JP2007027371A - 気体供給装置、露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

気体供給装置、露光装置及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複雑な空間であっても容易に配置可能であると共に、均一なダウンフローの気体を供給可能な気体供給装置等を提案する。
【解決手段】 所定の空間46に気体Aを供給する気体供給装置100であって、気体供給源と、柔軟性及び気密性を有する膜体103と気体Aが通過する複数の通気孔105を有する多孔体104とを含んで形成された気体室102と、を備え、気体供給源から気体室102内に導入された気体Aを、多孔体104から通気孔105を介して所定の空間46に供給する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、気体供給装置、露光装置及びデバイスの製造方法に関する。
半導体素子、液晶表示素子等を製造するリソグラフィ工程では、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)や、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ)などの露光装置が用いられている。
これらの露光装置では、半導体素子等の高集積化に伴って、感光基板上に形成する回路パターンの微細化が要請されている。回路パターンの微細化を実現するためには、非常に精密な装置である露光装置の温度状態を一定に制御して、所望の性能を発揮させる必要がある。
このため、例えば、特許文献1に示すように、露光装置では、露光装置本体をチャンバ内に収容し、そのチャンバ内部の空間が均一な温度分布となるように制御している。
国際公開第02/101804号パンフレット
ところで、露光装置においては、感光基板を載置する基板ステージが収容された空間に温調気体を供給するために、温調気体が流入する金属製(例えばアルミニウム製)のダクトをその空間の天井部分等に配置している。
しかしながら、基板ステージが収容された空間の天井部分は、投影光学系等が複雑に入り組んで配置されているため、ダクト設置・取外しの作業性が悪いという問題がある。また、金属製のダクトをこの空間の略全面に配置することは困難であり、この空間の略全面に均一なダウンフローの温調気体を供給して空気の揺らぎや温度むらを排除することができず、これにより、基板ステージの位置決めの高精度化に支障をきたしてしまうという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、複雑な空間であっても容易に配置可能であると共に、均一なダウンフローの気体を供給可能な気体供給装置等を提案することを目的とする。
本発明に係る気体供給装置、露光装置及びデバイスの製造方法では、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
上記課題を解決するために、一実施例を示す図面に対応づけて説明すると、第1の発明は、所定の空間(46)に気体(A)を供給する気体供給装置(100)であって、気体供給源(70)と、柔軟性及び気密性を有する膜体(103)と気体が通過する複数の通気孔(105)を有する多孔体(104)とを含んで形成された気体室(102)と、を備え、気体供給源から気体室内に導入された気体を、多孔体から通気孔を介して所定の空間に供給するようにした。
この発明によれば、複雑に入り組んだ形状を有する空間であっても、膜体が柔軟性を有するので、容易に気体室を配置することができる。また、通気孔を有する多孔体を有するので、所定の空間に通気孔を介して気体を供給することができる。更に、膜体が柔軟性を有するので、金属製ダクト等に比べて設置・取外しを容易に行うことができる。
また、多孔体(104)が、柔軟性を有する第二膜体からなるものでは、気体室の全体が柔軟性を有することから、更に設置・取外しを容易に行うことが可能となる。
例えば、膜体(103)と第二膜体(104)とが異なる材質で形成することができる。
また、膜体(103)と第二膜体(104)の少なくとも一方がエチレンビニルアルコール共重合体からなるものでは、柔軟性及び気密性を有する気体室を容易に実現することができる。
第2の発明は、露光される物体(W)を保持して移動可能なステージ(20)と、そのステージを収容する空間(46)内に気体を供給する気体供給装置(100)と、を備えた露光装置(EX)であって、気体供給装置として、第1の発明の気体供給装置を用いるようにした。
この発明によれば、ステージを収容する空間内に気体供給装置によって気体を供給することにより、ステージの周辺から気体の揺らぎ等を排除することができる。
また、空間(46)内に複数の気体室(102)が配置されるものでは、空間の複数箇所において、広範囲に気体を供給することができる。
また、複数の気体室(102)が、それぞれが備える多孔体(104)の気体(A)を供給する面が連続するように配置されるものでは、空間の略全面において、気体を供給することができる。
また、気体供給装置(100)が、ステージ(20)の移動面と交差する方向に気体(A)を供給するものでは、ステージの位置に関わらず、ステージの周辺に均一な条件の気体を供給することができる。
また、気体供給装置(100)が、ステージ(20)が移動する範囲よりも広い範囲に気体(A)を供給するものでは、ステージが移動したとしても、ステージの周辺から気体の揺らぎ等を排除することができる。
第3の発明は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、リソグラフィ工程において第2の発明の露光装置(EX)を用いるようにした、
この発明によれば、ステージが収容される空間に略均一な流れの気体が供給されるので、微細な回路パターンを有するデバイスを高精度に製造することができる。
なお、本説明をわかりやすく説明するために、一実施例を示す図面に対応づけて説明したが、本発明が実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
複雑に入り組んだ形状を有するために金属製ダクトの設置が困難な空間であっても、気体室を配置することができるので、露光装置におけるステージ収容する空間のように限られた空間にも好適に設置されて、気体を供給することができる。
これにより、ステージの位置決めが高精度に行うことができるので、微細な回路パターン等を感光基板上に良好に露光でき、効率よく高精度なデバイスを製造することができる。
以下、本発明の気体供給装置、露光装置及びデバイスの製造方法の実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXの構成を示す模式図である。
露光装置EXは、レチクルRとウエハ(物体)Wとを一次元方向に同期移動しつつ、レチクルRに形成されたパターンを投影光学系16を介してウエハW上の各ショット領域に転写するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、すなわち、いわゆるスキャニング・ステッパである。
露光装置EXは、露光装置本体10と、クリーンルーム内の床面F上に設置されると共に露光装置本体10を収容する本体チャンバ40と、本体チャンバ40に隣接して配置された機械室70とを備える。
露光装置本体10は、露光光ELによりレチクルRを照明する照明光学系12、レチクルRを保持して移動可能なレチクルステージ14、レチクルRから射出される露光光ELをウエハW上に投射する投影光学系16、ウエハWを保持して移動可能なウエハステージ20と、投影光学系16等を保持すると共にウエハステージ20が搭載される本体コラム30、露光装置EXを統括的に制御する不図示の制御装置等を備える。
照明光学系12は、レチクルステージ14に支持されているレチクルRを露光光ELで照明するものであり、不図示の露光用光源から射出された露光光ELの照度を均一化するオプティカルインテグレータ、コンデンサレンズ、リレーレンズ系、レチクルR上の露光光ELによる照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等(いずれも不図示)を有し、レチクルR上の所定の照明領域をより均一な照度分布の露光光ELで照明可能となっている。
なお、露光用光源から射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)等の紫外光が用いられる。
レチクルステージ14は、レチクルRを支持しつつ、投影光学系16の光軸AXに垂直な平面内の2次元移動及び微小回転を行うものである。
レチクルステージ14上のレチクルRの2次元方向の位置及び回転角は、不図示のレーザ干渉計によりリアルタイムで測定され、その測定結果は制御装置に出力される。そして、制御装置がレーザ干渉計の測定結果に基づいてリニアモータ等を駆動することで、レチクルステージ14に支持されているレチクルRの位置決めが行われる。
そして、レチクルステージ14は、サポートコラム36により支持される。
投影光学系16は、レチクルRに形成されたパターンを所定の投影倍率でウエハWに投影露光するものであって、複数の光学素子と、この光学素子を収容する鏡筒17とから構成される。本実施形態において、投影光学系16は、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系16は等倍系及び拡大系のいずれでもよい。
そして、投影光学系16は、メインコラム34の天板に設けられた不図示の穴部に、センサコラム35を介して挿入、支持される。なお、センサコラム35には、オートフォーカスセンサFA(図2参照)や、アライメントセンサ(不図示)等の各種センサ類が設置される。
ウエハステージ20は、ウエハWを保持しつつ、X方向,Y方向,及びθZ方向の3自由度方向に移動可能なXYテーブル22と、XYテーブル22をXY平面内で移動可能に支持するウエハ定盤24とを備えている。
ウエハステージ20上には移動鏡26が設けられ、これに対向する位置にはレーザ干渉計28が設けられる。ウエハステージ20の2次元方向の位置及び回転角は、レーザ干渉計28によりリアルタイムで測定され、測定結果が制御装置に出力される。そして、制御装置がレーザ干渉計28の測定結果に基づいてリニアモータ等を駆動することで、ウエハステージ20に保持されているウエハWの位置、移動速度等が制御される。
本体コラム30は、本体チャンバ40の底面上に設置されたベースプレート38の上方に、複数の防振台32を介して支持されている。本体コラム30は、防振台32によって支持されたメインコラム34と、このメインコラム34上部に立設されたサポートコラム36とを有している。
そして、メインコラム34の天井部となるメインフレームには、投影光学系16が支持されている。また、サポートコラム36には、レチクルステージ14、照明光学系12が支持されている。
本体チャンバ40は、環境条件(清浄度、温度、圧力等)がほぼ一定に維持された露光室42と、この露光室42の側部に配置された不図示のレチクルローダ室及びウエハローダ室とを有するように形成されている。なお、露光室42は、その内部に露光装置本体10が配置される。
露光室42の上部側面には、本体チャンバ40内に温調した空気(気体)Aを供給する機械室(気体供給源)70に接続される噴出口50が設けられる。そして、機械室70から送気される温調された空気Aが噴出口50からサイドフローにて露光室42の上部空間44に送り込まれるようになっている。
また、露光室42の底部には、リターン部52が設けられ、このリターン部52の下方には、リターンダクト54の一端が接続される。このリターンダクト54の他端は、機械室70に接続される。
また、メインコラム34の下端側面及び底面の複数箇所には、リターンダクト56が接続され、このリターンダクト56の他端は機械室70に接続される。つまり、図示は省略されているが、リターンダクト56は、複数の分岐路を備え、それぞれの分岐路がメインコラム34の下端側面及び底面の複数箇所に接続される。
そして、露光室42内の空気Aは、リターン部52等からリターンダクト54,56を介して機械室70に戻されるようになっている。
露光室42の側面には、機械室70に接続された給気管路60が接続され、更に、露光室42内に延設されている。その内部には、ヒータ62、送風機64、ケミカルフィルタCF、フィルタボックスAFが順次配置されている。
更に、給気管路60は、3つの分岐路66a,66b,66cに分岐される。分岐路66aは温度安定化流路装置80aを介して、分岐路66bは温度安定化流路装置80bを介して、分岐路66cは温度安定化流路装置80c(不図示)を介して、それぞれメインコラム34の内側のステージ空間46に接続されている。
なお、温度安定化流路装置80a,80b,80cは、給気管路60から送気された空気Aとの間で熱交換を行うことにより、更に空気Aを高精度に温調する装置である。具体的には、特表2002−101804号公報に開示された温度安定化流路装置を用いる。
そして、温度安定化流路装置80a,80b,80cのそれぞれには、供給管92及び排出管94を介して温調装置90が接続されている。これにより、温調装置90、供給管92、温度安定化流路装置80a,80b,80c、排出管94とからなる温調用媒体Cの循環経路が構成される。
また、温調用媒体Cとしては、例えばフロリナート(登録商標)が用いられ、温調装置90により略一定温度に温度調整される。これにより、温度安定化流路装置80a,80b,80cは、その温度が一定に維持される。なお、温調用媒体Cとしては他に、ハイドロフルオロエーテル(HFE)や水を用いることもできる。
図2は、気体供給装置100、気体室102の概略構成を示す断面図である。また、図3は、気体室102の概略構成を示す底面図(ウエハステージ20側から投影光学系16、気体室102を見上げた図)である。
メインコラム34の内側のステージ空間46の天井部には、気体室102が配置され、前述の3つの分岐路66a,66b,66cがそれぞれ接続される。
気体室102は、分岐路66a,66b,66cから送気される空気Aを導入すると共に、その空気Aをステージ空間46に配置されたウエハステージ20に向けて、ウエハステージ20よりも広い範囲に、ダウンフローにて供給するための流路(ダクト)を形成するものである。具体的には、気体室102は、分岐路66a,66b,66cから送気される空気Aを収容する空間を形成する袋状の膜体103と、膜体103に接続されて膜体103内に収容された空気Aを排出するシート状の多孔体104とから構成される。
このように、機械室70、給気管路60(分岐路66a,66b,66cを含む)、気体室102によって、気体供給装置100が構成される。
気体室102は、図2に示すように、投影光学系16の下端周辺の空間であって、鏡筒17、センサコラム35に配置されたオートフォーカスセンサFA、アライメントセンサ(不図示)等を除いた空間を略埋めるように配置されている。
投影光学系16の下端周辺の空間は、鏡筒17やセンサコラム35等が複雑に入り組んだ空間形状となっている。したがって、分岐路66a,66b,66cに接続される気体室102a,102b,102cは、それぞれこの入り組んだ空間に合わせて形成されるため、それぞれ異なった形状となっている。
気体室102を構成する膜体103(103a,103b,103c)は、柔軟性及び気密性(ガスバリア性)に優れた材料、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(エバール:登録商標)から形成される。
また、気体室102の形成(成形)方法としては、真空成形法、ブロー形成法等を用いることで、容易に風船状に成形することができる。このような方法に限らず、例えば、シート状のエチレンビニルアルコール共重合体を組み合わせて接合して形成してもよい。
このように、柔軟性を具備した膜体103で気体室102を形成することにより、投影光学系16の下端周辺の空間への気体室102の設置及び取外しが容易となる。すなわち、気体室102は、空気Aを導入した場合には、空気Aを収容して膨らみ、投影光学系16の下端周辺の入り組んだ空間の形状に合わせて、所定の位置に配置される。一方、空気Aの導入を停止した場合には、自由にその形状を変化させることができる。そのため、設置時及び取外し時には、気体室102を小さく収縮させることができるので、複雑に入り組んだ空間であっても、その空間に配置したり、取り外したりすることが容易となる。
また、膜体103に気密性を具備させることにより、分岐路66a,66b,66cから送気された空気Aを多孔体104を介してウエハステージ20に向けて排出することができる。
多孔体(第二膜体)104は、図2に示すように、メインコラム34の内側のステージ空間46の天井近傍に、略水平方向に張設される。また、多孔体104(104a,104b,104c)は、図3に示すように、投影光学系16の先端の光学素子18を取り囲みつつ、ステージ空間46の略全面を覆うように配置される。なお、多孔体104は、オートフォーカスセンサFAからの投光、受光に支障をきたさないように配置されている。
多孔体104は、例えば、フッ素樹脂(4フッ化エチレン樹脂)等からなり、その表面には、微細な通気孔105が多数形成されている。これにより、機械室70から送気される温調された空気Aは、ステージ空間46に配置した気体室102に導入され、多孔体104の多数の通気孔105(図4参照)からダウンフローにてステージ空間46に送り込まれるようになっている。つまり、多孔体104a,104b,104cは、それぞれステージ空間46に温調された空気Aをダウンフローで供給する気体供給面を形成しており、多孔体104a,104b,104cのそれぞれの気体供給面が略同一面内で連続するように配置されている。
なお、多孔体104は、膜体103に接合されて気体室102を形成するが、例えばジッパーにより脱着可能となっている。これにより、気体室102の内圧を確保して圧力を均一化することができ、ステージ空間46の広い範囲に温調された空気Aを供給することができる。
また、多孔体104は、柔軟性のあるシート状の部材なので、容易に取り外すことができる。したがって、ステージ空間46に配置された光学ユニット、例えば、ウエハアライメント光学系やオートフォーカス光学系のメンテナンスを行う際に、容易にメンテナンスエリアを確保することができる。
なお、多孔体104は、必ずしも一枚で構成する必要はなく、互いに分離・接合可能な複数の分割シートで構成してもよい。つまり、一つの膜体103に対して複数の多孔体104を接続するように構成してもよい。逆に、一つの多孔体104に対して複数の膜体103を接続するように構成してもよい。
図4は、多孔体104の構成を示す断面図である。
多孔体104に形成された通気孔105には、傾斜角度を設けることも可能である。多孔体104に形成される通気孔105は、レーザ加工を用いて形成されたものであって、例えば、直径10μm程度である。レーザ加工法を用いるのは、通気孔105の孔径、傾斜角度、数、分布等を任意に設定することが容易だからである。なお、傾斜角度とは、多孔体104の表面に対する通気孔105の傾斜角度であって、多孔体104に対してレーザビームを斜め方向から投射することにより形成される。この場合には、通気孔105からステージ空間46に、斜め下方に向けて空気Aが送り込まれるようになる。
また、通気孔105の孔径、傾斜角度、数、分布等は、ステージ空間46に配置されるウエハステージ20等の配置によって規定される。
例えば、XYテーブル22の位置を測定するレーザ干渉計28の計測ビームが通過する光路空間には、測定誤差の発生を防止するために、一定温度の空気Aを均一な風速でダウンフローにて供給する必要がある。したがって、光路空間の上方に位置する多孔体104の、計測ビームに沿った領域には、傾斜角度のない通気孔105が均一な分布で形成されている。そして、この計測ビームに沿った領域の両脇に隣接する領域には、計測ビームから離れる方向に向かって空気Aを供給するような傾斜した通気孔105が形成されている。温度の異なる空気が光路空間に流入するのを防止するためである。
次に、露光装置EXの作用、特に空調方法について説明する。
まず、制御装置により機械室70が作動され、温調された空気Aが、露光室42に向けて送気される。これにより、露光室42内では、噴出口50から露光室42の上部空間44に、温調された空気Aが均一なサイドフローにて送り込まれる。
また、分岐路66a,66b,66cを介して、メインコラム34の内側のステージ空間46に配置された気体室102a,102b,102c(膜体103a,103b,103c)に温調された空気Aが送り込まれる。そして、気体室102a,102b,102cに送り込まれた空気Aは、多孔体104に形成された複数の通気孔105を通過して、ステージ空間46に送り込まれる。この際、ステージ空間46に送り込まれた空気Aは、気体室102a,102b,102c内において略一定の圧力状態となった後に、通気孔105を通過して送気される。したがって、ステージ空間46には、略一定圧力の空気Aが均一な風速で送り込まれる。
そして、ステージ空間46に送り込まれた空気Aは、ステージ空間46においてよどみや揺らぎを発生させることなく、略下方に向けて円滑に流れる。これにより、レーザ干渉計28等の測定誤差の発生が防止される。また、ステージ空間46に配置されたウエハステージ20が略均一に温調されるので、ウエハステージ20を高精度に機能(駆動)させることができる。
そして、ステージ空間46に送り込まれた空気Aは、メインコラム34の下端側面等からリターンダクト56に排気され、機械室70に戻される。また、露光室42に送り込まれた空気Aは、リターンダクト54に排気され、機械室70に戻される。
このようにして、露光室42及びメインコラム34のステージ空間46が空調される。
そして、このような温調を行った状態で、露光装置本体10による露光処理が行われる。具体的には、不図示の露光用光源から射出された露光光ELが、各種レンズやミラー等からなる照明光学系12において、必要な大きさ及び照度均一性に整形された後にパターンが形成されたレチクルRを照明し、このレチクルRに形成されたパターンが投影光学系16を介して、ウエハステージ20上に保持されたウエハW上の各ショット領域に、縮小転写される。
これにより、微細なパターンがウエハW上に高精度に形成される。
以上、説明したように、本実施形態の気体供給装置100では、機械室70から送気される温調された空気Aを、柔軟性及び気密性を有する膜体103及び複数の通気孔105を有する多孔体104で形成された気体室102で収容し、多孔体104から通気孔105を介してステージ空間46に供給するようにしたので、複雑に入り組んだ空間に対しても気体室102を広範囲に設置することができると共に、均一な風速のダウンフローの空気Aをステージ空間46に供給できる。特に、膜体103や多孔体104が柔軟性を有するので、金属製ダクト等に比べて設置・取外しを容易に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明は、例えば、以下のような変更をも含むものとする。
ステージ空間46に空気Aを導入する分岐路66a,66b,66cとしては、3つに限らない。1つや2つでもよいが、更に多くの分岐路と連結するようにすることもできる。これにより、ステージ空間46内の場所や気体室102の形状、気体供給面(多孔体104)の面積等に応じて適切な圧力、風量の空気Aを気体室102に供給でき、ステージ空間46bに供給するダウンフローの空気Aの風速均一性を高めることができる。
上記実施形態では、多孔体104を膜体103とが直接的に接合される例について説明したが、これに限らない。
例えば、多孔体104と膜体103とを剛性を有する枠体を介して着脱可能に接合するようにしてもよい。これによれば、枠体によって多孔体104が確実に設置できると共に、多孔体104、膜体103は柔軟性を有するので枠体から容易に取り外すことができ、これにより気体室102の上部に位置するユニットのメンテナンスを容易に行うことができる。
なお、枠体と多孔体104、膜体103との接合には、ジッパー、粘着シール、マグネットシート等、様々な手法を用いることができる。また、枠体と膜体103とを着脱可能とし、多孔体104は枠体に張設したまま、枠体毎取外し可能な構成としてもよい。
また、通気孔105の形成方法として、レーザ加工法について説明したが、他の方法であってもよい。また、多孔体104の材質は、フッ素樹脂に限られず、他の樹脂材料、柔軟性を有する金属製の薄肉シート、或いはこれらの複合材を用いることもできる。
更に、金属繊維を編んだメッシュシートを用いてもよい。この場合、空気Aの噴き出し方向を規定することはできないが、編み込みの密度を調整することにより、空気Aの風量分布を規定することは可能である。
また、上記実施形態ではステップ・アンド・リピート方式の露光装置を例に挙げて説明したが、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置にも本発明を適用することができる。更に、本発明は半導体素子の製造に用いられる露光装置だけではなく、液晶表示素子(LCD)等を含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられてデバイスパターンをセラミックウエハ上へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置等にも適用することができる。
また、本発明は、投影光学系と基板(ウエハ)との間に供給された液体を介して基板上に所定のパターンを形成する液浸露光装置にも、必要な液体対策を適宜施したうえで適用可能である。液浸露光装置の構造及び露光動作は、例えば、国際公開第99/49504号パンフレット、特開平6−124873号、及び特開平10−303号に開示されている。
また、本発明は、ツインステージ型の露光装置にも適用できる。ツインステージ型の露光装置の構造及び露光動作は、例えば、特開平10−163099号、特開平10−214783号、特表2000−505958号或いは米国特許6,208,407号に開示されている。また、本発明は、特開平11−135400号に開示されているように、ウエハ等の被処理基板を保持して移動可能な露光ステージと、各種計測部材やセンサを備えた計測ステージとを備えた露光装置にも適用することができる。
次に、本発明の実施形態による露光装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図5は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図6は、半導体デバイスの場合におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
また、半導体素子等のマイクロデバイスだけではなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマスクの製造にも本発明を適用できる。
本発明の実施形態に係る露光装置EXの構成を示す模式図である。 本実施形態の気体供給装置100、気体室102の概略構成を示す断面図である。 本実施形態の気体室102の概略構成を示す底面図である。 本実施形態の多孔体104の構成を示す断面図である。 本発明のマイクロデバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。 図5におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
符号の説明
20…ウエハステージ(ステージ)
46…ステージ空間(空間)
70…機械室(気体供給源)
100…気体供給装置
102(102a,102b,102c)…気体室
103(103a,103b,103c)…膜体
104(104a,104b,104c)…多孔体(第二膜体)
105…通気孔
A…空気(気体)
W…ウエハ(物体)
EX…露光装置


Claims (10)

  1. 所定の空間に気体を供給する気体供給装置であって、
    気体供給源と、
    柔軟性及び気密性を有する膜体と気体が通過する複数の通気孔を有する多孔体とを含んで形成された気体室と、を備え、
    前記気体供給源から前記気体室内に導入された気体を、前記多孔体から前記通気孔を介して前記所定の空間に供給することを特徴とする気体供給装置。
  2. 前記多孔体は、柔軟性を有する第二膜体からなることを特徴とする請求項1に記載の気体供給装置。
  3. 前記膜体と前記第二膜体とは、異なる材質で形成されていることを特長とする請求項2に記載の気体供給装置。
  4. 前記膜体と前記第二膜体の少なくとも一方は、エチレンビニルアルコール共重合体からなることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の気体供給装置。
  5. 露光される物体を保持して移動可能なステージと、該ステージを収容する空間内に気体を供給する気体供給装置と、を備えた露光装置であって、
    前記気体供給装置として、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の気体供給装置を用いることを特徴とする露光装置。
  6. 前記空間内に複数の前記気体室が配置されることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記複数の気体室は、それぞれが備える前記多孔体の気体を供給する面が連続するように配置されることを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記気体供給装置は、前記ステージの移動面と交差する方向に気体を供給することを特徴とする請求項5から請求項7のうちいずれか一項に記載の露光装置。
  9. 前記気体供給装置は、前記ステージが移動する範囲よりも広い範囲に気体を供給することを特徴とすることを特徴とする請求項8に記載の露光装置。
  10. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、前記リソグラフィ工程において請求項5から請求項9のうちいずれか一項に記載の露光装置を用いることを特徴とするデバイスの製造方法。


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