JP2007033917A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複写機等に用いられる定着装置の加熱ローラの温度を精度よく制御する。
【解決手段】本定着装置4では、加熱ローラ14と、加熱ローラ14の軸方向中央部としての中央通紙域21を加熱するための中央ヒータとしての第1のヒータ16と、加熱ローラ14の軸方向端部22を加熱するための端部ヒータとしての第2のヒータ17と、加熱ローラ14の軸方向端部22の非通紙域20の温度を検出するための温度センサ18と、制御部6とを有する。制御部6は、定着動作中に予め定める目標温度と温度センサ18による検出温度との差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17を所定の関係の下に連動通電制御を行い、定着動作終了から待機中は、定着動作終了直前の第2のヒータ17への通電が停止されているときに、第1のヒータ16を所定時間通電し、加熱ローラ14の軸方向中央部が軸方向端部22よりも低温であることを解消する。
【選択図】 図3
【解決手段】本定着装置4では、加熱ローラ14と、加熱ローラ14の軸方向中央部としての中央通紙域21を加熱するための中央ヒータとしての第1のヒータ16と、加熱ローラ14の軸方向端部22を加熱するための端部ヒータとしての第2のヒータ17と、加熱ローラ14の軸方向端部22の非通紙域20の温度を検出するための温度センサ18と、制御部6とを有する。制御部6は、定着動作中に予め定める目標温度と温度センサ18による検出温度との差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17を所定の関係の下に連動通電制御を行い、定着動作終了から待機中は、定着動作終了直前の第2のヒータ17への通電が停止されているときに、第1のヒータ16を所定時間通電し、加熱ローラ14の軸方向中央部が軸方向端部22よりも低温であることを解消する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に用いられて、トナー像を用紙等に定着するための定着装置に関する。
従来の定着装置には、省エネルギーのために、定着動作しない待機時の加熱ローラの温度(待機温度)を、定着動作のための通紙時の加熱ローラの温度よりも低くした定着装置がある。通例、待機時の加熱ローラは、軸方向に均等に温度制御される。
また、従来の定着装置には、加熱ローラを軸方向について均等に加熱するヒータを有し、定着動作時の通紙枚数に応じて加熱ローラの待機温度を変化させるようにした定着装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−149991号公報
また、従来の定着装置には、加熱ローラを軸方向について均等に加熱するヒータを有し、定着動作時の通紙枚数に応じて加熱ローラの待機温度を変化させるようにした定着装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、例えば、多数の小サイズの用紙を通紙する定着動作では、加熱ローラの軸方向中央部からのみ熱が奪われる結果、加熱ローラの軸方向中央部の温度が軸方向端部の温度よりも低くなることがある。その後に、待機状態を挟んで、次回の定着動作が実行される場合に、加熱ローラの軸方向中央部の温度が低く、定着不良が発生することがある。
従来の定着装置では、待機時の加熱ローラの温度を軸方向について均等に制御していたので、加熱ローラの軸方向中央部の温度が軸方向端部の温度よりも低くなると、加熱ローラの温度を精度よく制御できず、その結果、上述のように定着不良が生じてしまう。
従来の定着装置では、待機時の加熱ローラの温度を軸方向について均等に制御していたので、加熱ローラの軸方向中央部の温度が軸方向端部の温度よりも低くなると、加熱ローラの温度を精度よく制御できず、その結果、上述のように定着不良が生じてしまう。
また、加熱ローラの軸方向中央部の温度を確実に高くしようとして、加熱ローラ全体の温度を高くすると、軸方向端部の温度が過度に高くなることがある。その結果、加熱ローラに劣化が生じる虞がある。また、消費エネルギーも大きい。特許文献1の定着装置でも同様の課題がある。
そこで、この発明の目的は、加熱ローラの適切な温度制御を確実に実行できる定着装置を提供することである。
そこで、この発明の目的は、加熱ローラの適切な温度制御を確実に実行できる定着装置を提供することである。
本発明は、トナーを転写された転写材のトナーを定着する定着装置であって、軸方向に長手の加熱ローラと、加熱ローラの軸方向中央部を加熱するための中央ヒータと、加熱ローラの軸方向端部を加熱するための端部ヒータと、加熱ローラの軸方向端部の非通紙域の温度を検出するための温度センサと、定着動作中は、予め定める目標温度と上記温度センサによる検出温度との差に基づいて、上記中央ヒータおよび端部ヒータを所定の関係の下に連動通電制御を行い、定着動作終了から待機中は、定着動作終了直前の端部ヒータへの通電状態に基づき上記中央ヒータおよび端部ヒータの通電制御を行う通電制御手段と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、予め定める目標温度と上記温度センサによる検出温度との差に基づいて、上記中央ヒータおよび端部ヒータを所定の関係の下に連動通電制御を行うことにより、定着動作中に多数の小サイズの用紙が通紙される場合でも、そうでない場合でも、加熱ローラの温度を適切に制御でき、例えば軸方向の温度分布を適切に維持することができる。定着動作終了後には、定着動作終了直前の端部ヒータへの通電状態に基づくことにより、この通電状態に関連する加熱ローラの軸方向中央部と端部との温度差の大小を判断することができる。この判断結果に基づいて、定着動作終了から待機中に、中央ヒータおよび端部ヒータを所定の態様で通電することにより、軸方向の温度差を適切にすることが可能となる。その結果、例えば、多数の小サイズの用紙を通紙した後に生じる軸方向中央部の温度低下を、定着動作終了から待機中に、解消することができる。従って、待機中および次回の定着動作において、加熱ローラの軸方向中央部と軸方向端部とのそれぞれを適切に温度制御することができる。
具体的には、本発明において、通電制御手段は、定着動作終了直前に端部ヒータが通電されていた場合、定着動作終了から待機中は、中央ヒータおよび端部ヒータの両方に通電制御する場合がある。この場合、定着動作終了直前に端部ヒータが通電されていたことに基づいて、定着動作終了後の加熱ローラの温度が軸方向に均等であると判断できる。従って、定着動作終了から待機中に、温度センサによる検出温度が待機中の目標温度になるように、中央ヒータおよび端部ヒータの両方への通電が制御されることにより、加熱ローラの温度を例えば軸方向に均等にすることができる。
また、本発明において、通電制御手段は、定着動作終了直前に端部ヒータが通電されていない場合、定着動作終了から待機中の一定期間は、中央ヒータのみに通電制御する場合がある。この場合、例えば、定着動作終了直前に端部ヒータが通電されていないことに基づいて、定着動作終了後の加熱ローラの軸方向中央部の温度が軸方向端部の温度よりも低下していると判断できる。従って、中央ヒータのみが上記一定期間で通電されることにより、加熱ローラの軸方向中央部の温度を高めて、加熱ローラの温度を例えば軸方向に均等にすることができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態では、定着装置が画像形成装置としての複写機に適用された場合に則して説明するが、本発明はこれに限らず、例えば、定着装置が画像形成装置としてのプリンタやファクシミリに適用されてもよい。
図1は、本発明の一実施形態の定着装置を含む複写機の概略構成の模式図である。図1を参照する。
本実施形態では、定着装置が画像形成装置としての複写機に適用された場合に則して説明するが、本発明はこれに限らず、例えば、定着装置が画像形成装置としてのプリンタやファクシミリに適用されてもよい。
図1は、本発明の一実施形態の定着装置を含む複写機の概略構成の模式図である。図1を参照する。
複写機1は、原稿画像を読み取るための読取部2と、この読取部2により得られる原稿画像に応じた画像データに基づきトナー像を形成し所定の転写材としての用紙に転写する画像形成部3と、この画像形成部3により転写されたトナー像を用紙に加熱定着させる定着装置4と、画像形成部3に用紙を供給し搬送する用紙供給部5と、複写機1の動作を制御するための制御部6とを有している。
用紙供給部5は、異なるサイズの用紙を収容できるように複数の用紙トレイ7を有している。用紙トレイ7ごとに、異なるサイズの複数の用紙が積層されて収容されている。一方の用紙トレイ7には、幅寸法(用紙の搬送方向に対して直角に交差する方向であって用紙の厚み方向と直角に交差する方向の寸法)が相対的に大きな用紙(大サイズの用紙ともいう。)が収容され、他方の用紙トレイ7には、幅寸法が相対的に小さな用紙(小サイズの用紙ともいう。)が収容されている。画像形成部3での画像形成のタイミングに合わせて、何れかの用紙トレイ7から順に一枚ずつ用紙が繰り出され、画像形成部3へ搬送される。
画像形成部3は、画像データに応じた所定のビーム光を得るための光学部8と、ビーム光に応じた潜像を形成するための円柱形状をなす像担持体としての感光体ドラム9と、高電圧を印加されることにより感光体ドラム9を帯電させるメインチャージャ10(帯電チャージャ)と、感光体ドラム9に形成された静電潜像をトナーにより顕像化する現像装置11と、感光体ドラム9に形成されたトナー像を用紙に転写するための転写部12と、トナー像が転写された後の感光体ドラム9の表面をクリーニングするためのクリーナ13とを有している。
画像形成部3によりトナー像を転写された用紙は定着装置4に搬送される。定着装置4は、トナーを転写された用紙に、そのトナーを定着する。
定着装置4は、搬送された用紙および用紙上に転写されたトナーTを加熱する加熱ローラ14と、この加熱ローラ14と対向し接触する加圧部材としての加圧ローラ15と、加熱ローラ14の温度を上昇させるための第1および第2のヒータ16,17と、加熱ローラ14の温度を検出するための温度センサ18とを有している。
定着装置4は、搬送された用紙および用紙上に転写されたトナーTを加熱する加熱ローラ14と、この加熱ローラ14と対向し接触する加圧部材としての加圧ローラ15と、加熱ローラ14の温度を上昇させるための第1および第2のヒータ16,17と、加熱ローラ14の温度を検出するための温度センサ18とを有している。
加熱ローラ14は、金属製の円筒形状部材の表面にフッ素樹脂をコートした中空形状をなす筒状部材であり、その軸方向に長く形成されている。
加圧ローラ15は、金属筒の表面に耐熱性を有する弾性体層が比較的に厚く形成されていて、その軸方向に長く形成されている。
加熱ローラ14および加圧ローラ15は、回転自在にそれぞれ支持部材(図示せず)により支持され、互いに対向して平行に配置され、相対向する外周面14a,15aのニップ部同士で接触している。加圧ローラ15は、加熱ローラ14の外周面14aを押圧している。加熱ローラ14は、駆動源としての電動モータ(図示せず)により所定の回転方向に駆動される。加熱ローラ14の回転に連動して、加圧ローラ15が逆向きに回転する。未定着のトナーを転写された用紙を、加熱ローラ14と加圧ローラ15とのニップ部同士の間に通して、用紙上のトナーを加熱および加圧することにより用紙に溶着する。
加圧ローラ15は、金属筒の表面に耐熱性を有する弾性体層が比較的に厚く形成されていて、その軸方向に長く形成されている。
加熱ローラ14および加圧ローラ15は、回転自在にそれぞれ支持部材(図示せず)により支持され、互いに対向して平行に配置され、相対向する外周面14a,15aのニップ部同士で接触している。加圧ローラ15は、加熱ローラ14の外周面14aを押圧している。加熱ローラ14は、駆動源としての電動モータ(図示せず)により所定の回転方向に駆動される。加熱ローラ14の回転に連動して、加圧ローラ15が逆向きに回転する。未定着のトナーを転写された用紙を、加熱ローラ14と加圧ローラ15とのニップ部同士の間に通して、用紙上のトナーを加熱および加圧することにより用紙に溶着する。
図2は、定着装置4の要部の平面視での断面図である。図2を参照する。
加熱ローラ14の外周面14aは、定着処理するときに用紙と接する通紙域19と、定着処理するときに用紙と接することがない一対の非通紙域20とを有する。
一対の非通紙域20は、通紙域19以外の外周面14aの残りの部分であり、加熱ローラ14の端面から軸方向Sに所定距離までの部分である。
加熱ローラ14の外周面14aは、定着処理するときに用紙と接する通紙域19と、定着処理するときに用紙と接することがない一対の非通紙域20とを有する。
一対の非通紙域20は、通紙域19以外の外周面14aの残りの部分であり、加熱ローラ14の端面から軸方向Sに所定距離までの部分である。
通紙域19は、定着処理可能な最大幅(加熱ローラ14の軸方向についての寸法)の用紙(上述の大サイズの用紙に相当する)を定着処理するときに当該最大幅の用紙と接する領域と一致している。通紙域19の軸方向寸法は、具体的には、JIS規格のA3サイズの用紙の短手寸法に等しく設定されている。また、通紙域19内には、加熱ローラ14の軸方向中央部としての中央通紙域21が設定されている。
中央通紙域21は、定着処理可能な予め定める相対的に小さなサイズの用紙(上述の小サイズの用紙に相当する。)を定着処理するときに、当該用紙と接する領域である。中央通紙域21の軸方向寸法は、通紙域19の軸方向寸法の値未満で設定され、具体的には、JIS規格のA4サイズの用紙の短手寸法に等しく設定されている。また、通紙域19と中央通紙域21の軸方向中央位置は、互いに一致している。
第1のヒータ16は、加熱ローラ14の軸方向中央部としての中央通紙域21を加熱することができ、このための中央ヒータとして機能する。具体的には、第1のヒータ16は、その軸線方向に長いヒータランプであり、発熱する発熱部が、第1のヒータ16の長手方向の中央部に重点的に配置されている。第1のヒータ16に通電することにより、加熱ローラ14の中央通紙域21が主に加熱される。
第2のヒータ17は、加熱ローラ14の外周面14aの軸方向端部22を加熱することができ、このための端部ヒータとして機能する。具体的には、第2のヒータ17は、その軸線方向に長いヒータランプであり、発熱する発熱部が、第2のヒータ17の長手方向の端部に重点的に配置されている。第2のヒータ17に通電することにより、加熱ローラ14の軸方向端部22が主に加熱される。ここで、軸方向端部22は、具体的には、中央通紙域21以外の外周面14aの残りの部分であり、非通紙域20の少なくとも一部を含んでいる。
第1および第2のヒータ16,17は、加熱ローラ14の内部に配置されていて、支持部材(図示せず)により支持されている。加熱ローラ14の軸方向Sに沿って、第1および第2のヒータ16,17の長手方向が延びている。
温度センサ18は、検出素子としてのサーミスタを有している。温度センサ18は、加熱ローラ14の外周面14aの軸方向の一方の端部であって非通紙域20にあって両ヒータ16,17により加熱される部分に接触状態で対向して配置され、この部分の温度を検出することができる。本実施形態の定着装置4は、加熱ローラ14の温度を検出するために、非通紙域20に対向した単一の温度センサ18のみを有している。
温度センサ18は、検出素子としてのサーミスタを有している。温度センサ18は、加熱ローラ14の外周面14aの軸方向の一方の端部であって非通紙域20にあって両ヒータ16,17により加熱される部分に接触状態で対向して配置され、この部分の温度を検出することができる。本実施形態の定着装置4は、加熱ローラ14の温度を検出するために、非通紙域20に対向した単一の温度センサ18のみを有している。
また、定着装置4は、加熱ローラ14の温度を制御するための上述の制御部6と、制御部6により制御されて第1および第2のヒータ16,17へ選択的に通電するための駆動回路23とを有している。
制御部6は、制御中枢としてのマイクロコンピュータ(CPU)と、記憶手段としてのメモリとを有している。制御部6は、予め記憶されたプログラムに基づいて、複写機1全体および定着装置4の動作を制御する。
制御部6は、制御中枢としてのマイクロコンピュータ(CPU)と、記憶手段としてのメモリとを有している。制御部6は、予め記憶されたプログラムに基づいて、複写機1全体および定着装置4の動作を制御する。
制御部6は、駆動回路23を介して第1および第2のヒータ16,17に接続されていて、第1および第2のヒータ16,17への通電を制御するための通電制御手段として機能する。
制御部6は、第1および第2のヒータ16,17への通電量を互いに独立して調節でき、通電量に応じた出力を得ることができる。以下の説明では、第1のヒータ16の出力を、最大出力に対する比率(%)により示す。第2のヒータ17への通電量も同様に示す。また、制御部6は、第1および第2のヒータ16,17への通電を所望のタイミングで自在に開始し、または停止することができる。
制御部6は、第1および第2のヒータ16,17への通電量を互いに独立して調節でき、通電量に応じた出力を得ることができる。以下の説明では、第1のヒータ16の出力を、最大出力に対する比率(%)により示す。第2のヒータ17への通電量も同様に示す。また、制御部6は、第1および第2のヒータ16,17への通電を所望のタイミングで自在に開始し、または停止することができる。
制御部6は、第1および第2ヒータ16,17を選択的に駆動することができる。制御部6は、第2のヒータ17の出力を0%になるように通電を制御し、第1のヒータ16のみを出力させることができる。また、第1および第2のヒータ16,17の出力が同時に100%であるときには、加熱ローラ14の通紙域19が軸方向Sについて均等に加熱されるようになっている。
また、制御部6には、温度センサ18が接続されている。制御部6は、温度センサ18からの出力信号に基づいて、加熱ローラ14の外周面14a上の非通紙域20の温度を検出することができる。
制御部6は、所定時間ごとに、予め設定された目標温度と、温度センサ18により検出された温度(検出温度ともいう。)とを比較し、検出温度と目標温度との差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17への通電を制御する。目標温度としては、定着動作のための定着目標温度と、これよりも低い待機時の待機目標温度とが設定されている。
制御部6は、所定時間ごとに、予め設定された目標温度と、温度センサ18により検出された温度(検出温度ともいう。)とを比較し、検出温度と目標温度との差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17への通電を制御する。目標温度としては、定着動作のための定着目標温度と、これよりも低い待機時の待機目標温度とが設定されている。
制御部6は、複写機1が画像形成動作を開始するために使用者が操作するための操作部24と接続されている。操作部24としては、操作スイッチの他、パーソナルコンピュータ等の外部機器であってもよい。この外部機器は、制御部6に接続されたときに、操作部として機能する。
制御部6は、画像形成のための画像形成モードと、待機状態にあるときの待機モードとを有している。画像形成モードと待機モードとは、択一的に切り換えられる。画像形成モードでは、複写機1全体としては画像形成動作としてのコピー動作が行われ、定着装置4としては定着動作が行われる。
制御部6は、画像形成のための画像形成モードと、待機状態にあるときの待機モードとを有している。画像形成モードと待機モードとは、択一的に切り換えられる。画像形成モードでは、複写機1全体としては画像形成動作としてのコピー動作が行われ、定着装置4としては定着動作が行われる。
また、制御部6には、用紙の搬送状態を検知するための検知センサとしての第1および第2の検知スイッチ25,26が接続されている。第1および第2のスイッチ25,26は、用紙搬送路に臨んで配置され、用紙の近接に感応して、出力信号のON/OFF状態が切り換わる。
第1のスイッチ25は、用紙搬送方向について一対のレジストローラ27よりも上流側に配置されている。用紙が、用紙トレイ7から供給されて一対のレジストローラ27に到達すると、第1のスイッチ25の出力信号はOFF状態からON状態に切り換わる。この状態変化に応答して、制御部6は、感光体ドラム9にトナー像を形成するとともに、所定のタイミングでレジストローラ27を駆動して、用紙を画像形成部3に送り出す。用紙がレジストローラ27から送り出されると、第1のスイッチ25の出力信号は、ON状態からOFF状態に切り換わる。
第1のスイッチ25は、用紙搬送方向について一対のレジストローラ27よりも上流側に配置されている。用紙が、用紙トレイ7から供給されて一対のレジストローラ27に到達すると、第1のスイッチ25の出力信号はOFF状態からON状態に切り換わる。この状態変化に応答して、制御部6は、感光体ドラム9にトナー像を形成するとともに、所定のタイミングでレジストローラ27を駆動して、用紙を画像形成部3に送り出す。用紙がレジストローラ27から送り出されると、第1のスイッチ25の出力信号は、ON状態からOFF状態に切り換わる。
第2のスイッチ26は、用紙搬送方向に沿って下流側の端部に配置されている。用紙が、定着装置4から外部の排紙トレイ28へ送り出される際に、第2のスイッチ26の近傍を通過し、これに伴い、第2のスイッチ26の出力信号はOFF状態からON状態を経てOFF状態に順に切り換わる。この状態変化に応答して、制御部6は、次の用紙へのコピー動作を開始したり、または、コピー動作を終了する。
図3は、制御部6の制御内容のフローチャートである。図1と図3を参照して、主に定着装置4の制御について説明する。なお、図3では、第1および第2のヒータ16,17を、中央ヒータおよび端部ヒータと示した。
電源が投入されると、待機モードが実行される。
待機モードでは、検出温度が待機目標温度、例えば170度になるように、待機目標温度と検出温度との差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17への通電を、互いに同様に制御する。検出温度が目標温度未満で低い場合に、第1および第2のヒータ16,17への通電が互いに同様に行われ、検出温度が目標温度以上に高い場合に、第1および第2のヒータ16,17への通電が互いに同様に停止される。
電源が投入されると、待機モードが実行される。
待機モードでは、検出温度が待機目標温度、例えば170度になるように、待機目標温度と検出温度との差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17への通電を、互いに同様に制御する。検出温度が目標温度未満で低い場合に、第1および第2のヒータ16,17への通電が互いに同様に行われ、検出温度が目標温度以上に高い場合に、第1および第2のヒータ16,17への通電が互いに同様に停止される。
制御部6は、操作部24からの信号を受けると、画像形成モードに移行し、コピー動作を開始する。例えば、用紙一枚ごとに、画像形成部3でトナー像が用紙に転写され、この用紙が定着装置4に搬送される。
定着動作中には、温度センサ18により、加熱ローラ14の温度が検出される(ステップS1)。制御部6は、検出温度Tが定着目標温度T0、例えば190度になるように、定着目標温度T0と検出温度Tとの差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17を所定の関係の下に連動通電制御を行う(ステップS2〜S12)。
定着動作中には、温度センサ18により、加熱ローラ14の温度が検出される(ステップS1)。制御部6は、検出温度Tが定着目標温度T0、例えば190度になるように、定着目標温度T0と検出温度Tとの差に基づいて、第1および第2のヒータ16,17を所定の関係の下に連動通電制御を行う(ステップS2〜S12)。
連動通電制御での上記所定の関係としては、具体的には、定着目標温度T0と検出温度Tとの差に応じて第1および第2のヒータ16,17の出力が予め定められている。
すなわち、定着目標温度T0と検出温度Tとが、T<(T0−10)の関係を満たす場合、具体的には、検出温度Tが180度未満の場合(ステップS2でYES)には、第1および第2のヒータ16,17はともに出力100%で駆動される(ステップS3)。
すなわち、定着目標温度T0と検出温度Tとが、T<(T0−10)の関係を満たす場合、具体的には、検出温度Tが180度未満の場合(ステップS2でYES)には、第1および第2のヒータ16,17はともに出力100%で駆動される(ステップS3)。
定着目標温度T0と検出温度Tとが、(T0−10)≦T<(T0−5)の関係を満たす場合、具体的には、検出温度Tが180度以上且つ185度未満の場合(ステップS2でNO、ステップS4でYES)には、第1のヒータ16は出力100%で駆動され、第2のヒータ17は出力50%で駆動される(ステップS5)。
定着目標温度T0と検出温度Tとが、(T0−5)≦T<(T0+5)の関係を満たす場合、具体的には、検出温度Tが185度以上且つ195度未満の場合(ステップS2,4でNO、ステップS6でYES)には、第1のヒータ16の出力が30%以上且つ80%以下の範囲内の所定値になるように制御される。第2のヒータ17の出力が0%以上且つ20%以下の範囲内の所定値になるように制御される(ステップS7〜S11)。
定着目標温度T0と検出温度Tとが、(T0−5)≦T<(T0+5)の関係を満たす場合、具体的には、検出温度Tが185度以上且つ195度未満の場合(ステップS2,4でNO、ステップS6でYES)には、第1のヒータ16の出力が30%以上且つ80%以下の範囲内の所定値になるように制御される。第2のヒータ17の出力が0%以上且つ20%以下の範囲内の所定値になるように制御される(ステップS7〜S11)。
具体的には、第1および第2のヒータ16,17の出力が、予め記憶された値になるように制御される(ステップS7)。上述の予め記憶された値は、第1のヒータ16の出力の初期値として80%に設定され、第2のヒータ17の出力の初期値として20%に設定されている。また、出力についての予め記憶された値は、以下のように変更され、その結果、変更された出力が得られるように、通電が制御される。
ステップS8では、検出温度Tの状態が判断される。具体的には、温度検出は所定時間ごとに行われていて、最新の検出温度と、その直前の検出温度とを比較する。
検出温度Tが低下しつつある場合には、出力について予め記憶された値は、少なくとも一方のヒータ16,17の出力が高くなるように、表1に示す値から選択されて変更される(ステップS9)。
検出温度Tが低下しつつある場合には、出力について予め記憶された値は、少なくとも一方のヒータ16,17の出力が高くなるように、表1に示す値から選択されて変更される(ステップS9)。
表1には、中央ヒータとしての第1のヒータ16の出力の値と、端部ヒータとしての第2のヒータ17の出力の値とが、対をなして横に並んで記載され、複数の対が、縦に並んで記載されている。変更前の対をなす値よりも一行上に記載された対をなす値が、ステップS9で選択される。また、変更前の対をなす値が、最も上の行の値である場合には、変更しない。
検出温度Tが変化していない場合には、出力について予め記憶された値は変更されない(ステップS10)。
検出温度Tが上昇しつつある場合には、出力について予め記憶された値は、少なくとも一方のヒータ16,17の出力が低くなるように、表1に示す値から選択されて変更される(ステップS11)。表1において、変更前の対をなす値よりも一行下に記載された対をなす値が、ステップS11で選択される。また、変更前の対をなす値が、最も下の行の値である場合には、変更しない。
検出温度Tが上昇しつつある場合には、出力について予め記憶された値は、少なくとも一方のヒータ16,17の出力が低くなるように、表1に示す値から選択されて変更される(ステップS11)。表1において、変更前の対をなす値よりも一行下に記載された対をなす値が、ステップS11で選択される。また、変更前の対をなす値が、最も下の行の値である場合には、変更しない。
ステップS6で、定着目標温度T0と検出温度Tとが、(T0+5)≦Tの関係を満たす場合、具体的には、検出温度Tが195度以上の場合(ステップS2,4,6でNO)には、第1および第2のヒータ16,17の出力はともに0%とされ、通電はともに停止される(ステップS12)。
予め定められた枚数の用紙に画像が形成されると、画像形成モードが終了する(ステップS13でYES)。
予め定められた枚数の用紙に画像が形成されると、画像形成モードが終了する(ステップS13でYES)。
本実施形態では、制御部6は、定着動作終了直前の第2のヒータ17への通電状態を記憶し、待機モードに移行する。記憶された通電状態に基づいて、定着動作終了から待機中において第1および第2のヒータ16,17の通電が以下のように制御される(ステップS14〜16)。
画像形成動作中に、制御部6は、定着動作終了直前の所定の期間中に、第2のヒータ17への通電が、所定の停止時間以上で停止されたことを記憶している。
画像形成動作中に、制御部6は、定着動作終了直前の所定の期間中に、第2のヒータ17への通電が、所定の停止時間以上で停止されたことを記憶している。
本実施形態では、定着動作終了直前の所定の期間中は、画像形成モードにおいて最後に画像形成された用紙(最終紙ともいう。)にコピー動作または定着動作が行われている間であり、より詳細には、最終紙が第1の検知スイッチ25の位置を通過したタイミング(第1のスイッチ25の出力信号がON状態からOFF状態に切り換わったタイミングに相当する。)から最終紙が第2のスイッチ26の位置を通過したタイミング(第2のスイッチ26の出力信号がON状態からOFF状態に切り換わったタイミングに相当する。)までの間である。
所定の停止時間は、後述するように加熱ローラ14の軸方向についての温度の変化を確実に判断できるような値である。本実施形態では、所定の停止時間は、一枚の用紙にコピー動作または定着動作が行われるのに要する時間と等しい値またはこの値に近似した値に設定されている。第2のヒータ17への通電が全く行われずに最終紙の定着動作がなされた場合に、通電が停止されたことが記憶される。
ステップS14では、定着動作終了直前に第2のヒータ17への通電が停止されたか否かを判断する。
ステップS14において、通電が行われていたと判断される場合には(ステップS14でYES)、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が軸方向端部22の温度に比べて低下していないか、または低下していたとしても許容できる程度の低下量であると判断できる。この場合、定着動作終了から待機中は、第1および第2のヒータ16,17への通電を互いに同様に制御する(ステップS15)。
ステップS14において、通電が行われていたと判断される場合には(ステップS14でYES)、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が軸方向端部22の温度に比べて低下していないか、または低下していたとしても許容できる程度の低下量であると判断できる。この場合、定着動作終了から待機中は、第1および第2のヒータ16,17への通電を互いに同様に制御する(ステップS15)。
ステップS15では、定着動作終了直後には、第1および第2のヒータ16,17への通電をともに停止する。検出温度が待機目標温度にまで低下した後は、待機目標温度と検出温度とが等しくなるように、待機目標温度と検出温度との差に基づいて、両ヒータ16,17への通電を、同じ出力で同時に行い、同時に停止する。
ステップS14において、通電が停止されていたと判断される場合には(ステップS14でNO)、定着動作終了直後からの一定期間、第1のヒータ16のみに所定通電量で通電する(ステップS16)。その後、第1のヒータ16への通電は停止される。以後、検出温度が待機目標温度になるように、第1および第2のヒータ16,17が互いに同様に制御される(ステップS15)。
ステップS14において、通電が停止されていたと判断される場合には(ステップS14でNO)、定着動作終了直後からの一定期間、第1のヒータ16のみに所定通電量で通電する(ステップS16)。その後、第1のヒータ16への通電は停止される。以後、検出温度が待機目標温度になるように、第1および第2のヒータ16,17が互いに同様に制御される(ステップS15)。
ステップS16での第1のヒータ16への通電の所定時間および所定通電量は、軸方向中央部の温度が軸方向端部22の温度よりも所定温度差で高くなるように設定されている。なお、所定時間および所定通電量が、軸方向中央部および軸方向端部22の温度がほぼ等しくて、その温度差が所定量以下に小さくなるように設定されていてもよい。
次に、多数の小サイズの用紙に画像形成がなされる場合について、図1および図3を参照して具体的に説明する。
次に、多数の小サイズの用紙に画像形成がなされる場合について、図1および図3を参照して具体的に説明する。
待機モードから画像形成モードに移行した直後には、検出温度は170度である。第1および第2のヒータ16,17の出力は、100%に制御される(ステップS3)。時間が経過すると、加熱ローラ14の温度が上昇し、検出温度も上昇する。
検出温度が175度に到達すると、制御部6は、プリント信号を発し、画像形成部3により、画像形成動作が開始され、定着装置4では定着動作が開始される。小サイズの用紙は、加熱ローラ14の軸方向中央部から熱を奪い、その一方で、第1のヒータ16が、加熱ローラ14の軸方向中央部を加熱する。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度は、通紙時に急低下し、その後緩やかに上昇し続ける。一方で、小サイズの用紙は、加熱ローラ14の軸方向端部22から熱を奪わず、第2のヒータ17による加熱も継続されるので、軸方向端部22の温度は上昇し続ける。これとともに、検出温度も上昇する。
検出温度が175度に到達すると、制御部6は、プリント信号を発し、画像形成部3により、画像形成動作が開始され、定着装置4では定着動作が開始される。小サイズの用紙は、加熱ローラ14の軸方向中央部から熱を奪い、その一方で、第1のヒータ16が、加熱ローラ14の軸方向中央部を加熱する。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度は、通紙時に急低下し、その後緩やかに上昇し続ける。一方で、小サイズの用紙は、加熱ローラ14の軸方向端部22から熱を奪わず、第2のヒータ17による加熱も継続されるので、軸方向端部22の温度は上昇し続ける。これとともに、検出温度も上昇する。
用紙の定着が順次行われ、検出温度が180度に到達すると(ステップS4でYES)、第1のヒータ16の出力は100%に維持され、第2のヒータ17の出力は50%に下げられる(ステップS5)。さらに、検出温度が185度に到達すると(ステップS6でYES)、第1のヒータ16の出力は80%に下げられ、第2のヒータ17の出力は20%に下げられる(ステップS7)。加熱ローラ14の軸方向中央部の温度は、上昇度合いが緩やかになって上昇し続ける。一方で、軸方向端部22の温度は、上昇し続けるがその上昇度合いがさらに低下する。この間、軸方向中央部と軸方向端部22との温度差はさらに小さくなる。検出温度も、端部の温度に比例して上昇し続ける。
また、検出温度が185度に到達すると、両ヒータ16,17の出力が、表1の一段階低い値に変更される。検出温度がさらに上昇して186度になると、第1のヒータ16の出力が、変更後の値である75%に下げられ、第2のヒータ17の出力が、変更後の0%に下げられ(ステップS7)、両ヒータ16,17が駆動される。加熱ローラ14の軸方向中央部の温度は、より一層緩やかに上昇し続ける。一方で、軸方向端部22の温度は、上昇しなくなる。この間、軸方向中央部と軸方向端部22との温度差は、さらに小さくなる。検出温度も、端部の温度と同様に上昇しなくなり、時間的に変化しなくなるが、前回の検出温度よりも高い温度を検出しているので、両ヒータ16,17の出力としては、表1の一段階低い値に変更される。その後も、検出温度は維持されて186度であるので、第1のヒータ16の出力は、変更後の70%に下げられ、第2のヒータ17の出力は0%で維持される(ステップS7)。加熱ローラ14の軸方向中央部の温度は、時間的に一定に維持され、軸方向端部22の温度は時間的に一定に維持され、検出温度も時間的に一定になる。この状態で、定着動作が継続される。
このように、定着動作中に多数の小サイズの用紙が通紙されると、加熱ローラ14の軸方向中央部からのみ熱が奪われるので、上記温度センサ18の検出温度は高くなる傾向にあり、定着目標温度と検出温度との差が小さくなる。この場合には、第1のヒータ16のみを通電するようにして、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度を高め、加熱ローラ14の温度を軸方向について適切な温度差の範囲内に維持するようにしている。
最終紙が通されるときには、用紙が通過するのに伴って、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が急低下し、その後第1のヒータ16により加熱ローラ14の軸方向中央部が短時間だけ加熱される。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が相対的に低く、軸方向端部22の温度が相対的に高くなっている。
最終紙が通されるときに、第2のヒータ17は停止されていたので(ステップS14でNO)、その後、第1のヒータ16を所定時間および所定通電量で通電する(ステップS16)。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が所定温度上昇し、軸方向端部22よりも所定温度高くなる。その後、検出温度が待機目標温度になるように、両ヒータ16,17が互いに同様に制御される(ステップS15)。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が、軸方向端部22の温度よりも所定温度高い状態を維持される。
最終紙が通されるときに、第2のヒータ17は停止されていたので(ステップS14でNO)、その後、第1のヒータ16を所定時間および所定通電量で通電する(ステップS16)。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が所定温度上昇し、軸方向端部22よりも所定温度高くなる。その後、検出温度が待機目標温度になるように、両ヒータ16,17が互いに同様に制御される(ステップS15)。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が、軸方向端部22の温度よりも所定温度高い状態を維持される。
次に、多数の大サイズの用紙に画像形成される場合を具体的に説明する。
大サイズの用紙が定着装置4に通紙される場合、大サイズの用紙は、加熱ローラ14の軸方向中央部および端部から、軸方向に均等に熱を奪う。その一方で、両ヒータ16,17により、加熱ローラ14は、軸方向について均等に加熱される。その結果、軸方向端部22の温度は上昇し、小サイズの用紙が通されたときの加熱ローラ14の軸方向端部22の温度に比べて上昇度合いが低くなる。軸方向端部22の温度に比例して、検出温度も上昇する。用紙が順次定着されるのに伴い、検知温度が175度〜180度の範囲内の値に達すると、検出温度は時間的にほぼ一定になり、軸方向中央部および端部の温度も同様に一定になる。加熱ローラ14の軸方向中央部の温度は、軸方向端部22の温度よりも所定温度高く維持され、画像形成モード開始前と同様の傾向に維持される。
大サイズの用紙が定着装置4に通紙される場合、大サイズの用紙は、加熱ローラ14の軸方向中央部および端部から、軸方向に均等に熱を奪う。その一方で、両ヒータ16,17により、加熱ローラ14は、軸方向について均等に加熱される。その結果、軸方向端部22の温度は上昇し、小サイズの用紙が通されたときの加熱ローラ14の軸方向端部22の温度に比べて上昇度合いが低くなる。軸方向端部22の温度に比例して、検出温度も上昇する。用紙が順次定着されるのに伴い、検知温度が175度〜180度の範囲内の値に達すると、検出温度は時間的にほぼ一定になり、軸方向中央部および端部の温度も同様に一定になる。加熱ローラ14の軸方向中央部の温度は、軸方向端部22の温度よりも所定温度高く維持され、画像形成モード開始前と同様の傾向に維持される。
このように、定着動作中に大サイズの用紙が通紙されると、加熱ローラ14の軸方向に均等に熱が奪われるので、上記温度センサ18の検出温度は、低くなる傾向にあり、定着目標温度と検出温度との差が大きくなる。この場合には、第1および第2のヒータ16,17をともに通電するようにして、加熱ローラ14の温度を軸方向に均等に維持できるようにしている。
最終紙が通紙されるときに、第2のヒータ17は通電されるので(ステップS14でYES)、画像形成動作が終了した後は、第1および第2のヒータ16,17は互いに同様に制御される(ステップS15)。その結果、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度と、軸方向端部22の温度は、同様に変化し、軸方向中央部の温度が軸方向端部22の温度よりも高く維持され、検出温度が待機目標温度に等しくなる。
このように本発明の実施形態によれば、定着動作中に予め定める目標温度と上記温度センサ18による検出温度との差に基づいて、上記第1および第2のヒータ16,17を所定の関係の下に連動通電制御を行うことにより、定着動作中に多数の小サイズの用紙が通紙される場合でも、そうでない場合でも、加熱ローラ14の温度を適切に制御できる。例えば加熱ローラ14の軸方向の温度分布を適切に維持することができ、より具体的には上記実施形態のように加熱ローラ14の軸方向中央部の温度を軸方向端部22よりも高く維持することができる。または、加熱ローラ14の温度を軸方向に均等に維持することもできる。
定着動作終了後には、定着動作終了直前の端部ヒータとしての第2のヒータ17への通電状態に基づくことにより、この通電状態に関連する加熱ローラ14の軸方向中央部と軸方向端部22との温度差の大小を判断することができる。この判断結果に基づいて、定着動作終了から待機中に、第1および第2のヒータ16,17を所定の態様で通電することにより、軸方向の温度差を適切にすることが可能となる。その結果、例えば、多数の小サイズの用紙を通紙した後に生じる軸方向中央部の温度低下を、定着動作終了から待機中に、解消することができる。従って、待機中および次回の定着動作において、加熱ローラ14の軸方向中央部と軸方向端部22とのそれぞれを適切に温度制御することができる。
具体的には、定着動作終了直前に第2のヒータ17が通電されていた場合、これに基づいて、定着動作終了直後に加熱ローラ14の温度が軸方向について均等に低下していると判断できる。従って、ステップS15の定着動作終了から待機中に、温度センサ18による検出温度が待機中の目標温度になるように、中央ヒータ16,17および端部ヒータ16,17の両方への通電が制御されて、加熱ローラ14の温度が、軸方向に均等に所要の温度で上昇または低下する。その結果、加熱ローラ14の温度を軸方向に適切に維持することができ、例えば加熱ローラ14の温度を軸方向に均等することができる。
また、定着動作終了直前に第2のヒータ17が通電されていない場合、これに基づいて、定着動作終了直後に加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が軸方向端部22の温度よりも低下していると判断できる。従って、ステップS16の定着動作終了から待機中に、第1のヒータ16のみが上記一定期間で通電制御され、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が高められ、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度が所要の温度で高められる。その結果、加熱ローラ14の温度を軸方向に適切な温度分布に直して維持することができ、例えば加熱ローラ14の温度を軸方向に均等にすることができる。
また、定着動作終了直前の端部ヒータ17への通電状態に基づくことにより、加熱ローラ14の状況を精度良く判断することができる。従って、加熱ローラ14の軸方向中央部の軸方向端部22に対する温度低下を確実に解消することができる。
また、加熱ローラ14が、薄肉であり且つ小径の場合、撓みが大きく、軸方向中央部になるほどにニップ部が狭くなるので、軸方向に均一に定着し難くなる。このような加熱ローラ14であっても、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度を、軸方向端部22の温度よりも高くしてあるので、軸方向に均一に定着することができる。
また、加熱ローラ14が、薄肉であり且つ小径の場合、撓みが大きく、軸方向中央部になるほどにニップ部が狭くなるので、軸方向に均一に定着し難くなる。このような加熱ローラ14であっても、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度を、軸方向端部22の温度よりも高くしてあるので、軸方向に均一に定着することができる。
また、加熱ローラ14の軸方向中央部のみを所定時間加熱することで、加熱ローラ14の温度を軸方向に均等にできるので、省エネルギーにも寄与する。
また、検出温度と目標温度との差に基づくことにより、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度を、非通紙域20の温度センサ18のみを用いて知ることができる。従って、温度センサ18が少なくてすむ。
また、検出温度と目標温度との差に基づくことにより、加熱ローラ14の軸方向中央部の温度を、非通紙域20の温度センサ18のみを用いて知ることができる。従って、温度センサ18が少なくてすむ。
また、温度センサ18は非通紙域20に接触状態で配置されている。これにより、非通紙域20の温度を介してこれに隣接する通紙域19の温度を高精度に測定することができ、通紙域19に配置したときに生じる不具合を防止することができる。すなわち、加熱ローラ14の通紙域19の表面を傷つけるおそれもなく、傷つきに起因して加熱ローラ14から用紙が離れ難くなることもない。また、未定着のトナーが温度センサ18に付着することを抑制することができ、未定着トナーの付着に起因する温度検出精度の低下を防止することができる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、定着動作終了直前の第2のヒータ17への通電状態を判断するための処理について以下のようにしてもよい。所定の停止時間としては、上述の設定の他、最終紙のコピー動作または定着動作に要する時間の半分以上の時間に設定することも考えられる。また、定着動作終了直前の所定の期間中としては、定着動作終了直前の複数枚の用紙にコピー動作または定着動作が行われている期間に設定してもよい。また、この場合の所定の停止時間としては、定着動作終了直前の所定の期間中として設定された複数の用紙に、コピー動作または定着動作が行われるのに要する時間と等しい値またはこの値に近似した値に設定されるのが好ましい。
例えば、定着動作終了直前の第2のヒータ17への通電状態を判断するための処理について以下のようにしてもよい。所定の停止時間としては、上述の設定の他、最終紙のコピー動作または定着動作に要する時間の半分以上の時間に設定することも考えられる。また、定着動作終了直前の所定の期間中としては、定着動作終了直前の複数枚の用紙にコピー動作または定着動作が行われている期間に設定してもよい。また、この場合の所定の停止時間としては、定着動作終了直前の所定の期間中として設定された複数の用紙に、コピー動作または定着動作が行われるのに要する時間と等しい値またはこの値に近似した値に設定されるのが好ましい。
また、ステップS16において第1のヒータ16への一定期間の通電は、定着動作終了直後に開始されていたが、これには限らず、例えば、画像形成動作終了から所定時間の経過後に開始されてもよいし、待機中の任意のタイミングで開始されてもよく、定着動作終了から待機中の一定期間に実行されればよい。
温度センサ18としては、加熱ローラ14の端部の外周に所定量の隙間を開けて対向して配置されて、非接触状態で温度を検出する温度センサ18を利用してもよい。また、温度センサ18としては、サーミスタ以外の温度センサ18を、例えば光学式の温度センサ18を利用してもよい。また、温度センサ18を複数個配置してもよく、少なくとも一つがあればよい。
温度センサ18としては、加熱ローラ14の端部の外周に所定量の隙間を開けて対向して配置されて、非接触状態で温度を検出する温度センサ18を利用してもよい。また、温度センサ18としては、サーミスタ以外の温度センサ18を、例えば光学式の温度センサ18を利用してもよい。また、温度センサ18を複数個配置してもよく、少なくとも一つがあればよい。
第1および第2のヒータ16,17としては、ハロゲンランプ、キセノンランプ等のヒータランプを利用でき、また、ヒータランプ以外の加熱手段を利用することもできる。また、第1のヒータ16は、加熱ローラ14の軸方向中央部のみを加熱するヒータであってもよい。また、第2のヒータ17は、加熱ローラ14の軸方向端部22のみを加熱するヒータであってもよく、この軸方向端部22は、少なくとも一方の端部であってもよい。この他、第1および第2のヒータ16,17の配置および構造は種々考えられる。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…定着装置
6…制御部(通電制御手段)
14…加熱ローラ
16…第1のヒータ(中央ヒータ)
17…第2のヒータ(端部ヒータ)
18…温度センサ
20…非通紙域
21…中央通紙域(軸方向中央部)
22…軸方向端部
S…軸方向
6…制御部(通電制御手段)
14…加熱ローラ
16…第1のヒータ(中央ヒータ)
17…第2のヒータ(端部ヒータ)
18…温度センサ
20…非通紙域
21…中央通紙域(軸方向中央部)
22…軸方向端部
S…軸方向
Claims (3)
- トナーを転写された転写材のトナーを定着する定着装置であって、
軸方向に長手の加熱ローラと、
加熱ローラの軸方向中央部を加熱するための中央ヒータと、
加熱ローラの軸方向端部を加熱するための端部ヒータと、
加熱ローラの軸方向端部の非通紙域の温度を検出するための温度センサと、
定着動作中は、予め定める目標温度と上記温度センサによる検出温度との差に基づいて、上記中央ヒータおよび端部ヒータを所定の関係の下に連動通電制御を行い、定着動作終了から待機中は、定着動作終了直前の端部ヒータへの通電状態に基づき上記中央ヒータおよび端部ヒータの通電制御を行う通電制御手段と、を含むことを特徴とする定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置において、
通電制御手段は、定着動作終了直前に端部ヒータが通電されていた場合、定着動作終了から待機中は、中央ヒータおよび端部ヒータの両方に通電制御することを特徴とする定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置において、
通電制御手段は、定着動作終了直前に端部ヒータが通電されていない場合、定着動作終了から待機中の一定期間は、中央ヒータのみに通電制御することを特徴とする定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005217667A JP2007033917A (ja) | 2005-07-27 | 2005-07-27 | 定着装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011099937A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
-
2005
- 2005-07-27 JP JP2005217667A patent/JP2007033917A/ja active Pending
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