、分離部81における被処理液面61は排出管41の最高位で規制され、バルブ42を閉止し分離槽81内に被処理液1を供給していけば、被処理液面61は排出管41の最高位よりも上昇していくので、排出管41はバルブ42の開閉で被処理液1を排出し水位を調整する機能を備えていることになる。バルブ42を閉じ、分離部81に下方から被処理液を供給していくと、油水分離で浮上した油分は仕切板12の上端から浮上油受け部82に溢流する。
図2や図3に示すように、分離部81における下降流が流れる領域(図1の実施形態では2箇所に下降流域がある)の上部には、微細気泡と付着し上昇した油分2が下降することを阻止するための阻止板16を被処理液1の液面61と遮蔽板15の上端の中間位置に設けてある。
この阻止板16は被処理液1の下降は阻止する必要がないので、複数の微細なパンチ穴を設けた板や網を用いることができる。つまり、パンチ穴や網目から上昇し集合した油分2が通らなければ良い程度の開口度を持っていれば良い。
バルブ42を閉じ分離部81に下方から被処理液を供給していくと、油水分離で浮上した油分2は仕切板12の上端から浮上油受け部82に溢流する(図2,図3では、仕切板12の上端位置を一点鎖線で示している)。浮上油受け部82の底部には、油分を排出する油分排出管51が設けてある。
図示しないが、分離部81の底部から外部に配管を設け、その途中にバルブを設けてあり、分離部81内部の被処理液1を排出する必要がある場合にこれらを用いる。
図2に示すように、上昇する微細気泡と微細気泡に付着した油分の流れが下降流で阻害されないように、遮蔽板15と阻止板16の内側の面には隙間D3を設けてあり、阻止板16の内側面が遮蔽板15の内側面より距離D3だけ外になるようにしてある。
なお、配管30は分離部81における下降流の流域の下部における2箇所に開口するようにしてある。また、排出管14の上部は、油水分離処理中における被処理液1の液面61付近に開口させてある。
次にその動作を説明する。
先ず、図5に示す絶対湿度の低い時期に行う間歇処理Iについて説明する。
図1に戻って、バルブ31,36を開放状態にして分離部81に清水または処理済の被処理液(以下、処理済の被処理液で説明)を充満させた状態で循環ポンプ32を運転すると、溶解用空気が空気供給管35から流入する。この運転を暫く行うと分離部81における被処理液の温度が上昇し、密度が小さくなる。尚、分離部81における被処理液の温度を上昇させるために分離部81に加熱手段を配設しておいてもよい。
分離部81における被処理液の温度が所望の温度まで上昇したら、被処理液循環系統における循環ポンプ32の運転を停止し、被処理液供給系統のバルブ23を開放状態にして供給ポンプ22を運転して、未処理の被処理液を供給する。未処理の被処理液は、配管30および配管33,ノズル34から分離部81に流入する。
未処理の被処理液は分離部81内の処理済の被処理液よりも温度が低く密度が大きく、遮蔽板15の下端と分離部81の底部に隙間D1を設けているために分離部81の底部に溜って行き、密度が小さい処理済の油分濃度の低い被処理液は分離部81の上部に押し上げられた形となって、排出管41,バルブ42を経由して排出される。例えば、排出管41の分離部81における配管高さD4から分離部81の底部までにおける容積が40L,処理済の被処理液温度が320K,未処理の被処理液温度が283K,未処理の被処理液の供給を20L/hで行うと、処理済の被処理液のみを30L以上排出可能である。
処理済の被処理液のみの排出が済んだら、供給ポンプ21は停止させ、バルブ23,42を閉状態にして未処理の被処理液の供給を止めて、循環ポンプ32による槽外循環を実施する。
バルブ31,36は開放状態としてあり、未処理の被処理液が配管30を流れることによって、空気供給管35側が負圧となり、溶解用空気が空気供給管35から流入する。流入した空気は配管30内を流れる液体に混入し溶解する。溶解しなかった余剰空気はそのままの状態で、空気の溶解した液体と一緒にノズル34から大気泡分離器13内に吐出させる。ノズル34から吐出することで圧力の加わっていた被処理液および空気は減圧し、被処理液に溶解していた空気は微細気泡となり、溶解していなかった空気は大気泡となる。
大気泡分離器13では、気泡径が大きくなるほど液中上昇速度が速い特性を気泡が持っているため、大気泡は大気泡分離器13の上部へ溜り、大気泡排出管14から分離部81の上方部へ排出される。従って、大気泡分離器13の出口からは微細気泡のみを含む被処理液が分離部81に噴出する。
前記開口部から噴出した被処理液は、分離部81に存在する被処理液と混合し、減速しながら流れる。その流れは図4に示すように槽内循環流を形成し、大気泡分離器13の出口から噴射された被処理液は、遮蔽板15があるために配管30へ吸い込まれる流れとならずに遮蔽板15の内側を上昇する流れ(上昇流V1)となり、上昇した後は遮蔽板15の外側を配管30に向かう下降流V2となる循環流が形成されている。
遮蔽板15が無い場合には、一部の油分と微細気泡が上昇の途中から下降流V2となり配管30へ吸い込まれて浮上分離せず、油水分離性能が低下するが、遮蔽板15を用いているため、より浮上分離しやすくなり被処理液面61へ辿り着きやすくなる。
遮蔽板15を設けることにより、上昇流の流れる流域が制限され通過面積が減少し、ここを通過する微細気泡の密度が高くなることにより、微細気泡に油分が接し易くなり、浮上分離しやすくなる。
遮蔽板15の上部よりもさらに上昇した上昇流V1は被処理液面61へ辿り着き、油分が被処理液面61上に留まり、微細気泡は被処理液面61上で消える。阻止板16は油分通過できない程度で被処理液が通過できる程度の穴が開いているものを用いているので、被処理液のみが阻止板16を通り抜ける。この時、被処理液は阻止板16を分散して流れ、遮蔽板15を設ける位置の関係から下降流V2の下降速度は上昇流V1における油分と微細気泡の上昇速度と同等か遅くなるようにしてある(上昇流量と下降流量は等しいので、横断面積の関係で速度を調整できる)ことにより、下降流の流速は遅く、従って阻止板16より上面の流れは緩やかで、油分が下降しないので、高い油水分離能力を維持できる。
バルブ42は閉止してあり、分離部81の被処理液中に気泡が存在することにより、被処理液面61は排出管41の最高位置よりも高くなる。この状態で分離部81内部の被処理液面61上側に浮上油が溜まるが、浮上油液面62よりも仕切板12の上端を高くしてあることにより、循環中に浮上油が浮上油受け部83へ仕切板12から溢流(オーバフロー)することはない。
槽外循環中に分離部下方の油分は微細気泡によって上昇し、油水分離する。浮上油分離法では油分が高濃度であるほど分離性能は良いので、中間濃度以下までは高速に分離できる。
本発明者らの観察によれば、槽外循環の前半50%の時間で未処理の被処理液の油分濃度は中間濃度以下の1/5程度に低下し、後半50%の時間で中間濃度以下の油分濃度からさらにその1/5程度の低濃度に低下することを確認している。このときの循環ポンプ32出口での圧力は、所要動力を少なくすることと微細気泡の直径を小さくすることを考慮すると0.3〜0.8MPa程度が好ましい。
分離部81における被処理液が目標とする濃度に低下したら、循環ポンプ32を停止し、バルブ23,42を開放させ、供給ポンプ22を運転して未処理の被処理液を槽外循環流路に供給する。この期間中に分離部81の処理済の被処理液は供給した未処理の被処理液と同量だけ排出管41から排出される。
被処理液の供給と循環のために供給ポンプ22の運転と停止を交互に繰り返し、浮上油液面62と被処理液面61との差が大きくなったら、即ち分離部81上部に浮上油が溜まったら、供給ポンプ22の運転中に排出管41のバルブ42を閉止状態にし、被処理液面61が仕切板12と同一高さになることによって、浮上油を仕切板12からオーバフローさせ、浮上油受け部83へ排出させる。
通常のスクリュー圧縮機では、一週間の連続運転により浮上油が約1mm溜まるので、浮上油の排出は一週間に1回程度行う。この排出時期は運転時間で決定するだけでなく、浮上油量、浮上油厚さを測定することによっても決定できる。
この間歇処理Iでは、分離部81内に清水または処理済の被処理液液と約50%の未処理の被処理液を混合して油水分離処理し、油分は高濃度から低濃度まで短時間で下げることになる。
次に、絶対湿度の高い時期に行う間歇処理II(図5参照)について説明する。
運転の方法は前述した間歇処理Iと同一であるが、相違するところは被処理液の供給と循環のために供給ポンプ22の運転と停止を交互に繰り返す時間の差である。絶対湿度の高い時期では未処理の被処理液量は多いが油分濃度は低いので、循環ポンプ32の運転時間は間歇処理Iの場合よりも短く設定し、供給ポンプ22の運転期間の比率を高くしている。
分離部81に処理済の被処理液を充満させた状態で循環ポンプ32を運転する。バルブ31,36は開放状態にしてあり、溶解用空気が空気供給管35から流入する。この運転を暫く行うと分離部81における被処理液の温度が上昇し、密度が小さくなる。なお、分離部81における被処理液の温度を上昇させるために分離部81に加熱手段を配設しておいてもよい。
分離部81における被処理液が所望の温度まで上昇したら、被処理液循環系統における循環ポンプ32の運転を停止し、被処理液供給系統のバルブ23を開放状態にして供給ポンプ22を運転して、未処理の被処理液を供給する。被処理液は、配管30および配管33、ノズル34から分離部81に流入する。被処理液は分離部81内の清水または処理済の被処理液よりも温度が低く密度が大きく、遮蔽板15の下端と分離部81の底部に隙間D1を設けているために分離部81の底部側から溜って行き、密度が小さい処理済の油分濃度の低い被処理液は分離部81の上部に押し上げられた形となって、排出管41,バルブ42を経由して排出される。間歇処理Iと同様に30L以上排出可能である。
処理済の被処理液のみの排出が済んだら、供給ポンプ21は停止させ、バルブ23、42は閉状態とし、未処理の被処理液の供給を止めて、循環ポンプ32による槽外循環を実施する。バルブ31,36を開放することで、分離部81の被処理液が配管30を流れることによって、空気供給管35側が負圧となり、溶解用空気が空気供給管35から流入する。流入した空気は配管30内を流れる未処理の被処理液に混入し溶解する。溶解しなかった余剰空気はそのままの状態で、空気の溶解した未処理の被処理液と一緒にノズル34から大気泡分離器13内に吐出させる。ノズル34から吐出することで圧力の加わっていた未処理の被処理液および空気は減圧し、未処理の被処理液に溶解していた空気は微細気泡となり、溶解していなかった空気は大気泡bとなる。大気泡分離器13では、気泡径が大きくなるほど液中上昇速度が速い特性を気泡が持っているため、大気泡bは大気泡分離器13の上部へ溜り、大気泡排出管14から分離部81の上方部へ排出される。
従って、大気泡分離器13の出口からは微細気泡のみを含む未処理の被処理液が分離部81に噴出する。前記開口部から噴出した未処理の被処理液は、分離部81に存在する被処理液と混合し、減速しながら流れる。その流れは間歇処理Iと同じく図4に示す通りである。
バルブ42は閉止してあり、分離部81の被処理液1中に気泡が存在することにより、被処理液面61は排出管41の最高位置よりも高くなる。この状態で分離部81内部の被処理液面61上側に浮上油2が溜まるが、浮上油液面62よりも仕切板12を高く配置してあり、循環中に浮上油2が浮上油受け部83へ仕切板12からオーバフローすることはない。槽外循環中に分離部下方の油分は微細気泡によって上昇し、油水分離する。
間歇処理IIの被処理液の油分濃度は中間濃度程度なので、高濃度から中濃度までの時間が不要となり、間歇処理Iより短い時間で油水分離をすることが可能である。従って、循環ポンプ32の運転時間は、間歇処理Iの場合よりも短く設定してある。
分離部81における被処理液1が目標とする油分濃度に低下したら、循環ポンプ32を停止し、バルブ23,42を開放させ、供給ポンプ22を運転して未処理の被処理液を槽外循環流路に供給する。この期間中に分離部81の処理済の被処理液は供給した未処理の被処理液と同量だけ排出管41から排出される。
被処理液の供給と循環のために供給ポンプ21の運転と停止を交互に繰り返し、浮上油液面62と被処理液面61との差が大きくなったら、即ち分離部81上部に浮上油2が溜まったら、供給ポンプ22の運転中に排出管41のバルブ42を閉止状態にし、被処理液面61が遮蔽板12と同一高さになることによって浮上油2を仕切板12からオーバフローさせ、浮上油受け部83へ排出する。間歇処理Iと同様に通常のスクリュー圧縮機では一週間の運転により浮上油が約1mm溜まるので、浮上油の排出は一週間に1回程度行う。この排出時期は運転時間で決定するだけでなく、浮上油量、浮上油厚さを測定することによっても決定できる。
この間歇処理IIでは、分離部81内に処理済の被処理液液と間歇処理Iよりも油分濃度の低い約50%の未処理にある被処理液を混合して油水分離処理し、油分は中濃度から低濃度まで短時間で下げることになる。
図5は、一般的なスクリュー圧縮機のドレン流量と油分濃度の関係を示している。夏季に相当する大気中の水分量が多い時期にはドレン流量が多く、油分濃度は低い。冬季に相当する大気中の水分量が少ない時にはドレン流量が少なく、油分濃度は高い。そこで前記2つの運転方法の特徴を生かして、ドレン流量が多く、油分濃度が低い場合には処理時間が短くてすむ間歇処理IIを行うことにより短時間で多くの処理ができ、またドレン流量が少なく、油分濃度が高い場合には間歇運転Iを行うことにより、小型で高速処理可能な油水分離装置を構成できる。
間歇処理運転は、槽外循環期間と被処理液供給期間の長さを異ならせた複数のパターンを用意して、中間濃度域の余裕を広くすることも可能であり、間歇処理を3パターン、4パターンと分割することで低濃度の処理時間をより短くすることも可能である。なお、槽外循環期間のみを変化させることによっても同様に対応できる。
これらの運転パターン選択にはドレン流量または油分濃度の情報が必要である。油分濃度は短時間で計測する方法が無いので、運転パターン選択にはドレン流量の情報を用いる。ドレン流量は大気中の水分量、圧縮機吐出空気圧力、空気冷却器出口温度、凝縮水補集効率から計算でき、従って、大気温度と大気湿度を計測する方法がある。
一方、通常は圧縮機からのドレンを一旦溜めるタンクを設けており、この中に液面計を取付け、液面の変化からドレン流量を算出する方法がある。また、大気温度のみを測定して、大気湿度100%としたドレン最大流量を計算し、この値を制御に用いることも可能である。実際にはこれらの方法を単独もしくは組合わせて制御に用いる。
これらのパターンや運転モードの切り替えは図示していない制御装置にシーケンスプログラムとして用意しておき、油分濃度を確認するための大気中の湿度などの上述した各項目の計測結果やカレンダーなどに基づいて適宜に切り替えるようにしておくことができる。
阻止板16は、分離部81の内壁に隣接する箇所に被処理液が下降流に転ずる開口部を設けてある場合には、被処理液が通過できないものであっても良い。
大気の湿度が高く、空気圧縮機から排出される被処理液(ドレン)が多量である割に油分濃度が低いような場合には、バルブ23,31,36,42は開放し、供給ポンプ22,循環ポンプ32を連続運転し、配管21から未処理の被処理液を供給しつつ、排出管41から処理済みの被処理液を排出する連続処理を行なっても良い。
この場合、分離部81における被処理液面61上に相当量の油分2が溜まったら、供給ポンプ22,循環ポンプ32を運転しながら、バルブ42を閉じることで、供給ポンプ22で供給した未処理の被処理液分が分離部81内で増加し液面が上昇するので、上部の油分は仕切板12からオーバフローし、浮上油受け部82に排出される。その後、バルブ42を開き、連続処理に戻る。
本発明の一実施形態になる油水分離装置を示す概略縦断面図である。 図1おける処理槽を図1に示したA−A切断線に沿って示した部分的縦断面図である。 図1おける処理槽を図1に示したB−B切断線に沿って示した部分的横縦断面図である。 図1に示した処理槽の分離部での被処理液の流動状態を示す図である。 圧縮機におけるドレンの流量と油分濃度の関係を示す図である。
符号の説明
1…被処理液
2…油分(浮上油)
11…処理槽
12…仕切板
13…大気泡分離器
14…大気泡排出管
15…遮蔽板
16…阻止板(阻止部材)
22…供給ポンプ
21,30,33…配管
32…循環ポンプ
34…ノズル
35…空気供給管
41…排出管
61…被処理液面
62…浮上油液面
81…分離部
83…浮上油受け部

Claims (3)

  1. 処理槽に貯留した被処理液中に微細気泡を供給することによって被処理液に含まれる油分を浮上させ水と油分とを分離させる油水分離装置において、
    処理槽の下部に油水分離前の被処理液と微細気泡を供給するノズルを設け、処理槽内に該処理槽で生じる被処理液の循環流における上昇流と下降流を仕切る遮蔽板を設け、処理槽の下降流が流れる領域に油水分離後の被処理液を排出させる排出管を設けたことを特徴とする油水分離装置。
  2. 上記請求項1の油水分離装置において、該遮蔽板は処理槽内での被処理液の循環流における下降流が流れる領域の横断面積が被処理液の循環流における上昇流が流れる領域の横断面積と等しいかより広くなる位置に設けてあることを特徴とする油水分離装置。
  3. 上記請求項1の油水分離装置において、さらに、処理槽内に被処理液の循環流における下降流が流れる領域の上部に油分と微細気泡が一体化し浮上した廃油分が下降することを阻止する阻止部材を設けたことを特徴とする油水分離装置。
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