JP2007022760A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 感光体ドラムが連続用紙を吸着する影響を低下させ、連続用紙を安定して搬送する。
【解決手段】 吸引装置40が、搬送される連続用紙Pを吸引することにより、例えば、連続用紙Pへ張力を付与したり、連続用紙Pへ抵抗(ブレーキ)を加えたり、連続用紙Pの浮き上がりを防止したりして、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75が連続用紙Pの送り孔に係合する係合状態を維持する。これにより、感光体ドラム20が連続用紙Pを吸着して、連続用紙Pを感光体ドラム20側へ引っ張っても、連続用紙Pは、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75から外れることなく、適正な搬送経路で搬送される。従って、感光体ドラム20が連続用紙Pを吸着する影響を低下させ、連続用紙Pを安定して搬送することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 吸引装置40が、搬送される連続用紙Pを吸引することにより、例えば、連続用紙Pへ張力を付与したり、連続用紙Pへ抵抗(ブレーキ)を加えたり、連続用紙Pの浮き上がりを防止したりして、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75が連続用紙Pの送り孔に係合する係合状態を維持する。これにより、感光体ドラム20が連続用紙Pを吸着して、連続用紙Pを感光体ドラム20側へ引っ張っても、連続用紙Pは、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75から外れることなく、適正な搬送経路で搬送される。従って、感光体ドラム20が連続用紙Pを吸着する影響を低下させ、連続用紙Pを安定して搬送することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、連続用紙へ画像を形成する画像形成装置に関する。
連続用紙へ画像を形成する画像形成装置の一例としては、連続用紙の側縁部に形成された送り孔に、搬送トラクタのトラクタピンを係合させて連続用紙を搬送する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。
特許文献2の画像形成装置では、連続用紙へ転写される画像を担持する像担持体に対向配置された転写ガイドが、連続用紙が像担持体の表面に接触するように、連続用紙を転写位置へ案内する。
転写位置では、転写帯電器が連続用紙へ転写電流を印加することによって、像担持体上のトナー画像が連続用紙へ転写される。
このように、トナー画像が転写される際に、連続用紙へ転写電流が印加されると共に、連続用紙と像担持体とが接触するため、連続用紙と像担持体との間には、静電的な吸着力が発生する。
この吸着力は、連続用紙の幅が広くなれば、連続用紙と像担持体との接触面積が大きくなるため、その分大きくなる。
このため、幅広の連続用紙を搬送すると、連続用紙が像担持体に引っ張られ、連続用紙が適正な搬送経路から外れ、印字ズレが発生したり、書き出し精度が低下したりする。
特開2002−68549号公報
特開2003−186316号公報
本発明は、上記事実を考慮し、像担持体が連続用紙を吸着する影響を低下させ、連続用紙を安定して搬送することを目的とする。
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、連続用紙へ転写される画像を担持する像担持体と、前記連続用紙の送り孔へピンを係合させて、該連続用紙を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送される前記連続用紙を吸引することにより、前記搬送手段のピンが前記連続用紙の送り孔に係合する係合状態を維持する吸引手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成では、像担持体が担持する画像が、連続用紙へ転写される。搬送手段が、連続用紙の送り孔へピンを係合して連続用紙を搬送する。吸引手段が、搬送手段で搬送される連続用紙を吸引することにより、例えば、連続用紙へ張力を付与したり、連続用紙へ抵抗(ブレーキ)を加えたり、連続用紙の浮き上がりを防止したりして、搬送手段のピンが連続用紙の送り孔に係合する係合状態を維持する。
これにより、像担持体が連続用紙を吸着して、連続用紙を像担持体側へ引っ張っても、連続用紙は、搬送手段のピンから外れることなく、適正な搬送経路で搬送される。従って、請求項1の発明によれば、像担持体が連続用紙を吸着する影響を低下させ、連続用紙を安定して搬送することができる。
請求項1に係る吸引手段は、請求項2に記載のように、像担持体より用紙搬送方向上流側で連続用紙を吸引する吸引手段であってもよい。
また、請求項1に係る吸引手段は、請求項3に記載のように、像担持体より用紙搬送方向下流側で連続用紙を吸引する吸引手段であってもよい。
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、請求項1〜3のいずれか1項の構成において、前記吸引手段が、前記像担持体が担持する画像が前記連続用紙へ転写される際に発生するオゾンを吸引して装置外へ排出することを特徴とする。
この構成では、吸引手段が、像担持体が担持する画像が連続用紙へ転写される際に発生するオゾンを吸引して装置外へ排出する。
このように、吸引手段がオゾンの排出を兼ねるので、別途、オゾンを排出する部材を設ける必要がなく、装置構成を簡素化できる。また、装置の構成部品の部品点数が減らせるので、装置の製造コストを下げることができる。
本発明の請求項5に係る画像形成装置は、請求項1〜4のいずれか1項の構成において、前記吸引手段の吸引口に設けられ、前記連続用紙へ接触して前記連続用紙を用紙搬送方向下流へ案内するガイドを備えたことを特徴とする。
この構成では、吸引手段の吸引口に設けられたガイドが、連続用紙へ接触して連続用紙を用紙搬送方向下流へ案内する。
このため、吸引手段が連続用紙を吸引することにより、連続用紙へ付与される吸引力に加えて、ガイドが連続用紙へ接触することにより、発生する摩擦力が連続用紙へ付与される。
連続用紙へ吸引力のみが付与される場合は、連続用紙のコシ等により、連続用紙へ働く吸引力にばらつきが発生するときがあるが、吸引力に加えて摩擦力を連続用紙へ付与することにより、連続用紙へ付与する力を安定させることができる。
本発明の請求項6に係る画像形成装置は、請求項1〜5のいずれか1項の構成において、前記搬送手段で搬送される連続用紙と前記吸引手段の吸引口との間にギャップが形成されていることを特徴とする。
この構成では、搬送手段で搬送される連続用紙と、吸引手段の吸引口との間にギャップが形成されている。このため、コシのある連続用紙は、吸引手段に吸引されても、吸引の影響を受けず、吸引手段の吸引口上をそのまま通過する。一方、コシのない連続用紙は、吸引手段の吸引口に吸い寄せられ、吸引力が連続用紙へ付与される。
像担持体が吸着して、連続用紙を像担持体側へ引っ張る影響は、コシのない(曲率分離しにくい)連続用紙が受けやすい。上記のように、ギャップを形成することにより、複雑な制御をすることなく、コシのない連続用紙へ選択的に吸引力を付与できる。
本発明は、上記構成としたので、像担持体が連続用紙を吸着する影響を低下させ、連続用紙を安定して搬送することができる。
以下に、本発明の画像形成装置に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
〔第1実施形態〕
本実施形態に係る画像形成装置10は、幅方向両端部(側縁部)に複数の送り孔が長手方向へ沿って形成された連続用紙Pを図1の矢印A方向へ搬送し、その連続用紙Pへ画像を形成する装置である。画像形成装置10は、図1に示すように、各構成部品が収容される装置筐体12を備えている。
〔第1実施形態〕
本実施形態に係る画像形成装置10は、幅方向両端部(側縁部)に複数の送り孔が長手方向へ沿って形成された連続用紙Pを図1の矢印A方向へ搬送し、その連続用紙Pへ画像を形成する装置である。画像形成装置10は、図1に示すように、各構成部品が収容される装置筐体12を備えている。
この装置筐体12には、連続用紙へ転写される画像を担持する像担持体としての感光体ドラム20が設けられている。感光体ドラム20は、図示しない駆動部によって、図1の矢印B方向へ回転する構成となっている。
感光体ドラム20の周囲には、感光体ドラム20の回転方向上流側から順に、感光体ドラム20の表面を帯電させる帯電装置50と、感光体ドラム20へ露光して感光体ドラム20上に潜像を形成する露光装置52と、感光体ドラム20上に形成された潜像へトナーを付着させて現像する現像装置54と、感光体ドラム20の表面に残留する残留トナーを除去するクリーナ29と、感光体ドラム20の表面を除電させる除電LED27と、が設けられている。
感光体ドラム20に対向する横方向には、感光体ドラム20上に形成されたトナー画像を所定の転写位置で連続用紙Pへ転写する転写帯電器22が設けられている。転写帯電器22は、転写電流を連続用紙Pへ印加することにより、感光体ドラム20上に形成されたトナー画像のトナーと反対の極性に連続用紙Pを帯電させて、トナー画像を連続用紙Pへ転写する。
この転写帯電器22を挟むように、転写帯電器22の用紙搬送方向上流側及び下流側には、連続用紙Pが感光体ドラム20の表面に接触するように、連続用紙Pを湾曲状にして保持する転写ガイド23が設けられている。
感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側には、連続用紙Pに転写されたトナー画像を定着させるフラッシュ定着装置21が設けられている。フラッシュ定着装置21は、フラッシュランプ21Aを発光させ、その熱でトナーを溶かして連続用紙Pへトナー画像を定着させる。
フラッシュ定着装置21と転写ガイド23との間には、連続用紙Pの送り孔へトラクタピン74を係合させて連続用紙Pを搬送する第1搬送トラクタ16が設けられている。
感光体ドラム20より用紙搬送方向上流側には、連続用紙Pの送り孔へトラクタピン75を係合させて連続用紙Pを搬送する第2搬送トラクタ18が設けられている。
第1搬送トラクタ16と第2搬送トラクタ18との間には、第1搬送トラクタ16及び第2搬送トラクタ18へ駆動力を付与する駆動モータ17が設けられている。
第1搬送トラクタ16は、図2に示すように、用紙搬送方向に沿って配置された2つのプーリ16A、16Bに巻き掛けられた一対の駆動トラクタベルト64を備えている。この駆動トラクタベルト64は、連続用紙Pの幅方向両端部側にそれぞれ配設されている(図2では片側のみ図示)。第2搬送トラクタ18も同様に、2つのプーリ18A、18Bに巻き掛けられた一対の駆動トラクタベルト65を備え、駆動トラクタベルト65は、連続用紙Pの幅方向両端部側にそれぞれ配設されている。
第1搬送トラクタ16のプーリ16B及び第2搬送トラクタ18のプーリ18Aに、駆動モータ17のワイヤ17Aが巻き掛けられ、駆動モータ17が回転することにより、第1搬送トラクタ16のプーリ16B及び第2搬送トラクタ18のプーリ18Aが回転し、駆動トラクタベルト64及び駆動トラクタベルト65がそれぞれ周回移動する。
駆動トラクタベルト64及び駆動トラクタベルト65が周回移動して、駆動トラクタベルト64上のトラクタピン74及び駆動トラクタベルト65上のトラクタピン75がそれぞれ、連続用紙Pの送り孔と係合することにより、第1搬送トラクタ16及び第2搬送トラクタ18は、連続用紙Pを保持しながら、連続用紙Pを矢印A方向へ搬送する。
また、図1に示すように、フラッシュ定着装置21の用紙搬送方向下流側には、画像が形成された(印刷処理された)連続用紙Pをストックするスタッカ80が設けられている。
このスタッカ80へ連続用紙Pを挟持搬送する複数のスカッフローラ26が設けられている。このスカッフローラ26が連続用紙Pを搬送する際は、スカッフローラ26の間で、連続用紙Pが滑るように、連続用紙Pが挟持され、連続用紙Pの第1搬送トラクタ16から下流側の部分へ張力が付与される。
なお、第2搬送トラクタ18より用紙搬送方向上流側には、画像形成(印刷処理)前の連続用紙Pを収容するホッパー82が設けられている。
また、ホッパー82と第2搬送トラクタ18との間には、連続用紙Pを略円筒状に湾曲した搬送経路に沿って案内する部分円筒状のRガイド部86が設けられている。
また、装置筐体12には、各部を制御するコントローラー88と、各種電源90、92等が配設されている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の一連の印刷動作(画像形成動作)について説明する。
感光体ドラム20は、図示しない駆動部によって矢印B方向へ回転し、まず、その表面が帯電装置50によって略均一に帯電される。そして、露光装置52によって露光され、感光体ドラム20の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。次いで、この静電潜像が現像装置54によって現像され、感光体ドラム20の表面にトナー画像が形成される。
なお、トナー画像を転写後の感光体ドラム20の表面に残留している残留トナーは、クリーナ29によって除去されると共に、感光体ドラム20の表面は、除電LED27によって除電される。
一方、搬送経路にセットされた連続用紙Pは、その送り孔に、第1搬送トラクタ16のトラクタピン74及び第2搬送トラクタ18のトラクタピン75が係合して、図1の矢印A方向へ搬送される。
搬送される連続用紙Pの各ページは、ホッパー82からRガイド部86を通過し、転写帯電器22と感光体ドラム20との間に導入される。
転写帯電器22と感光体ドラム20との間に導入される際は、連続用紙が感光体ドラム20の表面に接触するように、転写ガイド23が連続用紙Pを湾曲状にして保持する。
転写帯電器22と感光体ドラム20との間に導入された連続用紙Pは、転写帯電器22によって、転写電流が印加されて、トナー画像を形成するトナーとは反対の極性に帯電される。これにより、感光体ドラム20表面のトナー画像が、連続用紙Pに転写される。
トナー画像が転写された連続用紙Pの各ページは、更に、フラッシュ定着装置21へ搬送され、フラッシュ定着装置21においてフラッシュ光を照射されることにより瞬間的に加熱される。これにより、トナーが溶融してトナー画像が連続用紙Pの表面に定着される。トナー画像が定着された連続用紙Pは、スカッフローラ26によって、スタッカ80へ送られる。
ここで、第1搬送トラクタ16及び第2搬送トラクタ18で搬送される連続用紙Pを吸引することにより、第1搬送トラクタ16のトラクタピン74、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75が連続用紙Pに係合する係合状態を維持する吸引手段について説明する。
図2に示すように、吸引手段としての吸引装置40が、第2搬送トラクタ18より用紙搬送方向上流側であって、第2搬送トラクタ18の近傍に配置されている。
この吸引装置40は、転写ガイド23で湾曲状に保持される連続用紙Pの外周側、すなわち、連続用紙Pの記録面側を吸引する位置に設けられている。
なお、吸引装置40は、転写ガイド23で湾曲状に保持される連続用紙Pの内周側(第2搬送トラクタ18のある側)、すなわち、連続用紙Pの非記録面側を吸引する位置に設けられていてもよい。
吸引装置40は、図3に示すように、連続用紙Pに対向する位置に吸引口42Aが形成された吸引装置本体42を備えている。吸引装置本体42の下部には、吸引装置本体42内の空気を排出するファン44が設けられている。ファン44には、図示しない駆動部が接続されている。
ファン44が駆動部により駆動すると、吸引装置本体42内の空気が排出され、吸引装置本体42内が負圧となる。これにより、吸引口42Aに連続用紙Pが吸い寄せられるように、連続用紙Pが吸引される。なお、図2の矢印D及び図3に図示の矢印は空気の流れを示す。
次に、第1実施形態の作用を説明する。
感光体ドラム20上に形成されたトナー画像が連続用紙Pへ転写される際に、連続用紙へ転写電流が印加されると共に、連続用紙と感光体ドラム20とが接触するため、連続用紙Pと感光体ドラム20との間には、静電的な吸着力が発生して、図4に示すように、吸引装置40が設けられていない画像形成装置では、感光体ドラム20側に連続用紙Pが引っ張られる(図4の矢印F方向参照)。
このとき、第2搬送トラクタ18が連続用紙Pを保持する保持力が弱いと、トラクタピン75から連続用紙Pが外れる場合、または、ピン孔ガレが発生する場合がある。
これに対して、第1実施形態では、第2搬送トラクタ18の用紙搬送方向上流側に配置された吸引装置40が、連続用紙Pを吸引することにより(図2の矢印E参照)、感光体ドラム20側に引っ張られる連続用紙Pへ抵抗(ブレーキ)を加え、連続用紙Pへ張力が付与される。
このため、感光体ドラム20側へ引っ張られる引張力に対抗する反対方向の力が、連続用紙Pへ付与されると共に、連続用紙Pの第2搬送トラクタ18からの浮き上がりが防止され、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75が連続用紙Pに係合する係合状態が維持される。
これにより、連続用紙Pは、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75から外れることなく、第2搬送トラクタ18に保持され、適正な搬送経路で搬送される。
従って、本実施形態によれば、感光体ドラム20が連続用紙Pを吸着する影響を低下させ、連続用紙Pを安定して搬送することができるので、印字ズレの発生、書き出し精度の低下が防止できる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。また、画像形成装置の全体構成は、第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。また、画像形成装置の全体構成は、第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
第1実施形態では、吸引装置40は、感光体ドラム20より用紙搬送方向上流側に設けられていたが、第2実施形態では、図5に示すように、感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側に、吸引装置46が設けられている。
感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側の吸引装置46は、第1搬送トラクタ16より用紙搬送方向下流側であって、第1搬送トラクタ16の近傍に配置されており、転写ガイド23で湾曲状に保持される連続用紙Pの内周側(第1搬送トラクタ16のある側)、すなわち、連続用紙Pの非記録面側を吸引する位置に設けられている。
この吸引装置46は、第1実施形態の吸引装置40と同一構成とされており、ファン48が駆動部により駆動すると、吸引装置本体60内の空気が排出され、吸引装置本体60内が負圧となる。これにより、吸引口60Aに連続用紙Pが吸い寄せられるように、連続用紙Pが吸引される。なお、図5の矢印Dは空気の流れを示す。
次に、第2実施形態の作用を説明する。
感光体ドラム20上に形成されたトナー画像が連続用紙Pへ転写される際に、連続用紙へ転写電流が印加されると共に、連続用紙と感光体ドラム20とが接触するため、連続用紙Pと感光体ドラム20との間には、静電的な吸着力が発生して、図4に示すように、吸引装置46が設けられていない画像形成装置では、感光体ドラム20側に連続用紙Pが引っ張られる(図4の矢印F方向参照)。
このとき、第1搬送トラクタ16が連続用紙Pを保持する保持力が弱いと、または、第1搬送トラクタ16より用紙搬送方向下流側にあるスカッフローラ26が連続用紙Pへ付与する張力が弱いと、トラクタピン74から連続用紙Pが外れる場合、または、ピン孔ガレが発生する場合がある。
これに対して、第2実施形態では、第1搬送トラクタ16の用紙搬送方向下流側に配置された吸引装置46が、連続用紙Pを吸引することにより(図5の矢印G参照)、感光体ドラム20側に引っ張られる連続用紙Pへ抵抗(ブレーキ)を加え、連続用紙Pへ張力が付与される。
このため、感光体ドラム20側へ引っ張られる引張力に対抗する反対方向の力が、連続用紙Pへ付与されると共に、連続用紙Pの第1搬送トラクタ16からの浮き上がりが防止され、第1搬送トラクタ16のトラクタピン74が連続用紙Pに係合する係合状態が維持される。
これにより、連続用紙Pは、第1搬送トラクタ16のトラクタピン74から外れることなく、第1搬送トラクタ16に保持され、適正な搬送経路で搬送される。
従って、第2実施形態によれば、感光体ドラム20が連続用紙Pを吸着する影響を低下させ、連続用紙Pを安定して搬送することができるので、印字ズレの発生、書き出し精度の低下が防止できる。
なお、感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側に設けられる吸引装置46は、図6に示すように、感光体ドラム20より用紙搬送方向上流側に設けられる吸引装置40と同時に設けてもよい。この構成によれば、第1実施形態及び第2実施形態の両方の作用効果を奏する。
また、吸引装置46は、転写ガイド23で湾曲状に保持される連続用紙Pの外周側、すなわち、連続用紙Pの記録面側を吸引する位置に設けられている構成であってもよい。ただし、連続用紙Pを吸引することにより、転写後のトナー画像のトナーも吸引されてしまうことを考慮すると、上述したように、連続用紙Pの非記録面側を吸引する位置に設けられている構成が望ましい。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。また、画像形成装置の全体構成は、第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。また、画像形成装置の全体構成は、第1実施形態と同一であるので、説明を省略する。
感光体ドラム20より用紙搬送方向上流側及び下流側の両方で吸引する吸引手段として、第3実施形態では、図7に示すように、感光体ドラム20より用紙搬送方向上流側であって、第2搬送トラクタ18の用紙搬送方向下流側で吸引すると共に、感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側であって、第1搬送トラクタ16の用紙搬送方向上流側で吸引する吸引装置62が設けられている。
この吸引装置62には、単一のファン66を備えられている。感光体ドラム20より用紙搬送方向上流側で吸引する吸引口68Aが、用紙搬送方向上流側の転写ガイド23に形成され、感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側で吸引する吸引口68Bが、用紙搬送方向下流側の転写ガイド23に形成されている。
その他の構成は、第1実施形態の吸引装置40と同一構成とされており、ファン66が駆動部により駆動すると、吸引装置本体60内の空気が排気され、吸引装置本体68内が負圧となる。これにより、吸引口68A及び吸引口68Bに連続用紙Pが吸い寄せられるように、連続用紙Pが吸引される。なお、図7の矢印Dは空気の流れを示す。
次に、第3実施形態の作用を説明する。
感光体ドラム20上に形成されたトナー画像が連続用紙Pへ転写される際に、連続用紙へ転写電流が印加されると共に、連続用紙と感光体ドラム20とが接触するため、連続用紙Pと感光体ドラム20との間には、静電的な吸着力が発生して、図4に示すように、吸引装置62が設けられていない画像形成装置では、感光体ドラム20側に連続用紙Pが引っ張られる(図4の矢印F方向参照)。
これに対して、第3実施形態では、感光体ドラム20より用紙搬送方向上流側の吸引口68Aで連続用紙Pを吸引することにより、感光体ドラム20側に引っ張られる連続用紙Pへ抵抗(ブレーキ)を加え、感光体ドラム20側へ引っ張られる引張力に対抗する反対方向の力が、連続用紙Pへ付与され(図7の矢印I参照)、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75が連続用紙Pに係合する係合状態が維持される。
また、感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側の吸引口68Bで連続用紙Pを吸引することにより、感光体ドラム20側へ引っ張られる連続用紙Pを感光体ドラム20から引き離す力が、連続用紙Pへ付与され(図7の矢印H参照)、第1搬送トラクタ16のトラクタピン74が連続用紙Pに係合する係合状態が維持される。
これにより、連続用紙Pは、第1搬送トラクタ16のトラクタピン74及び第2搬送トラクタ18のトラクタピン75から外れることなく、第1搬送トラクタ16及び第2搬送トラクタ18に保持され、適正な搬送経路で搬送される。
従って、第3実施形態によれば、感光体ドラム20が連続用紙Pを吸着する影響を低下させ、連続用紙Pを安定して搬送することができるので、印字ズレの発生、書き出し精度の低下が防止できる。
また、第1搬送トラクタ16でピン孔ガレが発生するため、従来の構成では、スカッフローラ26が連続用紙Pへ付与する張力を強くできなかったが、感光体ドラム20より用紙搬送方向下流側であって、第1搬送トラクタ16の用紙搬送方向上流側で吸引することにより、スカッフローラ26が連続用紙Pへ付与する張力を強くすることが可能となり、この張力を強くすることにより第1搬送トラクタ16より用紙搬送方向下流側においても、連続用紙Pの搬送の安定化が可能となる。
なお、第3実施形態の吸引装置62は、感光体ドラム20上の画像が連続用紙Pへ転写される際に発生するオゾンを吸引して装置外へ排出する吸引装置63としてもよい。
吸引装置63では、図8に示すように、更に、転写の際、発生するオゾンを吸引する吸引口68Cが転写帯電器22の近傍に設けられ、吸引したオゾンを装置筐体12外へ排気するための排気ダクト70を備えられている。
この構成では、吸引装置63がオゾンの排出を兼ねるので、別途、オゾンを排出する部材を設ける必要がなく、装置構成を簡素化できる。また、装置の構成部品の部品点数が減らせるので、装置の製造コストを下げることができる。
〔第1変形例〕
次に、上記の第1実施形態で説明した吸引装置40の第1変形例を説明する。
次に、上記の第1実施形態で説明した吸引装置40の第1変形例を説明する。
第1変形例では、図9に示すように、吸引装置40の吸引口42Aに、連続用紙Pへ接触して連続用紙Pを用紙搬送方向下流へ案内するガイド72が設けられている。ガイド72には、ファン44が吸引した空気が通気するスリット状の通気孔72Aが形成されている。
この構成によれば、吸引装置40の吸引口42Aに設けられたガイド72が、連続用紙Pへ接触して連続用紙Pを用紙搬送方向下流へ案内する。このため、吸引装置40が連続用紙Pを吸引することにより、連続用紙Pへ付与される吸引力に加えて、ガイド72が連続用紙Pへ接触することにより、発生する摩擦力が連続用紙Pへ付与される。
連続用紙Pへ吸引力のみが付与される場合は、連続用紙Pのコシ等により、連続用紙Pへ働く吸引力にばらつきが発生するときがあるが、吸引力に加えて摩擦力を連続用紙Pへ付与することにより、連続用紙Pへ付与する力を安定させることができる。
これにより、確実に、感光体ドラム20側へ引っ張られる引張力と反対方向の力が、連続用紙Pへ付与され、第2搬送トラクタ18のトラクタピン75が連続用紙Pに係合する係合状態が維持される。
なお、この第1変形例は、第1実施形態で説明した吸引装置40に限られず、第2実施形態で説明した吸引装置46、第3実施形態で説明した吸引装置62、63においても適用することができる。
〔第2変形例〕
次に、上記の第1実施形態で説明した吸引装置40の第2変形例を説明する。
次に、上記の第1実施形態で説明した吸引装置40の第2変形例を説明する。
第2変形例では、図10(A)に示すように、搬送される連続用紙Pと、吸引装置40の吸引口42Aとの間にギャップSが形成されている。
このため、コシのある連続用紙Pは、吸引装置40に吸引されても、吸引の影響を受けずに、吸引装置40の吸引口42A上をそのまま通過する(図10(A)参照)。一方、コシのない連続用紙Pは、吸引装置40の吸引口42Aに吸い寄せられ、吸引力が連続用紙Pへ付与される(図10(B)参照)。
感光体ドラム20が吸着して、連続用紙Pを感光体ドラム20側へ引っ張る影響は、コシのない(曲率分離しにくい)連続用紙Pが受けやすい。従って、ギャップSを形成することにより、複雑な制御をすることなく、コシのない連続用紙Pへ選択的に吸引力を付与できる。
なお、この第2変形例は、第1実施形態で説明した吸引装置40に限られず、第2実施形態で説明した吸引装置46、第3実施形態で説明した吸引装置62、63においても適用することができる。
10 画像形成装置
16 第1搬送トラクタ(搬送手段)
18 第2搬送トラクタ(搬送手段)
20 感光体ドラム(像担持体)
42 吸引装置(吸引手段)
46 吸引装置(吸引手段)
62 吸引装置(吸引手段)
63 吸引装置(吸引手段)
72 ガイド
74 トラクタピン(ピン)
75 トラクタピン(ピン)
P 連続用紙
S ギャップ
16 第1搬送トラクタ(搬送手段)
18 第2搬送トラクタ(搬送手段)
20 感光体ドラム(像担持体)
42 吸引装置(吸引手段)
46 吸引装置(吸引手段)
62 吸引装置(吸引手段)
63 吸引装置(吸引手段)
72 ガイド
74 トラクタピン(ピン)
75 トラクタピン(ピン)
P 連続用紙
S ギャップ
Claims (6)
- 連続用紙へ転写される画像を担持する像担持体と、
前記連続用紙の送り孔へピンを係合させて、該連続用紙を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段で搬送される前記連続用紙を吸引することにより、前記搬送手段のピンが前記連続用紙の送り孔に係合する係合状態を維持する吸引手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記吸引手段は、前記像担持体より用紙搬送方向上流側で前記連続用紙を吸引することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記吸引手段は、前記像担持体より用紙搬送方向下流側で前記連続用紙を吸引することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記吸引手段は、前記像担持体が担持する画像が前記連続用紙へ転写される際に発生するオゾンを吸引して装置外へ排出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記吸引手段の吸引口に設けられ、前記連続用紙へ接触して前記連続用紙を用紙搬送方向下流へ案内するガイドを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記搬送手段で搬送される連続用紙と前記吸引手段の吸引口との間にギャップが形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005207571A JP2007022760A (ja) | 2005-07-15 | 2005-07-15 | 画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9025978B2 (en) | 2011-05-27 | 2015-05-05 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus and method of forming image |
JP6176374B1 (ja) * | 2016-08-01 | 2017-08-09 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置及び画像読取り装置 |
-
2005
- 2005-07-15 JP JP2005207571A patent/JP2007022760A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9025978B2 (en) | 2011-05-27 | 2015-05-05 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus and method of forming image |
JP6176374B1 (ja) * | 2016-08-01 | 2017-08-09 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置及び画像読取り装置 |
JP2018020456A (ja) * | 2016-08-01 | 2018-02-08 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置及び画像読取り装置 |
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