JP2007021881A - スクリーン印刷機およびスクリーン印刷機用のスキージ装置 - Google Patents

スクリーン印刷機およびスクリーン印刷機用のスキージ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 塗工液の安定したローリングをもたらし、これにより、高精細な印刷を可能にするスクリーン印刷機を提供する。
【解決手段】 スクリーン印刷機10は、印刷台12と、印刷台12の上方に配置されたスクリーン版16と、スクリーン版16上を移動するスキージ装置20と、を備えている。スキージ装置20は、スクリーン版16上を移動するスキージ本体24と、スキージ本体24の印刷時における移動方向前方に設けられたローリング促進部材30と、を有している。ローリング促進部材30は、印刷時に、スキージ本体24の先端部24aに対して接離するよう往復動する。
【選択図】 図1

Description

本発明はスクリーン印刷機およびスクリーン印刷機用のスキージ装置に係り、とりわけ、スクリーン版上であってスキージ装置の移動方向前方で生じる塗工液のローリングを促進することができるスクリーン印刷機およびスキージ装置に関する。
従来、スクリーン印刷機は、被印刷物上の所望の場所に塗工液を印刷(転写または配置)することに用いられる。そして、今日において、スクリーン印刷機は、紙面への活字や図形の印刷に限られず、エレクトロニクス分野を始めとする様々な分野で用いられるようになっている。
図5に従来のスクリーン印刷機10の概略を示す。スクリーン印刷機10は、被印刷物4を載置する印刷台12と、印刷台12の上方に配置されたスクリーン版16と、スクリーン版16上を移動するスキージ装置20と、を備えている。スクリーン版16は、その外縁をスクリーン版張設部18に張設、すなわち張った状態で保持されている。また、スクリーン版16には、スクリーン版16上から被印刷物4上に塗工液(インキまたはインキに相当するペースト状物体)2を通過させるための吐出孔が、所望の印刷パターンに対応して設けられている。スキージ装置20は、移動方向に直交する幅方向に沿って延びる略平板状のスキージ本体24と、スキージ本体24を保持するスキージフォルダ26と、を有している。
このようなスクリーン印刷機で所望の印刷パターンを被印刷物に印刷する場合、スキージ本体がスクリーン版を押し下げてスクリーン版を被印刷物に線状に当接させるとともに、この状態でスクリーン版上を移動する。このとき、スクリーン版上であってスキージ本体の移動方向前方に配置された塗工液はスキージの移動およびスクリーン版の被印刷物への当接にともない、スクリーン版の吐出孔に充填されるとともに被印刷物に接触する。そして、スキージ本体が通過すると、スクリーン版は自らの張力によって被印刷物から離間、すなわち、版離れし、このとき、スクリーン版の吐出孔に充填された塗工液は被印刷物上に配置されたままスクリーン版から分離する。このようにして、スクリーン版から被印刷物上に塗工液が転写され、被印刷物上に所望のパターンが印刷されていく。
ところで、印刷時にスキージ本体が移動する間、図6に示すように、スクリーン版上であってスキージ本体の移動方向前方側に塗工液が溜まり、溜まった塗工液が回転していることが好ましい。この現象は、ローリングと呼ばれ、チクソ性を有する塗工液の粘度を下げて流動性を上げ、吐出孔への塗工液の充填を促進し、さらには、吐出孔から被印刷物に向けて塗工液を押し出すといった、スクリーン印刷において非常に好ましい作用を引き起こす。そして、このようなローリングを安定して引き起こすことにより、かすれ等を生じさせることなく、所望のパターンを一定の膜厚で精度良く印刷することができる。このため、塗工液のローリングを均一に引き起こすことが、とりわけ、チクソ性が強い導電性ペーストやクリーム半田を塗工液として用いるエレクトロニクスの分野において、非常に重要な課題となっており、種々の研究がなされている(例えば、特許文献1および2)。
特開平9−164653号公報 特開2005−14217号公報
特許文献1に代表されるように、スキージの先端部の形状を種々変形することによって、ローリングを促進させることが多く研究されてきた。一方、塗工液は、一般的に、粘度および/または降伏値が高く流動性がよくないといった性質を有している。このような物性の塗工液は、印刷中、スキージ本体の側面を登り上がってスキージ上に堆積していく。したがって、いくらスキージ本体の先端部の形状を変更したとしても、スクリーン版上であってスキージ本体の移動方向前方側にある塗工液の量が不足し、均一で安定したローリングを得ることができない。これを回避するためには、塗工液を追加供給するか、スキージ本体に堆積した塗工液をへら等で回収しなければならない。このため、印刷終了後に多量の廃液が発生する、あるいは作業効率が悪化するといった不都合が生じてしまう。
また、特許文献2には、周回駆動されるベルトによって塗工液を吐出孔に充填するようになっている。しかしながら、このような方法を採用しようとすると、既存のスクリーン印刷機を大幅に改造しなければならず、また、印刷終了後における清掃等も非常に煩雑な作業となる。さらに、ベルトの速度が幅方向において不均一となる虞があり、この場合、被印刷物上における塗工液の膜厚が幅方向において不均一となる。
本発明はこれらの点を考慮してなされたものであり、流動性の悪い塗工液を用いた場合であっても、塗工液の安定したローリングをもたらし、これにより、高精細な印刷を可能にするスクリーン印刷機およびスクリーン印刷機用のスキージ装置を提供することを目的とする。
本発明は、塗工液を被印刷物に印刷するスクリーン印刷機において、被印刷物が載置される印刷台と、印刷台の上方に配置されたスクリーン版と、印刷時に先端部がスクリーン版に接触するスキージ本体と、スキージ本体の印刷時における移動方向前方に設けられるローリング促進部材と、を有するスキージ装置と、を備え、ローリング促進部材は、印刷時に、スキージ本体の先端部に対して接離するよう往復動することを特徴とするスクリーン印刷機である。このような本発明によれば、流動性の悪い塗工液を用いた場合であっても、塗工液の安定したローリングがもたらされ、これにより、所望の印刷パターンを被印刷物に高精細に印刷することができる。
このようなスクリーン印刷機において、ローリング促進部材が、スクリーン版上のスキージ本体の移動方向前方側にある塗工液と印刷時に接触するよう配置され、塗工液に接触しながら往復動することが好ましい。
このようなスクリーン印刷機においては、スキージ装置が、ローリング促進部材を往復動させる駆動機構をさらに有するようにしてもよい。この場合、駆動機構が、ローリング促進部材に連結されるボールねじと、ボールねじに連結された回転駆動装置と、を有するようにしてもよい。
このようなスクリーン印刷機においては、ローリング促進部材が、スキージ本体の移動方向に直交する方向に沿って延びる柱状体からなるようにしてもよい。
このようなスクリーン印刷機においては、ローリング促進部材を、スキージ装置から取り外し自在としてもよい。
本発明は、被印刷物が載置される印刷台と印刷台の上方に配置されたスクリーン版とを備え塗工液を被印刷物に印刷するスクリーン印刷機に用いられるスキージ装置において、印刷時に先端部がスクリーン版に接触するスキージ本体と、スキージ本体の印刷時における移動方向前方に設けられるローリング促進部材と、を備え、ローリング促進部材は、印刷時に、スキージ本体の先端部に対して接離するよう往復動することを特徴とするスキージ装置である。このようなスキージ装置によれば、流動性の悪い塗工液を用いた場合であっても、塗工液の安定したローリングがもたらされ、これにより、所望の印刷パターンを被印刷物に高精細に印刷することができる。
このようなスキージ装置において、ローリング促進部材が、スクリーン版上のスキージ本体の移動方向前方側にある塗工液と印刷時に接触するよう配置され、塗工液に接触しながら往復動することが好ましい。
このようなスキージ装置が、ローリング促進部材を往復動させる駆動機構をさらに備えるようにしてもよい。この場合、駆動機構が、ローリング促進部材に連結されるボールねじと、ボールねじに連結された回転駆動装置と、を有するようにしてもよい。
このようなスキージ装置においては、ローリング促進部材が、スキージ本体の移動方向に直交する方向に沿って延びる柱状体からなるようにしてもよい。
このようなスキージ装置においては、ローリング促進部材を、スキージ装置から取り外し自在としてもよい。
本発明によれば、流動性の悪い塗工液を用いた場合であっても、塗工液の安定したローリングがもたらされ、これにより、所望の印刷パターンを被印刷物に高精細に印刷することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図4は本発明によるスクリーン印刷機10およびスクリーン印刷機10用のスキージ装置20の一実施の形態を示す図である。このうち図1はスクリーン印刷機10を示す側面図であり、図2はスクリーン印刷機10、とりわけ、スクリーン印刷機10のスキージ装置20を移動方向前方側から示す正面図であり、図3はスクリーン印刷機10、とりわけ、スクリーン印刷機10のスキージ装置20を示す側面図である。
図1乃至図3に示す本実施の形態のスクリーン印刷機10は、スキージ装置20が異なるのみであり、他は図5および図6を用いて説明した従来のスクリーン印刷機10と略同一である。図1乃至図4において、図5および図6に示すスクリーン印刷機に対応する部分には、図5および図6で用いた符号と同一符号を付すとともに、重複する説明の一部を省略する。
図1乃至図3に示すように、塗工液2を被印刷物4に印刷するスクリーン印刷機10は、 被印刷物4が載置される印刷台12と、印刷台12の上方に被印刷物4から所定間隔をあけて配置されたスクリーン版16と、スクリーン版16上を移動するスキージ装置20と、を備えている。
図1に示すように、スクリーン版16は、スキージ装置20の移動方向における両端縁をスクリーン版張設部18に張設、すなわち張った状態で保持されている。また、スクリーン版16には、スクリーン版16上から被印刷物4上に塗工液2を通過させるための吐出孔(図示せず)が、所望の印刷パターンに対応して設けられている。
なお、本発明におけるスクリーン版16とは、古くから広く用いられてきた網目状の紗を有する版だけでなく、昨今エレクトロニクスの分野において用いられているメタルマスクや樹脂マスクを含む概念である。このうち紗を有する版としては、ナイロンやテトロン等の化学繊維、またはステンレス等を網目状に編み込んだ紗と、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、銅、真鍮等からなり、前述した吐出孔が所望パターンに対応して設けられたシートとを積層したもの、あるいは紗の網目のうち吐出口を除く範囲に樹脂が入り込んでいるもの等があげられる。一方、エレクトロニクスの分野、とりわけプリント回路やICの印刷に用いられるメタルマスクとしては、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、銅、真鍮等からなり、前述した吐出孔が所望パターンに対応して設けられたシート等があげられる。また樹脂マスクとしては、樹脂からなり、前述した吐出孔が所望パターンに対応して設けられたシート等があげられる。
また、本発明における塗工液2とは、インキに限られるものではなく、インキに相当するペースト状物体、例えば、導電性ペーストやクリーム半田を含む概念である。
次に、スキージ装置20について詳述する。
図2および図3に示されているように、スキージ装置20は、図示しない駆動手段に連結されて移動自在なスキージフォルダ26と、スキージフォルダ26に支持され、先端部24aがスクリーン版16に接触してスクリーン版16を印刷台12に向けて押し下げながらスキージフォルダ26とともに移動するスキージ本体24と、スキージ本体24の先端部24aに対して接離するよう印刷時に往復動するローリング促進部材30と、ローリング促進部材30を往復動させる駆動機構32と、駆動機構32とローリング促進部材30とを接続する接続部材38と、を有している。なお、ここにおける「スキージ本体24の先端部24aに対して接離するよう、往復動する」とは、スキージ本体24の先端部24aとローリング促進部材30とを結ぶ直線状を往復することだけを指し示すものではない。スキージ24の先端部24aに徐々に近付いていき、先端部24aにある程度近付くと、次にスキージ24の先端部24aから徐々に離間していくような往復動も含む概念である。後述するよう、本実施の形態においては、ローリング促進部材30は側面視においてスキージ本体24に沿うよう往復動する。
ローリング促進部材30は、スキージ本体24の印刷時における移動方向前方側であってスキージ本体24近傍に配置されており、スキージ本体24の先端部24aより上方で往復動するようになっている。なお、ローリング促進部材30の配置位置は、ローリング促進部材30とスキージ本体24とスクリーン版16とによって囲まれる空間がローリングに適した塗工液2の大きさと同程度となるよう、調整されることが好ましい。
図2に示されているように、ローリング促進部材30は接続部材38を介し、両端および中心の3箇所で回転自在に支持されている。したがって、ローリング促進部材30は、スキージフォルダ26およびスキージ本体24とともに、スクリーン版16上を移動することができる。また、ローリング促進部材30は、略半円柱(半円柱状)の形状を有しており(図3)、スキージ本体24(スキージ装置20)の移動方向に直交する幅方向(図2における紙面の左右方向)に沿って、スキージ本体24の全幅に渡って延びている。なお、ローリング促進部材30は、半円柱状に限られるものではなく、円柱状、楕円柱状、円筒状、あるいは角柱状等の形状を有するその他の柱状体からなるようにしてもよい。
スキージ本体24としては、ウレタン樹脂のような樹脂系スキージ、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、真鍮等の金属系スキージを使用することができる。一方、ローリング促進部材30の材料としては、PP、PETのような樹脂、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、真鍮等の金属を用いることができる。また、ローリング促進部材30の表面に、テフロン(登録商標)加工、フッ素加工等の表面処理を施してもよい。
ところで、本実施の形態においては、図2および図3に示されているように、ローリング促進部材30を往復動させる駆動機構32は、シャフト36aとシャフト36aに係合するスライダ部材36bとからなるボールねじ36と、ボールねじ36のシャフトに連結された回転駆動装置34と、を有している。周知のように、ボールねじにおいては、シャフト36aを回転することによって、シャフト36aの長手方向に沿ってスライダ部材36bが移動するようになっている。なお、回転駆動装置34としては、インダクションモータやサーボモータ等を用いることができる。
ボールねじ36のスライダ部材36bは、接続部材38を介してローリング促進部材30に連結されている。一方、回転駆動装置34はスキージフォルダ26に取り付けられており、回転駆動装置34に連結されたシャフト36aは、側面視において、スキージ本体24と平行に延びている。したがって、本実施の形態において、正転および逆転を繰り返すよう回転駆動装置34がシャフト36aを回転駆動することにより、ローリング促進部材30は、幅方向から見た場合(すなわち、図3において)、スキージ本体24と平行な方向に沿って往復動するようになっている。また、このような駆動機構32によれば、図3に示すように、スクリーン版16上におけるスキージ本体24の移動方向前方側に溜まった塗工液2にローリング促進部材30を接触させるよう配置すること、すなわち、ローリング促進部材30の往復動の中心位置を調整することができる。また、さらには、往復動の振幅を調整することもできる。
なお、上述したきた構成において、接続部材38を介してローリング促進部材30を支持する駆動機構32を、あるいは、ローリング促進部材30に連結された接続部材38を、あるいは、ローリング促進部材30を、スキージ装置20から取り外し自在とし、必要に応じて、スキージ装置20に取り付けるようにしてもよい。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
スクリーン印刷機10を用いて被印刷物4にパターンを印刷する場合、まず、スキージ装置20のスキージ本体24の先端部24aがスクリーン版16に接触してこれを押し下げ、スクリーン版16を被印刷物4に線状に当接させる。そしてこの状態で、スキージ装置20がスクリーン版16上を移動し始める。
スキージ装置20の移動にともなって、駆動機構34の回転駆動装置34が回転し、これによってボールねじ36のシャフト36aが回転駆動される。このとき、回転駆動装置34は正転および逆転を繰り返すようにして回転する。したがって、ボールねじ36のスライド部材36bは、回転駆動装置34の正転/逆転に合わせて、シャフト36aに沿って往復動する。また、スライド部材36bに連結されたローリング促進部材30も、スライド部材36bに合わせて往復動するようになる。上述したように、本実施の形態において、ローリング促進部材30の往復動は、スキージ本体24に沿った上下方向であり、スキージ本体24の先端部24aへの接近および先端部24bからの離間を繰り返すものである。
なお、これらの動作に先立ち、回転駆動装置34によってボールねじ36のシャフト36aを回転駆動し、ローリング促進部材30をスキージ本体24に対して適切な状態(位置関係)となるような位置に配置しておく。ここで適切な状態とは、上述したように、ローリング促進部材30が印刷時にスクリーン版16上のスキージ本体24の移動方向前方側に溜まる塗工液2に接触するような状態であって、かつ、ローリング促進部材30とスキージ本体24とスクリーン版16とによって囲まれる空間がローリングに適した塗工液2の大きさと同程度となるような状態である。
ところで、先端部24aがスクリーン版16を被印刷物4に押し当てた状態でスキージ本体24が移動する際、図3に示すように、スクリーン版16上であってスキージ本体24の移動方向前方側に溜まった(スクリーン版16とスキージ本体24との間に挟まった)塗工液2が、スクリーン版16とスキージ本体24との間でローリングしていることが好ましい。しかしながら、用いられている塗工液2の粘度および/または降伏値が高く流動性が悪い場合には、図4(a)に示すように、塗工液2がローリングせずスキージ本体24をつたって上方に移動しその場に堆積していく傾向がある。一方、本実施の形態によれば、スクリーン版16上のスキージ本体24の移動方向前方側に溜まった塗工液2に接触するよう配置され、印刷時に、塗工液2に接触しながら往復動するローリング促進部材30が設けられている。したがって、図4(b)に示されているように、塗工液2がスキージ本体24をつたって上方に移動してきたとしても、該塗工液2は、ローリング促進部材30によって下方に向けて押圧され、スキージ本体24の先端部24aに向けて押し戻される。これにより、塗工液2の上方への移動が阻止され、スキージ本体24の移動方向前方側にローリングに適した量の塗工液2が確保され、塗工液2の安定したローリングがもたらされ得る。
また、ローリング促進部材30の往復動によって、スキージ本体24の移動方向前方側に溜まった塗工液2に外力が加えられ、塗工液2内に剪断応力が発生する。したがって、チクソ性を有した塗工液2が用いられている場合には、塗工液2に剪断力が与えられるため、塗工液2の流動性が向上する。これにより、一般的に、流動性が悪いチクソ性を有した塗工液2を用いた場合であっても、スキージ本体24の移動方向前方側において、塗工液2の安定したローリングがもたらされる。
このようにして、スキージ本体24の移動方向前方側でローリングしている塗工液2は、スキージ装置20の移動にともなってスクリーン版16の吐出孔に充填されていき、充填された塗工液2は被印刷物4に接触する。そして、スキージ本体24が通過すると、スクリーン版16は自らの張力によって被印刷物4から離間、すなわち、版離れし、スクリーン版16の吐出孔に充填された塗工液2は被印刷物4上に配置されたままスクリーン版16から分離する。このようにして、塗工液2がスクリーン版16に充填されていき、充填された塗工液2がスクリーン版16から被印刷物4に転写され、被印刷物4上にパターンが印刷(転写)されていく。
なお、スキージ本体24の移動方向前方側におけるローリング現象は、吐出孔への塗工液の充填を促進し、また、吐出孔から被印刷物4に向けた塗工液2の押し出しを促進する。したがって、塗工液2の吐出口への充填不足および吐出口への塗工液2の残留を原因とするかすれ等を生じさせることなく、所望のパターンが均一な膜厚で高精細に印刷されていく。
以上のように本実施の形態によれば、スキージ装置20は、スキージ本体24の印刷時における移動方向前方に設けられ、スキージ本体24の先端部24aに対して接離するよう往復動するローリング促進部材30を有している。そして、ローリング促進部材30は、スクリーン版16上のスキージ本体24の移動方向前方側にある塗工液2に接触するよう配置され、印刷時に、塗工液2に接触しながら往復動する。したがって、塗工液2がスキージ本体24をつたって上方に移動してきたとしても、ローリング促進部材30が該塗工液2を下方に向けて押圧し、スキージ本体24の先端部24aに向けて押し戻す。これにより、塗工液2の上方への移動が阻止され、スキージ本体24の移動方向前方側にローリングに適した量の塗工液2が確保され、塗工液2の安定したローリングがもたらされる。このようなローリングは、スクリーン版16の吐出孔への塗工液2の充填を促進し、また、吐出孔から被印刷物4に向けた塗工液2の押し出しを促進する。したがって、かすれ等を生じさせることなく、所望のパターンを均一な膜厚で高精細に印刷することができる。
また、ローリング促進部材30の往復動によって、スキージ本体24の移動方向前方側に溜まった塗工液2には外力が加えられる。したがって、チクソ性を有した塗工液2が用いられている場合には、塗工液2内に剪断応力が発生することから、塗工液2の流動性が向上する。これにより、一般的に、流動性が悪いチクソ性を有した塗工液2を用いた場合であっても、スキージ本体24の移動方向前方側において、塗工液2の安定したローリングがもたらされ、所望のパターンを均一な膜厚で高精細に印刷することができる。
さらに、一旦、チクソ性を有した塗工液2がスキージ本体24に沿って上方に移動しスキージ本体24上に堆積していたとしても、その状態から、ローリング促進部材30によって、堆積した塗工液2に剪断力を繰り返し負荷するようにしてもよい。これにより、堆積した塗工液2の粘度を下げて塗工液2を流動しやすくさせることができ、この結果、塗工液2を再びスキージ本体24の先端部24a近傍に向けて流動させて、ローリングさせるようにすることができる。
これらのことからすれば、本実施の形態によるスクリーン印刷機10およびスキージ装置20は、チクソ性を強く示す導電性ペーストやクリーム半田等が塗工液2として用いられるエレクトロニクスの分野において、非常に有用であると言える。
さらに、本実施の形態によれば、ローリング促進部材30はスキージ本体24の全幅に渡って延びている。また、ローリング促進部材30は単一の駆動機構32によって両端を支持され、往復動させられる。これらのことから、ローリング促進部材30によって、塗工液2のローリングが幅方向において均一となるよう促進され、これにより、幅方向に沿って均一な膜厚で塗工液2を印刷することができる。
さらに、このようなスキージ装置20を既存のスクリーン印刷機10に容易に適用すること、あるいは、接続部材38を介してローリング促進部材30を支持する駆動機構32をスクリーン印刷機10に容易に適用することができる。したがって、既存のスクリーン印刷機10を安価に改造してその印刷精度を向上させることができる。
なお、上記の実施の形態に関し、本発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施の形態において、正転/逆転を繰り返す回転駆動装置34と、回転駆動装置34に連結されたボールねじ36と、を有した駆動機構32を用いた例を示したが、これに限られない。例えば、カム機構やリニアモータ等を用いてローリング促進部材30を往復動させる駆動機構を用いるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、スキージ本体24がスキージフォルダ26に保持されている例を示したが、これに限られない。スキージフォルダ26をスキージ本体24と一体形成してもよい。また、支持部材34a,34bがスキージフォルダ26に回転自在に連結された例を示したが、これに限られず、スキージ本体24に連結されるようにしてもよい。
本発明によるスクリーン印刷機の一実施の形態を示す側面図。 スクリーン印刷機、とりわけ、スクリーン印刷機のスキージ装置を示す正面図。 スクリーン印刷機、とりわけ、スクリーン印刷機のスキージ装置を示す側面図。 スクリーン印刷機およびスキージ装置の作用を説明する図。 従来のスクリーン印刷機を示す側面図。 ローリングを説明する図。
符号の説明
2 塗工液
4 被印刷物
10 スクリーン印刷機
12 印刷台
16 スクリーン版
20 スキージ装置
24 スキージ本体
26 スキージフォルダ
30 ローリング促進部材
32 駆動機構
34 回転駆動装置
36 ボールねじ

Claims (12)

  1. 塗工液を被印刷物に印刷するスクリーン印刷機において、
    被印刷物が載置される印刷台と、
    印刷台の上方に配置されたスクリーン版と、
    印刷時に先端部がスクリーン版に接触するスキージ本体と、スキージ本体の印刷時における移動方向前方に設けられるローリング促進部材と、を有するスキージ装置と、を備え、
    ローリング促進部材は、印刷時に、スキージ本体の先端部に対して接離するよう往復動することを特徴とするスクリーン印刷機。
  2. ローリング促進部材は、スクリーン版上のスキージ本体の移動方向前方側にある塗工液と印刷時に接触するよう配置され、塗工液に接触しながら往復動することを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷機。
  3. スキージ装置は、ローリング促進部材を往復動させる駆動機構をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載のスクリーン印刷機。
  4. 駆動機構は、ローリング促進部材に連結されるボールねじと、ボールねじに連結された回転駆動装置と、を有することを特徴とする請求項3に記載のスクリーン印刷機。
  5. ローリング促進部材は、スキージ本体の移動方向に直交する方向に沿って延びる柱状体からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスクリーン印刷機。
  6. ローリング促進部材は、スキージ装置から取り外し自在であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のスクリーン印刷機。
  7. 被印刷物が載置される印刷台と印刷台の上方に配置されたスクリーン版とを備え塗工液を被印刷物に印刷するスクリーン印刷機に用いられるスキージ装置において、
    印刷時に先端部がスクリーン版に接触するスキージ本体と、
    スキージ本体の印刷時における移動方向前方に設けられるローリング促進部材と、を備え、
    ローリング促進部材は、印刷時に、スキージ本体の先端部に対して接離するよう往復動することを特徴とするスキージ装置。
  8. ローリング促進部材は、スクリーン版上のスキージ本体の移動方向前方側にある塗工液と印刷時に接触するよう配置され、塗工液に接触しながら往復動することを特徴とする請求項7に記載のスキージ装置。
  9. ローリング促進部材を往復動させる駆動機構をさらに備えたことを特徴とする請求項7または8に記載のスキージ装置。
  10. 駆動機構は、ローリング促進部材に連結されるボールねじと、ボールねじに連結された回転駆動装置と、を有することを特徴とする請求項9に記載のスキージ装置。
  11. ローリング促進部材は、スキージ本体の移動方向に直交する方向に沿って延びる柱状体からなることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載のスキージ装置。
  12. ローリング促進部材は、スキージ装置から取り外し自在であることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか一項に記載のスキージ装置。
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