JP2007018602A - 制御装置、情報機器、制御方法、及びプログラム - Google Patents

制御装置、情報機器、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断し、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる制御装置、情報機器、制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報記憶を行うHDD11を有する複合機10に備えられた振動を発生させる震動源(スキャナ部13,プリンタエンジン14,ADF15、用紙搬送機構16)の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方におけるHDD11のデータ転送時の転送レートを測定し、該測定結果に基づいて、HDD11の異常状態のレベルを判断し、該判断した異常状態のレベルに応じて、複合機10の動作を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、情報記憶を行うディスクドライブ装置を備えた情報機器、及び該情報機器の動作を制御する制御装置、制御方法及びプログラムに関する。
近年、例えばHDD(Hard Disk Drive)に代表されるディスクドライブ装置を有した情報機器が広く普及している。また、従来はパーソナルコンピュータなど大きな振動を発生する駆動機構を備えていない装置あるいは外部からの振動の影響が小さい装置にディスクドライブ装置が搭載されていたが、近年、複写機、プリンタ装置、これらの機能を統合した複合機等の事務機器のようにスキャナやプリンタエンジン等といった駆動機構を備え、駆動機構におけるモータやクラッチが動作することにより自ら振動を発生する情報機器や、カーナビゲーションシステムなど、外部から振動が継続的に加わる機器にディスクドライブ装置が搭載されるケースが増加している。
このような情報機器では、情報機器におけるディスクドライブ装置の固定方法に問題があったり振動防止具等が経時変化(劣化)したりして振動吸収特性が悪化すると、本来想定された大きさを超えた振動が生じ、ディスクドライブ装置に悪影響を与えてしまうことがある。具体的には、例えば複写機やプリンタ装置、複合機などの事務機器の場合には、経時変化により、機構部分の劣化やモータ等駆動部分の磨耗などが起こると、それら駆動部分の振動が初期状態より大きくなって、ディスクドライブ装置内部のディスク円板上に傷が発生したりヘッド制御機能が低下し、ディスクドライブ装置が正常に機能しなくなることがある。また、事務機器はスタンバイ時と稼動時では発生する振動に大きな差があり、稼動時のみディスクドライブ装置が要求された性能を満たさない場合もある。
ディスクドライブ装置に故障や不具合等が発生すると、その情報機器における機能にまで影響が及ぶ。そのため、情報機器に搭載されたディスクドライブ装置について、その動作状態を監視したり、記録ヘッドからの入力信号を用いたエラーチェックを行ったりすることにより、故障診断を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。また、自己診断用のプログラムに基づいて自己診断による各部の動作テストを行い、その結果を性能データとして記憶部に記憶し保存しておくようにしたディスクドライブ装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−307435号公報 特開2001−101852号公報 特開2001−014774号公報
ディスクドライブ装置が異常であると診断しても、ディスクドライブ装置の異常状態のレベルによっては、通常通りの動作が可能であったり、あるいは動作を制限することで処理を継続することが可能な場合もあるが、従来の技術では、ディスクドライブ装置の異常状態のレベルに応じて情報機器側の動作を制御することは全く考慮されていない。従って、ディスクドライブの異常状態のレベルによっては正常に動作できる場合であっても全動作が禁止されてしまったり、あるいは処理に多大な時間を要する場合が発生する等の問題が生じていた。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断し、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる制御装置、情報機器、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の制御装置は、情報記憶を行うディスクドライブ装置を有する情報機器に備えられた振動を発生させる震動源または該情報機器の外部で振動を発生し該情報機器に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定手段と、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断手段と、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、前記情報機器の動作を制御する制御手段と、を含んで構成されている。
すなわち、本発明の制御装置は、測定手段、判断手段、及び制御手段を備えている。測定手段は、情報機器が有するディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う。この測定は、情報機器に備えられた振動を発生させる震動源または情報機器の外部で振動を発生し情報機器に振動を与える震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方において行われる。
なお、「機能動作についての測定」とは、ディスクドライブ装置の動作状態を検出してその異常診断を行うための測定のことをいい、信号処理等の特殊な機能を要することなく、ディスクドライブ装置への動作指示を行うとそれに対応して測定可能となるものをいう。具体的には、例えばディスクドライブ装置におけるデータ転送時の転送レートの測定、またはディスクドライブ装置のヘッドが所定位置間を移動する際のシークタイムの測定が、これに該当する。
判断手段は、測定手段の測定結果に基づいて、ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する。例えば、測定結果をそれ以前に得ている測定結果と比較して異常状態のレベルを判断することもできるし、振動発生時と振動非発生時とのそれぞれについて測定を行っていれば、それぞれについての測定結果を互いに比較したりすることで異常状態のレベルを判断することもできる。
また、前記判断手段は、前記測定結果と、前記情報機器に応じて予め定められた閾値とを比較して、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断することもできる。閾値は、例えば情報機器の使用条件に応じて定められた閾値であってもよいし、情報機器の性能に応じて定められた閾値であってもよい。
制御手段は、上記判断された異常状態のレベルに応じて、情報機器の動作を制御する。例えば、前記制御手段は、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、通常通りの動作、前記情報機器の報知手段で前記ディスクドライブ装置の異常を報知する報知動作、モノクロ画像による画像処理動作、所定解像度より低い解像度による画像処理動作、所定スピードより遅いスピードでの動作、前記ディスクドライブ装置を使用しない動作、及び前記情報機器の動作の停止の少なくとも1つが行われるように前記情報機器の動作を制御することもできる。なお、ここでいう画像処理動作には、画像形成動作や画像読取動作等も含まれる。
このように、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断することができ、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる。
また、前記測定手段は、前記震動源の振動発生時及び振動非発生時のそれぞれについて前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行い、前記制御手段は、前記判断手段により前記ディスクドライブ装置が前記震動源の振動発生時にのみ異常になると判断された場合には、前記ディスクドライブ装置を介したデータ転送が前記震動源の振動発生時には行われないように前記情報機器の動作を制御することもできる。
また、前記測定手段は、前記震動源の振動発生時及び振動非発生時のそれぞれについて前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行い、前記制御手段は、前記判断手段により前記ディスクドライブ装置が前記震動源の振動発生時にのみ異常になると判断された場合かつ前記情報機器で前記震動源の振動発生時に行われた前記ディスクドライブ装置を介したデータ転送のデータ転送時間が予め設定したタイムアウト時間を超えた場合には、該データ転送を中止するとともに、前記データ転送が前記震動源の振動発生時には行われないように前記情報機器の動作を制御することもできる。
また、前記制御手段は、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、前記ディスクドライブ装置に保存するデータを可逆圧縮及び非可逆圧縮のいずれか一方で圧縮して保存するように前記情報機器の動作を制御することもできる。
また、前記制御手段は、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに加え、更に、前記情報機器が処理するドキュメントまたはページあたりの情報量に応じて、前記情報機器の動作を制御することもできる。
なお、前記情報機器が処理するドキュメントまたはページあたりの情報量に応じて前記判断手段の判断に用いられる閾値を異ならせてもよい。
また、前記判断手段の判断結果を前記情報機器の動作モード毎に記憶する記憶手段を更に含み、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された動作モード毎の判断結果に応じて、前記情報機器の動作を制御することもできる。
これにより、例えば、動作モード毎に情報機器の動作を制御することができる。なお、動作モードは情報機器が動作状態を規定するモードであって、例えば情報機器が複合機の場合、動作モードは、例えば、コピーモード、ファックスモード、プリントモード等の動作モードであってもよいし、記録用紙を収納する複数の用紙トレイが設けられている場合には、プリント時に使用される用紙トレイ種別等を含んでもよい。また、片面印刷、両面印刷、ソート印刷等のプリント出力形式、スキャン時に原稿を自動送りでスキャンするのか、あるいはプラテンガラスに載置して1枚1枚スキャンするのか、等のスキャン方式
を規定するモードであってもよい。
前記制御手段は、前記記憶手段に前記判断結果が所定のレベルの異常状態として記憶されている動作モードでの前記情報機器の動作を禁止または制限することもできる。
これにより、例えば、異常状態が重度のレベルの動作モードの動作を禁止または制限するようなこともできる。
また、前記制御手段は、前記判断手段で前記ディスクドライブ装置が異常であると判断された場合には、異常状態のレベルに拘わらず前記情報機器のファックス送受信動作を禁止または制限することができる。
ファックス送受信動作では、離れた送信先との間でデータの授受が行われるため、高い信頼性が要求される。従って、異常状態のレベルが軽度であっても、その動作を禁止または制限することにより、信頼性の低下を防ぐことができる。
なお、前記制御手段は、前記情報機器のファックス送受信動作を制限する場合には、前記ディスクドライブ装置を使用せずに前記情報機器に内蔵された内部メモリのみを使用して該ファックス送受信動作が行われるように前記情報機器の動作を制御することができる。
前記判断手段で前記ディスクドライブ装置が異常であると判断された場合に、前記判断手段の判断結果を表示するとともに前記情報機器に対する制御方法の一覧を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された前記一覧に含まれる制御方法のうち少なくとも1つを選択指示するための選択指示手段と、をさらに含み、前記制御手段は、前記選択指示手段で選択指示された制御方法によって前記情報機器の動作を制御することができる。
これにより、判断手段の判断結果に基づいて行われる制御手段の制御方法を、ユーザが選択指定することができ、使い勝手が向上する。
なお、前記選択指示手段を、前記情報機器で処理するドキュメント毎に前記制御方法を選択指示することが可能に構成することができる。
また、前記制御手段の制御をユーザにより選択された制御方法に従って行うユーザ選択モード及び予め設定された制御方法に従って行う自動設定モードのいずれか一方を指定するための指定手段を更に備えることもできる。
これにより、予め定められた制御方法で自動的に情報機器の動作を制御することもできるし、ユーザの所望の制御方法で制御することもできる。
また、本発明の情報機器は、所定の情報処理を行う情報機器であって、情報記憶を行うディスクドライブ装置と、自装置に備えられ振動を発生させる震動源または自装置外で振動を発生し自装置に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定手段と、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断手段と、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、自装置の動作を制御する制御手段と、を含んで構成されている。
すなわち、本発明の情報機器は、震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方におけるディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行い、ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断し、異常状態のレベルに応じて自装置の動作を制御する。
従って、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断することができ、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる。
また、本発明の制御方法は、情報記憶を行うディスクドライブ装置を有する情報機器に備えられた振動を発生させる震動源または該情報機器の外部で振動を発生し該情報機器に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定工程と、前記測定工程の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断工程と、前記判断工程で判断された異常状態のレベルに応じて、前記情報機器の動作を制御する制御工程と、を含んで構成されている。
本発明の制御方法は、本発明の制御装置と同様に作用するため、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断することができ、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる。
また、本発明のプログラムは、コンピュータに、情報記憶を行うディスクドライブ装置を有する情報機器に備えられた振動を発生させる震動源または該情報機器の外部で振動を発生し該情報機器に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定工程と、前記測定工程の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断工程と、前記判断工程で判断された異常状態のレベルに応じて、前記情報機器の動作を制御する制御工程と、を実行させる。
このプログラムも、本発明の制御装置と同様に作用するため、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断することができ、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる。
また、本発明のプログラムは、所定の情報処理を行う情報機器であって情報記憶を行うディスクドライブ装置を備えた情報機器に、自装置に備えられ振動を発生させる震動源または自装置外で振動を発生し自装置に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定工程と、前記測定工程の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断工程と、前記判断工程で判断された異常状態のレベルに応じて、自装置の動作を制御する制御工程と、を実行させる。
このプログラムも、本発明の情報機器と同様に作用するため、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断することができ、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる。
以上説明したように、本発明によれば、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断し、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる、という優れた効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の実施の形態における複合機の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように複合機10は、HDD11と、ディスクコントローラ12と、スキャナ部13と、プリンタエンジン14と、ADF15と、用紙搬送機構16と、UI(ユーザインタフェース)部17と、通信部18と、制御部19と、を備えている。
HDD11は、画像データのスプール等といった情報記憶を行うものであり、本発明におけるディスクドライブ装置として機能するものである。ただし、情報記憶を行うものであれば、必ずしも磁気ディスクを用いたHDDに限定されることはなく、光ディスクや光磁気ディスク等を用いたものであってもよい。
ディスクコントローラ12は、HDD11の動作をコントロールするとともに、HDD11へのデータ書き込みおよびHDD11からのデータ読み出しをコントロールする。また、ディスクコントローラ12は、HDD11の機能動作を測定する測定手段としての機能を備えている。この測定動作は、制御部19等からの信号に応じて行われるようにしてもよいし、定期的に行われるようにしてもよい。
本実施の形態では、HDD11における機能動作についての測定として、そのHDD11におけるデータ転送時の転送レートを測定する。データ転送時の転送レートには、HDD11へのデータ書き込み時の転送レートと、HDD11からのデータ読み出し時の転送レートとがあるが、これらの両方について、それぞれを独立して個別に測定し得ることが望ましい。ただし、いずれか一方のみについての測定を行うものであってもよい。
また、転送レートの測定手法は、データ書き込み時およびデータ読み出し時のいずれの場合も、公知技術を利用して行えばよい。例えば、ディスクコントローラ12とHDD11との間でデータ転送を行う場合に、そのデータ転送開始から転送終了時までの時間を計測し、その計測した転送時間で転送データ量を除することによって、そのデータ転送の際の転送レートを測定することができる。
測定された転送レートは、制御部19に送信され、制御部19で異常状態のレベルの判断が行われる(後述)。
スキャナ部13は、原稿の画像を読み取って画像データを出力する。プリンタエンジン14は、画像データの記録用紙上への印刷出力を行う。また、ADF(原稿自動送り装置)15は、スキャナ部13での読み取り対象となる原稿の自動送りを行う。
用紙搬送機構16は、用紙トレイ(図示省略)から記録用紙を搬送しプリンタエンジン14へ記録用紙を供給したり、両面出力のための用紙反転等を行う。なお、本実施の形態において、複合機10にはサイズの異なる記録用紙を収納するために複数の用紙トレイが設けられており、用紙搬送機構16は、該複数の用紙トレイの中から適切な用紙トレイを選択して該用紙トレイに収納されている記録用紙を搬送する。
なお、これらの各部13〜16は、モーターやクラッチ等を有しており、その動作によって振動が発生し得るようになっている。すなわち、これらの各部13〜16は、振動を発生させる震動源となり得るものである。なお、これらの各部13〜16は、震動源としての例示に過ぎず、震動源がこれらに限定されるものではない。
UI部17は、ユーザに対して各種情報の表示出力を行う。さらに、UI部17は、ユーザによる情報入力を受け付けることもできる。例えば、異常状態のレベルに応じた複合機10の動作の制御をユーザにより選択された制御方法に従って行うユーザ選択モード、または予め設定された制御方法に従って行う自動設定モードのいずれかを指定入力することができる。また、ユーザ選択モードが指定された状態で、HDD11の異常が検出された場合には、その異常状態のレベルに応じた制御方法をこのUI部17から選択指定することもできる。
通信部18は、外部の装置との通信を行うための通信制御機能を有する。この通信部18を介して外部の装置とのデータの授受が行われる。また、複合機10のファクシミリ機能はこの通信部18を介して行われる。
制御部19は、CPU19a、ワークメモリとしてのSDRAM19b、及び各種データやプログラムを記憶したフラッシュメモリ19cにより構成されている。制御部19のCPU19aは、フラッシュメモリ19cに記憶されているプログラムを実行することにより、複合機10全体の動作を制御する。また、後述するようにHDD11の異常状態のレベルを判断する処理も行う。
この異常状態のレベルの判断は、ディスクコントローラ12での転送レートの測定結果に基づいて行われる。異常状態のレベルの判断は、例えば、転送レートの測定結果を所定の基準値と比較したり、それ以前に得ている測定結果と比較したり、また振動発生時と振動非発生時とのそれぞれについての測定結果を互いに比較したりすることで行うことができる。なお、ここでいう「異常状態」には、HDD11における経時変化(劣化)による動作障害(機能停止の他に機能低下をも含む)に加えて、複合機10における震動源の振動による動作障害等も含まれる。
なお、上述したHDD11の機能動作の測定や異常状態のレベルの判断、該判断に応じた複合機10の動作の制御は、専用ASIC(Application Specified Integrated Circuit)等のハードウエア回路によって構成してもよいが、例えば複合機10におけるコンピュータとしての機能上で動作するソフトウエアによって構成したものであっても構わない。
次に、本実施の形態におけるHDD11の異常状態のレベルを判断する処理(以下、異常レベル判断処理と呼称する)の流れについて詳細に説明する。
図2は、異常レベル判断処理のメインルーチンを示すフローチャートである。この異常レベル判断処理は、複合機10への電源投入があると、これをトリガーにして開始される。また、予め指定された日時に定期的に行うこともできる。
ステップ100では、振動非発生時のHDD11における転送レートを測定するようにディスクコントローラ12に信号を出力する。なお、ここでは、各部13〜16を動作させない状態でHDD11に対して所定のデータをダミー転送することにより転送レートを測定する。ディスクコントローラ12の測定結果は制御部19に伝送される。
ステップ102では、該測定結果(転送レート)が低下しているか否かを判断する。この判断は、予め設定されている基準値と比較することで行ってもよいし、その測定結果が得られた以前に測定されて専用の記憶領域内に記憶保持されている測定結果と比較することで行ってもよい。
ステップ102で、転送レートが低下していると判断した場合には、HDD11には何らかの異常があると判断でき、ステップ104に移行し、異常レベル判断処理のサブルーチンを実行する。
図3は、異常レベル判断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
ステップ120では、振動非発生時の異常状態のレベル(以下、異常レベルと呼称)を判断するための閾値としてフラッシュメモリ19c等に予め記憶されている2つの値を、パラメータTH1、TH2にセットする。なお、TH1は、TH2より大きい値をとり、異常レベルが軽度か中度かを判断するための閾値として用いられる。また、TH2は、TH1より小さい値をとり、異常レベルが中度か重度かを判断するための閾値として用いられる。
ステップ122では、測定結果の転送レートが閾値TH1以上か否かを判断する。該転送レートが閾値TH1以上であると判断した場合には、ステップ124で、異常レベルは軽度であると判断する。
ステップ122で、転送レートが閾値TH1未満であると判断した場合には、ステップ126に移行し、ステップ126で、測定結果の転送レートが閾値TH2以上であるか否かを判断する。該転送レートが閾値TH2以上であると判断した場合には、ステップ128で、異常レベルは中度であると判断する。
またステップ126で、該転送レートが閾値TH2未満であると判断した場合には、ステップ130で、異常レベルは重度であると判断する。
図2のメインルーチンに戻り、ステップ106で、上記判断結果を振動非発生時の異常状態のレベルとして専用の記憶領域に記憶し、ステップ108に移行する。なお、複合機10の初期出荷時には、該異常レベルを記憶する専用の記憶領域には、HDD11が正常であることを示すデータが初期値として記憶されている。
一方、ステップ102で、転送レートは低下していないと判断した場合には、HDD11は正常であると判断し、ステップ108に移行する。
ステップ108では、振動発生時のHDD11における転送レートを測定するようにディスクコントローラ12に信号を出力する。なお、ここでは、各部13〜16をダミー動作させた状態でHDD11に対して所定のデータをダミー転送することにより転送レートを測定する。なお、複合機10においては、複数の動作モード(コピー/プリント、両面/片面のコピーおよびプリント、ADF/プラテンコピー、トレイ/スタック出力、対応用紙サイズ等)があり、各動作モードによって振動を発生させる震動源が異なる。このことから、転送レートの測定は、各動作モード毎に行うようにしてもよい。また、各動作モードにおける転送レートの平均値を演算するようにしてもよい。
ディスクコントローラ12の測定結果は上記と同様に制御部19に伝送される。
ステップ110では、転送レート(各動作モード毎に測定結果が伝送された場合には、各動作モードの転送レートの各々)が、振動非発生時の転送レートより低下しているか否かを判断する。この判断は、予め設定されている基準値と比較することで行ってもよいし、その測定結果が得られた以前に測定されて専用の記憶領域内に記憶保持されている測定結果と比較することで行ってもよい。
転送レートに変化がなければ、ステップ116で、振動非発生時の異常レベルと同一のレベルを振動発生時の異常レベルとして記憶する。
ステップ110で、転送レートが振動非発生時の転送レートより低下したと判断した場合には、ステップ112に移行し、異常レベル判断処理のサブルーチンを実行する。
この異常レベル判断処理のサブルーチンは、上記ステップ104で実行されたサブルーチンと同様である。ただし、パラメータTH1、TH2には、振動発生時の異常状態のレベルを判断するための閾値としてフラッシュメモリ19c等に予め記憶されている2つの値をセットする。なお、このように各閾値は、振動発生時と振動非発生時とで異ならせてもよいし、同一にしてもよい。
図2のメインルーチンに戻り、ステップ114で、上記判断結果を振動発生時の異常レベルとして専用の記憶領域に記憶する。なお、動作モード毎に異常レベルを判断した場合には、動作モード毎にそのレベルを記憶するようにしてもよい。なお、異常レベルを記憶する専用の記憶領域は、制御部19がアクセス可能であれば、フラッシュメモリ19c内にあってもHDD11内にあっても、図示せぬ他のメモリ内にあってもよい。
なお、上記では、ステップ110で振動非発生時の転送レートと比較する例について説明したが、これに限定されず、例えば、予め設定されている基準値と比較するようにしてもよいし、以前に測定され記憶されている測定結果と比較するようにしてもよい。
また、異常レベルの履歴を記憶保持しておくようにしてもよい。例えば、この履歴に基づいて、HDD11の故障発生予測を行うことができる。具体的には各測定タイミングの間の経過時間とそれぞれのタイミングにおける転送レートの低下の程度とに基づいて、例えば、今後どの程度の時間経過で転送レートが低下して異常レベルが変化するか、いつごろ故障してHDD11が動作不能状態となるか、あるいは故障発生の可能性が低いか等の判定を行うことができる。
また、上記では、複合機10への電源投入時あるいは予め指定された日時に異常レベル判断処理を行うようにしたが、HDD11へのアクセスがあったときにその転送レートを測定して異常レベルを判断するようにしてもよい。
具体的には、図4に示すように、ステップ140で、HDD11へのアクセスが発生すると判断したときに、ステップ142でHDD11における転送レートを測定する。なお、アクセスの発生の判断は、例えば複合機10でHDD11へのアクセスが発生する動作が開始されたときにアクセスが発生すると判断することができる。
ステップ144では、予め設定されている基準値と比較して転送レートが低下したか否かを判断する。転送レートが低下したと判断した場合には、ステップ146で、異常レベル判断処理のサブルーチンを実行する。この処理は、上記と同様であるため、説明を省略する。
ステップ148では、転送レートを測定したときの複合機10の状態を判断する。ここでは、転送レートの測定中、各部13〜16が動作中であった場合には、装置の状態は振動発生状態と判断し、転送レートの測定中、各部13〜16が動作していなかった場合には、装置の状態は振動非発生状態と判断する。
ここで、振動発生状態と判断した場合には、ステップ150に移行し、上記異常レベル判断処理のサブルーチンで得られた判断結果を、振動発生時の異常レベルとして専用の記憶領域に記憶する。なお、このとき、転送レート測定時の動作モードを判断し、該動作モードに対応させて異常レベルを記憶しておくようにしてもよい。複合機10には複数の動作モードが存在しており、各動作モード(コピー/プリント/FAX、両面/片面のコピーおよびプリント、ADF/プラテンコピー、トレイ/スタック出力、使用する用紙トレイ等)によって振動を発生させる震動源、振動の大きさが異なるため、動作モード毎に異常レベルを記憶しておくことによって、複合機10の動作モードに応じた制御が可能となる。また、転送レートの測定結果は全ての動作モード毎に記憶してもよいが、予め設定された特定の動作モードのみ記憶しておいてもよい。また、上記と同様に、異常レベルの履歴を記憶保持しておくようにしてもよい。
一方、ステップ148で、振動非発生状態と判断した場合には、ステップ152に移行し、上記異常レベル判断処理のサブルーチンで得られた判断結果を、振動非発生時の異常レベルとして所定の記憶領域に記憶する。
また、ステップ144で、転送レートは低下していないと判断した場合には、HDD11は正常と判断し、上記ステップ148〜152の処理は行われない。
このように、図2〜4に示されるような異常レベル判断処理によって、所定の記憶領域に、HDD11の異常状態が記憶される。ここでは、上述したように、正常、軽度の異常、中度の異常、重度の異常、の4つのレベルに分類されて記憶される。
次に、異常レベルに応じて複合機10の動作を制御する処理(以下、動作制御処理と呼称)について詳細に説明する。
図5は、動作制御処理のメインルーチンを示すフローチャートである。この動作制御処理は、複合機10がスタンバイ状態からUI部17あるいは通信部18を介して外部からコピーやプリントあるいはファックスなどのジョブ処理要求を受け付けたときに行われる。
ステップ160では、上記所定の記憶領域からHDD11の異常状態の判断結果を読み出す。
ステップ162では、読み出した判断結果からHDD11が正常であるか否かを判断する。ここでは、振動非発生時および振動発生時の双方の判断結果のうちのいずれか一方(例えば、異常レベルが比較的重くなる振動発生時)のみ、或いは双方の平均的なレベルから正常か否かを判断する。読み出した判断結果がHDD11が正常であることを示していた場合には、ステップ166に移行し、上記受け付けた処理要求に従って通常通りの処理を行う。
ステップ162で、読み出した判断結果がHDD11が正常であることを示していなかった場合には、ステップ164で、複合機10が、異常状態のレベルに応じた複合機10の動作の制御をユーザにより選択された制御方法に従って行うユーザ選択モード、または予め設定された制御方法に従って行う自動設定モードのいずれに設定されているかを判断する。この設定は、UI部17を操作することにより指定され設定される。この指定は複合機10の電源投入後いつでも行うことができる。
ステップ164で、複合機10が自動設定モードに設定されていると判断した場合には、ステップ168に移行し、自動設定処理のサブルーチンを実行する。また、ステップ164で、複合機10がユーザ選択モードに設定されていると判断した場合には、ステップ170に移行し、ユーザ選択処理のサブルーチンを実行する。
図6は、自動設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
ステップ200では、読み出した判断結果(異常レベル)が軽度であるか否かを判断する。なお、ここでも、振動非発生時および振動発生時の双方の判断結果のうちのいずれか一方(例えば、異常レベルが比較的重くなる振動発生時)のみ、或いは双方の平均的なレベルから異常レベルを判断する。異常レベルが軽度であると判断した場合には、ステップ202で、HDD11に軽度の異常がある旨のメッセージをUI部17に表示し、ステップ204で、上記受け付けたジョブ処理要求に従って通常通りの処理を行う。
また、ステップ200で、異常レベルが軽度でないと判断した場合には、ステップ206で、異常レベルが中度であるか否かを判断する。異常レベルが中度であると判断した場合には、ステップ208で、HDD11に中度の異常がある旨のメッセージをUI部17に表示し、ステップ210で、上記受け付けたジョブ処理要求に従って、コピーやプリントを白黒の画像データで処理する。
例えば、コピージョブを処理する場合には、通常、スキャナ部13でスキャンして得られた画像データをHDD11に一旦保存し、その後HDD11から該画像データを読み出してプリンタエンジン14に転送する。このとき、スキャンして得られた画像データがフルカラーの場合にはフルカラーの画像データを保存・転送することになるが、フルカラーの画像データは白黒データに比べてデータサイズが大きいため、HDD11に異常が生じ転送レートが低下すると、HDD11が正常な状態に比べデータ転送時間が著しく長くなってしまう。そこで、本実施の形態では、HDD11が中度の異常レベルでコピージョブを行う場合には、スキャナ部13での原稿の読み取りを白黒で行い、白黒データで保存・転送が行われるようにする。これにより、HDD11が正常に動作せず転送レートが低下している場合であっても、データ転送にかかる時間を短くでき、パフォーマンスを落とすことなくジョブを処理できる。なお、コピージョブに限らず、例えばプリントジョブやファックスジョブの場合も同様に白黒の画像データでジョブを処理するようにすれば、データ転送にかかる時間を短くでき、パフォーマンスを落とすことなく処理できる。
一方、ステップ206で、異常レベルが中度ではないと判断した場合には、異常レベルは重度であると判断できるため、ステップ212で、HDD11に重度の異常がある旨のメッセージをUI部17に表示し、ステップ214で、HDD11を使用せずに内部メモリ(ここでは、SDRAM19b)のみを使用し、上記受け付けたジョブ処理要求に従って処理する。
すなわち、通常HDD11を介してデータ転送を行うところを、内部メモリのみを使用してデータ転送を行うようにする。なお、HDD11よりも記憶容量の小さい内部メモリを使用することによって、例えば、ファックス受信処理では、受信データ量に制限が生じたり、プリント処理では、外部装置から多くのプリントデータを蓄積することができず、パフォーマンスの低下が生じる場合もあるが、HDD11に重度の異常が生じていた場合であってもデータ転送を行うことができるため、動作を続行することができる。
このように、HDD11の異常レベルに応じて自動的に適切な制御が行われるため、HDD11の異常の状態によっては、正常に処理ができない場合や処理に多大な時間を有する場合が発生する等といった事態を回避できる。
なお、上記説明した各異常レベルに応じた複合機10の動作の制御方法は、例示であって、これに限定されない。
例えば、異常レベルが中度の場合等には、スキャナ部13でのスキャン処理を解像度を低下させて実行するようにしてもよい。これにより、データ量を少なくすることができ、データ転送にかかる時間を短くしてパフォーマンスの低下を防止することができる。また、プロセススピード(処理速度)を低下させて処理することもできる。これにより、HDD11におけるデータ転送の負荷を軽減させることができる。
また、上記では、異常レベルが重度の場合にはHDD11を使用せずに内部メモリのみを使用してジョブを処理する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、例えば、複合機10の動作自体を停止するようにしてもよい。
また、軽度の異常レベルであっても、上記中度や重度のレベルで行った制御方法で複合機10の動作を制御してもよいし、複合機10の種類や複合機10を利用するユーザに応じて異常レベルに応じた制御方法は適宜変更できる。
次に、複合機10がユーザ選択モードに設定されていた場合に行われるユーザ選択処理(図5、ステップ170)について説明する。
図7は、ユーザ選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
ステップ400では、HDD11の異常レベルをUI部17に表示する。更に、複合機10の動作を制御する制御方法のうち、選択可能な制御方法のリストをUI部17に表示する。例えば、通常通りの処理を行うように制御する、白黒画像データで処理を行うように制御する、マルチタスクの設定を解除する、複合機10の動作を停止する等、様々な制御方法をリストとして表示することができる。
なお、表示の仕方としては、例えば、異常レベルが軽度であった場合には、すべての制御方法を選択することができるようにリストで表示し、中度であった場合には、上記自動設定処理で異常レベルが軽度の場合に行われる制御方法を除いた制御方法をリストで表示し、重度であった場合には、上記自動設定処理で異常レベルが軽度及び中度の場合に行われる制御方法を除いた制御方法をリストで表示するようにしてもよい。ただし、本発明はこれに限定されず、自動設定処理とは関係なくユーザ選択処理独自の制御方法をリストとして表示するようにしてもよい。
また、動作モードに応じてリストを表示してもよい。例えば、コピー、プリント、ファックス等の各動作モードに応じたリストを表示することもできる。また、プリントする場合には、使用する用紙トレイ毎にリストの内容を変更してもよい。また、複合機10で処理するドキュメント毎に制御方法の選択を可能にしてもよい。
ステップ402では、UI部17が操作され、ユーザによって制御方法が選択されたか否かを判断する。ユーザによって制御方法が選択されたと判断した場合には、ステップ404に移行し、ユーザが選択した制御方法に従って、上記受け付けたジョブを処理する。
このように、ユーザが選択した制御方法でジョブを処理することによって、ユーザの所望の処理を行うことができる。例えば、自動設定処理の場合には、異常が検出された場合に白黒データで処理するように予め設定されていれば、ユーザがカラーコピーを取りたい場合であっても、複合機10は該設定に従って白黒でコピーしてしまう。しかしながら、ユーザ選択処理では、ユーザの所望の制御方法を選択することができるため、ユーザにとって所望の処理結果が得られる。
なお、前述の自動設定処理では、振動非発生時および振動発生時の双方の判断結果のうちのいずれか一方のみ、或いは双方の平均的なレベルから異常レベルを判断する例について説明したが、これに限定されず、例えば、振動非発生時では異常と判断されず振動発生時のみ異常と判断される場合と、振動非発生時及び振動発生時の双方で異常と判断される場合とで、制御を異ならせることもできる。
例えば、図8に示すように、まず、ステップ220で、振動非発生時および振動発生時の双方の判断結果を読み出し、HDD11が振動発生時のみ異常であるか否かを判断する。振動発生時及び振動非発生時の双方とも異常であると判断した場合には、ステップ224〜ステップ238の処理を実行する。なお、ステップ224〜ステップ238の処理は、前述した図6のステップ200〜ステップ214と同様であるため説明を省略する。
一方、ステップ220で、HDD11は振動発生時のみ異常であると判断した場合には、ステップ222で、各部13〜16のいずれかが稼働することにより実行されるプリントやスキャン処理等の処理と、HDD11を介したデータ転送の処理とを並列に処理するマルチタスク処理の設定を解除して、要求されたジョブを実行する。
複合機10は、通常、マルチタスクでデータ転送とプリント処理・スキャン処理とを並列に実行して効率的に処理を行うように予め設定されている。しかしながら、振動非発生時には異常にはならず振動発生時のみ異常となる場合には、マルチタスクで処理することによってかえってデータ転送に多大な時間がかかり処理パフォーマンスが低下してしまうこともある。従って、振動が発生する各部13〜16の動作時にデータ転送が並列に行われないように該マルチタスクの設定を解除し、データ転送後に各部13〜16が稼働するように制御すれば、HDD11が正常な場合と同様のスピードでデータ転送することができ、パフォーマンスの著しい低下を抑えることができる。
また、振動発生時のみ異常と判断された場合には、そのまま要求されたジョブを通常通りにマルチタスクで実行し、実行中のデータ転送時間が予め定められたタイムアウト時間を超えた場合のみ、マルチタスク処理の設定を解除して再実行するようにしてもよい。
例えば、図9に示すように、まず、ステップ250で、振動非発生時および振動発生時の双方の判断結果を読み出し、HDD11が振動発生時のみ異常であるか否かを判断する。振動発生時及び振動非発生時の双方とも異常であると判断した場合には、ステップ252〜ステップ266の処理を実行する。なお、ステップ252〜ステップ266の処理は、前述した図6のステップ200〜ステップ214と同様であるため説明を省略する。
一方、ステップ250で、HDD11は振動発生時のみ異常であると判断した場合には、ステップ268で、要求されたジョブをマルチタスクで実行する。ステップ270では、マルチタスク実行中のデータ転送時間を測定し、ステップ272では、データ転送時間が予め定められたタイムアウト時間を超えたか否かを判断する。タイムアウト時間を超えてしまった場合には、各部13〜16のいずれかが稼働することによって生じた振動によってHDD11に異常が発生し、データ転送時間が長くなったと判断できる。従って、ステップ274に移行し、各部13〜16のいずれかが稼働することにより実行されるプリントやスキャン処理等の処理と、HDD11を介したデータ転送の処理とを並列に処理するマルチタスク処理の設定を解除して、要求されたジョブを再実行する。
また、ステップ272で、データ転送時間が予め定められたタイムアウト時間を超えなかった場合には、ステップ274のマルチタスクの設定を解除は行わず、通常通りに処理して終了する。
これにより、振動によってHDD11に著しく影響が及ぶ(データ転送時間が長くなる)場合にはデータ転送を振動発生時には行わないように制御し、振動してもデータ転送を所定の時間内に行うことができる場合には通常通りに処理できるため、処理パフォーマンスの低下を抑えることができる。なお、上記タイムアウト時間は、複合機10の性能や仕様に応じて予め定めることができる。
また、受け付けたジョブの1ページあたりの情報量に応じて複合機10の動作を制御することもできる。この場合の自動設定処理の処理ルーチンを図10に示す。
ステップ280では、受け付けたジョブの1ページあたりの情報量が閾値α未満であるか否かを判断する。ここで、閾値αとは、1ページあたりの情報量の大きさがHDD11を介したデータ転送に問題ないだけの大きさであるか否かを判別するために予め設定されている閾値であって、複合機10の性能や仕様に応じて予め定められる。
ステップ280で、該1ページあたりの情報量が閾値α以上であると判断した場合には、HDD11の異常レベルが軽度や中度であったとしても情報量が大きすぎるため、負荷が大きく、複合機10の仕様を満たすだけのスピードでデータ転送できないと判断できる。従って、ステップ290に移行し、HDD11を使用せずに内部メモリのみを使用してジョブを処理する。
一方、ステップ280で、該1ページあたりの情報量が閾値α未満であると判断した場合には、ステップ282で、1ページあたりの情報量が閾値β未満かつ異常レベルが軽度または中度であるか否か判断する。この閾値βは閾値αよりも小さい値(α>β)であって、この値も複合機10の性能や仕様に応じて予め定められる。
ステップ282で、1ページあたりの情報量が閾値β未満かつ異常レベルが軽度または中度であると判断した場合には、ステップ286に移行する。
また、ステップ282で、1ページあたりの情報量が閾値β未満かつ異常レベルが軽度または中度ではないと判断した場合には、ステップ284で、1ページあたりの情報量が閾値β以上かつ異常レベルが軽度であるか否か判断する。ステップ284で、1ページあたりの情報量が閾値β以上かつ異常レベルが軽度であると判断した場合には、ステップ290に移行する。
すなわち、1ページあたりの情報量がβ以上α未満であって異常レベルが軽度の場合、または1ページあたりの情報量がβ未満であって異常レベルが軽度または中度の場合には、ステップ286に移行する。ステップ286では、HDD11に軽度または中度の異常がある旨のメッセージをUI部17に表示し、ステップ288では、受け付けたジョブ処理要求に従って通常通りの処理を行う。
このように、1ページあたりの情報量が少ない場合には、異常レベルが軽度または中度の場合のみ通常通りの処理を行い、1ページあたりの情報量がある程度多い場合には、異常レベルが軽度の場合のみ通常通りの処理を行うようにすれば、パフォーマンスを低下させることなく、ジョブを処理できる。
なお、ここでは、1ページあたりの情報量に応じて動作を制御する例について説明したが、これに限定されず、例えば、1ドキュメントあたりの情報量に応じて動作を制御するようにしてもよい。
また、前述した異常レベルを判断するための閾値TH1、TH2(図3参照)を、複合機10が処理するドキュメントまたはページあたりの情報量に応じて変更するようにしてもよい。
また、異常レベルに応じて、HDD11にデータを保存するときの圧縮方法を切り替えることもできる。この場合の自動設定処理の処理ルーチンを図11に示す。
ステップ300で、HDD11の異常レベルが軽度であるか否かを判断する。異常レベルが軽度であると判断した場合には、ステップ302で、HDD11に軽度の異常がある旨のメッセージをUI部17に表示し、ステップ304で、受け付けたジョブ処理要求に従って通常通りの処理を行う。なお、複合機10では、HDD11にデータを保存するときの圧縮方式は可逆圧縮方式に初期設定されているため、ここではHDD11に転送されたデータは可逆圧縮方式で保存される。
一方、ステップ300で、異常レベルが軽度ではないと判断した場合には、ステップ306で、HDD11に中度または重度の異常がある旨のメッセージをUI部17に表示し、ステップ308で、HDD11にデータを保存するときの圧縮方式を非可逆圧縮に設定して、受け付けたジョブ処理要求に従って処理を行う。
圧縮方式が可逆圧縮方式の場合には、高品質な画質が得られるが圧縮率が低くなるためデータ量が多くなり、非可逆圧縮方式の場合には、圧縮率が高くなるためデータ量が小さくなる。従って、この例では、異常レベルが軽度であれば、データ量が多くなっても対応可能と判断して可逆圧縮方式のままジョブを処理し、異常レベルが軽度でない場合には、データ量が多くなるとデータ転送時間が長くなり対応不可能となる可能性が高いため、可逆圧縮方式に代えて非可逆圧縮方式でデータを保存するようにする。このように、圧縮方式をHDD11の異常レベルに応じて切り替えることによって、HDD11に異常がある場合でも対応できる。
また、複合機10の動作モードに応じて、複合機10の動作を制御することもできる。この場合の自動設定処理の処理ルーチンを図12に示す。
ステップ320では、複合機10の動作モードが、コピーまたはプリント、及びファックスのいずれであるかを判断する。動作モードがコピーまたはプリントであると判断した場合には、ステップ322〜ステップ336の処理を実行する。なお、ステップ322〜ステップ336の処理は、前述した図6のステップ200〜ステップ214と同様であるため説明を省略する。
また、ステップ320で、動作モードがファックスであると判断した場合には、ステップ336に移行し、HDD11を使用せずに内部メモリ(ここでは、SDRAM19b)のみを使用してファックス送受信の処理を行う。
ファックスを受信する場合には、コピーやプリントと異なり原稿が手元に無いため、高い信頼性が要求される。また、ファックス送信する場合も、送信先に送信された画像を送信元で確認することができないため、高い信頼性が要求される。従って、動作モードがファックスのときには、データの信頼性を重視し、HDD11が異常であると判断した場合、その異常レベルがどの程度であれHDD11を使用しないようにする。これにより、ファックスデータはSDRAM19bに確実に保存され、プリント或いは送信される。
なお、ここでは、複合機10の動作モードがコピー/プリントのモード及びファックスのモードのいずれであるかに応じて複合機10の動作を制御するようにしたが、これに限定されない。
例えば、複合機10に用紙トレイが複数設けられていた場合、用紙搬送機構の構造によっては、一部の用紙トレイを使用した時だけモータ振動が大きくなり、HDD11の性能が著しく低下することがある。従って、コピー、プリントする際、動作モードがどの用紙トレイを使用してプリントするモードかを判断し、それに応じて複合機10の動作を制御するようにすることができる。例えば、異常レベルが重度となる用紙トレイを使用する場合には、HDD11を使用しないように、軽度となる用紙トレイを使用する場合には、通常と同様に処理する、等のように制御することができる。また、例えば、使用する用紙トレイが特定のトレイである場合には、異常レベルの程度に関わらずHDD11を使用しないように制御し、特定のトレイ以外のトレイを使用する場合には、通常通りに動作するように制御することもできる。なお、複数の用紙トレイは、通常サイズの異なる記録用紙が収納されているため、コピーやプリントする際にいずれの用紙トレイを使用するかは、プリントサイズから容易に判断できる。
なお、不具合が発生する用紙トレイの判断は、図2や図4の異常レベル判断処理ルーチンで異常レベルを判断して記憶する際に、動作モード毎(用紙トレイ毎)に判断結果を記憶しておけば、容易に判断できる。
また、用紙搬送機構のモータ等の経時劣化などにより、両面コピー(両面プリント)を行う場合と片面コピー(片面プリント)を行う場合とで、振動の大きさが異なる場合がある。従って、複合機10の動作モードが、両面コピー(両面プリント)を行うモード、及び片面コピー(片面プリント)を行うモードのいずれのモードであるかを判断して、動作を制御することもできる。例えば、両面コピー(両面プリント)すると異常レベルが重度となる場合には、両面コピーを禁止する、等の制御を行うことができる。
更に、ソートトレイでソートしながらプリントするソートモードの場合も、通常のプリントでは生じない大きな振動が生じることがある。従って、プリントする際、ソートモードであるか否かに応じて、複合機10の動作を制御することもできる。例えば、異常レベルが軽度の場合のみソートモードを受け付け、中度や重度の場合にはソートモードを禁止する、等のように制御することができる。
なお、両面コピー(両面プリント)、片面コピー(片面プリント)、ソートなどの動作モード毎に異常レベルの判断結果を記憶しておけば、上記制御を適切かつ容易に行うことができる。
また、スキャナ部13でスキャンする場合の動作モード(スキャン方法)に応じて複合機10の動作を制御することもできる。例えば、ADF15で自動原稿送りを行いながら原稿を読み取るモードと、プラテンガラス(不図示)に原稿を載置して原稿を読み取るモードとでは、一般的に読み取りの際の振動の大きさが異なる。従って、スキャン時の動作モード毎に異常レベルに応じた制御を行えば、HDD11に異常がある場合でも適切に対応できる。なお、上記と同様に、スキャン方法毎に異常レベルの判断結果を記憶しておけば、上記制御を適切かつ容易に行うことができる。
以上説明したように、震動源としての各部13〜16の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方におけるHDD11の転送レートを測定し、該測定した転送レートに応じてHDD11の異常状態のレベルを判断し、該判断した異常状態のレベルに応じて、複合機10の動作を制御するようにしたため、震動源が発生する振動の影響が及ぶ場合であっても、ディスクドライブ装置についての異常状態のレベルを判断し、異常状態のレベルに応じて適切に対応することができる。
なお、上記実施の形態では、HDD11の機能動作についての測定として、HDD11の転送レートの測定を行う場合を例に挙げたが、シークタイムの測定を行うようにしてもよい。
具体的には、ディスクコントローラ12にHDD11の記録ヘッドが所定位置間を移動する際のシークタイムを測定するような機能を設ける。HDD11に対するデータ書き込み時とデータ読み出し時との両方について、それぞれを独立して個別に測定してもよいし、両者を区別せずに測定してもよい。シークタイムの測定手法は、データ書き込み時およびデータ読み出し時のいずれの場合も、公知技術を利用して行うことができる。例えば、記録ヘッドのホームポジションとディスクの最内周トラックとの間、ディスクの内周側所定トラックと外周側所定トラックとの間等といったように、予め記録ヘッドが移動し得る2箇所以上を所定位置として定めておき、その所定位置間の移動に要する時間を計測することによって、そのときのシークタイムを測定することができる。
また、上記実施の形態では、異常レベルを(正常の場合を除き)軽度・中度・重度の3段階に分けて判断する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、2段階であってもよいし、4段階以上としてもよい。また、転送レートから異常レベルを判断するようにしたが、転送レートそのものを異常レベルを示す数値として扱ってもよい。
さらにまた、上記実施の形態では、ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定手段と、測定結果に基づいてディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断手段と、該異常状態のレベルに応じて複合機10自身の動作を制御する制御手段の機能を複合機10自身に設けた例について説明したが、複合機10とは別の装置にこれら機能を設け、該装置によって複合機10の動作を制御するようにしてもよい。
また、本発明は上記実施の形態の複合機10に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、本発明は、HDD11に代表されるディスクドライブ装置を有した情報機器であれば、複合機10のように自装置内に震動源を有しているもののみならず、カーナビゲーションシステムのように外部の震動源からの振動を受け得る環境で用いられるものであっても、同様に適用することができる。
本発明の実施の形態における複合機の概略構成を示すブロック図である。 異常レベル判断処理のメインルーチンを示すフローチャートである。 異常レベル判断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 異常レベル判断処理のメインルーチンを示すフローチャートの変形例である。 動作制御処理のメインルーチンを示すフローチャートである。 自動設定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 ユーザ選択処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 自動設定処理のサブルーチンを示すフローチャートの変形例である。 自動設定処理のサブルーチンを示すフローチャートの変形例である。 自動設定処理のサブルーチンを示すフローチャートの変形例である。 自動設定処理のサブルーチンを示すフローチャートの変形例である。 自動設定処理のサブルーチンを示すフローチャートの変形例である。
符号の説明
10 複合機
11 HDD
12 ディスクコントローラ
13 スキャナ部
14 プリンタエンジン
15 ADF
16 用紙搬送機構
17 UI部
18 通信部
19 制御部
19a CPU
19b SDRAM
19c フラッシュメモリ

Claims (19)

  1. 情報記憶を行うディスクドライブ装置を有する情報機器に備えられた振動を発生させる震動源または該情報機器の外部で振動を発生し該情報機器に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断手段と、
    前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、前記情報機器の動作を制御する制御手段と、
    を含む制御装置。
  2. 前記判断手段は、前記測定結果と、前記情報機器に応じて予め定められた閾値とを比較して、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する請求項1記載の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、通常通りの動作、前記情報機器の報知手段で前記ディスクドライブ装置の異常を報知する報知動作、モノクロ画像による画像処理動作、所定解像度より低い解像度による画像処理動作、所定スピードより遅いスピードでの動作、前記ディスクドライブ装置を使用しない動作、及び前記情報機器の動作の停止の少なくとも1つが行われるように前記情報機器の動作を制御する請求項1または請求項2記載の制御装置。
  4. 前記測定手段は、前記震動源の振動発生時及び振動非発生時のそれぞれについて前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行い、
    前記制御手段は、前記判断手段により前記ディスクドライブ装置が前記震動源の振動発生時にのみ異常になると判断された場合には、前記ディスクドライブ装置を介したデータ転送が前記震動源の振動発生時には行われないように前記情報機器の動作を制御する請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の制御装置。
  5. 前記測定手段は、前記震動源の振動発生時及び振動非発生時のそれぞれについて前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行い、
    前記制御手段は、前記判断手段により前記ディスクドライブ装置が前記記震動源の振動発生時にのみ異常になると判断された場合かつ前記情報機器で前記震動源の振動発生時に行われた前記ディスクドライブ装置を介したデータ転送のデータ転送時間が予め設定したタイムアウト時間を超えた場合には、該データ転送を中止するとともに、前記データ転送が前記震動源の振動発生時には行われないように前記情報機器の動作を制御する請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、前記ディスクドライブ装置に保存するデータを可逆圧縮及び非可逆圧縮のいずれか一方で圧縮して保存するように前記情報機器の動作を制御する請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記判断手段で判断された異常状態のレベルに加え、更に、前記情報機器が処理するドキュメントまたはページあたりの情報量に応じて、前記情報機器の動作を制御する請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の制御装置。
  8. 前記情報機器が処理するドキュメントまたはページあたりの情報量に応じて前記判断手段の判断に用いられる閾値を異ならせた請求項7記載の制御装置。
  9. 前記判断手段の判断結果を前記情報機器の動作モード毎に記憶する記憶手段を更に含み、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された動作モード毎の判断結果に応じて、前記情報機器の動作を制御する請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の制御装置。
  10. 前記制御手段は、前記記憶手段に前記判断結果が所定のレベルの異常状態として記憶されている動作モードでの前記情報機器の動作を禁止または制限する請求項9記載の制御装置。
  11. 前記制御手段は、前記判断手段で前記ディスクドライブ装置が異常であると判断された場合には、異常状態のレベルに拘わらず前記情報機器のファックス送受信動作を禁止または制限する請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の制御装置。
  12. 前記制御手段は、前記情報機器のファックス送受信動作を制限する場合には、前記ディスクドライブ装置を使用せずに前記情報機器に内蔵された内部メモリのみを使用して該ファックス送受信動作が行われるように前記情報機器の動作を制御する請求項11記載の制御装置。
  13. 前記判断手段で前記ディスクドライブ装置が異常であると判断された場合に、前記判断手段の判断結果を表示するとともに前記情報機器に対する制御方法の一覧を表示する表示手段と、
    前記表示手段に表示された前記一覧に含まれる制御方法のうち少なくとも1つを選択指示するための選択指示手段と、
    をさらに含み、
    前記制御手段は、前記選択指示手段で選択指示された制御方法によって前記情報機器の動作を制御する請求項1または請求項2記載の制御装置。
  14. 前記選択指示手段は、前記情報機器で処理するドキュメント毎に前記制御方法を選択指示することが可能な請求項13記載の制御装置。
  15. 前記制御手段の制御をユーザにより選択された制御方法に従って行うユーザ選択モード及び予め設定された制御方法に従って行う自動設定モードのいずれか一方を指定するための指定手段を更に備えた請求項1乃至請求項14のいずれか1項記載の制御装置。
  16. 所定の情報処理を行う情報機器であって、
    情報記憶を行うディスクドライブ装置と、
    自装置に備えられ振動を発生させる震動源または自装置外で振動を発生し自装置に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断手段と、
    前記判断手段で判断された異常状態のレベルに応じて、自装置の動作を制御する制御手段と、
    を含む情報機器。
  17. 情報記憶を行うディスクドライブ装置を有する情報機器に備えられた振動を発生させる震動源または該情報機器の外部で振動を発生し該情報機器に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定工程と、
    前記測定工程の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断工程と、
    前記判断工程で判断された異常状態のレベルに応じて、前記情報機器の動作を制御する制御工程と、
    を含む制御方法。
  18. コンピュータに、
    情報記憶を行うディスクドライブ装置を有する情報機器に備えられた振動を発生させる震動源または該情報機器の外部で振動を発生し該情報機器に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定工程と、
    前記測定工程の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断工程と、
    前記判断工程で判断された異常状態のレベルに応じて、前記情報機器の動作を制御する制御工程と、
    を実行させるためのプログラム。
  19. 所定の情報処理を行う情報機器であって、情報記憶を行うディスクドライブ装置を備えた情報機器に、
    自装置に備えられ振動を発生させる震動源または自装置外で振動を発生し自装置に振動を与え得る震動源の振動発生時及び振動非発生時の少なくとも一方における前記ディスクドライブ装置の機能動作についての測定を行う測定工程と、
    前記測定工程の測定結果に基づいて、前記ディスクドライブ装置の異常状態のレベルを判断する判断工程と、
    前記判断工程で判断された異常状態のレベルに応じて、自装置の動作を制御する制御工程と、
    を実行させるプログラム。
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