JP2007029050A - 半干し米菓およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿感と乾感の異なる食感を長時間にわたり保持でき、且つ、最初に口に含んだときにはっきりとした調味液の風味を感じることができる半干し米菓およびその製造方法を提供する。
【解決手段】米菓生地を焼成することにより生地表面に複数の気泡を生じさせ、焼成後の複数の気泡を有する米菓生地を調味液に浸漬し第1の味付けを行った後、調味液を米菓生地表面に付着させ第2の味付けを行い、米菓生地の気泡内部の湿感を保ちつつ乾燥する。従来の濡れ米菓の湿感とパリパリとしたせんべいの乾感の異なる食感差を楽しむことができる。また、湿感と乾感を長時間にわたり保持でき、且つ、最初に口に含んだときにはっきりとした調味液の風味を感じることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、湿感と乾感の異なる食感を有し、かつ風味のよい半干し米菓およびその製造方法に関する。
従来、焼成後の素焼米菓生地を調味液に含浸させることにより、米菓全体に調味液をしみ込ませ、湿感を与え柔らかい食感となるようにした、濡れせんべいや濡れおかきが市販されている。これらの濡れ米菓は、独特の食感と温めても食べられるなどの多様性も受け、市場を拡大させている。
従来の濡れ米菓の食感を改良したものとして、例えば特許文献1には、乾燥成型の米菓生地を油揚処理し、調味液に浸漬し、乾燥することにより、前記米菓生地の内部組織に形成される気泡空洞を0.5mm径以上から5mm径以下にし、前記油揚処理の米菓生地に含浸する調味液を、油揚処理の米菓生地の重量100重量部に対し60重量部以上から120重量部以下にし、前記乾燥処理後の水分含量を12重量%以上から24重量%以下にし、軽くて柔らかいしっとりとした食感を有するように製造することを特徴とする濡れ米菓の製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、糯米及び/又は粳米を原料とする米菓生地を作成し、さらに該生地を乾燥した後、油で揚げ、内部温度が約80℃〜120℃に下がるまで放冷してから調味液を含浸させて味付けし、その後、仕上乾燥することにより製造してなることを特徴とする揚げ米菓の製造方法が開示されている。この製法による米菓では、油で揚げられた高温状態の米菓を調味液に十分に吸収させ、製品内部に調味液を含浸させることにより、しっとりとした柔らかい食感が得られる。また、調味液の含浸を調製して、表層部付近だけに調味液を吸収させるようにした場合、表層部は柔らかくしっとり感があるのに対し、調味液が含浸していない内部はサクさ感が得られる。
さらに、特許文献3には、精米した米を粉末にし、次いで餅状にした後、所定の形状に成型し且つ乾燥して生地を得、更に、二次乾燥に供した後焼き上げ、しかる後に上記焼き上げたせんべいを液状調味料中に浸漬し、その後せんべいの表面のみを乾燥させて濡れせんべいを製造する方法において;上記焼き上げたせんべいを液状調味料に浸漬する前工程として液状調味料をせんべいの表面組織に浸透させる為の予備冷却を行い、しかもこの後のせんべいの液状調味料中への浸漬工程は、調味料基準温度をA、当該調味料基準温度Aに対するせんべいの基準浸漬時間をBとしたとき、上記調味料基準温度Aよりも高い温度の液状調味料にせんべいを浸漬させた場合は、上記せんべいの浸漬時間を上記基準浸漬時間Bよりも短くし、他方、調味料基準温度Aよりも低い温度の調味料にせんべいを浸漬させた場合は、上記基準浸漬時間Bよりも長くするようなせんべいの調味料表面組織含浸条件を備えた上記せんべいの表面組織にのみ上記液状調味料を浸透させる工程であることを特徴とする調味料表面組織含浸濡れせんべいの製法が開示されている。この製法による米菓では、米菓生地表面近くは湿潤感を呈し、軟らかく、内部は乾燥した食感が得られる。
特開2004−275093号公報 特開2002−204660号公報 特開平7−308155号公報
上述した特許文献1〜3は、単に柔らかい食感を有する従来の濡れ米菓と異なり食感が改良されており、特に特許文献2及び3は、調味液の浸漬条件を調整することにより、米菓生地の外部にはしっとりとした湿感を与え、内部には調味液を含浸させずにサクサク感を与えたものである。しかしながら、これらの米菓は、時間の経過と共に外部の湿感を有する水分が、内部に移行し、内部のサクサク感を長時間維持することが困難であるといった問題があった。また、従来の製法の米菓では、素焼米菓生地を調味液に含浸させて表面を乾燥させてなる工程であるため、口に含んだときの調味液の風味が曖昧で、咀嚼してからでないと調味液の風味を味わうことができないといった問題があった。
そこで、本発明は、湿感と乾感の異なる食感を長時間にわたり保持でき、且つ、最初に口に含んだときにはっきりとした調味液の風味を感じることができる半干し米菓およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の半干し米菓は、米菓生地表面に複数の気泡を有し、前記気泡内に調味液が溜まって含浸され、前記気泡部分の米菓生地のみ湿感を呈することを特徴とする。
本発明の請求項2記載の半干し米菓は、請求項1において、前記米菓生地又は前記調味液が、海産物又は海産物エキスを含むことを特徴とする。
本発明の請求項3記載の半干し米菓の製造方法は、米菓生地を焼成することにより生地表面に複数の気泡を生じさせ、焼成後の複数の気泡を有する米菓生地を調味液に浸漬し第1の味付けを行った後、調味液を米菓生地表面に付着させ第2の味付けを行い、前記米菓生地の気泡以外の部分を乾燥させることを特徴とする。
本発明の請求項4記載の半干し米菓の製造方法は、請求項3において、前記焼成前の米菓生地の水分含量が10〜12%であることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の半干し米菓の製造方法は、請求項3又は4において、前記第2の味付け工程において、第1の味付け工程前の米菓生地100%に対して重量比で3〜5%の調味液を付着させることを特徴とする。
本発明の請求項6記載の半干し米菓の製造方法は、請求項3〜5のいずれか1項において、前記乾燥工程は、70〜90℃で40〜50分間乾燥させ、次に35〜45℃で40〜60分間乾燥後、25〜35℃で30〜50分間乾燥させることを特徴とする。
本発明の請求項7記載の半干し米菓の製造方法は、請求項3〜6のいずれか1項において、前記米菓生地、前記第1の味付け工程で使用される調味液又は前記第2の味付け工程で使用される調味液の少なくともいずれか1つに、海産物又は海産物エキスを含むことを特徴とする。
本発明の請求項1記載の半干し米菓によれば、気泡部分のみ湿感を呈し、気泡部分以外は乾感を呈するので、湿感と乾感の異なる食感を有する半干し米菓を提供できる。また、気泡部分に調味液が溜まり含浸しているので、従来の湿感と乾感が2層になっている米菓と異なり、湿感部分の水分が乾燥した部分の米菓生地に移行しにくい。従って、湿感と乾感を長時間にわたり保持できる。
本発明の請求項2記載の半干し米菓によれば、海産物風味の半干し米菓を提供できる。
本発明の請求項3記載の半干し米菓の製造方法によれば、従来の濡れ米菓の湿感とパリパリとしたせんべいの乾感の異なる食感差を楽しむことができる。また、湿感と乾感を長時間にわたり保持でき、且つ、最初に口に含んだときにはっきりとした調味液の風味を感じることができる。
本発明の請求項4記載の半干し米菓の製造方法によれば、焼成前の米菓生地の水分含量を10〜12%にすることにより、焼成後の米菓生地表面に複数の小さな気泡を均一に生じさせることができる。
本発明の請求項5記載の半干し米菓の製造方法によれば、最初に口に含んだときにはっきりとした調味液の風味を感じることができる。
本発明の請求項6記載の半干し米菓の製造方法によれば、多段階での乾燥工程を経ることにより、気泡中の調味液が蒸発したり、水分移行したりすることがなく、気泡の部分はしっとりと濡れた湿感を与え、それ以外の部分は乾燥してパリパリとした乾感を与えることができる。
本発明の請求項7記載の半干し米菓の製造方法によれば、海産物風味の半干し米菓を製造することができる。
本発明の半干し米菓は、米菓生地表面に均一な複数の気泡(ブク)を有し、前記気泡内に調味液が溜まって含浸され、前記気泡部分の米菓生地のみしっとりとした湿った食感を呈し、前記気泡部分以外の米菓生地はパリパリとした乾燥した食感を呈する米菓である。また、米菓生地又は調味液には、海産物又は海産物エキスを含んでいてもよい。
本発明の半干し米菓によれば、気泡部分のみ湿感を呈し、気泡部分以外は乾感を呈するので、湿感と乾感の異なる食感を有する半干し米菓を提供できる。また、気泡部分に調味液が溜まり含浸しているので、従来の湿感と乾感が2層になっている米菓と異なり、湿感部分の水分が乾燥した部分の米菓生地に移行しにくい。従って、湿感と乾感を長時間にわたり保持できる。また、海産物風味の半干し米菓を提供できる。
本発明の半干し米菓の製造方法について、一実施形態の工程を示す図1を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の半干し米菓の製造方法において、通常の粳米菓を製造するように、順に洗米・水浸漬工程(S1)、製粉工程(S2)、蒸し工程(S3)、練り・搗き工程(S4)、成型工程(S5)の各工程を行う。具体的には、米を洗米、浸漬し製粉を行った米粉を蒸練機などの蒸し設備で蒸して、次いで蒸された生地の組織を均一にするために生地を練ったり搗いたりする。また、この蒸し工程又は練り・搗き工程で海老,烏賊,昆布,海苔,蟹,蛸などの生の海産物又は乾燥した海産物、或いはそれら海産物のエキスを添加して、海産物特有の風味を付加させてもよい。なお、海産物やそのエキスの配合量は特に限定されるものではない。蒸練・混捏後、延し機で、米菓生地を圧延し、型抜きを行う。
或いは、製粉工程(S2)を行わずに洗米・水浸漬工程(S1)の後、米粒のまま蒸し工程(S3)を行ってもよい。製粉工程(S2)を行わない場合、洗米・水浸漬工程(S1)、蒸し工程(S3)、練り・搗き工程(S4)、成型工程(S5)の各工程を行う。具体的には、米を洗米、浸漬し、そのまま蒸し設備で蒸して、次いで蒸された生地の組織を均一にするために生地を練って、搗き上げる。また、練り・搗き工程(S4)で、海老,烏賊,昆布,海苔,蟹,蛸などの生の海産物又は乾燥した海産物、或いはそれら海産物のエキスを添加して、海産物特有の風味を付加させてもよい。なお、海産物やそのエキスの配合量は特に限定されるものではない。蒸し工程(S3)、練り・搗き工程(S4)後、延し機で、米菓生地を圧延し、型抜きを行う。圧延した米菓生地の厚さは、好ましくは約1.5〜2.0mmである。この様にして常法により米菓原料として用いることができる米菓生地を得る。
次に、型抜きされた生地を乾燥する乾燥工程(S6)を行った後、焼成工程(S7)を行う。この乾燥工程(S6)では、まず約50〜75℃の温度設定で第1乾燥を行い、生地ネカセを行ったのち、約120℃前後の温度設定で第2乾燥を行う。この第2乾燥により、十分に温められた焼成前の米菓生地の水分含量を10〜12%にした後、直ちに約250℃前後で約5分間焼成する。焼成前の米菓生地の水分含量を10〜12%にし、温められた生地を直ちに焼成することによって、焼成後の米菓生地に複数の小さな気泡を均一に生じさせることができる。このように複数の小さな気泡が均一に生じた状態の米菓生地を、高温で膨化させることにより、小さな気泡は硬くなり、気泡部分の米菓生地表面には亀裂が生じ、複数の小さな気泡が点在した米菓生地を作成することができる。焼成前の米菓生地の水分含量が10%より少ないと、気泡(ブク)があまり発生せず、さらに米菓生地が脆くなり破損しやすくなる。一方、水分含量が12%より多いと、大きな気泡が少数不均一に生じてしまい、米菓生地全体に均一な気泡を点在させることができない。
焼成後、複数の小さな気泡が点在した100〜120℃の素焼米菓生地を、40〜45℃に加温した調味液に浸漬し、第1の味付け工程(S8)を行う。この第1の味付け工程(S8)では、焼成直後の素焼米菓生地と調味液の温度差を利用して、生地内部まで調味液を含浸させることができ、素焼米菓生地100%に対して重量比で65〜90%の調味液を素焼米菓生地に含浸させる。調味液の含浸率が65%より少ないと、気泡中に染込んだ調味液が全体に分散して、濡れた部分がなくなってしまい、半干し状態、すなわち湿部と乾部の異なる2つの状態を有する米菓を作成することができない。一方、調味液の含浸率が90%より多いと、気泡部分だけでなく、生地全体に調味液が含浸してしまい、半干し状態の米菓を作成することができない。
第1の味付け後、調味液が含浸した米菓生地表面全体に、さらに調味液を付着させる第2の味付け工程(S9)を行う。調味液を米菓生地表面全体に付着させる方法としては、調味液が含浸した米菓生地にスプレー(噴霧)する方法、米菓生地に刷毛塗りにより付着させる方法、あるいは調味液を滴下しながら米菓生地を攪拌し付着させる方法など、通常行われている方法を用いることができる。この際の調味液の米菓生地への付着量としては、第1の味付け工程(S8)前の素焼米菓生地100%に対して重量比で3〜5%の調味液を付着させるのが好ましい。このようにして第2の味付け工程を行うことにより、口に含んだときにまず始めに調味液の風味を感じることができる。さらに、米菓を包装した包装袋を開封した際にいち早く調味液と米菓の香ばしい風味を感じることができる。第2の味付け工程で使用する調味液としては、特に限定されるものではなく、例えば、醤油ベースの調味液や海産物のエキスを含んだ調味液などが挙げられる。醤油感を口に含んだ際に最初に強く感じさせたい場合は、醤油のみを生地表面に付着させてもよく、海産物などを混入させた米菓生地などにおいて海産物の旨みを強く感じさせたい場合は、その海産物のエキスを含んだ調味液を付着させてもよい。
第2の味付け後、乾燥工程(S10)を行い、気泡の部分はしっかりと濡れた状態となり、その他の部分は乾燥した状態になるように1枚の米菓生地の中にしっとりとした湿部とパリパリとした乾部を有する米菓を作成することができる。第2の味付け工程(S9)後の乾燥条件としては、まず70〜90℃で40〜50分間全体的に乾燥させ、次に35〜45℃で40〜60分間ゆっくりと乾燥させる。その後、25〜35℃で30〜50分間乾燥させ、気泡中の調味液が蒸発したり、水分移行したりすることがないようにじっくりと乾燥させ、すなわち、米菓生地の気泡内部の湿感を残して乾燥させる。このような多段階での乾燥工程(S10)を経ることにより、気泡の部分(特に、気泡内部)はしっとりと濡れた湿感を有し、それ以外の部分は乾燥してパリパリとした乾感を有する今までにない米菓を作成することができる。
以上のように本発明の半干し米菓の製造方法は、米菓生地を焼成することにより生地表面に複数の気泡を生じさせ(S7)、焼成後の複数の気泡を有する米菓生地を調味液に浸漬し第1の味付け(S8)を行った後、調味液を米菓生地表面に付着させ第2の味付け(S9)を行い、米菓生地の気泡以外の部分を乾燥させる(S10)ので、従来の濡れ米菓の湿感とパリパリとしたせんべいの乾感の異なる食感差を楽しむことができる。また、湿感の気泡部分がそれぞれ点在するため、気泡部分の水分が移行しにくいので、長時間にわたり気泡部分以外の乾感を保持できる。さらに、第2の味付け工程(S9)により、調味液を米菓生地表面に付着させるため、最初に口に含んだときにはっきりとした調味液の風味を感じることができる。
また、本発明の半干し米菓の製造方法は、焼成工程(S7)前の米菓生地の水分含量が10〜12%であるので、焼成後の米菓生地表面に複数の小さな気泡(ブク)を均一に生じさせることができる。
さらに、本発明の半干し米菓の製造方法は、第2の味付け工程(S9)において、第1の味付け工程(S8)前の米菓生地100%に対して重量比で3〜5%の調味液を付着させるので、最初に口に含んだときにはっきりとした調味液の風味を感じることができる。
また、本発明の半干し米菓の製造方法は、乾燥工程(S10)は、まず70〜90℃で40〜50分間乾燥させ、次に35〜45℃で40〜60分間乾燥後、25〜35℃で30〜50分間乾燥させるので、多段階での乾燥工程を経ることにより、気泡中の調味液が蒸発したり、水分移行したりすることがなく、気泡の部分(特に、気泡内部)はしっとりと濡れた湿感を与え、それ以外の部分は乾燥してパリパリとした乾感を与えることができる。さらに、米菓生地は気泡内部に湿感を保ちつつ、生地表面は乾燥しているため、食する際に調味液が手に付着するのを抑えることができる。
さらに、本発明の半干し米菓の製造方法は、米菓生地、第1の味付け工程(S8)で使用される調味液又は第2の味付け工程(S9)で使用される調味液の少なくともいずれか1つに、海産物又は海産物エキスを含むので、従来にない海産物風味の半干し米菓を製造することができる。
さらに、請求項3〜7のいずれか1項に記載の半干し米菓の製造方法で製造されたことを特徴とする半干し米菓は、気泡部分が湿感を有し、気泡部分以外が乾感の異なる食感を有し、かつ風味が良好である。また、米菓生地に均一に複数の小さな気泡が存在しているので、外観的にも優れた米菓を得ることができる。
上述したような本発明の半干し米菓の製造方法は、これに限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。以下、本発明の実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
粳米を主原料とする原料米を、常法により洗米し、浸漬を行い、製粉し、米粉を作り、米粉を蒸練機に投入して蒸練し、蒸練機内の米菓生地を取り出した後、練り機により混捏し、圧延を行った(S1〜S5)。
圧延した米菓生地を所定形状に成型し、米菓生地を、約55℃の温度設定で約3.5時間第1乾燥を行い、生地ネカセを行った後、約120℃の温度設定で第2乾燥を行う。第2乾燥で十分に温められた焼成前の米菓生地の水分含量を10%にした後、直ちに約250℃で5分間焼成した(S6〜S7)。そして、焼成後直ちに100〜120℃の素焼米菓生地を40〜45℃に温めた醤油ベースの調味液(醤油40重量%、みりん50重量%、砂糖5重量%、澱粉3重量%、その他調味料2重量%)に浸漬させ、素焼米菓生地100%に対して重量比で約75%の調味液を含浸させた(第1の味付け工程(S8))。調味液を含浸させた米菓生地に、さらに常温の醤油を米菓生地表面全体に噴霧した(第2の味付け工程(S9))。この第2の味付け工程(S9)では、素焼米菓生地100%に対して重量比で約5%の醤油を付着させた。
第2の味付け工程(S9)後、米菓生地水分が10%になるように、まず80℃で約45分間全体的に乾燥させ、次に約40℃で約50分間ゆっくりと乾燥後、約30℃で約40分間乾燥させ(S10)、半干し米菓を得た。
このようにして得られた米菓は、しっとり感とパリパリ感の2つの食感を味わうことができ、最初に口に含んだとき醤油の味を感じた後、米菓の香ばしい風味を感じることができる米菓であった。
粳米を主原料とする原料米を、常法により洗米し、浸漬を行い、蒸し機に投入して蒸し上げ、練り機により混捏し、海老を添加して搗き機により搗き上げ、圧延を行った(S1、S3〜S5)。本実施例では、上記第1実施例と異なり図1の製粉工程(S2)を行わずに洗米・水浸漬工程(S1)の後、米粒のまま蒸し工程(S3)を行った。
圧延した米菓生地を所定形状に成型し、米菓生地を、約55℃の温度設定で約3.5時間第1乾燥を行い、生地ネカセを行った後、約120℃の温度設定で第2乾燥を行う。第2乾燥で十分に温められた焼成前の米菓生地の水分含量を10%にした後、直ちに約250℃で5分間焼成した(S6〜S7)。そして、焼成後直ちに100〜120℃の素焼米菓生地を40〜45℃に温めた調味液(発酵調味料50重量%、醤油30重量%、砂糖10重量%、海老エキス2重量%、その他調味料8重量%)に浸漬させ、素焼米菓生地100%に対して重量比で約75%の調味液を含浸させた(第1の味付け工程(S8))。調味液を含浸させた米菓生地に、さらに常温の醤油と海老エキスを含む調味液を米菓生地表面全体に噴霧した(第2の味付け工程(S9))。この第2の味付け工程(S9)では、素焼米菓生地100%に対して重量比で約3%の醤油と海老エキスを含む調味液を付着させた。
第2の味付け工程(S9)後、米菓生地水分が10%になるように、まず80℃で40分間全体的に乾燥させ、次に約40℃で45分間ゆっくりと乾燥後、約30℃で35分間乾燥させ(S10)、焼き海老風味の半干し米菓を得た。
このようにして得られた米菓は、しっとり感とパリパリ感の2つの食感を味わうことができ、最初に口に含んだとき焼き海老風味を感じた後、米菓の香ばしい風味を感じることができる米菓であった。
また、本実施例の半干し米菓の製造方法は、生地に海老を練り込み、さらに海老エキスを含む調味液により2度の味付けを行っているので、米菓が包装された包装袋を開封した際に、焼き海老風味の香ばしい香りを感じことができた。
本発明による半干し米菓の製造方法の一実施形態の工程図である。

Claims (7)

  1. 米菓生地表面に複数の気泡を有し、前記気泡内に調味液が溜まって含浸され、前記気泡部分の米菓生地のみ湿感を呈することを特徴とする半干し米菓。
  2. 前記米菓生地又は前記調味液が、海産物又は海産物エキスを含むことを特徴とする請求項1記載の半干し米菓。
  3. 米菓生地を焼成することにより生地表面に複数の気泡を生じさせ、焼成後の複数の気泡を有する米菓生地を調味液に浸漬し第1の味付けを行った後、調味液を米菓生地表面に付着させ第2の味付けを行い、前記米菓生地の気泡以外の部分を乾燥させることを特徴とする半干し米菓の製造方法。
  4. 前記焼成前の米菓生地の水分含量が10〜12%であることを特徴とする請求項3記載の半干し米菓の製造方法。
  5. 前記第2の味付け工程において、第1の味付け工程前の米菓生地100%に対して重量比で3〜5%の調味液を付着させることを特徴とする請求項3又は4記載の半干し米菓の製造方法。
  6. 前記乾燥工程は、70〜90℃で40〜50分間乾燥させ、次に35〜45℃で40〜60分間乾燥後、25〜35℃で30〜50分間乾燥させることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の半干し米菓の製造方法。
  7. 前記米菓生地、前記第1の味付け工程で使用される調味液又は前記第2の味付け工程で使用される調味液の少なくともいずれか1つに、海産物又は海産物エキスを含むことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の半干し米菓の製造方法。
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