JP2007027289A - 照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体レーザによる均一照射を高精度に行うことが可能な照射装置を提供する。
【解決手段】 1/2λ板22が、半導体レーザ1からの射出レーザ光における偏光状態の変化を利用して、被照射物5への照射光量を調整する。また、検出手段3は、調整された射出レーザ光のうち、被照射物5への照射には利用されない偏光ビームスプリッタ23の透過光から、実際に被照射物5への照射に利用される偏光成分(S偏光成分S2)に対応する偏光成分(S偏光成分S4)のみを、選択的に検出する。制御手段4は、この特定の偏光成分S4の検出結果に基づいて、1/2λ板22による光量の調整動作の制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザを光源として被照射物に対して光照射を行う照射装置に関する。
従来より、例えば液晶表示装置や有機EL(ElectroLuminescence)表示装置の製造工程において、回路素子などを多結晶シリコンにより形成するため、半導体レーザを用いてシリコン薄膜をアニールする方法が知られている。このように半導体レーザ光によりアニールする方法は、シリコン薄膜を部分的に照射するため、基板全体が高温となってしまうのを回避することができ、基板としてガラス基板を用いることができるという利点がある。
また、このような半導体レーザによるアニールを行う際には、照射光の光量を制御し、均一なアニールを行うことが重要である。ここで、この照射光の光量を制御する手法としては、半導体レーザ自身の駆動電流を制御するという方法があるが、この手法では駆動電流の変化に応じてレーザ光の射出角度や出力するモード数も変化してしまうことから、照射状況が変化してしまうという欠点がある。そこで従来より、照射光の光量を制御する手法としては、外部から制御する方法がとられている。
図6は、このような外部制御を用いた従来の照射装置の全体構成の一例を表したものである(例えば、特許文献1参照)。
この照射装置では、レーザ装置101から射出された光束は、エネルギー調整手段122および反射鏡120A,120Bを介して、ホモジナイザ121に入射する。ホモジナイザ121では入射した光束の強度が均一化され、この均一化された光束は、ミラー123によってその一部が反射される。そして反射された光束は、対物レンズ125によって、ステージ106に搭載された被照射物106に対して、線状ビームとして照射される。一方、均一化された光束の一部はミラー123を透過し、この透過した光束は、レンズ133を介して撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)132に入射するようになっている。ここで、このCCD132によって撮像された像は、被照射物105上の被被照射面と共役な関係となっている。よって、例えばレーザ装置101の出力変化(光量の変化)が生じた場合には、CCD123によって撮像される像の変化をモニタすると共にその変化をCCD出力演算装置141で解析し、その解析結果に基づいて制御装置142がエネルギー調整手段122の調整動作を制御することで、レーザ装置101の出力変化を補償し、出力(光量)を一定に保つようになっている。
ここで、このエネルギー調整手段122としては、例えば図7に示したような一対の可変減衰器(アッテネータ)122A,122Bが挙げられる。これら可変減衰器122A,122Bは、回転方向r101,r102において互いに異なる方向に同角度回転するようになっており、この回転角に応じて光束L101の透過率が変化することで、光束の光量に対する制御がなされるようになっている。
なお、例えば特許文献2には、このようなエネルギー調整手段の別の構成例として、図8に示したように、1/2λ板222Aと偏光ビームスプリッタ222Bとから構成されるもの(エネルギー調整手段222)が開示されている。このエネルギー調整手段222では、1/2λ板222Aが符号r201で示したように回転することで光束L201の透過率が変化し、これにより光束の光量に対する制御がなされるようになっている。
特開2003−258349号公報 特開2004−158837号公報
しかしながら、特許文献1で使用されているような可変減衰器では、その回転角に応じて、透過する光束の光量に加えてその偏光状態も変化してしまう。よって、上記した半導体レーザ光によるアニール方法のように、光束の偏光状態の影響を受けるレーザ照射プロセスに適用した場合、高精度で均一照射するのは困難である。なお、非結晶シリコン薄膜に対するレーザ照射プロセスでは、このような偏光の影響を特に受けやすいこということが学会等で報告されている。
一方、特許文献2では、上述したように可変減衰器の代わりに、1/2λ板および偏光ビームスプリッタによって光束の光量に対する制御がなされていることから、特許文献1のような問題点はない。しかしながら、この特許文献2には、光量を検出する部分を含めた実際の制御系については、具体的には開示されていない。
このように、光束の偏光状態の変化を考慮せずに光量の制御を行っている従来の技術では、半導体レーザによる光照射を行う場合に、均一照射を高精度に行うのが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、半導体レーザによる均一照射を高精度に行うことが可能な照射装置を提供することにある。
本発明の照射装置は、レーザ光を射出する半導体レーザ光源と、この半導体レーザ光源から射出される射出レーザ光の偏光状態を変化させることでこの射出レーザ光の光量を調整すると共に、調整後の射出レーザ光における特定の偏光成分のみを用いて被照射物へ照射する照射光学系と、この照射光学系により調整された射出レーザ光のうちの被照射物への照射には利用されない光から、上記特定の偏光成分に対応する偏光成分のみを選択的に検出する検出手段と、この検出手段による特定の偏光成分の検出結果に基づいて、被照射物への照射光の光量が一定に保たれるように照射光学系の調整動作を制御する制御手段とを備えたものである。
本発明の照射装置では、半導体レーザ光源から射出された射出レーザ光は、その偏光状態が照射光学系によって変更され、これにより射出レーザ光の光量が調整される。そして調整された射出レーザ光は、同じく照射光学系によって、その特定の偏光成分のみが用いられて被照射物へ照射される。ここで、検出手段によって、調整された射出レーザ光のうち、被照射物への照射には利用されない光から、特定の偏光成分に対応する偏光成分のみが選択的に検出される。そしてこの特定の偏光成分の検出結果に基づいて、被照射物への照射光の光量が一定に保たれるように、照射光学系の調整動作に対する制御がなされる。
本発明の照射装置によれば、射出レーザ光における偏光状態の変化を利用して射出レーザ光の光量を調整すると共に、調整後の射出レーザ光のうちの被照射物への照射には利用されない光から、実際に被照射物への照射に利用される特定の偏光成分に対応する偏光成分のみを選択的に検出し、この特定の偏光成分の検出結果に基づいて光量の調整動作を制御するようにしたので、半導体レーザによる均一照射を高精度に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る照射装置の全体構成を表すものである。この照射装置は、半導体レーザ1と、照射光学系2と、検出手段3と、制御手段4とから構成されており、ステージ6上に搭載された被照射物5に対して、半導体レーザ1から射出されたレーザ光を照射するものである。
半導体レーザ1は、ブロードエリア型の半導体レーザから構成されている。この半導体レーザ1としては、射出されるレーザ光の波長が700〜1000nmのものを用いることが可能であるが、例えば、高出力の半導体レーザである波長が800nm近傍のもの、または波長が940nm近傍のものを用いることが好ましい。光源が小型化すると共に、射出されるレーザ光を線状ビームに形成しやすくなるためである。
照射光学系2には、ホモジナイザ21と、1/2λ板22と、偏光ビームスプリッタ23と、1/4λ板24と、対物レンズ25とが含まれている。照射光学系2はこのような構成により、半導体レーザ1からの射出レーザ光の偏光状態を変化させてその光量を調整すると共に、調整後の射出レーザ光における特定の偏光成分(この場合、S偏光成分)のみを用いて被照射物5へ照射するようになっている。
ホモジナイザ21は、半導体レーザ1からの射出レーザ光を長軸方向に均一化するものであり、例えば一対のシリンドリカルレンズアレイ(図示せず)から構成される。また、その場合これら一対のシリンドリカルレンズアレイを長軸方向にパワーを持つように配置したり、さらにもう一対を短軸方向にパワーを持つように配置してもよい。なお、このホモジナイザ21は、本発明における「均一化光学系」の一具体例に対応する。
1/2λ板22は、ホモジナイザ21から供給される均一化された光束の偏光を調節するものである。具体的には、後述する制御部42からの制御信号Soutに応じて回転することでこの光束の偏光状態を変化させ、半導体レーザ1の出力が変化した場合でも、偏光ビームスプリッタ23での反射光の光量が常に一定に保たれるようになっている。
偏光ビームスプリッタ23は、1/2λ板22を透過した光束のうち、特定の偏光成分のみを選択的に透過するものである。具体的には、この光束のうちのP偏光成分を透過すると共にS偏光成分を反射し、これにより光束をS偏光成分とP偏光成分とを分離するものである。なお、この偏光ビームスプリッタ23では、S偏光成分もわずかながら漏れ光として透過し、後述するように検出手段3は、このS偏光成分の漏れ光を検出するようになっている。また、1/4λ板24は、偏光ビームスプリッタ23からの入射光の直交する偏光方位の位相差を90度つけるものである。
ここで、これら偏光ビームスプリッタ23および1/4λ板24は、いわゆるアイソレータとして機能し、被照射物5からの反射光Lr1が半導体レーザ1へ戻るのを防ぎ、半導体レーザ1の破壊を防止するようになっている。具体的には、図1に示したように、
偏光ビームスプリッタ23で選択反射されたS偏光成分は、1/4λ板24を透過することで上記のように直交する偏光方位の位相差が90度つき、さらに被照射物5の被照射面で反射され、1/4λ板を透過することで再びその位相差が90度つくとP偏光成分となることから、偏光ビームスプリッタを透過し、半導体レーザ1へは戻ることができないようになっている。
対物レンズ25は、1/4λ板24を透過した光束を集光し、均一化されると共にその光量が一定に保たれた線状ビームとして、被照射物5に対して照射するものである。
次に、検出手段3は、1/2λ板22によって光量が調整された光束のうちの被照射物5への照射には利用されない光、すなわち前述の偏光ビームスプリッタ23の透過光から、被照射物5への照射に利用される偏光成分に対応する偏光成分(この場合、S偏光成分)のみを選択的に検出するものである。この検出手段3には、偏光子31と、光検出器32とが含まれている。
偏光子31は、偏光ビームスプリッタ23の透過光のうち、被照射物5への照射に利用される偏光成分に対応する偏光成分(この場合、S偏光成分)のみを選択的に透過させるものである。また、光検出器32は、偏光子31を選択透過した偏光成分(この場合、S偏光成分)の光を検出するものであり、例えばフォトダイオードなどから構成される。
次に、制御手段4は、検出手段3による特定の偏光成分(この場合、S偏光成分)の検出結果に基づいて、被照射物5への照射光の光量が一定に保たれるように照射光学系2における1/2λ板22の光量調整動作を制御するものである。この制御手段4には、演算部41と、制御部42とが含まれている。
演算部41は、検出手段3の光検出器32から出力される特定の偏光成分(この場合、S偏光成分)の検出データDoutに基づいて、被照射物5への照射光の光量が一定に保たれるように制御するための所定の演算処理を行うものである。また、制御部42は、この演算部41から出力される演算結果Coutに基づいて制御信号Soutを出力し、実際に1/2λ板22の光量調整動作を制御するものである。これにより1/2λ板22では、制御信号Soutに応じて回転することで光束の偏光状態が変化し、被照射物5への照射光の光量も一定に保たれるようになっている。
被照射物5は、その被照射面に照射光(上記したように、均一化されると共にその光量が一定に保たれた線状ビーム)が照射されるものであり、具体的には例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置におけるTFT(Thin Film Transistor)パネルなどが挙げられる。また、ステージ6は、この被照射物5を搭載するものであり、図示しない走査制御部による制御に応じて被照射物5を搭載面で走査することにより、照射光の照射位置を相対移動させ、被照射物5の被照射面全体を照射するようになっている。
次に、図1および図2を参照して、このような構成からなる照射装置の作用について説明する。ここで、図2は、図1に示した照射光学系2および検出手段3のうち、偏光ビームスプリッタ23、偏光子31および光検出器32の部分の構成を斜視図で表したものである。
まず、図1に示したように、半導体レーザ1からレーザ光が射出され、ホモジナイザ21によって、その長軸方向が均一化される。この均一化された射出レーザ光(S偏光成分S0とP偏光成分P0とから構成)の偏光状態は、1/2λ板22によって変更される。具体的には、S偏光成分S0とP偏光成分P0との偏光比が変更され、これにより均一化された被照射物5への照射光量が調整される。なお、この場合後述するように被照射物5への照射に用いられるのは主にS偏光成分であるので、P偏光成分P1よりもS偏光成分S1のほうが強度が大きくなるようになっている。
そして図2に示したように、調整後の射出レーザ光(S偏光成分S1とP偏光成分P1とから構成)は、偏光ビームスプリッタ23によって主にS偏光成分S2とP偏光成分P3とに分離され、S偏光成分S2は1/4λ板24および対物レンズ25を介して被照射物5の被照射面に均一化されると共にその光量が一定に保たれた線状ビームとして選択照射される一方、P偏光成分P3は検出手段3の偏光子31へ入射する。また、偏光ビームスプリッタ23および1/4λ板24がアイソレータとして機能することにより、被照射物5の被照射面からの反射光Lr1が半導体レーザ1へ到達するのが防止される。なお、図2に示したように、被照射物5へ向かう光の偏光成分としては、上述のS偏光成分S2に加えてP偏光成分P2も存在しているが、非常に微量であるため、その影響は無視できる程度のものである。また、偏光子31へ向かう光の偏光成分としては、上述のP偏光成分P3に加えてS偏光成分S3も、漏れ光としてわずかながら存在している。
ここで、検出手段3の偏光子31では、1/2λ板22によって光量調整後の光束のうち、偏光ビームスプリッタ23を透過した射出レーザ光(P偏光成分P3と微量のS偏光成分S3とから構成)、すなわち被照射物5への照射には利用されない光から、被照射物5へ照射されるのに利用される偏光成分に対応する偏光成分(この場合、S偏光成分S4)のみが、選択的に透過する。したがって、光検出器32では、被照射物5への照射に用いる偏光成分と同じS偏光成分の光が、選択的に検出される。また、検出されるこのS偏光成分S4は、偏光ビームスプリッタ23からの漏れ光(S偏光成分S3)に基づくものであり、その光量は実際に被照射物5への照射に用いるS偏光成分S2の光量と相関関係があることから、実際に被照射物5への照射に用いるS偏光成分S2の光量を把握することができる。よって、演算部41によって、この光検出器32での検出データDoutに基づいて所定の演算処理が行われ、この演算結果Coutに基づいて制御部42から制御信号Soutが出力されることで、被照射物5への照射光の光量が一定に保たれるように、1/2λ板22の光量調整動作に対する制御がなされる。
具体的には、例えば経時的な要因等によって半導体レーザ1からの射出光の偏光比(=S偏光成分の光量/P偏光成分の光量)が変化した場合において、偏光比が小さくなったとき(S偏光成分の光量が減少したとき)には、被照射物5への照射に用いるS偏光成分S2の光量(照射光量)の減少に伴い、光検出器32で検出されるS偏光成分S4の光量(検出光量)も相関して減少することから、制御手段4では、1/2λ板22を透過するS偏光成分S1の光量が増加するような制御がなされ、その結果、照射光量が増加し、偏光比の変化前に対して照射光量が一定に保たれる。また逆に、偏光比が大きくなったとき(S偏光成分の光量が増加したとき)には、照射光量の増加に伴って検出光量も相関して増加することから、制御手段4では、1/2λ板22を透過するS偏光成分S1の光量が減少するような制御がなされ、その結果、照射光量が減少し、偏光比の変化前に対して照射光量が一定に保たれる。このようにして、検出手段3では、実際の照射光量と相関する検出光量が検出されると共に、実際に照射される偏光成分と同一の偏光成分の光のみが選択的に検出されるので、従来と比べてより高精度な光量調整がなされる。
ここで、図3は、半導体レーザ1からの射出レーザ光の偏光比と、上述した検出光量(光検出器32で検出されるS偏光成分S4の光量)および照射光量(被照射物5への照射に利用されるS偏光成分S2の光量)との関係の一例を表したものである。この図において、縦軸は光量を、横軸は射出レーザ光の偏光比をそれぞれ示しており、この特性図は、一例として射出レーザ光の偏光比が約50から約20まで減少した場合のものである。この図から分かるように、偏光比が減少した場合、P偏光成分の光量が増加することから、例えば従来のように検出手段3に偏光子31を設けない場合、すなわち偏光状態の変化を考慮しないで光量調整の制御を行った場合には、符号G12で示したように、P偏光成分の増加の影響を受けて、符号G10で示した照射光量との誤差が大きくなってしまう。これに対して、本実施の形態の照射装置では、検出手段3に偏光子31を設け、偏光状態の変化を考慮して光量調整の制御を行っているので、符号G11で示したように、符号G10で示した照射光量との誤差がほとんどなく、また照射光量が一定に保たれていることが分かる。なお、この偏光子31として、通常使用される消光比が200:1程度のものであれば、この照射光量と検出光量との誤差を約1.5%程度まで抑えることができる。
また、図4は、偏光子31の有無による照射光量と検出光量との関係の一例を表したものであり、縦軸は検出光量を、横軸は照射光量を、それぞれ示している。この図から、符号G21で示した偏光子31がある場合では、検出光量と実際の照射光量とが正の相関関係にあるのに対して、符号G22で示した偏光子31がない場合では、検出光量と実際の照射光量とが、負の相関関係にある。したがって、偏光子31を設けている本実施の形態の場合では照射光量の光量調整の制御を行うことができるが、偏光子31を設けていない従来の場合では、照射光量の光量調整の制御を行うことができないことが分かる。
以上のように、本実施の形態では、半導体レーザ1からの射出レーザ光における偏光状態の変化を利用して1/2λ板22が射出レーザ光の偏光状態を調整すると共に、調整された射出レーザ光のうちの被照射物5への照射には利用されない偏光ビームスプリッタ23の透過光から、実際に被照射物5への照射に利用される偏光成分(S偏光成分S2)に対応する偏光成分(S偏光成分S4)のみを選択的に検出し、この特定の偏光成分S4の検出結果に基づいて、1/2λ板22による光量の調整動作の制御を行うようにしたので、半導体レーザによる均一照射を高精度に行うことが可能となる。
また、偏光ビームスプリッタ23および1/4λ板24がアイソレータとして機能するようにしたので、被照射物5の被照射面からの反射光Lr1が半導体レーザ1へ到達するのを防止することができる。
さらに、半導体レーザ1をブロードエリア型のものから構成したので、高照射光量密度でアニール処理を行うことが可能となる。よって、レーザアニールに適した照射装置を構成することが可能となる。
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る照射装置の全体構成を表すものである。なお、この図において第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、第1の実施の形態と異なる照射光学系および検出手段についてのみ説明する。
本実施の形態の照射光学系は、ホモジナイザ21と1/2λ板22との間に、ホモジナイザ21側から、絞り26およびリレーレンズ27とをさらに設けると共に、偏光子31と光検出器32との間に、偏光子31側から、集光レンズ33および空間周波数フィルタ34を設けたものである。ここで、リレーレンズ27および集光レンズ33は、本発明における「共役像形成手段」の一具体例に対応する。
絞り26は、その開口を制御することにより、被照射物5に対する照射光の照射領域を調整し、線状ビームの長軸方向の領域成形を行うものである。これにより、例えば被照射物5が液晶表示装置や有機EL表示装置におけるTFTを作成するための基板である場合、例えばこの照射領域を1画素のサイズに合わせた長軸サイズに調整すると共に短軸方向にステージ6を走査することで、各画素が均一に照射される。
また、リレーレンズ27および集光レンズ33は、絞り26の位置に形成される均一化空間像71に対する共役像72を、空間周波数フィルタ34の位置に形成するものである。また、空間周波数フィルタ34は、集光レンズ33から光検出器32へ入射するS偏光成分S4のうち、所定の周波数領域の光のみを選択的に透過させるものである。このような構成により、絞り26における均一化空間像71と空間周波数フィルタ72における共役像72とが共役な配置関係にあることから、例えば絞り26によって被照射物5における照射領域が変更されたとしても、偏光成分S4の光は、全て空間周波数フィルタ34を透過する。したがって、絞り26により照射領域を偏光させたとしても、高精度かつ確実に照射光量の制御がなされる。また、空間周波数フィルタ34をこの位置に設けたことで、図5に示したように、例えば被照射物5からの反射光Lr2が光検出器32方向へ入射する場合でも、入射するのを防ぐことができる。
以上のように、本実施の形態では、照射光学系2において絞り26を設けるようにしたので、第1の実施の形態における効果に加え、被照射物5に対する照射光の照射領域を調整し、線状ビームの長軸方向の領域成形を行うことが可能となる。
また、検出手段3においてリレーレンズ27および集光レンズ33を設け、絞り26における均一化空間像71と空間周波数フィルタ72における共役像72とを共役な配置関係としたので、第1の実施の形態における効果に加え、絞り26により照射領域を変更させたとしても、高精度かつ確実に照射光量の制御を行うことができる。
なお、本実施の形態では、アイソレータとして機能する偏光ビームスプリッタ23および1/4λ板24を、リレーレンズ27と対物レンズ25との間に配置するのが望ましい。また、1/2λ板22は、リレーレンズ27よりも被照射物5側へ配置するのが望ましい。より平行光束に近い位置にこれらを配置するほうが、結像性能の低下をより効果的に防止することができるからである。
以上、第1および第2の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、半導体レーザ1をブロードエリア型のものから構成した場合について説明したが、半導体レーザ1の構成はこれには限られず、他のものから構成してもよい。
また、上記実施の形態では、照射装置の構成を具体的に挙げて説明したが、照射装置の構成はこれらの場合には限定されず、例えば各レンズ等に加えて、他のレンズ等を配置するようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る照射装置の全体構成を表すブロック図である。 図1に示した照射光学系および検出手段の部分構成を表す斜視図である。 射出レーザ光の偏光比と検出光量および照射光量との関係を表す特性図である。 偏光子の有無による照射光量と検出光量との関係を表す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る照射装置の全体構成を表すブロック図である。 従来の照射装置の構成の一例を表すブロック図である。 図6に示したエネルギー調整手段の構成の一例を表す模式図である。 従来の照射装置におけるエネルギー調整手段の構成の他の例を表す模式図である。
符号の説明
1…半導体レーザ、2…照射光学系、21…ホモジナイザ、22…1/2λ板、23…偏光ビームスプリッタ、24…1/4λ板、25…対物レンズ、26…絞り、27…リレーレンズ、3…検出手段、31…偏光子、32…光検出器、33…集光レンズ、34…空間周波数フィルタ、4…制御手段、41…演算部、42…制御部、5…被照射物、6…ステージ、71…均一化空間像、72…共役像、S0〜S4…S偏光成分、P0〜P4…P偏光成分、Dout…検出データ、Cout…演算結果、Sout…制御信号、Lr1,Lr2…反射光。

Claims (8)

  1. レーザ光を射出する半導体レーザ光源と、
    前記半導体レーザ光源から射出される射出レーザ光の偏光状態を変化させることでこの射出レーザ光の光量を調整すると共に、調整後の射出レーザ光における特定の偏光成分のみを用いて被照射物へ照射する照射光学系と、
    前記照射光学系により調整された射出レーザ光のうちの前記被照射物への照射には利用されない光から、前記特定の偏光成分に対応する偏光成分のみを選択的に検出する検出手段と、
    前記検出手段による特定の偏光成分の検出結果に基づいて、前記被照射物への照射光の光量が一定に保たれるように前記照射光学系の調整動作を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする照射装置。
  2. 前記照射光学系は、
    前記射出レーザ光の偏光を調整する1/2λ板と、
    前記1/2λ板と前記被照射物との間に配置され、前記調整後の射出レーザ光における特定の偏光成分のみを用いて被照射物へ照射する偏光ビームスプリッタおよび1/4λ板とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の照射装置。
  3. 前記偏光ビームスプリッタおよび前記1/4λ板は、前記被照射物で反射された前記照射光が前記半導体レーザ光源まで戻るのを防ぐアイソレータとして機能している
    ことを特徴とする請求項2に記載の照射装置。
  4. 前記照射光学系は、前記射出レーザ光の光束を均一化して均一化空間像を生成すると共にこの均一化空間像をなす光束を前記1/2λ板へ供給する均一化光学系と、
    前記均一化空間像の生成位置に配置され、前記被照射物に対する照射領域を調整する絞りと、
    前記均一化空間像を投影して前記被照射物へ照射する投影光学系とを含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の照射装置。
  5. 前記検出手段は、
    前記調整後の射出レーザ光のうちの前記被照射物への照射には利用されない光から、前記特定の偏光成分に対応する偏光成分のみを選択的に透過する偏光光学系と、
    前記偏光光学系を透過した光を検出する光検出器とを含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の照射装置。
  6. 前記検出手段は、
    前記均一化空間像に対する共役像を形成する共役像形成手段と、
    前記共役像の形成位置に配置され、所定の周波数領域の光のみを選択的に透過する空間周波数フィルタとを含む
    ことを特徴とする請求項5に記載の照射装置。
  7. 前記制御手段は、前記特定の偏光成分の検出結果に基づいて前記1/2λ板を回転させることで前記射出レーザ光の偏光状態を変化させ、前記照射光の光量が一定に保たれるように制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の照射装置。
  8. 前記半導体レーザ光源が、ブロードエリア型の半導体レーザにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の照射装置。
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