JP2017223862A - 画像形成装置,画像形成装置の制御方法,およびプログラム - Google Patents

画像形成装置,画像形成装置の制御方法,およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】定着装置を備える画像形成装置において,皺の発生を低減し得る技術を提供すること。【解決手段】プリンタ100は,ピック開始のタイミングを制御するモードとして,温度制御の開始から所定の待機時間Wが経過したらシートSのピックを開始する第1のモードと,定着ニップの温度が定着温度Tpに到達したらシートSのピックを開始する第2のモードとを備える。そして,プリンタ100は,加圧ローラ82の累積回転時間が閾値時間を超えておらず,第2のモードでの制御を行うと決定した場合,ピック開始のタイミングを第2のモードのタイミングから遅延させる。一方,プリンタ100は,加圧ローラ82の累積回転時間が閾値時間を超えておらず,第1のモードでの制御を行うと決定した場合,ピック開始のタイミングを第2のモードの場合よりも短い時間だけ遅延させる。【選択図】図7

Description

本発明は,定着装置を備える画像形成装置,画像形成装置の制御方法,およびプログラムに関する。
従来から,電子写真方式によって画像を形成する画像形成装置では,シートに形成されたトナー像を熱定着させるための定着装置を備えている。定着装置の構成としては,例えば特許文献1に開示されているように,ヒータによって加熱されるベルトと,ベルトの内側に配置されたニップ部材と,ニップ部材との間でベルトを挟むことでニップを形成する加圧ローラと,を備えた構成が知られている。
特開平5−27625号公報
前述した定着装置を備える画像形成装置において,加熱側の回転体である加熱回転体の温度制御を開始してから加熱回転体の表面温度が目標温度に達するまでの時間は,加熱回転体の初期温度や,環境温度,またはヒータの出力等によって異なる。そのため,シートのピック開始が早い第1のモードと,シートのピック開始が第1のモードよりも遅い第2のモードとを有する画像形成装置であって,加熱回転体の表面温度が所定時間以内に目標温度に達することが想定される場合には,第1のモードで動作し,加熱回転体の表面温度が所定時間以内に目標温度に達しない可能性が高い場合には,第2のモードで動作する構成が知られている。このような画像形成装置では,第2のモードで動作する場合,1枚目のシートが定着装置に到達するまでに加熱回転体が目標温度を超えて加熱されることもあり,1枚目のシートに必要以上に熱が伝わることがある。この場合,その1枚目のシートの熱膨張量が大きくなり,皺が発生し易くなる。
上述のような問題点を有する画像形成装置であったとしても,定着装置のニップに適切な圧力がかかっていれば,皺の発生を低減し得る。定着装置のニップは,加熱回転体の温度上昇に伴って加圧側の回転体である加圧回転体が熱膨張して適切な形状になることで,適切な圧力がかかるように設計されている。しかしながら,定着装置が新品に近い段階では,加圧回転体を構成する弾性体層が硬い傾向にある。そのため,適度な熱膨張が生じ難く,ニップに適切な圧力がかかるまでに時間がかかることがある。その結果として,皺の発生を抑制する効果を直ぐには得られ難い。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,定着装置を備える画像形成装置において,皺の発生を低減し得る技術を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,シートを収容する収容部と,シートにトナー像を形成する画像形成部と,第1回転体と,前記第1回転体を加熱する加熱部と,前記第1回転体とニップを形成する第2回転体とを有し,前記画像形成部によってトナー像が形成されたシートを搬送および加熱する定着部と,シートを,前記画像形成部を経て前記定着部へ向けて搬送する搬送部と,制御部と,を備え,前記制御部は,印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから所定時間が経過したタイミングである第1のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第1の搬送制御を行う第1搬送処理と,印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから前記第1回転体の温度が閾値温度に達したタイミングである第2のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第2の搬送制御を行う第2搬送処理と,印刷指示を受け付けた後であってシートの搬送を開始する前に,前記第1の搬送制御を行うか前記第2の搬送制御を行うかを決定する決定処理と,を実行し,さらに,印刷指示を受け付けた場合に,前記定着部の累積稼働量が所定量を超えているか否かを判断する判断処理と,前記決定処理にて前記第2の搬送制御を行うと決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2のタイミングから遅延させ,前記決定処理にて前記第1の搬送制御を行うと決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2の搬送制御で遅延させる時間の長さよりも短い時間だけ前記第1のタイミングから遅延させる,遅延処理と,を実行することを特徴としている。
本明細書に開示される画像形成装置は,定着部の累積稼働量が所定量を超えていないと判断した場合であって,第2の搬送制御を行う場合には,シートの搬送を開始するタイミングを遅延させる。その一方で,定着部の累積稼働量が所定量を超えていないと判断した場合であって,第1の搬送制御を行う場合には,シートの搬送を開始するタイミングを第2の搬送制御の場合に遅延させる時間よりも短い時間だけ遅延させる。
すなわち,本明細書に開示される画像形成装置では,定着部の累積稼働量が少なくかつ第2の搬送制御を行う場合には,シートの搬送を開始するタイミングを遅らせ,第1回転体または第2回転体が熱膨張する期間を確保する。これにより,1枚目のシートが定着部に到達する前に各回転体が適切な形状になり易く,定着部のニップが皺を抑制する能力を発揮し易いので,皺が発生する可能性を低減できる。
上記装置の機能を実現するための制御方法,コンピュータプログラム,および当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も,新規で有用である。
本発明によれば,定着装置を備える画像形成装置において,皺の発生を低減し得る技術が実現される。
実施の形態にかかるプリンタの概略構成を示す断面図である。 定着部の概略構成を示す断面図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 第1のモードにおける定着部の温度変化の例を示す説明図である。 第3のモードにおける定着部の温度変化の例を示す説明図である。 第2のモードにおける定着部の温度変化の例を示す説明図である。 ヒータ制御処理の手順を示すフローチャートである。 モード決定処理の手順を示すフローチャートである。 遅延時間決定処理の手順を示すフローチャートである。 温度係数の例を示す説明図である。 累積回転時間と遅延時間との関係を示す表である。
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,電子写真方式の画像形成機能を備えたプリンタに本発明を適用したものである。
本形態のプリンタ100は,図1に示すように,印刷前のシートSを収容する給紙トレイ11と,印刷済みのシートSを収容する排紙トレイ12と,シートSにトナー像を形成するプロセス部5と,トナー像をシートSに定着する定着部8と,を備えている。給紙トレイ11は,収容部の一例である。プロセス部5は,画像形成部の一例である。
プリンタ100には,図1に示すように,給紙トレイ11からプロセス部5と定着部8とを経由して排紙トレイ12へ至る,シートSの経路であるシート搬送路13が形成されている。そして,プリンタ100は,シート搬送路13に沿ってシートSを搬送するための各種の搬送部材を備えている。
シートSを搬送するための搬送部材として,プリンタ100は,図1に示すように,例えば,ピックアップローラ21と,レジストローラ22と,排紙ローラ23と,を有している。ピックアップローラ21は,ピックアップモータ25(図3参照)によって回転駆動され,給紙トレイ11から1枚のシートSを引き出し,シート搬送路13へ送り出す。ピックアップローラ21とピックアップモータ25とは,搬送部の一例である。
レジストローラ22や排紙ローラ23は,例えば,メインモータ26(図3参照)によって回転駆動される。レジストローラ22は,プロセス部5のトナー像形成動作とタイミングを合わせて,ピックアップローラ21によって引き出されたシートSをプロセス部5へ向けて搬送する。レジストローラ22が搬送部であってもよい。排紙ローラ23は,印刷済みのシートSを排紙トレイ12へ排出する。なお,シートSを搬送する各搬送部材の回転軸の方向は,プロセス部5の各回転部材や定着部8の各回転部材の回転軸の方向と平行であり,図1の紙面に直交する方向である。以下では,各回転軸に平行な方向を,単に,軸方向という。
プロセス部5は,シート搬送路13を搬送されるシートSに,電子写真方式によりトナー像を形成する。プロセス部5は,図1に示すように,感光体51と,帯電部52と,露光部53と,現像部54と,転写部55と,クリーナ56と,を有している。感光体51は,図1中で時計回り方向に回転され,帯電部52,露光部53,現像部54,転写部55,及びクリーナ56は,感光体51の周りに,感光体51の回転方向についてこの順で配置されている。
帯電部52は,例えば,スコロトロン帯電器であり,感光体51の表面をほぼ均一に帯電させる。露光部53は,例えば,レーザ露光器であり,感光体51にレーザ光を照射して部分的に露光し,感光体51上に画像データに基づく静電潜像を形成させる。現像部54は,トナーを収容し,感光体51上の静電潜像にトナーを供給することで現像して,感光体51上にトナー像を形成させる。転写部55は,感光体51上のトナー像を電気的に引き寄せ,シートSに転写させる。クリーナ56は,例えば,スポンジローラであり,転写後も感光体51上に残るトナー等を感光体51から除去する。
定着部8は,図2に示すように,シート搬送路13を挟んで両側に配置されている加熱側部材81と加圧ローラ82とを備える。加熱側部材81と加圧ローラ82とが互いに圧接されることにより,加熱側部材81と加圧ローラ82との間に定着ニップが形成される。定着部8は,プロセス部5によってトナー像が形成されたシートSを,定着ニップにて加熱しつつ搬送することにより,シートS上のトナー像を,シートSに熱定着させる。加圧ローラ82は,第2回転体の一例である。
加熱側部材81は,定着ベルト811と,ヒータ812と,ニップ板813と,カバー部材814と,サーミスタ815と,を備えている。定着ベルト811は,耐熱性と可撓性とを有し,軸方向に延びる筒状部材であり,軸方向を中心として回転可能に設けられている。ヒータ812と,ニップ板813と,カバー部材814とは,いずれも軸方向について定着ベルト811とほぼ同じ長さであり,定着ベルト811の内周側の空間内に配置されている。定着ベルト811は,第1回転体の一例であり,ヒータ812は,加熱部の一例である。
ヒータ812は,電力の供給を受けて発熱する加熱部材である。ヒータ812としては,例えば,ハロゲンヒータ,セラミックヒータ,IHヒータ(誘導加熱部材)を適用できる。ニップ板813は,定着ベルト811とヒータ812との間に位置し,ヒータ812の熱を定着ベルト811に伝達する。ニップ板813は,アルミニウム等の熱伝導率の高い金属で形成されている。カバー部材814は,ニップ板813とともにヒータ812を囲い,熱の拡散を抑制する。
サーミスタ815は,定着ニップの温度を推定するために用いられる。サーミスタ815は,軸方向の1〜数箇所にて,カバー部材814の外側かつ定着ベルト811の内側で,ニップ板813の温度を検出できる位置に配置されている。そして,サーミスタ815は,配置されている位置のニップ板813の温度に応じて異なる信号を出力する。サーミスタ815は,接触式でも非接触式でもよい。
加圧ローラ82は,耐熱性を有するゴムローラであり,例えば,金属製の軸心に,シリコーンゴム等による弾性層と離型性を有する離型層とが被覆されたものである。加圧ローラ82は,定着ベルト811を挟んで,ニップ板813に向けて押圧されている。そのため,図2に示すように,加圧ローラ82は,部分的に圧縮されてやや変形している。
加圧ローラ82は,画像形成時には,図2中で時計回りに回転駆動され,定着ベルト811は,加圧ローラ82の回転に従動して,図2中で反時計回りに回転される。また,プリンタ100は,サーミスタ815の出力信号に基づいて,定着ニップの温度が所定の定着温度となるように,ヒータ812へ供給する電力を制御する。
加圧ローラ82の弾性層は,加熱されることで熱膨張する。加圧ローラ82が熱膨張すれば,定着ニップのニップ圧が大きくなるため,シートSの搬送状態が安定する。さらに,加圧ローラ82の弾性層は,軸方向の中央部から両端部に向かって次第に大径となる,いわゆる逆クラウン形状に形成されている。そして,加熱により膨張することで中央部と両端部との径の差がより大きくなることから,両端部の搬送力が大きくなる。つまり,加圧ローラ82が熱膨張すると,搬送によるシートSへの皺の発生がより抑制される。
さらに,プリンタ100は,図1に示すように,サーミスタ815とは別に,装置内の温度及び湿度に応じて異なる信号を出力する環境センサ9を有している。プリンタ100は,環境センサ9の出力信号に基づいて,装置内の環境温度及び環境湿度を推定する。なお,環境センサ9は,定着部8から離れた位置に配置されている。
続いて,プリンタ100の電気的構成について説明する。本形態のプリンタ100は,図3に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34と,を含むコントローラ30を備えている。また,プリンタ100は,プロセス部5と,定着部8と,環境センサ9と,ピックアップモータ25と,メインモータ26と,ネットワークインターフェース(ネットワークIF)37と,操作パネル40と,を備え,これらがコントローラ30に電気的に接続されている。
ROM32には,プリンタ100を制御するための制御プログラムであるファームウェアや各種の設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種の制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。NVRAM34は,各種の設定値や累計値等が記憶される記憶領域として利用される。
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,プリンタ100の各構成要素を制御する。CPU31は,制御部の一例である。また,コントローラ30が制御部であってもよい。なお,図3中のコントローラ30は,CPU31等,プリンタ100の制御に利用されるハードウェアを纏めた総称であって,実際にプリンタ100に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
ピックアップモータ25は,ピックアップローラ21を回転駆動する。メインモータ26は,レジストローラ22等のピックアップローラ21以外の搬送部材と,プロセス部5の各回転部材と,定着部8の加圧ローラ82と,を回転駆動する。なお,ピックアップローラ21も,メインモータ26によって駆動されてもよい。
ネットワークIF37は,ネットワークを介して接続された装置と通信を行うためのハードウェアである。ネットワークIF37による通信方法は,無線でも有線でもよい。また,プリンタ100は,ネットワークIF37以外にも,USBインターフェース等の外部装置との通信手段を有していてもよい。
操作パネル40は,ユーザに対する報知の表示と,ユーザによる指示入力の受け付けとを担うハードウェアである。操作パネル40は,例えば,液晶ディスプレイと,スタートキー,ストップキー,テンキー等から構成されるボタン群とを備える。本形態のプリンタ100は,操作パネル40に,リセット部41を備える。リセット部41は,ユーザの操作に基づいて,加圧ローラ82が新品に交換されたことを検出するためのものであり,ユーザによる操作を受け付けた場合に,コントローラ30へリセット信号を出力する。リセット部41は,機械式のボタンやレバーでもよいし,タッチパネル方式の操作画面における操作箇所であってもよい。
続いて,本形態のプリンタ100における,定着部8の温度制御とシートSの搬送制御とについて説明する。本形態のプリンタ100は,印刷指示を受け付けた際に,ヒータ812の加熱制御を開始する。そして,プリンタ100は,定着部8の定着ニップの温度が定着に適した温度の範囲内となるように,ヒータ812へ供給する電力を制御する。なお,プリンタ100は,印刷終了後,次の印刷指示を受け付けていない場合には,ヒータ812への電力の供給を停止する。以下では,ヒータ812への電力の供給を停止している状態で印刷指示を受け付けた場合の,プリンタ100の動作について説明する。
プリンタ100は,印刷指示を受け付けた場合,プロセス部5や定着部8の準備動作が完了したら直ちに印刷を開始できるようにタイミングを合わせて,シートSの搬送を開始する。つまり,プリンタ100は,定着部8が定着可能となった後,短時間で,1枚目のシートSの先端部が定着部8の定着ニップに到達するように,シートSの搬送を開始する。プリンタ100は,ピックアップローラ21の駆動を開始することによりシートSの搬送を開始する。プリンタ100は,定着部8が定着可能な温度となると予測されるタイミングに基づいて,ピックアップローラ21の駆動を開始するタイミングを決定する。
プリンタ100は,定着部8のヒータ812の加熱制御を行っていない状態で印刷指示を受け付けた場合に1枚目のシートSをピックするタイミングとして,互いにタイミングの異なる少なくとも3種類のモードを備えている。各モードにおける,時間の経過に対する定着部8の温度の変化を,図4〜図6に示す。各図では,実線で定着ニップの温度を,破線で加圧ローラ82の内部温度を示している。図4〜図6に示すように,プリンタ100は,印刷指示を受け付けた場合,まず時刻t0にて,ヒータ812の加熱制御を開始し,加圧ローラ82を停止させたままでヒータ812に通電する。これにより,定着ニップの温度と加圧ローラ82の内部の温度とが,上昇し始める。
本形態のプリンタ100は,サーミスタ815の出力信号に基づいて,定着ニップの温度を取得する。そして,以下では,取得した定着ニップの温度の単位時間あたりの変化量を温度勾配とする。つまり,温度勾配は,定着ベルト811の定着ニップにおける温度変化の勾配である。温度勾配は,サーミスタ815の出力信号の単位時間あたりの変化量であってもよい。
プリンタ100は,温度制御の開始から停止加熱期間が経過し,ある程度温度が上昇した後,時刻t1にて,加圧ローラ82の回転を開始する。加圧ローラ82を回転させることで,定着ニップの熱が加圧ローラ82へ伝達されるので,その後の温度勾配は,停止加熱期間よりも小さくなる。プリンタ100は,時刻t2にて,加圧ローラ82の回転開始から所定のモード判定期間が経過するまでの間の温度勾配を取得する。
そして,プリンタ100は,例えば,印刷指示を受け付けた時の定着ニップの温度と,取得した温度勾配の大きさと,に基づいて,所定の準備時間内に定着ニップの温度が定着可能な温度となると推定できるか否かを判断し,判断結果に基づいて搬送モードを決定する。準備時間は,例えば,ピックアップローラ21によるシートSの搬送開始から,1枚目のシートSの先端部が定着ニップに到達するまでに要する時間であり,プロセス部5の駆動速度等に応じて推定できる。
温度勾配が所定の第1の勾配閾値より大きい場合,プリンタ100は,図4に示すように,シートSの搬送モードを第1のモードに決定する。また,温度勾配が所定の第2の勾配閾値より小さい場合,プリンタ100は,図5に示すように,シートSの搬送モードを第3のモードに決定する。第2の勾配閾値は,第1の勾配閾値よりも小さい値である。また,温度勾配が第1の勾配閾値以下であって,第2の勾配閾値以上である場合,プリンタ100は,図6に示すように,シートSの搬送モードを第2のモードに決定する。
第1のモードは,最短で印刷をスタートするモードである。プリンタ100は,第1のモードでシートSの搬送を行う場合,図4に示すように,温度制御の開始から待機時間Wが経過した時刻t3にて,シートSをピックする。待機時間Wは,このタイミングでピックしたシートSが定着部8に到達するまでに,定着ニップの温度が適切な定着温度Tpとなると推定される最短の時間であり,実験等により予め決定されている。時刻t3にてピックされたシートSは,時刻t4にて定着ニップに到達する。到達したシートSに熱が奪われることにより,定着ニップの温度は,一時的に低下する。第1のモードは,第1の搬送制御の一例である。時刻t3は,第1のタイミングの一例であり,待機時間Wは,所定時間の一例である。
第3のモードは,第1のモードよりも低速でシートSを搬送するモードである。プリンタ100は,温度勾配が小さく,定着ニップの温度が十分に上昇しない可能性があると判断した場合,装置全体の駆動速度を低下させる。プリンタ100は,第3のモードでシートSの搬送を行う場合,図5に示すように,定着ニップの温度が定着温度Tpに達した時刻t5にて,シートSをピックする。第3のモードでは,シートSの搬送速度が第1のモードよりも低速なので,シートSをピックした時刻t5から,ピックされたシートSが定着ニップに到達する時刻t6までに要する時間は,第1のモードよりも長い。
第2のモードは,温度上昇に第1のモードよりも長い時間を要するものの,搬送を低速とするほどではない場合のモードである。プリンタ100は,第2のモードでシートSの搬送を行う場合,図6に示すように,定着ニップの温度が定着温度Tpに達した時刻t7にて,シートSをピックする。時刻t7にてピックされたシートSは,時刻t8にて定着ニップに到達する。第2のモードでの搬送速度は第1のモードでの搬送速度と等しいので,時刻t7から時刻t8までの時間は,第1のモードでの時刻t3から時刻t4までの時間とほぼ同じである。第2のモードは,第2の搬送制御の一例である。時刻t7は,第2のタイミングの一例であり,定着温度Tpは,閾値温度の一例である。
なお,加圧ローラ82の弾性層は,新品では硬く,繰り返して使用することで次第に軟らかくなる。そして,弾性層に同じだけの熱量が加わっても,硬い弾性層は,軟らかくなった後の弾性層に比較して,内部まで適切に膨張するまでに要する時間が長い。例えば,加圧ローラ82の新品からの累積の稼働量が小さく,加圧ローラ82の弾性層が硬い場合には,同じように加熱したとしても,弾性層の内周側まで適切に熱膨張して適切な定着ニップ圧が得られるまでに要する時間が長い。つまり,加圧ローラ82が新品またはそれに近い状態であれば,定着ニップの温度が定着可能な温度となったタイミングでは,加圧ローラ82の内部までの熱膨張が不十分な状態である可能性がある。
さらに,第2のモードでは,図6に示すように,定着ニップの温度がオーバーシュートする可能性がある。オーバーシュートにより高温となっている定着ニップに1枚目のシートSが突入すると,シートSが必要以上に高温となって変形し易くなる。さらに,その時点での加圧ローラ82の熱膨張が不十分であれば,シートSの搬送状態が安定せず,皺の原因となる可能性がある。
本形態のプリンタ100は,搬送モードを第2のモードに決定した場合,さらに,加圧ローラ82の累積稼働量が小さいか否かを判断し,加圧ローラ82の累積稼働量が小さいと判断した場合には,ピックを開始するタイミングを,図6に示すように,時刻t9まで遅延させる。具体的には,プリンタ100は,定着ニップの温度が定着温度Tpに達した後,所定の遅延時間Zが経過してから,シートSをピックする。ピックを遅延させることで,シートSが定着ニップに到達する時刻t10には,加圧ローラ82の内部まで適切に熱膨張している可能性が高く,シートSの皺は発生し難い。
一方,プリンタ100は,搬送モードを第2のモードに決定した場合でも,加圧ローラ82の累積稼働量が小さくないと判断した場合には,ピックを開始するタイミングを遅延させない。加圧ローラ82の弾性層は,圧縮や加熱を繰り返すことで次第に軟らかく,内部まで熱膨張させるのに要する時間が短くなる。十分に軟らかくなった加圧ローラ82では,図6に示した時刻t7には,加圧ローラ82の内部まで適切に熱膨張している可能性が高い。従って,定着ニップの温度のオーバーシュートが発生したとしても,シートSの皺は発生し難い。
続いて,上述したヒータ812の加熱制御とシートSの搬送制御との動作を実現するヒータ制御処理の手順について,図7のフローチャートを参照しつつ説明する。ヒータ制御処理は,定着部8の温度の制御を行っていない状態で印刷指示を受け付けたことを契機に,CPU31によって実行される。
ヒータ制御処理では,CPU31は,まず,ピック開始のタイミングを決定するモード決定処理を実行する(S101)。モード決定処理は,決定処理の一例である。モード決定処理の手順について,図8のフローチャートを参照して説明する。
モード決定処理では,CPU31は,環境温度と定着ニップの温度とを取得する(S201)。CPU31は,環境センサ9の出力信号に基づいて環境温度を取得し,サーミスタ815の出力信号に基づいて定着ニップの温度を取得する。そして,CPU31は,ヒータ812の加熱制御を開始することにより,定着部8の温度の制御を開始する(S202)。例えば,定着ニップの温度が定着温度Tpより低い場合には,CPU31は,ヒータ812に通電させて加熱を開始する(図4〜図6の時刻t0)。なお,この時点では,加圧ローラ82は回転されていない。
ヒータ812への通電後,所定の停止加熱期間が経過したら,CPU31は,加圧ローラ82の回転を開始させる(S203)。そして,CPU31は,加圧ローラ82の回転とヒータ812への通電とを継続し(図4〜図6の時刻t1),モード判定期間中の定着ニップの温度勾配を算出する(S204)。CPU31は,モード判定期間の前後における定着ニップの温度差とモード判定期間の長さとに基づいて,温度勾配を算出する。
そして,CPU31は,算出した温度勾配が十分に大きい値であるか否かを判断する(S205)。環境温度がさほど低温ではなく,ヒータ812の加熱性能も良好であれば,定着ニップの温度は適切に上昇し,温度勾配は十分に大きい値となる。CPU31は,例えば,算出した温度勾配が所定の第1の勾配閾値より大きい場合に,S205にてYESと判断する。そして,温度勾配が十分に大きい値であると判断した場合(S205:YES),CPU31は,ピック開始のタイミングを,第1のモードのタイミングに決定し(S206),モード決定処理を終了する。
一方,温度勾配が十分に大きくはないと判断した場合(S205:NO),CPU31は,さらに,温度勾配が小さいか否かを判断する(S207)。環境温度が非常に低い場合や,ヒータ812の加熱性能が低下している場合には,温度勾配が大きくならない。CPU31は,例えば,算出した温度勾配が所定の第2の勾配閾値より小さい場合に,S207にてYESと判断する。そして,温度勾配が小さいと判断した場合(S207:YES),CPU31は,ピック開始のタイミングを,第3のモードのタイミングに決定し(S208),モード決定処理を終了する。なお,CPU31は,第3のモードに決定した場合,シートSの搬送速度を第1モードや第2モードにおける搬送速度よりも遅い所定の速度とする。
温度勾配が大きくも小さくもないと判断した場合(S207:NO),CPU31は,ピック開始のタイミングを第2のモードのタイミングに決定し(S209),モード決定処理を終了する。
モード決定処理を終了した後,図7のヒータ制御処理に戻り,CPU31は,第2のモードに決定したか否かを判断する(S102)。第2のモードではないと判断した場合(S102:NO),CPU31は,第1のモードに決定したか否かを判断する(S103)。そして,第1のモードではないと判断した場合(S103:NO),つまり,第3のモードであると判断した場合には,CPU31は,前述したように予め定められているタイミングで,ピックを開始する(S104)。第3のモードであれば,CPU31は,ピック開始のタイミングを遅延させないと決定する。
具体的に,第3のモードでは,定着部8の温度が所定の定着温度Tpとなったらピックを開始する(図5の時刻t5)。第3のモードでは,第1のモードや第2のモードに比較して,シートSの搬送速度が遅い。シートSの搬送速度が遅いほど,シートSの搬送が安定し,皺が発生し難い。そのため,シートSの搬送速度の遅い第3のモードの場合には,ピックを開始するタイミングを遅延しない方が好ましい。第3のモードの搬送速度は,第2の速度の一例であり,第1のモードや第2のモードの搬送速度は,第1の速度の一例である。
一方,第1のモードに決定したと判断した場合(S103:YES),CPU31は,ごく短時間だけ遅延させてピックを開始する(S105)。S105にて遅延させる時間は,後述する第2のモードでの遅延時間よりも短く,例えば,ほぼ0秒であってもよい。プリンタ100は,第1モードであれば,温度制御の開始から所定の待機時間Wの経過後,ピックを開始する(図4の時刻t3)。または,プリンタ100は,待機時間Wに短時間の遅延時間を追加した時間だけ経過後に、ピックを開始する。第1のモードの場合におけるS103は,第1搬送処理の一例である。第1のモードでは,定着ニップの温度のオーバーシュートは起こり難いので,ピック動作をほとんど遅延させなくても,シートSの皺は発生し難い。
一方,第2のモードに決定したと判断した場合(S102:YES),CPU31は,ピックを遅延する時間を決定する遅延時間決定処理を実行する(S106)。遅延時間決定処理の手順について,図9のフローチャートを参照して説明する。
遅延時間決定処理では,CPU31は,NVRAM34から累積回転時間を読み出す(S301)。累積回転時間は,加圧ローラ82の新品時からの回転時間の累積値である。プリンタ100は,加圧ローラ82を回転させた場合,その回転時間を累積して,累積値をNVRAM34に記憶している。累積回転時間は,累積稼働量の一例である。
なお,プリンタ100は,回転時間の累積値を算出する際に,定着ニップの温度によって,温度が高いほど大きい値となるように,温度係数を乗じて累積する。そのために,プリンタ100は,例えば,図10に示すように,定着ニップの温度の範囲により異なり,定着ニップの温度が高いほど大きい値である温度係数を備えている。図10の例では,定着ニップの温度が,定着温度Tpより低温の温度Tqより低い場合の温度係数は0.8,温度Tq以上定着温度Tp未満での温度係数は1.0,定着温度Tpより高温での温度係数は1.2としている。
そして,プリンタ100は,図10に示すように,加圧ローラ82の回転時間に定着ニップの温度に応じた温度係数を乗じた時間を累積して,累積回転時間とする。図10の例では,温度制御を開始してから,定着ニップの温度が温度Tqとなるまでの時間に0.8を乗じた値と,温度Tqとなった時から定着温度Tpとなるまでの時間と,定着温度Tpを超えている時間に1.2を乗じた値と,を順に累積する。加圧ローラ82が受けた熱量が多いほど加圧ローラ82が熱膨張し易くなることから,累積回転時間を,定着ニップの温度に基づいて計算することで,より適切な遅延時間を設定し得る。
さらに,プリンタ100は,回転時間の累積値をNVRAM34に記憶している。なお,プリンタ100は,ユーザによるリセット部41への操作を受け付けた場合,加圧ローラ82が新品と交換されたと判断する。CPU31は,リセット部41からリセット信号を受信した場合,NVRAM34に記憶されている累積回転時間をリセットし,新たに回転時間の累積を行う。
図9のフローチャートに戻り,CPU31は,読み出した累積回転時間が,所定の閾値時間より大きいか否かを判断する(S302)。S302は,判断処理の一例であり,閾値時間は,所定量の一例である。プリンタ100の加圧ローラ82の弾性層は,加熱と圧縮を繰り返すことで熱膨張に要する時間が短くなる。閾値時間は,熱膨張に要する時間が短くなったと推測される加圧ローラ82の累積回転時間である。プリンタ100は,閾値時間を,実験により決定して,ROM32またはNVRAM34に記憶している。
そして,累積回転時間が閾値時間より大きいと判断した場合(S302:YES),CPU31は,遅延なしと決定し(S303),遅延時間決定処理を終了する。つまり,遅延時間を0時間とする。新品からの累積回転時間が閾値時間より大きければ,加圧ローラ82の弾性層は軟らかく,シートSの皺が発生し難い。プリンタ100では,累積回転時間が閾値時間より大きい場合には,ピック開始の遅延を行わない。
一方,累積回転時間が閾値時間以下であると判断した場合(S302:NO),CPU31は,累積回転時間に対応する遅延時間を取得する(S305)。そのために,プリンタ100は,例えば,図11に示すように,累積回転時間と遅延時間との関係を示す遅延時間表351を,NVRAM34またはROM32に記憶している。そして,CPU31は,取得した累積回転時間に対応する遅延時間を,遅延時間表351から読み出す。
遅延時間表351には,例えば,図11に示すように,累積回転時間を0から閾値時間までの複数の範囲に区分して,範囲ごとに対応する遅延時間が記憶されている。図11では,5段階に区分した例を示した。図11中のr1〜r4,d1〜d5は,いずれも時間を示し,0<r1<r2<r3<r4<閾値時間,d1<d2<d3<d4<d5である。つまり,累積回転時間が長いほど,遅延時間は短い。累積回転時間が長い場合,累積回転時間が短い場合と比較してシートSの皺は発生し難いので,早期の印刷開始を優先して,遅延時間を短くする方が好ましい。
次に,CPU31は,受け付けた印刷指示にて指定されている1枚目のシートSの種類からシート幅を取得する(S306)。1枚目のシートSは,搬送対象となるシートの一例である。シート幅は,シートSの搬送方向に直交する方向の長さである。そして,CPU31は,シートSのシート幅が大きいか否かを判断する(S307)。CPU31は,シート幅が所定の閾値長さよりも長い場合に,シート幅が大きいと判断する。閾値長さは,例えば,A4サイズの短辺の長さである。
シート幅の大きいシートSでは,定着ニップの圧力のムラの影響を受け易く,皺が発生し易い。つまり,少しの搬送のムラでもシート幅の両端部に皺ができる可能性があるため,加圧ローラ82が確実に膨張してから搬送を開始することが望ましい。そのため,シート幅が長い場合,シート幅が短い場合と比較して,遅延時間が長い方が好ましい。
そこで,シート幅が大きいと判断した場合(S307:YES),CPU31は,S305にて取得した遅延時間を,さらに延長し,遅延時間決定処理を終了する(S308)。例えば,CPU31は,取得した遅延時間に所定の増加値を加算する。増加値は,固定値でもよいし,シート幅に応じて,シート幅が大きいほど大きい値としてもよい。一方,シート幅が大きくないと判断した場合(S307:NO),CPU31は遅延時間を延長せず,遅延時間決定処理を終了する。
なお,シートの紙質によっても皺の発生し易さが異なる。そのため,シートの種類として,シートの紙質を取得し,シートの紙質に応じて遅延時間を決定すればさらによい。例えば,シートの厚さが厚いほど皺が発生し難いことから,厚紙等,普通紙よりも厚いシートは,普通紙よりも遅延時間を短くしてもよい。
図7のヒータ制御処理に戻り,S106の遅延時間決定処理を終了した後,定着ニップの温度が定着温度Tpに到達したか否かを判断する(S107)。定着温度Tpに到達していないと判断した場合(S107:NO),CPU31は,定着温度Tpに到達するまで定着部8の加熱を継続する。
定着温度Tpに到達したと判断した場合(S107;YES),CPU31は,時間の計測を開始する(S109)。そして,遅延時間決定処理にて決定した遅延時間が経過したか否かを判断する(S110)。遅延時間が経過していないと判断した場合(S110:NO),CPU31は,遅延時間が経過するまで待機する。なお,CPU31は,待機中も定着部8の温度の制御を行っている。S110は,遅延処理の一例である。
そして,遅延時間が経過したと判断した場合(S110:YES),CPU31は,シートSのピックを開始させる(S111)。CPU31は,ピックアップモータ25を駆動させ,ピックアップローラ21を回転させることにより,給紙トレイ11から1枚のシートSの搬送を開始させる。S111は,第2搬送処理の一例である。
S104,S105またはS111の後,CPU31は,指示を受け付けた印刷を終了したか否かを判断する(S112)。終了していなければ(S112:NO),CPU31は,終了するまで印刷を実行する。なお,2枚目以降の印刷では,ピック開始のタイミングを遅延させる必要はない。CPU31は,所定の紙間を設けて,連続してシートSのピックを行う。そして,印刷を終了したと判断した場合(S112:YES),CPU31は,ヒータ制御処理を終了する。
以上,詳細に説明したように,本形態のプリンタ100は,シートSの搬送を開始するピック制御のモードを複数のモードから決定する。第1のモードでは,プリンタ100は,温度制御の開始から所定の待機時間Wが経過したらシートSのピックを開始する。第2のモードでは,プリンタ100は,定着ニップの温度が定着温度Tpに到達したらシートSのピックを開始する。そして,プリンタ100は,加圧ローラ82の累積回転時間が閾値時間を超えておらず,第2のモードでの制御を行うと決定した場合,ピック開始のタイミングを第2のモードのタイミングから遅延させる。累積回転時間が少なく,かつ第2のモードでの制御を行う場合,特に皺が発生する可能性が高まる。そこで,ピックを開始するタイミングを遅らせ,加圧ローラ82が熱膨張する期間を確保する。これにより,1枚目のシートが定着部8に到達する前に加圧ローラ82が適切に膨張した状態となり易く,定着ニップが皺を抑制する能力を発揮し易い。
また,累積回転時間が少ない場合,第1のモードにおいてもピック開始のタイミングに達するまでに加圧ローラ82が適切に膨張していない可能性が高く,皺が発生する可能性がある。一方,第1のモードでのピック制御では,第2のモードでのピック制御と比較して,印刷の早期開始が望まれる。また,第1のモードでは,定着ニップの温度のオーバーシュートが発生しない可能性が高い。そのため,プリンタ100は,第1のモードでのピック制御であった場合には,第2のモードの場合よりも短時間だけ遅延させるか,または,ピック開始を遅延させないので,皺の発生と印刷開始の遅延との両方を抑制できる可能性が高い。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,プリンタに限らず,複合機,複写機,FAX装置等,電子写真方式による画像形成機能を備えるものであれば適用可能である。また,モノクロプリンタに限らず,カラープリンタに適用することもできる。
また,実施の形態では,定着部8として,定着ベルト811を有するものを使用し,加圧ローラ82が駆動側である例を示したが,例えば,ローラ対による定着部を備える構成でもよい。そして,定着部がローラ対による構成であれば,加熱側が駆動側であってもよい。
また,例えば,各種のタイミングをヒータ812の加熱制御の開始時を起点として決定する例について説明したが,印刷指示の受信時を起点として決定してもよい。また,搬送開始のタイミングを,ピック開始のタイミングとしたが,ピックアップローラ21と定着部8との間に,シートSの搬送の開始を制御する他の搬送部材がある場合には,その搬送部材の駆動開始のタイミングを搬送開始のタイミングとしてもよい。その場合には,搬送開始のタイミングは,その搬送部材から定着部までの搬送に要する時間に基づいて決定すればよい。
また,実施の形態では,モードの決定方法として,停止加熱期間後の温度勾配によって3種類に決定する例を示したが,これに限らない。例えば,環境温度や印刷指示の受け付け時の定着ニップの温度に基づいて,これらの温度が非常に低温である場合には,第3のモードに決定するとしてもよい。また,印刷するシートの種類が,皺の発生し難い特定の種類である場合には,第3のモードに決定してもよい。特定の種類は,例えば,厚紙,はがき,OHPシートが該当する。また,ユーザ設定にてモードを決定するとしてもよい。さらには,第3のモードが無くてもよい。
また,第2のモードや第3のモードで,ピック開始のタイミングとなる定着ニップの温度は,定着温度Tpに限らず,定着温度Tpより低い温度でもよい。また,第2のモードと第3のモードとで同じ温度でなくてもよい。
また,実施の形態では,累積稼働量として,定着ニップの温度に基づく温度係数を乗じた回転時間を累積した累積回転時間を使用しているが,これに限らない。例えば,加圧ローラ82の温度が取得できる場合には,加圧ローラ82の温度に基づいて温度係数を決定してもよい。あるいは,温度係数はなくてもよい。また,加圧ローラ82の回転時間に代えて,加圧ローラ82の回転数または印刷枚数を累積してもよい。また,累積回転時間が閾値時間より大きくなった後は,回転時間の累積を行わないとしてもよい。
また,第1のモードであれば,ピック開始のタイミングを遅延させないとしてもよい。つまり,ヒータ制御処理のS103とS105とはなくてもよい。また,第3のモードでも,加圧ローラ82が新しい場合には,ピック開始のタイミングを遅延させてもよい。ただし,第1のモードや第3のモードでピック開始のタイミングを遅延させる場合には,第2のモードでの遅延時間よりも短い遅延時間とすることが望ましい。第3のモードでは,搬送速度が遅いため,シートSの皺は発生し難い。そのため,搬送モードが第2のモードではない場合にピック開始を遅延させる遅延時間は,第2のモードの場合よりも短い時間でよい。例えば,第2のモードでの遅延時間の半分の時間とするとよい。
また,実施の形態では,累積回転時間をNVRAM34に記憶するとしたが,プリンタ100と通信可能に接続された外部装置がある場合には,その外部装置に記憶してもよい。例えば,プリントサーバに接続されたプリンタ100であれば,累積回転時間をプリントサーバに送信して記憶させ,遅延時間を決定する際には,プリントサーバに問い合わせて累積回転時間を取得するとしてもよい。あるいは,遅延時間決定処理をプリントサーバにて実行させ,プリンタ100は,決定した遅延時間をプリントサーバから受信するとしてもよい。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
5 プロセス部
8 定着部
11 給紙トレイ
21 ピックアップローラ
31 CPU
82 加圧ローラ
100 プリンタ
811 定着ベルト
812 ヒータ

Claims (13)

  1. シートを収容する収容部と,
    シートにトナー像を形成する画像形成部と,
    第1回転体と,前記第1回転体を加熱する加熱部と,前記第1回転体とニップを形成する第2回転体とを有し,前記画像形成部によってトナー像が形成されたシートを搬送および加熱する定着部と,
    シートを,前記画像形成部を経て前記定着部へ向けて搬送する搬送部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから所定時間が経過したタイミングである第1のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第1の搬送制御を行う第1搬送処理と,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから前記第1回転体の温度が閾値温度に達したタイミングである第2のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第2の搬送制御を行う第2搬送処理と,
    印刷指示を受け付けた後であってシートの搬送を開始する前に,前記第1の搬送制御を行うか前記第2の搬送制御を行うかを決定する決定処理と,
    を実行し,さらに,
    印刷指示を受け付けた場合に,前記定着部の累積稼働量が所定量を超えているか否かを判断する判断処理と,
    前記決定処理にて前記第2の搬送制御を行うと決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2のタイミングから遅延させ,
    前記決定処理にて前記第1の搬送制御を行うと決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2の搬送制御で遅延させる時間の長さよりも短い時間だけ前記第1のタイミングから遅延させる,遅延処理と,
    を実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において,
    前記遅延処理にて搬送を開始するタイミングを遅延させる時間の長さは,搬送対象となるシートの種類ごとに異なる,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載する画像形成装置において,
    搬送対象となるシートの搬送方向に直交する方向の長さであるシート幅が第1の長さの場合,前記シート幅が前記第1の長さよりも短い第2の長さの場合と比較して,前記遅延処理にて遅延させる時間が長い,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記累積稼働量が第1の量の場合,前記累積稼働量が前記第1の量よりも少ない第2の量の場合と比較して,前記遅延処理にて遅延させる時間が短い,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記第1回転体の温度または前記第2回転体の温度に応じて異なる信号を出力する温度センサを備え,
    前記制御部は,
    前記温度センサの出力に基づいて検出された温度が高いほど前記累積稼働量に多くの稼働量を加算する,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    シートの搬送速度が第1の速度の場合,前記遅延処理にて搬送を開始するタイミングを遅延させ,シートの搬送速度が前記第1の速度よりも遅い第2の速度の場合,搬送を開始するタイミングを遅延させない,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    シートの搬送速度が第1の速度の場合,シートの搬送速度が前記第1の速度よりも遅い第2の速度の場合と比較して,前記遅延処理にて遅延させる時間が長い,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記決定処理では,印刷指示の受け付け時の前記第1回転体の温度と,印刷指示を受け付けた以降の前記第1回転体の温度変化の勾配と,を用いて,所定の準備時間内に前記第1回転体の温度が閾値温度に達するか否かを判断し,
    所定の準備時間内に前記第1回転体の温度が前記閾値温度に達すると判断した場合には前記第1の搬送制御を行うと決定し,
    所定の準備時間内に前記第1回転体の温度が前記閾値温度に達しないと判断した場合には前記第2の搬送制御を行うと決定する,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. シートを収容する収容部と,
    シートにトナー像を形成する画像形成部と,
    第1回転体と,前記第1回転体を加熱する加熱部と,前記第1回転体とニップを形成する第2回転体とを有し,前記画像形成部によってトナー像が形成されたシートを搬送および加熱する定着部と,
    シートを,前記画像形成部を経て前記定着部へ向けて搬送する搬送部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから所定時間が経過したタイミングである第1のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第1の搬送制御を行う第1搬送処理と,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから前記第1回転体の温度が閾値温度に達したタイミングである第2のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第2の搬送制御を行う第2搬送処理と,
    印刷指示を受け付けた後であってシートの搬送を開始する前に,前記第1の搬送制御を行うか前記第2の搬送制御を行うかを決定する決定処理と,
    を実行し,さらに,
    印刷指示を受け付けた場合に,前記定着部の累積稼働量が所定量を超えているか否かを判断する判断処理と,
    前記決定処理にて前記第2の搬送制御を行うことが決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2のタイミングから遅延させ,
    前記決定処理にて前記第1の搬送制御を行うことが決定された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第1のタイミングから遅延させない,遅延処理と,
    を実行することを特徴とする画像形成装置。
  10. シートを収容する収容部と,
    シートにトナー像を形成する画像形成部と,
    第1回転体と,前記第1回転体を加熱する加熱部と,前記第1回転体とニップを形成する第2回転体とを有し,前記画像形成部によってトナー像が形成されたシートを搬送および加熱する定着部と,
    シートを,前記画像形成部を経て前記定着部へ向けて搬送する搬送部と,
    を備える画像形成装置の制御方法において,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから所定時間が経過したタイミングである第1のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第1の搬送制御を行う第1搬送ステップと,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから前記第1回転体の温度が閾値温度に達したタイミングである第2のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第2の搬送制御を行う第2搬送ステップと,
    印刷指示を受け付けた後であってシートの搬送を開始する前に,前記第1の搬送制御を行うか前記第2の搬送制御を行うかを決定する決定ステップと,
    を含み,さらに,
    印刷指示を受け付けた場合に,前記定着部の累積稼働量が所定量を超えているか否かを判断する判断ステップと,
    前記決定ステップにて前記第2の搬送制御を行うと決定され,かつ,前記判断ステップにて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2のタイミングから遅延させ,
    前記決定ステップにて前記第1の搬送制御を行うことが決定され,かつ,前記判断ステップにて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2の搬送制御で遅延させる時間の長さよりも短い時間だけ前記第1のタイミングから遅延させる,遅延ステップと,
    を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  11. シートを収容する収容部と,
    シートにトナー像を形成する画像形成部と,
    第1回転体と,前記第1回転体を加熱する加熱部と,前記第1回転体とニップを形成する第2回転体とを有し,前記画像形成部によってトナー像が形成されたシートを搬送および加熱する定着部と,
    シートを,前記画像形成部を経て前記定着部へ向けて搬送する搬送部と,
    を備える画像形成装置の制御方法において,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから所定時間が経過したタイミングである第1のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第1の搬送制御を行う第1搬送ステップと,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから前記第1回転体の温度が閾値温度に達したタイミングである第2のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第2の搬送制御を行う第2搬送ステップと,
    印刷指示を受け付けた後であってシートの搬送を開始する前に,前記第1の搬送制御を行うか前記第2の搬送制御を行うかを決定する決定ステップと,
    を含み,さらに,
    印刷指示を受け付けた場合に,前記定着部の累積稼働量が所定量を超えているか否かを判断する判断ステップと,
    前記決定ステップにて前記第2の搬送制御を行うことが決定され,かつ,前記判断ステップにて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2のタイミングから遅延させ,
    前記決定ステップにて前記第1の搬送制御を行うことが決定された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第1のタイミングから遅延させない,遅延ステップと,
    を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  12. シートを収容する収容部と,
    シートにトナー像を形成する画像形成部と,
    第1回転体と,前記第1回転体を加熱する加熱部と,前記第1回転体とニップを形成する第2回転体とを有し,前記画像形成部によってトナー像が形成されたシートを搬送および加熱する定着部と,
    シートを,前記画像形成部を経て前記定着部へ向けて搬送する搬送部と,
    を備える画像形成装置に,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから所定時間が経過したタイミングである第1のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第1の搬送制御を行う第1搬送処理と,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから前記第1回転体の温度が閾値温度に達したタイミングである第2のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第2の搬送制御を行う第2搬送処理と,
    印刷指示を受け付けた後であってシートの搬送を開始する前に,前記第1の搬送制御を行うか前記第2の搬送制御を行うかを決定する決定処理と,
    を実行させ,さらに,
    印刷指示を受け付けた場合に,前記定着部の累積稼働量が所定量を超えているか否かを判断する判断処理と,
    前記決定処理にて前記第2の搬送制御を行うと決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2のタイミングから遅延させ,
    前記決定処理にて前記第1の搬送制御を行うと決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2の搬送制御で遅延させる時間の長さよりも短い時間だけ前記第1のタイミングから遅延させる,遅延処理と,
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  13. シートを収容する収容部と,
    シートにトナー像を形成する画像形成部と,
    第1回転体と,前記第1回転体を加熱する加熱部と,前記第1回転体とニップを形成する第2回転体とを有し,前記画像形成部によってトナー像が形成されたシートを搬送および加熱する定着部と,
    シートを,前記画像形成部を経て前記定着部へ向けて搬送する搬送部と,
    を備える画像形成装置に,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから所定時間が経過したタイミングである第1のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第1の搬送制御を行う第1搬送処理と,
    印刷指示を受け付けたことによって前記加熱部の加熱制御を開始してから前記第1回転体の温度が閾値温度に達したタイミングである第2のタイミングに,前記搬送部による搬送を開始する第2の搬送制御を行う第2搬送処理と,
    印刷指示を受け付けた後であってシートの搬送を開始する前に,前記第1の搬送制御を行うか前記第2の搬送制御を行うかを決定する決定処理と,
    を実行させ,さらに,
    印刷指示を受け付けた場合に,前記定着部の累積稼働量が所定量を超えているか否かを判断する判断処理と,
    前記決定処理にて前記第2の搬送制御を行うことが決定され,かつ,前記判断処理にて前記累積稼働量が前記所定量を超えていないと判断された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第2のタイミングから遅延させ,
    前記決定処理にて前記第1の搬送制御を行うことが決定された場合,前記搬送部による搬送を開始するタイミングを,前記第1のタイミングから遅延させない,遅延処理と,
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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