本発明の実施の形態について説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態では、本発明の参加者側通信端末装置および主催者側通信端末装置として携帯電話、サーバ装置として、電子会議制御サーバを例に説明する。また、上記各端末装置間で送受信されるメッセージは、宛先を区分することのできるものであれば何でもよいが、本実施の形態では、上記メッセージとして電子メールを適用した例について説明する。
〔実施の形態1〕
〔電子会議システムの概要〕
図2は、本実施の形態に係る電子会議システムの概略構成を示す図である。ここでは、携帯電話サービスの通信事業者が提供する携帯電話網に、本発明に係る電子会議システムを適用した例について説明する。
図2に示すとおり、電子会議システム100は、電子会議システムを利用する各携帯電話の通信を制御する電子会議制御サーバと、携帯電話網を介して上記電子会議制御サーバと通信し、電子会議を開催するための主催者Xの携帯電話X(以下、主催者携帯電話Xと称す)と、上記主催者携帯電話Xにより開催された電子会議に参加するための参加者携帯電話(参加者側通信端末装置)10とから構成されている。
なお、上記電子会議制御サーバは、電子メールを受信可能で、電子会議システムを実現するための電子会議制御機能を有していればよい。また、主催者携帯電話Xは、電子メールを送信可能で、電子会議を主催するための処理機能を有していればよい。
本実施の形態では、電子会議制御サーバ、主催者携帯電話X、および、参加者携帯電話10のそれぞれが、電子メールを送受信するための電子メール処理部1と、電子会議システムを利用(あるいは制御)するための電子会議処理部2とを有している。
電子会議制御サーバは、主催者携帯電話Xの要求を受け付けて、電子会議を開催するために必要な電子会議室50を作成する機能を有している。電子会議室とは、その電子会議に参加するすべての携帯電話が共有する、その電子会議において発生する種々の情報の集まり、つまり、仮想の会議室である。電子会議の参加者は、電子会議制御サーバにより作成された電子会議室にアクセスすることによって、「入室」し、それによって電子会議に参加し、許可されていれば発言することができる。
上記電子会議室で管理される情報の具体例としては、開催される会議をユーザが識別するための「電子会議名」、会議の開催日時を指定する「開始日時」、会議の主催者を示す「主催者名(あるいは、主催者の携帯電話のメールアドレス)」、会議の参加者を示す「参加者名(あるいは、参加者の携帯電話のメールアドレス)」などが挙げられる。
この他にも、その電子会議処理部2が有する付加的な機能に応じて、様々な情報が格納されていてもよい。例えば、主催者が各参加者に対して設定した「発言権の有無」、会議の「終了予定時間」、会議に参加している各携帯電話の「プレゼンス(「発言中」/「入室中」/「途中退室」などの電子会議における携帯電話のステータスのこと)」、および、誰がどのような発言を行ったかを記録する発言ログやホワイトボード機能などの共有データが格納されていてもよい。
なお、電子会議制御サーバは、開催される電子会議ごとに、複数の電子会議室を設置することが可能であり、上記の様々な情報は、電子会議室ごとに作成される。
主催者携帯電話Xは、上記電子会議制御サーバに対して、電子会議を開催するための電子会議室作成の指示を送る機能を有している。主催者携帯電話Xは、電子会議室を作成するのに必要な情報(本実施の形態では、「電子会議名」、「開始日時」、「終了予定時間」、「主催者名」、「主催者メールアドレス」、「参加者名」、「参加者メールアドレス」)を、上記電子会議制御サーバに送信する。
一方、上記各参加者携帯電話10に対しては、主催者携帯電話Xは、開催する電子会議についての情報を含む電子メール(以下、会議開催通知メールと称す)を作成し、それを送信することによって、上記電子会議を開催する旨を通知する機能を有している。これにより、主催者Xは、開催する電子会議の参加者に対して、該電子会議の詳細を通知することが可能となる。
ここで、図2に示す、参加者携帯電話10および主催者携帯電話Xに共通する、携帯電話の概略について説明する。
〔携帯電話の概要〕
図3は、本実施の形態に係る参加者携帯電話10の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態では、主催者携帯電話Xの概略構成は、図3に示す参加者携帯電話10の概略構成と同様であるので説明を省略する。
本実施の形態に係る参加者携帯電話10は、図3に示すように、無線通信部4、無線通信アンテナ90、操作部5、音声入力部6、音声出力部7、メモリ8、表示部9、LED(Light Emitting Diode)91、カメラ部92、および上記の各部を統括制御する主制御部3を備えた構成となっている。
さらに、参加者携帯電話10には、電子メールを送受信するための電子メール処理部1および、電子会議参加制御を実現するための電子会議処理部2が主制御部3の内部に設けられている。これらの詳細についてはそれぞれ後述する。
無線通信部4は、主催者携帯電話や他の参加者携帯電話と無線通信を行うための構成要素である。また、無線通信アンテナ90は、携帯電話網における基地局との無線通信を行うための構成要素、すなわち、電子会議参加機能や電子メール受信(および送信)機能、あるいは、電話、インターネット等の通信機能を実現するためのものである。
操作部5は、参加者携帯電話10を操作するためのボタンである。このボタンを押下することにより発生した信号は、主制御部3に送られる。
音声入力部6は、マイクであり、電話機能を実行した場合の送話時に、あるいは電子会議に参加中に、発言を行う場合に、発言音声を入力するのに使用される。参加者携帯電話10の外部で発生した音声は、この音声入力部6を介して、音声データとして参加者携帯電話10に取り込まれる。また、電子会議参加中において、主催者携帯電話や他の参加者携帯電話に音声を送信する場合は、この音声入力部6を介して入力された参加者の音声が発言メッセージとして電子会議制御サーバに送られる。
音声出力部7は、電話機能を実行した場合、および、電子会議参加中において、受話時のスピーカとして使用される。音声出力部7は、通常の電話の受話器と同じようにして、参加者携帯電話10を耳に当てて用いる時に、音声が出力されるスピーカである。
また、音声出力部7は、参加者携帯電話10を外部に音声出力するためのスピーカフォンとして用いる時に音声が出力されるスピーカであってもよい。このスピーカから出力される音声は、外部にも十分聞こえる音量で出力される。従って、例えば、表示部9に表示される画像を見ながら通話(発言)を行いたい時や、1台で複数のユーザ(参加者)が受信した音声を聞きたい時に、参加者携帯電話10を耳から離した位置に設置しても、十分な音量で出力音声を聞くことができる。
メモリ8は、アプリケーション機能を実行するために必要なプログラムやデータ等を格納するメモリである。従って、電子会議システムを利用するための電子会議アプリケーションや、電子メールを送受信するためのアプリケーションプログラム、電子メールの宛先を管理したアドレス帳などもここに格納されている。これらのプログラムやデータは、主制御部3によって必要に応じて読み出されるようになっている。
表示部9は、例えば液晶表示装置(LCD)からなり、参加者携帯電話10に備わった各種アプリケーション機能の実行画面を表示する。例えば、電子会議に参加中であれば、現在参加者携帯電話10が参加している電子会議の電子会議室の各種情報(上述の、「電子会議室名」、「参加者名」、各参加者の「プレゼンス」など)を表示させる。
LED91は、参加者携帯電話10のユーザに対して、着信を報知するために、視覚的に報知するための手段として使用される。例えば、着信の場合には、LED91を点滅させるようにしてもよい。
カメラ部92は、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子からなる撮像手段であり、主制御部3からの指示に基づいて被写体を撮像するようになっている。
なお、参加者携帯電話10(または、主催者携帯電話X)は、上述の各部、各機能に限定されず、他にも様々な機能を有していてもよい。例えば、現在位置検知するためのGPS(Global Positioning System)、TV放送受像機能を実現するためのTVアンテナおよびチューナなどの各部を有した構成でもよい。
上述したような参加者携帯電話10において、主催者携帯電話Xから、電子会議開催を通知する、会議開催通知メール(会議開催通知メッセージ)40が送信された場合に、それを受信して、自端末装置の発言権の有無を設定して電子会議に参加することにより、話題の錯綜を防止するための構成が、主制御部3内部の、電子メール処理部1および電子会議処理部2に設けられている。
本実施の形態では、図2に示す通り、主催者Xが、主催者携帯電話Xを用いて、電子会議制御サーバに対して電子会議室作成の指示を送り、参加者携帯電話AからCに対して会議開催通知メール40を送信した場合について説明する。また、特に、参加者携帯電話AおよびBを、上記会議開催通知メール40の宛先フィールドの「To」に設定し、参加者携帯電話Cを、宛先フィールドの「Cc」に設定して、会議開催通知メール40を送った場合を例として、本発明に係る参加者携帯電話10についてさらに詳しく説明する。
ここでいう、宛先フィールドは、RFC(Request for Comments)2822にて定義されている電子メールのヘッダフィールドのうち、宛先に関するものを規定したフィールドを指す。上記宛先フィールドはさらに、3種類のフィールド(「To」、「Cc」、および「Bcc」)に分類され、それぞれの意味や役割も同じくRFC2822にて定義されている。ここでは、以下、この「To」、「Cc」、および「Bcc」の区分のことを「宛先区分」と称する。
〔参加者携帯電話10〕
図1は、本実施の形態に係る参加者携帯電話10の要部構成を示すブロック図である。
参加者携帯電話10は、図1に示すように、電子メールを受信するための電子メール処理部1と、電子会議に参加するための電子会議処理部2とを有する主制御部3を備え、またこの主制御部3によって制御される、無線通信部4、操作部5、音声入力部6、音声出力部7、および表示部9を備えている。
また、電子メール処理部1は内部に、無線通信部4を介して電子メールを受信する電子メール受信部(メッセージ受信手段)11と、上記電子メールを電子会議処理部2に供給する受信メールフィルタ12とを含む。電子会議処理部2は内部に、上記電子メールのヘッダを解析する通知メール解析部(通知メッセージ解析手段)13、図2の電子会議室50への入退室の処理を行う入退室実行部(接続手段)14、電子会議室50の情報を受信する会議情報受信部15、参加者の発言を参加している電子会議室50に対して送信するための発言メッセージを作成する、該発言メッセージ作成部16、および、上記発言メッセージ作成部16の動作をロックする発言処理ロック部(発言処理制御手段)17を含む。
無線通信部4は、参加者携帯電話10が外部の装置と通信を行うためのものであり、無線受信部18と、無線送信部19とからなる。
無線受信部18は、主催者携帯電話Xから会議開催通知メール40を受信したり、電子会議制御サーバの電子会議室50(図2)から取得した各種情報を受信したりする。
無線送信部19は、入退室実行部14の指示に応じて、電子会議室50に対し情報の問い合わせを行ったり、あるいは、発言メッセージ作成部16により作成された発言メッセージを電子会議室50に送信したりする。
操作部5および音声入力部6は、電子会議の参加者が、発言を行う際に、発言を入力するための入力手段である。電子会議の発言を文字により行う場合は、参加者が操作部5を用いることによって、テキスト信号が、発言メッセージ作成部16に入力される。また、電子会議の発言を音声により行う場合は、参加者が音声入力部6に音声を入力することにより、音声信号が、発言メッセージ作成部16に入力される。
このように、操作部5、音声入力部6、発言メッセージ作成部16、および、無線送信部19は、参加者が参加中の電子会議において発言を行うための、発言実行部(発言処理手段)29を構成している。なお、発言実行部29は、参加者が発言を入力するための入力手段として、上記の操作部5または音声入力部6のいずれかを含んでいればよい。あるいは、ビデオカメラなどの撮像手段、マウス、キーボード、または、ヘッドセット、イヤフォンマイク、などの外部の入力インターフェースを参加者携帯電話10に接続することにより、発言の入力手段としてもよい。
電子メール処理部1の電子メール受信部11は、無線通信部4を介して、会議開催通知メール40を含む電子メールを受信するためのものである。電子メール受信部11は、受信したメールを、受信メールフィルタ12に供給する。さらに、電子メール受信部11は、電子メールが含む情報(ヘッダの情報や本文のテキスト情報など)を、映像信号として変換する機能部(図示せず)に供給する。これにより、上記電子メールのヘッダの情報や本文のテキスト情報が表示部9に出力されて、参加者携帯電話10のユーザに提供される。
受信メールフィルタ12は、電子メール受信部11が受信した電子メールを解析するためのものである。受信メールフィルタ12は、解析の結果、上記電子メールが、電子会議開催を通知する会議開催通知メール40であれば、それを電子会議処理部2の通知メール解析部13に供給する。
会議開催通知メール40か否かを判定する方法として、受信メールフィルタ12は、受信した電子メールのヘッダから特定の文字列を検出する文字列検出機能を有している。例えば、電子メールのヘッダフィールド「Subject(電子メールの題名)」に、『電子会議』および『開催』の文字列が含まれていれば、その電子メールを会議開催通知メール40と判定すればよい。
上記「Subject」は、電子メールの主題や要旨を書くフィールドとして、RFC2822に定義されており、一般に用いられる電子メールソフトウェアでは、標準的にサポートされているヘッダフィールドである。
以上のことから、受信される種々の電子メールの中から、電子会議開催を通知する会議開催通知メール40を識別し、それだけを電子会議処理部2に供給することが可能となる。
なお、会議開催通知メール40の判定は、上述の例に限らず、他のヘッダフィールドから、会議開催に関する種々のキーワードを検出することにより行われてもよい。他の例として具体的には、(1)「From」または「Sender」のヘッダフィールドから、図2に示す電子会議制御サーバのメールアドレスが検出された場合、(2)「Keyword」、「Comment」、または「X−PoC」などのメールサービス事業者が独自に定義した、あるいはアプリケーションプログラムごとに独自に定義されたヘッダフィールドに、『電子会議』、『会議開催』、『開催通知』などのキーワードが含まれている場合に、その電子メールを会議開催通知メール40と判定するなども可能である。
あるいは、HTML(Hypertext Markup Language)形式の電子メールであれば、受信メールフィルタ12は、HTML言語のタグを理解して文字列を検出する機能を備え、(3)「HEAD」タグ内に、『電子会議開催』などの文字列を検出した場合に、その電子メールを会議開催通知メール40と判定するようにしてもよい。
電子会議処理部2の入退室実行部14は、図2の電子会議室50への入退室の処理を行うためのものである。入退室実行部14は、参加者から、操作部5を介して、電子会議に参加を指示する指示信号を受け付け、該指示信号が指定する電子会議室50に接続する。これにより、参加者は、自身が指定する電子会議に参加することが可能となる。また、電子会議の参加を参加者がとりやめたい場合は、電子会議室50からの退室の指示信号を操作部5より受け付け、電子会議室50への接続を中断し、退室の処理を行ってもよい。
会議情報受信部15は、電子会議制御サーバの電子会議室50(図2)の情報を、無線受信部18を介して取得するためのものである。取得された情報は、映像信号あるいは音声信号に変換されて、映像信号であれば、表示部9に、音声信号であれば、音声出力部7に供給されることにより、参加者携帯電話10のユーザ、つまり電子会議の参加者に提供される。
発言メッセージ作成部16は、参加者携帯電話10に入力された、電子会議における参加者の発言から、送信用のデータである発言メッセージを作成するためのものである。上記発言メッセージは、無線送信部19を介して、電子会議室50に送信される。なお、発言メッセージ作成部16が、上記発言メッセージに、通信制御に必要な情報(宛先情報など)をヘッダとして付加して送信パケットとし、無線送信部19に供給するようにしてもよい。これにより、参加者携帯電話10のユーザである参加者は、参加している電子会議において発言することが可能となる。
通知メール解析部13は、受信メールフィルタ12より供給された会議開催通知メール40のヘッダフィールドのうち、宛先フィールドを解析するためのものである。通知メール解析部13は、宛先フィールドを解析することにより、受信した会議開催通知メール40において、参加者携帯電話10は、どの宛先区分(「To」、「Cc」、および「Bcc」)に属しているのかを判定することができる。その判定方法について以下に説明する。
図4は、参加者携帯電話10を適用した参加者携帯電話A(図2)が、図2の主催者携帯電話Xから受信した、会議開催通知メール40の具体的な内容を示す図である。図4に示す、一点鎖線より上部のヘッダ41は、電子メール処理部1がサポートする電子メールの各種ヘッダフィールドを表示したものであり、一点鎖線下部の本文42は、主催者Xが作成した、会議開催通知メール40の内容を表示したものである。
本文42には、上述したような電子会議室に格納される、電子会議の基本的な情報、「電子会議室名」、「開始日時」、「主催者名(主催者のメールアドレス)」、「参加者名(参加者のメールアドレス)」、「発言権の有無」などが表示されている。
これにより、会議開催通知メール40を受信した参加者は、会議開催通知メール40に示された電子会議室に手動で(あるいは自動で)入室することにより、その電子会議に参加することが可能となる。
ヘッダ41において、「Subject」は、会議開催通知メール40のタイトルを、「Date」は、会議開催通知メール40が作成された日時を、「From」は、会議開催通知メール40を送信した送信者名(図4では「主催者」)および送信者のメールアドレス(図4では「syusaisya@sharp.co.jp」)を表しており、また、宛先フィールド43において、「To」は、会議開催通知メール40の1次受信者を、「Cc」は、会議開催通知メール40の2次受信者を表している。
ここで、本実施の形態では、上記1次受信者とは、会議開催通知メール40に示された電子会議の参加者のうち、発言権を許可された参加者のことを意味し、上記2次受信者とは、会議開催通知メール40に示された電子会議の参加者のうち、発言権を許可されていない、聴講のみ許可された参加者のことを意味する。
この宛先区分は、主催者携帯電話Xにおいて会議開催通知メール40が作成された時に、主催者Xが、各参加者のメールアドレスをどの宛先区分に設定したかにより決定される。
すなわち、主催者Xは、会議開催通知メール40を作成する時に、発言を許可したい参加者については、その参加者のメールアドレスを、1次受信者の「To」に、発言を許可しない参加者については、その参加者のメールアドレスを、2次受信者の「Cc」に設定して、その会議開催通知メール40を各参加者に送信すればよい。
図2の例においては、参加者携帯電話AおよびBのメールアドレスを、宛先区分「To」に、参加者携帯電話Cのメールアドレスを宛先区分「Cc」に、主催者Xが設定して、会議開催通知メール40が作成されたものとする。
このようにして送信された会議開催通知メール40のヘッダ41には、図4に示すとおり、「To」のフィールドに参加者携帯電話AおよびBのメールアドレス(「user_A@sharp.co.jp」および「user_B@sharp.co.jp」が表示され、「Cc」のフィールドには、参加者携帯電話Cのメールアドレス(「user_C@sharp.co.jp」)が表示されている。
通知メール解析部13は、ヘッダ41の宛先フィールド43を解析し、参加者携帯電話10のメールアドレスがどの宛先区分に設定されたのかを判定する。ここで、例えば、参加者携帯電話10が参加者携帯電話Aに適用されているとすると、参加者携帯電話Aの通知メール解析部13は、宛先フィールド43のうち、「To」のフィールドに自端末装置のメールアドレス(つまり、「user_A@sharp.co.jp」)が含まれていることを検知する。
通知メール解析部13は、会議開催通知メール40において、自端末装置の宛先区分は、「To」であったと判定し、その判定結果を発言処理ロック部17に供給する。
発言処理ロック部17は、通知メール解析部13の判定結果に基づいて、発言実行部29に含まれる、上記発言メッセージを作成する機能あるいは、発言メッセージを送信する機能をロックするためのものである。つまり、通知メール解析部13において、参加者携帯電話10の宛先区分が「Cc」であったと判定された場合に、発言処理ロック部17は、参加者は2次受信者であって、発言を許可されていないということを検知し、参加者携帯電話10のユーザである参加者の発言を禁止する。
発言実行部29をロックする方法としては、操作部5の発言するために押下するボタンや発言権を要求するボタンを物理的に押せないようにする、あるいは、押下しても発言メッセージ作成部16が反応しないようにするなどの方法が考えられる。発言処理のロックは、発言実行部29における、操作部5や音声入力部6などを介して発言がなされてから、無線送信部19を介して発言メッセージが送信されるまでのいずれかの過程において、実行されればよい。
上記構成によれば、電子会議の開催を通知する会議開催通知メール40を主催者携帯電話Xから受信した際に、通知メール解析部13は、自端末装置のメールアドレスが、どの宛先区分に設定されているかを解析する。上記解析の結果、自端末装置の宛先区分が「Cc」と判定された場合は、発言処理ロック部17は、発言処理の機能をロックする。
これにより、主催者が設定した発言権の有無に基づいて、参加者側の参加者携帯電話10にて、発言の制御を行うことが可能となる。
結果として、主催者による、電子会議制御サーバに対しての登録作業を別途必要とすることなく、主催者が参加者の発言権の有無を設定して、話題の錯綜を防止することのできる電子会議を実現することが可能となる。
なお、発言の制御を行う構成を、電子会議を統括制御する電子会議制御サーバではなく、参加者側の参加者携帯電話10が有していることによって、余計な通信トラフィックを抑えることができるという効果を奏する。
例えば、上述した特許文献1の例のように、サーバ装置に登録された音声データによって、発言を制御するということは、元々送信されるべきでない(あるいは、必要のない)音声データが、参加者の通信端末装置から、サーバ装置へと送信されるということである。これにより、余分なトラフィックが発生し、サーバ装置に対して余分な負荷がかかるという問題が生じる。
一方、本実施の形態のように、会議の参加者となる、参加者携帯電話10にて、発言の制御を行えば、発言を禁止されている参加者携帯電話10からの発言メッセージが、電子会議制御サーバに送信されるということがなくなる。これにより、通信の負荷、ならびに電子会議制御サーバの負荷を軽減することが可能となる。
(実施の形態1の変形例)
会議開催通知メール40に、開催が通知された電子会議における電子会議室の格納場所を特定する情報が含まれている場合、通知メール解析部13は、入退室実行部14に対して、電子会議室の格納場所とともに、該電子会議室へ接続するように指示信号を送ってもよい。
これにより、会議開催通知メール40を受信した時に、それが指定する電子会議室へ自動で入室し、電子会議に参加することが可能となる。
あるいは、通知メール解析部13は、会議開催通知メール40に含まれる、電子会議の開始日時を解析し、会議開催通知メール40を受信した時刻から上記開始日時に開きがある場合は、上記解析した開始日時が迫ってから、入退室実行部14に対して入室の指示信号を、および、発言処理ロック部17に対して発言実行部29をロックする指示信号を送るようにしてもよい。
これにより、受信した会議開催通知メール40に指定された電子会議の開始日時が受信した時点からまだ時間がある場合は、その開始日時が迫った時点で、参加者携帯電話10の発言処理を制御し、自動で電子会議室に入室することが可能となる。
したがって、参加するべき電子会議の存在を忘れている場合であっても、開始日時がくれば、自動で入室することができるので、電子会議を不用意に欠席するという不具合を解消することができる。
また、上記のように開始日時が迫っていない電子会議室を複数管理しておく場合、通知メール解析部13は、自端末装置の宛先区分の判定結果(「To(=発言権あり)」または「Cc(=発言権なし)」)を、メモリ8に格納するようにしてもよい。
メモリ8は、通知メール解析部13が解析した解析結果を格納しておくためのものであり、上記解析結果は、入退室実行部14または発言処理ロック部17によって参照される。メモリ8に格納される解析結果についての詳細を図5に示す。
図5は、通知メール解析部13の解析結果を、テーブル形式にて管理する場合に、メモリ8に格納されるテーブルの例を示す図である。電子会議室リスト44は、図5に示すとおり、1電子会議室を1レコードとして、各電子会議室を一意に識別するための「会議室ID」、主催者により指定されたその電子会議の名前を示す「会議室名」、「開始日時」、および、発言権の有無を示す「発言権」が格納されている。
図4の会議開催通知メール40を参加者携帯電話Aが受信した場合を例に説明すると、通知メール解析部13は、会議開催通知メール40の本文42から、特定の文字列に反応して、「会議室名」=特許アイデア検討会、「開始日時」=2005年5月9日 14:00であることを検知して電子会議室リスト44に格納し、また、ヘッダ41から、上述の方法を用いて、参加者携帯電話Aの宛先区分は、「To」であると判定し、1次受信者として発言が許可されている意味を示す、「発言権」=ありを格納する。
このような電子会議室リスト44は、通知メール解析部13、入退室実行部14、または、発言処理ロック部17のいずれによって参照されてもよく、入退室実行部14は電子会議室リスト44に格納された「開始日時」に基づき、電子会議室への入室の処理を自動で行ってもよいし、発言処理ロック部17は、「開始日時」を参照するか、あるいは、入退室実行部14の入室の動作を監視して、入室した電子会議室に関連付けられた「発言権」を参照して、発言実行部29をロックするか否かを決定してもよい。
以上のことから、複数の参加予定電子会議を管理しつつ、各電子会議の開始日時が迫った時点で、参加者携帯電話10の発言処理を制御し、自動で電子会議室に入室することが可能となる。
なお、本実施の形態では、会議開催通知メール40の宛先区分において、発言を許可したい参加者については、その参加者のメールアドレスを、1次受信者の「To」に、発言を許可しない参加者については、その参加者のメールアドレスを、2次受信者の「Cc」に設定することにより、発言権の設定を行ったが、これを逆にしてもよい。あるいは、受信者をヘッダ41に表示させない非通知受信者を設定するための「Bcc」に参加者のメールアドレスを設定することにより、上記参加者の発言権の有無を設定してもよい。
この場合、通知メール解析部13が、宛先区分が「To」(あるいは「Bcc」)であると判定したときに、発言処理ロック部17が発言実行部29をロックするように制御のパターンを変えればよい。
以下、図1に示す参加者携帯電話10が会議開催通知メール40を受信してから、その会議開催通知メール40が指定する電子会議に参加するまでの処理の流れを、図11を用いて説明する。
参加者携帯電話10が、主催者携帯電話Xより電子メールを受信すると、電子メール処理部1の受信メールフィルタ12は、受信した電子メールが会議開催通知メール40であるか否かを判定する(S101)。S101にて受信した電子メールは、電子会議の開催を通知する会議開催通知メール40であると判定すれば、受信メールフィルタ12は、会議開催通知メール40を通知メール解析部13に供給する。
次に、電子会議処理部2の通知メール解析部13は、供給された会議開催通知メール40のヘッダ41を解析し、自端末装置のメールアドレスが設定されている宛先区分(「To」か「Cc」か)を判定する(S102)。ここで、自端末装置の宛先区分を「To」と判定した場合は、通知メール解析部13は、メモリ8に記憶される電子会議室リスト44において、「発言権」の項目に「あり」を設定して、その会議開催通知メール40が指定する電子会議室を登録する(S103)。一方、S102にて、自端末装置の宛先区分を「Cc」と判定した場合は、通知メール解析部13は、電子会議室リスト44において、「発言権」の項目に「なし」を設定して、上記電子会議室を登録する(S104)。
続いて、通知メール解析部13は、さらに会議開催通知メール40の本文42を解析して、上記電子会議の開始日時を抽出し、電子会議室リスト44の「開始日時」の項目に、抽出した開始日時を記憶する(S105)。
次に、S105にて記憶した開始日時に、現在の時刻が差し迫った場合、あるいは、その時刻になった場合(S106においてYes)、入退室実行部14は、それを検知し、電子会議室リスト44にて特定される電子会議室への入室の処理を開始する。一方、発言処理ロック部17は、入室の処理が開始されたのに応じて、電子会議室リスト44の「発言権」の項目を参照し、現在入室処理中の電子会議室において、自端末装置の発言権の有無を判定する(S107)。
S107において、発言処理ロック部17が「発言権あり」と判定した場合は、発言処理ロック部17は、発言実行部29のロック処理を実行しない。これにより、そのまま入退室実行部14により入室の処理が完了する(S108)。
一方、S107において、発言処理ロック部17が「発言権なし」と判定した場合は、発言処理ロック部17は、発言実行部29に対してロック処理を実行する(S109)。これにより、発言処理を行えない状態で、入退室実行部14により入室の処理が完了する(S108)。
上記の方法により、複数の参加予定電子会議を管理しつつ、各電子会議の開始日時が迫った時点で、参加者携帯電話10の発言処理を制御し、自動で電子会議室に入室することが可能となる。
〔実施の形態2〕
上述の実施の形態1における電子会議システム100(図2)では、主催者携帯電話Xによる会議開催通知メール40の作成および送信の動作と、電子会議制御サーバに、電子会議室作成を要求する指示を送る動作とは、主催者Xが別々に指示することにより、別々に行われたが、上記2つの動作を連動させて、主催者Xの1の指示入力によって行ってもよい。
以下、会議開催通知および会議室作成の動作を1の指示入力により行う主催者携帯電話(主催者側通信端末装置)20を適用した主催者携帯電話Xを含む電子会議システム200について説明する。
図2に示すとおり、電子会議システム200は、電子会議システムを利用する各携帯電話の通信を制御する電子会議制御サーバと、携帯電話網を介して上記電子会議制御サーバと通信し、電子会議を開催するための主催者Xの主催者携帯電話20を適用した主催者携帯電話Xと、上記主催者携帯電話20により開催された電子会議に参加するための参加者携帯電話10とから構成されている。
なお、上記電子会議制御サーバおよび参加者携帯電話10は、実施の形態1と同様であり、また、本実施の形態では、主催者携帯電話20の概略構成は、図3に示す参加者携帯電話10の概略構成と同様であるので説明を省略する。
この電子会議システム200において、実施の形態1の電子会議システム100と異なる点は、主催者Xの主催者携帯電話Xが、主催者携帯電話20を含んでいる点である。以下、会議開催通知および会議室作成の動作を1の指示入力により行う主催者携帯電話20について詳細に説明する。
〔主催者携帯電話20〕
図6は、本実施の形態に係る主催者携帯電話20の要部構成を示すブロック図である。
主催者携帯電話20は、図6に示すように、電子メールを送信するための電子メール処理部1と、電子会議を主催するための電子会議処理部2とを有する主制御部3を備え、またこの主制御部3によって制御される、無線通信部4、操作部5、およびメモリ8を備えている。
また、電子会議処理部2は内部に、電子会議室の作成を、電子会議制御サーバに要求する会議室作成要求部(会議設定手段)23を含み、電子メール処理部1は内部に、無線通信部4を介して電子メールを送信する電子メール送信部(メッセージ送信手段)21と、会議開催通知メール40を作成するための通知メール作成部(宛先設定手段)22とを含む。
無線通信部4は、主催者携帯電話20が外部の装置と通信を行うためのものであり、無線受信部18と、無線送信部19とからなる。
無線受信部18は、電子会議制御サーバの電子会議室50(図2)から取得した各種情報を受信する。
無線送信部19は、電子会議制御サーバに対する、会議室作成の要求信号を送信したり、会議開催通知メール40を各参加者の参加者携帯電話に送信したりする。
操作部5は、電子会議の主催者Xが、電子会議を開催する際に、電子会議開催の処理を主催者携帯電話20に指示する指示信号を入力するためのものである。また電子会議室50を作成するのに必要な各種情報も、操作部5を介して主催者Xにより入力される。
電子会議処理部2の会議室作成要求部23は、電子会議室の作成を電子会議制御サーバに要求するためのものである。会議室作成要求部23は、主催者Xより操作部5を介して、電子会議室を作成するのに必要な、電子会議室情報を受け付け、それらの情報を含んだ、会議室作成要求メッセージを上記電子会議制御サーバに送信する。本実施の形態における、上記必要な情報の具体例を、図7(a)に示す。
図7(a)は、会議室作成要求部23が受け付けた、上記電子会議室情報を示す図である。本実施の形態では、主催者Xが入力する電子会議室情報(発言権設定情報)70は、「電子会議名71」、「開始日時72」、「終了予定時間73」、「主催者名74」、「主催者メールアドレス75」、「参加者名77」、「参加者メールアドレス78」、および「発言権の有無79」の項目を含むものとする。なお、参加者名77、参加者メールアドレス78、発言権の有無79は、参加者ごとに入力される、参加者の人数分の項目が必要となる参加者情報80である。
なお、メールアドレスについては、主催者Xが都度入力を行わなくても、例えばメモリ8に記憶されている、複数の参加者名および参加者メールアドレスを格納したアドレス帳を読み出し、入力補助を行うようにしてもよい。
また、図7(a)に示す、「コメント76」などのように、会議開催通知メール40を作成するときに用いて、会議開催通知メール40にテキストメッセージとして反映させるような項目を、電子会議室情報70に設けてもよい。
上記電子会議制御サーバは、電子会議室情報70を含んだ上記会議室作成要求メッセージを受け付けて、電子会議室50を作成する。
会議室作成要求部23は、さらに、電子会議室情報70を、電子メール処理部1の通知メール作成部22にも送り、これにより、会議開催通知メール40の作成を指示する。
電子メール処理部1の通知メール作成部22は、電子会議の各参加者に送信する会議開催通知メール40を作成するためのものである。通知メール作成部22は、上記会議室作成要求部23により生成された、電子会議室情報70に含まれる、電子会議室を作成するために必要な各種情報(71〜79)を受け付け、それに基づき、会議開催通知メール40を作成する。通知メール作成部22が電子会議室情報70に基づき作成した会議開催通知メール40の具体例を、図7(b)に示す。
図7(b)は、会議室作成要求部23により供給された、電子会議室情報70に基づき、通知メール作成部22が作成した会議開催通知メール40を示す図である。図7(b)に示される、各破線枠部分は、通知メール作成部22が、電子会議室情報70を参照して作成した部分であり、電子会議室情報70の項目と同じ符号が付された破線枠は、同じ項目に基づき作成されたものを示す。
例えば、図7(b)において、71の符号が付された破線枠部分は、電子会議室情報70の電子会議名71に対応している。また、宛先区分81および発言権別参加者82は、電子会議室情報70の参加者名77(および、参加者メールアドレス78)と発言権の有無79との組み合わせにより作成される。
(宛先区分81の設定)
通知メール作成部22は、会議開催通知メール40の宛先の設定を、会議室作成要求部23から供給された電子会議室情報70の参加者名77および参加者メールアドレス78と発言権の有無79との組み合わせを参照して行う。
すなわち、通知メール作成部22は、電子会議室情報70に含まれる参加者ごとの参加者情報80を、参照する。まず、参加者Aの参加者情報80には、発言権の有無79に「あり」が設定されていることから、参加者Aの参加者メールアドレス78を、発言権が許可される1次受信者の区分となる、宛先区分「To」に設定する。ここで、参加者名77を参加者メールアドレス78と併せて設定してもよい。
同様に、参加者Bの発言権の有無79も「あり」が設定されているので、通知メール作成部22は、参加者Bの参加者メールアドレス78も、宛先区分「To」に設定する。
一方、参加者Cの発言権の有無79には、「なし」が設定されているので、通知メール作成部22は、参加者Cの参加者メールアドレス78を、発言権なしで聴講のみ許可された2次受信者の区分となる、宛先区分「Cc」に設定する。
以上のように、電子会議室情報70が含む発言権の有無79の情報に基づき、通知メール作成部22によって、宛先が区分されて自動で設定される。
(発言権別参加者82の設定)
図7(b)の会議開催通知メール40に表示されている、「発言/聴講」の欄は、発言を許可された電子会議の参加者を示すためのものである。したがって、図7(a)の電子会議室情報70の主催者名74と、発言権の有無79で「あり」が設定されている参加者、つまり、参加者Aおよび参加者Bの参加者名77とが記述される。
「聴講のみ」の欄は、発言権なしで聴講のみ許可された参加者を示すためのものである。したがって、参加者情報80の発言権の有無79で「なし」が設定されている参加者、つまり、参加者Cの参加者名77が記述される。
上述のようにして、通知メール作成部22は、会議開催通知メール40を作成し、それを電子メール送信部21に供給する。
電子メール送信部21は、受け付けた会議開催通知メール40を、無線送信部19を介して、メールサーバ(図示せず)に送信する。メールサーバは、「To」および「Cc」に設定されたメールアドレス宛てに受信した上記会議開催通知メール40を配信する。
上記構成によれば、操作部5を介して、電子会議開催の指示入力を受け付けた会議室作成要求部23は、電子会議制御サーバに対して、電子会議室情報70の送信と会議室作成の要求を行うとともに、上記電子会議室情報70を電子メール処理部1の通知メール作成部22にも送信する。
電子会議室情報70を受け付けた通知メール作成部22は、電子会議室情報70の、参加者ごとの発言権の有無79に基づいて、各参加者の参加者メールアドレス78を、各宛先区分(「To」または「Cc」)に設定し、会議開催通知メール40の作成、送信を行う。
これにより、主催者携帯電話20は、会議開催の処理を行うと同時に、参加者携帯電話10が発言権の有無に基づいて発言の制御を行うことができるような会議開催通知メール40を、参加者携帯電話10に送信することができる。
以上のことから、会議開催通知および会議室作成の動作を、主催者Xの1の指示入力により行い、主催者が、登録作業を別途必要とすることなく、参加者の発言権の有無を設定して、話題の錯綜を防止することのできる電子会議を実現することが可能となる。
(実施の形態2の変形例1)
なお、通知メール作成部22は、会議開催通知メール40を作成する際に、それを受信した参加者携帯電話10の参加者が手動で、あるいは、参加者携帯電話10が自動で、会議開催通知メール40で指定された電子会議室に入室する処理を行えるように、制御命令文を会議開催通知メール40に挿入して、各参加者携帯電話10に送信するようにしてもよい。上記制御命令文が挿入された会議開催通知メール40の例を図8に示す。
図8(a)および(b)は、参加者が、会議開催通知メール40を受信した参加者携帯電話10に対して、発言権の制御を行いつつ入室をするための指示を入力することが可能な会議開催通知メールを示す図である。
図8(a)の会議開催通知メール40aは、図4に示す会議開催通知メール40の内容を、発言を許可された参加者AおよびB用に改訂し、電子会議室に入室するための制御命令を挿入したものである。図4の会議開催通知メール40と異なる点は、発言を許可された参加者AおよびBのメールアドレスのみが宛先に設定されているという点と、発言権の有無表示45が挿入されているという点である。
発言権の有無表示45には、その会議開催通知メール40aを受信した参加者は、発言権を有するということを示す、「発言/聴講」のテキスト情報が表示され、また、それを選択すれば、発言権を有して、電子会議室に入室できるように制御命令が付加された「入室する」というテキスト情報が表示されている。
この「入室する」というテキスト情報に付加されている制御命令とは、例えばHTMLなどの記述文のことで、より具体的には、図8に示すとおり、「<a href=“e-kaigi-application.exe” RightToSpeak=“true”>入室する</a>」などと記述されている。「e-kaigi-application.exe」は、電子会議処理部2、より具体的には、電子会議処理部2の入退室実行部14を示す。「RightToSpeak」は、発言権の有無を表す関数の一例である。「true」であれば、「発言権あり」を、「false」であれば、「発言権なし」を示すものとする。
したがって、会議開催通知メール40aに表示された、「入室する」というテキスト情報を選択するのみで、入退室実行部14は、会議開催通知メール40aが指定する電子会議室への入室の処理を実行する。この場合、「RightToSpeak」は、「true」であるので、発言処理ロック部17は、発言実行部29をロックしない。
一方、図8(b)の会議開催通知メール40bは、図4に示す会議開催通知メール40の内容を、発言を許可されていない参加者C用に改訂し、電子会議室に入室するための制御命令を挿入したものである。図4の会議開催通知メール40と異なる点は、発言を許可されていない参加者Cのメールアドレスのみが宛先に設定されているという点と、発言権の有無表示46が挿入されているという点である。
発言権の有無表示46には、その会議開催通知メール40bを受信した参加者は、発言権を有していないということを示す、「聴講のみ」のテキスト情報が表示され、また、それを選択すれば、発言権を持たずに、電子会議室に入室できるように制御命令が付加された「入室する」というテキスト情報が表示されている。
この「入室する」というテキスト情報に付加されている制御命令は、上述の会議開催通知メール40aと同様HTMLなどの記述文のことである。上記の例と異なる点は、「<a href=“e-kaigi-application.exe” RightToSpeak=“false”>入室する</a>」などと記述され、発言を許可しないで入室する制御命令になっている点である。
したがって、会議開催通知メール40bに表示された、「入室する」というテキスト情報を選択するのみで、入退室実行部14は、会議開催通知メール40bが指定する電子会議室への入室の処理を実行する。この場合、「RightToSpeak」は、「false」であるので、発言処理ロック部17は、発言実行部29をロックする。
別の例では、上記HTMLによる制御命令の代わりに、電子会議処理部2の入退室実行部14が自動で起動するよう、入退室実行部14に対する起動命令プログラムを会議開催通知メール40に添付してもよい。
以上のことから、参加者携帯電話10のユーザは、主催者携帯電話20から、会議開催通知メール40を受信した時に自動で、あるいは、テキスト表示を選択するのみで、その会議開催通知メール40が指定する電子会議室に簡単に入室することが可能となる。
以下、図6に示す主催者携帯電話20がユーザからの会議開催の指示を受け付けてから、電子会議室を作成し、その会議の開催を通知する会議開催通知メール40を各参加者に送信するまでの処理の流れを、図12を用いて説明する。
主催者携帯電話20が、S201にてユーザから電子会議開催の指示を受け付けると、電子会議処理部2の会議室作成要求部23は、電子会議制御サーバに対して、電子会議室の作成を要求する(S202)。続いて、会議室作成要求部23は、通知メール作成部22に対して、ユーザからの指示内容を供給し、会議開催通知メール40の作成を指示する(S203)。
次に、通知メール作成部22は、図7(a)、(b)で説明したように、会議開催通知メール40を作成する(S204)。続いて、作成した会議開催通知メール40の送信先となる、各参加者のメールアドレスを、発言権の有無に応じて、「To」または「Cc」に設定するための、宛先設定処理(S205)に移行する。
その後、電子メール送信部21は、上記S205にて、宛先が設定された会議開催通知メール40を、無線送信部19を介して、各参加者携帯電話に送信する(S206)。
続いて、図13を用いて、上述のS205において、通知メール作成部22により実行される宛先設定処理の流れについて詳細に説明する。
図12のS204の会議開催通知メール40を作成するステップから、宛先設定処理(S205)に移行すると、まず、会議室作成要求部23より供給された図7(a)の電子会議室情報70より、参加者情報80を一つ一つ解析する(S301)。参加者情報80を解析して、参加者名77を取得し(S302)、参加者メールアドレス78を取得し(S303)、発言権の有無79を取得する(S304)。
続いて、S304にて取得した、発言権の有無79を参照し、発言権の有無79が「あり」であるか「なし」であるかを判定する(S305)。
S305にて、発言権の有無79は「あり」である、と判定されれば、S303で取得した参加者メールアドレス78(および、S302で取得した参加者名77)を、会議開催通知メール40の宛先区分「To」に設定する(S306)。
一方、S306にて、発言権の有無79は「なし」である、と判定されれば、上記参加者メールアドレス78(および、参加者名77)を、会議開催通知メール40の宛先区分「Cc」に設定する(S307)。
最後に、すべての参加者情報80について解析が終了したか否かを判定し、まだ未解析の参加者情報80が残っていると判定すれば(S308においてNo)、S301のステップに戻り、すべての参加者情報80について解析が終了したと判定すれば(S308においてYes)、宛先設定処理S205を終了し、図12のS206に移行する。
上記の各方法により、会議開催通知および会議室作成の動作を、主催者の1つの指示入力により行い、主催者が、登録作業を別途必要とすることなく、参加者の発言権の有無を自動で設定して、話題の錯綜を防止することのできる電子会議を実現することが可能となる。
〔実施の形態3〕
上記実施の形態2の構成では、電子会議制御サーバに対して会議室作成を要求する指示を行うことで、会議開催通知メール40の作成の指示を行ったが、会議開催通知メール40の作成の指示を行い、その会議開催通知メール40を電子会議制御サーバに送信することで、会議室作成を要求することとしてもよい。
例えば、図2に示すように、まず、主催者Xが、会議開催通知メール40を作成する指示を電子メール処理部1の通知メール作成部22に対して行い、その会議開催通知メール40を参加者の各携帯電話だけでなく、電子会議制御サーバにも送信して、そのことにより、電子会議室作成の要求を行う。このとき、電子会議制御サーバに会議開催通知メール40を送るときは、そのメールアドレスを宛先区分「Bcc」に設定して送信する。
以下、会議開催通知メール40を受信して、それを自端末装置に対する会議室作成の要求であるとして、電子会議室50を作成する電子会議制御サーバ30およびそれを含む電子会議システム300について説明する。
図2に示すとおり、電子会議システム300は、会議開催通知メール40を受信して電子会議室50を作成し、電子会議システムを利用する各携帯電話の通信を制御する電子会議制御サーバ30と、携帯電話網を介して上記電子会議制御サーバと通信し、電子会議を開催するための主催者Xの主催者携帯電話Xと、上記主催者携帯電話Xにより開催された電子会議に参加するための参加者携帯電話10とから構成されている。
なお、上記主催者携帯電話Xは、本発明の主催者携帯電話20を適用したものであってもよいし、宛先区分「To」「Cc」「Bcc」の3つを利用して電子メールを送信可能な電子メール処理部1を有しているものであれば何でもよい。
電子会議システム300における、参加者携帯電話10および主催者携帯電話20は、実施の形態1または実施の形態2と同様であるので説明を省略する。
この電子会議システム300において、実施の形態2の電子会議システム200と異なる点は、主催者Xの主催者携帯電話Xからの会議開催通知メール40を受信し、それに応じて電子会議室50を作成する電子会議制御サーバ30を含んでいる点である。以下、電子会議制御サーバ30について詳細に説明する。
〔電子会議制御サーバ30〕
図9は、本実施の形態に係る電子会議制御サーバ30の要部構成を示すブロック図である。
電子会議制御サーバ30は、図9に示すように、電子メールを受信するための電子メール処理部1と、電子会議室を作成するための電子会議処理部2とを有する主制御部31を備え、また、外部の機器と通信するための通信部32と、作成した電子会議室50を格納するメモリ39とを備えている。
また、電子会議処理部2は、内部に、通信部32を介して会議開催通知メール40を受信する電子メール受信部(メッセージ受信手段)35を含み、電子メール処理部1は、内部に、会議開催通知メール40のヘッダを解析する通知メール解析部(通知メッセージ解析手段)36と、会議開催通知メール40から電子会議室50を作成する電子会議室作成部(会議設定手段)38とを含む。
通信部32は、電子会議制御サーバ30が外部の装置と通信を行うためのものであり、受信部33と送信部34とからなる。受信部33は、主催者携帯電話Xから会議開催通知メール40を受信し、送信部34は、電子会議室作成部38が作成した電子会議室50の情報を要求のあった各参加者の携帯電話に送信する。
メモリ39は、電子会議室作成部38が電子会議室50を作成したときに、それを格納するための記憶手段である。メモリ39に格納された電子会議室50は、電子メール処理部1により、必要に応じて読み出される。
電子会議処理部2の電子メール受信部35は、受信部33を介して、会議開催通知メール40を受信するためのものである。電子メール受信部35は、受信した会議開催通知メール40を電子メール処理部1の通知メール解析部36に供給する。なお、ここで、受信した電子メールが、会議開催通知メール40であるか否かを判定するための受信メールフィルタ(図示せず)を設けてもよい。
これにより、例えば、電子会議制御サーバ30が、電子会議の制御以外に、他の機能を有していて、会議開催通知メール40以外の電子メールを受け取ることがある場合に、会議開催通知メール40とそれ以外の電子メールとを識別することが可能となる。
電子メール処理部1の通知メール解析部36は、電子メール受信部35より供給された会議開催通知メール40のヘッダフィールドのうち、宛先フィールドを解析するためのものである。電子メール受信部35は、宛先フィールドを解析することにより、受信した会議開催通知メール40において、電子会議制御サーバ30は、どの宛先区分(「To」、「Cc」、および「Bcc」)に属しているのかを判定することができる。宛先フィールドの解析方法の具体例については、実施の形態1の通知メール解析部13と同様である。
以下、通知メール解析部13と異なる点について、図7(b)の会議開催通知メール40の例を用いて説明する。
通知メール解析部36は、まず、宛先区分81を解析し、自端末装置のメールアドレス(例えば、「e-kaigi-server@sharp.co.jp」)がどの宛先区分に属しているのかを解析する。ここで、「To」、「Cc」いずれの宛先区分にも属していないことから、自端末装置のメールアドレスは、宛先区分「Bcc」に設定されていると判定する。
本実施の形態では、「Bcc」は、その会議開催通知メール40が指定する電子会議の会議室を作成する役割を担う3次受信者を表している。
したがって、通知メール解析部36は、上記の判定に基づき、会議開催通知メール40は、会議室作成要求メッセージであると識別し、会議開催通知メール40の解析結果を、電子会議室50を作成するための電子会議室作成部38に供給する。
さらに、通知メール解析部36は、自端末装置の宛先区分「Bcc」と判定した場合は、残りの宛先区分「To」および「Cc」を解析し、参加者のメールアドレスごとに宛先区分を判定する。通知メール解析部36は、上記判定結果を電子会議室作成部38に供給する。この判定結果は、電子会議室作成部38が電子会議室50において、各参加者の「発言権の有無」情報を作成するのに用いられる。上記判定結果の例を図10に示す。
図10は、通知メール解析部36から電子会議室作成部38へ供給される、会議開催通知メール40の宛先区分判定結果情報の一例を示す図である。通知メール解析部36は、図7(b)の宛先区分81より、参加者Aと参加者Bとを、宛先区分「To」に、参加者Cを「Cc」に関連付けて、宛先区分判定結果情報83を生成する。
宛先区分判定結果情報83は、上記のように、参加者と宛先区分とが関連付けられたデータ形式であれば、テーブル形式以外のものでもよい。
なお、電子会議制御サーバ30が、自端末装置の発言を制御して電子会議に参加するための各種機能を有している場合、上記判定により、自端末装置のメールアドレスは、「To」または「Cc」に設定されていると判定した場合は、通知メール解析部36は、その会議開催通知メール40が指定する電子会議の参加者として会議開催通知メール40を受信したと解釈して、解析結果を上記自端末装置の発言を制御して電子会議に参加するための各種機能の実行部(図示せず)に供給するようにしてもよい。
電子会議室作成部38は、通知メール解析部36の判定結果に基づき、図7(b)の会議開催通知メール40から電子会議室50を作成するためのものである。電子会議室50は、例えば、図7(a)の電子会議室情報70のような形式であってもよい。
具体的には、電子会議室情報70を作成するのに必要な項目(71〜79)ごとに、会議開催通知メール40の中から所定の文字列を検出し、それにより、その項目の内容を抽出する。
つまり、電子会議名71を作成する場合は、所定の文字列「会議室名」を会議開催通知メール40の本文から検出し、その文字列の後に続く、テキスト(この場合、「特許アイデア検討会」)を電子会議名71に格納する情報として抽出する。同様にして、電子会議室情報70の各項目(71〜74)を抽出することができる。
主催者メールアドレス75については、ヘッダフィールドの「From」から抽出すればよい。なお、ここでは、コメント76は、電子会議室50を作成するのに使用しないので、会議開催通知メール40におけるコメント76(破線枠の76の部分)については抽出を行わないものとする。
参加者情報80は、通知メール解析部36による、参加者ごとの判定結果、つまり、上述の宛先区分判定結果情報83を用いることにより、作成することができる。
電子会議室作成部38は、宛先区分判定結果情報83を参照し、参加者AおよびBは、宛先区分が「To」であることを検知する。これにより、電子会議室作成部38は、「参加者AおよびBは、会議開催通知メール40に指定された電子会議において、主催者から発言を許可されている」と判定し、発言権の有無79を「あり」として、参加者情報80を作成する。
一方、電子会議室作成部38は、参加者Cは、宛先区分が「Cc」であるということを検知するので、「参加者Cは発言を許可されていない」と判定し、発言権の有無79を「なし」として、参加者情報80を作成する。
以上のように、電子会議制御サーバ30は、受信した会議開催通知メール40のヘッダおよび本文の内容に基づいて、電子会議室50(図2)を作成することができる。
これにより、主催者携帯電話20(または主催者携帯電話X)は、会議開催通知メール40を、参加者携帯電話10に送信する動作に連動して、会議開催の処理、すなわち、電子会議室の作成の要求を行うことができる。
結果として、主催者が、1の指示入力により、登録作業を別途必要とすることなく、参加者の発言権の有無を設定して、話題の錯綜を防止することのできる電子会議の開催の処理と、その開催を参加者に通知する処理とを同時に行うことが可能となる。
(実施の形態3の変形例)
なお、主催者携帯電話20自体に、電子会議制御サーバ30の機能、すなわち電子会議室50を作成する機能が備わっている場合は、主催者携帯電話20は、会議開催の処理として、電子会議室の作成の要求ではなく、作成の処理を行えばよい。
この場合、上記電子会議制御サーバ30の機能を有する主催者携帯電話20および参加者携帯電話10を含む電子会議システムにより、主催者が、登録作業を別途必要とすることなく、参加者の発言権の有無を設定して、話題の錯綜を防止することのできる電子会議を実現することが可能となる。
あるいは、電子会議制御サーバ30が、発言制御部37を備え、電子会議制御サーバ30自身が、各参加者の発言の制御を行う構成でもよい。この場合、通知メール解析部36は、解析結果を発言制御部37に供給し、発言制御部37は、それに基づいて、発言の制御を行う。あるいは、メモリ39に格納された電子会議室50に含まれる、発言権の有無の情報を必要に応じて読み出し、それにより発言の制御を行ってもよい。
上記のように、電子会議制御サーバ30により発言の制御を行う場合は、参加者の参加者携帯電話においては、電子会議に参加するための電子会議処理部2を有していれば何でもよい。
〔PoC通信による電子会議システム〕
なお、本実施の形態では、携帯電話を用いた音声による電子会議システムを例に説明したが、本発明は、このような実施の形態に限定されず、2地点以上の遠隔地において、音声、映像、テキスト情報などを双方向でやり取りし、同時に共有することが可能な多地点電子会議システムにおいて、好適に用いることができる。
例えば、その他、PoC(Push-to Talk over Cellular)通信技術を用いた電子会議システムにおいて、本発明を適用することができる。PoCとは、「押して、話す」(Push-to-Talk)というトランシーバのような通話のスタイルを、携帯電話などの通信端末装置で実現するための技術およびサービスのことをいう。PoC通信は、トランシーバと同様、通話用のボタンを押している間のみ、接続した相手に音声を送ることができ、その間は相手からの音声を受け取ることができないが、通話可能な相手を選択しボタンを押すことで、わずか数秒で接続できるというメリットがある。
さらに、このPoC通信によれば、1対1の通信だけではなく、グルーピングした複数の相手との同時接続(グループセッション)が可能である。これにより、通話ボタンを押している携帯電話は、上記グルーピングした複数の携帯電話に音声を一斉送信することができる。
したがって、PoC通信による電子会議システムにおいて、参加者携帯電話10の、発言をするための上記通話用のボタンをロックするか、しないかによって、参加者の発言を制御することが可能となる。
なお、上記各実施の形態において、会議開催通知メッセージとして、電子メールの例を挙げたが、本発明の会議開催通知メッセージの送受信手段はこれに限定されず、電子メールと同様に宛先を区分することができるメッセージの送受信手段であれば何でもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、参加者携帯電話10、主催者携帯電話20、および電子会議制御サーバ30の各ブロック、特に通知メール解析部13および発言処理ロック部17は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、参加者携帯電話10、主催者携帯電話20、および電子会議制御サーバ30は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである参加者携帯電話10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記参加者携帯電話10、主催者携帯電話20、および電子会議制御サーバ30に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、参加者携帯電話10、主催者携帯電話20、および電子会議制御サーバ30を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。