JP2007031523A - タイヤトレッド用ゴム組成物、およびトラック・バス用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物、およびトラック・バス用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】発熱性などの特性に悪影響を与えることなく、耐摩耗性を高度に向上させることができるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対して、次の特性を持つカーボンブラックを40〜60重量部配合する。
(1)CTAB吸着比表面積が110〜140m/g、
(2)圧縮DBP吸油量/CTAB吸着比表面積≧0.75、
(3)ストークスモード径の半値幅(ΔDst)/ストークスモード径(Dst)が0.50〜0.70、
(4)窒素吸着比表面積(NSA)/ヨウ素吸着量(IA)≧1.10。

Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物と、これを用いてなるトラック・バス用空気入りラジアルタイヤに関する。
トラックやバスなどに使用される重荷重用タイヤにおいては、トレッド部の耐摩耗性が極めて重要である。従来、かかる耐摩耗性の向上のため、ゴム成分として用いるブタジエンゴムについてシス−1,4含有量の高いハイシスタイプのものを使用したり、あるいは、充填剤としてのカーボンブラックについて、小粒径のものを使用したり、ストラクチャーの高いものを使用したり、添加量を増量したりなどといった方策が提案されている。
例えば、下記特許文献1には、ジエン系ゴムに対し、CTAB=110〜170m2/g、24M4DBP=100〜130ml/100g、TINT=130〜150、NSA/IA=1.00〜1.20、{(2540+71×DBP)/NSA}/Dst≧−5.35×10−3×CTAB+2.014、Vp=115〜150(cc/100g)、DBP−24M4DBP<32の特性を持つカーボンブラックを配合したタイヤ用ゴム組成物が提案されている。
また、下記特許文献2には、トレッドのキャップゴムとして、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比で示される分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜3.0であるシス−1,4−ポリプタジエンゴムを含むジエン系ゴム100重量部に対し、CTAB吸着比表面積が135〜160m/gのカーボンブラックを45〜65重量部配合してなるゴム組成物を用い、また、ベースゴムの厚さのトレッドゴムの全厚さに対する比を0.25〜0.40の範囲に設定したトラック・バス用ラジアルタイヤが提案されている。
更に、下記特許文献3には、シス含量を95重量%以上含みMw/Mnが3.5〜6.0であるポリブタジエンゴムを含むゴム成分100重量部に対し、NSAが130〜150m/g、ヨウ素吸着量(IA)が120〜130mg/g、NSA/IAが1.00〜1.25、比着色力が120以上、Dstが60〜90nm、ΔDstが40〜60nmであるカーボンブラックを5〜80重量部配合したタイヤトレッド用ゴム組成物が提案されている。
特開平5−230290号公報 特開平7−118443号公報 特開2001−247721号公報
上記従来の方策を用いると確かに耐摩耗性の向上は見込めるものの、加工性の悪化やモジュラスの上昇により分散不良などを招き、また、重荷重用タイヤのトレッドゴムとして必要な発熱性や耐カット/チップ性などの特性に悪影響を及ぼすという欠点もあった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、発熱性などの特性に悪影響を与えることなく、耐摩耗性を高度に向上させることができるタイヤトレッド用ゴム組成物、及びこれを用いたトラック・バス用空気入りラジアルタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るタイヤトレッド用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対して、CTAB吸着比表面積が110〜140m/gであり、CTAB吸着比表面積(CTAB)に対する圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の比24M4DBP(ml/100g)/CTAB(m/g)の値が0.75以上であり、ストークスモード径(Dst)に対するその半値幅(ΔDst)の比ΔDst/Dstの値が0.50〜0.70であり、かつ、ヨウ素吸着量(IA)に対する窒素吸着比表面積(NSA)の比NSA(m/g)/IA(mg/g)の値が1.10以上であるカーボンブラックを40〜60重量部配合したことを特徴とするものである。
本発明のゴム組成物において、前記ジエン系ゴムは、天然ゴム及び/又はイソプレンゴム95〜50重量%と、ブタジエンゴム5〜50重量%からなることが好ましい。また、前記ブタジエンゴムは、シス−1,4結合含有量が95%以上であり、100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)に対する25℃におけるトルエン溶液粘度(T−cp)の比T−cp/ML1+4の値が2.0以上であり、かつ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.0〜3.0の範囲内にあるブタジエンゴムであることが好ましい。
本発明に係るトラック・バス用空気入りラジアルタイヤは、トレッドゴムがキャップゴムとベースゴムの2層構造よりなるトラック・バス用空気入りラジアルタイヤであって、前記キャップゴムが上記タイヤトレッド用ゴム組成物からなり、前記ベースゴムの厚さのトレッドゴムの全厚さに対する比が0.20〜0.50の範囲に設定されたことを特徴とする。
本発明によれば、タイヤトレッド用ゴム組成物に配合するカーボンブラックについて、ストラクチャーの指標となる24M4DBP/CTABを0.75以上と規定して高ストラクチャーとし、かつ、アグリゲート分布ΔDst/Dstを0.50〜0.70としてシャープな分布としながら、表面活性の指標となるNSA/IAを1.10以上と規定して高表面活性のものを用いたことにより、発熱性を損なうことなく、耐摩耗性を高度に向上させることができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分として用いられるジエン系ゴムとしては、天然ゴムの他、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどのジエン系合成ゴムが挙げられ、これらはいずれか一種を単独で用いても、2種以上ブレンドして用いてもよい。
好ましくは、ジエン系ゴムは、天然ゴム及び/又はイソプレンゴム100〜50重量%と、ブタジエンゴム0〜50重量%からなることである。すなわち、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムの単独、あるいは、これとブタジエンゴムとのブレンドであることが好ましい。ブレンドする場合、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムが50重量%以上で、ブタジエンゴムが50重量%以下であることが好ましく、より好ましくは、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムが50〜95重量%で、ブタジエンゴムが5〜50重量%であり、更に好ましくは、天然ゴム及び/又はイソプレンゴムが50〜90重量%で、ブタジエンゴムが10〜50重量%である。
上記ブタジエンゴムとしては、シス−1,4結合含有量が95%以上であるハイシスタイプのものが、耐摩耗性を向上させる上で好ましい。ここで、シス−1,4結合含有量は、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)により測定される値である。
また、上記ブタジエンゴムは、25℃におけるトルエン溶液粘度(T−cp)と100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)との比T−cp/ML1+4が2.0以上であることが好ましい。この比はポリブタジエンゴムのリニアリティに関連し、この値が大きいほどリニアリティが高いこと、即ち直鎖状傾向が高いことを意味する。なお、トルエン溶液粘度のみで規定した場合、トルエン溶液粘度が高いほど耐摩耗性は良好となるが、発熱性や加工性に劣る場合があり、本発明のようにムーニー粘度との比で規定し、かつ、その比を2.0以上とすることにより、耐摩耗性を向上させながら、発熱性と加工性を改善することができる。T−cp/ML1+4の上限は特に限定されないが、通常は6以下である。ここで、トルエン溶液粘度(T−cp)は、ブルックフィールド(BL)型粘度計により測定される25℃、10重量%のトルエン溶液粘度の値である。また、ムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K6300に準拠して、予熱1分、測定4分、温度100℃にて測定される値である。
上記ブタジエンゴムは、また、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.0〜3.0の範囲内にあることが好ましい。Mw/Mnが2.0未満であると加工性が低下し、逆にMw/Mnが3.0を超えると、ヒステリシスロスが大きくなり、発熱温度が上昇する。ここで、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)は、テトロヒドロフラン(THF)を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。詳細には、分子量既知のポリスチレンについて、GPCスペクトログラムのピーク位置と分子量の関係について検量線を作成しておき、GPCで測定したブタジエンゴムのスペクトログラムを分子量既知のポリスチレンの検量線と比較し、ポリスチレン換算重量平均分子量とポリスチレン換算数平均分子量とを計算することにより求められる。
本発明のゴム組成物に使用されるカーボンブラックは、下記(1)〜(4)を満足するものである。
(1)CTAB吸着比表面積が110〜140m/g、
(2)圧縮DBP吸油量(24M4DBP)/CTAB吸着比表面積(CTAB)≧0.75、
(3)ストークスモード径の半値幅(ΔDst)/ストークスモード径(Dst)が0.50〜0.70、
(4)窒素吸着比表面積(NSA)/ヨウ素吸着量(IA)≧1.10。
上記(1)のCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)吸着比表面積(以下、単に「CTAB」と略称することがある。)は、ASTM D3765に準じて測定される値であり、カーボンブラックの粒子径の指標となるものである。本発明ではCTABが110〜140m/gである比較的小粒径のものを用いるものであり、110m/g未満では、重荷重用タイヤのトレッドゴムとして良好な耐摩耗性を得ることができない。
上記(2)の24M4DBP/CTABは、カーボンブラックのストラクチャーの指標となるものであり、本発明ではこの比が0.75以上である高ストラクチャー品を用いる。かかる高ストラクチャー品を用いることにより耐摩耗性を向上させることができる。この比の上限は特に限定されないが、通常は1.0以下である。ここで、圧縮DBP(ジブチルフタレート)吸油量(24M4DBP)は、ASTM D3493に準じて測定される。
上記(3)のΔDst/Dstは、カーボンブラックのアグリゲート分布を表すものであり、本発明ではこの比が上記範囲内にあるシャープなものを用いることにより、耐摩耗性を向上させることができる。ここで、ストークスモード径(Dst)と半値幅(ΔDst)は次の方法で測定される。乾燥カーボンブラックを少量の界面活性剤を含む20容量%エタノール水溶液と混合して、カーボンブラック濃度50mg/lの分散液を作製し、超音波で十分に分散させる。ディスク・セントリフュージ装置を回転数8000rpmに設定し、2重量%のグリセリン水溶液よりなるスピン液を10ml加えた後、20容量%のエタノール水溶液よりなる1mlのバッファ液を注入し、更にカーボンブラック分散液0.5mlを加えて遠心沈降を開始し、光学的にカーボンブラックアグリゲートのストークス径の分布曲線を作成し、分布曲線における最大頻度のストークス径をストークスモード径Dst(nm)とし、最大頻度の50%の頻度が得られる大小2点のストークス径の差を半値幅ΔDst(nm)とする。
上記(4)のNSA/IAは、カーボンブラックの表面活性の指標となるものであり、本発明ではこの比が1.10以上である高表面活性品を用いる。かかる高表面活性品を用いることにより、上記した高ストラクチャーでアグリゲート分布がシャープなものを用いることによる発熱性の悪化を抑制することができる。より詳細には、カーボンブラックのストラクチャーとアグリゲート分布の間には、ある一定の関係が存在し、高ストラクチャーかつシャープになるにつれて、耐摩耗性は改良される。しかし、同時に発熱性が悪化し、ヒステリシス性、耐久性に悪影響を与える。そこで、本発明では、表面活性を高くすることにより、かかる発熱性の悪化を抑制している。NSA/IAの比の上限は特に限定されないが、通常は1.30以下である。ここで、窒素吸着比表面積(NSA)は、ASTM D3037に準じて測定される値であり、ヨウ素吸着量(IA)は、ASTM D1510に準拠して測定される値である。
上記カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対して40〜60重量部である。該カーボンブラックの配合量が40重量部未満であると耐摩耗性が悪化し、また、60重量部を超えると発熱性が悪化する。
本発明のゴム組成物には、上記した成分の他に、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤など、重荷重用タイヤのトレッドゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。
本発明のトラック・バス用空気入りラジアルタイヤは、キャップゴムとベースゴムの2層構造よりなるトレッドゴムを備えるものであり、そのキャップゴムが上記したタイヤトレッド用ゴム組成物からなる。また、このタイヤは、ベースゴムの厚さのトレッドゴムの全厚さに対する比が0.20〜0.50の範囲に設定されており、これにより、良好な耐摩耗性と発熱性を得ることができる。トレッド全厚みに対するベースゴムの厚みが薄いと、キャップゴムに起因する発熱を十分相殺しえずにタイヤの発熱が高くなる。逆に、ベースゴムの厚みが厚くなると、発熱性には有利であるが、ベースゴムの耐摩耗性はキャップゴムの耐摩耗性と比較すると劣るため、タイヤとしての摩耗寿命が低下する。
上記ベースゴムは、80℃で測定した損失正接(tanδ)が0.12以下であることが好ましく、また、この値はキャップゴムの損失正接よりも小さい。ここで、損失正接tanδは、粘弾性スペクトロメーター(UBM製)を使用し、幅5mm、厚さ1mm、長さ20mmの試料について、初期歪み10%、動歪み3%、周波数15Hz、温度80℃の条件下で測定される値である。
また、ベースゴムは、JIS K6251に準拠して80℃で測定した300%引張応力が12MPa以上であることが好ましい。ベースゴムの剛性が低いと、上記のようにベースゴムの厚さを増加させると、その分だけベースゴムにトレッド全体の歪みが集中して、タイヤの発熱温度を低下させることができないからである。
ベースゴムを構成するゴム組成物において、ゴム成分としては、天然ゴムの他、ジエン系合成ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分であれば使用可能であるが、発熱性、破壊特性、加工性等に優れた天然ゴムが最も好ましい。また、ベースゴムの300%引張応力を12MPa以上に調整するには、通常、CTABが100〜130m/gの範囲にあるカーボンブラックを使用し、その配合量をゴム分100重量部当たり35〜50重量部の範囲で調整することによって達成される。なお、上記成分の他に通常用いられている配合剤、例えば加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、プロセス油、その他の加工助剤等が適宜添加され得ることはいうまでもない。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜4及び比較例1〜7
カーボンブラックとしては、下記表1に示すCB−1〜8の8種類のカーボンブラックを用いた。CB−1は東海カーボン製「シースト9」、CB−2は東海カーボン製「シースト6」、CB−3は東海カーボン製「シースト7HM」である。また、CB−4〜8は、炉頭部に空気供給口と炉軸方向に装着された燃焼バーナーを備える燃焼室と、この燃焼室と同軸に連設された原料油噴射ノズルを有する多段の径小の反応室及び径大の反応室とにより構成されるオイルファーネス炉を用いて、下記表1に示すような特性を持つように、原料油の導入条件、空気導入条件、燃料油導入条件、冷却条件を調整することにより得られたものである。
Figure 2007031523
ブタジエンゴムとしては、下記表2に示すBR−1〜3の3種類のポリブタジエンを用いた。
Figure 2007031523
バンバリーミキサーを使用し、下記表3に示す配合に従い、実施例1〜4及び比較例1〜7のタイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。表3中のNRは、天然ゴム(RSS3号)である。また、各ゴム組成物には、ゴム成分100重量部に対し、共通配合として、亜鉛華(三井金属製「亜鉛華1号」)3重量部、ステアリン酸(日本油脂製)3重量部、老化防止剤(モンサント製「6PPD」)1重量部、硫黄(四国化成製)2重量部、加硫促進剤(三新化学製「TBBS」)1重量部を配合した。
各ゴム組成物について、加工性を評価するとともに、引張試験を行って、300%モジュラス、破断強度および破断伸びを測定した。各評価方法は次の通りである。
・加工性:JIS K6300に準拠してムーニー粘度を測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど粘度が低いこと、即ち加工性が良好であることを示す。
・引張試験:JIS K6251に準拠して、300%モジュラス、破断強度および破断伸びを測定し(ダンベル状3号形)、比較例1の値を100とした指数で表示した。
また、上記各ゴム組成物をキャップゴムに用いて常法に従いタイヤサイズ:11R22.5のトラック用ラジアルタイヤを作製した。その際、ベースゴムの厚さ(Tb)のトレッドゴムの全厚さ(Ta)に対する比Tb/Taは0.34とした。また、ベースゴムのゴム配合は、天然ゴム(RSS1号)100重量部、亜鉛華(三井金属製「亜鉛華1号」)3重量部、ステアリン酸(日本油脂製)3重量部、老化防止剤(モンサント製「6PPD」)2重量部、硫黄(四国化成製)1.5重量部、加硫促進剤(三新化学製「TBBS」)1重量部、カーボンブラック(東海カーボン製「シースト7HM」)45重量部とした。ベースゴムの80℃で測定したtanδおよび300%引張応力は表3に示す通りである。
得られたタイヤについて、耐摩耗性と発熱性を以下の方法により測定した。
・耐摩耗性:トラックの後輪にタイヤを装着し、10万km走行した後、各タイヤの残溝を測定し、走行前後の溝深さの差を摩耗量として評価し、比較例1を100とした指数で表示した。数値が大きいほど耐摩耗性に優れることを示す。
・発熱性:タイヤを高速耐久試験条件にてドラム走行させ、ショルダー部における最外層ベルトの表面温度を測定し、比較例1を100とした指数で表示した。数値が小さいほど発熱性に優れることを示す。
Figure 2007031523
表3に示すように、比較例1〜5ではアグリゲート分布がブロードなカーボンブラックを用いているため、また、比較例6では低ストラクチャーのカーボンブラックを用いているため、良好な耐摩耗性が得られていない。一方、比較例7では、耐摩耗性には優れるものの、表面活性が低いカーボンブラックを用いているため、発熱性が悪化していた。これに対し、実施例1〜4では、高ストラクチャー、アグリゲート分布をシャープに保ちながら、表面活性をバランス良く配慮したので、発熱性や加工性の悪化を抑制しつつ、良好な耐摩耗性が得られた。なお、カーボンブラックの量を変量してモジュラス同等で比較した場合でも、実施例4では良好な耐摩耗性が得られていた。
実施例5及び比較例8〜12
バンバリーミキサーを使用し、下記表4に示す配合に従い、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。比較例8〜10は上記した比較例1のゴム組成物と同じであり、比較例12および実施例5は上記した実施例3のゴム組成物と同じである。比較例11のゴム組成物には上記した共通配合を添加した。各ゴム組成物を用いて実施例1と同様にしてトラック用ラジアルタイヤを作製した。その際、ベースゴムの厚さ(Tb)のトレッドゴムの全厚さ(Ta)に対する比Tb/Taは表4に示すとおりとした。得られたタイヤについて、耐摩耗性と発熱性を評価した。
Figure 2007031523
表4に示すように、比較例9ではベースゴム厚みが薄いため発熱性が悪化した。逆に比較例10ではベースゴム厚みが厚いため耐摩耗性が大幅に悪化した。比較例11では、発熱性を損なうことなく耐摩耗性の改善効果は認められたが、リニアリティの低いブタジエンゴムを用いたため、耐摩耗性の向上効果が小さかった。また、比較例12では、優れた耐摩耗性が得られたものの、ベースゴム厚みが薄いため、発熱性が損なわれていた。これに対し、実施例5では発熱性を損なうことなく優れた耐摩耗性が得られていた。

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム100重量部に対して、
    CTAB吸着比表面積が110〜140m/gであり、CTAB吸着比表面積(CTAB)に対する圧縮DBP吸油量(24M4DBP)の比24M4DBP(ml/100g)/CTAB(m/g)が0.75以上であり、ストークスモード径(Dst)に対するその半値幅(ΔDst)の比ΔDst/Dstが0.50〜0.70であり、かつ、ヨウ素吸着量(IA)に対する窒素吸着比表面積(NSA)の比NSA(m/g)/IA(mg/g)が1.10以上であるカーボンブラックを40〜60重量部配合した
    ことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記ジエン系ゴムは、天然ゴム及び/又はイソプレンゴム95〜50重量%と、ブタジエンゴム5〜50重量%からなり、
    前記ブタジエンゴムは、シス−1,4結合含有量が95%以上であり、100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)に対する25℃におけるトルエン溶液粘度(T−cp)の比T−cp/ML1+4の値が2.0以上であり、かつ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)が2.0〜3.0の範囲内にあるブタジエンゴムである
    ことを特徴とする請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. トレッドゴムがキャップゴムとベースゴムの2層構造よりなるトラック・バス用空気入りラジアルタイヤであって、前記キャップゴムが請求項1又は2記載のタイヤトレッド用ゴム組成物からなり、前記ベースゴムの厚さのトレッドゴムの全厚さに対する比が0.20〜0.50の範囲に設定されたことを特徴とするトラック・バス用空気入りラジアルタイヤ。
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