JP2007028425A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、カメラ本体の温度に応じてカメラの動作を制限することにより、高温時においても最小限の動作を可能にした電子カメラを提供する。
【解決手段】温度センサ90によって本体ケース12の温度を測定し、その温度が危険温度以上であって、消費電力の高い動作を処理中の場合には、液晶モニタ24に「温度上昇のため、機能が制限されます。動画撮影モードが使えません。」と文字にて警告表示する。この後、ユーザーが動画撮影モードを継続して実行している場合には、消費電力の高い動画撮影を、消費電力の低い静止画撮影に自動的に切り替える。この後、温度センサ90によって測定される温度が危険温度以下になるまで、液晶モニタ24には「温度上昇のため、機能が制限されます。動画撮影モードが使えません。」の警告を表示する。
【選択図】 図4
【解決手段】温度センサ90によって本体ケース12の温度を測定し、その温度が危険温度以上であって、消費電力の高い動作を処理中の場合には、液晶モニタ24に「温度上昇のため、機能が制限されます。動画撮影モードが使えません。」と文字にて警告表示する。この後、ユーザーが動画撮影モードを継続して実行している場合には、消費電力の高い動画撮影を、消費電力の低い静止画撮影に自動的に切り替える。この後、温度センサ90によって測定される温度が危険温度以下になるまで、液晶モニタ24には「温度上昇のため、機能が制限されます。動画撮影モードが使えません。」の警告を表示する。
【選択図】 図4
Description
本発明は電子カメラに係り、特にカメラ本体の温度上昇によりカメラの動作を制限する電子カメラに関する。
環境温度や内蔵された固体撮像素子、中央処理装置等の発熱体によってカメラ本体の温度が急激に上昇すると、カメラ本体及び構成部品が熱変形したり、固体撮像素子の出力信号にノイズが混在したりするため、カメラ本体の急激な温度上昇は避けなければならない。また、中央処理装置は、消費電力の高い動作を実行すると急激に昇温することが知られている。
特許文献1には、温度検出手段によって環境温度を検出し、この検出した温度が許容使用温度を超えたときに警告を発し、また、この警告に代えてレリーズをロックしたりレンズバリアを閉じたりしてカメラの撮影動作を含む全ての動作を不能状態にするカメラが開示されている。
また、特許文献2には、プラスチックレンズを使用したときのレンズ性能劣化を防止するため、所定の高温環境下で所定時間使用された際に、カメラの表示部に温度警告表示を行うカメラが開示されている。
特開平5−34795号公報
特開平6−175185号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたカメラは、許容使用温度を超えるとレリーズをロックしたりレンズバリアを閉じたりしてカメラの撮影動作を含む全ての動作を不能状態にするものなので、許容使用温度を超えた場合にはカメラを全く使用することができないという問題があった。
また、特許文献2のカメラは、所定の高温環境下で所定時間使用された際に表示部に温度警告表示を行うだけのものであり、カメラの動作を制限するものではない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、カメラ本体の温度に応じてカメラの動作を制限することにより、高温時においても最小限の動作を可能にした電子カメラを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、カメラ本体と、前記カメラ本体の温度を測定する温度測定手段と、前記温度測定手段による測定温度に基づいて、カメラの動作のうち消費電力の高い動作を禁止し、消費電力の低い動作を実行可能に制御する制御手段と、を有することを特徴としている。
このようにカメラ本体の温度に基づいて、カメラの動作のうち消費電力の高い動作を禁止することにより、中央処理装置の急激な昇温を抑えることができるので、カメラ本体の昇温を抑えることができる。そして、カメラ本体の昇温が抑えられた状態で、中央処理装置の昇温に影響のない消費電力の低い動作の実行を許容する。したがって、本発明の電子カメラは、高温時においても最小限の動作を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記制御手段は、前記温度測定手段によって測定された温度が所定の温度まで昇温されると、前記電子カメラの表示部に禁止動作を表示することを特徴としている。
このように電子カメラの表示部に、昇温によって禁止される禁止動作を表示することにより、ユーザーは禁止動作はもとより実行可能な動作も把握することができるので、電子カメラの誤操作を未然に防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記制御手段は、前記電子カメラの表示部に禁止動作を表示した後、前記消費電力の高い動作を前記消費電力の低い動作に切り替え制御することを特徴としている。
電子カメラの表示部に禁止動作を表示し、ユーザーに禁止動作の禁止を促したにもかかわらず、ユーザーがそれを忘れて禁止動作を継続した場合、本発明では、表示部に禁止動作を表示した後、消費電力の高い動作から消費電力の低い動作に動作を自動で切り替えるよう制御手段が制御する。したがって、カメラ本体の不用意な昇温を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3において、前記制御手段が禁止する前記消費電力の高い動作は、動画撮影動作、連続撮影動作であり、実行可能に制御する前記消費電力の低い動作は、静止画撮影動作、再生動作であることを特徴としている。また、消費電力の高い動作には音声付き動画撮影、光学ズーム動作がある。
本発明に係る電子カメラによれば、カメラ本体の温度に基づいて、カメラの動作のうち消費電力の高い動作を禁止することにより、中央処理装置の急激な昇温を抑えることができるので、カメラ本体の昇温を抑えることができ、そして、カメラ本体の昇温が抑えられた状態で、中央処理装置の昇温に影響のない消費電力の低い動作の実行を許容するので、高温時においても最小限の動作を行うことができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る電子カメラの好ましい実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、電子カメラであるデジタルカメラに適用した例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、カメラ付き携帯電話機に適用可能である。
図1は、実施の形態のデジタルカメラ10を正面から見た斜視図であり、図2はデジタルカメラ10を背面から見た斜視図である。また、図3は、デジタルカメラ10の全体構成を示したブロック図である。
図1、図2の如くデジタルカメラ10は、カメラケース(本体ケース)12の前面の左側に前方に膨らんだグリップ部14が形成され、グリップ部14が位置するカメラケース12の上面には撮影ボタン16が配置されている。この撮影ボタン16は、グリップ部14を把持したユーザーの右手の人指し指によって操作可能な位置に設けられている。更に、カメラケース12の前面の略中央部には、撮影レンズ18を保持した沈胴/繰り出し式のテレスコープ型レンズ鏡胴20が前方に突出して設けられている。更にまた、カメラケース12の前面の右側上部には、キセノン管を有するストロボ発光部22が設けられるとともに、カメラケース12の背面には図2の如く液晶モニタ24、モード選択スイッチ26、十字キー27等の各種スイッチ、及びファインダ28がそれぞれ所定の位置に設けられている。
このデジタルカメラ10は、モード選択スイッチ26を操作することによって静止画撮影、動画撮影、連続撮影(連写)の撮影動作のうち一つの撮影動作が選択される。静止画撮影動作が選択されると、撮影ボタン16の押圧操作によって被写体が1コマ毎撮影され、動画撮影動作が選択されると、撮影ボタン16が押されている間、動画(Motion JPEG )撮影が可能である。連続撮影動作が選択されると、撮影ボタン16が押されている間、連写し続け、操作ボタン16から指を上げた瞬間の直前の数コマを撮影することができる。
デジタルカメラ10は、図3の如く中央処理装置(CPU)30によってその全体動作が統括制御されている。CPU30は、所定のプログラムに従ってカメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算など、各種演算を実施する演算手段として機能する。
バス32を介してCPU30と接続されたROM34には、CPU30が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM36には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
また、メモリ(SDRAM)38は、プログラムの展開領域及びCPU30の演算作業用領域として利用されるとともに、静止及び動画の画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。HDD(ハードディスクドライブユニット)40は画像データ専用の一時記憶メモリであり、自由落下及び振動を検出する3軸加速度センサ42が内蔵されている。3軸加速度センサ42によってデジタルカメラ10の自由落下が検出されると、HDD40に内蔵された不図示のヘッド退避手段によってヘッドをHDD40のハードディスクから退避させる。なお、メモリ38とHDD40は共用することが可能である。
モード選択スイッチ26は、静止画撮影、動画撮影、連続撮影(連写)の撮影モードと再生モードとを切り替えるための操作手段である。モード選択スイッチ26を操作して可動接片26Aを接点aに接続させると、その信号がCPU30に入力され、デジタルカメラ10は撮影モードに設定される。また、可動接片26Aを接点bに接続させると、デジタルカメラ10は記録済みの画像を再生する再生モードに設定される。
撮影ボタン16は、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にオンになるS1スイッチと、全押し時にオンになるS2スイッチとを有する二段ストローク式のスイッチで構成されている。
メニュー/OKキー(図2には不図示)は、液晶モニタ24の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行などを指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キー27は、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタンとして機能する。この十字キー27によって静止画撮影、動画撮影、連続撮影(連写)のうち一つの撮影動作が選択され、メニュー/OKキーの押圧操作により選択した撮影動作が確定される。キャンセルキー(図2には不図示)は、選択項目など所望の対象の消去や指示内容の取消し、あるいは一つ前の操作状態に戻らせる時などに使用される。
液晶モニタ24は、ユーザインターフェース用表示画面としても利用され、必要に応じてメニュー情報や選択項目、設定内容などの情報が表示される。この液晶モニタ24は液晶ディスプレイであるが、これに代えて、有機ELなど他の方式の表示装置を用いることも可能である。
デジタルカメラ10は、メディアソケット46を有し、メディアソケット46には記録メディア48を装着することができる。記録メディアの形態は特に限定されず、スマートメディア(商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなど、種々の媒体を用いることができる。
メディアコントローラ50は、メディアソケット46に装着される記録メディア48に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
また、デジタルカメラ10は、パソコンその他の外部機器と接続するための通信手段としてUSBインターフェース部52を備えている。USBケーブルを用いてデジタルカメラ10と外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの受渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、その他の通信方式を適用してもよい。
次に、デジタルカメラ10の撮影機能について説明する。
モード選択スイッチ26によって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子(以下CCDと記載)54を含む撮像部に電源が供給され、静止画、動画、又は連続撮影が可能な状態になる。この後、十字キー27によって静止画撮影、動画撮影、連続撮影(連写)のうち一つの撮影動作を選択し、メニュー/OKキーを押圧操作することにより選択した撮影動作を確定する。
レンズ鏡胴20は、フォーカスレンズを含む撮影レンズ18と絞り兼用メカシャッター56とを含む光学ユニットである。レンズ鏡胴20は、CPU30によって制御されるレンズ駆動部58、絞り駆動部60によって電動駆動され、ズーム制御、フォーカス制御及びアイリス制御が行われる。
撮影レンズ18を通過した光は、CCD54の受光面に結像される。CCD54の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が二次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。また、CCD54は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU30は、タイミングジェネレータ62を介してCCD54での電荷蓄積時間を制御する。なお、CCD54に代えてMOS型など他の方式の撮像素子を用いてもよい。
CCD54の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU30の指令に従いタイミングジェネレータ62から与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
CCD54から出力された信号はアナログ処理部(CDS/AMP)64に送られ、ここで画素毎のR、G、B信号がサンプリングホールド(相関二重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器66に加えられる。A/D変換器66によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ68を介してメモリ38に記憶される。
画像信号処理回路70は、メモリ38に記憶されたR、G、B信号をCPU30の指令に従って処理する。すなわち、画像信号処理回路70は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含む画像処理手段として機能し、CPU30からのコマンドに従ってメモリ38を活用しながら所定の信号処理を行う。
画像信号処理回路70に入力されたRGBの画像データは、画像信号処理回路70において輝度信号及び色差信号に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施される。画像信号処理回路70で処理された画像データはHDD40に記録される。
撮影画像を液晶モニタ24にモニタ出力する場合、HDD40から画像データが読み出され、バス32を介してビデオエンコーダ72に送られる。ビデオエンコーダ72は、入力された画像データを表示用の所定方式の信号(例えば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換して液晶モニタ24に出力する。
撮影ボタン16が半押しされ、S1がオンになると、デジタルカメラ10はAE及びAF処理を開始する。すなわち、CCD54から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ68を介してAF検出回路74並びにAE/AWB検出回路76に入力される。
AE/AWB検出回路76は、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割エリアごとにRGB信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU30に提供する。CPU30は、AE/AWB検出回路76から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。求めた露出値と所定のプログラム線図に従い、絞り値とシャッタースピードが決定され、これに従いCPU30はCCD54の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
また、AE/AWB検出回路76は、自動ホワイトバランス調整時には、分割エリアごとにRGB信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をCPU30に提供する。CPU30は、Rの積算値、Bの積算値、Gの積算値を得て、各分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、これらR/G、B/Gの値のR/G、B/Gの色空間における分布等に基づいて光源種判別を行い、判別された光源種に適したホワイトバランス調整値に従って、例えば、各比の値がおよそ1になるように、ホワイトバランス調整回路のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランス補正値)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。前述した各比の値を1以外の値になるようにホワイトバランス調整回路のゲイン値を調整すると、ある色味が残った画像を生成することができる。
デジタルカメラ10におけるAF制御は、例えば映像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカシングレンズ(撮影レンズ18を構成するレンズ光学系のうちフォーカス調整に寄与する移動レンズ)を移動させるコントラストAFが適用される。すなわち、AF検出回路74は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)に予め設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部、及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
AF検出回路74で求めた積算値のデータはCPU30に通知される。CPU30は、レンズ駆動部58を制御してフォーカシングレンズを移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、求めた合焦位置にフォーカシングレンズを移動させるようにレンズ駆動部58を制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
撮影ボタン16が半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影ボタン16が全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データは画像信号処理回路70において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ38に格納される。
メモリ38に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路78によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ50を介して記録メディア48に記録される。例えば、画像についてはJPEG形式で記録される。
モード選択スイッチ26により再生モードが選択されると、記録メディア48に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録されたファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係るファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路78を介して非圧縮のYC信号に伸張され、画像信号処理回路70及びビデオエンコーダ72を介して表示用の信号に変換された後、液晶モニタ24に出力される。これにより、当該ファイルの画像内容が液晶モニタ24の画面上に表示される。
静止画の一コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象のファイルを切り替えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア48から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が液晶モニタ24に再生表示される。なお、デジタルカメラ10は、電源回路80を介して供給される電池82の電力によって駆動される。以上がカメラ1の全体構成である。
ところで実施の形態のデジタルカメラ10は、図3の如くカメラケース12の温度を測定する温度センサ(温度測定手段)90を有している。この温度センサ90は、デジタルカメラ10の構成部品のうち発熱量の一番大きいCPU30の近傍に取り付けられ、特にCPU30の温度を測定する。温度センサ90によって測定された温度を示す情報は、制御手段であるCPU30に出力される。CPU30には、デジタルカメラ10の動作に支障をきたす温度(CCD54の出力にノイズが混入する温度:約70度)が記憶され、温度センサ90によって測定された温度が70度を超えると、デジタルカメラ10の動作のうち消費電力の高い動作を禁止し、消費電力の低い動作を実行可能に制御する。すなわち、CPU30は、消費電力の高い動作である動画撮影動作、連続撮影動作を禁止、消費電力の低い動作である静止画撮影動作、再生動作を実行可能に制御する。また、この禁止動作は、液晶モニタ24に文字表示されるとともに、実行可能な動作も液晶モニタ24に文字表示される。
したがって、実施の形態のデジタルカメラ10では、温度センサ90によって測定されたカメラケース12(CPU30)の温度に基づいて、デジタルカメラ10の動作のうち消費電力の高い動作を禁止することにより、CPU30の急激な昇温を抑えることができるので、カメラケース12の昇温を抑えることができる。そして、カメラケース12の昇温が抑えられた状態で、CPU30の昇温に影響のない消費電力の低い動作の実行を許容する。したがって、デジタルカメラ10によれば、高温時においても最小限の動作、すなわち静止画撮影動作、再生動作を行うことができる。なお、カメラの機種によって消費電力の高い動作、消費電力の低い動作は異なるため、上記の例に限定されない。
また、デジタルカメラ10では、温度センサ90によって測定された温度が70度を超えると、液晶モニタ24に禁止動作を表示するので、ユーザーは禁止動作はもとより実行可能な動作も把握することができる。よって、デジタルカメラ10の誤操作を未然に防止できる。なお、しきい値となる温度は70度に限定されるものではない。また、温度センサ90で測定された温度が、例えば零下の低温の場合には、消費電力の高い動作の実行を許容し、CPU30を急激に昇温(発熱)させることによって、冷たいカメラケース12を温めるようにしてもよい。
一方、CPU30は、液晶モニタ24に禁止動作を表示した後、前記消費電力の高い動作を前記消費電力の低い動作に切り替え制御する。すなわち、動画撮影中の場合には、静止画撮影に自動的に切り替える。この自動切り替えによって以下の効果を得ることができる。
すなわち、液晶モニタ24に禁止動作である動画撮影動作を文字表示し、ユーザーに動画撮影動作の禁止を促したにもかかわらず、ユーザーがそれを忘れて動画撮影動作を継続した場合、このデジタルカメラ10は動画撮影動作から静止画撮影動作に自動で切り替わるため、CPU30の不用意な昇温を防止することができる。
図4は、デジタルカメラ10の動作の一例を示したフローチャートである。
同図に示すフローチャートによれば、温度センサ90によって本体ケース12の温度を測定(検出)し(S(step)100)、その温度が危険温度以上であって(S110)、負荷の高い(消費電力の高い)動作を処理中の場合には(S120)、液晶モニタ24に「温度上昇のため、機能が制限されます。動画撮影モードが使えません。」と文字にて警告表示する(S130)。この後、ユーザーが動画撮影モードを継続して実行している場合には、負荷の重い処理(動画撮影)を負荷の軽い(消費電力の低い)処理(静止画撮影)に自動的に切り替える(S140)。この後、温度センサ90によって測定される温度が危険温度以下になるまで、液晶モニタ24には「温度上昇のため、機能が制限されます。動画撮影モードが使えません。」の警告を文字表示する(S150)。
図5は、デジタルカメラ10の動作の他の例を示したフローチャートである。
同図に示すフローチャートによれば、温度センサ90によって本体ケース12の温度を測定(検出)し(S200)、その温度が危険温度以上であって(S210)、負荷の高い(消費電力の高い)動作を処理中の場合には(S220)、液晶モニタ24に「温度上昇のため、以下の処理に切り替えて下さい。処理1(静止画撮影動作)、処理2(再生動作)」と文字にて警告表示する(S230)。この後、ユーザーが処理1(静止画撮影動作)又は処理2(再生動作)を選択すると(S240)、選択した動作に切り替える(S250)。これにより、CPU30の不用意な昇温を防止することができる。
10…デジタルカメラ、12…カメラケース、16…撮影ボタン、18…撮影レンズ、20…レンズ鏡胴、24…液晶モニタ、26…モード選択スイッチ、30…CPU、34…ROM、54…カラーCCD固体撮像素子、70…画像信号処理回路、90…温度センサ
Claims (4)
- カメラ本体と、
前記カメラ本体の温度を測定する温度測定手段と、
前記温度測定手段による測定温度に基づいて、カメラの動作のうち消費電力の高い動作を禁止し、消費電力の低い動作を実行可能に制御する制御手段と、
を有することを特徴とする電子カメラ。 - 前記制御手段は、前記温度測定手段によって測定された温度が所定の温度まで昇温されると、前記電子カメラの表示部に禁止動作を表示することを特徴とする請求項1に記載の電子カメラ。
- 前記制御手段は、前記電子カメラの表示部に禁止動作を表示した後、前記消費電力の高い動作を前記消費電力の低い動作に切り替え制御することを特徴とする請求項2に記載の電子カメラ。
- 前記制御手段が禁止する前記消費電力の高い動作は、動画撮影動作、連続撮影動作であり、実行可能に制御する前記消費電力の低い動作は、静止画撮影動作、再生動作であることを特徴とする請求項1、2又は3のうちいずれか一つに記載の電子カメラ。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20070116 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090206 |