JP2007017134A - ヒートポンプ式給湯装置およびヒートポンプ式給湯装置用制御装置 - Google Patents

ヒートポンプ式給湯装置およびヒートポンプ式給湯装置用制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 湯の使用時にヒートポンプ装置を運転しての出湯と貯湯タンクからの出湯とを併用する小型化した給湯装置において、更なるエネルギー効率の向上が可能なヒートポンプ式給湯装置を提供すること。
【解決手段】 制御装置100は、使用側端末に出湯するときには、ヒートポンプ装置2を運転して中温の湯を沸き上げ、第2給湯配管24を介して直接出湯する。直接出湯終了後、貯湯タンク1内の熱量が不足していれば、ヒートポンプ装置2を継続運転して高温の湯を貯湯タンク1内に補給貯湯する。直接出湯時に出湯熱量が不足するときには、貯湯タンク1内からも中温の湯を優先して出湯し、貯湯タンク1内に生成してしまう中温の湯も有効利用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ヒートポンプ装置により水を加熱し湯とするヒートポンプ式給湯装置およびヒートポンプ式給湯装置に用いる制御装置に関する。
従来技術として、下記特許文献1に開示されたヒートポンプ式給湯装置がある。この給湯装置では、湯を使用するときにヒートポンプ熱源機(ヒートポンプ装置)が加熱した湯を直接出湯し、ヒートポンプ熱源機の加熱能力が不足したときには貯湯タンク内の上部から高温の湯を補って設定温度の出湯を行なうようになっている。そして、出湯が完了した後、貯湯タンク内の熱量が設定値以下に減少した場合には、貯湯タンク内の下部の水をヒートポンプ熱源機により沸き上げて高温の湯として上部に戻し貯湯するようになっている。
このように、貯湯タンク内の高温の湯(高温水)とヒートポンプ熱源機から給湯時直接出湯される設定温度に近い比較的低温の湯(中温の湯、中温水)とを適宜併用することにより、貯湯タンクの容量を小さくして、タンク表面からの放熱量低減によるエネルギー効率の向上、および給湯装置の小型化を行なっている。
特開2003−279133号公報
しかしながら、上記従来技術の給湯装置では、貯湯タンク内の高温の湯の一部が放熱等の要因によって中温の湯となり、上部の高温の湯と下部の水との間に貯留される場合がある。この場合には、貯湯タンク内からの出湯は上部からのみ行なわれるため、中温の湯を出湯利用することができず、沸き上げ時のエネルギーを有効に利用できないという問題がある。
また、貯湯タンク内に貯留された中温の湯をヒートポンプ装置で再加熱して再貯湯するとしても、再加熱時のエネルギー効率が低下するという問題がある。
本発明者らは、この貯湯タンク内に生成される中温の湯に着目し、この中温の湯を有効利用すればエネルギー効率向上の余地があることを見出した。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、湯の使用時にヒートポンプ装置を運転しての出湯と貯湯タンクからの出湯とを併用する小型化した給湯装置において、更なるエネルギー効率の向上が可能なヒートポンプ式給湯装置およびこのヒートポンプ式給湯装置に用いる制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク(1)と、
水を沸き上げて湯とするヒートポンプ装置(2)と、
ヒートポンプ装置(2)による沸き上げ温度を、高温と、高温より低い中温とに選択的に切り替え制御する制御手段(100)と、
ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を貯湯タンク(1)内の上部に供給するための供給配管(18)と、
貯湯タンク(1)内の上部から使用側端末に給湯するための第1給湯配管(23)と、
ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接使用側端末に給湯するための第2給湯配管(24)と、
貯湯タンク(1)内の前記上部より低い中間部から使用側端末に給湯するための第3給湯配管(27)とを備え、
制御手段(100)は、
ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を貯湯タンク(1)内に貯えるときには、沸き上げ温度を高温として、供給配管(18)を介して貯湯タンク(1)内に供給し、
ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接使用側端末に給湯するときには、沸き上げ温度を中温として、第2給湯配管(24)を介して使用側端末に給湯し、
貯湯タンク(1)内から使用側端末に給湯するときには、第1給湯配管(23)を介した高温の湯の給湯より、第3給湯配管(27)を介した中温の湯の給湯を優先的に行なうことを特徴としている。
これによると、ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を貯湯タンク(1)内に貯えるときには、高温の湯を上部から貯えることができる。したがって、貯湯タンク(1)を小型化することができる。
また、ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接使用側端末に給湯するときには、ヒートポンプ装置(2)により中温の湯を沸き上げ、使用側端末に供給することができる。ヒートポンプ装置(2)は、一般的に沸き上げ温度(加熱後温度)を低くするほどエネルギー効率が良好となる。したがって、ヒートポンプ装置(2)から直接使用側端末に給湯するときのエネルギー効率を、高温の湯を沸き上げて給湯する場合より向上することができる。
さらに、貯湯タンク(1)内から使用側端末に給湯するときには、第3給湯配管(27)を介した中温の湯の給湯が優先して行なわれ、中温の湯が不足するような場合には第1給湯配管(23)を介して貯湯タンク(1)内上部から高温の湯の出湯を行なうことができる。したがって、貯湯タンク(1)内の中温の湯を有効利用することができ、一層効率が向上する。
このようにして、貯湯タンク(1)を小型化しつつ、エネルギー効率を更に向上することができる。
また、請求項2に記載の発明では、第2給湯配管(24)を介して使用側端末に給湯する熱量が、使用側端末において要求される熱量に対し不足するときには、不足分の熱量を貯湯タンク(1)内から使用側端末に給湯することを特徴としている。
これによると、ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた中温の湯を直接使用側端末に給湯するときに、使用側端末において直接給湯分の湯では熱量が不足する場合には、貯湯タンク(1)内から給湯することができる。また、この貯湯タンク(1)内からの給湯も、第3給湯配管(27)を介した中温の湯から行なわれ、貯湯タンク(1)内の中温の湯を有効利用することができる。
また、請求項3に記載の発明では、制御手段(100)は、ヒートポンプ装置(2)から使用側端末への第2給湯配管(24)を介する給湯の停止を検知したときに、貯湯タンク(1)内の熱量が不足すると予測した場合には、ヒートポンプ装置(2)の運転を継続しつつ沸き上げ温度を高温に変更し、沸き上げた高温の湯を供給配管(18)を介して貯湯タンク(1)内の前記上部に流入させることを特徴としている。
これによると、貯湯タンク(1)内の熱量が不足している場合には、使用側端末への直接給湯が終了したときに、ヒートポンプ装置(2)を停止することなく、貯湯タンク(1)内への高温の湯の貯湯を行なうことができる。したがって、貯湯のためにヒートポンプ装置(2)が再起動されることを抑制でき、エネルギー効率を一層向上することができる。
また、請求項4に記載の発明では、制御手段(100)は、ヒートポンプ装置(2)の沸き上げる湯の温度を中温から高温に変更するときには、ヒートポンプ装置(2)の湯を沸き上げる能力を変更することを特徴としている。
これによると、ヒートポンプ装置(2)が沸き上げた湯を、使用側端末への直接給湯から貯湯タンク(1)内への貯湯に切り替えるときに、ヒートポンプ装置(2)の沸き上げ能力変更で対応することが可能である。したがって、使用側端末への直接給湯に引き続き貯湯タンク(1)内への貯湯を行なうときに、比較的大流量で速やかに貯湯することができる。
また、請求項5に記載の発明では、制御手段(100)は、使用側端末に対する過去の同一時間帯における時間当たり給湯量の学習値に基づいて、貯湯タンク(1)内の熱量の不足を予測することを特徴としている。
これによると、使用側端末への直接給湯に引き続き貯湯タンク(1)内への貯湯を行なうときに、過去の同一時間帯における時間当たり給湯量の学習値に基づいて不足熱量を予測し、貯湯沸き上げに伴なう消費エネルギーの無駄を極力抑制することができる。
また、請求項6に記載の発明では、制御手段(100)は、電力コストもしくは使用側端末への給湯状態に基づいて定まる所定時間帯では、使用側端末への給湯の有無に係らず、ヒートポンプ装置(2)による沸き上げ温度を高温とし、沸き上げられた高温の湯を、供給配管(18)を介して前記貯湯タンク(1)内に供給することを特徴としている。
これによると、電力コストが比較的安価であったり使用側端末における湯の使用量が少ない時間帯に、ヒートポンプ装置により高温の湯を沸き上げ貯湯を行なうことができる。
また、請求項7に記載の発明では、制御手段(100)は、ヒートポンプ装置(2)により沸き上げる高温の湯の温度を、使用側端末に給湯される1日分の熱量の予測値に応じて変更することを特徴としている。
これによると、1日分の給湯熱量が小さいと判断した場合には、ヒートポンプ装置(2)により沸き上げる高温の湯の温度を低くして一層エネルギー効率を向上することができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を貯湯タンク(1)内に貯えるときには、高温の湯を上部から貯えることができる。したがって、貯湯タンク(1)を小型化することができる。
また、ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接使用側端末に給湯するときには、ヒートポンプ装置(2)により中温の湯を沸き上げ、使用側端末に供給することができる。ヒートポンプ装置(2)は、一般的に沸き上げ温度(加熱後温度)を低くするほどエネルギー効率が良好となる。したがって、ヒートポンプ装置(2)から直接使用側端末に給湯するときのエネルギー効率を、高温の湯を沸き上げて給湯する場合より向上することができる。
さらに、貯湯タンク(1)内から使用側端末に給湯するときには、第3給湯配管(27)を介した中温の湯の給湯が優先して行なわれ、中温の湯が不足するような場合には第1給湯配管(23)を介して貯湯タンク(1)内上部から高温の湯の出湯を行なうことができる。したがって、貯湯タンク(1)内の中温の湯を有効利用することができ、一層効率が向上する。
このようにして、小型化された貯湯タンク(1)を有するヒートポンプ式給湯装置であっても、エネルギー効率を向上させた運転を行うことができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の概略構成を示す模式図である。
1は耐食性に優れた金属製(例えばステンレス製)の貯湯タンクであり、外周部に図示しない断熱材が配置されており、給湯用の湯を長時間に渡って保温することができるようになっている。本実施形態の貯湯タンク1は縦長形状であり、その底面には導入口11が設けられ、この導入口11には貯湯タンク1内に水道水を導入する給水経路である導入管12が接続されている。
貯湯タンク1の下部には、貯湯タンク1内の水を吸入するための吸入口13が設けられ、貯湯タンク1の上部には、貯湯タンク1内に高温の湯を吐出するための吐出口14が設けられている。
吸入口13と吐出口14とは循環回路16で接続されており、循環回路16の一部はヒートポンプ装置2内に配置されている。
循環回路16のヒートポンプ装置2内に配置された部分には、図示しない熱交換器が設けられており、吸入口13から吸入した貯湯タンク1内の下部の水を高温冷媒との熱交換により加熱して沸き上げて湯とし、吐出口14から貯湯タンク1内に戻すことができるようになっている。
循環回路16のうち、ヒートポンプ装置2より下流側部位は、ヒートポンプ装置2により沸き上げられた湯を貯湯タンク1内の上部に供給するための供給配管18となっている。
一方、貯湯タンク1の上部には上部導出口20が設けられ、この上部導出口20には、貯湯タンク1内の上部の湯を導出するための第1給湯配管23が接続している。
また、循環回路16には、ヒートポンプ装置2の下流側において供給配管18から分岐するように第2給湯配管24が接続している。そして、循環回路16の第2給湯配管24分岐接続点には、ヒートポンプ装置2で沸き上げた湯の流通経路を供給配管18方向もしくは第2給湯配管24方向に切り替える切替バルブ17が設けられている。
さらに、貯湯タンク1の中間部には中間部導出口21が設けられおり、この中間部導出口21には、貯湯タンク1内の中間部の湯を導出するための第3給湯配管27が接続している。
第2給湯配管24には第3給湯配管27が接続点(合流点)26に合流接続しており、この接続点26より下流側において、第3給湯配管27が合流接続した第2給湯配管24は、第1給湯配管23に合流している。
第2給湯配管24と第3給湯配管27との接続点(合流点)26には、バルブ等の混合手段は設けられておらず、両給湯配管24、27は常時連通状態となっている。
一方、第1給湯配管23と第2給湯配管24との合流点には、上部導出口20から導出される湯の量(出湯量)と第2給湯配管24側から供給される湯の量(出湯量)との比率を制御するための混合バルブ25が設けられている。
混合バルブ25は、第2給湯配管24を介して使用側端末へ給湯される流量を調節する本実施形態における流量調節手段であると言うことができる。
第1〜第3給湯配管23、24、27が合流した給湯配管22には、第1給湯配管23と第2給湯配管24との合流点より下流側部に、導入管12から分岐した給水配管28の下流端が接続している。そして、この接続点には、給湯配管22を流れる湯の量と給水配管28を介して供給される水の量の比率を制御し、下流側にあるカラン、シャワー、風呂等の使用側端末に送る湯の温度を設定温度とするための混合バルブ29が設けられている。
貯湯タンク1の外壁面には、図示しない複数のサーミスタが縦方向に間隔をあけて配置され、貯湯タンク1内の各水位レベルにおける温度情報を後述する制御装置100に出力するようになっている。
また、各配管経路には、図示しないサーミスタが適宜配設され、各配管を流れる湯もしくは水の温度情報を後述する制御装置100に出力するようになっている。
また、給湯配管22には流量カウンタ30が設けられており、給湯配管22を流れる湯の流量情報を後述する制御装置100に出力するようになっている。したがって、流量カウンタ30は、使用側端末における出湯および出湯停止を検知する出湯検知手段としての機能を有している。
図1中の100は制御手段である制御装置であり、制御装置100は、図示しないサーミスタからの温度情報、流量カウンタ30からの流量情報および図示しない操作盤に設けられた操作スイッチからの信号等に基づいて、後述する手順にしたがってヒートポンプ装置2、各バルブ17、25、29等を制御するように構成されている。
次に、上記構成に基づきヒートポンプ式給湯装置の作動について説明する。
図2は、制御装置100の概略制御動作を示すフローチャートである。
給湯装置に電力供給されているときには、制御装置100は、図2に示すステップS201から制御をスタートする。
制御装置100は、図2に示すように、まず、現在の時刻が、電力供給者との時間帯別電灯契約における電気料金が安価な時間帯(本例では23時〜7時の間の所謂深夜時間帯)であるか否か判断する(ステップS202)。深夜時間帯であると判断した場合には、過去の湯の使用実績に基づく学習結果として、一日の湯の使用量が多いか否か(使用すると予測される熱量が多いか否か)を判断する(ステップS203)。
使用されると予測される熱量が多いと判断した場合には、比較的高い沸き上げ温度Aを設定し(本例では90℃に設定し)(ステップS204)、貯湯タンク1内に所定量の高温の湯を沸き上げ完了するまで(ステップS205)、ヒートポンプ装置2を運転する(ステップS206)。
このとき、制御装置100は、切替バルブ17を制御して経路を供給配管18側とする。したがって、図示しない循環ポンプにより吸入口13から循環回路16に流入した貯湯タンク1下部の水は、ヒートポンプ装置2により設定温度Aに加熱された後、上部吐出口14から貯湯タンク1内に戻り、貯湯タンク1の上部から順次貯湯されていく。
そして、所定量の高温の湯の沸き上げが完了したら、ヒートポンプ装置2の運転を停止し(ステップS207)、リターンする。
ステップS203において使用されると予測される熱量が少ないと判断した場合には、沸き上げ温度Aより低い沸き上げ温度Bを設定し(本例では65℃に設定し)(ステップS208)、貯湯タンク1内に所定量の高温の湯を沸き上げ完了するまで(ステップS209)、ヒートポンプ装置2を運転する(ステップS210)。
なお、本例では、65℃以上の湯を高温の湯とし、65℃未満の湯を中温の湯としている。
このとき、ステップS206の場合と同様に、制御装置100は、切替バルブ17を制御して経路を供給配管18側とする。したがって、図示しない循環ポンプにより吸入口13から循環回路16に流入した貯湯タンク1下部の水は、ヒートポンプ装置2により設定温度Bに加熱され高温の湯となった後、上部吐出口14から貯湯タンク1内に戻り、貯湯タンク1の上部から順次貯湯されていく。
そして、所定量の高温の湯の沸き上げが完了したら、ヒートポンプ装置2の運転を停止し(ステップS207)、リターンする。
すなわち、深夜時間帯には、ステップS203〜S210のフローに従って、ユーザの一日の湯の使用予測量に基づいて設定された温度の高温の湯を貯湯タンク1の上部から貯湯していく。なお、本例では、一日の湯の使用予測量に基づいて、ヒートポンプ装置2が沸き上げる高温の湯の温度を2段階に切り替え変更したが、3段階以上に切り替え変更するものであってもよいし、連続的に変更するものであってもよい。
制御装置100は、ステップS202において深夜時間帯でないと判断した場合には、出湯検出手段である流量カウンタ30からの情報に基づいて、使用側端末で出湯がなされているか否か(出湯が開始されたか否か)判断する(ステップS211)。使用側端末で出湯がなされていると判断した場合には、沸き上げ温度Cを設定し(本例では60℃に設定し)、ヒートポンプ装置2を運転する(ステップS212)。
このとき、制御装置100は、切替バルブ17を制御して経路を第2給湯配管24側とする。したがって、図示しない循環ポンプにより吸入口13から循環回路16に流入した貯湯タンク1下部の水は、ヒートポンプ装置2により設定温度Cに加熱され中温の湯となった後、第2給湯配管24を介して、直接(貯留されることなく)使用側端末側に送られる。
使用側端末側に送られた中温の湯は、混合バルブ29の下流側で出湯設定温度の湯となるように開度比を制御された混合バルブ29により、必要に応じて水が混合された後、使用側端末から出湯される。
ヒートポンプ装置2により加熱された中温の湯の流量に対し、第2給湯配管24から混合バルブ25を通過する中温の湯の流量が大きい場合(使用側端末での要求量が多い場合)には、不足分は貯湯タンク1内の中間部に貯留された中温の湯が補充される。
すなわち、導入口11から貯湯タンク1内に印加される水圧により、中間導出口21から第3給湯配管27を介して中温の湯が導出され、接続点26において、第2給湯配管24を流れるヒートポンプ装置2で沸き上げられた中温の湯に、自然に混合される。
なお、貯湯タンク1内の中間部に貯留される中温の湯は、貯湯タンク1内に貯湯された高温の湯が放熱冷却した場合、あるいは、貯湯タンク1の内部もしくは外部に設けられた図示しない熱交換手段により高温の湯が熱交換され冷却した場合に生成されるものである。
ヒートポンプ装置2により加熱された中温の湯の流量に対し使用側端末での要求量が多いときに、貯湯タンク1内の中間部に貯留された中温の湯がない場合には、制御装置100は、混合バルブ25を制御して第1給湯配管23を介して貯湯タンク1内の高温の湯を導出し、第2給湯配管24を流れるヒートポンプ装置2により加熱された中温の湯に混合する。
使用側端末が絞られる等して、ヒートポンプ装置2により加熱された中温の湯の流量に対し、混合バルブ25を通過する中温の湯の流量が小さくなった場合には、ヒートポンプ装置2により加熱された中温の湯の一部(余剰分)は、第3給湯配管27を介して貯湯タンク1内の中間部に貯えることができる。
ステップS211において、流量カウンタ30からの情報に基づいて、使用側端末で出湯が停止されたと判断した場合には、湯切れのおそれがあるか否か判断する(ステップS213)。
ここで、湯切れの恐れがある場合とは、現時刻から深夜時間帯となるまでの間に、過去の実績に基づく同一時間帯における時間当たりの給湯量の学習結果より使用すると予測される熱量に対し、現時点において貯湯タンク1内の熱量が不足している場合(現時点における貯湯タンク1内の熱量では不足する可能性がある場合)を言う。
ステップS213において、湯切れのおそれ有りと判断した場合には、過去の湯の使用実績に基づく学習結果として、一日の湯の使用量が多いか否か(使用すると予測される熱量が多いか否か)を判断する(ステップS214)。
使用されると予測される熱量が多いと判断した場合には、沸き上げ温度Aを設定(本例では90℃に設定)するとともに、現時刻から深夜時間帯となるまでに必要な熱量を算出する(ステップS215)。そして、貯湯タンク1内に設定量の高温の湯を沸き上げて必要熱量を確保するまで(ステップS216)、ヒートポンプ装置2の運転を継続する(ステップS217)。
このとき、制御装置100は、切替バルブ17を制御して経路を第2給湯配管24側から供給配管18側に切り替える。したがって、図示しない循環ポンプにより吸入口13から循環回路16に流入した貯湯タンク1下部の水は、ヒートポンプ装置2により設定温度Aに加熱された後、上部吐出口14から貯湯タンク1内に戻り、貯湯タンク1の上部から順次貯湯されていく。
ここで、制御装置100は、ヒートポンプ装置2の沸き上げ能力を変更し(上昇させ)、沸き上げ温度を温度Cから温度Aに変更している。したがって、吸入口13から循環回路16に流入する流量を低下させることなく沸き上げ温度を変更することができ、速やかに貯湯することができる
そして、高温の湯を沸き上げ貯湯タンク1内に必要熱量を確保したら、ヒートポンプ装置2の運転を停止し(ステップS218)、リターンする。
ステップS214において使用されると予測される熱量が少ないと判断した場合には、沸き上げ温度Bを設定(本例では65℃に設定)するとともに、現時刻から深夜時間帯となるまでに必要な熱量を算出する(ステップS219)。そして、貯湯タンク1内に設定量の高温の湯を沸き上げて必要熱量を確保するまで(ステップS220)、ヒートポンプ装置2の運転を継続する(ステップS221)。
このとき、制御装置100は、切替バルブ17を制御して経路を第2給湯配管24側から供給配管18側に切り替える。したがって、図示しない循環ポンプにより吸入口13から循環回路16に流入した貯湯タンク1下部の水は、ヒートポンプ装置2により設定温度Bに加熱された後、上部吐出口14から貯湯タンク1内に戻り、貯湯タンク1の上部から順次貯湯されていく。
制御装置100は、ステップS221では、ステップS217の場合と同様に、ヒートポンプ装置2の沸き上げ能力を変更し(上昇させ)、沸き上げ温度を温度Cから温度Bに変更している。したがって、吸入口13から循環回路16に流入する流量を低下させることなく沸き上げ温度を変更することができ、速やかに貯湯することができる
そして、高温の湯を沸き上げ貯湯タンク1内に必要熱量を確保したら、ヒートポンプ装置2の運転を停止し(ステップS218)、リターンする。
すなわち、ステップS214〜S221のフローでは、深夜時間帯となるまでに必要な熱量を貯湯タンク1内に貯える。そして、この熱量確保は、深夜時間帯における貯湯(ステップS203〜S210のフローによる貯湯)と同じ温度の貯湯により行なわれるので、貯湯タンク1内の湯の層を乱すことを防止できる。
したがって、深夜時間帯にヒートポンプ装置2が沸き上げる高温の湯の温度を、一日の湯の使用予測量に基づいて2段階に切り替え変更するのではなく、3段階以上に切り替え変更したり、連続的に変更したりする場合には、ステップS214〜S221においても同様に変更することが好ましい。深夜時間帯での沸き上げ貯湯温度と、深夜時間帯以外の直接給湯に引き続く沸き上げ貯湯温度とを同一とすることが好ましい。
なお、制御装置100は、ステップS213〜S221を実行している間に、出湯検出手段である流量カウンタ30からの情報に基づいて、使用側端末で出湯が開始されたことを検知した場合には、ステップS212に戻り、ヒートポンプ装置2を運転して、第2給湯配管を介した直接出湯を行なう。
ここで、上述の構成および制御フローに基づく本実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例について図3〜図9を用いて説明する。なお、図3〜図9では、湯もしくは水が流通する経路は実線で、流通しない経路は破線で示している。
図3に示すように、深夜時間帯には、安価な深夜電気を用いヒートポンプ装置2により加熱して生成された高温(65℃〜90℃)の湯を供給配管18の経路で貯湯タンク1の上部から貯めていく。
そして、深夜時間帯に使用側端末で出湯要求があった場合には、図4に示すように、貯湯タンク1内の中間部に貯留された中温の湯を取り出して、設定温度と一致するように混合バルブ29により水を混合して出湯する。
ここで、貯湯タンク1内に取り出せる中温の湯がなかったり、なくなったりした場合には、図5に示すように、混合バルブ25を切り替えて、貯湯タンク1内の上部に貯留された高温の湯を取り出して、設定温度と一致するように混合バルブ29により水を混合して出湯する。
一方、深夜時間帯以外の給湯使用時には、図6に示すように、ヒートポンプ装置2を運転して高効率な中温の湯(本例では60℃の湯)を沸き上げ、第2給湯配管24を介して使用側端末へ送る。このとき、設定温度と一致するように混合バルブ29により水と混合し端末から出湯する。
ヒートポンプ装置2が加熱した中温の湯の流量が足りない場合には、図7に示すように、貯湯タンク1内の中間部に貯留された中温の湯を取り出して、ヒートポンプ装置2が加熱した中温の湯と混合して使用する。
また、貯湯タンク1内に取り出せる中温の湯がなかったり、なくなったりした場合には、図8に示すように、混合バルブ25を切り替えて、貯湯タンク1内の上部に貯留された高温の湯を取り出して、ヒートポンプ装置2が加熱した中温の湯と混合して使用する。
そして、使用側端末での出湯が停止され、貯湯タンク1内の貯留熱量が次の深夜時間帯の沸き上げまでには不充分であると判断した場合には、ヒートポンプ装置2の運転を継続しつつ沸き上げ能力を向上させ、図9に示すように、ヒートポンプ装置2により加熱して生成された高温の湯を供給配管18の経路で貯湯タンク1の上部から、深夜時間帯となるまでに必要な量となるまで貯めていく。
なお、深夜時間帯以外の使用側端末への直接出湯時には、ヒートポンプ装置2が起動して安定状態となるまでの間、充分な熱量が第2給湯配管24を介して使用側端末に供給できない場合には、図7もしくは図8に示すように、貯湯タンク1内の湯を混合して供給すればよい。
このときにも、貯湯タンク1内からの湯の取り出しは、上部からの高温の湯より中間部からの中温の湯を優先することが好ましい。
上述の構成および作動によれば、制御装置100は、ヒートポンプ装置2により沸き上げられた湯を貯湯タンク1内に貯えるときには、沸き上げ温度を高温として、供給配管18を介して貯湯タンク1内に供給する。また、ヒートポンプ装置2により沸き上げられた湯を直接使用側端末に給湯するときには、沸き上げ温度を中温として、第2給湯配管24を介して使用側端末に給湯する。また、貯湯タンク1内から使用側端末に給湯するときには、中温の湯を高温の湯より優先して給湯する。
したがって、ヒートポンプ装置2により沸き上げられた湯を貯湯タンク1内に貯えるときには、高温の湯を上部から貯えることができるので、貯湯タンク1を小型化することができる。
また、ヒートポンプ装置2により沸き上げられた湯を直接使用側端末に給湯するときには、ヒートポンプ装置2により中温の湯を沸き上げ、使用側端末に供給することができる。ヒートポンプ装置2は、一般的に沸き上げ温度(加熱後温度)を低くするほどエネルギー効率が良好となる。したがって、ヒートポンプ装置2から直接使用側端末に給湯するときのエネルギー効率を、高温の湯を沸き上げて給湯する場合より向上することができる。
さらに、貯湯タンク1内から使用側端末に給湯するときには、中温の湯の給湯が優先して行なわれ、中温の湯が不足するような場合には高温の湯の給湯を行なうことができる。したがって、貯湯タンク1内の中温の湯を有効利用することができ、一層効率が向上する。
このようにして、貯湯タンク1を小型化しつつ、エネルギー効率を更に向上することができる。
また、ヒートポンプ装置2を運転して中温の湯を沸き上げ第2給湯配管24を介して使用側端末に給湯する熱量が、使用側端末において要求される熱量に対し不足するときには、不足分の熱量を貯湯タンク1内から使用側端末に給湯することができる。したがって、貯湯タンク1内に生成してしまった中温の湯を有効利用することができる。
また、深夜時間帯以外に貯湯タンク1内の熱量が不足している場合には、使用側端末への直接給湯が終了したときに、ヒートポンプ装置2を停止することなく、貯湯タンク1内への高温の湯の貯湯を行なうことができる。したがって、不足分を補う貯湯のためにヒートポンプ装置2が再起動されることを抑制でき、エネルギー効率を一層向上することができる。
また、制御装置100は、深夜時間帯にヒートポンプ装置2が沸き上げ貯湯する高温の湯の温度、および深夜時間帯以外に中温水直接出湯に引き続きヒートポンプ装置2が沸き上げ貯湯する高温の湯の温度を、使用側端末に給湯される1日分の熱量の予測値に応じて変更している。したがって、ヒートポンプ装置2は、昼夜とも高温領域のなかでも極力低温の沸き上げ運転を行なうようになっており、高いエネルギー効率を得ることができる。
また、深夜時間帯以外に中温水直接出湯に引き続きヒートポンプ装置2が沸き上げ貯湯する高温の湯の量を、貯湯タンク1内の同一時間帯の時間当たり給湯量に基づいて不足熱量を予測し設定している。したがって、比較的電力コストが高い時間帯に沸き上げ過ぎることを防止できる。
(他の実施形態)
上記一実施形態では、使用側端末からの出湯を検知する出湯検知手段は流量カウンタ30であったが、これに限定されるものではない。例えば、フロースイッチであってもよいし、温度センサや圧力センサであってもよい。また、使用側端末からの出湯を検知することができるのであれば、設置箇所も給湯配管に限定されるものではない。
また、上記一実施形態では、電力コストが比較的高価な時間帯にヒートポンプ装置により中温の湯の直接出湯や、これに引き続く高温の湯の補給貯湯を行ない、電力コストが比較的安価な時間帯にヒートポンプ装置による高温の湯を沸き上げ貯湯を行なって、電力コストが比較的高価な時間帯にエネルギー効率を向上させていた。
しかし、ヒートポンプ装置2により中温の湯の直接出湯およびこれに引き続く高温の湯の補給貯湯を行なう時間帯と、ヒートポンプ装置2により高温の湯の貯湯のみを行なう時間帯とは、電力コストだけによって定まるものに限定されない。例えば、ヒートポンプ装置2により高温の湯の貯湯のみを行なう本発明で言うところの所定時間帯を、電力コストが安価な深夜時間帯と、その前の所定時間(例えば1時間)としてもかまわない。
また、使用側端末での湯の使用状態に基づいて、ヒートポンプ装置2により中温の湯の直接出湯およびこれに引き続く高温の湯の補給貯湯を行なう時間帯と、ヒートポンプ装置2により高温の湯の貯湯のみを行なう時間帯とを設定するものであってもよい。
例えば、電力コストが時間帯に寄らず一定の場合であれば、使用側端末における湯の使用量や使用頻度が多い時間帯に、ヒートポンプ装置により中温の湯の直接出湯や、これに引き続く高温の湯の補給貯湯を行ない、使用側端末における湯の使用量や使用頻度が少ない時間帯に、ヒートポンプ装置による高温の湯を沸き上げ貯湯を行なうものであってもよい。
また、常時(時間帯に係らず)、ヒートポンプ装置2により中温の湯の直接出湯およびこれに引き続く高温の湯の補給貯湯を行なうものであってもかまわない。
また、上記一実施形態では、使用側端末への中温の湯の直接給湯後、ヒートポンプ装置2を継続運転して貯湯タンク1内への高温の湯の貯湯を行なうときに、ヒートポンプ装置2の沸き上げ運転能力を変更して、中温の湯から高温の湯に切り替えていたが、循環回路を流れる水の流量を変更してヒートポンプ装置2が沸き上げる湯を中温の湯から高温の湯に切り替えるものであってもよい。これによれば、ヒートポンプ装置2が能力可変タイプでなくてもかまわない。
本発明を適用した一実施形態におけるヒートポンプ式給湯装置の概略構成を示す模式図である。 制御装置100の概略制御動作を示すフローチャートである。 一実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例を説明するための模式図である。 一実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例を説明するための模式図である。 一実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例を説明するための模式図である。 一実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例を説明するための模式図である。 一実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例を説明するための模式図である。 一実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例を説明するための模式図である。 一実施形態のヒートポンプ式給湯装置の作動例を説明するための模式図である。
符号の説明
1 貯湯タンク
2 ヒートポンプ装置
16 循環回路
17 切替バルブ
18 供給配管
23 第1給湯配管
24 第2給湯配管
27 第3給湯配管
30 流量カウンタ(出湯検知手段)
100 制御装置(制御手段)

Claims (8)

  1. 内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク(1)と、
    水を沸き上げて前記湯とするヒートポンプ装置(2)と、
    前記ヒートポンプ装置(2)による沸き上げ温度を、高温と、前記高温より低い中温とに選択的に切り替え制御する制御手段(100)と、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を前記貯湯タンク(1)内の上部に供給するための供給配管(18)と、
    前記貯湯タンク(1)内の前記上部から使用側端末に給湯するための第1給湯配管(23)と、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接前記使用側端末に給湯するための第2給湯配管(24)と、
    前記貯湯タンク(1)内の前記上部より低い中間部から前記使用側端末に給湯するための第3給湯配管(27)とを備え、
    前記制御手段(100)は、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を前記貯湯タンク(1)内に貯えるときには、前記沸き上げ温度を前記高温として、前記供給配管(18)を介して前記貯湯タンク(1)内に供給し、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接前記使用側端末に給湯するときには、前記沸き上げ温度を前記中温として、前記第2給湯配管(24)を介して前記使用側端末に給湯し、
    前記貯湯タンク(1)内から前記使用側端末に給湯するときには、前記第1給湯配管(23)を介した前記高温の湯の給湯より、前記第3給湯配管(27)を介した前記中温の湯の給湯を優先的に行なうことを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
  2. 前記第2給湯配管(24)を介して前記使用側端末に給湯する熱量が、前記使用側端末において要求される熱量に対し不足するときには、不足分の熱量を前記貯湯タンク(1)内から前記使用側端末に給湯することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式給湯装置。
  3. 前記制御手段(100)は、前記ヒートポンプ装置(2)から前記使用側端末への前記第2給湯配管(24)を介する給湯の停止を検知したときに、前記貯湯タンク(1)内の熱量が不足すると予測した場合には、前記ヒートポンプ装置(2)の運転を継続して前記沸き上げ温度を前記高温に変更し、沸き上げた高温の湯を前記供給配管(18)を介して前記貯湯タンク(1)内の前記上部に流入させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヒートポンプ式給湯装置。
  4. 前記制御手段(100)は、前記ヒートポンプ装置(2)の沸き上げる湯の温度を前記中温から前記高温に変更するときには、前記ヒートポンプ装置(2)の湯を沸き上げる能力を変更することを特徴とする請求項3に記載のヒートポンプ式給湯装置。
  5. 前記制御手段(100)は、前記使用側端末に対する過去の同一時間帯における時間当たり給湯量の学習値に基づいて、前記貯湯タンク(1)内の熱量の不足を予測することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のヒートポンプ式給湯装置。
  6. 前記制御手段(100)は、電力コストもしくは前記使用側端末への給湯状態に基づいて定まる所定時間帯では、前記使用側端末への給湯の有無に係らず、前記ヒートポンプ装置(2)による沸き上げ温度を前記高温とし、沸き上げられた高温の湯を、前記供給配管(18)を介して前記貯湯タンク(1)内に供給することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載のヒートポンプ式給湯装置。
  7. 前記制御手段(100)は、前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げる前記高温の湯の温度を、前記使用側端末に給湯される1日分の熱量の予測値に応じて変更することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載のヒートポンプ給湯装置。
  8. 内部に給湯用の湯を貯える貯湯タンク(1)と、
    水を沸き上げて前記湯とするヒートポンプ装置(2)と、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を前記貯湯タンク(1)内の上部に供給するための供給配管(18)と、
    前記貯湯タンク(1)内の前記上部から使用側端末に給湯するための第1給湯配管(23)と、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接前記使用側端末に給湯するための第2給湯配管(24)と、
    前記貯湯タンク(1)内の前記上部より低い中間部から前記使用側端末に給湯するための第3給湯配管(27)とを備えるヒートポンプ式給湯装置において、
    前記ヒートポンプ装置(2)による沸き上げ温度を、高温と、前記高温より低い中温とに選択的に切り替え制御するヒートポンプ式給湯装置用制御装置であって、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を前記貯湯タンク(1)内に貯えるときには、前記沸き上げ温度を前記高温として、前記供給配管(18)を介して前記貯湯タンク(1)内に供給し、
    前記ヒートポンプ装置(2)により沸き上げられた湯を直接前記使用側端末に給湯するときには、前記沸き上げ温度を前記中温として、前記第2給湯配管(24)を介して前記使用側端末に給湯し、
    前記貯湯タンク(1)内から前記使用側端末に給湯するときには、前記第1給湯配管(23)を介した前記高温の湯の給湯より、前記第3給湯配管(27)を介した前記中温の湯の給湯を優先的に行なうことを特徴とするヒートポンプ式給湯装置用制御装置。
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