JP2007020740A - 車両用シートバック - Google Patents
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Abstract
【課題】衝突等による衝撃を緩和するシート構造としても、シートバックフレーム全体の強度を低下させることのない車両用シートバックとする。
【解決手段】シートバック3はシートバックフレーム7を内部に有し、ヘッドレスト5が上部に装着されている。シートバックフレーム7が両側のサイドフレーム8と、サイドフレーム8の上端部に掛け渡されるアッパーフレーム9とを有し、アッパーフレーム9におけるヘッドレスト5の配置領域を除く両側を覆うように衝撃吸収ブラケット15が座屈可能に取り付けられている。
【選択図】図2
【解決手段】シートバック3はシートバックフレーム7を内部に有し、ヘッドレスト5が上部に装着されている。シートバックフレーム7が両側のサイドフレーム8と、サイドフレーム8の上端部に掛け渡されるアッパーフレーム9とを有し、アッパーフレーム9におけるヘッドレスト5の配置領域を除く両側を覆うように衝撃吸収ブラケット15が座屈可能に取り付けられている。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両用シートバックに関し、特に車両の衝突時等における後部座席の着座者が受ける衝撃を吸収して緩和する構造を有した車両用シートバックに関する。
図5は、前部座席51の後側に後部座席52が設けられている自動車の車室の内部を示す。このような自動車においては、衝突や追突或いは急停止による衝撃が加わると、その惰性によって後部座席の着座者53が前部座席51の方向に跳び出して前部座席51のシートバック54の上部に頭部や顔面をぶつけて怪我をすることがある。このため、従来より、シートバック54にぶつかったときの衝撃を緩和する構造が開発されている。
これらの衝撃緩和構造として、特許文献1及び2には、シートバックフレームを左右両側のサイドフレームと、サイドフレームの上端部を連結するパイプ材からなるアッパーフレームとによって構成し、アッパーフレームをサイドフレームに対して下方に変位可能に取り付ける構造が開示されている。これらの構造では、後部座席の着座者がシートバックの上部にぶつかったとき、アッパーフレームの全体が下方に沈み込むように変位するため、この変位により衝撃を吸収することが可能となっている。
実開昭59−136337号公報
実開昭57−204248号公報
上述した構造では、サイドフレームに対してアッパーフレームの変位を許容する構造のため、アッパーフレームをサイドフレームに強固に固定することができず、シートバックフレーム全体の強度が低下する問題を有している。すなわち、これらの構造では、アッパーフレームの両端部とアッパーフレームの両端部が挿入されるサイドフレームの上端部とに相互に係合する凹凸を形成し、これらの凹凸の係合力によってアッパーフレームをサイドフレームに固定するため、アッパーフレームとサイドフレームとを溶接したり、ボルト結合する等の強固な固定を行うことができず、シートバックフレームの全体が脆弱となるものである。
これに対し、シートバックフレームの強度を確保するためには、少なくともサイドフレームの厚さを厚くしたり、補強材をシートバックフレームに別途、掛け渡し状に取り付ける必要がある。しかしながら、この場合には、シートバックフレームの重量が大きくなり、取り扱い性が低下する新たな問題が発生する。
また、アッパーフレームとサイドフレームに対して凹凸等の加工を別途、施す必要が生じるため、これらの加工による工程数が増加する問題も有している。
本発明は、このような問題点を考慮してなされたものであり、衝撃を緩和する構造としても、シートバックフレーム全体の強度を低下させることなく、工程数も増加することのない車両用シートバックを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の車両用シートバックは、シートバックフレームを内部に有し、ヘッドレストが上部に装着されたシートバックであって、前記シートバックフレームが両側のサイドフレームと、サイドフレームの上端部に掛け渡されるアッパーフレームとを有し、アッパーフレームにおける前記ヘッドレスト配置領域を除く両側を覆うように衝撃吸収ブラケットが座屈可能に取り付けられていることを特徴とする。
請求項1記載の発明では、衝撃等による大荷重によって後部座席の着座者がシートバックにぶつかったとき、衝撃吸収ブラケットが座屈し、この座屈によって衝撃を吸収して緩和する。この発明では、衝撃吸収ブラケットはシートバックにおけるヘッドレストの左右のショルダー部分での衝撃を吸収するものであり、このため、ヘッドレスト配置領域を除くアッパーフレームの両側に配置される。一方、シートバックの中央部分には、ヘッドレストが設けられており、衝突等によって後部座席の着座者が前方に跳び出してヘッドレストにぶつかったときは、ヘッドレストの弾力によって衝撃を緩和することができる。
このような構造では、ヘッドレストと衝撃吸収ブラケットとによって衝撃を緩和するため、アッパーフレームをサイドフレームに対して変位可能に取り付ける必要がなく、アッパーフレームとサイドフレームとを強固に結合することができる。このため、シートバックフレームの強度確保のために、サイドフレームを厚くしたり、補強材をシートバックフレームに掛け渡す必要がなく、シートバックフレームの重量が大きくなることがなく、取り扱い性が向上する。また、アッパーフレームを変位可能とするためにアッパーフレーム及びサイドフレームに対して凹凸等の加工を施す必要がなく、工程数が増加することもない。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用シートバックであって、前記アッパーフレームにおける衝撃吸収ブラケットとの対向部分が凹み成形されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明では、アッパーフレームにおける衝撃吸収ブラケットとの対向部分が凹み成形されていることにより、衝撃吸収ブラケットの座屈量を十分に確保することができ、その分、衝撃の吸収量が大きくなる。従って、衝撃をさらに大きく緩和することができる。
本発明によれば、車両衝突によって後部座席の着座者がシートバックにぶつかったときの衝撃をヘッドレストとヘッドレストの両側の衝撃吸収ブラケットとによって緩和するため、衝撃緩和のためにアッパーフレームをサイドフレームに対して変位可能に取り付ける必要がなく、アッパーフレームとサイドフレームとを強固に結合することができる。従って、シートバックフレームの強度確保のためにシートバックフレームの重量を大きくする必要がなく、取り扱い性が向上する。また、アッパーフレームを変位可能とするためにアッパーフレーム及びサイドフレームに対して凹凸等の加工を施す必要がなく、工程数が増加することもない。
図1〜図4は、本発明の一実施形態を示し、図1はこの実施形態のシートバックが取り付けられた車両用シート全体の部分破断斜視図、図2はシートバックフレームの斜視図、図3及び図4は要部の正面からの断面図及び側面からの断面図である。
図1に示すように、車両用シート1はシートクッション2と、シートクッション2の後部に支持されたシートバック3とを有している。この車両用シート1は車両の前部座席に用いられるものであり、シートバック3はリクライニング機構を介してシートクッション2に適宜の角度で傾倒可能に連結されている。4はリクライニング機構が格納されたリクライニングユニットである。
シートバック3の上部の中央部分には、ヘッドレスト5が取り付けられている。ヘッドレスト5は図示を省略するが、ヘッドレストフレームの周囲をパッドからなるクッション材が包囲することにより適宜の弾性を有している。また、ヘッドレストフレームには、ヘッドレストステイが取り付けられており、このヘッドレストステイが図2に示すステイ支持管6に挿入されることにより、ヘッドレスト5がシートバック3の上部に取り付けられる。この実施形態では、ヘッドレスト5がシートバック3の上部に別体となって取り付けられる構造となっているが、ヘッドレスト5をシートバック3の上部に一体的に形成した構造であっても良い。
シートバック3の内部には、図2に示すシートバックフレーム7が設けられている。このシートバックフレーム7に対して、パッドからなるクッション材12(図4参照)が覆うことにより着座時の弾性が付与されている。
シートバックフレーム7は、左右両側のサイドフレーム8と、サイドフレーム8の上端部に掛け渡すようにして取り付けられるアッパーフレーム9とを有することにより外形が形成されている。左右両側のサイドフレーム8には、複数のばね線材が組み付けられたクッションマット10が掛け渡されている。また、左右両側のサイドフレーム8の上部には、パイプ材がコ字形に屈曲された上部フレーム11が溶接等により固定されており、この上部フレーム11に上述したステイ支持管6が取り付けられている。
アッパーフレーム9はパイプ材をコ字形に屈曲し、その両端部を左右のサイドフレーム8に固定することによりサイドフレーム8に連結されている。アッパーフレーム9のサイドフレーム8への固定は、アッパーフレーム9の両端部をサイドフレーム8の上部に挿入し、溶接あるいはボルト締結することにより行われる。このような固定構造では、アッパーフレーム9がサイドフレーム8に強固に取り付けられるため、アッパーフレーム9が変位することがない。
アッパーフレーム9には、衝撃吸収ブラケット15が取り付けられる。衝撃吸収ブラケット15は、金属薄板を円弧状に湾曲することにより形成されており、その下端の開放部分がアッパーフレーム9に臨んだ状態で同フレーム9に取り付けられることによりアッパーフレーム9を覆うようになっている。
この衝撃吸収ブラケット15は、上述したヘッドレスト5の配置領域を除くアッパーフレーム9の両側に取り付けられるものである。この取り付けは、衝撃吸収ブラケット15及びこれに対応したアッパーフレーム9の対応部位に相互に係合する凹凸部(図3における符号15a)を形成することにより行うことができる。このようにアッパーフレーム9を覆う衝撃吸収ブラケット15は、衝撃時に座屈することによりアッパーフレーム9の方向に変位することができる。
アッパーフレーム9における衝撃吸収ブラケット15に対応した部分、すなわち、アッパーフレーム9の左右のショルダー部には凹部17が形成されている。凹部17はアッパーフレーム9をコ字形に屈曲すると同時あるいは屈曲加工の前にプレス加工を施すことによって形成されるものであり、凹部17の形成部位は図4に示すように三日月状となる。このように衝撃吸収ブラケット15に対応した部分に凹部17が形成されることにより、衝撃吸収ブラケット15が凹部17の分だけ多く座屈することが可能となる。図4において、Dは凹部17を形成したことにより確保された衝撃吸収ブラケット15の変位量である。
次に、この実施形態の作用を説明する。衝突等に起因した衝撃等による大荷重によって後部座席の着座者がシートバック3にぶつかる態様としてシートバック3上部の中央部分及び左右のショルダー部分がある。シートバック3上部の中央部分にぶつかる場合、この実施形態では、シートバック3の上部にヘッドレスト5が取り付けられているため、ヘッドレスト5自体の弾力によって衝撃が緩和される。一方、シートバック3の左右のショルダー部分にぶつかる場合、この部分に設けた衝撃吸収ブラケット15が座屈し、この座屈によって衝撃を吸収して緩和する。従って、いずれも場合にも、衝撃を緩和することができ、後部座席の着座者の怪我を少なくできる安全性を備えたものとなる。
このような実施形態では、中央部分のヘッドレスト5と左右の衝撃吸収ブラケット15とによって衝撃を緩和することができる。このため、アッパーフレーム9をサイドフレーム8に対して変位可能に取り付ける必要がなく、アッパーフレーム9とサイドフレーム8とを強固に結合することができる。従って、シートバックフレーム7全体の強度確保のために、サイドフレーム8を厚くしたり、補強材をシートバックフレーム7に掛け渡す必要がなく、シートバックフレーム7の重量が大きくなることがなく、取り扱い性が向上する。
また、衝撃吸収のためにアッパーフレーム9を変位可能とする必要がない。このため、アッパーフレーム9及びこれを支持するサイドフレーム8に対して凹凸等の加工を施す必要がなく、工程数が増加することもない。
さらに、この実施形態では、アッパーフレーム8における衝撃吸収ブラケット15との対向部分に凹部17が形成されていることにより、衝撃吸収ブラケット15の下方への変位量Dを十分に確保することができる。このため、その分、衝撃の吸収量が大きくなり、衝撃をさらに大きく緩和することができる。
本発明は以上の実施形態に限定されることなく、種々変形が可能である。例えば、衝撃吸収ブラケット15はアッパーフレーム9に対して座屈可能に覆うものであれば良く、その形状を適宜変更することができる。又、アッパーフレーム9としては、金属ロッド等のパイプ材以外の金属材料を用いることができる。
1 車両用シート
2 シートクッション
3 シートバック
5 ヘッドレスト
7 シートバックフレーム
8 サイドフレーム
9 アッパーフレーム
17 凹部
2 シートクッション
3 シートバック
5 ヘッドレスト
7 シートバックフレーム
8 サイドフレーム
9 アッパーフレーム
17 凹部
Claims (2)
- シートバックフレームを内部に有し、ヘッドレストが上部に装着されたシートバックであって、前記シートバックフレームが両側のサイドフレームと、サイドフレームの上端部に掛け渡されるアッパーフレームとを有し、アッパーフレームにおける前記ヘッドレスト配置領域を除く両側を覆うように衝撃吸収ブラケットが座屈可能に取り付けられていることを特徴とする車両用シートバック。
- 前記アッパーフレームにおける衝撃吸収ブラケットとの対向部分が凹み成形されていることを特徴とする請求項1記載の車両用シートバック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005204984A JP2007020740A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 車両用シートバック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005204984A JP2007020740A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 車両用シートバック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007020740A true JP2007020740A (ja) | 2007-02-01 |
Family
ID=37782291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005204984A Pending JP2007020740A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 車両用シートバック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007020740A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03110932U (ja) * | 1990-02-28 | 1991-11-13 | ||
JPH08224138A (ja) * | 1995-02-22 | 1996-09-03 | Ikeda Bussan Co Ltd | クッション部材 |
-
2005
- 2005-07-13 JP JP2005204984A patent/JP2007020740A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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