JP2007031795A - Cu−Ni−Sn−P系銅合金 - Google Patents

Cu−Ni−Sn−P系銅合金 Download PDF

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Abstract

【課題】コネクタ等の通電部品に使用されるCu−Ni−Sn−P系銅合金において、Agめっきの耐加熱膨れ性、Snめっきの耐剥離性、および接触抵抗の耐経時変化性を顕著に改善したものを提供する。
【解決手段】質量%で、Ni:0.2〜2.5%、Sn:0.2〜2.5%、P:0.01〜0.25%であり、さらに必要に応じてZn:5.0%以下およびMg:0.2%以下の1種以上を含み、あるいはさらにFe:0.7%以下、Mn:0.7%以下およびCo:0.7%以下の1種以上をNi/(Fe+Mn+Co)≧1が成立する範囲で含み、残部実質的にCuからなる化学組成を有し、AESにより測定されるC存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で20nm以下である極表層部をもつCu−Ni−Sn−P系銅合金。
【選択図】なし

Description

本願発明は、コネクタ、リレー、スイッチ、ソケット、リードフレーム、バスバー等、電気・電子部品用材料として使用されるCu−Ni−Sn−P系銅合金に関する。
近年のエレクトロニクスの発達により、種々の機械の電気配線は複雑化、高集積化が進み、コネクタ等の電気・電子部品は、小型化、軽量化、高信頼性化が進んでいる。このような中、コネクタ用銅合金材料は薄肉化され、また複雑な形状に加工されるため、強度、弾性、導電性、曲げ加工性、プレス成形性が良好であることが求められている。また、特に自動車用のメス端子等に使用される端子は、エンジンルーム近傍の高温環境で使用されることが多くなっており、高温環境下でもばね性の経時変化が少なくなるように、高い耐応力緩和特性が要求されている。
このような特性を比較的バランス良く兼ね備えた銅合金としてCu−Ni−Sn−P系銅合金が知られており、各特性を改善したものが種々開発されている(特許文献1〜6)。
一方、特許文献7には銅合金の表面粗さが粗いと成形性が阻害される場合があり、そのためにミルハードン処理(時効処理)の前後にバフ研磨を行うことが記載されている。特許文献8には銅合金の表面に存在する研磨目は仕上げ加工後に返り状またはかさぶた状の欠陥として残存し、リフローめっき材の外観やその後のはんだ付け性を悪くするため、機械研磨後に化学研磨を実施して研磨目を溶解除去することが記載されている。特許文献9にはチタン銅など表面に緻密な酸化被膜が形成される銅合金では、その表面酸化皮膜を除去するに際し、スケールにクラックを入れる羽布ロールによる研磨が有効であることが記載されている。
特開平10−226835号公報 特開2001−262255号公報 特開2001−262297号公報 特開2000−256814号公報 特開2000−129377号公報 特開2002−294368号公報 特開昭61−194161号公報 特開平4−26789号公報 特開平11−61467号公報
電気・電子部品は接触信頼性を向上させる等のため、各種のめっきを施して使用されることが多い。例えばリードフレームや摺動部品ではAgめっきが行われる。しかし、Agめっきを施したものでは加熱処理した際にめっき層に膨れが生じやすい。コネクターなどのいわゆる1回挿物といわれる部品ではSnめっきが施されることが多い。この場合、100〜120℃に保持したときに剥離が生じて問題になることがある。
また、コネクターやバスバーなどの用途ではめっき無しで使用する場合も多いが、この場合は裸の状態において接触抵抗の経時変化ができるだけ小さいこと要求される。
Agめっきの耐加熱膨れ性やSnめっきの耐剥離性(以下これらを単に「めっき性」ということがある)、あるいは接触抵抗の耐経時変化性は、銅合金の表面性状に影響されると考えられ、一般的には製造時に生成する表面の酸化皮膜を除去することや、表面粗度を平滑化することが有効であると考えられる。酸化皮膜除去や平滑化を行うための手段としては特許文献7〜9に示されるように、バフ研磨等の機械的除去手段、酸洗等の化学的除去手段がある。しかしながら、これらの手段を適用してもCu−Ni−Sn−P系銅合金のめっき性や接触抵抗の経時変化を安定して改善することは容易ではなく、その改善方法は確立されていないのが現状である。
本発明は、コネクタ等の通電部品に広く使用されているCu−Ni−Sn−P系銅合金において、Agめっきの耐加熱膨れ性、Snめっきの耐剥離性、および接触抵抗の耐経時変化性を安定して顕著に改善したものを提供しようというものである。
発明者らは種々検討の結果、Cu−Ni−Sn−P系銅合金のめっき性や接触抵抗の経時変化を改善するには、合金材料の極表層部におけるC濃化層の厚さを薄くすることが極めて有効であることを見出した。すなわち本発明では、質量%で、Ni:0.2〜2.5%、Sn:0.2〜2.5%、P:0.01〜0.25%であり、必要に応じてさらに下記[1]、[2]の一方または両方を満たし、残部実質的にCuからなる化学組成を有し、AESにより測定されるC存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で20nm以下となる極表層部を有するCu−Ni−Sn−P系銅合金を提供する。
[1]Zn:5.0%以下およびMg:0.2%以下の1種または2種を含む。
[2]Fe:0.7%以下、Mn:0.7%以下およびCo:0.7%以下の1種または2種以上をNi/(Fe+Mn+Co)≧1が成立する範囲で含む。
ここで、「残部実質的にCuからなる」とは、残部にはCuの他、本発明の効果を阻害しない量の元素の混入が許容されることをいう。その1態様として「残部Cuおよび不可避的不純物からなる」場合が含まれる。AESはオージェ電子分光分析法である。AESにより深さ方向の元素分析を行うには、装置内で試料表面をAr等によりスパッタリングして表層の原子を除去していく操作を段階的に行い、それぞれの段階での元素分析の結果をつなぎ合わせて深さ方向のプロフィールを作る。スパッタリングによってエッチングされる速度は厳密には試料によって異なってくる。「SiO2スパッタリング速度換算」による深さは、各スパッタリング時間に対応する深さ(初めの最表面からの深さ)を、SiO2標準試料に対するスパッタリング時間と深さの関係(既知のデータ)から定まる深さの値で表したものである。極表層部に存在する元素(例えばC)存在深さは、深さ方向のプロフィールにおいて当該元素(例えばC)の測定強度が最大値(ピーク値)の1/20になる深さ(ただし前記最大値の位置より深い位置とする)を意味する。「極表層部」は最表面から概ね100nm以下の領域をいう。
化学組成において、Siが含まれる場合、その含有量を0.005%未満に制限したものが好適な対象となる。
AESにより測定される極表層部の元素存在深さに関しては、上記のC存在深さに加え、さらにSn存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で10nm以下であるもの、あるはさらにO存在深さが同10nm以下であるものが好適な対象となる。
本発明によれば、コネクタ、リードフレーム、バスバーなどの通電材料に使用されるCu−Ni−Sn−P系銅合金において、Agめっきで問題となる加熱膨れ、Snめっきで問題となるめっき剥離、および裸で使用する際に問題となる接触抵抗の経時変化を安定して顕著に改善することができた。強度および導電性に関しても当該合金本来の好バランスが維持される。したがって本発明は、電気・電子機器の性能向上・信頼性向上に寄与するものである。
発明者らはCu−Ni−Sn−P系銅合金のめっき性や接触抵抗の経時変化について、その安定的な改善手段を種々検討してきた。これらの特性には合金の表面性状が関わると考えられるため、バフ研磨や酸洗などの表面除去手段を入念に行う工程での製造を試みたが、必ずしも良好な結果を得ることはできなかった。そこで更にミクロ的なレベルでの詳細な検討を進めたところ、当該合金系のめっき性等には、酸化皮膜よりもむしろ、極表層部におけるCの濃化が大きく影響することを突き止めた。
一般に銅合金材料の表面には、製造ラインを通板する過程で、冷間圧延の潤滑油や、防錆剤などに由来するC成分が付着する。焼鈍前には脱脂工程を通板して表面を清浄化する場合もあるが、AESを用いた分析によれば、脱脂を経た場合でも極表層部にはCの濃化した領域が形成されている。ところが、後述のように研磨、酸洗、脱脂を特定の条件で組み合わせた場合には、極表層部に形成されるC濃化領域の深さ、すなわち「C存在深さ」が浅くなることがわかった。そして、C存在深さが浅いものにおいて、めっき性や接触抵抗の経時変化が顕著に改善された。つまり、極表層部のC存在深さよってめっき性や接触抵抗の経時変化をコントロールすることができる。
極表層部にCが濃化すること自体はめっき性や接触抵抗の経時変化にあまり影響しないが、C濃化領域が薄いこと、すなわちC存在深さが浅いことにより、めっき性や接触抵抗の経時変化が大幅に改善される。また、極表層部のSn存在深さを低減すること、さらにはO存在深さを低減することもこれらの特性の改善に有利に作用する。
以下、本発明を特定するための事項について説明する。
〔化学組成〕
Niは、Pと共添し、Ni−P系析出物を形成することにより、強度、導電性、曲げ加工性、および耐応力緩和特性の向上に寄与する。また、固溶したNiは、単体および固溶Snとの相互作用により、強度(ばね性)、硬さ、耐応力緩和特性の向上に寄与する。さらにNiの含有はSnめっきの耐剥離性を改善する作用を有する。これらの作用を十分に発揮させるためには0.2質量%以上のNi含有量を確保する必要がある。
ただし、Ni含有量が高くなりすぎるとCの吸着が生じやすく、C存在深さが十分低減された極表層部を構築することが困難になる。また導電性や曲げ加工性の面で不利になる。種々検討の結果、Ni含有量は2.5質量%以下の範囲で許容される。
したがってNi含有量は0.2〜2.5質量%の範囲にコントロールする必要がある。0.5〜2.0質量%の範囲がより好ましく、0.6〜1.5質量%が一層好ましい。Snめっきの耐剥離性を重視する場合は、1.0〜2.5質量%のNi含有量とすることが好ましい。
Pは、Niと共添することにより、上述のように強度、導電性、曲げ加工性、および耐応力緩和特性の向上に寄与する。特に、適度のP添加は析出物とCuマトリクスとの整合性を高める上で有利である。また、Pは溶解−鋳造時の脱酸剤としてはたらき、溶湯の酸素濃度低下、耐水素脆化性の向上をもたらす。P含有量が少なすぎると合金内部の酸素濃度が高くなり、極表層部に酸化物層が形成されやすくなるだけでなく、MgやMnを添加した場合に内部酸化を引き起こす可能性がある。このため本発明では0.01質量%以上のP含有が必要である。
一方、P含有量が多すぎると、溶解−鋳造時、あるいは熱間圧延時に割れが発生しやすくなる。また、鋳造時や熱間圧延時に生成する粗大なNi−P析出物の量が多くなり、曲げ加工性が低下する。このため、P含有量は0.25質量%以下である必要があり、0.20質量%以下であることが望ましい。
したがって、Pは0.01〜0.25質量%の範囲で含有させる必要がある。0.04〜0.18質量%がより好ましく、0.05〜0.15質量%が一層好ましい。
本発明では、NiとPの析出物を利用しているため、Ni/P比を最適化することが望ましい。特にPが過剰に存在すると、めっき密着性、はんだ耐候性の低下を招く。逆に、Niが過多になった場合、導電率の低下や溶体化処理温度の上昇を招く。種々検討の結果、Ni/P比は3〜30の範囲とすることが望ましく、5〜25の範囲がより好ましい。
Snは、マトリクス中に固溶し、強度、ビッカース硬さをはじめとする機械特性の向上をもたらす。また、固溶したSnと固溶Ni、Ni−P系析出物の相互作用により、強度(ばね性)、耐応力緩和特性の向上作用が生じる。このようなSnの作用を十分に得るには0.2質量%以上のSn含有量を確保する必要がある。
ただし、多量のSn含有は導電性の低下、熱間加工性の低下を招く。また極表層部のSn存在深さを十分低減することが困難になる。このためSn含有量の上限は2.5質量%に規定される。
したがってSn含有量は0.2〜2.5質量%の範囲において、用途に応じた機械特性と導電性を考慮して決定される。例えば、自動車用の小型端子等に用いる場合は、0.4〜2.0質量%のSn含有が望ましい。強度−加工性の良好なバランスを重視する場合には0.8〜1.8質量%が好ましい。また、バスバー等の大電流が流れる通電部材など、導電率を重視する用途では0.2〜0.7質量%することが好ましい。
Znは、Cu−Ni−Sn−P系銅合金において、はんだ耐候性、耐マイグレーション性等の特性を向上させる元素であり、必要に応じて添加することができる。上記効果を十分に得るには0.1質量%以上のZn含有量を確保するとよい。ただし、Zn含有量が多くなるとZnの酸化膜が接触抵抗の増大を引き起こすため、本発明ではZn含有量は5.0質量%以下に制限される。Zn含有量は1.0質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下が一層好ましい。
Mgは、耐食性の改善や耐応力緩和特性の向上に有効であるため必要に応じて添加することができる。その効果を十分に享受するためには0.02質量%以上のMg含有が望ましい。しかし多量に添加すると曲げ加工性等が低下するので、Mgを添加する場合は0.2質量%以下の範囲で行う。
Fe、Mn、Coは、Niを置換する形で必要に応じて添加することができる。Cu−Ni−Sn−P系合金におけるFe、Mn、Coの添加は、添加したFe、Mn、CoがPとの間で金属間化合物をつくり、場合によってはNiも含めた3元化合物を生成する。これらの化合物は、耐熱性、耐応力緩和特性、強度の向上に利用することができる。置換量としては、Ni/(Fe+Mn+Co)≧1であり、Ni、Fe、Mn、Coの総添加量がNiに関する本発明の規定範囲を超えないことが望ましい。Fe、Mn、Coの含有量はいずれも0.7質量%以下とする必要がある。0.5質量%以下がより好ましく、0.15質量%以下が一層好ましい。
Siは、Cu−Ni−Sn−P系銅合金の極表層部におけるC存在深さを増大させる作用を有する。そのメカニズムは現時点では未解明であるが0.005質量%以上のSi含有量においてその作用が顕在化し、めっき性、接触抵抗の経時変化に悪影響を及ぼす。したがって、Siが混入する原料を使用する場合などは、Si含有量が0.005質量%未満になるよう調整することが望ましい。0.003質量%以下に管理することが一層好ましい。
不純物:
Oは溶湯のガス成分から混入するが、溶湯の粘性向上による湯流れ性の低下、インゴットの熱間加工性の低下をもたらすだけでなく、途中工程で表面に拡散し、表面の酸化膜を形成、めっき性や接触抵抗の安定性を損なう。このため、O濃度は30ppm以下に抑える必要があり、更に好ましくは10ppm以下である。また、Hは鋳造時にブローホール等の欠陥をもたらし、製品歩留りを低下させる。このため、H濃度は10ppm以下に抑える必要があり、更に望ましくは5ppm以下である。Sは、Mg等の添加元素や不純物元素と化合物をつくり、Agめっき時に突起をもたらすことがある。このため、S濃度は5ppm以下に抑える必要があり、更に望ましくは1ppm以下である。
〔極表層部の元素存在深さ〕
前述のように極表層部におけるC存在深さが浅くなると、めっき性および接触抵抗の経時変化が改善される。そのメカニズムについては現時点では未解明であるが、発明者らの検討の結果、AESにより測定されるC存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で20nm以下である極表層部を構築したときにその効果は顕著に発揮されるようになることがわかった。当該C存在深さは同16nm以下であることがより好ましく、同10nm以下であることが一層好ましい。
C存在深さはAESを用いて以下のようにして定めることができる。Cについて深さ方向のプロフィールを、例えば10keVの電子線を照射したときのオージェ電子の強度から求め、横軸にSiO2スパッタリング速度換算の深さ方向位置、縦軸にオージェ電子強度をとったグラフにおいて、強度がピーク値の1/20以下になる深さ(ただしピーク位置より深い位置とする)を定め、その深さをC存在深さとする。ここで、深さ方向位置は、Arによるスパッタリング時間から、同じスパッタリング時間でSiO2がスパッタリングされる深さをCの深さとして用いている(SnやO、Nについても同様)。
Snを含有する本発明の銅合金では、極表層部にSnが濃化しやすい。バフ研磨した表面にもSnの濃化が見られる。このSnの濃化は合金中のSnが大気などで酸化されることにより生じるのではないかと考えられる。また、極表層部にはO(酸素)の濃化も見られる。極表層部におけるSn存在深さ、およびO存在深さは、通常、C存在深さの低減に伴って低減する。すなわち、後述のようなC存在深さを低減させるための工程により、Sn存在深さとO存在深さをも低減した極表層部を形成することができる。ただし、Snの存在深さはCの存在深さと異なり、極表層部のSnの濃化層を一度除去した後でも熱履歴により成長することがあるため、注意が必要である。
極表層部にSn濃化層が存在すると、加熱時や湿潤環境での保管時に接触抵抗の増大を防ぐ作用が生じる。そのためにはSn存在深さはSiO2スパッタリング速度換算で2〜6nm程度であることが望ましい。ただし、Sn存在深さが大きくなるとAgめっきの加熱膨れを助長し、さらにSnめっきの耐剥離性の低下、および接触抵抗の経時変化の増大を招く要因になる。このためSn存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で10nm以下となる極表層部を形成することが望ましい。同8nm以下であることがより好ましく、同6nm以下が一層好ましい。なお、Sn存在深さとしては前述のように2〜6nm程度が好ましいが、2nm未満でもめっき性、接触抵抗の経時変化の改善効果を得ることが可能である。
極表層部のO存在深さは、めっき性および接触抵抗の経時変化の改善にマイナス要因となるので、SiO2スパッタリング速度換算で10nm以下であることが望ましい。同8nm以下であることがより好ましく、同6nm以下が一層好ましい。
〔製造工程〕
以上のような、C、あるいはさらにSn、Oの存在深さを低減した極上層部をもつCu−Ni−Sn−P系銅合金は、例えば以下のようにして製造することができる。
すなわち、当該銅合金は、熱間圧延後に「冷間圧延+焼鈍」の工程を通常2回以上行うプロセスで製造される。発明者らは詳細な研究により、そのプロセスにおいて、例えば以下のi)〜iv)の要件を満たすことによって上記の元素存在深さを適正化したCu−Ni−Sn−P系銅合金が製造できることを見出した。
複数回の「冷間圧延+焼鈍」の工程のうち、最後に行われる冷間圧延および焼鈍(一般的には歪取り焼鈍)をそれぞれ「仕上圧延」および「仕上焼鈍」と呼び、その1つ前に行われる冷間圧延および焼鈍をそれぞれ「仕上前圧延」および「仕上前焼鈍」と呼ぶとき、
i) 仕上前圧延の直前に「バフ研磨」工程を入れる。
ii) 仕上前焼鈍の直前に「脱脂」工程を入れるか、または仕上圧延の直前に「酸洗」工程と「バフ研磨」工程を入れる。
iii) 仕上焼鈍の直前に「脱脂」工程を入れる。
iv) 仕上焼鈍の後に「酸洗」工程を入れる。
焼鈍は大気中、不活性ガス中、不活性ガスと還元性ガスの混合ガス中、還元性ガス中での光輝焼鈍のいずれでも採用できるが、仕上焼鈍を光輝焼鈍とした場合は、iv)の酸洗あとに「バフ研磨」工程を入れることが望ましい。また、「脱脂」、「焼鈍」を連続ラインで行うなど、上記の複数の工程を1つのラインの中で行うことは、生産性の向上につながり好ましい。なお、上記i)〜iv)を満たす工程は、良好な結果が得られる場合の1例であり、本発明の銅合金が製造できる工程は今後さらに開発されうる。
上記に加え、途中工程における素材の表面粗度を管理することが望ましい。すなわち、各冷間圧延前の表面粗度が大きくなりすぎないことが重要である。冷間圧延前の表面粗度が大きいと、凸になっている箇所および凹になっている箇所が圧延により潰され、このとき、特に凹部の極表層部に濃化しているCやSnが材料内部に押さえ込まれる状態となり、酸洗やバフ研磨を実施してもそれらに起因するC濃化領域、Sn濃化領域を除去することが難しくなる。特に仕上圧延前の表面粗度をRy≦1.6μm、Ra≦0.30μmとしておくことが好ましい。Ry≦1.4μm、Ra≦0.25μmとしておくことが一層好ましい。ここでRy、RaはJIS B0601(1994)の定義に従う値が採用される。表面粗度は、例えばその前に行われる圧延での圧延ロールの表面粗さや、酸洗、化学研磨、バフ研磨によって調整できる。
なお、仕上焼鈍後の製品には、必要に応じて防錆剤を塗布することが一般的である。防錆剤としてはベンゾトリアゾールを主成分とするもの(BTA系)等が挙げられる。スリット後の条や、これをプレスした後の部品では、油の付着等で表面が汚染されることがあるが、脱脂を行うことで本発明で規定する極表層部を備えた銅合金が再現される。
表1に示す組成の銅合金を溶解、鋳造し、30×50×200mmの鋳片を作製し、以下に示す工程A〜Fにより、厚さ80mmの板材を作製した。熱間圧延は約850℃抽出、熱間圧延終了温度700℃以上、熱間圧延後は直ちに水冷の条件で行った。工程A〜Cが本発明の例、工程D〜Fが比較例である。
〔工程A〕
溶解・鋳造→熱間圧延(8.0mm)→面削→冷間圧延(2.0mm)→バッチ式焼鈍(550℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.6mm、Ry≦1.5μm、Ra≦0.3μm)→脱脂(5%水酸化ナトリウム水溶液、5A/dm2×10sec)→連続焼鈍(雰囲気温度700℃)・酸洗(5%硫酸)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.2mm)→脱脂(5%水酸化ナトリウム水溶液、5A/dm2×10sec)→光輝焼鈍(雰囲気温度500℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨
〔工程B〕
溶解・鋳造→熱間圧延(8.0mm)→面削→冷間圧延(2.0mm)→バッチ式焼鈍(550℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.6mm、Ry≦1.5μm、Ra≦0.3μm)→連続焼鈍(雰囲気温度700℃)・酸洗(5%硫酸)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.2mm)→脱脂(5%水酸化ナトリウム水溶液、5A/dm2×10sec)→連続焼鈍(雰囲気温度500℃)・酸洗(5%硫酸)
〔工程C〕
溶解・鋳造→熱間圧延(8.0mm)→面削→冷間圧延(2.0mm)→バッチ式焼鈍(550℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.6mm、Ry≦1.5μm、Ra≦0.3μm)→脱脂(5%水酸化ナトリウム水溶液、5A/dm2×10sec)→連続焼鈍(雰囲気温度700℃)・酸洗(5%硫酸)→冷間圧延(0.2mm)→脱脂(5%水酸化ナトリウム水溶液、5A/dm2×10sec)→光輝焼鈍(雰囲気温度500℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨
〔工程D〕
溶解・鋳造→熱間圧延(8.0mm)→面削→冷間圧延(2.0mm)→バッチ式焼鈍(550℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.6mm、Ry≦1.5μm、Ra≦0.3μm)→連続焼鈍(雰囲気温度700℃)・酸洗(5%硫酸)→冷間圧延(0.2mm)→脱脂(5%水酸化ナトリウム水溶液、5A/dm2×10sec)→光輝焼鈍(雰囲気温度500℃)
〔工程E〕
溶解・鋳造→熱間圧延(8.0mm)→面削→冷間圧延(2.0mm)→バッチ式焼鈍(550℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.6mm、Ry≦1.5μm、Ra≦0.3μm)→連続焼鈍(雰囲気温度700℃)・酸洗(5%硫酸)→冷間圧延(0.2mm)→連続焼鈍(雰囲気温度500℃)・酸洗(5%硫酸)
〔工程F〕
溶解・鋳造→熱間圧延(8.0mm)→面削→冷間圧延(2.0mm)→バッチ式焼鈍(550℃)→酸洗(5%硫酸)→バフ研磨→冷間圧延(0.6mm、Ry=1.8μm、Ra=0.4μm)→連続焼鈍(雰囲気温度700℃)・酸洗(5%硫酸)→冷間圧延(0.2mm)→脱脂(5%水酸化ナトリウム水溶液、5A/dm2×10sec)→光輝焼鈍(雰囲気温度500℃)→酸洗(5%硫酸)
なお、工程A〜Fとも、最終工程でBTA系防錆剤を使用して防錆処理を行った。
上記各工程で得られた板材サンプルについて、AESによりC、N、Sn、Oの各元素について表面から深さ方向の元素分析を行った。測定条件は以下のとおりである。
〔AES測定条件〕
・電子銃: 10keV、1×10-7
・分析エリア: 100μmφ
・深さ方向スパッタエッチング速度: 20nm/min(SiO2換算値)
・分析頻度: 0.1min/回
ここで、分析頻度は各測定間のスパッタリング時間である。つまりSiO2のスパッタリング速度換算で2nm毎にデータを採取し、深さ方向のプロフィールを求めた。各測定元素について、深さ方向プロフィールでの強度の最大値をImaxとしたとき、Imaxの深さより深い位置で強度が最初に「Imax/20」以下となる深さを、その元素の存在深さとした。例えば、初回の測定(初期の最表面)で強度が検出され、2回目の測定(SiO2換算2nm深さ)で強度がゼロまたは初回の1/20以下となった場合は、その元素の存在深さは2nmと定まる。
結果を表2に示す。
各板材サンプルについて、接触抵抗の経時変化、Agめっきの耐加熱膨れ性、Snめっきの耐剥離性、引張強さ、導電率、応力緩和率を以下のようにして調べた。
〔接触抵抗の経時変化〕
以下の条件により、恒温槽で各サンプルを保持後、JIS C1020で作製したインデントを押し当てて通電し、30sec保持後の接触抵抗を測定した。接触抵抗の値が25mΩ以下のものを良好、25mΩを上回るものを不良と評価した。
・保持温度: 150℃
・保持時間: 20min
・電流: 1A
・荷重: 1kg
・測定数: n=3、平均値を採用
・インデント: JIS C1020 1/2H 0.5mmtから、内R1.0mmの張り出し加工で作製、インデントは測定毎に交換
〔Agめっきの耐加熱膨れ性〕
以下の条件により、Agめっきした試料をマッフル炉で加熱したのち、目視観察によりAgめっき層の膨れの発生が認められなかったものを良好(○)、認められたものを不良(×)と評価した。
・Agめっき条件: 浸漬脱脂(10%水酸化ナトリウム水溶液、5sec)→電解脱脂(10%水酸化ナトリウム水溶液、4A/dm2×10sec)→水洗→酸洗(硫酸+過酸化水素、3sec)→Cuストライク(シアンCuストライク浴、2A/dm2×6sec)→Agストライク(シアンAgストライク浴、3A/dm2×3sec)→Agめっき(中性Ag浴、20A/dm2×23sec)、これにより約4.5μmのAgめっき層を形成
・加熱条件: 大気中、450℃×5min
〔Snめっきの耐剥離性〕
以下の条件により、Snめっきした試料を恒温槽で加熱したのち、180°密着曲げを実施し、その曲げ加工部についてJIS Z1522に規定されるセロハン粘着テープを用いた剥離試験を行い、めっき層の剥離が認められなかったものを良好(○)、認められたものを不良(×)と評価した。
・Snめっき条件: 電解脱脂(10%水酸化ナトリウム水溶液、4A/dm2×10sec)→水洗→酸洗(5%硫酸、5sec)→Snめっき(硫酸Sn浴、5A/dm2)、これにより約1μmのSnめっき層を形成
・加熱条件: 大気中、105℃×500h
〔引張強さ〕
圧延方向に直角方向のJIS 5号引張試験片を用いて、JIS Z2241に準じて常温での引張試験を行って求めた。
〔導電率〕
JIS H0505に規定される方法で求めた。
〔応力緩和率〕
EMAS−1011(日本電子材料工業会標準規格)の両端支持式に準拠し、圧延方向に平行方向について試験を行った。試料表面に0.2%耐力の80%にあたる曲げ応力を加え、150℃の恒温槽中で1000時間保持し、曲げぐせを測定した。応力緩和率は下記の式で求めた。
応力緩和率(%)=[Ht/H0]×100
ただし H0:80%の曲げ応力を与えた際の試料高さ(mm)
t:応力を除去した状態での試料高さ(mm)
これらの結果を表2に示す。
Figure 2007031795
Figure 2007031795
表1、表2から判るように、本発明で規定する化学組成を有し、かつC存在深さが20nm以下に調整された極表層部をもつ銅合金は、接触抵抗の耐経時変化性、Agめっきの耐加熱膨れ性、およびSnめっきの耐剥離性が顕著に改善され、引張強さ、導電率、応力緩和率も通電部品用Cu−Ni−Sn−P系銅合金に要求される本来の特性を維持していた。
これに対し、比較例Y1は前記ii)、iv)の条件を満たさない工程Dにより製造されたものであり、C、Sn、Oの各存在深さが低減しなかったことにより接触抵抗の耐経時変化性、Agめっきの耐加熱膨れ性、およびSnめっきの耐剥離性に劣った。
Y2は前記ii)、iii)の条件を満たさない工程Eにより製造されたものであり、C存在深さが大きくなったことにより接触抵抗の耐経時変化性、Agめっきの耐加熱膨れ性、およびSnめっきの耐剥離性に劣った。
Y3は前記ii)の条件を満たさない工程Fにより製造されたものであり、Ni含有量が高めであることによりSnめっきの耐剥離性は良好であったものの、C、Snの各存在深さが低減しなかったことにより接触抵抗の耐経時変化性、およびAgめっきの耐加熱膨れ性に劣った。
Y4は上記Y2と同様、工程Eにより製造されたものであり、Ni含有量が高めであることによりSnめっきの耐剥離性は良好であったものの、C存在深さが低減しなかったことにより接触抵抗の耐経時変化性、およびAgめっきの耐加熱膨れ性に劣った。またSnを含有しない合金であるため引張強さが低レベルであり、耐応力緩和性にも劣った。
Y5はSi含有量が高かったためC存在深さが十分に低減せず、接触抵抗の耐経時変化性、Agめっきの耐加熱膨れ性、およびSnめっきの耐剥離性に劣った。
Y6は上記Y3と同様、工程Fにより製造されたものであり、Cの存在深さが深く、またSn含有量が多いためSnの存在深さが低減しなかった。このため接触抵抗の経時変化、Agめっきの過熱膨れ性、およびSnめっきの耐熱剥離性に劣った。またNiを含有しないことにより耐応力緩和性の改善が不十分であり、Sn含有量が高いため導電率が低くなった。
Y7は工程Fにより製造されたことによりC存在深さが低減せず、接触抵抗の耐経時変化性、Agめっきの耐加熱膨れ性およびSnめっきの耐剥離性に劣った。

Claims (6)

  1. 質量%で、Ni:0.2〜2.5%、Sn:0.2〜2.5%、P:0.01〜0.25%、残部実質的にCuからなる化学組成を有し、AESにより測定されるC存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で20nm以下である極表層部を有する銅合金。
    ここで、極表層部の元素存在深さは当該元素の測定強度が最大値の1/20になる深さをいう。
  2. 化学組成において、さらにZn:5.0%以下およびMg:0.2%以下の1種または2種を含む、請求項1に記載のCu−Ni−Sn−P系銅合金。
    ここで、極表層部の元素存在深さは当該元素の測定強度が最大値の1/20になる深さをいう。
  3. 化学組成において、さらにFe:0.7%以下、Mn:0.7%以下およびCo:0.7%以下の1種以上をNi/(Fe+Mn+Co)≧1が成立する範囲で含む、請求項1または2に記載の銅合金。
  4. 化学組成において、Si:0.005%未満である請求項1〜3に記載の銅合金。
  5. 極表層部は、AESにより測定されるSn存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で10nm以下となるものである請求項1〜4に記載の銅合金。
  6. 極表層部は、AESにより測定されるO存在深さがSiO2スパッタリング速度換算で10nm以下となるものである請求項1〜5に記載の銅合金。
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