JP2007019840A - Pll周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置 - Google Patents

Pll周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 消費電力を低減することが可能な、動作の安定性が高いPLL周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置を提供する。
【解決手段】 可変分周器は、複数段のD−FF21,22,23,・・・で構成される。D−FF21において、スイッチ回路SW1〜SW5がオフ状態のとき、トランジスタTr1,Tr3によってバイアス電流I1,I3が流れる。スイッチ回路SW1〜SW5がオン状態のとき、トランジスタTr1〜Tr4によってバイアス電流I1〜I4が流れる。また、Q端子36およびQX端子37から出力される信号の電圧振幅は、常に(Ibias×RL)/2となる。したがって、可変分周器の消費電力を低減することが可能になる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、PLL周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置に関し、位相同期ループによる発振周波数制御を行なって所望の発振周波数の発振クロック信号を生成するPLL周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置に関する。
図10は、従来のPLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ)周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図である。図10において、このPLL周波数シンセサイザは、基準発振器101、基準分周器102、位相比較器103、チャージポンプ104、ループフィルタ(LPF)105、電圧制御発振器(VCO)106、可変分周器107および制御回路108を備える。
基準発振器101は、所定の周波数fclkの基準クロック信号を生成する。基準分周器102は、基準発振器101からの基準クロック信号を分周比Rで分周(周波数を1/R倍に変換)して、周波数fref(=fclk/R)の信号を出力する。
可変分周器107は、電圧制御発振器106から出力された周波数fvco(発振周波数)を有する発振クロック信号を可変分周比Nで分周(周波数を1/N倍に変換)して、周波数fvar(=fvco/N)の信号を出力する。位相比較器103は、基準分周器102の出力信号と可変分周器107の出力信号の位相および周波数を比較し、比較結果に応じた位相差信号UP,DNを出力する。
チャージポンプ104は、位相比較器103からの位相差信号UPに応答してループフィルタ105に正電流を供給し、位相差信号DNに応答してループフィルタ105に負電流を供給する。ループフィルタ105は、チャージポンプ104の出力電流を積分して制御電圧VCを出力する。電圧制御発振器106は、ループフィルタ105からの制御電圧VCに応じた周波数fvcoの発振クロック信号を生成する。位相比較器103、チャージポンプ104、ループフィルタ105、電圧制御発振器106および可変分周器107は位相同期ループを構成する。
制御回路108は、外部からの制御信号に基づいて、基準分周器102の分周比Rおよび可変分周器107の可変分周比Nを設定する。
このPLL周波数シンセサイザでは、基準分周器102の出力信号と可変分周器107の出力信号の位相差がなくなるように電圧制御発振器106にフィードバック制御をかけることによって、位相同期ループがロック状態になり、所望の発振周波数fvcoの発振クロック信号が生成される。位相同期ループがロック状態になったとき、fref=fvarが成立する。すなわち、fvco=(N/R)×fclkが成立し、基準発振器101によって生成された基準クロック信号の周波数fclkを(N/R)倍した周波数fvcoの発振クロック信号が、電圧制御発振器106から出力される。可変分周比Nを変化させることによって、発振周波数fvcoを所望の値に調整することができる。
ここで、発振周波数fvcoは、可変分周器107の動作周波数帯域内に収まっている必要がある。発振周波数fvcoが可変分周器107の動作周波数帯域を超えてしまうと、可変分周器107の正常な動作が保証されない。可変分周器107の動作周波数帯域はそのバイアス電流値に依存し、バイアス電流値が増加すると動作周波数帯域が高周波側に広がる特性を有する。
電圧制御発振器106の発振周波数fvcoが変化し得る周波数帯域(発振周波数帯域)は、回路のバラツキなどを考慮して、実際に使用する発振周波数帯域よりも広くなるように設計される。したがって、可変分周器107の動作周波数帯域は、実際に使用する発振周波数帯域よりも十分に広くなるように設計される。可変分周器107の動作周波数帯域が発振周波数fvcoの変化し得る周波数帯域の上限値をカバーするために、可変分周器107のバイアス電流値が大きな値に設定されているので、消費電力が大きいという問題があった。
下記の特許文献1には、動作帯域の調整が可能な分周器が開示されている。これによると、外部端子より電圧VCS(Common Switch Voltage:共通スイッチ電圧)を調整することにより回路全体の消費電流を変化させ、それによって分周器の動作帯域を適宜なものに調整する。
図11は、従来の動作周波数帯域の調整が可能な分周器の主要部であるD−FF(D型−フリップフロップ)の概略構成を示す回路図である。図11において、このD−FFは、D端子111、DX端子112、CK端子113、CKX端子114、VCS端子115、Q端子116、QX端子117、可変電圧源118、トランジスタTr101〜Tr114および抵抗素子R101〜R104を備える。なお、D端子111およびDX端子112は互いに相補の信号を受け、CK端子113およびCKX端子114は互いに相補の信号を受け、Q端子116およびQX端子117からは互いに相補の信号が出力されるものとする。
抵抗素子R101は電源電位VCCのラインとノードN101との間に接続され、抵抗素子R102は電源電位VCCのラインとノードN102との間に接続される。トランジスタTr107はノードN101とノードN103との間に接続され、トランジスタTr108はノードN102とノードN103との間に接続される。トランジスタTr107のベースはD端子111に接続され、トランジスタTr108のベースはDX端子112に接続される。トランジスタTr107,Tr108は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr103は、ノードN103とノードN104との間に接続される。トランジスタTr103のベースは、CKX端子114に接続される。
トランジスタTr109は、ノードN101とノードN105との間に接続される。トランジスタTr109のベースは、ノードN102に接続される。トランジスタTr110は、ノードN102とノードN105との間に接続される。トランジスタTr110のベースは、ノードN101に接続される。トランジスタTr109,Tr110差動増幅回路を構成する。トランジスタTr104は、ノードN105とノードN104との間に接続される。トランジスタTr104のベースは、CK端子113に接続される。トランジスタTr103,Tr104は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr101は、ノードN104と接地電位GNDのラインとの間に接続される。トランジスタTr101のベースは、VCS端子115に接続される。
抵抗素子R103は電源電位VCCのラインとノードN106との間に接続され、抵抗素子R104は電源電位VCCのラインとノードN107との間に接続される。トランジスタTr111はノードN106とノードN108との間に接続され、トランジスタTr112はノードN107とノードN108との間に接続される。トランジスタTr111のベースはノードN102に接続され、トランジスタTr112のベースはノードN101に接続される。トランジスタTr111,Tr112は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr105は、ノードN108とノードN109との間に接続される。トランジスタTr105のベースは、CK端子113に接続される。
トランジスタTr113は、ノードN106とノードN110との間に接続される。トランジスタTr113のベースは、ノードN107に接続される。トランジスタTr114は、ノードN107とノードN110との間に接続される。トランジスタTr114のベースは、ノードN106に接続される。トランジスタTr113,Tr114は差動増幅回路を構成する。ノードN107はQ端子116に接続され、ノードN106はQX端子117に接続される。トランジスタTr106は、ノードN110とノードN109との間に接続される。トランジスタTr106のベースは、CKX端子114に接続される。トランジスタTr105,Tr106は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr102は、ノードN109と接地電位GNDのラインとの間に接続される。トランジスタTr102のベースは、VCS端子115に接続される。
可変電圧源118は、VCS端子115と接地電位GNDのラインとの間に接続される。VCS端子115に一定の電圧が印加されると、VCS端子115からトランジスタTr101,Tr102を介して接地電位GNDのラインに電流が流れる。トランジスタTr101,Tr102は、バイアス電流I101,I102を発生させる電流源として動作する。可変電圧源118の電圧値は、外部から任意に変化させることができる。これにより、バイアス電流I101,I102の値が調整可能なようになっている。
このD−FFは、CK端子113に入力されたクロック信号を2分周(周波数を1/2倍に変換)して、Q端子116から出力する。この2分周動作については既に周知であるため、ここでは詳細な説明は省略する。分周器は、複数段のD−FFおよびその周辺回路で構成され、そのバイアス電流値を変化させることによって動作周波数帯域が調整可能なようになっている。
特開平4−261219号公報
上述のように、従来の可変分周器は、その動作周波数帯域が実際に使用する発振周波数帯域よりもかなり広くなるように設計されるため、消費電力が大きいという問題があった。
また、図11に示したようなD−FFで構成される分周器では、そのバイアス電流値を変化させることによって動作周波数帯域を調整することができるが、分周器の出力信号の電圧振幅がバイアス電流値に依存して変化してしまうという問題があった。このため、複数段のD−FFで構成される分周器では、正常な動作が保証されないという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、消費電力を低減することが可能なPLL周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置を提供することである。
また、この発明の他の目的は、動作の安定性が高いPLL周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置を提供することである。
この発明に係わるPLL周波数シンセサイザは、位相同期ループによる発振周波数制御を行なって所望の発振周波数の発振クロック信号を生成するPLL周波数シンセサイザであって、所定の周波数の基準クロック信号を生成する基準発振器と、基準クロック信号を所定の分周比で分周して出力する基準分周器と、複数段の分周回路で構成され、発振クロック信号を可変分周比で分周して出力する可変分周器と、基準分周器の出力信号と可変分周器の出力信号の位相を比較し、比較結果に応じた位相差信号を出力する位相比較器と、位相差信号に応じた発振周波数の発振クロック信号を生成する発振回路と、基準分周器の分周比と可変分周器の可変分周比を設定して位相同期ループによる発振周波数制御を行なうとともに、可変分周器の動作周波数帯域が所望の発振周波数を含むように、可変分周器を構成する複数段の分周回路のバイアス電流値を変化させる制御回路とを備える。
好ましくは、制御回路は、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも高い場合は、複数段の分周回路のバイアス電流値を大きくし、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも低い場合は、複数段の分周回路のバイアス電流値を小さくする。
また好ましくは、制御回路は、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも高い場合は、複数段の分周回路のバイアス電流値を第1の値に設定して、可変分周器の動作周波数帯域の上限が、発振回路の発振周波数が変化し得る周波数帯域の上限よりも大きくなるようにし、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも低い場合は、複数段の分周回路のバイアス電流値を第1の値よりも小さな第2の値に設定して、可変分周器の動作周波数帯域の下限が、発振回路の発振周波数が変化し得る周波数帯域の下限よりも小さくなるようにする。
また好ましくは、制御回路は、予め定められまたは外部から入力された基準クロック信号の周波数と、基準分周器の分周比と、可変分周器の可変分周比とに基づいて所望の発振周波数を算出し、算出された周波数が予め定められた周波数よりも高いか低いかを判定する。
また好ましくは、さらに、基準発振器から出力される基準クロック信号の周波数を測定する周波数カウンタを備える。制御回路は、周波数カウンタによって測定された基準クロック信号の周波数と、基準分周器の分周比と、可変分周器の可変分周比とに基づいて所望の発振周波数を算出し、算出された周波数が予め定められた周波数よりも高いか低いかを判定する。
また好ましくは、さらに、基準分周器の出力信号の周波数を測定する周波数カウンタを備える。制御回路は、周波数カウンタによって測定された基準分周器の出力信号の周波数と、可変分周器の可変分周比とに基づいて所望の発振周波数を算出し、算出された周波数が予め定められた周波数よりも高いか低いかを判定する。
また好ましくは、制御回路は、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも高い場合は、発振回路の発振周波数を予め定められた周波数よりも高い値に初期設定し、その後に複数段の分周回路のバイアス電流値を第1の値に設定して位相同期ループによる発振周波数制御を開始し、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも低い場合は、発振回路の発振周波数を予め定められた周波数よりも低い値に初期設定し、その後に複数段の分周回路のバイアス電流値を第2の値に設定して位相同期ループによる発振周波数制御を開始する。
また好ましくは、制御回路は、複数段の分周回路のバイアス電流値を第1の値に設定して位相同期ループによる発振周波数制御を開始し、その後、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも高い場合は、複数段の分周回路のバイアス電流値を第1の値のままにし、所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも低い場合は、複数段の分周回路のバイアス電流値を第2の値に設定変更する。
また好ましくは、制御回路は、複数段の分周回路のバイアス電流値を変化させる場合、各分周回路の出力信号の電圧振幅が常に一定になるように、各分周回路の負荷インピーダンスの値を変化させる。
この発明に係わる半導体集積回路は、上記PLL周波数シンセサイザが1チップの半導体基板上に集積されたものである。
この発明に係わる通信装置は、上記PLL周波数シンセサイザを備えたものである。
この発明に係わるPLL周波数シンセサイザでは、所定の周波数の基準クロック信号を生成する基準発振器と、基準クロック信号を所定の分周比で分周して出力する基準分周器と、複数段の分周回路で構成され、発振クロック信号を可変分周比で分周して出力する可変分周器と、基準分周器の出力信号と可変分周器の出力信号の位相を比較し、比較結果に応じた位相差信号を出力する位相比較器と、位相差信号に応じた発振周波数の発振クロック信号を生成する発振回路と、基準分周器の分周比と可変分周器の可変分周比を設定して位相同期ループによる発振周波数制御を行なうとともに、可変分周器の動作周波数帯域が所望の発振周波数を含むように、可変分周器を構成する複数段の分周回路のバイアス電流値を変化させる制御回路とが設けられる。これにより、可変分周器の消費電力を低減することが可能となる。したがって、消費電力を低減することが可能なPLL周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置が実現できる。
また好ましくは、制御回路は、複数段の分周回路のバイアス電流値を変化させる場合、各分周回路の出力信号の電圧振幅が常に一定になるように、各分周回路の負荷インピーダンスの値を変化させる。これにより、複数段の分周回路で構成される可変分周器の正常な動作が保証される。したがって、動作の安定性が高いPLL周波数シンセサイザ、半導体集積回路および通信装置が実現できる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるPLL周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図である。図1において、このPLL周波数シンセサイザは、基準発振器1、基準分周器2、位相比較器3、チャージポンプ4、ループフィルタ(LPF)5、電圧制御発振器(VCO)6、可変分周器7および制御回路8を備える。
基準発振器1は、たとえば安定度の高い水晶発振器で構成され、所定の周波数fclkの基準クロック信号を生成する。基準分周器2は、基準発振器1からの基準クロック信号を分周比Rで分周(周波数を1/R倍に変換)して、周波数fref(=fclk/R)の信号を出力する。
可変分周器7は、電圧制御発振器6から出力された周波数fvco(発振周波数)の発振クロック信号を可変分周比Nで分周(周波数を1/N倍に変換)して、周波数fvar(=fvco/N)の信号を出力する。位相比較器3は、基準分周器2の出力信号と可変分周器7の出力信号の位相および周波数を比較し、比較結果に応じた位相差信号UP,DNを出力する。
チャージポンプ4は、位相比較器3からの位相差信号UPに応答してループフィルタ5に正電流を供給し、位相差信号DNに応答してループフィルタ5に負電流を供給する。ループフィルタ5は、チャージポンプ4の出力電流を積分して制御電圧VCを出力する。電圧制御発振器6は、ループフィルタ5からの制御電圧VCに応じた発振周波数fvcoの発振クロック信号を生成する。位相比較器3、チャージポンプ4、ループフィルタ5、電圧制御発振器6および可変分周器7は位相同期ループを構成する。
制御回路8は、外部からの制御信号に基づいて、基準分周器2の分周比Rおよび可変分周器7の可変分周比Nを設定する。基準分周器2および可変分周器7はIC(集積回路)化が容易なデジタル分周器である。PLL周波数シンセサイザは、1チップの半導体基板上に集積回路として形成され、テレビ・チューナなどの通信装置に搭載される。
このPLL周波数シンセサイザでは、基準分周器2の出力信号と可変分周器7の出力信号の位相差がなくなるように電圧制御発振器6にフィードバック制御をかけることによって、位相同期ループがロック状態になり、所望の発振周波数fvcoの発振クロック信号が生成される。位相同期ループがロック状態になったとき、fref=fvarが成立する。すなわち、fvco=(N/R)×fclkが成立し、基準発振器1によって生成された基準クロック信号の周波数fclkを(N/R)倍した周波数fvcoの発振クロック信号が、電圧制御発振器6から出力される。可変分周比Nを変化させることによって、発振周波数fvcoを所望の値に調整することができる。
制御回路8は、可変分周器7の可変分周比Nを設定するための制御信号CNT1を出力するとともに、可変分周器7を構成する複数段のD−FF(D型−フリップフロップ)のバイアス電流値を設定するための制御信号CNT2を出力する。
図2は、図1に示した可変分周器7の構成を示す図である。図2において、この可変分周器7は、選択回路11および複数のD−FF21,22,23,・・・を含む。
D−FF21は、電圧制御発振器6からCK端子に入力された発振クロック信号を2分周(周波数を1/2倍に変換)して、Q端子から出力する。D−FF22は、D−FF21のQ端子から出力されたクロック信号をCK端子で受け、2分周してQ端子から出力する。D−FF23は、D−FF22のQ端子から出力されたクロック信号をCK端子で受け、2分周してQ端子から出力する。各D−FFのQX端子はD端子に接続されている。また、各D−FFのバイアス電流値は、制御回路8からの制御信号CNT2によって設定される。
このような構成により、D−FF21のQ端子からは発振クロック信号の周波数fvcoが2分周された信号Q1が出力され、D−FF22のQ端子からは発振クロック信号の周波数fvcoが4分周された信号Q2が出力され、D−FF23のQ端子からは、発振クロック信号の周波数fvcoが8分周された信号Q3が出力される。
選択回路11は、制御回路8からの制御信号CNT1に従って、D−FF21,22,23,・・・の出力信号Q1,Q2,Q3,・・・のうちのいずれかの信号を選択し、位相比較器3に出力する。
図3は、図2に示したD−FF21の要部の構成を示す回路図である。図3において、このD−FF21は、D端子31、DX端子32、CK端子33、CKX端子34、VB端子35、Q端子36、QX端子37、トランジスタTr1〜Tr16、抵抗素子R1〜R8およびスイッチ回路SW1〜SW5を備える。なお、D端子31およびDX端子32は互いに相補の信号を受け、CK端子33およびCKX端子34は互いに相補の信号を受け、Q端子36およびQX端子37からは互いに相補の信号が出力されるものとする。D−FF22,23,・・・は、それぞれ図3に示すD−FF21と同様の構成を有する。
抵抗素子R1およびスイッチ回路SW2は、電源電位VCCのラインとノードN1との間に直列接続される。抵抗素子R2は、電源電位VCCのラインとノードN1との間に接続される。抵抗素子R3は、電源電位VCCのラインとノードN2との間に接続される。抵抗素子R4およびスイッチ回路SW3は、電源電位VCCのラインとノードN2との間に直列接続される。
トランジスタTr9はノードN1とノードN3との間に接続され、トランジスタTr10はノードN2とノードN3との間に接続される。トランジスタTr9のベースはD端子31に接続され、トランジスタTr10のベースはDX端子32に接続される。トランジスタTr9,Tr10は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr5は、ノードN3とノードN4との間に接続される。トランジスタTr5のベースは、CKX端子34に接続される。
トランジスタTr11は、ノードN1とノードN5との間に接続される。トランジスタTr11のベースは、ノードN2に接続される。トランジスタTr12は、ノードN2とノードN5との間に接続される。トランジスタTr12のベースは、ノードN1に接続される。トランジスタTr11,Tr12は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr6は、ノードN5とノードN4との間に接続される。トランジスタTr6のベースは、CK端子33に接続される。トランジスタTr5,Tr6は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr1,Tr2は、ノードN4と接地電位GNDのラインとの間に並列接続される。トランジスタTr1のベースは、VB端子35に接続される。トランジスタTr2のベースは、スイッチ回路SW1を介してVB端子35に接続される。
抵抗素子R5およびスイッチ回路SW4は、電源電位VCCのラインとノードN6との間に直列接続される。抵抗素子R6は、電源電位VCCのラインとノードN6との間に接続される。抵抗素子R7は、電源電位VCCのラインとノードN7との間に接続される。抵抗素子R8およびスイッチ回路SW5は、電源電位VCCのラインとノードN7との間に直列接続される。
トランジスタTr13はノードN6とノードN8との間に接続され、トランジスタTr14はノードN7とノードN8との間に接続される。トランジスタTr13のベースはノードN2に接続され、トランジスタTr14のベースはノードN1に接続される。トランジスタTr13,Tr14は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr7は、ノードN8とノードN9との間に接続される。トランジスタTr7のベースは、CK端子33に接続される。
トランジスタTr15は、ノードN6とノードN10との間に接続される。トランジスタTr15のベースは、ノードN7に接続される。トランジスタTr16は、ノードN7とノードN10との間に接続される。トランジスタTr16のベースは、ノードN6に接続される。トランジスタTr15,Tr16は差動増幅回路を構成する。ノードN7はQ端子36に接続され、ノードN6はQX端子37に接続される。トランジスタTr8は、ノードN10とノードN9との間に接続される。トランジスタTr8のベースは、CKX端子34に接続される。トランジスタTr7,Tr8は差動増幅回路を構成する。トランジスタTr3,Tr4は、ノードN9と接地電位GNDのラインとの間に並列接続される。トランジスタTr3のベースは、VB端子35に接続される。トランジスタTr4のベースは、スイッチ回路SW1を介してVB端子35に接続される。トランジスタTr1〜Tr4は、バイアス電流I1〜I4を発生させる電流源として動作する。
なお、トランジスタTr1〜Tr16は、バイポーラトランジスタであってもよいし、FET(電界効果トランジスタ)であってもよい。
スイッチ回路SW1〜SW5は、制御回路8からの制御信号CNT2によって、オン状態またはオフ状態にされる。
ここで、バイアス電流I1〜I4の値をそれぞれIbiasとし、抵抗素子R1〜R8の抵抗値をそれぞれRLとする。スイッチ回路SW1〜SW5がオフ状態にされた場合、トランジスタTr1,Tr3によってバイアス電流I1,I3が流れる。すなわち、トランジスタTr5,Tr6で構成される差動増幅回路のバイアス電流値、およびトランジスタTr7,Tr8で構成される差動増幅回路のバイアス電流値は、それぞれIbiasとなる。これにより、抵抗素子R2,R3,R6,R7による電圧降下は、それぞれ(Ibias/2)×RLとなる。この結果、Q端子36およびQX端子37から出力される信号の電圧振幅は(Ibias×RL)/2となる。
一方、スイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合、トランジスタTr1〜Tr4によってバイアス電流I1〜I4が流れる。すなわち、トランジスタTr5,Tr6で構成される差動増幅回路のバイアス電流値、およびトランジスタTr7,Tr8で構成される差動増幅回路のバイアス電流値は、それぞれ2Ibiasとなる。これにより、抵抗素子R1,R2による電圧降下、抵抗素子R3,R2による電圧降下、抵抗素子R5,R6による電圧降下、抵抗素子R7,R8による電圧降下は、それぞれIbias×(RL/2)となる。この結果、Q端子36およびQX端子37から出力される信号の電圧振幅は(Ibias×RL)/2となる。
したがって、スイッチ回路SW1〜SW5がオフ状態にされた場合は、スイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合に比べて、各D−FFのバイアス電流値が小さくなり、消費電力が小さくなる。すなわち、複数段のD−FFによって構成される可変分周器7の消費電力が小さくなる。
また、スイッチ回路SW1〜SW5によってD−FFのバイアス電流値を変化させるとともに、抵抗素子R1〜R8による負荷インピーダンスを変化させる構成にしている。このため、スイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合もオフ状態にされた場合も、Q端子36およびQX端子37から出力される信号の電圧振幅は等しくなる。このため、複数段のD−FFで構成される可変分周器7は、正常な動作が保証される。
次に、可変分周器7の動作周波数帯域について説明する。各D−FFにおいて、バイアス電流値の増減に応じて、各トランジスタTrのトランジション周波数(=使用可能な最大周波数の目安となる遮断周波数)fTが変化する。このため、各D−FFによる遅延時間が変化し、複数段のD−FFによって構成される可変分周器7の動作周波数帯域が変化する。
図4は、電圧制御発振器6の発振周波数帯域と出力信号レベルとの関係、および可変分周器7の動作周波数帯域と入力信号レベルとの関係を示す図である。可変分周器7の動作周波数帯域はそのバイアス電流値に依存し、バイアス電流値が増加すれば動作周波数帯域は高周波側に広がる特性を有する。すなわち、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合における可変分周器7の動作周波数帯域は、スイッチ回路SW1〜SW5がオフ状態にされた場合における可変分周器7の動作周波数帯域よりも高周波側に広がる。
ここで、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoは、可変分周器7の動作周波数帯域内に収まっている必要がある。そこで、制御回路8は、所望の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも高いか低いかを判定し、その判定結果に基づいて制御信号CNT2を出力して、可変分周器7の動作周波数帯域を変化させる。
既に述べたように、位相同期ループがロック状態になったとき、発振周波数fvco=(N/R)×fclkが成立する。したがって、制御回路8は、基準分周器2の分周比R、可変分周器7の可変分周比N、および基準クロック信号の周波数fclkの値がわかれば、数式fvco=(N/R)×fclkを用いて発振周波数fvcoを算出することができ、算出された発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも高いか低いかを判定することができる。
なお、基準クロック信号の周波数fclkは、固定値として制御回路8に予め設定されるようにしてもよいし、外部からの制御信号によって任意の値が制御回路8に入力されるようにしてもよい。
制御回路8は、所望の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも高い場合は、制御信号CNT2によって、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオン状態になるように指示する。これにより、可変分周器7の動作周波数帯域の上限が、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが変化し得る周波数帯域の上限値f2よりも大きくなるように制御される。したがって、電圧制御発振器6の発振周波数帯域f0〜f2は、可変分周器7の動作周波数帯域内に収まる。
ただし、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する前のフリーラン状態(所望の発振周波数fvcoを指示する制御信号が制御回路8に入力される前の状態、または電源投入直後のリセット状態など)において、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが発振周波数帯域f1〜f0内に分布していると、可変分周器7が正常に動作しない可能性がある。このような状態を回避するため、制御回路8は、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前に、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが発振周波数帯域f0〜f2内の所定の値になるように、電圧制御発振器6の初期設定を行なう。
図5は、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前における制御回路8の動作について説明するための第1の図である。図5を参照して、フリーラン状態において、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが、可変分周器7の動作周波数帯域の下限よりも低い領域A内に分布していると、可変分周器7の正常な動作が保証されない。このため、制御回路8は、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前に、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも高い領域B内の所定の値になるように初期設定を行なう。
また、制御回路8は、所望の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも低い場合は、制御信号CNT2によって、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオフ状態になるように指示する。これにより、可変分周器7の動作周波数帯域の下限が、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが変化し得る周波数帯域の下限値f1よりも小さくなるように制御される。したがって、電圧制御発振器6の発振周波数帯域f1〜f0は、可変分周器7の動作周波数帯域内に収まる。
ただし、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する前のフリーラン状態において、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが発振周波数帯域f0〜f2内に分布していると、可変分周器7が正常に動作しない可能性がある。このような状態を回避するため、制御回路8は、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前に、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが発振周波数帯域f1〜f0内の所定の値になるように初期設定を行なう。
図6は、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前における制御回路8の動作について説明するための第2の図である。図6を参照して、フリーラン状態において、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが、可変分周器7の動作周波数帯域の上限よりも高い領域C内に分布していると、可変分周器7の正常な動作が保証されない。このため、制御回路8は、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前に、電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも低い領域C内の所定の値になるように初期設定を行なう。
したがって、この実施の形態1では、所望の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも低い場合において、可変分周器7の動作周波数帯域は、カバーする必要のある発振周波数帯域f1〜f0のみをカバーし、カバーする必要のない発振周波数帯域f0〜f2はカバーしない。このとき、各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオフ状態にされているため、可変分周器7の消費電力が低減される。したがって、消費電力を低減することが可能なPLL周波数シンセサイザが実現できる。
また、図3において説明したように、スイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合もオフ状態にされた場合も、各D−FFのQ端子およびQX端子から出力される信号の電圧振幅は等しい。このため、複数段のD−FFで構成される可変分周器7は、正常な動作が保証される。したがって、PLL周波数シンセサイザの動作の安定性が向上する。
なお、可変分周器7をD−FF以外の論理回路、たとえばAND回路、NAND回路、OR回路、NOR回路、インバータ回路などを用いて構成する場合でも、同様に可変分周器7の動作周波数帯域を変化させることができる。
また、各D−FFにおいて、抵抗素子R1〜R8の代わりにインダクタなどの素子を用いても、同様の効果を得ることが可能である。
[実施の形態1の変更例]
図7は、この発明の実施の形態1の変更例を示す図であって、図4と対比される図である。図4に示した例では、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合において、可変分周器7の動作周波数帯域の下限が電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが変化し得る周波数帯域の下限値f1よりも高かった。これに対して、図7では、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合において、可変分周器7の動作周波数帯域の下限が電圧制御発振器6の発振周波数fvcoが変化し得る周波数帯域の下限値f1よりも低い。
このように、この実施の形態1の変更例では、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオン状態にされた場合において、可変分周器7の動作周波数帯域が電圧制御発振器6の発振周波数帯域f1〜f2をすべてカバーするように設計される。この場合、制御回路8は、実施の形態1において図5および図6を用いて説明したような設定動作を行なう必要がない。
具体的には、制御回路8は、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5をオン状態にして、位相同期ループによる発振周波数制御を開始する。所望の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも高い場合は、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5をオン状態にしたままにする。一方、所望の発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも低い場合は、位相同期ループがロック状態にされた後に、可変分周器7を構成する各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5をオン状態からオフ状態に切替える。各D−FFのスイッチ回路SW1〜SW5がオフ状態にされたとき、可変分周器7の動作周波数帯域は、カバーする必要のある発振周波数帯域f1〜f0のみをカバーし、カバーする必要のない発振周波数帯域f0〜f2はカバーしない。これにより、可変分周器7の消費電力を低減することが可能となる。
[実施の形態2]
図8は、この発明の実施の形態2によるPLL周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図であって、図1と対比される図である。図8のPLL周波数シンセサイザを参照して、図1のPLL周波数シンセサイザと異なる点は、周波数カウンタ41が追加されている点である。なお、図8において、図1と対応する部分においては同一符号を付し、その詳細説明は繰返さない。
周波数カウンタ41は、基準分周器2の出力信号を受け、その周波数fref(=fclk/R)を測定して制御回路8に与える。実施の形態1で説明したように、位相同期ループがロック状態になったとき、発振周波数fvco=(N/R)×fclkが成立する。すなわち、数式fvco=N×frefが成立する。可変分周器7の可変分周比Nは、外部から制御回路8に与えられる制御信号によって定められるものとする。
制御回路8は、数式fvco=N×frefを用いて発振周波数fvcoを算出し、算出された発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも高いか低いかを判定する。そして、その判定結果に基づいて制御信号CNT2を出力して、可変分周器7の動作周波数帯域を変化させる。
この場合、基準クロック信号の周波数fclkを、固定値として制御回路8に予め設定したり、外部からの制御信号によって制御回路8に入力したりする必要がなくなる。また、制御回路8は、数式fvco=(N/R)×fclkよりも簡単な数式fvco=N×frefを用いて、発振周波数fvcoを算出することができる。
[実施の形態3]
図9は、この発明の実施の形態3によるPLL周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図であって、図1と対比される図である。図9のPLL周波数シンセサイザを参照して、図1のPLL周波数シンセサイザと異なる点は、周波数カウンタ51が追加されている点である。なお、図9において、図1と対応する部分においては同一符号を付し、その詳細説明は繰返さない。
周波数カウンタ51は、基準発振器1の出力信号を受け、その周波数fclkを測定して制御回路8に与える。実施の形態1で説明したように、位相同期ループがロック状態になったとき、発振周波数fvco=(N/R)×fclkが成立する。可変分周器7の可変分周比Nおよび基準分周器2の分周比Rは、外部から制御回路8に与えられる制御信号によって定められるものとする。
制御回路8は、数式数fvco=(N/R)×fclkを用いて発振周波数fvcoを算出し、算出された発振周波数fvcoが所定の周波数f0よりも高いか低いかを判定する。そして、その判定結果に基づいて制御信号CNT2を出力して、可変分周器7の動作周波数帯域を変化させる。
この場合、基準クロック信号の周波数fclkを、固定値として予め制御回路8に設定したり、外部からの制御信号によって制御回路8に入力したりする必要がなくなる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1によるPLL周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図である。 図1に示した可変分周器の構成を示す図である。 図2に示したD−FFの要部の構成を示す回路図である。 電圧制御発振器の発振周波数帯域と出力信号レベルとの関係、および可変分周器の動作周波数帯域と入力信号レベルとの関係を示す図である。 位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前における制御回路の動作について説明するための第1の図である。 位相同期ループによる発振周波数制御を開始する直前における制御回路の動作について説明するための第2の図である。 この発明の実施の形態1の変更例を示す図である。 この発明の実施の形態2によるPLL周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3によるPLL周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図である。 従来のPLL周波数シンセサイザの概略構成を示すブロック図である。 従来の動作周波数帯域の調整が可能な分周器の主要部であるD−FF(D型−フリップフロップ)の概略構成を示す回路図である。
符号の説明
1,101 基準発振器、2,102 基準分周器、3,103 位相比較器、4,104 チャージポンプ、5,105 ループフィルタ、6,106 電圧制御発振器、7,107 可変分周器、8,108 制御回路、11 選択回路、21,22,23,・・・ D−FF、31,111 D端子、32,112 DX端子、33,113 CK端子、34,114 CKX端子、35,115 VB端子、36,116 Q端子、37,117 QX端子、41,51 周波数カウンタ、118 可変電圧源、Tr1〜Tr16,Tr101〜Tr114 トランジスタ、R1〜R8,R101〜R104 抵抗素子、SW1〜SW5 スイッチ回路。

Claims (11)

  1. 位相同期ループによる発振周波数制御を行なって所望の発振周波数の発振クロック信号を生成するPLL周波数シンセサイザであって、
    所定の周波数の基準クロック信号を生成する基準発振器、
    前記基準クロック信号を所定の分周比で分周して出力する基準分周器、
    複数段の分周回路で構成され、前記発振クロック信号を可変分周比で分周して出力する可変分周器、
    前記基準分周器の出力信号と前記可変分周器の出力信号の位相を比較し、比較結果に応じた位相差信号を出力する位相比較器、
    前記位相差信号に応じた発振周波数の前記発振クロック信号を生成する発振回路、および
    前記基準分周器の分周比と前記可変分周器の可変分周比を設定して位相同期ループによる発振周波数制御を行なうとともに、前記可変分周器の動作周波数帯域が前記所望の発振周波数を含むように、前記可変分周器を構成する前記複数段の分周回路のバイアス電流値を変化させる制御回路を備える、PLL周波数シンセサイザ。
  2. 前記制御回路は、前記所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも高い場合は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を大きくし、前記所望の発振周波数が前記予め定められた周波数よりも低い場合は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を小さくする、請求項1に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  3. 前記制御回路は、前記所望の発振周波数が予め定められた周波数よりも高い場合は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を第1の値に設定して、前記可変分周器の動作周波数帯域の上限が、前記発振回路の発振周波数が変化し得る周波数帯域の上限よりも大きくなるようにし、前記所望の発振周波数が前記予め定められた周波数よりも低い場合は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を前記第1の値よりも小さな第2の値に設定して、前記可変分周器の動作周波数帯域の下限が、前記発振回路の発振周波数が変化し得る周波数帯域の下限よりも小さくなるようにする、請求項1に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  4. 前記制御回路は、予め定められまたは外部から入力された前記基準クロック信号の周波数と、前記基準分周器の分周比と、前記可変分周器の可変分周比とに基づいて前記所望の発振周波数を算出し、算出された周波数が前記予め定められた周波数よりも高いか低いかを判定する、請求項2または請求項3に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  5. さらに、前記基準発振器から出力される前記基準クロック信号の周波数を測定する周波数カウンタを備え、
    前記制御回路は、前記周波数カウンタによって測定された前記基準クロック信号の周波数と、前記基準分周器の分周比と、前記可変分周器の可変分周比とに基づいて前記所望の発振周波数を算出し、算出された周波数が前記予め定められた周波数よりも高いか低いかを判定する、請求項2または請求項3に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  6. さらに、前記基準分周器の出力信号の周波数を測定する周波数カウンタを備え、
    前記制御回路は、前記周波数カウンタによって測定された前記基準分周器の出力信号の周波数と、前記可変分周器の可変分周比とに基づいて前記所望の発振周波数を算出し、算出された周波数が前記予め定められた周波数よりも高いか低いかを判定する、請求項2または請求項3に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  7. 前記制御回路は、前記所望の発振周波数が前記予め定められた周波数よりも高い場合は、前記発振回路の発振周波数を前記予め定められた周波数よりも高い値に初期設定し、その後に前記複数段の分周回路のバイアス電流値を前記第1の値に設定して位相同期ループによる発振周波数制御を開始し、前記所望の発振周波数が前記予め定められた周波数よりも低い場合は、前記発振回路の発振周波数を前記予め定められた周波数よりも低い値に初期設定し、その後に前記複数段の分周回路のバイアス電流値を前記第2の値に設定して位相同期ループによる発振周波数制御を開始する、請求項3に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  8. 前記制御回路は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を前記第1の値に設定して位相同期ループによる発振周波数制御を開始し、その後、前記所望の発振周波数が前記予め定められた周波数よりも高い場合は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を前記第1の値のままにし、前記所望の発振周波数が前記予め定められた周波数よりも低い場合は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を前記第2の値に設定変更する、請求項3に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  9. 前記制御回路は、前記複数段の分周回路のバイアス電流値を変化させる場合、各分周回路の出力信号の電圧振幅が常に一定になるように、各分周回路の負荷インピーダンスの値を変化させる、請求項1に記載のPLL周波数シンセサイザ。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載のPLL周波数シンセサイザが1チップの半導体基板上に集積された、半導体集積回路。
  11. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載のPLL周波数シンセサイザを備えた、通信装置。
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