JP2007022483A - ハイブリッド変速機のモード遷移制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モード遷移途中での変更があったときにも、スムーズにモード遷移を行うことができるハイブリッド変速機のモード遷移制御方法。
【解決手段】無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法にて、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったとき、モード遷移状態が、準備変速から油圧締結中状態では、元のモードに戻り、油圧締結中からトルク再配分状態では、固定変速比モードへの遷移を完了させて無段変速比モードへの遷移を開始する。また固定変速比モードから無段変速比モードへの遷移中に、目標が固定変速比モードに変わったとき、遷移状態が準備トルク配分から油圧開放の状態では、もとの固定変速比モードに戻り、油圧開放から完了変速の状態では、無段変速比モードへの遷移を完了させ、改めて固定変速比モードへの遷移を開始する。
【選択図】図1
【解決手段】無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法にて、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったとき、モード遷移状態が、準備変速から油圧締結中状態では、元のモードに戻り、油圧締結中からトルク再配分状態では、固定変速比モードへの遷移を完了させて無段変速比モードへの遷移を開始する。また固定変速比モードから無段変速比モードへの遷移中に、目標が固定変速比モードに変わったとき、遷移状態が準備トルク配分から油圧開放の状態では、もとの固定変速比モードに戻り、油圧開放から完了変速の状態では、無段変速比モードへの遷移を完了させ、改めて固定変速比モードへの遷移を開始する。
【選択図】図1
Description
本発明は、無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法に関するものである。
従来、複数存在するギヤやその組合せを切り換えて、主たる動力源(エンジン)から負荷(タイヤ)への減速比を離散的に選択するのが変速機であった。そのうち、主たる動力源の出力と変速機入力との間に締結開放装置(クラッチ)をもち、変速中は駆動トルクの伝達が断絶するのが手動変速機(MT)と呼ばれるものである。これに対し、ギヤの組合せを変速機内の一つないし複数の締結開放装置の順序的かつ協調的な操作によって行うのが自動変速機(AT)と呼ばれているものである。近年、これらに加えて、エンジンとモータとの駆動トルクを選択されたギヤ比によって加算することで最終的な駆動トルクとする、いわゆるハイブリッド変速機が登場している。
このハイブリッド変速機は、(1)エンジンからタイヤにつながる出力軸への減速比を段階的または連続的にかえることが出来る、(2)エンジンから出力軸へのトルク伝達経路上の一点または複数点、あるいは、それに歯車伝達装置などを介してモータを配置し、これによりモータトルクを加算して最終的な出力軸トルクとする、という二つの機能を有する。さらに複雑な変速機においては、油圧クラッチなどの締結開放要素をトルク伝達経路上に設け、これを適時開放することで、エンジントルク・モータトルクそれぞれの電圧経路の切り換えを行うものがある。例えば、特許文献1には、そのようなハイブリッド変速機の制御シーケンスが示されている。
特開平10−174209号公報
この技術によれば、クラッチの締結においては、軸の回転数制御により油圧クラッチ回転数をゼロ付近にし、次にクラッチを締結し、その後エンジントルクとモータトルクとを徐々に協調的に変化させることにより、次の運転モードへの遷移を完了させている。逆にクラッチの開放においては、クラッチの締結力を微小に下げると共にエンジントルクをステップ状に変化させ、クラッチの油圧と摩擦から決定される伝達可能トルクを伝達トルクが上回った時点でクラッチのすべりが発生し、これを検知してモータを回転数制御に切り換えることにより、クラッチ締結モードから開放モードへ移行している。
また、特許文献2においては、変速中に油圧操作を禁止する、油圧操作中には変速を禁止する、トルク分配変更中には油圧操作を禁止する、油圧操作中にはトルク分配を禁止する、ことにより駆動力の変動を防止する技術が用いられている。
特開平10−2241号公報
これらの従来技術においては、燃費最適などの最適動作点や最適なモードが上位より指令され、それを実現するにあたり、トルク分配率・油圧状態・変速比の変更が必要となるが、これらがお互いに他を禁止しているため、スムーズな変更が出来ず時間もかかる。また、モードの変更要求に基づき変更中に、ドライバのアクセル操作や車速の変化などでさらなるモード変更が要求されたとき(元のモードへ戻る要求も含む)、一度モード変更を完了してから次の変更に対応するため、スムーズな変更ができにくい。
そのため、モード遷移途中での目標モード変更があったとき、特に、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったときや、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが固定変速比モードに変わったときの、好適なモード遷移制御方法の確立が望まれていた。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、モード遷移途中での目標モード変更があったとき、特に、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったときや、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが固定変速比モードに変わったときにおいても、スムーズにモード遷移を行うことができるハイブリッド変速機のモード遷移制御方法を提供しようとするものである。
本発明の第1発明に係るハイブリッド変速機のモード遷移制御方法は、無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法において、準備変速、油圧締結、トルク再配分を順に実施してなる、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備変速から油圧締結中(締結完了前)の状態では、もとの無段変速比モードに戻り、(2)油圧締結中(締結完了後)からトルク再配分の状態では、固定変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて無段変速比モードへのモード遷移を開始することを特徴とするものである。
また、本発明の第2発明に係るハイブリッド変速機のモード遷移制御方法は、無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法において、準備トルク配分、油圧開放、完了変速を順に実施してなる、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが固定変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備トルク配分から油圧開放(開放完了前)の状態では、もとの固定変速比モードに戻り、(2)油圧開放(開放完了後)から完了変速の状態では、無段変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて固定変速比モードへのモード遷移を開始することを特徴とするものである。
本発明では、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備変速から油圧締結中(締結完了前)の状態では、もとの無段変速比モードに戻り、(2)油圧締結中(締結完了後)からトルク再配分の状態では、固定変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて無段変速比モードへのモード遷移を開始することにより(第1発明)、あるいは、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが固定変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備トルク配分から油圧開放(開放完了前)の状態では、もとの固定変速比モードに戻り、(2)油圧開放(開放完了後)から完了変速の状態では、無段変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて固定変速比モードへのモード遷移を開始することにより(第2発明)、モード遷移途中での目標モード変更があったときでも、スムーズにモード遷移を行うことができるハイブリッド変速機のモード遷移制御方法を得ることができる。
なお、本発明の第1発明の好適例として、油圧締結完了前(スリップ中)でもとの無段変速比モードに戻る場合、無段変速比モードのトルク指令に対し、締結油圧瞬時値(と速度値(極性を含め))から推定される伝達トルクに対して、これが駆動力に影響を与えないようにモータにより補償することがある。また、本発明の第1発明および第2発明の好適例として、油圧ブレーキ・クラッチによる締結、開放、スリップ中の油圧状態の判定を、締結すべき2要素間の油圧ブレーキ・クラッチにおける締結油圧値および締結すべき2要素間の速度差の絶対値に基づき行うことがある。いずれの場合も、本発明をより好適に実施することができる。
以下に、この発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。まず、本発明の対象となるハイブリッドシステム構成、ハイブリッドシステムの特徴、運転モードについて順に説明する。
[ハイブリッドシステム構成について]
図1は本発明の対象となるハイブリッド車のモード遷移制御装置が適用されたハイブリッドシステムを示す全体図である。本例の駆動系は、図1に示すように、動力源として、エンジン1と同軸多層モータ2(2つのモータ)を有し、変速機として、遊星歯車変速機3を有し、出力機構として、出力ギヤ4(出力部材)と、カウンターギヤ5と、ドライブギヤ6と、ディファレンシャル7と、ドライブシャフト8を有して構成されている。
図1は本発明の対象となるハイブリッド車のモード遷移制御装置が適用されたハイブリッドシステムを示す全体図である。本例の駆動系は、図1に示すように、動力源として、エンジン1と同軸多層モータ2(2つのモータ)を有し、変速機として、遊星歯車変速機3を有し、出力機構として、出力ギヤ4(出力部材)と、カウンターギヤ5と、ドライブギヤ6と、ディファレンシャル7と、ドライブシャフト8を有して構成されている。
前記エンジン1は、エンジン出力軸10とエンジンクラッチECを介して、前記遊星歯車変速機3の第2リングギヤR2に連結されている。このエンジンクラッチECは、油圧多板クラッチにより構成されている。
前記同軸多層モータ2は、図1に示すように、モータ室13内に配置され、モータ&ギヤケース9に固定され、コイルを巻いた固定電機子としてのステータSと、前記ステータSの外側に配置し、図外の永久磁石を埋設したアウターロータORと、前記ステータSの内側に配置し、図外の永久磁石を埋設したインナーロータIRと、を同軸状に配置することで構成されている。
前記同軸多層モータ2を構成するインナーロータIRに、第1モータジェネレータ出力軸11が連結され、前記同軸多層モータ2を構成するアウターロータORに、第2モータジェネレータ出力軸12が連結されている。以下、「ステータS+インナーロータIR」を第1モータジェネレータMG1といい、「ステータS+アウターロータOR」を第2モータジェネレータMG2という。
前記遊星歯車変速機3は、ギヤ室14内に配置されたラビニョウ型遊星歯車列(遊星歯車列)と、ローブレーキLB(係合要素)と、ハイブレーキHB(係合要素)と、を有して構成されている。
前記ラビニョウ型遊星歯車列は、互いに噛み合う第1ピニオンP1と第2ピニオンP2を支持する共通キャリヤCと、第1ピニオンP1に噛み合う第1サンギヤS1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2サンギヤS2と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2と、の5つの回転要素を有する。
前記ローブレーキLBは、油圧多板クラッチにより構成され、締結により前記第1リングギヤR1をモータ&ギヤケース9に固定する。
前記ハイブレーキHBは、油圧多板クラッチにより構成され、締結により第1サンギヤS1をモータ&ギヤケース9に固定する。
前記ハイブレーキHBは、油圧多板クラッチにより構成され、締結により第1サンギヤS1をモータ&ギヤケース9に固定する。
前記第2リングギヤR2とエンジン出力軸10とをエンジンクラッチECを介して連結し、前記第1サンギヤS1と第1モータジェネレータ出力軸11とを連結し、前記第2サンギヤS2と第2モータジェネレータ出力軸12とを連結し、前記共通キャリヤCに出力ギヤ4を連結している。これにより、図2に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(S1)、エンジンENG(R2)、出力ギヤ4Out(C)、第2モータジェネレータMG2(S2)の回転速度順になるように連結される。そして、前記ハイブレーキHBは、図2の共線図上において、第1モータジェネレータMG1の回転速度軸と一致する位置に配置され、締結により変速比をオーバードライブ側のハイ変速比に固定する。前記ローブレーキLBは、図2の共線図上において、出力ギヤ4の回転速度軸と第2モータジェネレータMG2の回転速度軸との間の位置に配置され、締結により変速比をアンダードライブ側のロー変速比に固定する。
ここで、「共線図」とは、遊星歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸にリングギヤ、キャリヤ、サンギヤの各回転要素を、間隔がサンギヤとリングギヤの歯数比になるように配置したものである。
前記出力ギヤ4からの出力回転及び出力トルクは、カウンターギヤ5→ドライブギヤ6→ディファレンシャル7を経過し、ドライブシャフト8、8から図外の駆動輪へ伝達される。
本例の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ21と、スロットルバルブアクチュエータ22と、モーターコントローラ23と、インバータ24と、バッテリ25と、ハイブリッドコントローラ26と、アクセル開度センサ27と、車速センサ28と、モード選択スイッチ29と、エンジン回転数センサ30と、第1モータジェネレータ回転数センサ31と、第2モータジェネレータ回転数センサ32と、油圧コントロールユニット33と、を有して構成されている。
前記エンジンコントローラ21は、アクセル開度センサ27からのアクセル開度情報とエンジン回転数センサ30からのエンジン回転数情報を入力し、ハイブリッドコントローラ26からの指令に応じてエンジン回転数とエンジントルクを制御する指令をスロットルバルブアクチュエータ22へ出力する。
前記モータコントローラ23は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ31、32からの回転数情報を入力し、第1モータジェネレータMG1の回転数及びトルクと、第2モータジェネレータMG2の回転数及びトルクと、をそれぞれ独立に制御する指令をインバータ24へ出力する。
前記インバータ24は、前記同軸多層モータ3のステータSのコイルに接続され、モータコントローラ23からの指令により、インナーロータIRへの駆動電流とアウターロータORへの駆動電流とを複合させた複合電流を作り出す。このインバータ24にはバッテリ25が接続されている。
前記油圧コントロールユニット33は、ハイブリッドコントローラ26からの指令を受け、エンジンクラッチECとハイブレーキHBとローブレーキLBの締結制御及び開放制御を行う。
前記ハイブリッドコントローラ26は、車速センサ28からの車速情報やエンジンコントローラ21からのアクセル開度情報及びエンジン回転数情報を入力して所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ21、モータコントローラ23、油圧コントロールユニット33に対し演算処理結果にしたがって制御指令を出力する。
なお、ハイブリッドコントローラ26とエンジンコントローラ21、および、ハイブリッドコントローラ26とモータコントローラ23とは、それぞれ双方向通信線により接続されている。
[ハイブリッドシステムの特徴について]
本発明の対象となるハイブリッドシステムの特徴として挙げられる点について説明する。
本発明の対象となるハイブリッドシステムの特徴として挙げられる点について説明する。
(1)同軸多層モータ2の採用
モータジェネレータとして2ロータ・1ステータの同軸多層モータ2を採用したことで、アウターロータ磁力線とインナーロータ磁力線とに2つの磁力線が作られ、コイル及びインバータ24を2つのインナーロータIRとアウターロータORに対し共用できる。そして、インナーロータIRに対する電流とアウターロータORに対する電流を重ね合わせた複合電流を1つのコイルに印加することにより、2つのロータIR、ORをそれぞれ独立に制御することができる。つまり、外観的には、1つの同軸多層モータ2であるが、モータ機能とジェネレータ機能の異種または同種の機能を組み合わせたものとして使える。
よって、例えば、それぞれにロータとステータを持つ2個の独立したモータジェネレータを設ける場合に比べ、コスト(部品点数低減、インバータ電流定格低減、磁石低減)・サイズ(同軸構造による小型化、インバータ製図低減)・効率(鉄損低減、インバータ損失低減)の面で有利にすることができる。
また、複合電流制御のみで(モータ+ジェネレータ)の使い方に限らず、(モータ+モータ)や(ジェネレータ+ジェネレータ)の使い方も可能であるというように、高い選択自由度を持つため、例えば、第1実施例のように、ハイブリッド車の動力源に同軸多層モータ2を採用した場合、これら多数の選択肢の中から車両状態に応じて最も効果的、あるいは、効率的な組合せを選択することができる。
モータジェネレータとして2ロータ・1ステータの同軸多層モータ2を採用したことで、アウターロータ磁力線とインナーロータ磁力線とに2つの磁力線が作られ、コイル及びインバータ24を2つのインナーロータIRとアウターロータORに対し共用できる。そして、インナーロータIRに対する電流とアウターロータORに対する電流を重ね合わせた複合電流を1つのコイルに印加することにより、2つのロータIR、ORをそれぞれ独立に制御することができる。つまり、外観的には、1つの同軸多層モータ2であるが、モータ機能とジェネレータ機能の異種または同種の機能を組み合わせたものとして使える。
よって、例えば、それぞれにロータとステータを持つ2個の独立したモータジェネレータを設ける場合に比べ、コスト(部品点数低減、インバータ電流定格低減、磁石低減)・サイズ(同軸構造による小型化、インバータ製図低減)・効率(鉄損低減、インバータ損失低減)の面で有利にすることができる。
また、複合電流制御のみで(モータ+ジェネレータ)の使い方に限らず、(モータ+モータ)や(ジェネレータ+ジェネレータ)の使い方も可能であるというように、高い選択自由度を持つため、例えば、第1実施例のように、ハイブリッド車の動力源に同軸多層モータ2を採用した場合、これら多数の選択肢の中から車両状態に応じて最も効果的、あるいは、効率的な組合せを選択することができる。
(2)ラビニョウ型遊星歯車列の採用
第1実施例装置のように、エンジンと第1モータジェネレータと第2モータジェネレータと出力部材との4要素を有する遊星歯車変速機3には、少なくとも4つの回転要素を有するものであれば様々な遊星歯車列を採用することができる。
しかし、多数の遊星歯車列が考えられる中で、遊星歯車列の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデルを導入でき、かつ、軸方向寸法が短くなりコンパクトな遊星歯車列とすることができるという理由により、ラビニョウ型遊星歯車列を採用した。
すなわち、ラビニョウ型遊星歯車列は、2列の遊星歯車の幅寸法でありながら、4つの遊星歯車の組合せを実現しているため、例えば、4つの遊星歯車を軸方向に配列するのに比べて大幅に軸方向寸法が短縮される。
第1実施例装置のように、エンジンと第1モータジェネレータと第2モータジェネレータと出力部材との4要素を有する遊星歯車変速機3には、少なくとも4つの回転要素を有するものであれば様々な遊星歯車列を採用することができる。
しかし、多数の遊星歯車列が考えられる中で、遊星歯車列の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデルを導入でき、かつ、軸方向寸法が短くなりコンパクトな遊星歯車列とすることができるという理由により、ラビニョウ型遊星歯車列を採用した。
すなわち、ラビニョウ型遊星歯車列は、2列の遊星歯車の幅寸法でありながら、4つの遊星歯車の組合せを実現しているため、例えば、4つの遊星歯車を軸方向に配列するのに比べて大幅に軸方向寸法が短縮される。
(3)ハイブリッド駆動系への適用
ハイブリッド駆動系に対し同軸多層モータ2とラビニョウ型遊星歯車列による遊星歯車変速機3を適用した場合、下記に列挙するメリットがある。
a)互いに同軸構造であるため、同軸多層モータ2の出力軸11、12と、遊星歯車変速機3の両サンギヤS1、S2とを、例えば、スプライン嵌合にて簡単に連結できるというように、組み合わせ相性が非常に良く、スペース・コスト・重量の面で極めて有利である。
b)同軸多層モータ2の一方を放電(モータ)として用い、他方を発電(ジェネレータ)として用いた場合、1つのインバータ24を介してモータ電流を制御することも可能であり、バッテリ25からの持ち出しを少なくすることができる。例えば、ダイレクト配電運転モードの場合、理論上、バッテリ25からの持ち出しをゼロにすることができる。
c)同軸多層モータ2の両方を放電(モータ)として用いた場合、駆動範囲を広くとることができる。すなわち、2つのモータパワーを掛け合わせた値がパワー最大値(一定値)以下の全ての領域を駆動可能範囲とし、一方のモータが小パワーで、他方のモータが大パワーという組み合わせで用いることもできる。
ハイブリッド駆動系に対し同軸多層モータ2とラビニョウ型遊星歯車列による遊星歯車変速機3を適用した場合、下記に列挙するメリットがある。
a)互いに同軸構造であるため、同軸多層モータ2の出力軸11、12と、遊星歯車変速機3の両サンギヤS1、S2とを、例えば、スプライン嵌合にて簡単に連結できるというように、組み合わせ相性が非常に良く、スペース・コスト・重量の面で極めて有利である。
b)同軸多層モータ2の一方を放電(モータ)として用い、他方を発電(ジェネレータ)として用いた場合、1つのインバータ24を介してモータ電流を制御することも可能であり、バッテリ25からの持ち出しを少なくすることができる。例えば、ダイレクト配電運転モードの場合、理論上、バッテリ25からの持ち出しをゼロにすることができる。
c)同軸多層モータ2の両方を放電(モータ)として用いた場合、駆動範囲を広くとることができる。すなわち、2つのモータパワーを掛け合わせた値がパワー最大値(一定値)以下の全ての領域を駆動可能範囲とし、一方のモータが小パワーで、他方のモータが大パワーという組み合わせで用いることもできる。
[運転モードについて]
図3は本発明の対象となるハイブリッドシステムの要部を簡略化して表した概略図である。本例の場合、このハイブリッドシステムを用いた運転の定常モードとして、両ブレーキLB、HBを開放して無段変速比を得る「無段変速比モード」と、両ブレーキLB、HBのうち、一方のブレーキを締結して固定変速比を得る「固定変速比モード」と、を有する。
図3は本発明の対象となるハイブリッドシステムの要部を簡略化して表した概略図である。本例の場合、このハイブリッドシステムを用いた運転の定常モードとして、両ブレーキLB、HBを開放して無段変速比を得る「無段変速比モード」と、両ブレーキLB、HBのうち、一方のブレーキを締結して固定変速比を得る「固定変速比モード」と、を有する。
前記「無段変速比モード」としては、図2に示すように、エンジン1と両モータジェネレータMG1、MG2を動力源として使用する「E−iVTモード」と、両モータジェネレータMG1、MG2のみを動力源として使用する「EVモード」を、を有する。
前記「固定変速比モード」としては、図2に示すように、ローブレーキLBを締結したままでエンジン1と少なくとも一方のモータジェネレータMG1、MG2で走行する「LBモード」と、ハイブレーキHBを締結したままでエンジン1と第2モータジェネレータMG2で走行する「HBモード」と、ローブレーキLBを締結したままで2つのモータジェネレータMG1、MG2のみで走行する「EV−LBモード」と、ハイブレーキHBを締結したままで第2モータジェネレータMG2のみで走行する「EV−HBモード」と、を有する。
前記「固定変速比モード」としては、図2に示すように、ローブレーキLBを締結したままでエンジン1と少なくとも一方のモータジェネレータMG1、MG2で走行する「LBモード」と、ハイブレーキHBを締結したままでエンジン1と第2モータジェネレータMG2で走行する「HBモード」と、ローブレーキLBを締結したままで2つのモータジェネレータMG1、MG2のみで走行する「EV−LBモード」と、ハイブレーキHBを締結したままで第2モータジェネレータMG2のみで走行する「EV−HBモード」と、を有する。
そして、車両状態(例えば、車速)と、目標駆動力(例えば、アクセル開度と車速から演算)と、バッテリ充電状態と、から燃費最適な推奨モードを自動的に選択し(モード選択手段)、現在選択されているモードから推奨モードへモード遷移を行うとき、または、モード選択スイッチ29への操作によりモードを選択し(モード選択手段)、現在選択されているモードから選択されたモードへモード遷移を行うとき、モード受け渡しのために運転モード遷移制御を行う。
この運転モード遷移制御では、エンジン1及び両モータジェネレータMG1、MG2の動作点を受け渡す制御を必要とするだけではなく、「無段変速比モード」と「固定変速比モード」との間のモード遷移を行う場合には、ローブレーキLBやハイブレーキHBの締結制御や開放制御を行わなければならない。
ここで、運転モードの代表例である「E−iVTモード(ダイレクト配電走行モードという)」について説明する。この「E−iVTモード」とは、エンジン1の動作点を最適燃費によるエンジン回転数NeとエンジントルクTeとし、第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2の動作点を、一方を放電とし他方を発電として用い、両者MG1、MG2の収支がゼロとなるようにそれぞれの回転数N1、N2とトルクT1、T2を決めて制御する走行モードをいう。
モータ動作点(N1、T1、N2、T2)は、エンジン回転数Ne、出力軸回転数No、エンジントルクTeを入力し、
N1=Ne+α(Ne−No) (1)
N2=No−β(Ne−No) (2)
To=T1+T2+Te (3)
N1・T1+N2・T2=Pb (4)
αT1+T0=(1+β)T2 (5)
但し、N1、T1:第1モータジェネレータMG1の回転数とトルク
N2、T2:第2モータジェネレータMG2の回転数とトルク
α、β:遊星歯車の歯数比
で表せる(1)〜(5)の式(E−iVTバランス式)において、(4)式のバッテリパワーPbを、Pb=0として、連立運動方程式を解くことにより算出する。
N1=Ne+α(Ne−No) (1)
N2=No−β(Ne−No) (2)
To=T1+T2+Te (3)
N1・T1+N2・T2=Pb (4)
αT1+T0=(1+β)T2 (5)
但し、N1、T1:第1モータジェネレータMG1の回転数とトルク
N2、T2:第2モータジェネレータMG2の回転数とトルク
α、β:遊星歯車の歯数比
で表せる(1)〜(5)の式(E−iVTバランス式)において、(4)式のバッテリパワーPbを、Pb=0として、連立運動方程式を解くことにより算出する。
よって、ダイレクト配電走行モードでの共線図は、図2に示すようになり、理論上はバッテリ負荷をゼロとし、良好な燃費性能を確保しながら、第1モータジェネレータMG1の回転数N1と、第2モータジェネレータMG2の回転数N2とを制御することにより、アンダードライブからオーバードライブまでの広い変速比を達成することができる。さらに、ダイレクト配電走行モードでは、下記に列挙するようなメリットを持つ。
・モータ動作点(第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2の回転数N1、N2とトルクT1、T2)をバランス式により簡単に計算できる。
・モータパワー(=モータ通過パワー)が「ゼロ」となる変速比が2点(例えば、1/変速比=約0.6の近傍と、1/変速比=約1.5の近傍)ある。
・ロー側ほどモータトルクが大きくなる。つまり、電気的な最ロー側変速比は、モータトルクT1、T2によって決定される。
・エンジン1が低出力時には、モータトルクT1、T2及び回転数N1、N2の両面で制限を受けることがなく、変速レンジを非常にワイドにとることができる。
・モータパワー(=モータ通過パワー)が「ゼロ」となる変速比が2点(例えば、1/変速比=約0.6の近傍と、1/変速比=約1.5の近傍)ある。
・ロー側ほどモータトルクが大きくなる。つまり、電気的な最ロー側変速比は、モータトルクT1、T2によって決定される。
・エンジン1が低出力時には、モータトルクT1、T2及び回転数N1、N2の両面で制限を受けることがなく、変速レンジを非常にワイドにとることができる。
上述した各運転モードのモード遷移マップの一例を図4に示す。図4に示す例では、車速と駆動力指令との関係において、無段変速比モード(E−iVT、EV)および固定変速比モード(LB、EV−LB)を遷移させている。
上述した運転モードのうち、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移、および、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移、における目標モードの変更を好適に行う手法を明確にした点に、本発明の特徴がある。以下、以上の説明を前提としたうえで、本発明のハイブリッド変速機のモード遷移制御方法を説明する。
図5および図6はそれぞれ本発明において無段変速比モード(EV(図5)、E−iVT(図6))と固定変速比モード(EV−LB(図5)、LB(図6))との間のモード遷移制御の一例を説明するための図である。図5および図6に示す例において、モード遷移の概要を説明すると、以下のようになる。
まず、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移においては、準備変速→油圧締結→トルク再配分をこの順番に行う。
準備変速とは、無段変速比状態で固定変速比状態の変速比に近づける変速のことをいい、無段変速状態のトルク配分を瞬時瞬時の変速比にあわせて変更すると共に、瞬時瞬時の無段変速比状態が安定に維持機能するように変速比を安定化するためのトルクを各トルクアクチュエータに加算することをいう。言い換えると、締結すべきブレーキクラッチの速度差を小さくする様、駆動力が不変な様に減速することである。その際、無段変速モードでの駆動力分トルク指令決定法は以下の通りである。エンジントルクはパワーフローから求め、モータトルクは瞬時の変速比での静的トルクバランス(駆動力指令と変速ゼロ)を満たすよう計算する。また、変速比制御は以下の通りである。変速比制御トルクを各要素の変速速度指令(目標変速比と実績との差から生成、つまりフィードバック)とイナーシャとから求め、上記トルクに加算する。
油圧締結とは、油圧をかけてブレーキクラッチにより2要素を直接接続することをいい、固定変速比状態を達成するための油圧機器の操作を開始する場合に、瞬時瞬時の回転数の関係と締結圧力推定手段とからこの油圧機器の発生しているトルクを推定し、これが無段変速比状態での駆動力変動とならないようにモータに補償トルクを加算する。
トルク再配分とは、油圧機器の定休操作完了後に固定変速比状態でのトルク配分に徐々に変更することをいい、無段変速比モードのトルク設定から固定変速比モードのトルク設定に、過渡的に駆動力の変化がないよう変更する。
次に、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移においては、準備トルク配分→油圧開放→完了変速をこの順番に行う。
準備トルク配分とは、固定変速比状態で無段変速比状態のトルク配分に徐々に変更することをいい、固定変速比モードのトルク設定から無段変速比モードのトルク設定に、過渡的に駆動力の変化がないよう変更する。
油圧開放とは、油圧を徐々に減少してブレーキクラッチにより接続した2要素を開放することをいい、無段変速比状態を達成するための油圧機器の開放操作を開始する場合に、瞬時瞬時の回転数の関係と締結圧力推定手段とからこの油圧機器の発生しているトルクを推定し、これが固定変速比状態での駆動力変動とならないようにモータに補償トルクを加算する。
完了変速とは、固定変速比状態のトルク配分を瞬時瞬時の変速比にあわせて変更すると共に、瞬時瞬時の固定変速比状態が安定に維持機能するよう変速比を安定化するためのトルクを各トルクアクチュエータに加算することをいう。言い換えると、ブレーキクラッチの速度差ゼロの変速比から、無段変速モードの最適変速比まで、駆動力が不変な様に変速する。その際、無段変速モードでの駆動力分トルク指令決定法は以下の通りである。エンジントルクはパワーフローから求め、モータトルクは瞬時の変速比での静的トルクバランス(駆動力指令と変速ゼロ)を満たすよう計算する。また、変速比制御は以下の通りである。変速比制御トルクを各要素の変速速度指令(目標変速比と実績との差から生成、つまりフィードバック)とイナーシャとから求め、上記トルクに加算する。
[無段変速比モードから固定変速比モードへの遷移時に再び無段変速比モードへ目標モードが変わった場合のモード遷移制御について(第1発明)]
本発明の第1発明の特徴は、準備変速、油圧締結、トルク再配分を順に実施してなる、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備変速から油圧締結中(締結完了前)の状態では、もとの無段変速比モードに戻り、(2)油圧締結中(締結完了後)からトルク再配分の状態では、固定変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて無段変速比モードへのモード遷移を開始する点にある。言い換えると、準備変速中に目標モードが無段変速比モードに変わったときは、もとの無段変速比モードに戻す、すなわち、もとの無段変速比モードの変速比指令・トルク状態まで戻す。油圧締結中に目標モードが無段変速比モードに変わったときは、締結完了前であれば、もとの無段変速比モードに戻す、すなわち、油圧開放してもとの無段変速比モードの変速比指令・トルク状態まで戻す。一方、締結完了後であれば、固定変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて無段変速比モードへのモード遷移を開始する。トルク再配分の状態で目標モードが無段変速比モードに変わったときは、固定変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて無段変速比モードへのモード遷移を開始する。
[固定変速比モードから無段変速比モードへの遷移時に再び固定変速比モードへ目標モードが変わった場合のモード遷移制御について(第2発明)]
本発明の第2発明の特徴は、無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法において、準備トルク配分、油圧開放、完了変速を順に実施してなる、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが固定変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備トルク配分から油圧開放(開放完了前)の状態では、もとの固定変速比モードに戻り、(2)油圧開放(開放完了後)から完了変速の状態では、無段変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて固定変速比モードへのモード遷移を開始する点にある。言い換えると、準備トルク配分中に目標モードが固定変速比モードに変わったときは、もとの固定変速比モードに戻す、すなわち、もとの固定変速比モードのトルク状態まで戻す。油圧開放中に目標モードが固定変速比モードに変わったときは、開放完了前であれば、もとの固定変速比モードに戻す、すなわち、油圧を加えてもとの固定変速比モードのトルク状態まで戻す。一方、開放完了後であれば、無段変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて固定変速比モードへのモード遷移を開始する。完了変速の状態で目標モードが固定変速比モードに変わったときは、無段変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて固定変速比モードへのモード遷移を開始する。
上述した本発明の第1発明および第2発明において、油圧状態の判定は以下のように実施することが好ましい。
図7は本発明の第1発明および第2発明に係る制御において油圧状態の判定方法の一例を説明するための図である。図7に示す例において、第1発明にかかる油圧締結完了判定は、油圧が所定値以上でかつ締結すべき2要素の速度差絶対値が所定値以下である場合に締結が完了したとみなす。一方、第2発明にかかる油圧開放完了判定は、油圧が所定値以下で締結すべき2要素の速度差絶対値が所定値以上である場合に開放が完了したとみなす。いずれの場合も、図7に点線で示すように、締結状態にオンディレイ(時間)を設け、この領域にある場合はそれぞれの判定をせず、この領域を脱した場合に判定をするよう構成している。具体的には、所定時間経過したのち判定する。
図8は本発明の第1発明の制御における好適な実施例を説明するための図である。図8に示す例は、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中で油圧締結が完了していない場合(スリップ中)に、目標モードが無段変速比モードへ変わったときの無段変速比モードへの好適な戻り方の一例を示している。スリップ中は、無段変速比モードのトルク指令に対し、締結油圧瞬時値(と速度差(極性を含め))から推定される伝達トルクに対して、これが駆動力に影響を与えないように、図8に示す無段変速比モードの補償方法に従って、モータにより補償する。
本発明のハイブリッド変速機のモード遷移制御方法は、駆動用の動力源の一部または全部にバッテリとインバータなどのドライブ装置により駆動される電動機を用いた電気自動車、ハイブリッド車および民生・産業駆動装置の変速装置に好適に用いることができる。
1 エンジン
2 同軸多層モータ
3 遊星歯車変速機
4 出力ギヤ
5 カウンターギヤ
6 ドライブギヤ
7 ディファレンシャルギヤ
8 ドライブシャフト
9 モータ&ギヤケース
10 エンジン出力軸
11 第1モータジェネレータ出力軸
12 第2モータジェネレータ出力軸
13 モータ室
14 ギヤ室
2 同軸多層モータ
3 遊星歯車変速機
4 出力ギヤ
5 カウンターギヤ
6 ドライブギヤ
7 ディファレンシャルギヤ
8 ドライブシャフト
9 モータ&ギヤケース
10 エンジン出力軸
11 第1モータジェネレータ出力軸
12 第2モータジェネレータ出力軸
13 モータ室
14 ギヤ室
Claims (4)
- 無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法において、準備変速、油圧締結、トルク再配分を順に実施してなる、無段変速比モードから固定変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが無段変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備変速から油圧締結中(締結完了前)の状態では、もとの無段変速比モードに戻り、(2)油圧締結中(締結完了後)からトルク再配分の状態では、固定変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて無段変速比モードへのモード遷移を開始することを特徴とするハイブリッド変速機のモード遷移制御方法。
- 油圧締結完了前(スリップ中)でもとの無段変速比モードに戻る場合、無段変速比モードのトルク指令に対し、締結油圧瞬時値(と速度値(極性を含め))から推定される伝達トルクに対して、これが駆動力に影響を与えないようにモータにより補償することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド変速機のモード遷移制御方法。
- 無段変速比モードと固定変速比モードとをもつハイブリッド変速機のモード遷移制御方法において、準備トルク配分、油圧開放、完了変速を順に実施してなる、固定変速比モードから無段変速比モードへのモード遷移中に、目標モードが固定変速比モードに変わったとき、モード遷移の状態が、(1)準備トルク配分から油圧開放(開放完了前)の状態では、もとの固定変速比モードに戻り、(2)油圧開放(開放完了後)から完了変速の状態では、無段変速比モードへのモード遷移を完了させ、あらためて固定変速比モードへのモード遷移を開始することを特徴とするハイブリッド変速機のモード遷移制御方法。
- 油圧ブレーキ・クラッチによる締結、開放、スリップ中の油圧状態の判定を、締結すべき2要素間の油圧ブレーキ・クラッチにおける締結油圧値および締結すべき2要素間の速度差の絶対値に基づき行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機のモード遷移制御方法。
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