JP2007032936A - 空調システムおよびこの空調システムを備えた建物 - Google Patents

空調システムおよびこの空調システムを備えた建物 Download PDF

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Abstract

【課題】
単一の排気ファンにより、常時居住空間を換気することができ、かつ浴室の使用者に不快感を与えることなく必要に応じて浴室を換気することができる空調システムを提供する。
【解決手段】
建物11の居住空間Lから取り込んだ空気を建物11の外部へと排出する居住排出手段を有する居住用換気装置13と、浴室Bと居住排出手段とを連通する浴室排出手段22と、浴室排出手段22および居住用換気装置13の駆動を制御する制御手段35とを備える空調システム10である。制御手段35は、浴室Bの使用状態を判断する判断手段68および浴室Bの湿度を検出する検出手段69に接続され、判断手段68と検出手段69との検出結果が所定の条件を満たすと、浴室Bの換気量を増大させる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、居住空間および浴室の空気を排出することができる空調システムおよびこの空調システムを備えた建物に関する。
建物では、浴室の換気のために浴室用空調装置が設けられているものがある。この浴室用空調装置では、浴室の使用中を除き、必要に応じて浴室を換気できるように、浴室内に人がいるか否かの判断と浴室内に結露が発生しているか否かの判断とに基づいて、浴室の空気を浴室排出手段により建物の外部へ排出させ、浴室の空気調整を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。このものでは、浴室の照明が点灯している場合、浴室が使用中であるものと判断して浴室排出手段による空気の排出を行わず、浴室の照明が点灯していない場合、浴室内の結露の発生を検知すると、浴室が使用中でなはなくかつ浴室の換気が必要であるものと判断して浴室排出手段による空気の排出を行う。
この浴室用空調装置が用いられた建物には、その居住空間を24時間換気運転で換気する居住用換気装置が併用されているものがある。この居住用換気装置は、建物の外部から取り入れた空気を居住空間に供給する居住供給手段と、居住空間から取り込んだ空気を建物の外部へと排出する居住排出手段とを有している。
このような居住用換気装置の居住排出手段および浴室用空調装置の浴室排出手段には、空気を建物の外部へと排出するために空気を送る排気ファンがそれぞれ別々に設けられている。この両排気ファンは同一の目的で設けられているため、浴室用空調装置を設けることに代えて、浴室排出手段として浴室から取り入れた空気の居住排出手段への経路を構成し、居住排出手段の単一の排気ファンの吸引力により居住空間および浴室の空気を建物の外部へ送ることができる構成とした空調システムが考えられている。
特開平5−280773号公報(第1−3頁、第1図)
しかしながら、この空調システムでは、居住用換気装置が居住空間を24時間換気運転で換気することを目的としているので、浴室が使用中であるか否かに拘わらず排気ファンが駆動されることとなる。このため、浴室から排出される空気の風量が多くなるように排気ファンの出力および浴室排出手段を設定すると、浴室の使用時に使用者が寒さを感じてしまい、これを考慮して少ない風量となるように排気ファンの出力および浴室排出手段を設定すると、浴室の使用後の湿度が高い状態を解消するのに長い時間を要することとなる。
そこで、本発明の目的は、浴室専用の排気ファンを用いることなく、24時間換気運転で居住空間を換気することができかつ浴室の使用者に不快感を与えることなく必要に応じて浴室を換気することができる空調システムを提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の空調システムは、建物の居住空間から取り込んだ空気を前記建物の外部へと排出する居住排出手段を有する居住用換気装置と、浴室から取り込まれた空気の前記居住排出手段への経路を構成する浴室排出手段と、該浴室排出手段および前記居住用換気装置の動作を制御する制御手段とを備える空調システムであって、前記制御手段は、前記浴室の使用状態を判断する判断手段および前記浴室の湿度を検出する検出手段に接続され、前記判断手段および前記検出手段の検出結果が所定の条件を満たすと、前記浴室の換気量を増大させることを特徴とする。
請求項2に記載の空調システムは、請求項1に記載の空調システムであって、前記浴室排出手段は、前記浴室の空気調整を行う浴室用空調装置に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の空調システムは、請求項1または請求項2に記載の空調システムであって、前記制御手段は、前記浴室が非使用状態でありかつ前記浴室の湿度が所定の値を超えると前記所定の条件を満たしたものと判断することを特徴とする。
請求項4に記載の空調システムは、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空調システムであって、前記制御手段は、操作手段と電気的に接続されており、該操作手段から強運転信号を受けると、前記所定の条件に拘わらず前記浴室の換気量を増大させることを特徴とする。
請求項5に記載の空調システムは、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の空調システムであって、前記浴室排出手段は、前記浴室からの空気の取込量を変更可能な変更手段を有することを特徴とする。
請求項6に記載の空調システムは、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の空調システムであって、前記居住排出手段は、空気を前記建物の外部へ向けて送る排気ファンを有することを特徴とする。
請求項7に記載の空調システムは、請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の空調システムであって、前記浴室用空調装置は、前記浴室から取り込んだ空気を該浴室に供給する循環手段と、該循環手段の内方に設けられた加熱手段とを有し、前記居住排出手段と前記浴室排出手段と前記循環手段と前記加熱手段とは、適宜選択的に組み合わされて前記浴室を空気調整することを特徴とする。
請求項8に記載の空調システムは、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の空調システムであって、前記居住用換気装置は、内方に2つの空気の通路が形成されかつ両該通路の間での熱交換が可能な熱交換素子を有し、前記建物の外部から取り入れた空気を前記居住空間に供給する居住供給手段が前記熱交換素子の一方の通路を経由し、前記居住排出手段が前記熱交換素子の他方の通路を経由する熱交換型換気装置であり、前記浴室排出手段は、前記居住排出手段の前記熱交換素子よりも下流位置に通じていることを特徴とする。
請求項9に記載の建物は、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の空調システムを備えたことを特徴とする。
本発明に係る空調システムによれば、判断手段および検出手段の検出結果が所定の条件を満たすと浴室の換気量が増大されるので、例えば、所定の条件を浴室が非使用状態でありかつ湿度が高い場合と設定すれば、使用者が寒さを感じることなく浴室を使用することができ、使用後の浴室の湿度が高い状態を短時間で解消することができる。また、所定の条件を満たしたとき浴室の換気量を増大するようにしたので、居住空間を24時間換気運転で換気することができる。
本発明を図1ないし図11に示した各実施例に沿って詳細に説明する。
図1は、本発明の空調システム10を備えた建物11を模式的に示す斜視図である。図2は、図1の空調システム10の浴室用空調装置12の周辺を拡大して示した斜視図である。
空調システム10は、浴室用空調装置12と居住用換気装置13とを備える。浴室用空調装置12は、浴室Bを空気調節するために設けられ、居住用換気装置13は、居住空間Lを換気するために設けられている。浴室用空調装置12と居住用換気装置13とは、浴室排出ダクト14により接続されている。ここで言う居住空間Lとは、建物11の内方に規定される空間のうち浴室Bを除く個所をいい、建物11の内方の居室以外の空間、例えば、廊下および洗面所等を含むものである。
空調システム10を備えた建物11は、居住空間Lと、小屋裏空間A(階間空間)とを有する。居住空間Lは、内方に壁で仕切られた複数の部屋を有する。各部屋間は、図示は省略するが、壁あるいはドアの下部に設けられた隙間を介して空気の行き来が可能とされている。小屋裏空間Aは、居住空間Lの上方に位置し、天井部15(図4、図5および図7参照。)と建物11の屋根部11aとの間に形成されている。この小屋裏空間Aに、居住用換気装置13および浴室用空調装置12が配置されている。天井部15には、浴室Bに開放する浴室天井開口16(図4参照。)と、居住空間Lに開放する天井開口17(図7参照。)とが形成されている。居住用換気装置13は、後述する本体ケース18の略半分に相当する熱交換室19の下方が天井開口17から居住空間Lに露出するように設置されている。浴室用空調装置12は、後述する浴室本体ケース20の下方が浴室天井開口16から浴室Bに露出するように設置されている。
図3は、浴室用空調装置12を模式的に示す斜視図であり、図4は、図3に示したI−I線に沿って得られた断面図であり、図5は、図3に示したII−II線に沿って得られた断面図である。
浴室用空調装置12は、浴室本体ケース20を有する。浴室本体ケース20は、略直方体形状を呈し、底面部20aが天井部15とほぼ面一となるように設置されている。天井部15には、底面部20aと対向する浴室天井開口16に、略板形状を呈する浴室フロントパネル21が設置されている。浴室フロントパネル21には、排出用取込口21aと、循環用取込口21bと、循環用吹出口21cとが設けられている。排出用取込口21aは、浴室Bの空気を取り込むための取込口であり、浴室Bの空気を排出する浴室排出手段22に通じている。循環用取込口21bは、浴室Bの暖房を行う循環手段23による浴室Bの空気の取り込み個所となる。循環用吹出口21cは、循環手段23による浴室Bへの空気の吹出し個所となる。循環用取込口21bおよび循環用吹出口21cには、空気の通過を許し塵埃の通過を妨げる浴室フィルタ24が取り付けられており、浴室Bから交換可能とされている。
浴室本体ケース20は、図4および図5に示すように、浴室仕切板25により、上部空間26と下部空間27とに区画されている。上部空間26は、浴室本体ケース20内の上部に位置しかつ排出用取込口21aに通じており、浴室排出手段22の一部を構成する。下部空間27は、浴室本体ケース20内の下部に位置しかつ循環用取込口21bおよび循環用吹出口21cに臨んでおり、循環手段23の一部を構成する。
循環手段23は、循環ファン28とヒータ29とを有する。循環ファン28は、下部空間27内の循環用取込口21bに臨む位置に配置された浴室ファンケース30(図4参照。)に収容されており、浴室モータ31により動作可能とされている。浴室モータ31は、浴室ファンケース30の上方に配置され、浴室ファンケース30を貫通する出力軸31aを介して循環ファン28に回転力を伝える。
ヒータ29は、下部空間27内の循環用吹出口21cに臨む位置に配置されており(図5参照。)、電力の供給を受けると周囲に熱を伝達可能な加熱手段である。浴室ファンケース30には、その底部の循環用取込口21bと対向する位置に浴室Bの空気を取り込むための取込開口部30aが形成され、ヒータ29側の側部に吹出開口部30bが形成されている。循環ファン28が回転すると、浴室Bの空気は、循環用取込口21bを経て取込開口部30aから浴室ファンケース30内に取り込まれ(図5矢印X参照。)、そこから吹出開口部30bを経て下部空間27のヒータ29側に送出される(図5矢印Y参照。)。この送出された空気は、ヒータ29により加熱され、ヒータ29の下方の循環用吹出口21cを通り浴室Bへ吹き出される(図5矢印Z参照。)。
浴室排出手段22は、図3および図4に示すように、上部空間26を構成要素の一部としており、そこに設けられた取込用開口32と、排出用開口33と、ダンパ34とを有する。取込用開口32は、浴室本体ケース20の底面部20aを排出用取込口21aと対向する位置で貫通する貫通孔である。排出用開口33は、下部空間27の上方位置で、浴室本体ケース20の側面部20bを貫通する貫通孔であり、浴室排出ダクト14の一方の端部の接続個所である。排出用開口33には、ダンパ34が設けられている。
ダンパ34は、長尺の板形状を呈しており、長手方向に沿う回転軸34aを中心に回動することにより取込用開口32を開閉自在とされている。ダンパ34は、ダンパ用モータ72(図8参照。)に接続されており、ダンパ用モータ72は、制御手段35(図8参照。)に接続されている。ダンパ34は、リモートコントローラRC(図2参照。)に入力された操作に応じて制御手段35がダンパ用モータ72を駆動させることにより開閉度の調節が行われる。このため、ダンパ34は、浴室Bから浴室排出手段22に取り込まれる空気の量を変更することができる変更手段として機能する。リモートコントローラRCは、入力操作されると無線方式又は有線方式で制御手段35に制御信号を送り、制御手段35は、制御信号に応じて浴室用空調装置12の動作を制御する。
このように、浴室排出手段22は、浴室Bと浴室排出ダクト14とを接続する経路の一部を構成する空間であり、浴室Bから空気を取り込みかつこの空気を浴室排出ダクト14へと排出するために空気を送る排気ファンを有していない。浴室排出ダクト14の他方の端部は、前述したように、居住用換気装置13に接続されている。次に、この居住用換気装置13の内部構成について詳細に説明する。図6は、居住用換気装置13を模式的に示す斜視図であり、図7は、図6に示したIII−III線に沿って得られた断面図である。
居住用換気装置13は、本実施例では、熱交換をしつつ居住空間Lを換気することができる熱交換型換気装置である。居住用換気装置13は、本体ケース18を有する。本体ケース18は、全体に直方体形状を呈する箱形の金属ケースであり、長手方向に位置する一方の端壁部36および他方の端壁部37と、高さ方向に位置する上壁部38および下壁部39と、幅方向に位置する両側壁部40とにより規定されている。
本体ケース18には、その内方を長手方向の2つの空間に分割する仕切板41が設けられている。本体ケース18の内方は、一方の空間が、給気ファン55および排気ファン56が設置されるファン設置室42となり、他方の空間が、熱交換素子50が設置される熱交換室19となる。本体ケース18には、ファン設置室42側の一方の端壁部36に外気吸入口43および排気口44が形成され、他方の端壁部37すなわち熱交換室19側の端壁部37に複数の給気口45および還気口46が形成されている。
外気吸入口43は、建物11の外部の新鮮な空気OA(Outer Air:外気)の本体ケース18への吸入個所となる。給気口45は、外気OAが熱交換素子50を通過した後の空気SA(Supply Air:給気)の居住空間Lへ向けた本体ケース18からの供給個所となる。還気口46は、居住空間Lの空気RA(Return Air:還気)の本体ケース18への取り込み個所となる。排気口44は、還気RAが熱交換素子50を通過した後の空気EA(Exhaust Air:排気)の建物11の外部へ向けた本体ケース18からの排出個所となる。
本体ケース18の下壁部39には、熱交換室19の下方で本体ケース18を開放する本体開口47が形成されており、この本体開口47が、天井部15の天井開口17に合うように本体ケース18の設置位置が設定されている。本体開口47は、その縁部に設けられたヒンジ(図示せず。)に取り付けられた蓋板48により開閉可能とされている。蓋板48には、蓋板取込口48aが設けられている。蓋板取込口48aは、蓋板48を貫通する貫通孔であり、居住空間Lと熱交換室19とを連通させる。
蓋板48の下方には、居住フロントパネル49が着脱可能に取り付けられている。居住フロントパネル49は、天井開口17を介して居住空間Lから居住用換気装置13が見えることを防止する目隠し部材であり、パネル側取込口49aが設けられている。パネル側取込口49aは、居住フロントパネル49を貫通する複数の細孔であり、居住フロントパネル49と蓋板48との間を経て蓋板取込口48aに至る空気流路(図7矢印Q参照。)への居住空間Lからの空気の取込個所となる。
熱交換室19には、熱交換素子50が配置されている。熱交換素子50は、図示は略すが、段ボールの板紙のように、平板な板紙上に波状断面の板紙が接着され波状断面の空気の通路を形成する第1の板材および第2の板材が、互いの空気の通路が直交するように多数層に重ねられて構成され、第1の板材の通路および第2の板材の通路(図7矢印O、P参照。)を通る空気の間において潜熱および顕熱、または顕熱のみの熱交換が可能である。このため、一方の通路に還気RAを流し、他方の通路に外気OAを流すことにより、外気OAと還気RAとの間で熱交換を行うことができる。
熱交換素子50は、4つの角部が面取りされかつシール部材(図示せず。)が貼られており、熱交換室19を上下方向の2つの空間に区画する仕切板部19a、19bにより角部50a、50bで支持されている。このため、熱交換室19は、熱交換素子50を介して上下方向に2つに分割され、熱交換室19には、熱交換素子50で互いに交差する2つの通路(図7矢印O、P参照。)が形成されている。
各通路O、Pは、本体ケース18内で、仕切板41に設けられた開口41a、41bを経てファン設置室42に通じている。ファン設置室42は、仕切板51により上下方向の2つの空間に区画され、下側の空間52が開口41aを経て通路Oに通じ、上側の空間53が開口41bを経て通路Pに通じている。仕切板51には、それを貫通するようにモータ(駆動部)54が取り付けられており、その回転軸54aには、下側の空間52で給気ファン55が取り付けられ、上側の空間53で排気ファン56が取り付けられている。モータ54は、制御手段35(図8参照。)に電気的に接続され、この制御手段35により回転が制御され、両ファン55、56の運転が制御されている。
下側の空間52は、外気吸入口43に通じており、上側の空間53は、排気口44に通じている。下側の空間52に通じる通路Oは、端壁部37の各給気口45に通じており、上側の空間53に通じる通路Pは、端壁部37の還気口46に通じている。給気ファン55は、通路Oに外気OAを送り、排気ファン56は、通路Pからの排気EAを建物11の外部へと送る。このため、給気ファン55および通路Oは、外気吸入口43から取り入れた外気を各給気口45に送る居住供給手段を構成し、排気ファン56および通路Pは、還気口46およびパネル側取込口49aから取り込んだ還気RAを排気口44に送る居住排出手段を構成している。通路Oにはフィルタ57が、通路Pにはフィルタ58がそれぞれ設けられている。フィルタ57は、外気OAに含まれる塵埃が居住供給手段を経て居住空間Lに進入すること防止し、フィルタ58は、還気RAに含まれる塵埃が居住排出手段を経て建物11から排出されることを防止する。
外気吸入口43には、外気吸入ダクト59が接続されており、外気吸入ダクト59は、建物11の外部に通じている(図1参照。)。各給気口45には、給気ダクト60が接続されており、各給気ダクト60は、図1に示すように、供給グリル61を介して居住空間Lに通じている。各供給グリル61は、居住空間Lの天井部15に取り付けられており、各給気ダクト60から送られた給気SAを居住空間Lに供給する。実施例1では、供給グリル61は、3個所に設けられている。
還気口46には、還気ダクト62が接続されており(図7参照。)、還気ダクト62は取込グリル63を介して居住空間Lに通じている。取込グリル63は、居住空間Lの天井部15に取り付けられており、居住空間Lの空気を取り込み還気RAとして還気ダクト62へと送る。排気口44には、排気ダクト64が接続されており(図7参照。)、排気ダクト64は、外気吸入ダクト59とは別に建物11の外部に通じている。
本発明の空調システム10では、図2および図6に示すように、居住用換気装置13の本体ケース18の一方の側壁部40に浴室空気取込口65が設けられている。浴室空気取込口65は、熱交換素子50を通過した後、すなわち熱交換素子50よりも下流位置で通路Pすなわち居住排出手段に通じている。この浴室空気取込口65に浴室排出ダクト14が接続されており、浴室排出手段22の空気を排気ファン56の吸引力により浴室排出ダクト14を経て居住排出手段に導くことができる。
空調システム10では、浴室Bの換気量が浴室Bの状況に応じて制御手段35により切り替えられる。図8は、この制御手段35の動作を説明するためのブロック図である。実施例1では、ダンパ34を回動させて開閉度を調節することにより、浴室Bの換気量を変更している。
図8に示すように、浴室Bに設けられた浴室照明66には、浴室照明用電源67から電力が供給される。この電力の供給は、切替スイッチ68により断続される。切替スイッチ68は、二者択一的に切替可能なスイッチであり、一方の端子が浴室照明66に接続され、他方の端子が制御手段35に接続されている。このため、切替スイッチ68が他方の端子側とされるすなわち浴室照明66が消灯されると、制御手段35には、浴室照明用電源67から電力が入力される。このように、本実施例では、制御手段35は、切替スイッチ68の動作による通電の有無により、浴室Bの使用状態を判断する、すなわち浴室Bが使用状態であるか非使用状態であるかを判別していることから、切替スイッチ68が判断手段として機能している。
制御手段35には、湿度センサ69が接続されている。湿度センサ69は、浴室Bの湿度を検出する検出手段であり、この検出信号を制御手段35に送信する。制御手段35は、浴室照明用電源67から電力が入力されると、湿度センサ69からの検出信号に応じてダンパ用モータ72に駆動信号を出力する。
ダンパ用モータ72は、前述したように浴室空調装置12のダンパ34に接続されており、制御手段35からの出力により駆動が制御され、取込用開口32を開閉するためにダンパ34を回動させる。本実施例では、ダンパ34は、制御手段35からの駆動信号を受けていないとき、取込用開口32の通路径を狭くする姿勢(狭い開度)に設定されており(図4に二点鎖線で示すダンパ34参照。)、ダンパ用モータ72が制御手段35からの駆動信号により取込用開口32の通路径を広くなる姿勢(広い開度)まで回動される(図4に実線で示すダンパ34参照。)。
空調システム10は、図6および図7に示すように、電力が供給されると、居住用換気装置13のモータ54が回転駆動し排気ファン56が回転し、居住空間L内の空気が、還気RAとして取込グリル63およびパネル側取込口49aを経て居住排出手段に取り込まれ(図1参照。)、熱交換素子50の他方の通路を通過する(図7矢印P参照。)。このとき、給気ファン55も回転するので、外気OAが外気吸入ダクト59を経て居住供給手段に取り入れられ、熱交換素子50の一方の通路を通過する(図7矢印O参照。)。これにより、熱交換素子50では、外気OAと還気RAとの間で熱交換が行われ、外気OAは給気SAとして各給気口45から居住空間Lに向けて供給され、還気RAは居住排出手段内で排気口44に導かれ、排気EAとして排気口44から建物11の外部へ向けて排出される。居住空間Lは、各部屋間が隙間(図示せず。)により空気の行き来が可能とされているので、この空調システム10により、内方の熱エネルギーを逃がすことなく換気される。この際、モータ54は、住宅全体や住宅の各部屋等の換気対象エリアの所定換気回数(例えば0.5回/時間)を満たすように換気量が制御された24時間換気機能での運転を給気ファン55および排気ファン56にさせる。
また、本発明に係る空調システム10では、浴室用空調装置12の排出用開口33に接続された浴室排出ダクト14が居住用換気装置13の側面に設けられた浴室空気取込口65に接続されており、排気ファン56の吸引力により浴室Bの空気を居住用換気装置13の居住排出手段を経て建物11の外部に排出することができる(図4矢印W参照。)。
浴室用空調装置12は、上述したリモートコントローラRC(図2参照。)の操作によって、運転モードの1つである換気モードが選択されると、ダンパ34を開成姿勢として取込用開口32を開放し、浴室の空気を居住用換気装置13の排気ファン56の吸引力を利用して浴室排出手段22に取り込ませ、浴室排出ダクト14および居住排出手段を通過させて建物11の外部に排出する。
また、浴室用空調装置12は、リモートコントローラRCの操作により暖房モードが選択されると、ダンパ34を閉成姿勢として取込用開口32を閉鎖し、循環手段23の循環ファン28を回転させかつヒータ29を通電させて、循環用取込口21bを通じて取込開口部30aから取り込んだ浴室Bの空気を暖めて循環用吹出口21cから浴室Bに吹き出す(図5矢印X、Y、Z参照。)。これにより、入浴前に浴室内を暖める予備暖房として浴室用空調装置12を機能させることが可能となる。
さらに、浴室用空調装置12は、予備暖房だけでなく、入浴中の暖房として利用することができる。入浴中の暖房を行う場合には、入浴暖房モードを新たに設け、循環用吹出口21cにルーバを設けることにより、入浴者に直接風が当たらないように洗い場以外の方向に風邪の吹出方向を向けることが望ましい。また、入浴暖房では、予備暖房よりも浴室モータ31の回転数を低回転にして循環用吹出口21cから吹き出される温風量を少なくしてもよい。
浴室用空調装置12は、リモートコントローラRCの操作により乾燥モードが選択されると、ダンパ34を開成姿勢とし、循環ファン28を回転させかつヒータ29を通電させて、循環用取込口21bを経て取込開口部30aから取り込んだ浴室Bの空気を暖めて循環用吹出口21cから浴室B内に吹き出すとともに、浴室Bの空気を居住用換気装置13の排気ファン56の吸引力により浴室排出手段22に取り込んで建物11の外部に排出する循環換気を行うことができる。この循環換気によって浴室で衣類の乾燥等を行うことが可能となる。
浴室用空調装置12は、リモートコントローラRCの操作により涼風モードが選択されると、ヒータ29を通電させない状態で上述した乾燥モードの動作を行い、浴室Bを循環換気することができる。この循環換気によって、夏場のような暑さを感じる際に扇風機として利用することができる。
浴室用空調装置12では、衣類乾燥モードとは別に浴室乾燥モードを設け、循環ファン28を駆動させ、居住用換気装置13の排気ファン56による浴室Bの空気の排出と協働して、浴室Bの壁面及び床面を乾燥させるようにしてもよい。
また、乾燥、換気、涼風の浴室Bを換気する機能がある運転モードでは、居住用換気装置13の排気ファン56による浴室排出手段22への空気の取込量を調整するために、ダンパ34の回動姿勢を単なる開閉だけではなく、排出用開口33の開度調整を行えるような構成としても良い。例えば、浴室排出手段22への空気の取込量が少ない場合には、ダンパ34の開度を広くする(図4に実線で示すダンパ34参照。)ことによって効率よく浴室Bを換気することが可能となる。また、浴室排出手段22への空気の取込量が多い場合には、ダンパ34の開度を狭くする(図4に二点鎖線で示すダンパ34参照。)ことによって浴室Bの過換気を防ぐことができる。なお、吸込風量に応じてダンパ34の開閉を行う場合、浴室Bの空気を排出用開口33から取り込ませるためにダンパ34を開き、取り込ませないためにダンパ34を閉じるように開閉切り換えを行う構成としても良い。
このように、空調システム10は、居住空間L内の熱エネルギーを逃がすことなく、居住空間L内を換気することができ、これと並行して浴室Bを各運転モードに応じて空気調節することができる。この際、空調システム10は、浴室Bを短時間で換気する必要があると判断すると、浴室Bを換気するために自動的に浴室Bの換気量を増大させる。これについて、以下に、図9のフローチャートに沿って説明する。
空調システム10は、電力が供給されると居住用換気装置13が24時間換気機能での運転を開始する(ステップS1)。
このとき、実施例1では、浴室用空調装置12のダンパ34が狭い開度(図4に二点鎖線で示すダンパ34参照。)に設定されているので、居住空間Lと共に浴室Bも24時間換気が行われる。このため、ダンパ34の狭い開度は、浴室Bが使用されている場合であっても使用者が寒さを感じることのない換気量となるように設定することが望ましい。
切替スイッチ68が他方の端子側とされている、すなわち浴室照明66が消灯されている場合、制御手段35は、浴室Bが非使用状態であると判断し、ステップS3へ進む(ステップS2)。
これに伴い、制御手段35は、湿度センサ69が検出した浴室Bの湿度の検出信号の判別を開始する。
制御手段35は、浴室Bの湿度が60%以上であるか否かを判別する(ステップS3)。
湿度が60%以上である場合、浴室Bを短時間で換気する必要があると判断し、ステップS4へ進む。
湿度が60%以上でない場合、浴室Bを短時間で換気する必要がないと判断し、ステップS2へ戻り、上記した動作を繰り返す。
浴室Bを短時間で換気する必要があると判断すると、制御手段35は、ダンパ34を広い開度まで回動させる駆動信号をダンパ用モータ72へ出力する(ステップS4)。
ダンパ用モータ72の駆動によりダンパ34は広い開度(図4に実線で示すダンパ34参照。)まで回動される(ステップS5)。
空調システム10は、浴室Bを短時間で換気するために浴室Bの換気量を増大させているので、浴室Bを短時間で換気する必要がなくなった場合、通常の24時間換気運転に切り替わることが望ましい。このため、制御手段35は、浴室Bの湿度が60%未満であるか否かを判別する(ステップS6)。
湿度が60%未満である場合、浴室Bを短時間で換気する必要がなくなったものと判断し、ステップS7へ進む。
湿度が60%未満でない場合、未だ浴室Bを短時間で換気する必要があると判断し、ステップS4へ戻り、ダンパ34の開度が広い状態を維持し、浴室Bの換気量が増大した状態を継続する。
浴室Bを短時間で換気する必要がなくなったと判断すると、制御手段35は、ダンパ34を狭い開度まで回動させるための駆動信号をダンパ用モータ72へ出力する(ステップS7)。
制御手段35からの信号の出力により、ダンパ用モータ72は、ダンパ34を通常の設定位置(実施例1では、狭い開度(図4に二点鎖線で示すダンパ34参照。))まで回動させる(ステップS8)。
空調システム10は、電力の供給が断たれない限り、24時間換気機能での運転を継続するので、ステップS2へ戻り、同様の判断工程を繰り返す。電力の供給が断たれた場合24時間換気機能での運転を停止する(ステップS9)。
したがって、本発明に係る空調システム10では、浴室専用の排気ファンを用いることなく、すなわち浴室用空調装置12の浴室排出手段22に排気ファンを用いることなく24時間換気運転で居住空間Lを換気することができ、かつ浴室Bの使用者に不快感を与えることなく必要に応じて浴室Bを換気することができる。
また、空調システム10では、居住用換気装置13の排気ファン56を利用して浴室Bの空気を取り込む構成であるので、浴室用空調装置12の浴室排出手段22に排気ファンおよびその駆動用のモータを設ける必要がなく、浴室用空調装置12の重量の低減を図ることができると共に、構造の簡素化、小型化を図ることが容易となる。また、浴室排出手段22には、モータやファンを必要とせず風路だけが形成されていればよいため、浴室排出手段22を直接的な風路として居住用換気装置13に接続することが可能である。
さらに、空調システム10では、浴室用空調装置12の浴室本体ケース20内に浴室排出手段22と循環手段23との2つのユニットが個別に設置されているので、浴室乾燥を循環手段23で行いつつ、浴室排出手段22で浴室Bの空気を居住用換気装置13へと送出することができ、お互いの稼動状況に左右されることなく浴室排出手段22と循環手段23とを使用することができる。
空調システム10では、浴室用空調装置12からの浴室排出ダクト14が居住用換気装置13の居住排出手段の熱交換素子50よりも下流位置に接続されているので、浴室Bから取り込まれた空気が熱交換素子50を通過することがなく、外気OAへの浴室Bの湿気の混入を防止することができる。これは、熱交換素子50では、前述したように両通路O、Pの空気間で熱交換することができるが、両通路O、Pを形成する板材が紙のような材料から構成され、熱交換と同時に湿気の受け渡しが可能とされている場合があることによる。
なお、上記した実施例1では、ダンパ34は、狭い開度(図4に二点鎖線で示すダンパ34参照。)と広い開度(図4に実線で示すダンパ34参照。)との間で回動する設定とされていたが、実施例1に限定されるものではない。ダンパ34は、例えば、浴室Bを短時間で換気する必要がないとき取込用開口32を閉鎖し、浴室Bを短時間で換気する必要があるとき取込用開口32を開放する設定であってもよい。また、浴室Bの湿度に応じて浴室Bの換気量を多段階的に変更するために、ダンパ34は、例えば、浴室Bの湿度に応じて開度が多段階的に変更される設定であってもよい。
次に、実施例2の空調システム10について説明する。実施例2は、居住用換気装置13の排気ファン56の運転を切り替えることにより、浴室Bの換気量を変更する例である。空調システム10は、その基本的な構成は実施例1と同様であるので、同一機能部分には実施例1と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図10は、実施例2における制御手段35の動作を説明するためのブロック図である。
図10に示すように、制御手段35には、ダンパ用モータ72に代えてリレー70が接続されている。制御手段35は、浴室照明用電源67から電力が入力されると、湿度センサ69からの検出信号に応じてリレー70に出力する。
リレー70は、制御手段35からの出力によりリレーコイル70aが励磁され、リレー接点70bが切り替えられる。リレー70は、居住用換気装置13の排気ファン56を駆動するモータ54と、排気ファンモータ用電源71とに接続されている。モータ54は、2つの入力端子を有しており、一方の端子54aが24時間換気用であり、他方の端子54bが強換気用である。リレー70は、通常時には一方の端子54a側に通電させ、制御手段35からの出力を受けると他方の端子54b側に通電させる。モータ54は、排気ファンモータ用電源71からの電力を一方の端子54a側で受けると、24時間換気機能での運転を排気ファン56にさせる。また、モータ54は、排気ファンモータ用電源71からの電力を他方の端子54b側で受けると、浴室Bを短時間で換気することができるような24時間換気機能での運転よりも大きな換気量に設定された強換気運転を排気ファン56にさせる。
空調システム10は、実施例1と同様に、居住空間L内の熱エネルギーを逃がすことなく、居住空間L内を換気することができ、これと並行して浴室Bを各運転モードに応じて空気調節することができる。この際、空調システム10は、浴室Bを短時間で換気する必要があると判断すると、浴室Bを換気するために自動的に強換気運転に切り替わる。これについて、以下に、図11のフローチャートに沿って説明する。
空調システム10は、電力が供給されると居住用換気装置13が24時間換気機能での運転を開始する(ステップS1)。
このとき、浴室用空調装置12のダンパ34が取込用開口32を開放するように設定されていると、居住空間Lと共に浴室Bを24時間換気することができる。
切替スイッチ68が他方の端子側とされている、すなわち浴室照明66が消灯されている場合、制御手段35は、浴室Bが非使用状態であると判断し、ステップS3へ進む(ステップS2)。
これに伴い、制御手段35は、湿度センサ69が検出した浴室Bの湿度の検出信号の判別を開始する。
制御手段35は、浴室Bの湿度が60%以上であるか否かを判別する(ステップS3)。
湿度が60%以上である場合、浴室Bを短時間で換気する必要があると判断し、ステップS4へ進む。
湿度が60%以上でない場合、浴室Bを短時間で換気する必要がないと判断し、ステップS2へ戻り、上記した動作を繰り返す。
浴室Bを短時間で換気する必要があると判断すると、制御手段35は、リレー70を切り替えるための励磁電流を出力する(ステップS4)。
リレー70の切り替えによりモータ54が他方の端子54b側で通電され、排気ファン56が強換気運転を開始する(ステップS5)。
なお、空調システム10が24時間換気機能での運転を行っている際、ダンパ34が取込用開口32を閉鎖するように設定されている場合、排気ファン56の強換気運転への切り替えに伴って、ダンパ34は、制御手段35により取込用開口32を開放する姿勢まで回動される。
空調システム10は、浴室Bを短時間で換気するために強換気運転しているので、浴室Bを短時間で換気する必要がなくなった場合、通常の24時間換気運転に切り替わることが望ましい。このため、制御手段35は、浴室Bの湿度が60%未満であるか否かを判別する(ステップS6)。
湿度が60%未満である場合、浴室Bを短時間で換気する必要がなくなったものと判断し、ステップS7へ進む。
湿度が60%未満でない場合、未だ浴室Bを短時間で換気する必要があると判断し、ステップS4へ戻り、リレー70への出力を継続し、強換気運転を継続する。
浴室Bを短時間で換気する必要がなくなったと判断すると、制御手段35は、励磁電流の出力を停止する(ステップS7)。
制御手段35からの出力が停止されたので、リレー70は、切り替わり一方の端子54a側でモータ54に通電させる。これにより、モータ54は、24時間換気機能での運転を排気ファン56にさせる(ステップS8)。
空調システム10は、電力の供給が断たれない限り、24時間換気機能での運転を継続するので、ステップS2へ戻り、同様の判断工程を繰り返す。電力の供給が断たれた場合24時間換気機能での運転を停止する(ステップS9)。
したがって、実施例2に係る空調システム10では、実施例1と同様に、浴室専用の排気ファンを用いることなく、常時居住空間Lを換気することができ、かつ浴室Bの使用者に不快感を与えることなく必要に応じて浴室Bを換気することができる。
なお、上記した各実施例では、浴室Bから空気を取り込む浴室排出手段22は、浴室用空調装置12の一部として形成されていたが、浴室排出ダクト14が浴室Bの天井部15(図4参照。)に設けられた浴室天井開口に接続されて浴室Bと居住用換気装置13とを連通する構成であってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、居住用換気装置13として、建物11の外部から取り入れた外気OAと、居住空間Lから取り込んだ環気RAとの間で、熱交換することができる熱交換型換気装置が採用されていたが、居住空間Lを24時間換気することができるものであれば、例えば、複数のダクトを用いて複数の部屋の空気を排出する中間ダクトファンのような多室換気装置であってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、浴室照明66の消灯により浴室Bが非使用状態であると判断し、浴室照明66への通電を断続する切替スイッチ68を判断手段として利用していたが、判断手段は、浴室Bの使用状態を判断する、すなわち浴室Bが使用状態であるか非使用状態であるかを判別することができればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。例えば、人の有無を判別することができる人感センサを浴室Bに設けてもよい。また、自動運転モードに切替可能な構成とし、自動運転モードとされた場合、浴室Bが非使用状態であると判断し、前述したステップS3ないしステップS8の工程を繰り返してもよい。
上記した各実施例では、浴室Bの湿度が60%以上であると浴室Bを換気する必要があると判断させていたが、この判断基準は適宜設定すればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、浴室用空調装置12の浴室排出手段22は、浴室Bから取り込まれた空気のみの排出通路とされていたが、例えば、浴室本体ケース20に浴室排出手段22と通じる開口を設け、各開口を洗面所および化粧室等の空間からの空気の取込口と連通させる構成としてもよい。この場合、浴室排出手段22に取り込まれた空気は、熱交換素子50を通過することなく建物11の外部へ排出することができ、居住用換気装置13の還気口46および蓋板取込口48aを経て取り込まれた還気RAとの差別化を図ることができる。
上記した各実施例では、浴室用空調装置12は、リモートコントローラRCにより操作されていたが、操作された情報を信号として制御手段35へ送信できるものであれば、例えば、電気的に接続されたスイッチパネルにより操作されるものであってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
空調システム10に、強換気運転モードを設け、例えば、リモートコントローラRC等の操作手段により強換気運転モードが選択されると、判断手段および湿度センサ69からの検出結果に拘わらず排気ファン56が強換気運転とされる構成としてもよい。
上記した各実施例では、居住用換気装置13の本体ケース38に複数の給気口45を設け、それぞれに接続された給気ダクト60を介して各給気口45と各供給グリル61とを接続する構成とされていたが、本体ケース38から各供給グリル61へ至る風路(空気通路)は、これに限定されるものではない。例えば、本体ケース38に単一の給気口を設け、この給気口に接続した単一の給気ダクトを分岐チャンバに接続し、この分岐チャンバで風路を分岐しそれぞれに対応するダクトを介して各供給グリル61に接続することにより、本体ケース38から各供給グリル61へ至る風路を形成する構成であってもよい。
上記した各実施例では、居住用換気装置13には、還気ダクト62および取込グリル63が設けられていたが、これを無くし、各部屋間を通じさせる隙間またはアンダーカット部(図示せず。)を通して、パネル側取込口49aから居住空間Lの空気を取り込むようにしてもよい。
上記した各実施例では、空調システム10の浴室用空調装置12および居住用換気装置13が配置された小屋裏空間Aは、1階建ての建物11の天井裏の空間であったが、居住空間の天井の裏側(上方)に形成される空間であれば、例えば、複数階の建物の1階の居住空間と2階の居住空間との間に形成される天井裏の空間(階間空間)であってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
本発明の空調システムとは、換気機能のみ、また換気機能に加えて冷房機能および暖房機能の少なくともいずれか一方を備えた空調システムを含むものであり、上記した各実施例はその一例に過ぎない。
空調システム10は、実施例1の浴室用空調装置12のダンパ34の開度調節機能と、実施例2の居住用換気装置13の排気ファン53の運転切り替え機能とを併せ持つ構成であってもよい。この場合、例えば、制御手段35に、図8に示すリレー70および図10に示すダンパ用モータ72を接続すればよい。このような構成の場合、排気ファン53の強換気運転とダンパ34を開度調節とを適宜組み合わせることにより、浴室Bの湿度に応じて浴室Bをより効率良く換気することができる。
本発明に係る空調システムが採用された建物を模式的に示す斜視図である。 図1に示した空調システムの浴室用空調装置の近傍を拡大して示した斜視図である。 浴室用空調装置を模式的に示す斜視図である。 図3に示すI−I線に沿って得られた断面図である。 図3に示すII−II線に沿って得られた断面図である。 居住用換気装置を示す模式的に示す斜視図である。 図6に示すIII−III線に沿って得られた断面図である。 空調システムの判断個所を示したブロック図である。 空調システムによる浴室の換気のための運転切替の工程を示すフローチャートである。 図8とは異なる例の空調システムの判断個所を示したブロック図である。 図10の空調システムによる浴室の換気のための運転切替の工程を示すフローチャートである。
符号の説明
10 空調システム
11 建物
12 浴室用空調装置
13 居住用換気装置
22 浴室排出手段
23 循環手段
29 (加熱手段としての)ヒータ
34 (変更手段としての)ダンパ
35 制御手段
50 熱交換素子
55 (居住供給手段の一部を構成する)供給ファン
56 (居住排出手段の一部を構成する)排気ファン
68 (判断手段としての)切替スイッチ
69 (検出手段としての)湿度センサ
O (居住供給手段の一部を構成する)通路
P (居住排出手段の一部を構成する)通路
L 居住空間
B 浴室

Claims (9)

  1. 建物の居住空間から取り込んだ空気を前記建物の外部へと排出する居住排出手段を有する居住用換気装置と、浴室から取り込まれた空気の前記居住排出手段への経路を構成する浴室排出手段と、該浴室排出手段および前記居住用換気装置の動作を制御する制御手段とを備える空調システムであって、
    前記制御手段は、前記浴室の使用状態を判断する判断手段および前記浴室の湿度を検出する検出手段に接続され、前記判断手段および前記検出手段の検出結果が所定の条件を満たすと、前記浴室の換気量を増大させることを特徴とする空調システム。
  2. 前記浴室排出手段は、前記浴室の空気調整を行う浴室用空調装置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記制御手段は、前記浴室が非使用状態でありかつ前記浴室の湿度が所定の値を超えると前記所定の条件を満たしたものと判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記制御手段は、操作手段と電気的に接続されており、該操作手段から強運転信号を受けると、前記所定の条件に拘わらず前記浴室の換気量を増大させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の空調システム。
  5. 前記浴室排出手段は、前記浴室からの空気の取込量を変更可能な変更手段を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の空調システム。
  6. 前記居住排出手段は、空気を前記建物の外部へ向けて送る排気ファンを有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の空調システム。
  7. 前記浴室用空調装置は、前記浴室から取り込んだ空気を該浴室に供給する循環手段と、該循環手段の内方に設けられた加熱手段とを有し、前記居住排出手段と前記浴室排出手段と前記循環手段と前記加熱手段とは、適宜選択的に組み合わされて前記浴室を空気調整することを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載の空調システム。
  8. 前記居住用換気装置は、内方に2つの空気の通路が形成されかつ両該通路の間での熱交換が可能な熱交換素子を有し、前記建物の外部から取り入れた空気を前記居住空間に供給する居住供給手段が前記熱交換素子の一方の通路を経由し、前記居住排出手段が前記熱交換素子の他方の通路を経由する熱交換型換気装置であり、前記浴室排出手段は、前記居住排出手段の前記熱交換素子よりも下流位置に通じていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の空調システム。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の空調システムを備えたことを特徴とする建物。

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