JP2007029826A - 廃水処理装置及びこの装置を用いた廃水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水中に含まれる各種有機物を効率的に且つ十分に分解し得る有機物含有廃水の処理装置及び処理方法を提供することを目的としている。
【解決手段】有機物含有廃水を電解処理及び/又は凝集処理して一次処理水を取り出す電解処理装置1と、上記一次処理水を活性汚泥処理して二次処理水を取り出す活性汚泥処理装置2と、上記二次処理水のpHを酸性に調整するpH調整槽3と、pHが調整された二次処埋水を吸着処理して三次処理水を取り出す活性炭吸着装置4と、を具備することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機物含有廃水の廃水処理装置及びこの装置を用いた廃水処理方法に関する。
従来、塗料工場から排出される塗料排水などの工業排水、農業排水など有機物を多く含む排水は、凝集分離(浮上または沈殿)処理或いは限外濾過等の物理的処理を行ったのち、活性汚泥法により好気下で生物処理されるのが一般的である。
例えば、塗装廃水処理では、凝集処理にてSS成分を除去した後、生物処理を行う処理方法が一般的に採用されている(下記特許文献1参照)。
また、塗装廃水を生物処理した後、凝集剤を添加して凝集沈殿処理を行なって、発生するスラッジの量を低減する処理方法が提案されている(下記特許文献2参照)。
一方で、このような多量の難分解性物質を含む排水の処理に、生物処理のみでなくオゾン分解法、フエントン法、UV照射法などの物理・化学的処理法を用いる方法も数多く提案されてきた。例えば、光酸化触媒の存在下で紫外線及び/又は可視光線を照射して、有機物を含有する排水を酸化分解する処理方法が開示されている(下記特許文献3参照)。
特開平6−55172号公報
特開2003−39078号公報
特開平8−155308号公報
特許文献1、2に示されているように通常の活性汚泥法では、微生物が有機物を分解する能力に限界があり、この手法で難分解性の有機物、例えば窒素を含む水溶性有機物質はそのまま処理水中に残存したり、処理できたとしても非常に長時間処理をする必要があるなどの問題があった。
特に、水性塗料廃水の場合、塗装廃水中に水に溶解する成分が多量に含まれるため、凝集沈殿などの物理化学処理後の一次処理水の有機物濃度が油性塗料の時と比べると高濃度となる。このため、物理化学処理後に行われる従来の生物処理において高負荷となり、完全に有機物が処理しきれなくなるという問題点が生じる。また、水性塗料中に含まれる生物難分解性の有機物は処理しきれず、残存してしまうという問題点も生じる。
また、特許文献2では、SS成分を分離除去することが主目的であり、BODやCODは半減するものの、その濃度は10000〜15000mg/Lとまだ高濃度であり、生物処理にかかる負荷は低減されていない。加えて、この方法においても生物難分解性の物質は除去できないという問題点は残る。
更に、特許文献3では、上述の如く、光酸化触媒の存在下で紫外線及び/又は可視光線を照射して有機物を含有する排水を酸化分解する処理方法が開示されているが、これらの方法では汚染物質を十分に分解することが困難であったり、例え分解できたとしても処理に多大な時間と費用がかかる場合が多い。塗料排水を例に取ると、排水中には各種顔料、染料、有機樹脂、架橋剤、有機溶剤、界面活性剤、油脂、及びその他の有機成分が含まれるが、その組成や含有量については排水の種類や発生源となる工場、あるいは発生する時間帯によっても変動し、一定ではない。
加えて、これらの成分は水への溶解性や物理・化学的分解性、生物による分解性なども互いに大きく異なることが該排水の特徴であり、電解処理や凝集処理、オゾン分解法、フエントン法、UV照射法などの物理・化学的処理法、あるいは活性汚泥法などの通常の手法では十分に分解されていない有機物質が処理水中に残存してしまい、処理法として有効とは言えない場合が多い。
このように、塗料排水等のような各種顔料、染料、有機樹脂、架橋剤、有機溶剤、界面活性剤、油脂、及びその他の有機成分を含み、固形成分、易分解性成分、難分解性成分、あるいは疎水性有機物や親水性有機物など含有される有機物組成が複雑な排水の処理方法として適切な処理方法が確立されていなかった。
本発明の目的は、こうした排水中に含まれる各種有機物を効率的に且つ十分に分解し得る有機物含有廃水の処理装置及び処理方法を提供することである。
上述の課題を解決する方法として、先ず有機物含有廃水を電解処理装置及び/又は凝集処理装置によって一次処理を行った後、活性汚泥処理装置を用いて二次処理し、その後、二次処理水を酸性にpH調整して活性炭吸着装置で三次処理することにより各種有機物を含有する廃水を効率よく処理し得ることを見いだしたものである。具体的には、以下の通りである。
即ち、本発明のうち請求項1記載の発明は、有機物含有廃水を電解処理及び/又は凝集処理して一次処理水を取り出す電解処理装置及び/又は凝集処理装置と、上記一次処理水を活性汚泥処理して二次処理水を取り出す活性汚泥処理装置と、上記二次処理水のpHを酸性に調整するpH調整槽と、pHが調整された二次処埋水を吸着処理して三次処理水を取り出す活性炭吸着装置と、を具備することを特徴とする
また、本発明のうち請求項4記載の発明は、有機物含有廃水を電解処理装置及び/又は凝集処理装置内に導入して、電解処理及び/又は凝集処理を施すことにより一次処理水を取り出す第1ステップと、上記一次処理水を活性汚泥処理装置内に導入して、装置内の活性汚泥混合液を固液分離する活性汚泥処理を施すことにより二次処理水を取り出す第2ステップと、上記二次処理水をpH調整槽内に導入して、該二次処理水のpHを酸性に調整する第3ステップと、pHが調整された上記二次処埋水を活性炭吸着装置内に導入し、残存する難分解性有機物を吸着処理する第4ステップと、を有することを特徴とする。
ここで、上記有機物含有廃水とは、工場や事業所から排出される工業排水、農業排水、生活廃水などであり、特に塗料廃水を含む場合が挙げられる。該塗料廃水とは、例えば自動車や各種工業製品などの塗装ライン、板金工場における塗装ブース水、塗料製造工場などから出る塗料成分を含んだ排水や、各種工場における洗浄水などが挙げられる。例えば、自動車の塗装ラインの廃水の一例を挙げると、沈殿物が1〜100g/L、CODMnが1000〜10000mg/L、TOCが10000〜15000mg/L、BODが1000〜5000mg/L、及び有機溶剤が1〜10000mg/L程度であった。尚、CODMnは化学的酸素要求量を、TOCは全有機炭素量を、BODは生化学的酸素要求量を意味する。
(電解処理装置、凝集処理装置における作用効果)
上記有機物含有廃水は樹脂や顔料、硬化剤などの固形分や疎水性成分を多く含むため、請求項1及び請求項4記載の発明では、まず凝集剤を添加して固形分等を凝集沈殿分離させる凝集処理装置や、電解凝集処理により固形分等を分離して固形分等を除去する電解処理装置を用いて、所謂一次処理に供される。尚、上述の塗装排水では、この処理において、TOCが10000〜15000mg/Lから5000〜10000mg/Lに減じた一次処埋水を得ることができる。
上記凝集沈殿分離で使用する凝集剤としては、例えば、ポリ硫酸第二鉄、PAC、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄等に代表される無機系凝集剤、界面活性剤等の低分子凝集剤、アニオン性、弱アニオン性、ノニオン性又はカチオン性の高分子凝集剤などを挙げることができ、排水の種類に応じてこれらを単独で、あるいは複数種を組み合わせて用いることができる。
また、上記電解凝集処理は、供給された廃水に電解質を投入、溶解し、その水槽内に複数の電極を適当な間隔で配置して電極間に通電し、水の電気分解を行うものであり、この水の電気分解によって生じた酸素と水素の微細な気泡を用いて、排水中の顔料や樹脂等を吸着させ、気泡の浮力でそれらの物質を廃水表面に集める方法である。尚、上記電極としてはアルミ電極を、上記電解質としては硝酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを使用することが好適であり、また、この方法は、上記凝集剤による処理と組み合わせると、一層の効果を発揮する。
(活性汚泥処理装置における作用効果)
上記凝集処理装置を用いて凝集剤による処理や、上記電解処理装置を用いて電解処理を行った後も親水性の有機溶剤や一部の樹脂、硬化剤等は排水中に残存するため、本発明では、上記処理に続いて二次処理として、活性汚泥処理装置内に導入し、生物易分解性の有機物を分解処理する活性汚泥処理を行い、固液分離により処理水を得る。
この際、上述の凝集処理及び/又は電解処理において予め固形分が除去されているため、活性汚泥処理においては、一次処理水中に含まれる生物易分解性の有機物をほぼ除去することができるので、効率的に処理を進行させることができる。
ここで、活性汚泥処理装置の構成としては、従来から良く知られている曝気槽と沈殿槽とから成る重力沈降法と、曝気槽と膜分離装置とから成る膜分離活性汚泥法とがある。
しかしながら、上記重力沈降法では、以下のような問題がある。
(1)活性汚泥処理において汚泥を高濃度に維持できないため、有機物負荷量が低くなるという問題。
(2)二次処理水を、直接、後述の活性炭吸着装置に通水すると、ろ床の目詰まり等に対応するために逆洗浄設備が必要となるという問題。
(3)逆洗浄により活性炭層の活性炭が混合する結果、有機物の吸着能力が低下する等の影響があり、活性汚泥処理装置と活性炭吸着装置との間に砂濾過装置が必要となるという問題。
これに対して、上記膜分離活性汚泥法では、以下のような利点がある。
(1)膜により汚泥を分離するため汚泥を高濃度に維持でき、汚泥令を高くできるため、汚泥令の低い通常の活性汚泥法では維持できない微生物も存在する。このため、複雑な有機物組成にも対応できるとともに、有機物負荷量を高くとることができるという利点。
(2)SSを含まない二次処理水が得られるため、上記重力沈降法の如く砂濾過設備や逆洗浄設備を設置する必要がなくなって、装置のコンパクト化が図れるという利点。
尚、従来から提案されている通常の活性汚泥処理を行っているところに、膜を後から設置すれば、通常の活性汚泥処理を膜分離型の活性汚泥に切り替えることが可能である。
また、有機物含有廃水として塗装廃水を用いた場合には、生物易分解性有機物濃度が高くなるため、活性汚泥処理では十分な滞留時間を維持するか、汚泥濃度を高く維持することが必要となる。
更に、活性汚泥処理が終了した三次処理水に残存する有機物は、大半が生物難分解性の有機物であって、例えば、塗装廃水の場合には、CODMnが300〜1000mg/L、TOCが300〜1000mg/L残存している。
(pH調整槽と活性炭吸着装置とにおける作用効果)
活性汚泥による二次処理を行っても、上述の如く生物難分解性有機物が残存し、十分な処理水質を得られない。そこで、本発明では、活性汚泥処理後、二次処理水をpH酸性に調整し、更に、活性炭吸着処理にて生物難分解性の有機物を除去する三次処理を行う。
ここで、塗料排水等では含窒素難分解性有機物が残存するが、PH酸性に調整することにより活性炭への吸着量を増加させることができるとともに、難分解性有機物の吸着に伴い窒素も同時に吸着されるので、高度処理水を得ることができる。
また、塗料廃水のように種々の成分を含有し、固形分も多々含まれる廃水を活性炭吸着処理する場合には効率が大きく低下するが、本発明では、一次処理および二次処理にて、固形分および生物易分解性の有機物を除去した後の処理水を活性炭吸着処理に供するため、その性状は安定し効率的に処理を行うことができる。
請求項2記載の発明は請求項1記載の発明において、上記有機物含有廃水が塗料含有廃水であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は請求項4記載の発明において、上記有機物含有廃水が塗料含有廃水であることを特徴とする。
有機物含有廃水の中でも塗料含有廃水は、上述の如く種々の成分を含有し、且つ固形分も多々含まれるため、処理が困難であるが、本発明を用いれば、容易且つ迅速に塗料含有廃水を効率的且つ十分に処理することができる。
請求項3記載の発明は請求項1又は2記載の発明において、前記pH調整槽での調整pHが6.5以下であることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は請求項4又は5記載の発明において、上記第3ステップでの調整pHが6.5以下であることを特徴とする。
このように、調整pHを6.5以下に規制するのは、pHが6.5を超えると、酸性度が低くなり過ぎて、吸着量が減少するという問題を生じるからである。
尚、調整pHを小さくする(酸性度を高める)と、吸着量が増加するものの、pH5.0未満ではpH調整に必要な薬剤費の増加と、活性炭の強度低下とが生じることがある。このようなことを考慮すれば、調整pHは5.0〜6.5の範囲であることが望ましい。
本発明の処理装置及び処理方法によれば、廃水中に含まれる有機物を効率的に且つ十分に処理することができる。特に、塗料廃水のように多種の有機成分を高濃度で含有する廃水に適用した場合には、一次処理で固形分、疎水性有機物などを除去し、二次処理で易分解性の有機物質を分解しながら大量に発生する汚泥を除去し、次いで三次処理で難分解性有機物質を処理することができるので、廃水中に含まれるほとんどの有機物を高度に非常に効率良く連続処理を行うことが可能となる。
以下、図1及び図2に基づいて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の最良の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。尚、図1は本発明の最良の形態1を示すフロー図である。
(最良の形態1)
最良の形態1にかかる廃水処理装置は、図1に示すように、凝集剤を添加して固形分を除去する電解処理装置1と、この電解処理装置1からの一次処理水を活性汚泥処理する膜分離活性汚泥処理装置2と、この活性汚泥処理装置2からの二次処理水のpHをするpH調整槽3と、pHが調整された二次処埋水を吸着処理して三次処理水を取り出す活性炭吸着装置4とを有している。尚、図1中、5は原水(有機物含有廃水)を電解処理装置1に供給するための移送ポンプ、6は電解処理装置1からの一次処理水を膜分離活性汚泥処理装置2に供給するための移送ポンプ、7は曝気ブロア、8は活性汚泥処理装置2からの二次処理水をpH調整槽3に供給するための移送ポンプ、9はpH調整槽3内を撹拌するための撹拌機、10はpH調整槽3からのpHが調整された二次処埋水を活性炭吸着装置4に供給するための移送ポンプである。
上記廃水処理装置を用いた有機物含有廃水の処理は、以下のようにして行われる。
先ず、有機物含有排水は、移送ポンプ5によって電解処理装置1に供給され、当該電解処理装置1で電解処理されることによって析出、浮上する固形分が除去される(第1ステップ)。
次に、電解処理された一次処理水は、移送ポンプ6によって、上部から膜分離活性汚泥処理装置2に供給され活性汚泥処理に供される。膜分離活性汚泥処理装置2内には浸漬膜分離装置11が設置され、移送ポンプ8によって減圧吸引されることにより、膜分離活性汚泥処理装置2内の活性汚泥は、汚泥と処埋水とに固液分離される(第2ステップ)。
ここで、膜分離活性汚泥処理装置2内では、浸漬膜分離装置11の下部に配置された曝気ブロワ7からの空気によって曝気処理を行う。これにより、活性汚泥に酸素供給ができると共に、浸漬膜分離装置11における膜表面の洗浄が確保される。
尚、浸漬膜分離装置11に用いる浸漬膜としては、各種有機膜とセラミック等の無機膜とを用いることができる。また、膜分離活性汚泥処理装置2には図示しない汚泥引き抜き装置が設けられており、この汚泥引き抜き装置により増加した活性汚泥は随時系外に排出されることになる。
膜分離活性汚泥処理された二次処理水は、移送ポンプ8によりpH調整槽3に送られる。このpH調整槽3では、撹拌機9で撹拌されながら、図示しないpH調整装置により二次処理水が酸性となるように調整される(第3ステップ)。
酸性に調整された二次処埋水は、移送ポンプ10により活性炭吸着処理装置4に供給され、当該装置4内で残存する有機物が活性炭に吸着される(第4ステップ)。その後、最終処理水として流出するような構成である。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
塗装ラインの廃水に対して、電解凝集処理と膜分離活性汚泥処理とpH調整処理と活性炭吸着処理とを行った。
先ず、電解凝集処理工程ではアルミ電極を備えた電解処理装置を用い、5Vで60分間電解処理し、析出、浮上した固形分を除去した。
次に、膜分離活性汚泥処理は、以下の条件で運転した。
・容量12L
・MLSS18000mg/L
・滞留時間4日
最後に、二次処理水を容量500mLのpH調整槽でpH6.0に調整した後、容積0.5Lの活性炭吸着装置に通水した。
上記の条件で処理したときの水質を表1に示す。
上記表1から明らかなように、電解凝集処理によりSSが大きく減少し、廃水中の固形分をおおかた除去できていることが認められる。また、TOCとCODMnとが2/3程度に減少しており、疎水性の有機物が除去できていることも認められる。
また、膜分離活性汚泥処理によりBODを99%除去でき、且つ、CODMnとTOCとを90%以上除去できており、ここで易分解性の有機物が除去できていることが認められる。但し、TOC、CODMnともに300mg/L以上が残存しており、かなりの難分解性有機物が残存していることがわかる。
更に、活性炭吸着処理により、上記残存しているTOCとCODMnとが10mg/L以下まで減少しており、膜分離活性汚泥処理で分解しきれなかった有機物が活性炭吸着処理にて分解されていることが認められる。
(実施例2)
上記実施例1と同じ装置を利用して、以下のような実験を行った。
先ず、二次処理水のpH調整を実施せずに活性炭吸着装置に通水し、その後、処理水におけるCODMn濃度が増加するたびに調整pHを、6.5、6.0、5.5、5.0と低下させて実験を行ったので、その結果を図2に示す。
図2から明らかなように、通水60日後から処理水のCODMn濃度が徐々に増加したことから、pH6.5でpH調整を実施したところ明らかな処理水のCODMnが低下していることが認められた。その後、処理水のCODMn濃度が増加するたびに調整pHを6.0、5.5、5.0と低下させたところ、いずれもが低下していることが認められた。
〔その他の事項〕
(1)上記実施例では、第1ステップにおいて、電解処理を施すことにより一次処理水を取り出しているが、このような方法に限定するものではなく、凝集処理を施すことにより一次処理水を取り出したり、電解処理と凝集処理とを共に施すことにより一次処理水を取り出したりしても良いことは勿論である。
(2)上記実施例では、第3ステップでの調整pHを5.0〜6.5に規制しているが、このような範囲に限定するものではなく、より酸性度が高くなるように規制しても良い。但し、余り酸性度が高くなり過ぎると、pH調整に必要な薬剤費の増加と活性炭の強度低下が生じるので、酸性度を過剰に高く規制するのは望ましくない。
本発明は、有機物含有廃水の廃水処理に適用でき、特に、塗料含有廃水の廃水処理に好適である。
本発明の最良の形態にかかる廃水処理装置のフロー図である。 pHを制御した場合のCODMn量と経過日数との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 電解処理装置
2 膜分離活性汚泥処理装置
3 pH調整槽
4 活性炭吸着装置

Claims (6)

  1. 有機物含有廃水を電解処理及び/又は凝集処理して一次処理水を取り出す電解処理装置及び/又は凝集処理装置と、
    上記一次処理水を活性汚泥処理して二次処理水を取り出す活性汚泥処理装置と、
    上記二次処理水のpHを酸性に調整するpH調整槽と、
    pHが調整された二次処埋水を吸着処理して三次処理水を取り出す活性炭吸着装置と、
    を具備することを特徴とする廃水処理装置。
  2. 上記有機物含有廃水が塗料含有廃水である、請求項1記載の廃水処理装置。
  3. 前記pH調整槽での調整pHが6.5以下である、請求項1又は2記載の廃水処理装置
  4. 有機物含有廃水を電解処理装置及び/又は凝集処理装置内に導入して、電解処理及び/又は凝集処理を施すことにより一次処理水を取り出す第1ステップと、
    上記一次処理水を活性汚泥処理装置内に導入して、装置内の活性汚泥混合液を固液分離する活性汚泥処理を施すことにより二次処理水を取り出す第2ステップと、
    上記二次処理水をpH調整槽内に導入して、該二次処理水のpHを酸性に調整する第3ステップと、
    pHが調整された上記二次処埋水を活性炭吸着装置内に導入し、残存する難分解性有機物を吸着処理する第4ステップと、
    を有することを特徴とする廃水処理方法。
  5. 上記有機物含有廃水が塗料含有廃水である、請求項4記載の廃水処理方法。
  6. 上記第3ステップでの調整pHが6.5以下である、請求項4又は5記載の廃水処理方法。
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