JP2007027603A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体撮像素子を用いたカメラモジュールにおいて、画素サイズが微細化して波動の影響を受ける範囲において撮像装置の画質劣化を防止し小型・薄型化を可能とする。
【解決手段】
撮像装置は、複数のフォトダイオード56およびカラーフィルタ51を有する半導体撮像素子と、被写体からの光を半導体撮像素子に導く撮像光学系とを備える。半導体撮像素子は、複数のフォトダイオード56のうちの少なくとも一部のフォトダイオード56の入射面の反対側に、フォトダイオード56を透過した光を検出するための補助のフォトダイオード57を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体撮像素子を用いた撮像装置に関し、特に携帯端末や携帯電話などの小型端末に用いられるものに関する。
従来、半導体撮像素子を用いた撮像装置は、特許文献1に記載されているように、レンズ等の撮像光学系とCCD等の半導体撮像素子を備えた構成を有する。そして、撮像装置は、撮像光学系を通じて入射した被写体からの光を半導体撮像素子によって電気信号に変換し、映像を取り出していた。携帯用機器の小型化に伴い、撮像装置も小型化、軽量化が一層求められてきた。このため、撮像装置の各構成部品を極力薄くすることによって撮像装置の薄型化が実現されていた。
撮像素子に関しては、高画素数への移行と小型化が指向されてきた。結像光学系においては、通常、画素サイズの同程度の最小錯乱円となるように設計されていた。さらに小型化、高画素が進むに従って、スネルの法則などによる光線追跡に加えて、光の波動性を考慮しなければならないような領域に入ってくることが予測される。
特許文献2には、フォトダイオードの開口が1μm以下の場合には、例えば、赤色の光の波長(0.650μm)において、波動光学的な効果を考慮することが必要であることが指摘されている。そして、画素からの信号を垂直伝送する電極に赤色の感度域を設ける提案がなされている。
また、特許文献3には、半導体基板の厚さ方向に異なる色に対するしフォトダイオードを配置する形態の素子が開示されており、波長の長い光の方が波長の短い光に比べて、半導体基材の奥まで到達することが開示されている。
特開2004−327914号公報 特開2004−200231号公報 特表2002−513145号公報
上述したように、従来の撮像装置においては、装置を小型・薄型化するために構成部品を小型化し、結像光学系についても非球面のガラスレンズなどを用いて高性能化を図ってきた。
しかし、半導体撮像素子を小型化して高画素数にするために、画素の微細化をさらに進めると、従来の開発技術を応用できなくなるため、新たなブレークスルーが必要となった。例えば、特許文献2に開示されている波動光学的な効果を考慮することが必要となってきた。
一方、従来の撮像装置においては、通常、2次元に各色フィルタに対応する画素を配列しており、ベイヤー配列などがよく知られている。また、この配列に対応する多くの読み出し方法や、色補正の方法がある。これらの資源を有効に活用できるような小型かつ薄型で、しかも高画素数の撮像装置が要望されている。
本発明は、上記背景に鑑み、小型化、薄型化と高画素化に対応できる撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、複数のフォトダイオードおよびカラーフィルタを有する半導体撮像素子と、被写体からの光を前記半導体撮像素子に導く撮像光学系とを備え、前記半導体撮像素子は、前記複数のフォトダイオードのうちの少なくとも一部のフォトダイオードの入射面の反対側に、前記フォトダイオードを透過した光を検出するための補助のフォトダイオードを有する。
この構成により、入射面側にあるフォトダイオードを透過した光が補助のフォトダイオードに入射されるので、各フォトダイオードの出力が加算され、一の画素からの出力を高めることができる。なお、補助のフォトダイオードは一つに限らず、何個あってもよい。また、複数のフォトダイオードのうち、撮像装置を小型化する際に波動光学的な影響を受けやすい長波長側にある赤色画素に対応するフォトダイオードに対して補助のフォトダイオードを配置する構成とすれば、長波長側に感度を有するフォトダイオードの感度を高め、波動光学的な影響による出力低下を補償すると共に、撮像装置の小型化を実現することができる。一般的に長波長の光の方が半導体チップの奥まで到達するので、フォトダイオードを重ねて配置しても効率的に出力を高めることができ、波動光学的な影響を受け易い長波長の光に対する感度を高めることができる。
上記撮像装置において、前記補助のフォトダイオードのサイズは、そのフォトダイオードの入射面側に設けられたカラーフィルタが透過する光の波長に応じて決定される。
この構成により、カラーフィルタが透過する光の波長に応じて、補助のフォトダイオードによって感度を高める程度を決定することができる。例えば、長い波長の光を透過するカラーフィルタが設けられたフォトダイオードは、波動光学的な影響が大きいので、補助のフォトダイオードのサイズを大きくして感度を高める程度を大きくする。短い波長の光を透過するカラーフィルタが設けられたフォトダイオードは、波動光学的な影響が小さいので、補助のフォトダイオードのサイズを小さくして感度を高める程度を小さくする。これにより、波長によって異なる波動光学的な影響を波長ごとに補償し、撮像装置全体の感度のバランスをとることができる。
上記撮像装置は、前記半導体撮像素子を収容する可視光および近赤外光を透過しない立体基板を備えた構成を有する。
この構成により、可視光および近赤外光を透過しない立体基板の内部に撮像素子が収容されるので、携帯電話等の携帯機器に実装する際に、撮像装置への光を遮る遮光部材を設ける必要がなく、小型化を図れる。また、立体基板に対して、半導体撮像素子、撮像光学系を組み付けることができるので、作業性が向上する。
上記撮像装置は、前記半導体撮像素子と前記撮像光学系との間に配置された光学フィルタを備え、前記補助のフォトダイオードのサイズは、そのフォトダイオードに対応する前記光学フィルタ上の領域へ入射する光の入射角度に応じて決定されている。
この構成により、入射角の増大に起因して生じる画質劣化を低減できる。光学フィルタの特性として、入射角が大きくなると光学フィルタの半値波長が短波長側にシフトする。これに伴って長波長側の赤色の減衰が大きくなるので画質の劣化が進むが、長波長側にある赤色画素に対応するフォトダイオードのサイズを他の波長の光に対応するフォトダイオードのサイズに比べて大きくすることにより、画質劣化を補償することができる。
上記撮像装置において、前記半導体撮像素子は、画素ピッチが2ミクロン以下である。
半導体撮像素子では、フォトダイオードの開口の径は画素ピッチの約半分なので、画素ピッチが2ミクロン以下になると、開口の径がそれに伴って小さくなり、波動光学的な影響による出力低下が生じる。本発明の構成によれば、出力低下の問題が生じる波長の長い光が入射されるフォトダイオードの感度を大きくし、長波長側においても出力低下を防止できる。
本発明の携帯電話装置は、上記の撮像装置を備えた構成を有する。
この構成により、本発明の撮像装置と同様に、長波長側に感度を有するフォトダイオードにおいて感度を向上し、波動光学的な影響による出力低下を補償すると共に、携帯電話装置の小型化を実現することができる。
本発明の半導体撮像素子は、入射光を電気信号に変換する複数のフォトダイオードと、フォトダイオードの入射面側に設けられたカラーフィルタと、前記複数のフォトダイオードのうちの少なくとも一部のフォトダイオードの入射面の反対側に配置された、そのフォトダイオードへ入射される前記カラーフィルタからの透過光の波長に応じたサイズを有する補助のフォトダイオードとを備える。
この構成により、本発明の撮像装置と同様に、入射面側にあるフォトダイオードを透過した光が補助のフォトダイオードに入射されるので、各フォトダイオードの出力が加算され、一の画素からの出力を高めることができる。また、波長によって異なる波動光学的な影響を波長ごとに補償し、半導体撮像素子全体の感度のバランスをとることができる。
本発明によれば、入射面側にあるフォトダイオードを透過した光が補助のフォトダイオードに入射されるので、各フォトダイオードの出力が加算され、一の画素からの出力を高めることができるというすぐれた効果を有する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態の撮像装置で用いられている半導体撮像素子について説明する図である。本実施の形態の説明では、まず、図2以降を参照して半導体撮像素子を備えた撮像装置の全体構成について説明し、その後に、半導体撮像素子の構成について説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態の撮像装置1を示す斜視図、図3は図2の撮像装置1をIII−III方向からみた断面図、図4は図3におけるIV部の拡大図である。
撮像装置1は、図3に示されるように、光軸Lに沿って配置された非球面レンズ6a、6b、光学フィルタ5、半導体撮像素子4と、これらを保持する立体基板2と、立体基板2に接続されるプリント基板(FPC)15を備えている。FPC15の下面には、半導体撮像素子4への下面からの可視光・赤外光の侵入を防止するための金属箔14が張ってある。本実施の形態において、立体基板2は、半導体撮像素子4を固定する役割を有すると共に光学フィルタ5を保持する保持部材としての役割を兼ね備えている。立体基板2は、筒形の鏡筒部17と鏡筒部17の一端面に連続する底部7からなる。以下の説明においては、鏡筒部17側を上方向、底部7側を下方向という。
まず、立体基板2について説明する。鏡筒部17は底部7の上面に位置し、上下方向に延在している。底部7は、その下面の中央に凹みが形成されている。また、底部7には、長方形の貫通穴10が形成されている。貫通穴10は、半導体撮像素子4の撮像エリアに対応している。
立体基板2の材質はガラス強化PPA(ポリフタルアミド樹脂)などが用いられ、外部からの可視光の透過を防ぐため黒色にしてある。立体基板2には、カーボンブラックなどをペレットに混錬したものを用い、光の透過率は0.5%以下である。光透過率については、可視光よりも波長の長い光に対しても遮光できることが望ましいが、赤外域の感度を考慮して、具体的に使用する半導体撮像素子4の特性に合わせて適宜選択することが可能である。
鏡筒部17の筒内には、それぞれ光学的特性の異なる2枚の非球面レンズ(以下レンズと略す)6a、6bとが、一定の位置関係が保持できるようにレンズホルダー20に嵌め込まれ、レンズ6を構成している。レンズホルダー20は、その外側に配置された調整リング21を介して鏡筒部17の外側に接着剤などによって固定されている。レンズホルダー20と調整リング21とは、レンズホルダー20に設けられたネジ部20aと調整リング21に設けられたネジ部21aとが螺合して固定されている。
レンズホルダー20には、鏡筒部17の内部に光を導入するための絞り3が形成されている。絞り3は、鏡筒部17の内部に向かって開口が狭くなっている。この構成により、鏡筒部17の内部に入射する光が、絞り3の壁面に当たって散乱し、レンズに入射する現象を低減する。これにより、レンズへの不要光の入射を低減し、ゴーストの発生を低減できる。
レンズ6には、透過率や屈折率などの必要な光学特性を満たすような樹脂が用いられている。例えば、日本ゼオン製の商品名ゼオネックス(登録商標)を用いることができる。レンズ6の構成については、2枚構成で一定の距離より遠方で結像する、いわゆるパンフォーカスの構成を採用している。本実施形態においては、約30cmより遠方での被写体に対して焦点が合うように調整されている。これらの構成や特性については、適宜選定することが可能である。
光学フィルタ5は、貫通穴10が形成された底部7の上面に、貫通穴10を覆うようにして装着される。光学フィルタ5は、不要な赤外光をカットし、可視領域の波長の光を透過する。光学フィルタ5としては、水晶フィルタや、ガラスにIRコートと呼ばれるコーティングを施したものが用いられている。本実施の形態では、光学フィルタ5の基材には、棚珪酸ガラスを用い、紫外光をカットする。基材の片面にIR(Infra Red)カットコート、他面に反射防止のAR(Anti Reflection)コートが施されている。IRコートは、例えば、ガラスに対して、二酸化ケイ素(SiO2)・酸化チタン(TiO2)などを蒸着して形成する。ARコートは、例えば、ガラスに対して、フッ化マグネシウム(MgF2)・酸化チタン(TiO2)・酸化ジルコニウム(ZrO2)などを蒸着して形成する。IRカットコートやARコートの膜構成および積層数については、可視光領域および領域外の透過・反射を抑制する特性により、適宜選択することができる。
図5は、本実施の形態における光学フィルタ5の分光特性を示す図である。波長が約400nmから750nmの可視光領域に対しての透過率がほぼ93%以上で、それ以外の帯域においては透過率を充分低くしてある。この分光特性についても適宜変更することが可能である。光学フィルタ5を備えることにより、半導体撮像素子4に可視光以外の光が入射されることに起因するノイズの発生を低減する。
なお、光学フィルタ5が装着される面には、溝11が形成されている(図4参照)。これにより、撮像装置1の製造時に、接着剤の硬化などで外部より加えられる熱で膨張する空気を溝11から逃がすことができる。
貫通穴10が形成された底部7の下面には、半導体撮像素子4および図示しないチップ部品等が装着される(図4参照)。半導体撮像素子4がベア実装されるための接続ランド7cと半導体撮像素子4のバンプ8は、導電性接着剤8aによって接着され、封止剤9で封止されている。底部7の下面には、無電解メッキにより、銅下地、ニッケル、金の配線パターン7bが形成されている。接続ランド7cと立体基板2の底部7の外側に設けられた端子部7aとは、配線パターン7bによって電気的に導通されている。端子部7aは、FPC15との接続用ランド15aに半田16により接続されている。半導体撮像素子4および図示しないチップ部品等から得られた映像信号および外部からの制御信号・電源供給などの電気信号は、配線パターン7bを経由して送受信される。
次に、半導体撮像素子4について説明する。半導体撮像素子4は、約130万画素数の1/4型SXGAのCCD型センサであり、入射された光を所要の電気信号へと変換する。半導体撮像素子4は、画面のアスペクト比が4:3、毎秒15フレームの画像信号を出力する。
半導体撮像素子4は、立体基板2に設けられた接続ランド7cに対して、SBB(Stud Bump Bond)により電気的に接続される。半導体撮像素子4からの出力は、配線パターン7bを経由して底部7に設けられる外部のFPC15と接続する端子部7aに導出されている。
図1は、半導体撮像素子4の一画素を拡大して示す図である。図1に示すように、半導体撮像素子4は、フォトダイオード56とフォトダイオード57を備えている。フォトダイオード56の光の入射側には、マイクロレンズ50、カラーフィルタ51、インナーレンズ、保護膜52、Al配線・マスク53、絶縁層54、ポリシリコン55などが設けられている。
フォトダイオード56とフォトダイオード57はそれぞれの入射面が同じ方向を向くように配置されている。フォトダイオード57は、フォトダイオード56の入射面の反対側に配置され、フォトダイオード56を透過した光を検出する補助のフォトダイオードである。フォトダイオード56とフォトダイオード57は、同じタイプのフォトダイオードを用いる。なお、本実施の形態では、フォトダイオード56とフォトダイオード57は同じタイプのフォトダイオードを用いているが、フォトダイオード56とフォトダイオード57は、特性、形態等が異なるフォトダイオードを用いてもよい。
フォトダイオード56とフォトダイオード57の出力は加算されて、図示しない読み出し回路へと導出される。読み出し方法は、従来と同様に、水平および垂直に電荷を伝送する。この構成によって、フォトダイオード56,57の出力を取り出せるようになっている。
フォトダイオード57のサイズは、フォトダイオード56の入射側に設けられたカラーフィルタ51が透過する光の波長に応じて決められる。長い波長の光を透過するカラーフィルタ51を備える場合には、大きいフォトダイオード57を用い、短い波長の光を透過するカラーフィルタ51を備える場合には、小さいフォトダイオード57を用いる。また、短い波長の光を透過するカラーフィルタ51を備える場合には、フォトダイオード57を有しない構成としてもよい。
図6は、半導体撮像素子の画素サイズと各波長に対する感度特性をシミュレーションにより求めた図である。図6において、横軸は画素サイズ、縦軸はフォトダイオードの出力の相対値を示す。画素サイズは、正方形画素の一辺の長さを意味する。例えば2μmとは、一辺が2μmの正方形画素を示す。フォトダイオードは、開口部が画素サイズの約半分の形態のものを用いた。
図6の特性から、画素サイズが1.5μmの場合には、Rの感度中心近傍の650nmで約15%、Gの感度中心近傍の550nmで約5%程度の感度が低下している。本実施の形態では、画素サイズの小型化に伴う感度の低下を補償するように、フォトダイオード57のサイズを設定する。例えば、感度低下の大きいR(650nm)を透過するカラーフィルタ51が設けられたフォトダイオード56には大きいサイズのフォトダイオード57を配置し、感度低下の小さいG(550nm)を透過するカラーフィルタ51が設けられたフォトダイオード56には小さいサイズのフォトダイオード57を配置する。大きいサイズのフォトダイオード57は、小さいサイズのフォトダイオード57より感度が高いので、感度の低下を補償できる程度が大きい。ことにより、フォトダイオード56とフォトダイオード57とを加算した出力が一定になるようにする。
一般的に長い波長の光の方が、半導体撮像素子の奥まで到達するために、波動の影響を受けやすい波長の長い光ほどフォトダイオード57における出力を大きく取リ出すことができる。短い波長の光は、フォトダイオード57に到達しにくい反面、波動の影響を受けにくいためにフォトダイオード56の出力が大きく出力される。この相関関係に基づいて、フォトダイオード56およびフォトダイオード57から得られる出力の変化を求め、フォトダイオード57の最適なサイズを決めてもよい。
マイクロレンズ50は、光学フィルタ5を透過した光を集めてフォトダイオード56に入射させる。マイクロレンズ50は、半導体撮像素子4の中心から周辺に向かうに従って、マイクロレンズ50の中心を半導体撮像素子4の中心方向に位置をずらしてある。これは、スケーリングと呼ばれる方法である。スケーリングによって、半導体撮像素子4の周辺部におけるフォトダイオード56の特性の低下を防止している。
マイクロレンズ50のピッチ(図中のA寸法)は、画素ピッチと呼ばれる。Al配線・マスクの開口部分(図中のB寸法)は、フォトダイオード56に対しての開口寸法となる。通常は、B寸法がA寸法の約半分に設定されている。
カラーフィルタ51は、赤(R)の波長の光を透過するフィルタと、青(B)の波長の光を透過するフィルタと、緑(G)の波長の光を透過するフィルタとを備えた原色系のフィルタである。なお、図1では、1つの画素について説明しているので、カラーフィルタ51は、RGBのいずれかの波長を透過する。カラーフィルタ51を備えることにより、フォトダイオード56はRGBの色信号を出力として取り出すことができる。
図7は、本実施の形態の半導体撮像素子4のそれぞれの原色系(RGB)画素に対する波長λと感度特性を示す図である。横軸は波長を示し、縦軸は感度を示す。このフォトダイオードはシリコンで作られており、近赤外光の領域まで感度を有している。画素サイズが2.5μmの時の青色画素に対する感度(分光感度)60、同様に緑色に対する感度61、赤色に対する感度62を示している。さらに、画素サイズが1.5μmの時の赤色に対するフォトダイオード57の出力63、フォトダイオード57の出力64を示している。フォトダイオード56の出力63とフォトダイオード57の出力64とでは、その分光特性が若干変わっている。これは、波長の短い成分がより減衰して下側フォトダイオード57に到達するためと考えられる。
フォトダイオード56は、図7に示されるように、近赤外光の領域まで感度を有している。波長の長い光は、減衰しにくいため素子の裏面からの入光にも配慮することが必要である。本実施の形態においては、FPC15の裏面に設けた金属箔14が可視光・赤外光の侵入を防止する。それぞれの色に対しての感度は、感度特性の値を積分して比較する。感度は、色フィルタの特性や、用いる顔料系の色素の特徴などによって変化する。以上、本実施の形態の撮像装置1の構成について説明した。
次に、本発明の撮像装置1の効果についての説明に先立って、半導体撮像素子の画素サイズと感度の関係について述べる。
図6から分かるように、画素サイズが小さくなると波長の長い方の相対感度の低下が顕著になる。画素サイズが小さくなってフォトダイオードの開口部が波長と同程度の大きさになると、光の波動としての特性を無視できなくなることが原因と考えられる。画素サイズが2.5μm以上では、光の波動としての特性を無視できるが、画素サイズ2μm以下になると、長波長に対応した画素の感度が低下し、画質の劣化が生じると考えられる。撮像装置の小型化・薄型化の限界は、画素サイズによって支配される。
図8は半導体撮像素子の画素サイズと画素数の関係を撮像装置のサイズごとに示す図である。横軸は画素サイズ、縦軸は画素数を示す。図8から、撮像素子のサイズが小さくなると、画素サイズは小さく、画素数は増加する傾向があることが分かる。図中の矢印TRは、装置のトレンドを示す。従来、100万画素クラスの撮像素子は1/2から1/3型(インチに対応している)程度であったものが、現在は1/4型で実現されている。今後、さらに小型化が進み、1/6型で100万画素が実現されると画素サイズが2μm程度となる。従って、上記したような光の波動としての特性に起因する画質劣化の問題が表面化すると予測される。
以下、本実施の形態の撮像装置1の効果について説明する。
本実施の形態の撮像装置1は、フォトダイオード56の入射面の反対側にフォトダイオード57を配置している。これにより、半導体撮像素子4に入射した光はフォトダイオード56およびフォトダイオード57の両方で検出され、検出信号が加算されるので半導体撮像素子4の感度を高めることができる。
本実施の形態の撮像装置1は、それぞれのフォトダイオード56の入射面側に設けられたカラーフィルタ51の透過する光の波長に応じて、フォトダイオード57のサイズを決めている。すなわち、波長の長い光を透過するカラーフィルタ51が設けられたフォトダイオード57については、その感度を高めることによって波動光学的な影響を補償して、あたかも感度低下がないような特性を実現することができる。
図7から分かるように、フォトダイオード56の出力63とフォトダイオード57の出力64を加算することで、フォトダイオード63の出力低下を補償し、赤色の画素サイズが2.5μm相当、つまり、出力低下のほぼ無い状態と同等の信号を取り出すことができる。同様に、緑色の画素についても出力低下を補償することができる。
また、本実施の形態の撮像装置1では、フォトダイオード56とフォトダイオード57は同じタイプのフォトダイオードを用いており、フォトダイオード56もフォトダイオード57も同じ方式で光電変換できる。従って、従来の回路や種々の補正などがそのまま使用できる利点がある。
また、本実施の形態では、ベイヤー配置の半導体撮像素子の配列としたものであるので、従来の読み出し方法や、色補正・補間などの技術を応用できる。従って、開発の効率が向上でき、また、種々のノウハウも継承し適用することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明における第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態の撮像装置は、第1の実施の形態の撮像装置1と基本的な構成は同じであるが、立体基板2を可視光および近赤外光を透過しない構成としている点が異なる。ここで、可視光および近赤外光を透過しない構成とは、実質的に画質が劣化しない程度の構成を意味する。具体的な透過率として約0.5%以下であり、好ましくは0.2%以下とすることである。本実施の形態においては、約0.15%とする。
半導体撮像素子4は、シリコンにより作られている。従って、その感度域の長波長側の上限はシリコンのバンドギャップエネルギー(Eg)を超える波長により決まる。シリコンのバンドギャップエネルギーは、1.12eV程度であるため、限界の波長は、波長をλ[nm]、バンドギャップエネルギーをEg [eV]とするとλ≒1240/Egによって求められ、長波長側の感度の限界は約1100nm(1.1μm)程度の遠赤外線までとなる。
本実施の形態における立体基板2は、樹脂材料(PAA)に可視光および短波長側に対して有効な分散性のよいカーボンブラック、および紫外光を吸収する棚珪酸ガラスを添加して構成する。また、熱伝導率の良い金属の充填剤として、アルミニウムを2wt%ほど混ぜてもよい。これにより、可視光および近赤外光の透過率が半導体撮像素子4の感度域に対して充分低くなる。立体基板の樹脂の肉厚についても、画像の劣化を評価して最適化する。波長の長い近赤外光の方がより、深いところまで透過しやすいので、この点を十分配慮することが肝要である。半導体撮像素子4に波長が1.1μm以下の近赤外光が入光すると、ノイズとして現れ、画質が劣化する。これを防止するためには、樹脂材料に混入させる金属の充填材の量を増加することが効果的である。なお、金属の充填材としてアルミニウムを用いる場合には、酸化アルミ(アルミナAl23)の形態のものを用いることが、電気的な絶縁抵抗を下げないようにする上で好ましい。
本実施の形態では、立体基板2を可視光および近赤外光を透過しない構成としているので、撮像装置1への余計な光を遮るための遮光部材を設けることなく、携帯電話などの機器に実装できる。これにより、携帯機器の設計の自由度が増すとともに、機器の小型化が実現でき利便性の向上も実現できる。
以上、本発明の撮像装置について実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
上記した実施の形態では、2つのフォトダイオード56,57を用いる例について説明したが、波長の長い赤に対応する画素において、フォトダイオード57の下にさらに別のフォトダイオードを追加してもよい。
画素サイズを1μm程度まで微細化した場合には、RGBに対応する全ての画素に対してフォトダイオード57を設けるのが好ましい。また、RGBのそれぞれの感度比率をバランスさせるように感度を選択することが望ましい。これにより撮像装置の小型・薄型化が実現できる。
また、光学フィルタ5に対する入射角によって、長波長側の半値波長の値が短波長側にシフトすることを考慮し、光学フィルタ5に対する入射角が大きくなる半導体撮像素子4の周辺部画素に対して、中心付近より感度を増加させる構成としてもよい。この点について詳しく説明する。
光学フィルタ5は、前述のように反射型としているので、多層膜を片側に付けてある。入射角が増大すると、多層膜に対して光路長が相対的に長くなる。従って、入射角の増大は、多層膜が厚くなったことと等価として考えられ、長波長側の半値の位置が短波長側へとシフトする。
図5は、光学フィルタ5に対する入射角と透過率の関係を示している。図中の実線、破線、2点鎖線はそれぞれ光学フィルタ5への入射角が0°、10°、20°における透過率の特性を示している。図5に見られるように、入射角を10°、20°と変化させた場合、長波長側の半値位置が入射角0°に比べて、それぞれおよそ5nm、10nm短波長側へシフトし、具体的に745nm、740nmとなった。画質を評価したところ、視覚的に10nm変化すると違和感を覚え、画質が劣化したことが視覚的に分かる。
薄型化を実現するためには、周辺部画素において入射角が大きくならざるを得ない。そこで、光学フィルタ5に対する入射角が大きくなる半導体撮像素子の周辺部画素に対して、中心付近より感度を高くする構成とすることにより、入射角の増大に起因する周辺部画素の画質劣化を低減できる。
この場合の感度の求め方としては、例えば、半導体撮像素子4の周辺部画素に対して入射角の影響により低減する感度を求め、感度劣化を補正した感度を求めた後に、全体としての最適化を行う。逆に、全体としての感度を求めた上で、周辺部画素に対して補正を行ってもよい。感度を求める方法は、撮像装置の特性に合わせて適宜変更することができる。
本発明によれば、長波長側に感度を有するフォトダイオードにおいても、波動光学的な影響による出力低下を補償することができるというすぐれた効果を有し、半導体撮像素子を用いた撮像装置を備えた携帯端末や携帯電話等として有用である。
半導体撮像素子の一画素を拡大した断面図 実施の形態の撮像装置を示す斜視図 撮像装置をIII−IIIで切断した断面図 撮像装置のIV部の拡大図 実施の形態における光学フィルタの入射角と半値波長の関係を示す図 実施の形態における半導体撮像素子の画素サイズと波長に対する感度特性を示す図 実施の形態におけるフォトダイオードの波長に対する感度特性を示す図 半導体撮像素子の画素サイズと画素数の関係を示す図
符号の説明
1 撮像装置
2 立体基板
3 絞り
4 半導体撮像素子
5 光学フィルタ
6 レンズ
6a、6b 非球面レンズ
7 底部
7a 端子部
7b 配線パターン
7c 接続ランド
10 貫通穴
14 金属箔
15 FPC
15a ランド
16 半田
17 鏡筒部
20 レンズホルダー
21 調整リング
50 マイクロレンズ
51 カラーフィルタ
52 保護膜
53 Al配線・マスク
54 絶縁層
55 ポリシリコン
56,57 フォトダイオード


Claims (7)

  1. 複数のフォトダイオードおよびカラーフィルタを有する半導体撮像素子と、
    被写体からの光を前記半導体撮像素子に導く撮像光学系と、
    を備え、
    前記半導体撮像素子は、前記複数のフォトダイオードのうちの少なくとも一部のフォトダイオードの入射面の反対側に、前記フォトダイオードを透過した光を検出するための補助のフォトダイオードを有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記補助のフォトダイオードのサイズは、そのフォトダイオードの入射面側に設けられたカラーフィルタが透過する光の波長に応じて決定されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記半導体撮像素子を収容する可視光および近赤外光を透過しない立体基板を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記半導体撮像素子と前記撮像光学系との間に配置された光学フィルタを備え、
    前記補助のフォトダイオードのサイズは、そのフォトダイオードに対応する前記光学フィルタ上の領域へ入射する光の入射角度に応じて決定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記半導体撮像素子は、画素ピッチが2ミクロン以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の撮像装置を備えた携帯電話装置。
  7. 入射光を電気信号に変換する複数のフォトダイオードと、
    フォトダイオードの入射面側に設けられたカラーフィルタと、
    前記複数のフォトダイオードのうちの少なくとも一部のフォトダイオードの入射面の反対側に配置された、そのフォトダイオードへ入射される前記カラーフィルタからの透過光の波長に応じたサイズを有する補助のフォトダイオードと、
    を備えたことを特徴とする半導体撮像素子。

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