JP2007029779A - 排ガス浄化触媒 - Google Patents

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博文 安田
Katsuo Suga
克雄 菅
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広憲 若松
Kazuyuki Shiratori
一幸 白鳥
Makoto Aoyama
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Abstract

【課題】 高温環境下における耐久性を高め、触媒の活性低下を抑制した排ガス浄化触媒を提供する。
【解決手段】 平均粒径Xが1nm以上10nm以下の貴金属粒子2と、貴金属粒子2の表面に、ZrO2、TiO2及びCeO2 の中から選択される一種の酸化物又は二種以上の複合酸化物により被覆して形成された担体3と、を備え、担体3の平均厚さYが、15nm以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の内燃機関から排出される炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)などを含む排ガスを浄化する排ガス浄化触媒に関する。
自動車に代表される内燃機関から排出される排ガス中には、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)などの有害なガスが含まれており、有害なガスを浄化するために、三元触媒などの排ガス浄化触媒を使用している。三元触媒は、担体(例えば、アルミナ(γ−Al2O3))上に貴金属粒子(例えば、Pt、Pd、Rhなど)を担持して構成されるが、排ガス浄化触媒が、高温環境下(約800℃〜900℃)に晒されると、担体に担持された貴金属粒子が凝集し(シンタリング)、貴金属粒子の表面積の低下に伴い、触媒の活性が低下する要因となっていた。特に貴金属の中でも、Rhは排ガス浄化触媒に欠かせない元素であり、少量で高い活性を示すことが知られている。このため、Rh粒子を用いた排ガス浄化触媒の研究が行われている。
例えば、Rh粒子を芯物質とし、Rh粒子の周囲をシリカ層(SiO2)で包囲してなるエッグシェル構造を有する貴金属超微粒子を用いた触媒が開示されている(特許文献1参照)。この貴金属超微粒子を用いた触媒によれば、Rh粒子の周囲をシリカ層で包囲したため、貴金属粒子の凝集を抑制し、触媒の耐熱性を高めることができる。
特開平11−246227号公報
しかしながら、前述した貴金属超微粒子を排ガス浄化触媒として使用すると、排ガス浄化触媒は、排ガスの浄化反応時に生成した水と高温雰囲気下に晒されるため、Rh粒子周囲のシリカ(SiO2)の結晶構造がアモルファスへと転移してしまう恐れを有していた。シリカの結晶構造がアモルファスに転移すると、貴金属超微粒子のコアシェル構造が崩壊し、貴金属粒子(Rh粒子)の凝集をシリカ層により抑制することができず、これに伴い触媒の活性が低下する恐れを有していた。
また、シリカの結晶構造がアモルファスに転移すると、コアシェル構造が一部残ったとしても劣化が激しく、シリカ層中の細孔が閉塞する恐れを有していた。さらに、シリカ層の細孔が閉塞すると、貴金属粒子の凝集を抑制することができず、また、内部に存在する貴金属粒子(Rh粒子)と排ガスとの接触割合が低下し、これに伴い触媒の活性が低下する恐れを有していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、すなわち、本発明の排ガス浄化触媒は、平均粒径が1nm以上10nm以下の貴金属粒子と、貴金属粒子の表面に、ZrO2、TiO2及びCeO2 の中から選択される一種の酸化物又は二種以上の複合酸化物により被覆して形成された担体と、を備え、担体の平均厚さが、15nm以下であることを要旨とする。
本発明の排ガス浄化触媒によれば、担体中に貴金属粒子が存在するコアシェル構造として貴金属粒子の凝集を抑制し、また、担体酸化物中の細孔を維持して貴金属粒子に排ガスを接触させて活性サイトとして有効活用して、高温環境下における耐久性を高めて、触媒の活性低下を抑制することができる。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る排ガス浄化触媒を説明する。
本発明の実施の形態に係る排ガス浄化触媒の断面図を図1に示す。排ガス浄化触媒1は、貴金属粒子2と、貴金属粒子2の表面に被覆された、ZrO2、TiO2及びCeO2 の中から選択される一種の酸化物又は二種以上の複合酸化物から形成された担体3と、を備える。
貴金属粒子2の平均粒径Xは、1nm以上10nm以下であり、貴金属粒子2は、Pt、Pd及びRhの中から選択される少なくとも一種以上から形成されることが好ましい。
担体3の平均厚さYは、15nm以下である。担体3の平均厚さYは大きくなるほど、貴金属粒子2の凝集を抑制する効果が得られるが、担体3の平均厚さYが15nmを超えると、排ガスと貴金属粒子2との接触割合が低下するため、担体3の平均厚さYを15nm以下に規定したものである。
担体3の平均細孔径は、1nm以上8nm以下とすることが好ましい。この理由は、担体3の平均細孔径が1nm未満になるとガス拡散が律速段階(クヌーセン拡散)となり貴金属と排ガスとの接触割合が低下するからであり、逆に、担体3の平均細孔径が8nmを超えると貴金属粒子2の凝集を抑制する効果が得られないからである。
また、担体3の被覆率は、10%以上80%以下とすることが好ましい。担体3の被覆率が80%を超えると、貴金属粒子2の移動を抑制することができず、逆に、担体3の被覆率が10%未満になると、貴金属粒子2と排ガスとの接触割合が低下するからである。
さらに、上記排ガス浄化触媒1は、例えば、前述した触媒を含む触媒スラリとし、この触媒スラリを耐火性の無機基材上にコーティングして、触媒層を有する排ガス浄化触媒として、実際に使用されることが好ましい。
また、本発明の実施の形態に係る排ガス浄化触媒1は、以下に説明する逆ミセル法を用いて製造することができる。
まず、有機溶媒中に界面活性剤を溶解させた混合溶液を調製し、この混合溶液に貴金属塩の混合水溶液を投入して攪拌する。すると、直径約数十nmの逆ミセルが形成されて、この逆ミセルの内部の水相に、貴金属塩を含む水溶液が含有される。その後、逆ミセルを含む有機溶媒の混合溶液に還元剤を投入し、攪拌して貴金属塩を逆ミセルの内部で還元してメタル化する。
その後、逆ミセルを含む有機溶媒中に担体金属水溶液を混合し、攪拌して混合溶液とし、一部酸化した貴金属を含有した逆ミセル内に担体金属の塩及び水を含有させる。その後、混合溶液中に沈殿剤水溶液を混合し、逆ミセル内部の担体金属の塩を析出させる。この時、逆ミセル内部の担体金属の塩がメタル化して担体金属として析出されて、貴金属粒子が担体金属によって包接される。
そして、混合溶液中にさらにアルコールを添加して攪拌し、逆ミセルを崩壊させる。すると、貴金属粒子が担体金属により包接された沈殿物を得ることができる。
次に、得られた沈殿物をメンブランフィルタでろ過した後、アルコール及び水を用いて洗浄し、沈殿物に含まれる不純物(例えば界面活性剤など)を除去する。さらに、沈殿物を乾燥した後、空気気流中で沈殿物を焼成し、触媒粉末とする。得られた触媒粉末は、貴金属粒子の表面に担体が被覆された、いわゆるコアシェル構造の状態となる。
さらに、排ガス浄化触媒の製造方法により使用する材料を説明する。
有機溶媒としては、シクロヘキサン、シクロヘプタン、オクタノール、イソオクタン、n−ヘキサン、n−デカン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが使用可能であり、これら二種以上の混合溶液を用いても良い。界面活性剤としては、ポリエチレングリコール(5)モノ−4−ノニルフェニルエーテル、ペンタエチレングリコールドデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルなどが使用可能である。貴金属塩としては、硝酸塩、酢酸塩、塩化物、アミン化合物、カルボニル化合物、金属アルコキシドなどが使用可能であり、また、二種以上の混合溶液を使用しても良い。還元剤としては、アンモニア、テトラメチルアンモニウム、アルカリ金属水酸塩、ヒドラジン、ホウ素化水素ナトリウムなどが使用可能である。担体金属の塩としては、硝酸塩、塩化物、酢酸塩、アミン化合物などが使用可能である。沈殿剤としては、ヒドラジン、ホウ素化水素ナトリウム、アンモニアなどが使用可能であり、また、これらの二種以上の混合溶液を用いても良い。さらに、アルコールとして、メタノール、エタノールなどが使用可能である。
なお、本実施の形態に係る触媒の製造方法において、触媒の活性はその元素の種類や使用条件などにより異なるため、目的とする触媒に応じて、使用する元素、還元剤及び析出剤の種類や反応温度、反応時間、攪拌強度及び攪拌方法などを適宜変更すると良い。
以下、実施例を用いてさらに具体的に説明する。
実施例1
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤であるポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらにイオン交換水に希釈した塩化白金溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してPtイオンを含む逆ミセル溶液とした。
その後、逆ミセル溶液中にアンモニア水80.5ccを添加して、逆ミセル溶液中にPt粒子を含む溶液とした。
得られた溶液中に、ZrO2の前駆体であるジルコニウムイソプロポキシド1.5gを分散させたシクロヘキサン20mlを滴下し、Pt粒子をZrO2前駆体により被覆した触媒前駆体を内部に含む逆ミセルを分散させた溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃で焼成して、Ptが25wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末に市販のZrO2粉末を加えて、Ptが全体の0.3wt%となるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gと市販のジルコニアゾル10gとをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールと共に振とう粉砕して、触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃で乾燥し、その後、空気気流中、400℃で焼成して実施例1の触媒を得た。
実施例2
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤であるポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらにイオン交換水に希釈した塩化パラジウム溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してPdイオンを含む逆ミセル溶液とした。
その後、逆ミセル溶液中にアンモニア水80.5ccを添加して、逆ミセル溶液中にPd粒子を含む溶液とした。
得られた溶液中に、ZrO2の前駆体であるジルコニウムイソプロポキシド1.5gを分散させたシクロヘキサン20mlを滴下し、逆ミセル内でPd粒子をZrO2前駆体で被覆した溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃で焼成して、Pdが25wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末に市販のZrO2粉末を加えて、Pdが全体の0.3wt%になるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gと市販のジルコニアゾル10gとをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕して、触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、その後、空気気流中、400℃で焼成して実施例2の触媒を得た。
実施例3
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤としてポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらにイオン交換水に希釈した塩化ロジウム溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してRhイオンを含む逆ミセル溶液とした。
その後、逆ミセル溶液中にヒドラジンをRhのモル数の3倍添加して逆ミセル溶液中にRh粒子を析出した後、さらにアンモニア水80.5ccを添加した溶液とした。
得られた溶液中に、ZrO2の前駆体であるジルコニウムイソプロポキシド1.5gが分散されたシクロヘキサン20mlを滴下して、Rh粒子をZrO2前駆体により被覆したものを含む逆ミセルを分散させた溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃にて焼成し、Rhが25wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末に市販のZrO2粉末を加えて、Rhが全体の0.3wt%となるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gと市販のジルコニアゾル10gとをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕して触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、その後、空気気流中、400℃で焼成して実施例3の触媒を得た。
実施例4
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤としてポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらにイオン交換水に希釈した塩化白金溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してPtイオンを含む逆ミセル溶液とした。
得られた逆ミセル溶液中に、アンモニア水80.5ccを添加して、逆ミセル溶液内にPt粒子を含む溶液を得た。
得られた溶液中に、TiO2の前駆体であるチタンイソプロポキシド2.0gが分散されたシクロヘキサン20mlを滴下して、Pt粒子をTiO2前駆体により被覆したものを含む逆ミセルを分散させた溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃で焼成して、Ptが25wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末に市販のZrO2粉末を加えて、Ptが全体の0.3wt%になるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gとベーマイト10gとをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、空気気流中、400℃で焼成して、実施例5の触媒を得た。
比較例1
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤としてポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらにイオン交換水に希釈した塩化白金溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してPtイオンを含む逆ミセル溶液とした。
得られた逆ミセル溶液中に、アンモニア水80.5ccを添加して、逆ミセル溶液内にPt粒子を含む溶液を得た。
この溶液中に、SiO2の前駆体であるオルトケイ酸テトラエチル2.0gが分散されたシクロヘキサン20mlを滴下して、Pt粒子がSiO2前駆体により被覆されたものを含む逆ミセルが分散された溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃で焼成し、Ptが25wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末に市販のSiO2粉末を加えて、Ptが全体の0.3wt%になるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gとベーマイト10gをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、空気気流中、400℃で焼成して、比較例1の触媒を得た。
比較例2
水100ml中に市販のZrO2粉末50gを分散させた後、さらに、塩化Pt溶液を0.3wt%となるように添加し、1時間撹拌して水溶液とした。
この水溶液を150℃の乾燥器で一晩乾燥した後、Ptが0.3wt%担持された触媒前駆体を得た。
得られた触媒前駆体を空気気流中、500℃で焼成して、Ptが0.3wt%担持された触媒粉末を得た。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gと市販のジルコニアゾル10gをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕して触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、空気気流中、400℃で焼成して、比較例2の触媒を得た。
比較例3
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤としてポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらにイオン交換水に希釈した塩化白金溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してPtイオンを含む逆ミセル溶液とした。
この逆ミセル溶液中にアンモニア水80.5ccを添加して、逆ミセル溶液内にPt粒子を含む溶液を得た。
得られた溶液中に、ZrO2の前駆体であるジルコニウムイソプロポキシド20gが分散しているシクロヘキサン80mlを滴下して、Pt粒子をZrO2前駆体で被覆したものを含む逆ミセルが分散された溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃で焼成して、Ptが2.5wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末にZrO2粉末を加えて、Ptが全体の0.3wt%になるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gと市販のジルコニアゾル10gをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、空気気流中、400℃で焼成して、比較例3の触媒を得た。
比較例4
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤としてポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらに、イオン交換水に希釈した塩化白金溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してPdイオンを含む逆ミセル溶液とした。
この逆ミセル溶液にアンモニア水80.5ccを添加し、逆ミセル溶液内にPd粒子を含む溶液とした。
この溶液中に、SiO2の前駆体であるオルトケイ酸テトラエチル2.0gが分散しているシクロヘキサン20mlを滴下して、Pd粒子をSiO2前駆体で被覆したものを内部に含む逆ミセルを分散させた溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃にて焼成し、Pdが25wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末に触媒に市販のSiO2粉末を加え、Pdが全体の0.3wt%になるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gとベーマイト10gをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、空気気流中、400℃で焼成して、比較例4の触媒を得た。
比較例5
シクロヘキサン500ml中に界面活性剤としてポリオキシエチレンセチルエーテルを0.5mol/Lとなるように添加した後、さらにイオン交換水に希釈した塩化白金溶液0.001molを混合し、2時間撹拌してRhイオンを含む逆ミセル溶液とした。
この逆ミセル溶液中に、ヒドラジンをRhのモル数の3倍添加して逆ミセル溶液内にRh粒子を析出した後、さらにアンモニア水80.5ccを添加して溶液を得た。
得られた溶液中に、SiO2の前駆体であるオルトケイ酸テトラエチル2.0gが分散しているシクロヘキサン20mlを滴下して、Rh粒子がSiO2前駆体により被覆されたものを内部に含む逆ミセルを分散させた溶液を得た。
得られた溶液をろ過、乾燥した後、空気雰囲気中、500℃で焼成し、Rhが25wt%担持された触媒粉末を得た。
得られた触媒粉末に市販のZrO2粉末を加えて、Rhが全体の0.3wt%になるように混合した。
その後、上記操作を繰り返して得られた触媒粉末50gとベーマイト10gをアルミナ製の磁性ポットに投入し、アルミナボールとともに振とう粉砕し、触媒スラリとした。この触媒スラリをコージェライト製のハニカム担体(900セル/2.5ミル、容量0.06L)に投入し、空気流にて余剰スラリを除去した後、120℃にて乾燥し、空気気流中、400℃で焼成して、比較例5の触媒を得た。
得られた実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例5の各触媒について、貴金属粒子の平均粒径、担体の平均厚さ、担体の表面積、担体の平均細孔径及び被覆率を調べた。以下、測定方法を説明する。
貴金属粒子の平均粒径は、まず、触媒を用いて、TEM観察を実施する。TEM(透過型電子顕微鏡)は、HF-2000(日立製作所(株)社製)を使用し、加速電圧を200kVとし、切削条件を常温とした。具体的には、触媒粉末をエポキシ樹脂にて包理処理し、エポキシ樹脂が硬化した後、ウルトラミクロトームにより超薄切片を作成した。その切片を用いて、TEM観察により各種結晶粒の分散状態を調べた。得られた映像の中で、コントラスト(影)の部分に焦点を充て、金属種を限定し、その金属の粒径を測定し、測定値の平均値を算出して貴金属粒子の平均粒径Xとした。
担体の平均厚さYは、貴金属の平均粒子径を算出した方法と同様にTEM観察を行い、測定値の平均値から担体の厚さYとした。
担体の平均細孔径は、島津製作所製の細孔分布測定装置を用いて求めた。
被覆率は、(100−露出率)%として求められる。露出率は、排ガス浄化触媒に存在する貴金属粒子のうち、複合化合物表面に露出した貴金属粒子の割合を意味し、具体的には、後述するCO吸着により算出した貴金属外表面積(PMSA)と、TEM観察結果により得られた貴金属粒子の平均粒径から理論的に算出した粒子表面積(TSA)の比から算出したものである。なお、TEMにより観察される貴金属粒子は、複合化合物表面に露出していない貴金属粒子をも観察することが可能である。このため、仮に貴金属粒子が全て複合化合物表面に露出している場合には、TSAに対し化学量論的に吸着したガス吸着量が得られ、TSAとPMSAとが同じ値になる。しかし、貴金属粒子が複合化合物表面上で被覆された状態で担持されている場合には、貴金属粒子の粒径から求められる貴金属表面積に対し化学量論的に吸着したガス吸着量が得られない。そこで、TEM観察された貴金属粒子の平均粒径と、実際に試料に吸着したガス吸着量より、複合化合物表面に露出している貴金属表面積の割合を算出し、露出率とする。
PMSAは、以下に示す式により算出される。
Figure 2007029779
TSAは、次に示す方法により算出される。TEM観察による貴金属粒子の平均粒径を[D]とする。[D]1個を構成する貴金属の原子数を[A]とすると、調製時に仕込んだ貴金属原子数[N]より、触媒に含まれる[D]の個数(n)を算出することができる。
Figure 2007029779
Figure 2007029779
Figure 2007029779
得られたPMSAとTSAの比から露出率を計算する。
露出率(%)=(PMSA/TSA)×100
そして、100から露出率(%)を引いたものが被覆率(%)となる。
被覆率(%)=100−露出率
なお、これを簡略化すると次式が得られ、この式から被覆率を求めることができる。なお、式中で用いた各値を表1に示す。
Figure 2007029779
Figure 2007029779
なお、上記被覆率を求めるために、単位CO吸着量を測定するが、この単位CO吸着量の測定には、金属分散度測定装置(日本ベル株式会社製、BEL-METAL-3)を用いて、以下の手順に従い測定した。試料は、He100%ガス気流中にて、10℃/minで400℃まで昇温した後、さらに、400℃、O2100%ガス気流中にて、15分間酸化処理をした。その後、He100%ガスにて5分間パージし、400℃、H240%/Heバランスガス気流中にて15分間還元処理を行った。次に、He100%ガス気流中にて50℃まで降温した。そして、CO10%/Heバランスガスをパルス的に流入させて、単位CO吸着量を求めた。
さらに、実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例5の各触媒について、触媒の性能を評価した。
まず、実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例5の各触媒40ccをそれぞれ模擬排ガス流通装置に組み込んだ。前処理として、下表2に示す組成のモデルガスを500℃で15分間流通させて、一度N2ガスにより置換した。その後、下表2に示す組成のモデルガスを再び導入し、触媒出口ガス濃度が安定したところで、数6に基づき350℃におけるηNOx浄化率(%)を求めた。
Figure 2007029779
Figure 2007029779
その後、実施例1〜実施例4及び比較例1〜比較例5の各触媒を耐久させた後、さらに350℃におけるηNOx浄化率(%)を求めた。なお、触媒の耐久条件としては、排気量3500ccのV型6気筒エンジン(日産自動車(株)社製)の排気系に、各触媒を装着し、触媒の入口温度を700℃となるように触媒位置を調節し、50時間運転を行った。なお、燃料として無鉛ガソリンを使用した。
耐久前(初期)と耐久後の350℃におけるηNOx浄化率(%)を表3に示す。
Figure 2007029779
表3に示すように、実施例1〜実施例3では、担体としてZrO2を用いたため、
初期及び耐久後のηNOx浄化率が高い値を示していた。これに対して、実施例1と同様の製造方法を用いて、担体成分のみをSiO2に変えた比較例1は、実施例1に比べて、初期及び耐久後のηNOx浄化率が大幅に低下していた。また、比較例4は、実施例2と同様の製造方法を用いて担体成分のみをSiO2に変えたが、実施例2に比べて、初期及び耐久後のηNOx浄化率が低下していた。さらに、比較例5は、実施例3と同様の製造方法を用いて、担体成分のみをSiO2に変えたが、実施例3に比べて、初期及び耐久後のηNOx浄化率が低下していた。なお、実施例4は、担体成分にTiO2を用いたため、ZrO2を担体成分とした他の実施例に比べて、初期及び耐久後のηNOx浄化率が低下していたが、初期のηNOx浄化率が同程度である比較例2に比べると、耐久後のηNOx浄化率が高く、耐久前及び耐久後の触媒の性能が優れていることが判明した。
本発明の実施の形態に係る排ガス浄化触媒の断面図である。 (a)、(b)は、図1に示す排ガス浄化触媒を改良して、担体内部に、Co、Mn、Fe及びNiの中から選択される少なくとも一種の元素を含めた排ガス浄化触媒の断面図である。
符号の説明
1…排ガス浄化触媒、
2…貴金属粒子、
3…担体、

Claims (5)

  1. 平均粒径が1nm以上10nm以下の貴金属粒子と、
    前記貴金属粒子の表面に、ZrO2、TiO2及びCeO2 の中から選択される一種の酸化物又は二種以上の複合酸化物により被覆して形成された担体と、を備え、
    前記担体の平均厚さが、15nm以下であることを特徴とする排ガス浄化触媒。
  2. 前記貴金属粒子は、Pt、Pd及びRhの中から選択される少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項1記載の排ガス浄化触媒。
  3. 前記担体の平均細孔径が、1nm以上8nm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の排ガス浄化触媒。
  4. 前記担体の被覆率は、10%以上80%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
  5. 前記触媒を含む触媒層を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排ガス浄化触媒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015211974A (ja) * 2009-12-15 2015-11-26 エスディーシーマテリアルズ, インコーポレイテッド 自動車用途のための先進的な触媒

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