JP2007017726A - ポジ型感放射線性重合体組成物、該組成物を用いた薄膜、および該薄膜を用いた素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルカリ水溶液で現像でき、高感度、かつ高解像度の感放射線性重合体組成物であり、さらに平坦性、耐熱性、耐溶剤性、透明性に優れたパターン状薄膜を形成できるポジ型感放射線性重合体組成物を提供すること。
【解決手段】オキセタン基を有するマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を含有するポジ型感放射線性重合体組成物。
【選択図】なし
【解決手段】オキセタン基を有するマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を含有するポジ型感放射線性重合体組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、液晶表示素子、集積回路素子、磁気ヘッド素子、固体撮像素子等の製造に用いられる感放射線性重合体組成物に関する。詳しくはg線、i線等の紫外線を用いたフォトリソグラフィー法により、液晶表示素子、集積回路素子、磁気ヘッド素子、固体撮像素子等を形成する薄膜を作製するのに好適な、ポジ型感放射線性重合体組成物に関する。さらに詳しくは、高温処理を必須とし高い透明性を必要とする層間絶縁膜の作製に好適なポジ型感放射線性重合体組成物に関する。本発明はさらに、上記のポジ型感放射線性重合体組成物から作製された薄膜、該薄膜を用いた液晶表示素子、集積回路素子、磁気ヘッド素子、固体撮像素子等に関する。また、本発明は上記のポジ型感放射線性重合体組成物を構成する重合体の原料として好適なマレイミドモノマーに関する。
一般に、薄膜トランジスタ(TFT)型液晶表示素子、磁気ヘッド素子、集積回路素子、固体撮像素子等の電子部品には、層状の配線の間を絶縁するため層間絶縁膜が使われている。必要とされるパターン形状の層間絶縁膜を形成する際には、工程数が少ない感放射線性の層間絶縁膜が用いられる。そのため、工程にかかる時間を低減させるために、放射線に対して高感度であることが求められる。さらに形成された層間絶縁膜は、その後の処理の工程による様々な条件に耐えることが要求される。特に液晶表示素子においては、形成された層間絶縁膜の上に透明電極を形成する工程があり、その際、層間絶縁膜はかなりの高温にさらされることがある。具体的には、高温処理による膜の着色、膜べり、しわ、クラック等の劣化を引き起こさないことが要求される。このような層間絶縁膜を作製するために、不飽和カルボン酸およびオキセタン基を有する不飽和カルボン酸エステルを共重合させて得られる共重合体を含有する感放射線性重合体組成物が提案されている(例えば、特許文献1、2を参照。)。しかし、上記のすべてを満足する高感度で高耐熱性のポジ型感放射線性層間絶縁膜は未だない。
特開2001−330953号公報
特開2003−156843号公報
本発明は以上のような状況においてなされたものである。本発明の課題は、アルカリ水溶液で現像でき、感度が高く、かつ高解像度を有し、さらに平坦性、耐熱性、耐溶剤性、透明性等に優れたパターン状薄膜を形成できるポジ型感放射線性重合体組成物を提供することである。本発明の課題は、さらに、上記のポジ型感放射線性重合体組成物から作製された薄膜、該薄膜を用いた液晶表示素子、集積回路素子、磁気ヘッド素子、固体撮像素子等を提供することである。また、本発明の課題は上記のポジ型感放射線性重合体組成物を構成する重合体の原料として好適なマレイミドモノマーを提供することである。
本発明者らは、下記式(1)で表される構成単位の少なくとも1つを有するマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を必須成分とする感放射線性重合体組成物が、アルカリ水溶液による現像が可能で、感度が高く、かつ解像度に優れた感放射線性を示し、さらにその組成物を用いて作製した薄膜は平坦性、耐熱性、耐溶剤性、透明性等に優れていることを見出し、この知見をもとに本発明を完成するに至った。
本発明は以下に示す各項よりなる。
本発明は以下に示す各項よりなる。
1. 式(1)で表される構成単位の少なくとも1つを有するマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を含有するポジ型感放射線性重合体組成物。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
2. 式(1)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、項1に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
3. 式(1)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、R8〜R11が水素である、項1に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
4. 式(1)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、R12〜R15が水素である、項1に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
5. マレイミド重合体が式(1)で表される構成単位の少なくとも1つを1〜60重量部含有する、項1〜4のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
6. マレイミド重合体が、式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つ含有するモノマー混合物から得られるマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を含有するポジ型感放射線性重合体組成物。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
7. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
8. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、R8〜R11が水素である、項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
9. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、R12〜R15が水素である、項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
10. マレイミド重合体が、少なくとも1つの式(2)で表されるマレイミドモノマーだけからなるモノマー混合物から得られるマレイミド重合体である項6〜9のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
11. マレイミド重合体が、ただ1つの式(2)で表されるマレイミドモノマーから得られるマレイミド重合体である項6〜9のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
12. 請求項10または11に記載のマレイミド重合体に加えて、マレイミド以外の重合性基を有するモノマーから得られるアルカリ可溶性重合体を含む項6〜9のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
13. マレイミド重合体が、式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つおよびアルカリ可溶性モノマーを含有するモノマー混合物から得られる重合体である、項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
式中、R1が単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2が水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aが式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5が独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15が独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
式中、R1が単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2が水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aが式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5が独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15が独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
14. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、項13に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
15. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、R8〜R11が水素である、項13に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
16. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、R12〜R15が水素である、項13に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
17. アルカリ可溶性モノマーがカルボキシル基、カルボン酸無水物基またはビニル基を有するイミドモノマーである、項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
18. アルカリ可溶性モノマーがアクリル酸またはメタクリル酸である、項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
19. アルカリ可溶性モノマーがN−(4−ヒドロキシカルボニルフェニル)マレイミドである、項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
20. アルカリ可溶性モノマーがN−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミドである、項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
21. マレイミド重合体がアルカリ可溶性重合体である、項1〜20のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
22. マレイミド重合体がアルカリ不溶性重合体であり、さらにマレイミド以外の重合性基を有するモノマーから得られるアルカリ可溶性重合体を含有する項1〜20のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
23. マレイミド重合体およびマレイミド以外の重合性基を有するモノマーから得られるアルカリ可溶性重合体を少なくとも1つ含有する、項1〜22のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
24. アルカリ可溶性重合体がアルカリ可溶性フェノール樹脂である、項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
25. アルカリ可溶性重合体がポリビニルフェノール樹脂である、項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
26. アルカリ可溶性重合体がスチレン−無水マレイン酸共重合体またはそのイミド誘導体である、項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
27. アルカリ可溶性重合体が不飽和カルボン酸系重合体である、項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
28. オキセタン基を有する低分子量化合物をさらに含有する、項1〜27のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
29. オキセタン基を有する低分子量化合物が少なくとも2個のオキセタン基を有する炭素数50以下の化合物である、請求項28に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
30. マレイミド重合体が式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つを1〜60重量部含有する、項6〜29のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
31. 項1〜30のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物より形成された薄膜。
32. 項31に記載の薄膜を用いた層間絶縁膜。
33. 項31に記載の薄膜を用いた液晶表示素子。
34. 項31に記載の薄膜を用いた集積回路素子。
35. 項31に記載の薄膜を用いた磁気ヘッド素子。
36. 項31に記載の薄膜を用いた固体撮像素子。
37. 項32に記載の層間絶縁膜を用いた液晶表示素子。
38. 項32に記載の層間絶縁膜を用いた集積回路素子。
39. 項32に記載の層間絶縁膜を用いた磁気ヘッド素子。
40. 項32に記載の層間絶縁膜を用いた固体撮像素子。
41. 式(2)で表されるマレイミドモノマー。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。
42. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、項41に記載のマレイミドモノマー。
43. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、式(a)において、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、そして、R8〜R11が水素である、項41に記載のマレイミドモノマー。
44. 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、式(b)において、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、そして、R12〜R15が水素である、項41に記載のマレイミドモノマー。
本発明の感放射線性重合体組成物(以下、組成物と略称することがある。)は、紫外線を用いて露光することが可能であり、高感度で、現像残渣(スカム)がなく現像性に優れている。また、本発明の組成物を用いて作製した本発明の薄膜は、耐アルカリ性、耐水性、耐溶剤性、耐熱性等に優れている。そのため本発明の薄膜は層間絶縁膜用として良好な特性を有する。さらに、その層間絶縁膜は液晶表示素子、集積回路素子、磁気ヘッド素子、固体撮像素子等、中でも特に液晶表示素子に好適に使用できる。
本発明は、基本的にはオキセタン基を有するマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を必須成分とする感放射線性重合体組成物である。しかし、オキセタン基を有するマレイミド重合体は、アルカリ可溶性の重合体である場合とアルカリ不溶性の重合体である場合に大別される。本明細書においては、該重合体が後述するアルカリ可溶性モノマーに由来する構成単位を5重量部以上含有する場合を「アルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体」と、5重量部未満含有する場合または含有しない場合を「アルカリ不溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体」とそれぞれ定義する。
オキセタン基を有するマレイミド重合体がアルカリ可溶性である場合には、これと1,2−キノンジアジド化合物を必須成分とし、その他の添加物を加えることにより本発明の組成物を得ることができる。しかし、オキセタン基を有するマレイミド重合体がアルカリ不溶性である場合には、さらに後述するアルカリ可溶性重合体を加える必要がある。このアルカリ可溶性重合体はアルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体を含有する組成物にも添加することができる。さらに、後述するオキセタン基を有する低分子量化合物を添加することにより本発明の組成物の物性をコントロールすることができる。以下これらの構成要素について詳述する。
本発明の組成物に用いられるオキセタン基を有するマレイミド重合体は、式(1)で表される構成単位の少なくとも1つを有する。
R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンである。炭素数1〜3のアルキレンの具体例は、メチレン、エチレン、1,3−プロピレン、および1,2−プロピレンである。R1の構造は重合体の物性に大きな影響を与えることはないが、後述する原料のモノマーの入手し易さを考慮すると、R1は単結合またはメチレンが好ましく、単結合がより好ましい。
R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンである。炭素数1〜3のアルキレンの具体例は、メチレン、エチレン、1,3−プロピレン、および1,2−プロピレンである。R1の構造は重合体の物性に大きな影響を与えることはないが、後述する原料のモノマーの入手し易さを考慮すると、R1は単結合またはメチレンが好ましく、単結合がより好ましい。
R2は水素、メチルまたは塩素である。好ましいR2は水素である。
nは0〜4の整数である。好ましいnは0か1である。
R3は1,4−フェニレンの水素を置換する基であり、フッ素または炭素数1〜3のアルキルである。nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよい。炭素数1〜3のアルキルの具体例は、メチル、エチル、n−プロピル、およびイソプロピルである。nが1であるときは、R3の置換位置はフェニレンの2位でも、3位でもよい。
Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり、−COO−または−O−であることが好ましく、−COO−であることがより好ましい。
Aは式(a)または式(b)で表されるオキセタン基である。これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。本明細書においてオキセタン基とは、R4またはR5が炭素数1〜3のアルキレンである場合も含めて、式(a)または式(b)で表される基の総称として用いられる。
R4およびR5の構造は重合体の物性に大きな影響を与えることはないが、後述する原料モノマーの入手し易さを考慮すると、これらの式はメチレンが好ましい。
上記のオキセタン基を有するマレイミド重合体は、式(1)の構成単位におけるAが式(a)のみであってもよく、式(b)のみであってもよく、また、式(a)と式(b)が混在していてもよい。
本発明の組成物に用いられるオキセタン基を有するマレイミド重合体は、式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つを含有するモノマー混合物から得られる。
式中、R1〜R15、n、XおよびAの定義は前記式(1)における定義と同じである。
式中、R1〜R15、n、XおよびAの定義は前記式(1)における定義と同じである。
本発明において、特に断りのない場合は、式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つを含有するモノマー混合物には、以下の組成物1と組成物2の両方が含まれるものとする。組成物1とは、式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つと他のモノマーを含有するモノマー混合物である。ここで、他のモノマーとは式(2)で表されるモノマー以外のマレイミドモノマーや他の重合性基を有するモノマーのことである。組成物2とは式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つだけからなり、他のモノマーを含有しないモノマー混合物である。この組成物2は、通常は複数の化合物を含む混合物を意味するが、1つの化合物だけであっても組成物2と言うことがある。すなわち、本発明のマレイミド重合体には、式(2)で表される1つのマレイミドモノマーだけを単独で重合して得られる重合体も含まれる。
本発明のマレイミド重合体は1,2−キノンジアジド化合物とだけ組み合わせてポジ型感放射線性重合体組成物としてもよい。さらに本発明のマレイミド重合体は1,2−キノンジアジド化合物に加えて他の重合体やオキセタン基を有する低分子量化合物をさらに含有させてもよい。他の重合体としては、式(2)以外のマレイミドモノマーから得られる重合体、マレイミド以外の重合性基を有するモノマーから得られる重合体などである。本発明のマレイミド重合体と組み合わせる他の重合体の数は特に制限はない。
以降、式(2)で表されるマレイミドモノマーを「モノマー(2)」と略称することがある。さらに、その中でAが式(a)であるマレイミドモノマーを「モノマー(2a)」と、Aが式(b)であるマレイミドモノマーを「モノマー(2b)」と略称することがある。
モノマー(2a)でXが−COO−である化合物の具合例は、N−{4−(オキセタン−3−イルオキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(オキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−メチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−イソプロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(オキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−メチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−イソプロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−{4−(オキセタン−3−イルオキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(オキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(オキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−メチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−イソプロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(オキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−メチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−イソプロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−{4−(オキセタン−3−イルオキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(オキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−メチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−イソプロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(オキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−メチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−n−プロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−イソプロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,4−ジメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジエチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3,4−トリメチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド等である。
モノマー(2a)でXが−O−である化合物の具合例は、N−{4−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(オキセタン−3−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(オキセタン−3−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−{4−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(オキセタン−3−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(オキセタン−3−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、N−[{4−(オキセタン−3−イル)オキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(オキセタン−3−イル)メトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(2−(オキセタン−3−イル))エトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(2−(3−エチルオキセタン−3−イル))エトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(3−(オキセタン−3−イル))プロポキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(3−(3−エチルオキセタン−3−イル))プロポキシメチル}フェニル]マレイミド等である。
モノマー(2b)でXが−COO−である化合物の具合例は、N−{4−(オキセタン−2−イルオキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(オキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−メチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−イソプロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(オキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−メチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−イソプロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−{4−(オキセタン−2−イルオキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(オキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−メチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(オキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−メチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−イソプロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(オキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−メチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−イソプロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−{4−(オキセタン−2−イルオキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(オキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−メチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−イソプロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(オキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−メチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−n−プロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−イソプロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,4−ジメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジエチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3−ジ−n−プロピルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(2,3,4−トリメチルオキセタン−2−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド等である。
モノマー(2b)でXが−O−である化合物の具合例は、N−{4−(オキセタン−2−イルオキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−2−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−2−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−n−プロピルオキセタン−2−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−イソプロピルオキセタン−2−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(オキセタン−2−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−2−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(オキセタン−2−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−2−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−{4−(オキセタン−2−イルオキシ)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−2−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(オキセタン−2−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−2−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(オキセタン−2−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−2−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、N−[{4−(オキセタン−2−イル)オキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(オキセタン−2−イル)メトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(3−エチルオキセタン−2−イル)メトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(2−(オキセタン−2−イル))エトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(2−(3−エチルオキセタン−2−イル))エトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(3−(オキセタン−2−イル))プロポキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(3−(3−エチルオキセタン−2−イル))プロポキシメチル}フェニル]マレイミド等である。
好ましいモノマー(2)は、N−{4−(オキセタン−3−イルオキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニル}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニル}フェニル]マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシカルボニルメチル}フェニル]マレイミド、N−{4−(オキセタン−3−イルオキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(オキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−[4−{2−(3−エチルオキセタン−3−イル)エトキシ}フェニル]マレイミド、3−メチル−N−[4−{3−(3−エチルオキセタン−3−イル)プロポキシ}フェニル]マレイミド、N−[{4−(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル}フェニル]マレイミド、N−[{4−(2−(3−エチルオキセタン−3−イル))エトキシメチル}フェニル]マレイミド等である。
これらの中でより好ましいモノマー(2)は、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニルメチル)フェニル}マレイミド、N−{4−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド、3−メチル−N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド等である。
式中、R1およびAの定義は前記と同じであり、Lは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基である。DCCはジシクロヘキシルカルボジイミド(N,N'-Dicyclohexylcarbodiimide)の略である。Xが−S−であるモノマー(2)は、対応する原料を用いて上記のエーテル化合物の合成法に準じて製造することができる。
(マレイミド重合体の成分であるモノマー(2)以外のモノマー)
モノマー(2)以外に、アルカリ可溶性促進のためアルカリ可溶性モノマーを加えて共重合することができる。さらに、その他の物性調整のためにそれ以外のモノマーを加えて共重合することができる。
モノマー(2)と、必要によりそれ以外のモノマーを添加して重合を行うことにより、式(1)で表される構成単位を有するマレイミド重合体を得ることができる。式(1)で表される構成単位のみからなる重合体はアルカリ不溶性である。式(2)で表されるモノマーと前述したアルカリ可溶性モノマーを共重合することにより、得られた重合体のアルカリに対する溶解性をコントロールすることができる。前述したその他のモノマーは、共重合体のアルカリに対する溶解性を低下させるが、その他の物性、例えば薄膜の平坦性、耐熱性、耐溶剤性、透明性をコントロールすることができる。アルカリ可溶性のオキセタン基を有するビニル重合体の場合、共重合体中の式(1)で表される構成単位が、1〜60重量部であると現像性が向上して好ましい。
(アルカリ可溶性モノマー)
アルカリ可溶性モノマーの第1の例は、ビニルフェノール類および不飽和カルボン酸である。ビニルフェノール類の具体例は、p−ビニルフェノール、m−ビニルフェノール、o−ビニルフェノール等である。不飽和カルボン酸の具体例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、p−ビニル安息香酸、m−ビニル安息香酸、o−ビニル安息香酸等である。
アルカリ可溶性モノマーの第1の例は、ビニルフェノール類および不飽和カルボン酸である。ビニルフェノール類の具体例は、p−ビニルフェノール、m−ビニルフェノール、o−ビニルフェノール等である。不飽和カルボン酸の具体例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、p−ビニル安息香酸、m−ビニル安息香酸、o−ビニル安息香酸等である。
アルカリ可溶性モノマーの第2の例は、無水マレイン酸をヒドロキシ基またはカルボキシル基を有するアミンで処理したイミド構造を有するモノマーである。ヒドロキシ基またはカルボキシル基を有するアミンの具体例は、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノエタノール等である。
これらの内、好ましいアルカリ可溶性モノマーはアクリル酸、メタクリル酸、ビニルフェノール、およびビニル安息香酸である。
重合体にイミド構造を導入するには、あらかじめ無水マレイン酸とヒドロキシル基またはカルボキシル基を有するアミンを反応させてイミド体に変換した後他のモノマーと共重合させてもよく、無水マレイン酸と他のモノマーを共重合させた後、重合体中の酸無水物部分に上記ヒドロキシル基またはカルボキシル基を有するアミンを反応させてもよい。
(それ以外のモノマー)
それ以外のモノマーとは、上記モノマーと共重合し、かつ何らかの物性調整に効果のあるものであれば特に限定するものではない。それ以外のモノマーの具体例は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブトキシスチレン、p−アセトキシスチレン、p−カルボヒドロキシスチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドジシクロペンテニルアクリレート、N,N−ジメチルメタクリルアミドジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニルアクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニルメタクリレート、2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレートグリセロールアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレートグリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、N−フェニルマレイミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシブチルアクリレート、3,4−エポキシブチルメタクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート等である。それ以外のモノマーは、アクリル系モノマーまたはメタクリル系モノマーが好ましい。
それ以外のモノマーとは、上記モノマーと共重合し、かつ何らかの物性調整に効果のあるものであれば特に限定するものではない。それ以外のモノマーの具体例は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブトキシスチレン、p−アセトキシスチレン、p−カルボヒドロキシスチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドジシクロペンテニルアクリレート、N,N−ジメチルメタクリルアミドジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニルアクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニルメタクリレート、2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレートグリセロールアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレートグリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、N−フェニルマレイミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシブチルアクリレート、3,4−エポキシブチルメタクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート等である。それ以外のモノマーは、アクリル系モノマーまたはメタクリル系モノマーが好ましい。
(マレイミド重合体の合成)
本発明で用いられるオキセタン基を有するマレイミド重合体の分子量は、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量で、好ましくは300〜20,000であるが、本発明の組成物を基板へ塗布する際の作業性、レジストとして使用する際の現像性、感度および耐熱性を向上する点から、1,000〜20,000であることがより好ましい。
本発明で用いられるオキセタン基を有するマレイミド重合体の分子量は、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量で、好ましくは300〜20,000であるが、本発明の組成物を基板へ塗布する際の作業性、レジストとして使用する際の現像性、感度および耐熱性を向上する点から、1,000〜20,000であることがより好ましい。
本発明で用いられる重合体は公知の方法によって合成される。ここでは、式(1)で表される構成単位を有する重合体の合成方法を例示する。
重合に用いられる溶媒は、重合反応に不活性で重合反応条件下において安定な化合物であれば何でもよい。好ましい溶媒の具体例は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トルエン、キシレン、γーブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン等である。これらの中でも特に好ましいのは、メタノール、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン等である。溶媒は単独で用いても、混合溶媒として用いてもよい。
重合反応は、通常、反応液中のモノマー濃度を5〜50重量部、同じく重合開始剤濃度を0.01〜10重量部とし、反応温度30〜160℃、反応時間1〜12時間で行う。分子量を調節するために連鎖移動剤を加えてもよい。連鎖移動剤の例は、クロロホルム、四塩化炭素、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸、ジメチルキサントゲンスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等である。重合反応終了後、反応液からオリゴマーや未反応モノマーを除去し精製した重合体を乾燥して用いる。オリゴマーや未反応モノマーを除去するために、反応液を大量の貧溶媒中に投入してもよい。この場合は、重合に用いられる溶媒にメタノールと酢酸エチルの混合物を用い、貧溶媒にシクロヘキサンまたは酢酸エチル/シクロヘキサン混合物を使用すると乾燥性が良好で好ましい。
ヒドロキシ基やカルボキシル基を保護したモノマーの重合反応を行い、反応終了後に反応溶液に酸を加え、脱保護基反応をすることによりフリーのヒドロキシ基やカルボキシル基を生成させてもよい。このような脱保護基反応を要する重合体の例は、ターシャリブトキシ基、ターシャリブトキシカルボキシオキシ基、トリメチルシリルオキシ基等を分子内に有する重合体等である。この際使用する酸は特に制限されないが、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルフォン酸、p−トルエンスルフォン酸等が好適に用いられる。
(1,2−キノンジアジド化合物)
本発明の組成物において必須成分である1,2−キノンジアジド化合物の例は、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホンアミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホンアミド等である。これらは単独で用いてもよく、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物において必須成分である1,2−キノンジアジド化合物の例は、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホンアミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホンアミド等である。これらは単独で用いてもよく、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステルの具体例は、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等である。
1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルの具体例は、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等である。
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホンアミドの具体例は、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホンアミド等である。
1,2−ナフトキノンジアジドスルホンアミドの具体例は、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホンアミド、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホンアミド等である。
1,2−キノンジアジド化合物の含有量は、オキセタン基を有するマレイミド重合体100重量部に対して好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部である。1,2−キノンジアジド化合物の含有量は、現像後の未露光部の膜べりを少なくするには1重量部以上であることが好ましく、また、現像性を向上させ、現像後の残渣を少なくし、薄膜の着色を少なくするには50重量部以下であることが好ましい。
(マレイミド重合体以外のアルカリ可溶性重合体)
さらに必要に応じ、オキセタン基を有するマレイミド重合体以外のアルカリ可溶性重合体(以下、特に断らない限り、その他のアルカリ可溶性重合体と称する。)を添加することができる。その他のアルカリ可溶性重合体の例は、アルカリ可溶性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体またはそのイミド誘導体、不飽和カルボン酸系重合体等である。その他のアルカリ可溶性重合体がマレイミド重合体である場合、上述した可溶性モノマー由来の構成単位を5重量部以上含有する。その他のアルカリ可溶性重合体は式(1)で表される構成単位を有する重合体がアルカリ不溶性の重合体である場合には、本発明の組成物には必須であるが、それ以外の場合でも添加することができる。
さらに必要に応じ、オキセタン基を有するマレイミド重合体以外のアルカリ可溶性重合体(以下、特に断らない限り、その他のアルカリ可溶性重合体と称する。)を添加することができる。その他のアルカリ可溶性重合体の例は、アルカリ可溶性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体またはそのイミド誘導体、不飽和カルボン酸系重合体等である。その他のアルカリ可溶性重合体がマレイミド重合体である場合、上述した可溶性モノマー由来の構成単位を5重量部以上含有する。その他のアルカリ可溶性重合体は式(1)で表される構成単位を有する重合体がアルカリ不溶性の重合体である場合には、本発明の組成物には必須であるが、それ以外の場合でも添加することができる。
アルカリ可溶性フェノール樹脂の例は、フェノール類とモノアルデヒドまたはビスアルデヒド等のアルデヒド化合物を重縮合することにより得られるノボラック樹脂である。ここでフェノール類の具体例は、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,4−トリメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノールを挙げることができる。また、アルデヒド類の具体例は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド等およびトリオキサンである。
ポリビニルフェノール樹脂の例は、ポリ−o−ビニルフェノール、ポリ−m−ビニルフェノール、ポリ−p−ビニルフェノール、ポリ−o−イソプロペニルフェノール、ポリ−m−イソプロペニルフェノール、ポリ−p−イソプロペニルフェノール等である。さらにこれらの重合体は他の構成単位を含む共重合体でもよい。
ビニルフェノール類と共重合可能な他のモノマーの例は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブトキシスチレン、p−アセトキシスチレン、p−カルボヒドロキシスチレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,Nージメチルアクリルアミドジシクロペンテニルアクリレート、N,Nージメチルメタクリルアミド、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニルアクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニルメタクリレート、2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレートグリセロールアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレートグリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、N−フェニルマレイミド、けい皮酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシブチルアクリレート、3,4−エポキシブチルメタクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレート等である。
スチレン−無水マレイン酸共重合体は、スチレンまたはスチレン誘導体と無水マレイン酸との共重合により得られる。スチレン誘導体の例は、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−カルボキシスチレン、p−トリメチルシリルスチレン、p−tert−ブトキシスチレン等である。スチレンまたはスチレン誘導体と無水マレイン酸との共重合体中の単量体モル比は、無水マレイン酸1モルに対しスチレンまたはスチレン誘導体が1から10モルの範囲であることが好ましく、1から3モルの範囲であることがさらに好ましい。
スチレン−無水マレイン酸共重合体のイミド誘導体は、スチレン−無水マレイン酸誘導体を合成した後、共重合体中の酸無水物部分にアミノ基を有する化合物を反応させて得られることができる。また、無水マレイン酸とアミノ基を有する化合物を用いてイミド体に変換した後スチレンとの共重合をして得ることもできる。
アミノ基を有する化合物の例は、アニリン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−エチルアニリン、m−エチルアニリン、p−エチルアニリン、p−トリメチルシリルアニリン、p−ペンタメチルジシリルアニリン、p−クロロアニリン、p−フルオロアニリン、ベンジルアミン1−ナフチルアミン、2−アミノエタノール等である。
これらのアミノ基を有する化合物をスチレン−無水マレイン酸共重合体と反応させる場合、上記のアミノ基を有する化合物を単独で用いてもよく、2つ以上混合して用いてもよい。また、無水マレイン酸をアミノ基を有する化合物を用いてイミド化した後スチレンと共重合する際は、単独のイミド化物とスチレンを共重合させてもよく、2つ以上のイミド化物とスチレンを共重合させてもよい。
酸無水物と反応させるアミノ基を有する化合物は、酸無水物基の30モル%以上であると得られる誘導体の耐熱性が高くなり、好ましい。
不飽和カルボン酸系重合体は、不飽和カルボン酸の少なくともひとつとその他のラジカル重合性化合物とを共重合させて得られる。原料の不飽和カルボン酸の例は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸等である。これらは、単独または数種組み合わせて用いられる。以下、「(メタ)アクリル酸」の表記は、アクリル酸およびメタクリル酸の両者を示すために用いられる。
その他のラジカル重合性化合物の例は、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド類等である。芳香族ビニル化合物の具体例は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等である。(メタ)アクリル酸エステルの具体例は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、3−シクロヘキセニルメチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5・2・1・02,6]デカニル(メタ)アクリレート、2,6,6−テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート等である。エポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルの具体例は、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等である。(メタ)アクリルアミド類の具体例は、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,Nージメチル(メタ)アクリルアミド等である。
その他のアルカリ可溶性重合体の含有量は、オキセタン基を有するマレイミド重合体100重量部に対して好ましくは0〜200重量部、より好ましくは30〜150重量部である。ただし、オキセタン基を有するマレイミド重合体がアルカリ可溶性の重合体である場合にのみ、その他のアルカリ可溶性重合体の含有量が0重量部であってもよい。
(オキセタン基を有する低分子量化合物)
本発明の組成物に添加されるオキセタン基を有する低分子量化合物は、分子中に2個以上のオキセタン基を有する炭素数50以下の化合物が好ましい。その具体例は、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,3−ビス[(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、4−4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、4−4’−ビス[(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、ジ[1−メチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル等である。
本発明の組成物に添加されるオキセタン基を有する低分子量化合物は、分子中に2個以上のオキセタン基を有する炭素数50以下の化合物が好ましい。その具体例は、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,3−ビス[(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、4−4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、4−4’−ビス[(3−メチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、ジ[1−メチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル等である。
オキセタン基を有する低分子量化合物の含有量はオキセタン基を有するマレイミド重合体100重量部に対して0〜200重量部、好ましくは5〜150重量部、より好ましくは10〜50重量部である。ただし、オキセタン基を有するマレイミド重合体がアルカリ可溶性の重合体である場合にのみオキセタン基を有する低分子量化合物の含有量が0重量部であってもよい。すなわち本発明のポジ型感放射線性重合体組成物は、オキセタン基を有するマレイミド重合体がアルカリ可溶性ではない場合には、5〜150重量部のオキセタン基を有する低分子量化合物が必須となる。
オキセタン基を有する低分子量化合物は熱硬化後の薄膜に耐アルカリ性および耐熱性を付与するために用いられる。重合体成分100重量部に対して、オキセタン基を有する低分子量化合物の含有量が5重量部以上になるとこの効果が顕著になる。
オキセタン基を有する低分子量化合物はアルカリ現像液への溶解性を調節するためにも有効である。オキセタン基を有する低分子量化合物を10重量部以上加えると、感放射線性重合体の現像液に対する溶解性を向上させる。特に露光部の現像液への溶解性が向上することにより、現像残渣が減少する。薄膜表面のタックが大きくなりすぎず、現像後に得られる薄膜に膜荒れが生じにくくするには、同化合物は200重量部以下が好ましい。
(付加成分)
本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて上記成分以外の他の成分を含有してもよい。このような他の成分の例は、カップリング剤(表面処理剤)、界面活性剤等である。
本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて上記成分以外の他の成分を含有してもよい。このような他の成分の例は、カップリング剤(表面処理剤)、界面活性剤等である。
カップリング剤は、基板との密着性を向上させるために使用するものである。カップリング剤としては、シラン化合物、アルミニウム化合物およびチタネート化合物が用いられる。シラン化合物の具体例は、3−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等である。アルミニウム化合物の具体例はアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等である。チタネート系化合物の具体例はテトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等である。
カップリング剤の含有量は全重合体組成物構成成分100重量部に対して10重量部以下である。ここで全重合体組成物構成成分とは、必須成分であるオキセタン基を有するマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物に加えて、その他のアルカリ可溶性重合体やオキセタン基を有する低分子量化合物等の総量を言う。
界面活性剤は、下地基板への濡れ性、レベリング性、塗布性を向上させるために使用するものである。界面活性剤の例は、シリコン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等であり、それぞれ市販品を入手できる。界面活性剤の含有量は重合体組成物構成成分100重量部に対して0.01〜1重量部である。
(溶液の調整)
本発明の組成物は、通常、適当な溶媒に溶解させて溶液状態で用いられる。この溶液は、溶媒中に必須成分である式(1)で表される構造単位を有する重合体および1,2−キノンジアジド化合物を投入して完全に溶解させた後、固形分濃度が好ましくは10〜50重量部となるように調製し、その後、撹拌して完全に溶解させることによって得られる。この溶液には必要により付加成分として、その他のアルカリ可溶性重合体やオキセタン基を有する低分子量化合物を所定の割合で混合してもよい。さらにこの溶液には必要に応じて付加成分としてカップリング剤、界面活性剤等を所定の割合で混合してもよい。これら付加成分を溶液中に投入し、必須成分も含めた全固形分濃度が好ましくは10〜50重量部となるように調製し、その後、撹拌して完全に溶解させることによって得られる。この固形分濃度は、基板表面への塗布を円滑に行うために、または薄膜の厚みを調節するための補助手段として必要なパラメータであり、重合物成分の分子量が大きいとき、または薄膜の厚みを薄くしようとするときには固形分濃度を小さく、また重合物成分の分子量が小さいとき、または薄膜の厚みを厚くしようとするときには固形分濃度を大きく設定すればよい。
本発明の組成物は、通常、適当な溶媒に溶解させて溶液状態で用いられる。この溶液は、溶媒中に必須成分である式(1)で表される構造単位を有する重合体および1,2−キノンジアジド化合物を投入して完全に溶解させた後、固形分濃度が好ましくは10〜50重量部となるように調製し、その後、撹拌して完全に溶解させることによって得られる。この溶液には必要により付加成分として、その他のアルカリ可溶性重合体やオキセタン基を有する低分子量化合物を所定の割合で混合してもよい。さらにこの溶液には必要に応じて付加成分としてカップリング剤、界面活性剤等を所定の割合で混合してもよい。これら付加成分を溶液中に投入し、必須成分も含めた全固形分濃度が好ましくは10〜50重量部となるように調製し、その後、撹拌して完全に溶解させることによって得られる。この固形分濃度は、基板表面への塗布を円滑に行うために、または薄膜の厚みを調節するための補助手段として必要なパラメータであり、重合物成分の分子量が大きいとき、または薄膜の厚みを薄くしようとするときには固形分濃度を小さく、また重合物成分の分子量が小さいとき、または薄膜の厚みを厚くしようとするときには固形分濃度を大きく設定すればよい。
溶液の調整に使用される溶媒の例は、メトキシジエタノール、エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等である。これらの溶媒は単独で使用することも、または混合して使用することもできる。
(薄膜の作成)
本発明の薄膜は次のようにして作製される。上述のように調製された組成物の溶液を基板表面に塗布し、加熱により溶媒を除去した後オーブン等で加熱(以下、「プリベーク」と称する。)する。所定パターンのフォトマスクを介して紫外線等を照射した後、現像液により紫外線等が照射された不要な部分を除去し、流水でリンスし、乾燥させることによりパターンを形成する。その後、このパターンをホットプレート、オーブン等で加熱(以下、「ポストベーク」と称する。)することによって、アルカリ不溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体およびオキセタン基を有する低分子量化合物に含まれるオキセタン基の架橋を進めると同時に溶媒を完全に除去し、所定の薄膜パターンを得ることができる。
本発明の薄膜は次のようにして作製される。上述のように調製された組成物の溶液を基板表面に塗布し、加熱により溶媒を除去した後オーブン等で加熱(以下、「プリベーク」と称する。)する。所定パターンのフォトマスクを介して紫外線等を照射した後、現像液により紫外線等が照射された不要な部分を除去し、流水でリンスし、乾燥させることによりパターンを形成する。その後、このパターンをホットプレート、オーブン等で加熱(以下、「ポストベーク」と称する。)することによって、アルカリ不溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体およびオキセタン基を有する低分子量化合物に含まれるオキセタン基の架橋を進めると同時に溶媒を完全に除去し、所定の薄膜パターンを得ることができる。
基板表面への組成物溶液の塗布は、スピンコート法、ロールコート法、ディッピング法等により行うことができる。プリベークの条件は各成分の種類、配合割合によって異なるが、通常70〜110℃で、ホットプレートなら1〜5分間、オーブンなら5〜15分間である。現像液には、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類、またはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アルカリ類等の水溶液を用いることができる。また、上記アルカリ水溶液にメタノール、エタノール、界面活性剤等を適当量添加して用いることもできる。現像方法は、ディッピング法、パドル法、シャワー法、スプレー法等何れを用いてもよい。現像時間は通常30〜240秒である。ポストベークの条件は各成分の種類、配合割合によって異なるが、通常180〜250℃で、ホットプレートなら5〜30分間、オーブンなら30〜90分間である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミドの合成
第一段階:p−ニトロフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテルの合成
水酸化カリウム7.02g(85.5%品、107mmol)とp−ニトロフェノール14.9g(107mmol)をDMF(97ml)中50℃で1.5時間攪拌した。水酸化カリウムが完全に溶解したのを確認して3−エチル−3−トシルオキシメチルオキセタン26.3g(97.3mmol)のDMF(49ml)溶液を加え、70℃で2時間攪拌した後室温まで冷却して反応液を水とトルエンの混合液に注ぎ込んだ。よく攪拌した後分液し、有機層を水で二回洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムを濾別後濾液を減圧濃縮して22.3gの粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製し、22.3gのp−ニトロフェニル3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテルを得た。淡黄色結晶、融点81.0〜81.3℃。収率97%。GC−MS:237(M+),207,178,99,69,57。
第一段階:p−ニトロフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテルの合成
水酸化カリウム7.02g(85.5%品、107mmol)とp−ニトロフェノール14.9g(107mmol)をDMF(97ml)中50℃で1.5時間攪拌した。水酸化カリウムが完全に溶解したのを確認して3−エチル−3−トシルオキシメチルオキセタン26.3g(97.3mmol)のDMF(49ml)溶液を加え、70℃で2時間攪拌した後室温まで冷却して反応液を水とトルエンの混合液に注ぎ込んだ。よく攪拌した後分液し、有機層を水で二回洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムを濾別後濾液を減圧濃縮して22.3gの粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=2:1)で精製し、22.3gのp−ニトロフェニル3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテルを得た。淡黄色結晶、融点81.0〜81.3℃。収率97%。GC−MS:237(M+),207,178,99,69,57。
第二段階:p−アミノフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテルの合成
常圧の水素雰囲気下、p−ニトロフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテル22.3g(94mmol)とパラジウム−活性炭1.12g(51.4%含水、10%Pd含有品)とをTHF(186ml)中室温で2日間攪拌した。TLCで反応完結を確認した後触媒を濾別して濾液を減圧濃縮し、19.0gの褐色油状のp−アミノフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテルを得た。収率97%。1H NMR (CDCl3)δ(ppm): 0.90(t,3H),1.86(q,2H),3.20(br,2H),3.99(s,2H),4.50(AB−quartet,4H),6.65(dt,2H),6.77(dt,2H)。13C NMR(CDCl3)δ(ppm): 8.2,26.7,43.2,71.0,78.2,115.6,116.2,140.1,152.0。GC−MS:207(M+),109,92,80,57。
常圧の水素雰囲気下、p−ニトロフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテル22.3g(94mmol)とパラジウム−活性炭1.12g(51.4%含水、10%Pd含有品)とをTHF(186ml)中室温で2日間攪拌した。TLCで反応完結を確認した後触媒を濾別して濾液を減圧濃縮し、19.0gの褐色油状のp−アミノフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテルを得た。収率97%。1H NMR (CDCl3)δ(ppm): 0.90(t,3H),1.86(q,2H),3.20(br,2H),3.99(s,2H),4.50(AB−quartet,4H),6.65(dt,2H),6.77(dt,2H)。13C NMR(CDCl3)δ(ppm): 8.2,26.7,43.2,71.0,78.2,115.6,116.2,140.1,152.0。GC−MS:207(M+),109,92,80,57。
第三段階:N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミドの合成
無水マレイン酸15.8g(161mmol)をトルエン200mlとTHF50mlの混合溶媒に溶解し、攪拌しながらp−アミノフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテル33.3g(161mmol)のトルエン(41.5ml)溶液を13分かけて滴下した。このとき50℃まで発熱した。そのまま30分間攪拌した後氷水浴で冷却して析出したアミド酸を濾別した。得られたアミド酸47.1gと酢酸ナトリウム5.28g(64.4mmol)を57.5gの無水酢酸に懸濁させて100℃に加熱し、30分間攪拌した。反応が進行するにしたがって不溶物が溶けた。反応液を室温まで冷却した後100mlの氷水に注ぎこみ、トルエンを加えて良く攪拌した。分液後、水層からの抽出をトルエンで3回行い、有機層は合わせて1M水酸化ナトリウム水溶液で1回、飽和重曹水溶液で2回、水で3回洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムを濾別後、濾液を減圧濃縮して43.3gの粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製し、35.5gの黄色結晶を得た。さらにこれをn−ヘキサン350mlと酢酸エチル140mlの混合溶媒から再結晶させ(5℃で析出させた)27.4gのN−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミドを黄色針状晶として得た。融点79.7〜80.7℃、収率59%。1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.93(t,3H),1.89(q,2H),4.10(s,2H),4.53(AB−quartet,4H),6.83(s,2H),7.01(dt,2H),7.24(dt,2H)。13C NMR(CDCl3)δ(ppm):8.2,26.7,43.1,70.4,78.0,114.9,123.9,127.5,134.0,158.4,169.6。
無水マレイン酸15.8g(161mmol)をトルエン200mlとTHF50mlの混合溶媒に溶解し、攪拌しながらp−アミノフェニル−3−エチルオキセタン−3−イルメチルエーテル33.3g(161mmol)のトルエン(41.5ml)溶液を13分かけて滴下した。このとき50℃まで発熱した。そのまま30分間攪拌した後氷水浴で冷却して析出したアミド酸を濾別した。得られたアミド酸47.1gと酢酸ナトリウム5.28g(64.4mmol)を57.5gの無水酢酸に懸濁させて100℃に加熱し、30分間攪拌した。反応が進行するにしたがって不溶物が溶けた。反応液を室温まで冷却した後100mlの氷水に注ぎこみ、トルエンを加えて良く攪拌した。分液後、水層からの抽出をトルエンで3回行い、有機層は合わせて1M水酸化ナトリウム水溶液で1回、飽和重曹水溶液で2回、水で3回洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。硫酸マグネシウムを濾別後、濾液を減圧濃縮して43.3gの粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=5:1)で精製し、35.5gの黄色結晶を得た。さらにこれをn−ヘキサン350mlと酢酸エチル140mlの混合溶媒から再結晶させ(5℃で析出させた)27.4gのN−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミドを黄色針状晶として得た。融点79.7〜80.7℃、収率59%。1H NMR(CDCl3)δ(ppm):0.93(t,3H),1.89(q,2H),4.10(s,2H),4.53(AB−quartet,4H),6.83(s,2H),7.01(dt,2H),7.24(dt,2H)。13C NMR(CDCl3)δ(ppm):8.2,26.7,43.1,70.4,78.0,114.9,123.9,127.5,134.0,158.4,169.6。
[オキセタン基を有するマレイミド重合体およびその他のアルカリ可溶性重合体の製造]
実施例、比較例で用いるアルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−1]〜[A−6]、その他のアルカリ可溶性重合体[A−7]〜[A−9]およびアルカリ不溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[B−1]および[B−2]を以下の方法で製造した。
実施例、比較例で用いるアルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−1]〜[A−6]、その他のアルカリ可溶性重合体[A−7]〜[A−9]およびアルカリ不溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[B−1]および[B−2]を以下の方法で製造した。
<アルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−1]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込み、オイルバスを用いてメチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 3.9g
ベンジルメタクリレート 9.3g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 9.3g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.38g
メチルエチルケトン 100g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−1]を得た。得られたポリマーの分子量を、以下の手順でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。[A−1]20mgを10mlジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、ポアサイズ0.5μmのメンブランフィルターでろ過した。測定には昭和電工社製SHODEXGPCカラムを接続した島津製作所社製GPC測定装置を用いた。展開溶媒はDMF1lに臭化リチウム0.01molと酢酸0.05molとマロン酸0.05mol加えたものを使用した。そこに[A−1]のDMF溶液を0.2mlを前出GPCに注入し測定を行ったところ、重量平均分子量Mwがポリエチレンオキサイド換算分子量にて2,800であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込み、オイルバスを用いてメチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 3.9g
ベンジルメタクリレート 9.3g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 9.3g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.38g
メチルエチルケトン 100g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−1]を得た。得られたポリマーの分子量を、以下の手順でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。[A−1]20mgを10mlジメチルホルムアミド(DMF)に溶解し、ポアサイズ0.5μmのメンブランフィルターでろ過した。測定には昭和電工社製SHODEXGPCカラムを接続した島津製作所社製GPC測定装置を用いた。展開溶媒はDMF1lに臭化リチウム0.01molと酢酸0.05molとマロン酸0.05mol加えたものを使用した。そこに[A−1]のDMF溶液を0.2mlを前出GPCに注入し測定を行ったところ、重量平均分子量Mwがポリエチレンオキサイド換算分子量にて2,800であった。
<アルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−2]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込みオイルバスを用い、メチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 3.4g
ベンジルメタクリレート 10.0g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2.2g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 8.9g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.38g
メチルエチルケトン 100g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−2]を16.3g得た。得られた[A−2]の分子量を[A−1]に記載した方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は5,200であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込みオイルバスを用い、メチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 3.4g
ベンジルメタクリレート 10.0g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2.2g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 8.9g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.38g
メチルエチルケトン 100g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−2]を16.3g得た。得られた[A−2]の分子量を[A−1]に記載した方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は5,200であった。
<アルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−3]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、メチルエチルケトン還流下80℃で4時間加熱し共重合を行った。
メチルエチルケトン 150g
N−フェニルマレイミド 28.9g
メタクリル酸 2.8g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 4.3g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 18.4g
AIBN 0.5g
チオグリコール酸 0.75g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥してアルカリ可溶性重合体[A−3]を52.0g得た。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、メチルエチルケトン還流下80℃で4時間加熱し共重合を行った。
メチルエチルケトン 150g
N−フェニルマレイミド 28.9g
メタクリル酸 2.8g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 4.3g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 18.4g
AIBN 0.5g
チオグリコール酸 0.75g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥してアルカリ可溶性重合体[A−3]を52.0g得た。
<アルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−4]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、メチルエチルケトン中50℃で3時間加熱し共重合反応を行った。
メチルエチルケトン 150ml
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 5.8g
メタクリル酸 4.8g
N−フェニルマレイミド 9.7g
AIBN 2.8g
チオグリコール酸 1.56g
所定時間経過後冷却し、n−ヘキサン2lに滴下して沈殿を生成させた。この沈殿はろ過後、60℃で真空乾燥し18gのアルカリ可溶性重合体[A−4]を得た。得られた[A−4]の分子量を[A−1]に記載した方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は1,200であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、メチルエチルケトン中50℃で3時間加熱し共重合反応を行った。
メチルエチルケトン 150ml
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 5.8g
メタクリル酸 4.8g
N−フェニルマレイミド 9.7g
AIBN 2.8g
チオグリコール酸 1.56g
所定時間経過後冷却し、n−ヘキサン2lに滴下して沈殿を生成させた。この沈殿はろ過後、60℃で真空乾燥し18gのアルカリ可溶性重合体[A−4]を得た。得られた[A−4]の分子量を[A−1]に記載した方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は1,200であった。
<アルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−5]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込みオイルバスを用い、メチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行う。重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−5]が得られる。
メタクリル酸 3.4g
ベンジルメタクリレート 10.0g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2.1g
N−{4−(2−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 8.8g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.38g
メチルエチルケトン 100g
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込みオイルバスを用い、メチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行う。重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−5]が得られる。
メタクリル酸 3.4g
ベンジルメタクリレート 10.0g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2.1g
N−{4−(2−エチルオキセタン−2−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイ ミド 8.8g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.38g
メチルエチルケトン 100g
<アルカリ可溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[A−6]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込みオイルバスを用い、メチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 3.4g
ベンジルメタクリレート 10.0g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2.2g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド 8.8g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.39g
メチルエチルケトン 100g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−6]を20g得た。得られた[A−6]の分子量を[A−1]に記載した同方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は4,400であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込みオイルバスを用い、メチルエチルケトン還流下80℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 3.4g
ベンジルメタクリレート 10.0g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 2.2g
N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)フェニル}マレイミド 8.8g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.25g
チオグリコール酸 0.39g
メチルエチルケトン 100g
重合液をn−ヘキサン2lに加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[A−6]を20g得た。得られた[A−6]の分子量を[A−1]に記載した同方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は4,400であった。
<その他のアルカリ可溶性重合体[A−7]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、メチルエチルケトン中50℃で3時間加熱し共重合反応を行った。
メチルエチルケトン 150ml
スチレン 4.4g
メタクリル酸 3.6g
N−フェニルマレイミド 14.5g
AIBN 2.8g
チオグリコール酸 1.56g
所定時間経過後冷却し、n−ヘキサン2lに滴下して沈殿を生成させた。この沈殿はろ過後、60℃で真空乾燥し22gのアルカリ可溶性重合体[A−7]を得た。得られた[A−7]の分子量を[A−1]に記載した同方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は1,200であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、メチルエチルケトン中50℃で3時間加熱し共重合反応を行った。
メチルエチルケトン 150ml
スチレン 4.4g
メタクリル酸 3.6g
N−フェニルマレイミド 14.5g
AIBN 2.8g
チオグリコール酸 1.56g
所定時間経過後冷却し、n−ヘキサン2lに滴下して沈殿を生成させた。この沈殿はろ過後、60℃で真空乾燥し22gのアルカリ可溶性重合体[A−7]を得た。得られた[A−7]の分子量を[A−1]に記載した同方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は1,200であった。
<その他のアルカリ可溶性重合体[A−8]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、トルエン中50℃で3時間加熱し共重合反応を行った。
トルエン 150ml
p−ビニル安息香酸 7.5g
N−フェニルマレイミド 20.6g
AIBN 1.4g
チオグリコール酸 0.78g
所定時間経過後冷却し、n−ヘキサン2lに滴下して沈殿を生成させた。この沈殿はろ過後、60℃で真空乾燥し25gのアルカリ可溶性重合体[A−8]を得た。得られた[A−8]の分子量を[A−1]に記載した同方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は28,000であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着した300ml4つ口フラスコに下記化合物を仕込み、トルエン中50℃で3時間加熱し共重合反応を行った。
トルエン 150ml
p−ビニル安息香酸 7.5g
N−フェニルマレイミド 20.6g
AIBN 1.4g
チオグリコール酸 0.78g
所定時間経過後冷却し、n−ヘキサン2lに滴下して沈殿を生成させた。この沈殿はろ過後、60℃で真空乾燥し25gのアルカリ可溶性重合体[A−8]を得た。得られた[A−8]の分子量を[A−1]に記載した同方法で測定した結果、ポリエチレンオキシド換算重量平均分子量は28,000であった。
<その他のアルカリ可溶性重合体[A−9]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込み、湯浴上65℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 20g
ベンジルメタクリレート 130g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 20g
5−テトラヒドロフルフリルオキシ
カルボニルペンチルアクリレート 30g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1g
チオグリコール酸 3g
メタノール 167g
酢酸エチル 333g
重合液にシクロヘキサン3,000gを加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥してアルカリ可溶性重合体[A−9]を得た。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに以下の化合物を仕込み、湯浴上65℃で6時間重合反応を行った。
メタクリル酸 20g
ベンジルメタクリレート 130g
2−ヒドロキシエチルアクリレート 20g
5−テトラヒドロフルフリルオキシ
カルボニルペンチルアクリレート 30g
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1g
チオグリコール酸 3g
メタノール 167g
酢酸エチル 333g
重合液にシクロヘキサン3,000gを加えてポリマーを析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥してアルカリ可溶性重合体[A−9]を得た。
<アルカリ不溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[B−1]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに、オキセタン基を有するラジカル重合性モノマーとしてN−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド160gを用い、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8g、溶媒としてメチルエチルケトン800gを仕込み、30分間窒素でフラスコ内の空気を除去してから、フラスコを油浴で内温を80℃に保って6時間重合反応を行った。その後、重合液にシクロヘキサン3,000gを加えて重合体を析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[B−1]得た。得られたポリマーの分子量を、以下の手順でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。[B−1]5mgを1mlテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、ポアサイズ0.5μmのメンブランフィルターでろ過をした。測定には昭和電工社製SHODEXGPCカラムを接続した日本分光社製GPC測定装置を用いた。展開溶媒はTHFを使用した。調整した[B−1]のTHF溶液を0.2mlを前出GPCに注入し測定を行ったところ、重量平均分子量Mwがポリスチレン換算分子量において7,800であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに、オキセタン基を有するラジカル重合性モノマーとしてN−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド160gを用い、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8g、溶媒としてメチルエチルケトン800gを仕込み、30分間窒素でフラスコ内の空気を除去してから、フラスコを油浴で内温を80℃に保って6時間重合反応を行った。その後、重合液にシクロヘキサン3,000gを加えて重合体を析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[B−1]得た。得られたポリマーの分子量を、以下の手順でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。[B−1]5mgを1mlテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、ポアサイズ0.5μmのメンブランフィルターでろ過をした。測定には昭和電工社製SHODEXGPCカラムを接続した日本分光社製GPC測定装置を用いた。展開溶媒はTHFを使用した。調整した[B−1]のTHF溶液を0.2mlを前出GPCに注入し測定を行ったところ、重量平均分子量Mwがポリスチレン換算分子量において7,800であった。
<アルカリ不溶性のオキセタン基を有するマレイミド重合体[B−2]の製造>
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド160g、メチルメタクリレート40g、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8g、溶媒としてメチルエチルケトン800gを仕込み、30分間窒素でフラスコ内の空気を除去してから、フラスコを油浴で内温を80℃に保って6時間重合反応を行った。その後、重合液にシクロヘキサン3,000gを加えて重合体を析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[B−2]を得た。得られた[B−2]の分子量を上記[B−1]に準じた方法で測定した結果、ポリスチレン換算重量平均分子量は6,100であった。
撹拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を装着したセパラブルフラスコに、N−{4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシカルボニル)フェニル}マレイミド160g、メチルメタクリレート40g、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル8g、溶媒としてメチルエチルケトン800gを仕込み、30分間窒素でフラスコ内の空気を除去してから、フラスコを油浴で内温を80℃に保って6時間重合反応を行った。その後、重合液にシクロヘキサン3,000gを加えて重合体を析出させ、上澄みをデカンテーションで除いた後、40℃で20時間真空乾燥して[B−2]を得た。得られた[B−2]の分子量を上記[B−1]に準じた方法で測定した結果、ポリスチレン換算重量平均分子量は6,100であった。
<組成物[N−1]の調製>
[A−1]1.0g、1,2−キノンジアジド化合物として、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル(東洋合成(株)製、品番P−150)0.15gおよびその他の成分として、シリコン系界面活性剤(ビックケミー・ジャパン(株)製「Byk−344」)0.003gを混合した。その後、均一な溶液が得られるまで攪拌し、孔径0.22μmのメンブランフィルターで濾過して組成物[N−1]を得た。
[A−1]1.0g、1,2−キノンジアジド化合物として、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル(東洋合成(株)製、品番P−150)0.15gおよびその他の成分として、シリコン系界面活性剤(ビックケミー・ジャパン(株)製「Byk−344」)0.003gを混合した。その後、均一な溶液が得られるまで攪拌し、孔径0.22μmのメンブランフィルターで濾過して組成物[N−1]を得た。
<薄膜の形成および薄膜へのパターン形成>
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。得られた塗布膜を、PLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、10μm×10μmの透光部分により格子状パターン模様を形成するフォトマスクを介して空気中で露光した。積算光量計(UIT−102(ウシオ(株)製)、受光器:UVD−365PD(ウシオ(株)製)、330−390nm。)で露光量を測定しながら、i線換算で100mJ/cm2の紫外線を照射した。次いで、0.2重量部テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用いて、23℃で60秒静置現像を行った後、純水で15秒間リンスし、乾燥した。さらに、マスクを介さず上記露光機で再度全面露光を行った。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、基板上に10μm×10μmの大きさのコンタクトホールの開いた硬化膜のパターンを形成した。膜厚は2.1μmであった。以降、パターン形成の評価において、上記のように10μm×10μmの大きさのコンタクトホールが解像している場合を良好、解像していない場合を不良とする。
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。得られた塗布膜を、PLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、10μm×10μmの透光部分により格子状パターン模様を形成するフォトマスクを介して空気中で露光した。積算光量計(UIT−102(ウシオ(株)製)、受光器:UVD−365PD(ウシオ(株)製)、330−390nm。)で露光量を測定しながら、i線換算で100mJ/cm2の紫外線を照射した。次いで、0.2重量部テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用いて、23℃で60秒静置現像を行った後、純水で15秒間リンスし、乾燥した。さらに、マスクを介さず上記露光機で再度全面露光を行った。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、基板上に10μm×10μmの大きさのコンタクトホールの開いた硬化膜のパターンを形成した。膜厚は2.1μmであった。以降、パターン形成の評価において、上記のように10μm×10μmの大きさのコンタクトホールが解像している場合を良好、解像していない場合を不良とする。
<可視光の透明性>
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。東京電飾(株)製マイクロカラーアナライザーTC1800Mを用いて、この薄膜のついたガラス基板の400nmの透過率を測定したところ、95%の透過率を示し良好な透明性を示した。以降、可視光の透明性の評価において透過率が90%以上を良好、89%以下を不良とする。
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。東京電飾(株)製マイクロカラーアナライザーTC1800Mを用いて、この薄膜のついたガラス基板の400nmの透過率を測定したところ、95%の透過率を示し良好な透明性を示した。以降、可視光の透明性の評価において透過率が90%以上を良好、89%以下を不良とする。
<耐アルカリ性>
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、5重量部水酸化ナトリウム水溶液に60℃で10分間浸漬した。その後、230℃で1時間追加ベークを行った。膜厚変化は水酸化ナトリウム水溶液浸漬前との比較では1%の減少であり、良好な耐アルカリ性を示した。以降、耐アルカリ性の評価において、水酸化ナトリウム溶液に浸漬する前の膜厚と追加ベーク後の膜厚の差が5%以内である場合を良好、5%を越える場合を不良とする。
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、5重量部水酸化ナトリウム水溶液に60℃で10分間浸漬した。その後、230℃で1時間追加ベークを行った。膜厚変化は水酸化ナトリウム水溶液浸漬前との比較では1%の減少であり、良好な耐アルカリ性を示した。以降、耐アルカリ性の評価において、水酸化ナトリウム溶液に浸漬する前の膜厚と追加ベーク後の膜厚の差が5%以内である場合を良好、5%を越える場合を不良とする。
<耐溶剤性>
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、N−メチル−2−ピロリドンに60℃で10分浸漬した。その後、230℃で1時間追加ベークを行った。膜厚変化はN−メチル−2−ピロリドン浸漬処理前との比較では2%の減少であり、良好な耐溶剤性を示した。以降、耐溶剤性の評価において、N−メチル−2−ピロリドンに浸漬する前の膜厚と追加ベーク後の膜厚の差が5%以内を良好、6%以上を不良とする。
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、N−メチル−2−ピロリドンに60℃で10分浸漬した。その後、230℃で1時間追加ベークを行った。膜厚変化はN−メチル−2−ピロリドン浸漬処理前との比較では2%の減少であり、良好な耐溶剤性を示した。以降、耐溶剤性の評価において、N−メチル−2−ピロリドンに浸漬する前の膜厚と追加ベーク後の膜厚の差が5%以内を良好、6%以上を不良とする。
<残膜率から見た耐熱性>
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、230℃で1時間再加熱した後、再加熱後の残膜率((再加熱後の膜厚/ポストベーク後の膜厚)×100)を測定したところ98%であり、高い耐熱性を示した。以降、残膜率から見た耐熱性の評価において、再加熱後の残膜率((再加熱後の膜厚/ポストベーク後の膜厚)×100)が95%以上を良好、94%以下を不良とする。
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、230℃で1時間再加熱した後、再加熱後の残膜率((再加熱後の膜厚/ポストベーク後の膜厚)×100)を測定したところ98%であり、高い耐熱性を示した。以降、残膜率から見た耐熱性の評価において、再加熱後の残膜率((再加熱後の膜厚/ポストベーク後の膜厚)×100)が95%以上を良好、94%以下を不良とする。
<透過率残膜率から見た耐熱性>
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、230℃で1時間再加熱した。再加熱前後での可視光吸収スペクトルを測定し400nmでの透過率をもとめたところ、どちらも95%と変化がなく透過率からも高い耐熱性が示された。以降、透過率残膜率から見た耐熱性の評価において、再加熱前後での可視光吸収スペクトルを測定し400nmでの透過率をもとめてその変化が5%以内ならば良好、6%以上なら不良とする。
組成物[N−1]を、ガラス基板上に所定量載せて900rpmで15秒間スピンコートした後、ホットプレートで120℃、3分間プリベークして塗布膜を形成させた。プリベーク後の塗布膜の厚さは2.5μmであった。この塗布膜をPLA−501Fマスクアライナー(キャノン(株)製)を用い、フォトマスクを介さず全面露光した。照射した紫外線は、上記積算露光計で300mJ/cm2であった。その後、オーブンで230℃、30分間加熱焼成して、硬化膜を形成した。膜厚は2.1μmであった。この薄膜のついたガラス基板を、230℃で1時間再加熱した。再加熱前後での可視光吸収スペクトルを測定し400nmでの透過率をもとめたところ、どちらも95%と変化がなく透過率からも高い耐熱性が示された。以降、透過率残膜率から見た耐熱性の評価において、再加熱前後での可視光吸収スペクトルを測定し400nmでの透過率をもとめてその変化が5%以内ならば良好、6%以上なら不良とする。
組成物[N−1]を用い、薄膜形成の際800rpmでスピンコートし、塗布厚み3.0μmに変える以外は実施例1と同じ方法で薄膜の形成を行った。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
組成物[N−1]を用い、薄膜形成の際、パターン形成の際のマスクを通した露光時の露光量が200mJ/cm2である以外は実施例1と同様に行った。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
組成物[N−1]を用い、薄膜形成の際、パターン形成の際の2回目の全面露光を100mJ/cm2にする以外は実施例1と同様に行った。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]に代えて[A−2]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−2]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]に代えて[A−3]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−3]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]に代えて[A−4]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−4]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]に代えて[A−5]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−5]を得る。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好である。
[A−1]に代えて[A−6]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−6]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]1.0gに代えて[A−1]を0.5gおよび[A−7]を0.5g用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−7]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]1.0gに代えて[A−1]を0.5gおよび[A−8]を0.5g用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−8]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
さらに、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチルベンゼンを0.2g加える以外は実施例1と同様にして組成物[N−9]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチルベンゼンに代えて4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニルを用いた以外は実施例12と同様にして組成物[N−10]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチルベンゼンに代えてジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテルを用いた以外は実施例12と同様にして組成物[N−11]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
1,2−キノンジアジド化合物として、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシ
フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルホン酸エステルに代えて、4,4’−[1−[4−[1−
[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチル−メチル]フェニル]エチリデン]ビスフェ
ノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルを用いた以外は、実施
例1と同様にして組成物[N−12]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカ
リ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であっ
た。
フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルホン酸エステルに代えて、4,4’−[1−[4−[1−
[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチル−メチル]フェニル]エチリデン]ビスフェ
ノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルを用いた以外は、実施
例1と同様にして組成物[N−12]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカ
リ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であっ
た。
また、1,2−キノンジアジド化合物として、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルに代えて、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルを用いた以外は、実施例1と同様にして組成物[N−13]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
また、1,2−キノンジアジド化合物として、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルに代えて、2,3,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルを用いた以外は、実施例1と同様にして組成物[N−14]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
さらに、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.05g加えた以外は実施例1と同様にして組成物[N−15]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]1.0gに代えて[A−9]を0.5g、[B−1]を0.5g用い、さらにオキセタン基を有する低分子量化合物として4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニルを0.2g添加した以外は実施例1と同様にして組成物[N−16]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]1.0gに代えて[A−9]を0.5g、[B−2]を0.5g用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−17]得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
[A−1]1.0gに代えて[A−1]を0.5g、[B−1]を0.5g用いた以外は実施例1と同様にして組成物[N−18]を得た。パターン形成、可視光の透明性、耐アルカリ性、耐溶剤性、残膜率から見た耐熱性、透過率から見た耐熱性、はいずれも良好であった。
比較例1
アルカリ可溶性重合体[A−7]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物を得た。耐アルカリ性の評価において膜厚変化が10%となり不良であった。
アルカリ可溶性重合体[A−7]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物を得た。耐アルカリ性の評価において膜厚変化が10%となり不良であった。
比較例2
アルカリ可溶性重合体[A−8]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物を得た。耐アルカリ性の評価において膜厚変化が12%となり不良であった。
アルカリ可溶性重合体[A−8]を用いた以外は実施例1と同様にして組成物を得た。耐アルカリ性の評価において膜厚変化が12%となり不良であった。
Claims (45)
- 式(1)で表される構成単位の少なくとも1つを有するマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を含有するポジ型感放射線性重合体組成物。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。 - 式(1)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、請求項1に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 式(1)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、R8〜R11が水素である、請求項1に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 式(1)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、R12〜R15が水素である、請求項1に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体が式(1)で表される構成単位の少なくとも1つを1〜60重量部含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体が、式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つ含有するモノマー混合物から得られるマレイミド重合体および1,2−キノンジアジド化合物を含有するポジ型感放射線性重合体組成物。
式中、R1は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2は水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aは式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5は独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15は独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。 - 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、請求項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、R8〜R11が水素である、請求項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、R12〜R15が水素である、請求項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体が、少なくとも1つの式(2)で表されるマレイミドモノマーだけからなるモノマー混合物から得られるマレイミド重合体である請求項6〜9のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体が、ただ1つの式(2)で表されるマレイミドモノマーから得られるマレイミド重合体である請求項6〜9のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 請求項10または11に記載のマレイミド重合体に加えて、マレイミド以外の重合性基を有するモノマーから得られるアルカリ可溶性重合体を含む請求項6〜9のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体が、式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つおよびアルカリ可溶性モノマーを含有するモノマー混合物から得られる重合体である、請求項6に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
式中、R1が単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R2が水素、メチルまたは塩素であり;nは0〜4の整数であり;R3はフッ素または炭素数1〜3のアルキルであり、nが2〜4のとき、R3は同一でもそれぞれ異なっていてもよく;Xは−COO−、−OCO−、−O−、または−S−であり;
Aが式(a)または式(b)で表される基であり、これらの式中、R4およびR5が独立して単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり;R6〜R15が独立して水素または炭素数1〜3のアルキルである。 - 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、請求項13に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、R8〜R11が水素である、請求項13に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、R12〜R15が水素である、請求項13に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性モノマーがカルボキシル基、カルボン酸無水物基またはビニル基を有するイミドモノマーである、請求項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性モノマーがアクリル酸またはメタクリル酸である、請求項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性モノマーがN−(4−ヒドロキシカルボニルフェニル)マレイミドである、請求項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性モノマーがN−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミドである、請求項13〜16のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体がアルカリ可溶性重合体である、請求項1〜20のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体がアルカリ不溶性重合体であり、さらにマレイミド以外の重合性基を有するモノマーから得られるアルカリ可溶性重合体を含有する請求項1〜20のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体およびマレイミド以外の重合性基を有するモノマーから得られるアルカリ可溶性重合体を少なくとも1つ含有する、請求項1〜22のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性重合体がアルカリ可溶性フェノール樹脂である、請求項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性重合体がポリビニルフェノール樹脂である、請求項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性重合体がスチレン−無水マレイン酸共重合体またはそのイミド誘導体である、請求項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- アルカリ可溶性重合体が不飽和カルボン酸系重合体である、請求項23に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- オキセタン基を有する低分子量化合物をさらに含有する、請求項1〜27のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- オキセタン基を有する低分子量化合物が少なくとも2個のオキセタン基を有する炭素数50以下の化合物である、請求項28に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- マレイミド重合体が式(2)で表されるマレイミドモノマーの少なくとも1つを1〜60重量部含有する、請求項6〜29のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物。
- 請求項1〜30のいずれか1項に記載のポジ型感放射線性重合体組成物より形成された薄膜。
- 請求項31に記載の薄膜を用いた層間絶縁膜。
- 請求項31に記載の薄膜を用いた液晶表示素子。
- 請求項31に記載の薄膜を用いた集積回路素子。
- 請求項31に記載の薄膜を用いた磁気ヘッド素子。
- 請求項31に記載の薄膜を用いた固体撮像素子。
- 請求項32に記載の層間絶縁膜を用いた液晶表示素子。
- 請求項32に記載の層間絶縁膜を用いた集積回路素子。
- 請求項32に記載の層間絶縁膜を用いた磁気ヘッド素子。
- 請求項32に記載の層間絶縁膜を用いた固体撮像素子。
- 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−である、請求項41に記載のマレイミドモノマー。
- 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(a)であり、式(a)において、R4が−CH2−であり、R6が−C2H5であり、そして、R8〜R11が水素である、請求項41に記載のマレイミドモノマー。
- 式(2)において、nが0または1であり、Xが−COO−または−O−であり、R1が単結合であり、Aが式(b)であり、式(b)において、R5が−CH2−であり、R7が−C2H5であり、そして、R12〜R15が水素である、請求項41に記載のマレイミドモノマー。
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2005
- 2005-07-08 JP JP2005199596A patent/JP2007017726A/ja active Pending
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