JP2007017624A - 光走査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 露光ユニット40は、冷却ダクト44に隣接するように配置されており、筐体41内にLD10R・10G・10Bや、AOM12R・12G・12B等の光学部品を格納している。筐体41には、冷却ダクト44と連通する排気口42R・42G・42Bが形成されている。
【選択図】 図5
Description
例えば、特許文献1には、光学部品を密閉状態で収納する筐体と、筐体内においてクリーニング用ガスを昇圧する昇圧部と、を備えたレーザ発信器について開示されている。
すなわち、上記公報に開示されたレーザ発信器では、密閉空間である筐体内へ供給されるクリーニング用ガスを所定の圧力、温度になるように制御する制御部や昇圧部等が必要になるため、筐体内のクリーニングを行うために必要な部品が多く、コストアップの要因となる。
通常、レーザユニット(光走査装置)では、ユニットの筐体内は、外部から塵や埃等が混入しないように密閉空間とされている。しかし、ユニット内において塵等が発生した場合には、これを外部へ排出することができないために、塵等が光源部や光学部品に付着してレーザ光の透過率が低下したり乱反射が発生したりする等、適正なレーザを照射することができなくなるおそれがある。さらに、筐体内においては、部品の経時変化によって有機物の揮発成分が発生する場合があり、この揮発成分も塵等と同様に不具合の発生要因となるおそれがある。このような有機物の揮発成分や塵等の浮遊物質がユニット内部において発生しないようにすればよいが、ユニット内から完全に排除することは非常に困難である。
これにより、送風ダクトにおける空気の流れによって筐体内を負圧状態とし、筐体内から外部(送風ダクト)への空気の流れを形成することができる。よって、筐体内に存在する塵等を効率よく外部へと排出することができる。この結果、塵等が光源部や光学部品等に付着して、レーザ光の透過率が低下したり乱反射が発生したりする等の不具合の発生を回避することができる。さらに、筐体内を負圧状態とする機構として、従来から備えている光源等を冷却するための送風ダクトを用いているため、新たな機構を追加してコストアップすることなく、筐体内のクリーニングを行うことができる。
ここでは、光学部品として、レンズ、ミラーおよびAOM等の光変調素子を含んでいる。
例えば、このようなレンズやミラー、AOM等の光変調素子に塵等が付着した場合には、光の透過率が低下したり、光が屈折して乱反射したりして、適正な光走査を行うことができなくなるおそれがある。
ここでは、第1開口部の開口を覆うようにフィルタを取り付けている。
ここで、第1開口部では、装置の運転時には送風ダクトが作動して送風ダクト内に空気の流れが発生しているため、筐体内が負圧状態となり、筐体内から外部への空気の流れが形成される。このため、通常の運転時には、空気の流れに逆らって第1開口部から異物が侵入することは考えにくい。しかし、運転停止時には、当然に送風ダクトにおける空気の流れも消滅するため、筐体の外部から第1開口部を介して異物が侵入するおそれがある。
ここでは、例えば、筐体における第1開口部の形成位置と対向する位置に、第2開口部を形成する。
これにより、送風ダクトにおける空気の流れによって負圧状態となった筐体内に第2開口部から空気を供給することができるため、第1開口部から流れ出る空気の流れをより強く長時間に渡って継続することができる。この結果、より効果的に筐体内のクリーニングを行って、光走査時における不具合の発生を回避することができる。
ここでは、第2開口部(吸気口)に筐体内への異物侵入防止用のフィルタを取り付ける。
これにより、吸気口としての第2開口部から空気が流入する場合でも、その空気とともに埃や塵等が筐体内へ侵入することを防止することができる。この結果、吸気口として機能する第2開口部を設けた場合でも、筐体内を清潔に保つことで、光走査時における不具合の発生を回避することができる。
第2の発明に係る光走査装置によれば、筐体内から外部への空気の流れにのせて塵等を筐体内から排除することで、光の透過率低下等の不具合の発生を回避して、適正な光走査を行うことができる。
第4の発明に係る光走査装置によれば、第1開口部から流れ出る空気の流れをより強く長時間に渡って継続させて、より効果的に筐体内のクリーニングを行って、光走査時における不具合の発生を回避することができる。
[写真処理装置50全体の構成]
本実施形態に係る写真処理装置は、原画像の画像データに基づいて、感光材料に対して焼き付け,現像および乾燥処理を施すことにより、原画像を感光材料にプリントするデジタル写真プリンタである。
印画紙格納部2は、焼付部1に供給する感光材料としての印画紙P(図2参照)を格納するものであり、例えばロール状の印画紙Pを格納するための2つのペーパーマガジン2a・2bを焼付部1の上部に備えている。
そして、出力画像のサイズに応じた印画紙Pがペーパーマガジン2a(または2b)から焼付部1に供給される。なお、印画紙Pの焼付部1への搬送経路の途中にカッターを設け、焼付部1にシート状の印画紙Pを供給してもよい。
露光部6は、画像データに基づいてレーザ光を変調し、レーザ光の走査方向(以下、主走査方向と記載する)に対してほぼ垂直な方向(以下、副走査方向)に印画紙Pを搬送しながら当該印画紙Pに対して露光処理を行う。レーザ光を変調するための画像データは、例えば、写真フィルムを読み取るスキャナやデジタルカメラ等によって得られる。なお、露光部6の構成については後段にて詳述する。
現像部3は、焼付部1にて焼き付け処理の施された印画紙Pを各種の現像処理液に浸しながら搬送することによって、印画紙Pに焼き付けられた画像を現像する。
PC5は、原画像の画像データを保存する機能や、画像データに対してデータ処理を施す機能等を有している。また、PC5は、本写真処理装置全体のマンマシンインターフェイスとして機能し、PC5を介して、例えば実際のプリント条件を入力したり、本写真処理装置の設定の入力/確認等を行ったりすることが可能である。
本実施形態に係る写真処理装置では、上記CPUでの制御によって、印画紙Pの露光、現像処理、乾燥処理を一元管理の下に連続して行う。よって、使用者に操作上の負担をかけることなしに、多量の写真を連続的にプリントすることが可能になる。
ここでは、まず、本発明の前提となる露光部6の基本構成について説明する。
露光部6は、図3に示すように、光源部7、走査部8、搬送部9およびデータ供給部26(図4参照)を備えており、露光部6全体の動作が全体制御部51(図4参照)によって制御されている。
(光源部7の構成)
光源部7は、赤(Red)・緑(Green)・青(Blue)のそれぞれの色のレーザ光を走査部8に供給する光源部7R・7G・7Bを備えている。
光源部7Rは、赤色LD(Laser Diode)10R、レンズ群(光学部品)11R、AOM(Acousto-Optic Modulator;音響光学変調素子)(光学部品)12R、調光部(光学部品)13R、ミラー(光学部品)14RおよびAOMドライバ(変調回路)15Rを備えている。
赤色LD10Rは、赤色成分の波長のレーザ光を発する半導体レーザである。
また、レンズ群11Rは、赤色LD10Rから出射した赤色レーザ光を整形し、次のAOM12Rの光入射口に導く。
AOMドライバ15Rは、後述するピクセルクロックに同期して高周波信号をAOM12Rに供給する。上記高周波信号は、印画紙Pの主走査方向の各ドットに対応する画像データに応じて振幅が変調されたものである。したがって、AOM12Rに対して、AOMドライバ15Rから高周波信号が入力されると、音響光学媒質内に上記高周波信号に応じた超音波が伝搬される。
調光部13Rは、AOM12Rを出射した画像データに応じて変調されたレーザ光を調光する(光量の微調整を行う)ものであって、例えばNDフィルタや、大きさの異なる複数の開口部が設けられた回転板などによって構成される。
ミラー14Rは、調光部13Rを出射したレーザ光を走査部8が配置されている方向に反射させる。このミラー14Rとしては、入射した光のうち、赤色成分の光を反射させるミラーであればどのようなものを用いてもよい。
一方、光源部7Gは、緑色SHG(Second Harmonic Generation)レーザユニット10G、AOM12G、調光部13G、ダイクロイックミラー14GおよびAOMドライバ15Gを備えている。
緑色SHGレーザユニット10Gは、緑色成分の波長のレーザ光を出射する光源として機能する。この緑色SHGレーザユニット10Gの内部には、図示はしないが、YAGレーザなどの固体レーザ、および固体レーザから出射されたレーザ光から第2次高調波を取り出す第2次高調波生成部などから構成される波長可変部などが設けられている。例えば、YAGレーザから1064nmの波長のレーザ光が出射される場合、第2次高調波生成部において532nmの波長(緑色成分)のレーザ光が生成され、この第2次高調波成分のレーザ光が出射される。なお、本実施形態では、基本のレーザ光を出射する手段として固体レーザを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、LDを用いることも可能である。
AOM12Gおよび調光部13Gは、光源部7Rにおいて説明したAOM12Rおよび調光部13Rと同様の構成を有している。すなわち、AOM12Gは、後述するピクセルクロックに同期して入力される画像データに応じて振幅の変調された高周波信号をAOM12Gに供給するAOMドライバ15Gと接続されている。そして、AOM12Gは、緑色SHGレーザユニット10Gから出射されたレーザ光を、AOMドライバ15Gから供給される上記高周波信号に応じて変調し、印画紙Pの各画素ごとに画像データに応じた光量で出射させる。
ダイクロイックミラー14Gは、調光部13Gを出射した緑色成分のレーザ光を走査部8が配置されている方向に反射させる。このダイクロイックミラー14Gは、緑色成分の波長の光のみを反射させ、それ以外の波長の光を透過させる性質を有している。また、ダイクロイックミラー14Gは、光源部7Rにおけるミラー14Rから走査部8に到る光路上に配置されており、ミラー14Rにおいて反射された赤色のレーザ光は、ダイクロイックミラー14Gを透過して走査部8に到る。
また、光源部7Bは、光源部7Gとほぼ同様の構成となっており、青色SHGレーザユニット10B、AOM12B、調光部13B、ダイクロイックミラー14BおよびAOMドライバ15Bを備えている。
青色SHGレーザユニット10Bは、青色成分の波長のレーザ光を出射する光源として機能するものであり、緑色SHGレーザユニット10Gとほぼ同様の構成となっている。
また、AOM12Bおよび調光部13Bは、光源部7R・7Gにおいて説明したAOM12R・12Gおよび調光部13R・13Gと同様の構成を有している。すなわち、AOM12Bは、後述するピクセルクロックに同期して入力される画像データに応じて振幅の変調された高周波信号をAOM12Bに供給するAOMドライバ15Bと接続されている。
調光部13Bは、AOM12Bから出射されたレーザ光の光量の微調整を行う。
ダイクロイックミラー14Bは、調光部13Bを出射した青色成分のレーザ光を走査部8が配置されている方向に反射させる。このダイクロイックミラー14Gは、青色成分の波長の光のみを反射させ、それ以外の波長の光を透過させる性質を有している。また、ダイクロイックミラー14Bは、ミラー14Rおよびダイクロイックミラー14Gから走査部8に到る光路上に配置されており、ミラー14Rにおいて反射され、ダイクロイックミラー14Gを透過した赤色のレーザ光、およびダイクロイックミラー14Gにおいて反射された緑色のレーザ光は、ダイクロイックミラー14Bを透過して走査部8に到る。
この結果、ミラー14R、ダイクロイックミラー14G・14Bは、各色のレーザ光を同軸上に集光する集光手段を構成する。
上記光源部7においては、赤色LD10R、緑色SHGレーザユニット10G、青色SHGレーザユニット10BからR・G・Bの各色のレーザ光が出射されると、各色のレーザ光は、AOM12R・12G・12Bによって、印画紙Pの主走査方向の各ドットに対応する画像データに応じて変調され、上記画像データに応じた光量となって、調光部13R・13G・13B、ミラー14Rおよびダイクロイックミラー14G・14Bを介して、以下で説明する走査部8に一体的に入射する。
走査部8は、反射ミラー(光学部品)16、シリンドリカルレンズ(光学部品)17、ポリゴンミラー(光学部品)18およびfθレンズ(光学部品)20を備えた構成となっている。
反射ミラー16からポリゴンミラー18に到る光軸上にシリンドリカルレンズ17が配置されているとともに、ポリゴンミラー18から印画紙Pに到る光路上にfθレンズ20が配置されている。
シリンドリカルレンズ17は、反射ミラー16において反射されたレーザ光を、ポリゴンミラー18の反射面に集光させる。
fθレンズ20は、ポリゴンミラー18から印画紙Pに照射されるレーザ光による走査面の両端近傍での像の歪みを補正する。なお、この走査面の両端近傍での像の歪みは、ポリゴンミラー18から印画紙Pに到る光路の長さが異なることによって生じるものである。
つまり、印画紙Pにおける1つの走査ラインにおける走査の終了後、直ちに次の走査ラインの走査開始点にレーザ光が照射されることになる。
以上で説明した光源部7および走査部8は、印画紙Pの主走査方向に並ぶ各ドットごとに画像データに応じた光量の光ビーム(レーザ光)を出射するとともに、上記光ビームを上記主走査方向に走査させて印画紙Pに導く光ビーム照射手段を構成している。
そこで、本実施形態では、シリンドリカルレンズ17によって、反射ミラー16にて反射されたレーザ光を、ポリゴンミラー18の反射面上、副走査方向においてほぼ中央部に集光させるようにするとともに、ポリゴンミラー18から反射したレーザ光が、fθレンズ20を透過した後に、再び印画紙P上で集光するように、fθレンズ20および印画紙Pを配置している。
しかも、ポリゴンミラー18の各反射面同士で傾きにばらつきがあった場合でも、シリンドリカルレンズ17によって、ポリゴンミラー18の反射面上、副走査方向においてほぼ中央部にレーザ光を集光していることにより、そのばらつきの影響を最小限に抑えて、ポリゴンミラー18からの反射光をfθレンズ20に確実に入射させることができる。
本実施形態では、M=8であるため、上記走査角は、360°/8×2=90°となっている。
また、走査部8は、上記の構成に加え、さらに同期センサ21Aおよびミラー21Bを備えている。
ミラー21Bは、ポリゴンミラー18から露光(走査)開始点に向かう方向に見て、そのすぐ主走査方向外側となる位置に配置されている。したがって、ポリゴンミラー18における1つの反射面から反射されるレーザ光は、まずミラー21Bに当たり、その後、主走査方向の露光に供される。
搬送部9は、搬送ローラ22、マイクロステップモータ23およびマイクロステップドライバ24などを備えている。
搬送ローラ22は、印画紙Pを搬送するローラであり、図3においては、ポリゴンミラー18の回転軸方向(副走査方向)に印画紙Pを搬送させる。
マイクロステップドライバ24は、印画紙Pを所定の搬送パルスで搬送するために、マイクロステップモータ23の回転を駆動制御する。全体制御部51が制御部52(図4参照)を介してこのマイクロステップドライバ24を制御し、マイクロステップモータ23の回転速度を調整することで、印画紙Pの副走査方向の搬送速度が調整され、副走査方向の解像度が調整される。
また、搬送部9は、印画紙Pの副走査方向における位置を検出するための位置検出センサ(図示せず)を備えている。
(データ供給部26の構成)
ここでは、データ供給部26の基本構成について説明する。
露光制御部30は、基準クロック発生回路27R・27G・27Bを制御するものであって、例えば、基準クロック発生回路27R・27G・27Bにて発生する各ピクセルクロックの周波数は、同期センサ21Aからの検出信号と同期がとれるように露光制御部30によって調整される。また、露光制御部30は、R成分画像データ格納部53R、G成分画像データ格納部53GおよびB成分画像データ格納部53Bからデータバッファ28R・28G・28Bへの各色成分の画像データの読み出しタイミング(全色同じタイミング)の制御も行う。露光制御部30を含む露光部6全体の動作は、全体制御部51によって制御される。
なお、図3に示す構成では、R・G・Bのレーザ光を一体的に印画紙Pの所定画素に照射する構成となっているが、例えば、R・G・Bのレーザ光を別々の光路でポリゴンミラー18に入射させる構成であってもよい。この場合、ポリゴンミラー18からのレーザ光の出射角度がR・G・Bで異なるので、印画紙Pにはそれぞれ異なる位置に同じタイミングでR・G・Bのレーザ光が照射される。したがって、この場合には、印画紙Pの所定の画素に対応するR・G・Bのレーザ光が異なるタイミングで上記画素に照射されるように、露光制御部30がR・G・Bの各ピクセルクロックを調整することが必要となる。
本実施形態の写真処理装置50では、上述した基本構成を有する露光部6が、図5(a)および図5(b)に示すように、筐体41に格納されて露光ユニット40が構成されている。
露光ユニット40は、光源部7に含まれるLD10R等、レンズ群11R・11G・11B、AOM12R・12G・12B、調光部13R・13G・13B、ミラー14R・14G・14B等において発生する熱を、筐体41の外部へ放出するために、冷却ダクト44に隣接するように配置されている。
冷却ダクト44は、図5(a)および図5(b)に示すように、LD10R・10G・10Bやレンズ群11R・11G・11B等の光学部品が配置された筐体41の領域と上面側において隣接するように配置されている。そして、冷却ダクト44を通過する空気の流れは、冷却ダクト44がその下面側において隣接するように配置された冷却ファン(送風ファン)45によって形成される。この冷却ファン45によって形成される空気の流れは、図6に示すように、冷却ダクト44から冷却ファン45を経て外部へと続いている。そして、図5(b)に示すように、LD10R・10G・10Bやレンズ群11R・11G・11B等の光学部品が配置された筐体41における領域の下方に突出する冷却フィン44aの部分を空気が通過することで、LD10R等において発生した熱を効率よく外部へと放出することができる。なお、図6においては、説明の便宜上、R(赤色)に対応するLD10R、AOM12R、排気口42Rおよび吸気口43Rだけを示しているが、実際には、G(緑色)およびB(青色)についても、各部材の位置関係については同様である。
排気口42R・42G・42Bは、図5(b)および図6に示すように、筐体41における底面側、つまり上記冷却ダクト44と接する面に形成されており、冷却ダクト44に連通している。そして、排気口42RはAOM12Rの近傍に、排気口42GはAOM12Gの近傍に、排気口42BはAOM12Bの近傍にと、R・G・B3色のそれぞれのAOMに対応する位置に形成されている。このように、冷却ダクト44に連通した排気口42R等が設けられていることで、冷却ダクト44において空気の流れが生じると筐体41内は負圧状態となり、筐体41の内部から冷却ダクト44および冷却ファン45を介して空気の流れを形成することができる。この結果、LD10R等や各種光学部品(AOM12R等)に付着すると光の透過率の低下や光の乱反射等の不具合を発生させる有機ガスの成分や塵、埃等を、筐体41内から外部へと放出して、筐体41の内部をクリーニングすることができる。特に、AOM12R・12G・12Bについては、経時変化によって筐体41内から発生する有機物の揮発成分や塵等が表面に付着すると、これらによって悪影響を受け易く、良好な光変調を行うことができなくなるおそれがある。このため、本実施形態のように、特に悪影響を受け易いAOM12R・12G・12Bの近傍に排気口42R・42G・42Bを形成することで、AOM12R・12G・12Bの近傍に空気の流れを形成して、表面に付着する上記有機物の揮発成分等の量を低減することができる。
一方、吸気口43R・43G・43Bは、図5(b)および図6に示すように、排気口42R・42G・42Bに対向する筐体41の上面側における、AOM12R・12G・12Bの直上に形成されている。このため、冷却ダクト44において冷却ファン45による空気の流れが生じると、排気口42R・42G・42Bから外部へと流れる空気の流れが筐体41の内部でも生じて筐体41の内部は負圧状態となる。このとき、吸気口43R・43G・43Bを設けていることで、負圧状態となった筐体41内へは、吸気口43R・43G・43Bを介して外部から空気が流入する。このため、筐体41の内部から外部への空気の流れをより効果的に発生させることができる。さらに、この吸気口43R・43G・43Bを形成したことで、筐体41の外部へと流出するための空気が継続して流入するため、吸気口が全く形成されていない場合と比較して、筐体41内から外部への空気の流れの継続時間を無制限に延長することができる。さらに、吸気口43R・43G・43Bを、筐体41の底面側に形成された排気口42R・42G・42Bの対向面である上面側であって、AOM12R・12G・12Bの近傍に形成したことで、AOM12R・12G・12Bの近傍において効果的に空気の流れを発生させることができる。この結果、特に、付着物による影響を受けやすいAOM12R・12G・12Bに対して上記有機物の揮発成分や塵等が付着することをより効果的に回避することができる。
(1)
本実施形態の露光ユニット40は、図5(a)および図5(b)、図6に示すように、冷却ダクト44に隣接するように配置されており、筐体41内にLD10R・10G・10Bや、AOM12R・12G・12B等の光学部品を格納している。そして、筐体41には、冷却ダクト44と連通する排気口42R・42G・42Bが形成されている。
本実施形態の露光ユニット40では、このように従来から筐体41に隣接するように設けられている冷却ダクト44を利用して、筐体41内において発生する有機物の揮発成分等を外部へ排出することで、筐体41の内部をクリーニングしている。具体的には、冷却ダクト44に連通する排気口42R等を形成することで、冷却ダクト44における空気の流れによって筐体41内から空気を流出させることができる。
本実施形態の露光ユニット40では、光学部品として、レンズ群11R、AOM12R、調光部13Rおよびミラー14R等を備えている。
通常、レンズやミラー、AOM等の光学部品に対して有機物の揮発成分、塵や埃等が表面に付着すると、光の透過率が低下したり、光の乱反射が生じたりする不具合が発生するおそれがある。
(3)
本実施形態の露光ユニット40では、上述した排気口42R・42G・42Bに、それぞれ異物侵入防止用のフィルタ46を取り付けている。
本実施形態の露光ユニット40では、上述した排気口42R・42G・42Bに加えて、筐体41における排気口42R・42G・42Bとは異なる位置に、吸気口43R・43G・43Bを形成している。
これにより、冷却ダクト44における空気の流れにより、排気口42R・42G・42Bから空気が流出して筐体41内が負圧状態となった場合でも、吸気口43R・43G・43Bから新たに空気を取り入れることで、長時間に渡って継続して排気口42R・42G・42Bから空気の流れを形成することができる。この結果、筐体41に対して排気口42R・42G・42Bだけを形成した場合と比較して、より効果的に筐体41内からの空気の流れを形成して、筐体41内に存在する有機物の揮発成分等を筐体41の外部へと排出することができる。
本実施形態の露光ユニット40では、上述した吸気口43R・43G・43Bに対して、排気口42R・42G・42Bと同様に、異物侵入防止用のフィルタ46を取り付けている。
これにより、写真処理装置50の運転中(露光部6の動作中)に、吸気口43R・43G・43Bにおいて、外部から筐体41内への空気の流れが生じた場合でも、筐体41の外部から筐体41内へ塵や埃等が侵入することを防止することができる。この結果、筐体41の外部から筐体41内への異物の侵入を防止できるため、筐体41内において発生する有機物の揮発成分等だけを筐体41の外部へと排出することで、筐体41内をクリーニングすることができる。
本実施形態の露光ユニット40では、排気口42R・42G・42Bが、AOM12R・12G・12Bの近傍に形成されている。
ここで、AOM12R・12G・12Bは、有機物の揮発成分等の付着によって特に悪影響を受けやすいことが知られている。
これにより、クリーニング対象となるAOM12R・12G・12Bの近傍に空気の流れを形成して、AOM12R・12G・12Bに対して有機物の揮発成分等が付着しないようにすることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、筐体41に形成される排気口(第1開口部)42R・42G・42Bを、R・G・Bの各色に対応するAOM12R・12G・12Bの付近に配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
ただし、上記実施形態のように、AOMの付近に排気口を配置することは、塵等の付着によって最も影響を受け易いAOMの近傍において空気の流れを形成し、AOMに対する塵等の付着を効果的に防止できる点でより好ましい。特に、塵等の発生源を特定できない場合には、少なくともAOM付近に排気口を形成することで、塵等がどの位置から発生してもAOMに付着することを最も効果的に防止できる。
上記実施形態では、筐体41に対して、R・G・Bの各色にそれぞれ対応するAOM12R・12G・12Bの近傍に1つずつ合計3つの排気口42R・42G・42Bを形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、各色に対応するAOM等に対してそれぞれ2個以上の排気口を筐体に形成してもよい。
また、排気口の数や大きさを変更する調整機構のようなものを設けてもよい。この場合には、送風ダクトを作動させて筐体内を負圧状態とし、排気口の数や大きさを変更して筐体内に発生させる空気の流れを調整しながら筐体内におけるクリーニングを行うことができる。なお、上記排気口の調整機構としては、排気口に対してスライドするように移動して排気口の数や開口面積を変更する板材等を用いることができる。
上記実施形態では、筐体41に対して、R・G・Bの各色にそれぞれ対応するAOM12R・12G・12Bの近傍に1つずつ合計3つの吸気口43R・43G・43Bを形成した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、各色に対応するAOM等に対してそれぞれ2個以上の吸気口を筐体に形成してもよい。
(D)
上記実施形態では、排気口42R・42G・42Bから外部へ流れ出る空気の流速が0.1m/sec以上になるように、冷却ダクト44における送風量を調整する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(E)
上記実施形態では、排気口42R・42G・42Bおよび吸気口43R・43G・43Bの両方に、異物侵入防止用のフィルタ46を取り付けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
この場合には、筐体内への空気の流れが形成されるために筐体内へ異物が侵入し易い吸気口側にフィルタを取り付けることで、運転時における筐体内への異物の侵入を回避することができる。
ただし、上記実施形態のように、排気口42R・42G・42B側にもフィルタ46を取り付けることは、運転停止時における筐体内への異物の侵入を回避することができるという点でより好ましい。
上記実施形態では、各色のレーザ光を変調する光変調素子として、AOM(音響光学変調素子)を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、電気光学変調素子(EOM)や磁気光学変調素子(MOM)等の他の光変調素子を用いた場合でも、上記と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、写真処理装置50に搭載されている露光部6に対して本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、レーザ発信器等の単独の装置に対して適用することも可能である。
2 印画紙格納部
2a・2b ペーパーマガジン
3 現像部
4 乾燥部
5 PC
6 露光部(露光装置)
7 光源部
7R 光源部
8 走査部
9 搬送部
10R 赤色LD(光源、光学部品)
11R レンズ(光学部品)
12R AOM(光変調素子(音響光学変調素子)、光学部品)
13R 調光部(光学部品)
14R ミラー(光学部品)
15R AOMドライバ(変調回路)
16 反射ミラー(光学部品)
17 シリンドリカルレンズ(光学部品)
18 ポリゴンミラー(光学部品)
19 ポリゴンドライバ
20 fθレンズ(光学部品)
21A 同期センサ
21B ミラー
22 搬送ローラ
23 マイクロステップモータ
24 マイクロステップドライバ
26 データ供給部
27R 基準クロック発生回路
28R データバッファ
29R D/Aコンバータ
30 露光制御部
40 露光ユニット
41 筐体
42R 排気口(第1開口部)
43R 吸気口(第2開口部)
44 冷却ダクト(送風ダクト)
45 冷却ファン
46 フィルタ
50 写真処理装置
P 印画紙(感光材料)
R1〜R5 搬送ローラ
Claims (5)
- 光を照射する光源部と
前記光源部から照射される光を反射、増幅する光学部品と、
前記光源部と前記光学部品とを収納する筐体と、
前記光源部および前記光学部品を冷却するために前記筐体の近傍に設けられた送風ダクトと、
前記筐体に形成されており、前記送風ダクトと連通する第1開口部と、
を備えている光走査装置。 - 前記光学部品は、少なくともレンズ、ミラー、光変調素子を有している、
請求項1に記載の光走査装置。 - 前記筐体内への異物の侵入を禁止するために、前記第1開口部に取り付けられるフィルタをさらに備えている、
請求項1または2に記載の光走査装置。 - 前記筐体における前記第1開口部とは異なる位置に形成された第2開口部をさらに備えている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光走査装置。 - 前記筐体内への異物の侵入を禁止するために、前記第2開口部に取り付けられるフィルタをさらに備えている、
請求項4に記載の光走査装置。
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---|---|---|---|
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JP2005197868A JP2007017624A (ja) | 2005-07-06 | 2005-07-06 | 光走査装置 |
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JP2007017624A true JP2007017624A (ja) | 2007-01-25 |
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ID=37754861
Family Applications (1)
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Citations (4)
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-
2005
- 2005-07-06 JP JP2005197868A patent/JP2007017624A/ja active Pending
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