JP2007030089A5 - - Google Patents

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工作機械の加工座標自動計算装置および加工プログラム自動作成装置
本発明は、工作機械でワーク(工作物)に加工を行なう際の加工座標を自動的に計算する装置、および計算された加工座標値から加工プログラムを自動的に作成する装置に関するものである。
マシニングセンタ等のNC(Numerical Control)工作機械においては、主軸に取り付けられた工具によりワークに対する種々の加工が行なわれる。そして、ワークの加工部位に所定の加工を施すには、ワークと主軸とを相対的に位置決めする必要があり、このためにワークの加工部位に対する加工座標値が設定される。そして、この加工座標値に従って、ワークを保持する冶具および主軸の動きをそれぞれ制御しながら、ワークに切削や穿孔等の加工を行なう。
工作機械で加工されるワークには多種のものがあるが、クランクシャフトもその一つである。クランクシャフトには、冷却用のオイルが流れる油穴が設けられるので、工作機械ではこの油穴を穿孔する加工が行なわれる。この場合、油穴は斜め方向に穿孔されることから、油穴の入口座標と出口座標とを結ぶ線が主軸の方向と一致するように、クランクシャフトを冶具により3次元的に位置決めする必要がある。この冶具は、クランクシャフトを任意の姿勢に保持することができる駆動機構を備えており、これによって斜め方向の油穴であっても容易に加工することができる。このようなクランクシャフト用の冶具については、例えば後掲の特許文献1に記載されている。
ところで、工作機械では熱の発生が不可避であることから、ベッドやコラム、主軸、冶具などのブロックが熱変形することに基因して、ワークの加工精度にある程度の誤差が生じるのは避けられない。このため、加工したワークを検査した結果、加工精度が基準レベルを満たしていないときは、加工座標値を設定しなおすことによって加工プログラム中のパラメータを修正し、加工誤差を是正する必要がある。
しかしながら、クランクシャフトのような複雑な形状をしたワークに複数の斜め穴を加工するような場合は、X,Y,Zの3軸方向だけでなく、シャフトの軸回りの回転角や、シャフトの軸と直交する軸回りの回転角も考慮しなければならず、加工座標値を正確に算出するのが極めて困難である。このため、従来はほとんど作業者の感覚に頼って加工座標値の修正を行なっていた。しかし、これでは修正した座標値に基づいて加工を行なっても、依然として加工精度が基準レベルを満たさないことがあり、何回も座標値の修正と再加工を繰り返す結果となっていた。
一方、後掲の特許文献2、特許文献3には、ワークのデータに基づいて工作機械のNCプログラムを自動的に作成する自動プログラミングの技術が開示されている。特許文献2では、画面上でワークを回転させながら、座標入力が容易な位置で座標値を入力し、入力値に対して座標変換処理を行なうことで、オペレータの入力作業を容易にしている。特許文献3では、コンピュータの2次元画面上にワークの図形および加工情報を描き、得られた情報を用いてNCプログラムを自動的に作成するようにしている。
しかしながら、特許文献2に記載されている自動プログラミング方法では、座標入力を容易にするために画面上でワークを回転しなければならず、余分な操作が必要となる。また、ワークに施す加工が単純な場合はともかく、前述のクランクシャフトに油穴加工を施す場合のように、多軸座標系のもとで複雑な加工を行なう際には、画面上での操作が非常に煩雑となって作業が困難になる。一方、特許文献3に記載されている自動プログラミング方法では、画面上でワークを描く必要があるため、複雑な加工を行なう場合にはワーク描画に時間を要して、作業効率が低下する。
特開2004−142076号公報 特開平11−212616号公報 特開平11−104935号公報
上述したように、従来は、ワークに対して複雑な加工を施す場合、ワークの加工精度を確保するための加工座標値の設定が極めて困難なことから、生産効率が著しく低下するという問題があった。
そこで、本発明の課題は、ワークに複雑な加工を施す場合でも、加工座標値を容易かつ正確に設定することが可能な工作機械の加工座標自動計算装置を提供することにある。本発明の他の課題は、得られた加工座標値に基づき、ワークの加工プログラムを容易に作成できる工作機械の加工プログラム自動作成装置を提供することにある。
本発明に係る加工座標自動計算装置は、表示手段、入力手段および演算手段を備えており、表示手段は、画面上に、ワークの図面と、当該ワークの寸法データの入力欄と、調整値の入力欄とを表示する。入力手段は、上記寸法データの入力欄に寸法データを入力するとともに、上記調整値の入力欄に調整値を入力するためのものである。演算手段は、入力手段で入力された寸法データおよび調整値に基づいて、当該ワークの加工部位の加工座標値を演算する。なお、調整値は、加工したワークの検査成績表等をもとに加工精度を調整するための設定値である。
このようにしたことで、ワークの寸法データと、調整値とに基づいて加工座標値が自動的に演算されるので、ワークに複雑な加工を施す場合でも、画面上で寸法データおよび調整値を入力するだけで、ワークの加工座標値が得られる。しかも、演算された加工座標値は正確なものであるため、この座標値を用いて精度の良いワーク加工を行なうことができる。また、座標値の設定にあたって何回も試行錯誤を繰り返す必要がなく、生産効率が大幅に向上する。また、寸法データを再入力しなくても調整値を入力するだけで、当該調整値を反映した加工座標値を得ることができる。
本発明では、演算手段によって演算された加工座標値を、表示手段に表示するようにしてもよい。これによると、例えば加工プログラムがマクロプログラムである場合に、当該プログラムのマクロ変数に表示された加工座標値を代入することで、加工プログラムを容易に作成したり修正したりすることができる。
また、本発明では、寸法データの入力欄に入力された寸法データと、調整値の入力欄に入力された調整値とに基づいて、ワークの図面上に寸法を表示するようにしてもよい。これによれば、それぞれの入力欄にを入力すると、寸法が自動的に図面上にも表示されるので、寸法が入った図面をみることで寸法入力の間違いを容易に発見することができる。
また、本発明では、調整値の入力欄に所定範囲を超える調整値が入力された場合は、警告メッセージを表示するのが好ましい。
また、本発明では、演算された加工座標値が前回の演算値から変更されている場合に、当該変更のあった加工座標値の表示態様を通常の表示態様と異ならせてもよい。これによると、どの加工座標値に変更があったのかを一目瞭然に知ることができる。
このような本発明の加工座標自動計算装置は、クランクシャフトの油穴加工に最適である。この場合、演算手段は、入力された寸法データおよび調整値に基づき、クランクシャフトに加工する複数の油穴のそれぞれについて、油穴の入口座標と出口座標とを含む加工座標値を演算する。これにより、油穴の入口と出口の正確な座標値が得られ、各油穴の加工精度を高めることができる。
次に、本発明に係る加工プログラム自動作成装置は、上述した加工座標自動計算装置によって演算された加工座標値に基づき、ワークの加工プログラムを自動的に作成するものである。これによると、画面上で寸法データおよび調整値を入力するだけで、ワークの加工座標値が演算され、得られた加工座標値から加工プログラムが自動的に作成されるので、オペレータの負担が大幅に軽減され、プログラム作成に費やす時間を短縮して生産効率を向上することができる。
本発明によれば、ワークに複雑な加工を施す場合でも、ワークの寸法データおよび調整値を入力するだけで正確な加工座標値が得られるので、座標値の設定に費やされていた期間と工数を短縮して、生産効率を大幅に向上することができる。
また、演算で得られた加工座標値から加工プログラムを自動的に作成することで、オペレータの負担を大幅に軽減してプログラム作成時間を短縮し、生産効率の向上を図ることができる。
図1は、本発明を適用した工作機械の制御システムを表すブロック図である。図1において、100はNC(Numerical Control)制御ブロックを示しており、以下の構成を備えている。1は制御手段としてのCPUであって、NC制御ブロック100の動作を統括的に制御する。2はCPU1が実行するプログラムや制御パラメータ等が格納されたROM、3はデータを一時的に記憶するRAMである。4は操作盤であって、CRT(陰極線管)5と、このCRT5を制御するCRT制御回路6と、操作部7とを備えている。操作部7には、選択キー8とキーボード9とが含まれている。5aはCRT5の画面上に表示されるソフトウェアキー(以下「ソフトキー」という。)である。10は工作機械を制御するための信号を入出力する入出力ポート(I/O)、11は異常があった場合に警報を出力する警報部、12は本発明による加工座標自動計算用のプログラム(以下「加工座標計算ソフト」という。)が格納された不揮発性メモリ、13は管理室に設置されたパーソナルコンピュータ(以下「パソコン」という。)300を接続するためのインターフェイスである。不揮発性メモリ12には、ワーク加工用の加工プログラム(NCプログラム)も格納されている。
200は工作機械(ここではマシニングセンタ)の本機であって、上述した入出力ポート10へ接続されている。工作機械200とNC制御ブロック100とは、入出力ポート10を介して信号やデータの授受を行うようになっている。14はワークを保持する冶具を駆動するための冶具駆動部であって、入出力ポート10へ接続されている。この冶具駆動部14以外にも、ワーク搬送用のローダを駆動するためのローダ駆動部や、工作機械の前部に設けられた自動扉を開閉するための自動扉駆動部などが入出力ポート10へ接続されるが、本発明とは直接関係がないので、図1では図示を省略してある。
以上において、CPU1は本発明における演算手段を構成し、CRT5およびCRT制御回路6は本発明における表示手段を構成し、キーボード9は本発明における入力手段を構成している。そして、これらの各ブロックと、不揮発性メモリ12に格納されている加工座標計算ソフトとによって、本発明の加工座標自動計算装置が構成される。
図2は、操作盤4の正面図を示している。操作盤4は、図1でも示したCRT5および操作部7を備えており、さらに上部に表示ランプ90を備えている。表示ランプ90の一部には、警報用ランプ90aが備わっている。この警報用ランプ90aは、図1の警報部11の一部を構成している。また、操作部7には、図1に示した選択キー8とキーボード9のほか、操作モード切替スイッチ7a、送り速度調整スイッチ7b、電源スイッチ7c、手動操作スイッチ7d、非常停止スイッチ7e、原点復帰スイッチ7f、メモリ書込みスイッチ7gなどの各種のスイッチが設けられている。
図3は、操作部7におけるキーボード9のキー配置を示した図である。キーボード9には、テンキー9a、カスタムキー9b、カーソルキー9c、ページ送りキー9d,9eが含まれている。また、これら以外にも各種のキーが設けられているが、本発明とは直接関係がないため説明は省略する。
図4Aおよび図4Bは、クランクシャフトの油穴加工用の冶具を装備した工作機械の例であって、図4Aは左側面図、図4Bは上面図を示している。20はベッドであって、この上にはコラム21、冶具22、制御盤23などが設けられている。25は冶具22に保持されたクランクシャフトである。コラム21には、XYZスライドユニット80が設けられている。このユニット80は、Y方向に移動自在なY方向スライド81と、X方向に移動自在なX方向スライド82と、Z方向に移動自在なZ方向スライド83とからなる。XYZスライドユニット80には回転自在な主軸26が装備されており、この主軸26には刃具ホルダ28を介して穴加工用の刃具27が取り付けられている。図2で示した操作盤4は、コラム21の側方か、もしくは制御盤23に設置される。
冶具22はクランクシャフト専用の冶具であって、基台22a、水平回転台22b、中間台22c、ワーク駆動台22dおよびセンタ押し台22eを備えている。水平回転台22bは図示しないサーボモータにより、図4AのY軸方向の回転軸回りに回転する。中間台22cは矩形状をしていて、その上面の一端側にワーク駆動台22dが固定されているとともに、他端側にセンタ押し台22eが固定されている。ワーク駆動台22dは、X軸方向の回転軸回りに回転可能なチャック22fを備えており、このチャック22fは、クランクシャフト25の一端の回転中心を支持するセンタ22gを有している。センタ押し台22eは、X軸方向駆動装置22hと、このX軸方向駆動装置22hによりX軸方向へ移動自在であって、クランクシャフト25の他端の回転中心を支持するセンタ22iとを有している。
クランクシャフト25は、手動または自動搬送装置によって、ワーク駆動台22d側のセンタ22gと、センタ押し台22e側のセンタ22iとの間にローディングされる。そして、予め設定された加工座標値に基づき、水平回転台22bやチャック22fの回転によって、クランクシャフト25が冶具22上で所定の姿勢に保持されるとともに、XYZスライドユニット80により主軸26が所定方向へ移動し、主軸26の先端部に取り付けられた刃具27の回転により、クランクシャフト25に対して油穴加工が行なわれる。
次に、本発明による加工座標の自動計算について説明する。加工座標を設定する場合は、まず操作盤4を操作して、CRT5に図5のようなカスタム画面を表示する。このカスタム画面は、操作部7のキーボード9(図3)においてカスタムキー9bを押すことにより表示される。この画面には種々のメニューが表示され、カーソル50でメニューを選択するようになっている。カーソル50は、図3に示したカーソルキー9cの操作によって上下左右に移動可能となっている。また、カスタム画面の下部には、選択キー51を含むキー列が表示されている。これらのキー列は、図1のソフトキー5aを構成している。図2に示した選択キー8のうち、両端を除く5個の選択キーは上記キー列の各キーに対応しており、例えば、図2で右から2番目の選択キー8を押すと、図5の選択キー51が操作されたことになる(図6以降の画面においても同様)。
上記のカスタム画面において、カーソル50で「自動プロ」を選択し、選択キー51を操作すると、不揮発性メモリ12に格納されている前述の加工座標計算ソフトが起動され、CRT5の画面は、図6に示すクランク油穴加工機自動プログラミング画面(以下「自動プロ画面」という。)に切り替わる。この画面には、ワーク(クランクシャフト)のメニューが複数表示されており、この中から加工しようとするワークをカーソル60で指定し、呼出キー61を操作する。すると、カーソル60で指定したワークが選択され、CRT5の画面は、図7に示す加工座標自動計算画面に切り替わる。この画面は、図6の画面で選択されたワーク(ここでは四気筒−1のクランクシャフト)について、ワーク各部の寸法を入力して加工部位である油穴の加工座標値を求めるための画面である。
図7において、加工座標自動計算画面の上半分には、選択されたワークの図面(以下「ワーク図」という。)wが表示されている。このワーク図wは、図6に示される各ワークごとに予め用意されており、CAD等で作成した図面を貼り付けたものである。右側はクランクシャフト30の正面図、左側はクランクシャフト30の左側面図である。これらは、ワークの加工位置での図を表している。クランクシャフト30における31は油穴を表しており、油穴31の数は合計4つとなっている。32は油穴31の出口、33は油穴31の入口である。また、クランクシャフト30におけるP1〜P5はジャーナルを表しており、M1〜M4はピンを表している。太矢印のX,Y,Z,A,Bはワークに対する加工座標を表しており、X,Y,Zは図4Aおよび図4BのX,Y,Zと対応する3軸座標、Aはクランクシャフト30の中心軸(A軸)回りの回転座標、Bは中心軸と直交する軸(B軸)回りの回転座標である。図4A、図4Bの工作機械でクランクシャフト25に油穴加工を行う際には、X,Y,Z座標により主軸26が位置決めされ、A,B座標によりクランクシャフト25が位置決めされる。このため、X,Y,Z,A,Bの各方向に対して、後述する加工座標値が計算される。
ワーク図Wには、L1〜L12の寸法表示欄が設けられており、また、X方向芯出し寸法の入力欄aと、Z方向芯出し寸法の入力欄bとが設けられている。X方向芯出し寸法は、B軸中心(図では「B軸CENTER」と表示)から、クランクシャフト30の長手方向基準点(図では「J」と表示)までの距離であり、Z方向芯出し寸法は、B軸中心からクランクシャフト30の中心までの距離である。B軸中心は、工作機械の基準点となる位置であって、その座標はワーク座標系のX,Y,Z座標としてあらかじめ設定されている。
加工座標自動計算画面の下半分には、ワークの基本寸法を入力する基本寸法入力欄cと、調整値を入力する調整値入力欄dと、ピン径・ジャーナル径・ピン/ジャーナル間ピッチを入力する入力欄とが設けられており、これに加えて、計算された加工座標値が表示される座標表示欄fが設けられている。入力欄a〜eには、図3のテンキー9aを用いて数値を入力する。62は数値入力欄を指定するためのカーソルであって、図3のカーソルキー9cを操作することにより上下左右に移動する。座標表示欄fの下方には、計算キー63を含むキー列が表示されている。計算キー63は、加工座標の自動計算を実行する際に選択キー8(図2)により操作される。
基本寸法入力欄cには、ワーク図wのL1〜L10の寸法をテンキー9aで入力する。基本寸法入力欄cにL1〜L10の寸法を入力すると、ワーク図wにおけるL1〜L12の寸法表示欄に、入力した数値が自動的に表示される。なお、このワーク図wのクランクシャフト30の場合、L11およびL12の寸法はL1〜L10の寸法から自動的に算出できるので、基本寸法入力欄cではL11,L12の値を入力する必要はない。
調整値入力欄dには、L1〜L10の寸法に対応して、加工精度を調整するための調整値をテンキー9aで入力する。但し、ワークの初回加工時には、調整値の入力は行なわず、L1〜L10のすべてについて0としておく。調整値のデフォルト値は0となっている。調整値は、加工したワークの検査成績表などをもとにして、±5.0の範囲で設定される。
入力欄eには、ピンM1〜M4のピン径、ジャーナルP1〜P5のジャーナル径、およびピンとジャーナル間のピッチをテンキー9aで入力する。
座標表示欄fには、各油穴ごとに前述したX,Y,Z,A,Bの各方向の加工座標値が表示される。M1〜M4は、それぞれピンM1〜M4に形成される油穴に対応している。Z1は油穴の入口座標(ピン径と油穴中心の交点座標)、Z2は油穴の出口座標(ジャーナル径と油穴中心の交点座標)を表している。なお、図7では計算キー63がまだ操作されていないため、座標表示欄fに加工座標値は表示されておらず、すべて0となっている。
以上のような加工座標自動計算画面で加工座標を求めるには、各入力欄a〜eに所定の寸法をそれぞれ入力し、入力が終われば計算キー63を操作する。この操作は、前述のように選択キー8により行なう。すると、入力されたデータに基づき所定の演算が行なわれて、4つの油穴のそれぞれにつき加工座標値が算出され、図8に示すように、算出された加工座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bが座標表示欄fに表示される。加工プログラムがマクロプログラムの場合は、マクロ変数に加工座標値を入力してプログラムを作成するので、座標表示欄fに表示された加工座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bに基づいて加工プログラムを容易に作成することができる。座標表示欄fには、それぞれの座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bと対応させてマクロ変数を表示してもよい。
図9は、調整値入力欄dに調整値を入力した例を示している。調整値を入力すると、ワーク図wのL1〜L10の寸法表示欄には、基本寸法入力欄cの寸法に調整値入力欄dの調整値を加算した値が自動的に表示される。図9の例では、調整値入力欄dで入力したL1の調整値「5」と、基本寸法入力欄cで入力したL1の寸法「54.16」との合計値「59.16」が、ワーク図wのL1の寸法表示欄に表示されている。
図10は、調整値入力欄dに±5.0の範囲を超える調整値を入力した場合に、画面上に表示される警告メッセージ70の例を示している。ここでは、調整値入力欄dに寸法L1の調整値として「10」が入力されており、このような場合には、適正な調整値の入力を促すために警告メッセージ70が表示される。このとき、加工座標値の計算は実行されない。
加工したワークを検査した結果、加工精度が悪くて基準を満たしていない場合は、上記のような調整値を入力して加工座標値の修正を行なう。調整値を入力した後、計算キー63を操作すると、基本寸法に調整値を加えた値に基づいて加工座標値が自動的に計算され、あらたな加工座標値が座標表示欄fに表示される。図11はこの場合の例を示しており、ここでは寸法L1の調整値として「3」が入力されて座標演算が行なわれた結果、座標表示欄fにおいてM1とM4の各座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bが変更されている。ここで、座標値の欄の背景色は、通常は例えば青色であるが、加工座標値が前回の値から変更されると、変更された座標値の欄の背景色は黄色に変わる。これによって、どの加工座標値が変更されたのかを容易に確認することができる。なお、ここでは変更のあった座標値の背景色を変えるようにしたが、変更のあった座標値の数字の色を変えるなどの方法を採用してもよい。
図12A,図12Bは、本発明の加工座標自動計算装置を用いてワーク加工を行なう場合の一連の手順を示したフローチャートである。ステップS11では、操作盤4のCRT5に表示されたカスタム画面(図5)において「自動プロ」を選択し、図6の自動プロ画面を表示する。続くステップS12では、この画面に表示されたワークから所定のワークを選択し、当該ワークのワーク図を呼び出す。これにより、図7の加工座標自動計算画面が表示される。次に、ステップS13で基本寸法入力欄cに基本寸法を入力し、ステップS14でX方向芯出し寸法を入力欄aに入力し、ステップS15でZ方向芯出し寸法を入力欄bに入力する。さらに、ステップS16〜S18でピン径、ジャーナル径およびピッチを入力する。ここまでで、ワークの寸法データの入力が完了する。なお、ステップS13〜S18までの入力順序は上記に限定されるものではなく、順不同であるので、適宜入れ替わってもよい。
次に、ステップS19において、調整値入力欄dに調整値を入力する。但し、先にも述べたように、初回加工時には調整値の入力は省略される。調整値を入力した後、ステップS20で計算キー63が操作されると、続くステップS21において、各入力欄に適正な入力がされたか否かがCPU1(図1)により判定される。入力欄に数字以外の文字等が入力されている場合は、ステップS21の判定はNOとなり、ステップS23へ移行して警報表示を行なう(図示は省略)。入力欄に数字以外の文字等が入力されていない場合は、ステップS21の判定はYESとなり、続くステップS22において、調整値が±5.0以内か否かを判定する。調整値が±5.0以内でなければ、ステップS22の判定はNOとなり、ステップS24へ移行して、図10に示したような警報表示を行なう。なお、ステップS23での警報も、図10と同様の態様で表示される。調整値が±5.0以内であれば、ステップS22の判定はYESとなり、図12BのステップS25へ移行する。
ステップS25において、CPU1は、加工座標計算ソフトのプログラムに従って、入力された寸法データに対して所定の演算処理を実行する。そして、その演算結果から、ステップS26でそれぞれの油穴の加工座標値が決定される。次に、ステップS27へ進んで、決定した加工座標値が前回の値から変更されているか否かを判定する。加工座標値に変更があった場合は、ステップS27の判定はYESとなり、ステップS28へ移行して、図11で説明したように、変更箇所の背景色を黄色にする。加工座標値に変更がなければ、ステップS27の判定はNOとなり、ステップS29へ移行する。ステップS29では、ステップS26で決定した各油穴の加工座標値が、図8で示したように座標表示欄fに表示される。
次に、ステップS30では、座標表示欄fに表示された加工座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bに基づいて、ワークを加工するための加工プログラム(NCプログラム)が作成される。すでに述べたように、加工プログラムがマクロプログラムの場合は、表示された各油穴の加工座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bの数値をマクロ変数に代入することで、プログラムが作成される。この作業はオペレータによって行なわれる。なお、NC制御ブロック100に加工プログラム自動作成装置としての機能を持たせ、ステップS26で決定した加工座標値に基づき、ワークの加工プログラムを自動的に作成することも可能である。この場合は、CPU1が、演算で得られた加工座標値を加工プログラム中の変数に設定することで、プログラムが自動的に作成される。これにより、オペレータの負担を大幅に軽減してプログラム作成時間を短縮し、生産効率の向上を図ることができる。
ステップS31では、作成された加工プログラムに従って、工作機械においてワーク(クランクシャフト)に対する油穴加工が行なわれる。そして、加工が終了すると、ステップS32でサイクルタイムに変更があったかどうかを判定する。サイクルタイムは、加工が開始されてからすべての油穴についての加工が終了するまでの時間であり、ワークごとにタイマーによって計測される。サイクルタイムに変更があった場合は、ステップS32の判定はYESとなり、ステップS33へ移行して、CRT5の画面上にサイクルタイムの増減時間を追記表示する(図示省略)。サイクルタイムに変更がない場合は、ステップS32の判定はNOとなり、ステップS34へ移行して、今回のサイクルタイムをCRT5の画面上に表示する(図示省略)。以上で、工作機械におけるワーク加工は終了する。
その後は、ステップS35へ移行し、加工したワークに対する精度測定が行なわれる。この測定は、検査室などにおいて係員により測定冶具を用いて行なわれる。そして、ワークの加工精度が基準を満たしているか否かがステップS36で判定される。この判定も係員により行なわれる。その結果、加工精度が基準を満たしている場合は、ステップS36の判定はYESとなり、一連の作業は終了する。また、加工精度が基準を満たしていない場合は、ステップS36の判定はNOとなり、図12AのステップS19へ戻ってあらたな調整値を入力し、以後のステップS20〜S36を上記と同様に実行する。
なお、同一のワークについては、初回加工時にステップS13〜S18でデータ入力を行えば、これらのデータに基づいて得られた加工座標値や加工プログラムが不揮発性メモリ12に保存されるので、2回目以降は、ステップS31のワーク加工から作業を行えばよく、加工精度が低下した場合のみ、ステップS19の調整値入力から作業を行えばよい。
このようにして、上記実施形態においては、ワークの寸法データに基づいて各油穴の加工座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bが自動的に演算されるので、クランクシャフトに複雑な油穴加工を施す場合でも、画面上で寸法データを入力するだけで、油穴の入口座標Z1と出口座標Z2とを含む各油穴の加工座標値が得られる。しかも、演算された加工座標値は正確なものであるため、この座標値を用いて主軸26のX,Y,Z方向の動きを制御するとともに、冶具22によるワークのA,B方向の動きを制御することにより、精度の良い穴加工を行なうことができる。また、座標値の設定にあたって何回も試行錯誤を繰り返す必要がなく、生産効率が大幅に向上する。
また、演算された加工座標値X,Y,Z1,Z2,A,Bが画面上で座標表示欄fに表示されるので、加工プログラムがマクロプログラムである場合に、表示された加工座標値をマクロ変数に代入することによって、加工プログラムを容易に作成することができ、プログラムの修正も容易に行なうことができる。
また、基本寸法入力欄cに寸法を入力すると、その寸法が自動的にワーク図w上にも表示されるので、寸法が入ったワーク図をみることで寸法入力の間違いを容易に発見することができる。
さらに、上記実施形態では調整値入力欄dを設け、ここに入力された調整値と寸法データに基づいて加工座標値を演算するようにしているので、加工座標値の修正が必要な場合でも、寸法データを再入力する必要はなく、調整値を入力するだけで修正された加工座標値を得ることができる。
本発明では、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。例えば、上記実施形態では、操作盤4のCRT5において加工座標自動計算画面を表示し、各種のデータを入力するようにしたが、パソコン300(図1)において加工座標自動計算画面を表示し、各種のデータを入力するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、表示手段をCRT5で構成しているが、表示手段はタッチパネルで構成してもよい。この場合は、タッチパネルの画面で直接キー操作ができるので、図2の選択キー8は不要となる。また、表示手段としてはCRTに代えてLCD(液晶ディスプレイ)を採用してもよい。
また、上記実施形態では、ワークとしてクランクシャフトを例に挙げたが、本発明は、シリンダーブロックやシリンダーヘッドのようなワークを加工する場合にも適用することができる。
また、上記実施形態では、X,Y,Z座標により主軸を位置決めし、A,B座標によりワークを位置決めする場合を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、例えば、ワークがX,Y,Z座標およびA,B座標により位置決めされる場合や、主軸がZ座標のみで位置決めされ、ワークがX,Y座標とA,B座標により位置決めされる場合など、工作機械に応じた各種の位置決めパターンに適用することができる。
さらに、上記実施形態においては、工作機械としてマシニングセンタを例に挙げたが、本発明はマシニングセンタ以外の旋盤のような工作機械にも適用することができる。
工作機械の制御システムを表すブロック図である。 操作盤の正面図である。 操作部におけるキーボードのキー配置を示した図である。 クランクシャフト用冶具を装備した工作機械の左側面図である。 同工作機械の上面図である。 カスタム画面を示す図である。 自動プログラミング画面を示す図である。 加工座標自動計算画面を示す図である。 加工座標自動計算画面を示す図である。 加工座標自動計算画面を示す図である。 加工座標自動計算画面を示す図である。 加工座標自動計算画面を示す図である。 ワーク加工の一連の手順を示したフローチャートである。 図12Aの続きのフローチャートである。
符号の説明
1 CPU
4 操作盤
5 CRT
6 CRT制御回路
7 操作部
9 キーボード
14 冶具駆動部
22 冶具
25 クランクシャフト
31 油穴
63 計算キー
70 警告メッセージ
100 NC制御ブロック
200 工作機械
a X方向芯出し寸法の入力欄
b Z方向芯出し寸法の入力欄
c 基本寸法入力欄
d 調整値入力欄
e ピン径等の入力欄
f 座標表示欄
w ワーク図

Claims (7)

  1. 画面上に、ワークの図面と、当該ワークの寸法データの入力欄と、調整値の入力欄とを表示する表示手段、
    前記寸法データの入力欄に寸法データを入力するとともに、前記調整値の入力欄に調整値を入力するための入力手段、
    前記入力手段で入力された寸法データおよび調整値に基づいて、当該ワークの加工部位の加工座標値を演算する演算手段、
    を備えたことを特徴とする工作機械の加工座標自動計算装置。
  2. 請求項1に記載の加工座標自動計算装置において、
    前記演算手段によって演算された加工座標値を、前記表示手段に表示することを特徴とする工作機械の加工座標自動計算装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の加工座標自動計算装置において、
    前記表示手段は、前記寸法データの入力欄に入力された寸法データと、前記調整値の入力欄に入力された調整値とに基づいて、前記ワークの図面上に寸法を表示することを特徴とする工作機械の加工座標自動計算装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加工座標自動計算装置において、
    前記表示手段は、前記調整値の入力欄に所定範囲を超える調整値が入力された場合に、警告メッセージを表示することを特徴とする工作機械の加工座標自動計算装置。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の加工座標自動計算装置において、
    前記演算手段によって演算された加工座標値が前回の演算値から変更されている場合に、当該変更のあった加工座標値の表示態様を通常の表示態様と異ならせることを特徴とする工作機械の加工座標自動計算装置。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の加工座標自動計算装置において、
    前記ワークはクランクシャフトであり、
    前記演算手段は、前記入力手段で入力された寸法データおよび調整値に基づき、クランクシャフトに加工する複数の油穴のそれぞれについて、油穴の入口座標と出口座標とを含む加工座標値を演算することを特徴とする工作機械の加工座標自動計算装置。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の加工座標自動計算装置によって演算された加工座標値に基づき、ワークの加工プログラムを自動的に作成することを特徴とする工作機械の加工プログラム自動作成装置。
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