JP2012207914A - 給湯装置 - Google Patents

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浩 中山
Shigeji Taira
繁治 平良
Takeharu Ando
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Abstract

【課題】加熱手段が貯湯タンクへ温水を補給する補給運転を行う給湯装置において、貯湯タンクからの放熱量を減少させ、エネルギー効率を向上させる。
【解決手段】給湯装置(10)は、貯湯タンク(25)と、取り込んだ水を加熱して貯湯タンク(25)へ供給する加熱手段(13)と、貯湯タンク(25)に残存する給湯用の温水の量である残湯量が下限湯量以下になると貯湯タンク(25)へ温水を補給する補給運転を加熱手段(13)に行わせる制御手段(50)とを備えている。制御手段(50)は、下限湯量を第1基準値に設定して加熱手段(13)の補給運転を制御する通常動作と、所定の切換条件が成立すると下限湯量を第1基準値よりも大きい第2基準値に設定して加熱手段(13)の補給運転を制御する湯量増加動作とを行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、貯湯タンクと、取り込んだ水を加熱して貯湯タンクへ供給する加熱手段とを備える給湯装置に関するものである。
従来より、貯湯タンクと、取り込んだ水を加熱して貯湯タンクへ供給する加熱手段とを備える給湯装置が知られている。この種の給湯装置が、特許文献1に開示されている。特許文献1の給湯装置は、全量沸き上げ運転と湯切れ追い焚き運転とを行うことができるように構成されている。全量沸き上げ運転は、深夜の時間帯に行われる。一方、湯切れ追い焚き運転は、貯湯タンクに残存する給湯用の温水の量である残湯量が下限湯量以下になると実行される。残湯量が下限湯量以下になっているか否かは、貯湯タンクの所定の温度センサの計測値が所定の温度以下になっているか否かによって判断される。
特開2003−194405号公報
ところで、従来の給湯装置では、給湯用の温水の必要量が多くなるとき(例えば浴槽への湯張りを行うとき)であっても、残湯量がゼロになる湯切れが生じないような値に、残湯量の下限湯量が設定されていた。つまり、例えば浴槽への湯張りに必要な湯量が常に貯湯タンク内に確保されるように、残湯量の下限湯量が比較的大きな値に設定されていた。このため、貯湯タンク内の残湯量が比較的多い量に維持されるので、貯湯タンクからの放熱量が常に多くなり、給湯装置のエネルギー効率を低下させていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱手段が貯湯タンクへ温水を補給する補給運転を行う給湯装置において、貯湯タンクからの放熱量を減少させ、エネルギー効率を向上させることにある。
第1の発明は、給湯用の温水を蓄える貯湯タンク(25)と、取り込んだ水を加熱して上記貯湯タンク(25)へ供給する加熱手段(13)と、上記貯湯タンク(25)に残存する給湯用の温水の量である残湯量が下限湯量以下になると上記貯湯タンク(25)へ温水を補給する補給運転を上記加熱手段(13)に行わせる制御手段(50)とを備え、上記制御手段(50)は、上記下限湯量を第1基準値に設定して上記加熱手段(13)の補給運転を制御する通常動作と、所定の切換条件が成立すると該下限湯量を上記第1基準値よりも大きい第2基準値に設定して該加熱手段(13)の補給運転を制御する湯量増加動作とを行う給湯装置(10)である。
第1の発明では、制御手段(50)が通常動作と湯量増加動作とを行う。通常動作では、下限湯量が第1基準値に設定され、残湯量が第1基準値以下になると補給運転が行われる。一方、湯量増加動作では、下限湯量が第1基準値よりも大きい第2基準値に設定され、残湯量が第2基準値以下になると補給運転が行われる。つまり、この第1の発明では、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことが可能である。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側へ供給される温水の熱量(以下、給湯負荷という)が1日のうちで最大となる時間として想定されたピーク時間を含む所定の時間帯に亘ってだけ、上記湯量増加動作を行うように上記切換条件が設定されている。
第2の発明では、ピーク時間を含む所定の時間帯(以下、ピーク時間帯という)だけ制御手段(50)が湯量増加動作を行う。残湯量の下限湯量は、ピーク時間帯には第2基準値に設定され、ピーク時間帯以外の時間帯には第2基準値よりも小さい第1基準値に設定される。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記制御手段(50)では、現在の時刻が基準時刻になることが上記切換条件になっている。
第3の発明では、現在の時刻が基準時刻になるまでは、制御手段(50)が通常動作を行う。そして、現在の時刻が基準時刻になると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。
第4の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記制御手段(50)では、上記通常動作中において上記残湯量が上限湯量に達している状態から該残湯量が最初に上記下限湯量以下になることが上記切換条件になっている。
第4の発明では、残湯量が上限湯量に達している状態から残湯量が最初に第1基準値以下になるまで、制御手段(50)が通常動作を行う。そして、残湯量が最初に第1基準値以下になると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。
第5の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達することが上記切換条件になっている。
第5の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達するまで、制御手段(50)が通常動作を行う。そして、その積算値が切換判定値に達すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。
第6の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過することが上記切換条件になっている。
第6の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過するまで、制御手段(50)が通常動作を行う。そして、積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。
第7の発明は、上記第1の発明において、上記制御手段(50)では、上記湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されることが上記切換条件になっている。
第7の発明では、湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されるまで、制御手段(50)が通常動作を行う。そして、切換指令が使用者から入力されると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。この第7の発明では、給湯用の温水の必要量を把握している使用者が、湯量増加動作への切り換えを行うことができる。
第8の発明は、上記第3の発明において、上記貯湯タンク(25)の利用側には浴槽(30)が接続され、上記浴槽(30)への湯張りの開始時刻又は終了時刻が、使用者によって入力可能に構成される一方、上記制御手段(50)は、入力された開始時刻又は終了時刻の所定時間前の時刻を上記基準時刻に設定する。
第8の発明では、使用者が入力した湯張りの開始時刻又は終了時刻の所定時間前の時刻になると、制御手段(50)が通常動作から湯量増加動作への切り換えを行う。つまり、湯張りの開始時刻又は終了時刻に応じて、湯量増加動作への切り換えが行われる。
第9の発明は、上記第1乃至第7の何れか1つの発明において、上記貯湯タンク(25)の利用側には浴槽(30)が接続される一方、上記制御手段(50)では、上記第2基準値が上記浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定されている。
第9の発明では、湯量増加動作の下限湯量である第2基準値が、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定されている。湯量増加動作では、残湯量が第2基準値以下になると補給運転が行われるので、残湯量が概ね湯張りに必要な給湯量以上に維持される。
第10の発明は、上記第1乃至第8の何れか1つの発明において、上記加熱手段(13)は、水の加熱能力が可変に構成される一方、上記制御手段(50)は、上記湯量増加動作中の加熱能力を上記通常動作よりも高くする。
第10の発明では、湯量増加動作中には、加熱手段(13)の加熱能力が通常動作よりも高くなっている。このため、湯量増加動作では、補給運転の際に単位時間当たりに貯湯タンク(25)へ供給される温水の熱量が通常動作に比べて大きくなる。従って、湯量増加動作では、通常動作に比べて、貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が多くなる。
第11の発明は、上記第1乃至第8の何れか1つの発明において、上記加熱手段(13)は、水の加熱能力が可変に構成される一方、上記制御手段(50)は、上記残湯量が少ないほど上記加熱能力が高くなるように上記湯量増加動作中の加熱能力を調節する。
第11の発明では、残湯量が少ないほど加熱手段(13)の加熱能力が高くなるように、湯量増加動作中の加熱能力が調節される。このため、湯量増加動作の補給運転では、残湯量が少ないほど単位時間当たりに貯湯タンク(25)へ供給される温水の熱量が大きくなるので、残湯量が少ないほど貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が多くなる。
第12の発明は、上記第1乃至第11の何れか1つの発明において、上記制御手段(50)が、昼間の時間帯の上記補給運転では上記残湯量が上記貯湯タンク(25)の容量よりも小さい所定値に達すると該補給運転を終了させる。
第12の発明では、昼間の時間帯の補給運転の際は、残湯量が貯湯タンク(25)の容量よりも小さい所定値に達すると、制御手段(50)が補給運転を終了させる。つまり、昼間の時間帯に補給運転では、残湯量が貯湯タンク(25)の容量に達する前に補給運転が終了する。
本発明によれば、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことが可能である。湯量増加動作の下限湯量は、通常動作の下限湯量よりも多くなっている。このため、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときには下限湯量が第1基準値の通常動作を行って、給湯用の温水の必要量が多いときには下限湯量が第2基準値の湯量増加動作を行うように、切換条件を設定することによって、下限湯量を変更できない従来の給湯装置に比べて、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を減少させることができる。従って、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができるので、給湯装置(10)のエネルギー効率を向上させることができる。
また、上記第2の発明によれば、残湯量の下限湯量が、ピーク時間帯には第2基準値に設定され、ピーク時間帯以外の時間帯には第2基準値よりも小さい第1基準値に設定されるようにしている。従って、ピーク時間帯には湯切れを生じにくくすることができ、ピーク時間帯以外の時間帯には貯湯タンク(25)内の温水量を減少させて貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができる。
また、上記第2の発明では、ピーク時間帯の開始時刻において、残湯量が第2基準値を下回っている場合には補給運転が行われる。そして、この補給運転によって、貯湯タンク(25)には、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量がある程度確保される。
ここで、従来の給湯装置では、電気料金の安い深夜時間帯の補給運転によって、貯湯タンク(25)に給湯用の温水の利用側への供給量の1日分が蓄えられるようにしている。このため、貯湯タンク(25)の容量が利用側への供給量の1日分を基準に設定されており、貯湯タンク(25)が大型化していた。
これに対して、この第2の発明では、ピーク時間帯の前から、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量を確保しておく必要がない。このため、深夜時間帯に蓄えておく給湯用の温水量を減少させることができるので、貯湯タンク(25)のコンパクト化を図ることができる。
また、第3の発明では、現在の時刻が基準時刻になると制御手段(50)が湯量増加動作を行うようにしている。ところで、例えば一般家庭では、浴槽への湯張りを行う夕方から夜にかけての給湯負荷が大きく、給湯負荷が大きくなる時間帯はおおよそ決まっている。従って、給湯負荷が大きくなる時間帯を考慮して基準時刻を設定することで、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
また、第4の発明では、残湯量が上限湯量に達している状態から残湯量が最初に第1基準値以下になると制御手段(50)が湯量増加動作を行う。ところで、例えば一般家庭では、朝から夕方にかけての給湯負荷はそれほど大きくなく、その間に貯湯タンク(25)から利用側へ供給される湯量(以下、使用湯量という)は、日によって大きく変化しない。従って、給湯負荷が大きくなる夕方までの使用湯量を考慮して、通常動作の下限湯量である第1基準値を設定することで、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
また、第5の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。つまり、所定の時刻からの使用湯量が切換判定値に達すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。従って、給湯負荷が大きくなる夕方までの使用湯量を考慮して、切換判定値を設定することで、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
また、第6の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。つまり、所定の時刻からの使用湯量が切換判定値に達した時点から所定時間経過すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。従って、給湯負荷が大きくなる時刻までの使用湯量を考慮して、切換判定値を設定することで、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
また、上記第7の発明では、湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されることを切換条件にしているので、給湯用の温水の必要量を把握している使用者が、湯量増加動作への切り換えを行うことができる。このため、使用者の給湯用の温水の使用状況に応じて、貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を的確に調節することができる。また、使用者が普段は多量の給湯用の温水を使用しない時間帯に多量の温水を使用する場合であっても、使用者が湯量増加動作への切換指令を行うことで、湯切れが生じることを防止することができる。
また、上記第8の発明では、湯張りの開始時刻又は終了時刻に応じて、湯量増加動作への切り換えが行われるようにしている。このため、1日のうちで給湯用の温水の必要量が多い湯張りの時間に合わせて、貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を的確に調節することができる。また、使用者が普段は湯張りをしない時間帯に湯張りをする場合であっても、使用者の入力に基づいて湯量増加動作への切換時間が決定されるので、湯張り時に湯切れが生じることを防止することができる。
また、第9の発明では、第2基準値を浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定することで、湯量増加動作において残湯量が概ね湯張りに必要な給湯量以上に維持されるようにしている。このため、湯量増加動作中に湯張りを行う場合に湯切れが生じることを防止することができる。
また、上記第10の発明では、湯量増加動作中の加熱手段(13)の加熱能力を通常動作中よりも高くしているので、湯量増加動作の補給運転においては、貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が、通常動作に比べて多くなる。このため、湯量増加動作において、給湯用の温水の利用側への給湯量が加熱手段(13)から供給される温水量よりも多くなって残湯量が減少する場合であっても、残湯量を速やかに第2基準値に戻すことができる。
また、上記第11の発明によれば、湯量増加動作において、残湯量が少ないほど貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が多くなるように補給運転が行われるようにしている。このため、湯量増加動作において残湯量が減少する場合であっても、残湯量が少なくなるほど、残湯量の単位時間当たりの減少量を少なくすることができるので、湯切れを生じにくくすることができる。
また、上記第12の発明では、昼間の時間帯の補給運転においては、残湯量が貯湯タンク(25)の容量に達する前に補給運転が終了するようにしている。ここで、昼間の時間帯は電気料金が夜間に比べて高くなっている。このため、昼間の時間帯に残湯量が貯湯タンク(25)の容量に達するまで補給運転を行う場合に比べて、昼間の補給運転における1回当たりの電気料金を低減させることができる。
本実施形態に係る給湯装置の概略構成図である。 給湯装置における給湯負荷の一例を示す図表である。 本実施形態に係る給湯装置において通常動作の補給運転における残湯量の変化を示す貯湯タンクの断面図である。 本実施形態に係る給湯装置において湯量増加動作の補給運転における残湯量の変化を示す貯湯タンクの断面図である。 本実施形態の変形例1に係る給湯装置における切換条件を説明するための貯湯タンクの断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の給湯装置(10)は、貯湯ユニット(20)と加熱ユニット(40)とを備えている。貯湯ユニット(20)と加熱ユニット(40)とは室外に設置され、後述する循環流路(21)を構成する配管によって接続されている。また、この給湯装置(10)には、給湯装置(10)の運転状態を制御するコントローラ(50)が設けられている。
貯湯ユニット(20)は、縦長で円筒形の密閉容器状に形成された貯湯タンク(25)を備えている。貯湯タンク(25)には、比較的小型のタンク(例えば、容量が100リットルから200リットルの範囲のタンク)が用いられている。貯湯タンク(25)には、給水口(26)と出湯口(27)と取水口(28)と入湯口(29)とが形成されている。給水口(26)と取水口(28)とは、貯湯タンク(25)の底部に形成されている。出湯口(27)は、貯湯タンク(25)の頂部に形成されている。入湯口(29)は、貯湯タンク(25)の側壁の上部に形成されている。
貯湯タンク(25)には、上側から所定のピッチで第1温度センサ(24a)、第2温度センサ(24b)、及び第3温度センサ(24c)が設けられている。これらの温度センサ(24a,24b,24c)は、貯湯ユニット(20)内に残存する給湯用の温水の量である残湯量を検知するための残量検知器を構成している。温度センサ(24)の数は単なる例示である。なお、本明細書において「給湯用の温水」とは、所定温度(例えば80℃)以上の温水を意味している。
貯湯タンク(25)の給水口(26)には、市水を貯湯タンク(25)に供給するための給水流路(31)の出口端が接続されている。給水流路(31)からは、複数の給水分岐流路(32)が分岐している。各給水分岐流路(32)は、混合弁(35)に接続されている。一方、貯湯タンク(25)の出湯口(27)には、給湯流路(36)の入口端が接続されている。給湯流路(36)は、複数の給湯分岐流路(37)に分岐している。各給湯分岐流路(37)は、混合弁(35)に接続されている。各混合弁(35)には、給水分岐流路(32)と給湯分岐流路(37)とが1本ずつ接続されている。
なお、貯湯タンク(25)の給水口(26)には、給水流路(31)から水圧が常に作用しており、貯湯タンク(25)は常に水で満たされている。貯湯タンク(25)では、上方の水ほど温度が高くなっている。
混合弁(35)には、3つのポートが形成されている。混合弁(35)は、第1のポートへ流入した水と第2のポートへ流入した水とを混合して第3のポートから送出するように構成されている。混合弁(35)は、第1のポートへ流入する水と第2のポートへ流入する水との流量割合を変更可能に構成されている。混合弁(35)では、第1ポートに給水分岐流路(32)が接続され、第2ポートに給湯分岐流路(37)が接続され、第3ポートには風呂場の浴槽(30)や台所や洗面台などの利用側へ延びる利用側流路(39)が接続されている。なお、図1では、洗面台用と台所用の分岐流路(32b,37b)、利用側流路(39b)及び混合弁(35b)をひとまとめて記載しているが、実際には洗面台用と台所用との分岐流路(32,37)、利用側流路(39)及び混合弁(35)が別々に存在している。
貯湯タンク(25)には、取水口(28)に循環流路(21)の入口端が接続され、入湯口(29)に循環流路(21)の出口端が接続されている。循環流路(21)は、貯湯ユニット(20)と加熱ユニット(40)とに跨って設けられている。
循環流路(21)には、取水口(28)と貯湯ユニット(20)の出口の位置との間に、いわゆる積層ポンプにより構成されたポンプ機構(14)が設けられている。また、循環流路(21)には、後述する水熱交換器(43)が接続されている。循環流路(21)では、水熱交換器(43)の上流に入水用温度センサ(22)が設けられ、水熱交換器(43)の下流に出湯用温度センサ(23)が設けられている。循環流路(21)は、ポンプ機構(14)によって貯湯ユニット(20)から送り出された水が、加熱ユニット(40)を通過した後に貯湯ユニット(20)に戻ってくるように構成されている。
加熱ユニット(40)は、圧縮機(41)と空気熱交換器(42)と水熱交換器(43)と膨張弁(44)とが設けられた冷媒回路(45)を備えている。冷媒回路(45)には、冷媒として二酸化炭素(CO)が充填されている。また、加熱ユニット(40)には、空気熱交換器(42)に室外空気を送る室外ファン(46)が設けられている。なお、冷媒回路(45)に充填される冷媒はフロン系冷媒であってもよい。
冷媒回路(45)では、圧縮機(41)の吐出側が水熱交換器(43)に接続され、圧縮機(41)の吸入側が空気熱交換器(42)に接続されている。また、空気熱交換器(42)と水熱交換器(43)との間に膨張弁(44)が配置されている。
圧縮機(41)は、運転容量が可変に構成されている。圧縮機(41)には、インバータを介して電力が供給される。圧縮機(41)は、インバータの出力周波数を変化させることによって、その運転容量を段階的に調節することができるように構成されている。圧縮機(41)の運転容量は、複数段階(例えば8段階)に調節可能に構成されている。
空気熱交換器(42)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器により構成されている。空気熱交換器(42)は、冷媒を室外空気と熱交換させる。また、膨張弁(44)は、開度可変の電動膨張弁として構成されている。
また、水熱交換器(43)は、いわゆるプレート式熱交換器により構成されており、互いに仕切られた第1流路(43a)と第2流路(43b)とを複数ずつ備えている。水熱交換器(43)は、第1流路(43a)の流体と第2流路(43b)の流体との間で熱交換を行うことができるように構成されている。第1流路(43a)は、循環流路(21)に接続されている。第1流路(43a)には、貯湯タンク(25)の底部から取水した水が流入する。一方、第2流路(43b)は、冷媒回路(45)に接続され、圧縮機(41)と膨張弁(44)との間に配置されている。第2流路(43b)には、圧縮機(41)から吐出された高温高圧の冷媒が流入する。
水熱交換器(43)では、圧縮機(41)及びポンプ機構(14)をそれぞれ運転させることによって、第2流路(43b)を流れる冷媒が第1流路(43a)を流れる水に対して放熱し、第1流路(43a)を流れる水が第2流路(43b)を流れる冷媒によって加熱される。この給湯装置(10)では、このように圧縮機(41)及びポンプ機構(14)をそれぞれ運転させることによって、貯湯タンク(25)内に温水を供給する補給運転(いわゆる沸増運転)が行われる。なお、補給運転についての詳細は後述する。この実施形態では、加熱ユニット(40)及び循環流路(21)が、貯湯タンク(25)から取水した水を加熱してから貯湯タンク(25)へ戻す加熱手段(13)を構成している。
〈コントローラの構成〉
コントローラ(50)は、制御手段を構成しており、湯量制御部(51)と加熱能力制御部(52)とを備えている。湯量制御部(51)は、貯湯ユニット(20)内の残湯量を調節することができるように構成されている。また、加熱能力制御部(52)は、加熱ユニット(40)の水熱交換器(43)における水の加熱能力を調節することができるように構成されている。
なお、コントローラ(50)には、温度センサ(24a,24b,24c)、入水用温度センサ(22)、及び出湯用温度センサ(23)の計測値が入力される。また、この給湯装置(10)には、浴槽(30)への湯張りの開始指令を使用者が入力する湯張入力部等が設けられた操作パネル(55)が設けられている。操作パネル(55)は、コントローラ(50)に接続されている。
湯量制御部(51)は、貯湯ユニット(20)内の残湯量が下限湯量以下になっていることを検知した場合に補給運転の実行を判断するように構成されている。湯量制御部(51)は、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことができるように構成されている。
具体的に、通常動作では、下限湯量が、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Xリットル)に等しい第1基準値になっている。第1基準値は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量未満の値である。湯量制御部(51)は、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、残湯量が第1基準値以下になったと判断して、補給運転の実行を判断する。つまり、通常動作では、制御手段(50)が、下限湯量を第1基準値に設定して補給運転の開始を判断している。
また、通常動作では、上限湯量が、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Yリットル)に等しい第1上限基準値になっている。湯量制御部(51)は、補給運転の実行中に、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、残湯量が第1上限基準値以上になったと判断して、補給運転を終了させる。
一方、湯量増加動作では、下限湯量が、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Yリットル)に等しい第2基準値になっている。第2基準値は、第1上限基準値に等しく、第1基準値よりも大きい値である。また、第2基準値は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上の値である。湯量制御部(51)は、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、残湯量が第2基準値以下になったと判断して、補給運転の実行を判断する。つまり、湯量増加動作では、制御手段(50)が、下限湯量を第2基準値に設定して補給運転の開始を判断している。
また、湯量増加動作では、上限湯量が、第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Zリットル)に等しい第2上限基準値になっている。湯量制御部(51)は、補給運転の実行中に、第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、残湯量が第2上限基準値以上になったと判断して、補給運転を終了させる。なお、通常動作と湯量増加動作において、補給運転の終了を判断するのに、入水用温度センサ(22)の計測値や出湯用温度センサ(23)の計測値を用いてもよい。
なお、通常動作においても湯量増加動作と同様に、湯量制御部(51)が、補給運転の実行中に、第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、補給運転を終了させるようにしてもよい。
この実施形態では、通常動作と湯量増加動作との何れにおいても、残湯量が貯湯タンク(25)の容量よりも小さい所定値に達すると補給運転を終了させる。つまり、貯湯タンク(25)を給湯用の温水で満たす全量沸き上げは行わない。
湯量制御部(51)では、1日に1回だけ通常動作から湯量増加動作への切り換えが行われる。湯量制御部(51)では、貯湯タンク(25)から利用側へ供給される温水の熱量(以下、給湯負荷という)が1日のうちで最大になる時間として想定されたピーク時間を含む、ピーク時間帯に合わせて、通常動作から湯量増加動作への切り換えが行われる。
ここで、1日の給湯負荷の時系列変化の一例を図2に示す。図2では、午後9時に給湯負荷が最大になっている。この給湯負荷が最大となっている時間には、浴槽(30)への湯張りが行われている。
この実施形態の湯量制御部(51)では、湯張りの開始から終了までの時間を給湯負荷のピーク時間として、そのピーク時間を含むピーク時間帯の開始から終了まで湯量増加動作が行われるようにしている。
具体的に、湯量制御部(51)では、ピーク時間が例えば午後9時から午後9時半までの時間に想定されている。湯量制御部(51)には、このピーク時間を基準に、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)とピーク時間帯の終了時刻(例えば午後10時30分)とが予め設定されている。なお、図2のような給湯負荷の場合、ピーク時間帯の開始時刻を例えば午後6時に設定することも可能である。
湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の開始時刻に通常動作から湯量増加動作に切り換わり、ピーク時間帯の終了時刻に湯量増加動作から通常動作に切り換わるように構成されている。湯量制御部(51)では、現在の時刻が予め設定されたピーク時間帯の開始時刻(基準時刻)になることが、通常動作から湯量増加動作へ切り換えを行う切換条件になっている。
なお、湯量制御部(51)は、操作パネル(55)において湯量増加動作の解除指令が使用者によって入力されると、湯量増加動作から通常動作への切り換えを行うように構成されていてもよい。
また、湯量制御部(51)は、給湯装置(10)による湯張りが終了すると、湯量増加動作から通常動作への切り換えを行うように構成されていてもよい。なお、この給湯装置(10)では、使用者が操作パネル(55)の湯張入力部への入力を行うと、浴槽(30)に対して設けられた混合弁(35a)が調節されて湯張りが行われる。
また、湯量制御部(51)は、操作パネル(55)の電源がオフになると、湯量増加動作から通常動作への切り換えを行うように構成されていてもよい。
なお、湯量制御部(51)は、電気料金が安い深夜の時間(例えば午前4時)に、いわゆる全量沸き上げの補給運転を行わせるように構成されている。全量沸き上げの補給運転は、貯湯タンク(25)が給湯用の温水で満たされるまで行われる。深夜の時間帯は、湯量制御部(51)が通常動作を実行しているが、この補給運転は、残湯量が第1基準値以下になっていなくても強制的に行われる。
加熱能力制御部(52)は、圧縮機(41)の運転容量を調節することによって加熱能力を制御するように構成されている。加熱能力制御部(52)は、通常動作中よりも湯量増加動作中の方が加熱能力を大きくするように構成されている。例えば、通常動作では、加熱能力制御部(52)は、運転容量が最大運転容量の半分程度の値になるようにインバータの出力周波数を調節する。一方、湯量増加動作では、加熱能力制御部(52)は、インバータの出力周波数を通常動作よりも大きい周波数に調節する。
−運転動作−
本実施形態の給湯装置(10)の補給運転について説明する。
補給運転は、圧縮機(41)及びポンプ機構(14)をそれぞれ運転させることによって行われる。圧縮機(41)を運転させると、冷媒回路(45)では、冷媒が循環して、高圧圧力が冷媒の臨界圧力よりも高くなる超臨界の冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクルでは、圧縮機(41)で冷媒が圧縮され、水熱交換器(43)で冷媒が第1流路(43a)の水によって冷却され、膨張弁(44)で冷媒が減圧されて、空気熱交換器(42)で冷媒が室外空気によって加熱される。水熱交換器(43)は放熱器として機能し、空気熱交換器(42)は蒸発器として機能する。冷媒回路(45)は、室外空気を熱源としたヒートポンプを構成する。
一方、ポンプ機構(14)を運転させると、貯湯タンク(25)内の水が循環流路(21)を循環する。循環流路(21)では、貯湯タンク(25)の底部の水が取水口(28)から取り込まれて、水熱交換器(43)の第1流路(43a)に流入する。水熱交換器(43)では、第1流路(43a)の水が第2流路(43b)を流れる冷媒によって加熱される。第1流路(43a)で加熱された水は、入湯口(29)から貯湯タンク(25)に戻る。
ここで、給湯装置(10)の1日の動作について説明する。
湯量制御部(51)は、午前0時から通常動作を行っている。湯量制御部(51)は、残湯量が第1基準値以下になっていなくても、例えば午前4時に全量沸き上げの補給運転の実行を判断する。全量沸き上げの補給運転が終了すると、貯湯タンク(25)は給湯用の温水で満たされた状態になる。
その後、湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)まで通常動作を継続する。通常動作では、図3に示すように、湯量制御部(51)が、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、給湯用の温水が第1温度センサ(24a)の高さまで減少していると判断して、補給運転を開始させる。
補給運転を行うと、利用側への給湯量がゼロであれば、貯湯ユニット(20)内の残湯量が増加してゆき、各温度センサ(24)の計測値が上昇してゆく。そして、湯量制御部(51)が、補給運転中に第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、図3に示すように、第2温度センサ(24b)の高さまで給湯用の温水が溜まっていると判断して、補給運転を終了させる。通常動作では、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になる度に行われる。
湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)になると、通常動作から切り換えて湯量増加動作を行う。湯量増加動作では、湯量制御部(51)が、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、図4に示すように、給湯用の温水が第2温度センサ(24b)の高さまで減少していると判断して、補給運転を開始させる。
補給運転を行うと、利用側への給湯量がゼロであれば、貯湯ユニット(20)内の残湯量が増加してゆき、各温度センサ(24)の計測値が上昇してゆく。そして、湯量制御部(51)が、補給運転中に第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、図4に示すように、第3温度センサ(24c)の高さまで給湯用の温水が溜まっていると判断して、補給運転を終了させる。湯量増加動作では、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になる度に行われる。
なお、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)に、残湯量が第2基準値以下であれば、直ちに補給運転が行われ、残湯量が増やされる。第2基準値は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上の値である。湯量増加動作では、ピーク時間前に湯張り以外の大きな給湯負荷が生じたとしても、残湯量が第2基準値以上に維持されるように補給運転が行われる。このため、湯量増加動作中に浴槽(30)への湯張りが実行されても、湯切れが生じることがない。
湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の終了時刻(例えば午後11時)になると、湯量増加動作から切り換えて通常動作を行う。
なお、湯量制御部(51)が、浴槽(30)の大きさや家族構成などに応じて、第2基準値を複数段階に設定することができるように構成されていてもよい。この場合、湯量制御部(51)には、複数の基準温度が設定される。基準温度が大きい値に設定されるほど、第2基準値は大きな値になる。
−実施形態の効果−
本実施形態では、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことが可能である。湯量増加動作の下限湯量は、通常動作の下限湯量よりも多くなっている。このため、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときには下限湯量が第1基準値の通常動作を行って、給湯用の温水の必要量が多いときには下限湯量が第2基準値の湯量増加動作を行うように、切換条件を設定することによって、下限湯量を変更できない従来の給湯装置に比べて、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を減少させることができる。従って、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができるので、給湯装置(10)のエネルギー効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、残湯量の下限湯量が、ピーク時間帯には第2基準値に設定され、ピーク時間帯以外の時間帯には第2基準値よりも小さい第1基準値に設定されるようにしている。従って、ピーク時間帯には湯切れを生じにくくすることができ、ピーク時間帯以外の時間帯には貯湯タンク(25)内の温水量を減少させて貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができる。
また、本実施形態では、ピーク時間帯の開始時刻において、残湯量が第2基準値を下回っている場合には補給運転が行われる。そして、この補給運転によって、貯湯タンク(25)には、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量がある程度確保される。
ここで、従来の給湯装置では、電気料金の安い深夜時間帯の補給運転によって、貯湯タンク(25)に給湯用の温水の利用側への供給量の1日分が蓄えられるようにしている。このため、貯湯タンク(25)の容量が利用側への供給量の1日分を基準に設定されており、貯湯タンク(25)が大型化していた。
これに対して、本実施形態では、ピーク時間帯の前から、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量を確保しておく必要がない。このため、深夜時間帯に蓄えておく給湯用の温水量を減少させることができるので、貯湯タンク(25)のコンパクト化を図ることができ、従来よりも狭いスペースに給湯装置(10)を設置することが可能になる。なお、本実施形態では、貯湯タンク(25)の容量が湯張りに必要な給湯量以上であればよい。
また、本実施形態では、第2基準値を浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定することで、湯量増加動作において残湯量が概ね湯張りに必要な給湯量以上に維持されるようにしている。このため、湯量増加動作中に湯張りを行う場合に湯切れが生じることを防止することができる。
−実施形態の変形例1−
実施形態の変形例1について説明する。この変形例1の湯量制御部(51)では、通常動作中において残湯量が上限湯量に達している状態から残湯量が最初に下限湯量以下になることが、通常動作から湯量増加動作への切換条件になっている。
具体的に、湯量制御部(51)では、通常動作において、深夜の時間帯に全量沸き上げの補給運転が強制的に行われ、図5に示すように、この補給運転の終了を判断する上限湯量(この変形例では、上限湯量は貯湯タンク(25)の容量に等しい)に残湯量が達する状態になる。そして、全量沸き上げの補給運転後に、貯湯タンク(25)から利用側へ温水が徐々に供給され、残湯量が減少してゆく。湯量制御部(51)は、図5に示すように、通常動作において残湯量が最初に第1基準値以下になると、補給運転を開始させる。湯量制御部(51)では、残湯量が最初に第1基準値以下になったことを検知したタイミングで、通常動作から湯量増加動作への切り換えが行われる。湯量増加動作への切り換え時の補給運転では、残湯量が第2上限基準値以上になるまで補給運転が継続される。
ところで、例えば一般家庭では、朝から夕方にかけての給湯負荷はそれほど大きくなく、その間の使用湯量は、日によって大きく変化しない。このため、この変形例1では、給湯負荷が大きくなる夕方までの使用湯量を考慮して、通常動作の下限湯量である第1基準値が設定されている。従って、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
−実施形態の変形例2−
実施形態の変形例2について説明する。この変形例2の湯量制御部(51)では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達することが切換条件になっている。つまり、所定の時刻からの給湯使用量の積算値が切換判定値に達することが切換条件になっている。
湯量制御部(51)は、全量沸き上げの補給運転によって貯湯タンク(25)が給湯用の温水で満たされた状態から、通常動作において残湯量が最初に第1基準値以下になると、全量沸き上げの補給運転の終了時点の時刻(所定の時刻)からの給湯使用量が切換判定値に達したと判断して、湯量増加動作への切り換えを行う。湯量制御部(51)では、貯湯タンク(25)の容量から第1基準値を引いた値が切換判定値になっている。
ここで、この変形例2では、給湯負荷が大きくなる夕方までの使用湯量を考慮して、切換判定値が設定されている。従って、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
なお、湯量制御部(51)は、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達したことを検知した時点で、湯量増加動作への切り換えを行ってもよいし、検知した時点から所定時間経過後に湯量増加動作への切り換えを行ってもよい。
−実施形態の変形例3−
実施形態の変形例3について説明する。この変形例3の湯量制御部(51)では、湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されることが切換条件になっている。
具体的に、操作パネル(55)には、通常動作から湯量増加動作への切換指令を入力する切換指令入力部が設けられている。湯量制御部(51)は、使用者が切換指令入力部への入力を行うと通常動作から湯量増加動作へ切り換わるように構成されている。
なお、上記実施形態の給湯装置(10)においても切換指令入力部を設けて、予め設定されたピーク時間帯に拘わらず、使用者の入力によって、通常動作から湯量増加動作への切り換えを行うことが可能になるようにしてもよい。この場合、湯量制御部(51)は、使用者が切換指令入力部への入力を行うと通常動作から湯量増加動作へ強制的に切り換わるように構成されている。
この変形例3では、湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されることを切換条件にしているので、給湯用の温水の必要量を把握している使用者が、湯量増加動作への切り換えを行うことができる。このため、使用者の給湯用の温水の使用状況に応じて、貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を的確に調節することができる。また、使用者が普段は多量の給湯用の温水を使用しない時間帯に多量の温水を使用する場合であっても、使用者が湯量増加動作への切換指令を行うことで、湯切れが生じることを防止することができる。
−実施形態の変形例4−
実施形態の変形例4について説明する。この変形例4では、使用者が浴槽(30)への湯張りの開始時刻を入力するための湯張時刻入力部が、操作パネル(55)に設けられている。また、湯量制御部(51)は、入力された開始時刻の所定時間前(例えば1時間前)の時刻を、ピークモードの開始時刻(基準時刻)に設定するように構成されている。つまり、湯量制御部(51)では、現在の時刻が湯張りの開始時刻の所定時間前の時刻になることが切換条件になっている。
この変形例4では、ピークモードの開始時刻から湯張りの開始時刻までの時間(上記所定時間)が、湯張りの開始までに、貯湯タンク(25)に湯張りの必要湯量を確保できるように設定されている。ピークモードの開始時刻から湯張りの開始時刻までの時間は、加熱ユニット(40)の加熱能力に基づいて設定されている。
なお、湯張時刻入力部が湯張りの終了時刻を入力可能に構成されていてもよい。この場合、湯量制御部(51)は、入力された終了時刻の所定時間前(例えば1時間前)の時刻を、ピークモードの開始時刻(基準時刻)に設定する。
また、上記実施形態の給湯装置(10)においても湯張り時刻入力部を設けて、予め設定されたピーク時間帯に拘わらず、使用者が入力した湯張り時刻に基づいて、通常動作から湯量増加動作への切換時間が決定されるようにしてもよい。この場合、湯量制御部(51)は、湯張時刻入力部への入力時刻の所定時間前の時刻になると強制的に通常動作から湯量増加動作へ強制的に切り換わるように構成されている。
この変形例4では、湯張りの開始時刻又は終了時刻に応じて、湯量増加動作への切り換えが行われるようにしている。このため、1日のうちで給湯用の温水の必要量が多い湯張りの時間に合わせて、貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を的確に調節することができる。また、使用者が普段は湯張りをしない時間帯に湯張りをする場合であっても、使用者の入力に基づいて湯量増加動作への切換時間が決定されるので、湯張り時に湯切れが生じることを防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態は、以下の変形例のように構成してもよい。
−第1変形例−
上記実施形態について、加熱能力制御部(52)が、残湯量が少ないほど湯量増加動作中の加熱能力が大きくなるように構成されている。この場合、貯湯タンク(25)内の残湯量が第1基準値(Xリットル)以下になっている場合には、加熱能力制御部(52)は、運転容量が最大運転容量になる第1設定値にインバータの出力周波数を調節する。残湯量が第1基準値よりも大きく第2基準値(Yリットル)以下になっている場合には、加熱能力制御部(52)は、第1設定値よりも小さい第2設定値にインバータの出力周波数を調節する。残湯量が第2基準値よりも大きい場合には、加熱能力制御部(52)は、第2設定値よりも小さい第3設定値にインバータの出力周波数を調節する。第3設定値は、運転容量が最大運転容量の半分程度の値になるときの周波数である。
−第2変形例−
上記実施形態について、加熱能力制御部(52)は、第2温度センサ(24b)の計測値が基準温度以下になると、第2温度センサ(24b)の計測値が基準温度を上回る状態よりも加熱能力を増大させるように構成されている。第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度になる状態の残湯量(Yリットル)は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量よりも所定量大きな値である。加熱能力制御部(52)は、第2温度センサ(24b)の計測値が基準温度以下になると、残湯量が浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以下になる状態が近づいていると判断している。
−第3変形例−
上記実施形態について、湯量制御部(51)が、昼間の時間帯の補給運転のみ、貯湯タンク(25)を給湯用の温水で満たす全量沸き上げは行わないように構成されている。
ここで、加熱ユニット(40)において冷媒に二酸化炭素を使用している場合には、温度が比較的低い水を沸かす場合に比べて、温度が比較的高い水を沸かす場合の成績係数(COP)が低下する。このため、この第3変形例では、貯湯タンク(25)から循環流路(21)に流入する水の温度が比較的高くなる昼間の時間帯は、全量沸き上げは行わないようにして、給湯装置(10)の運転効率が高くなるようにしている。
また、昼間の時間帯は電気料金が夜間に比べて高くなっている。このため、昼間の時間帯に全量沸き上げの補給運転を行う場合に比べて、昼間の補給運転における1回当たりの電気料金を低減させることができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、貯湯タンクと、取り込んだ水を加熱して貯湯タンクへ供給する加熱手段とを備える給湯装置について有用である。
10 給湯装置
13 加熱手段
21 循環流路(加熱手段)
25 貯湯タンク
30 浴槽
40 加熱ユニット(加熱手段)
50 制御手段
本発明は、貯湯タンクと、取り込んだ水を加熱して貯湯タンクへ供給する加熱手段とを備える給湯装置に関するものである。
従来より、貯湯タンクと、取り込んだ水を加熱して貯湯タンクへ供給する加熱手段とを備える給湯装置が知られている。この種の給湯装置が、特許文献1に開示されている。特許文献1の給湯装置は、全量沸き上げ運転と湯切れ追い焚き運転とを行うことができるように構成されている。全量沸き上げ運転は、深夜の時間帯に行われる。一方、湯切れ追い焚き運転は、貯湯タンクに残存する給湯用の温水の量である残湯量が下限湯量以下になると実行される。残湯量が下限湯量以下になっているか否かは、貯湯タンクの所定の温度センサの計測値が所定の温度以下になっているか否かによって判断される。
特開2003−194405号公報
ところで、従来の給湯装置では、給湯用の温水の必要量が多くなるとき(例えば浴槽への湯張りを行うとき)であっても、残湯量がゼロになる湯切れが生じないような値に、残湯量の下限湯量が設定されていた。つまり、例えば浴槽への湯張りに必要な湯量が常に貯湯タンク内に確保されるように、残湯量の下限湯量が比較的大きな値に設定されていた。このため、貯湯タンク内の残湯量が比較的多い量に維持されるので、貯湯タンクからの放熱量が常に多くなり、給湯装置のエネルギー効率を低下させていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱手段が貯湯タンクへ温水を補給する補給運転を行う給湯装置において、貯湯タンクからの放熱量を減少させ、エネルギー効率を向上させることにある。
第1及び第2の各発明は、給湯用の温水を蓄える貯湯タンク(25)と、取り込んだ水を加熱して上記貯湯タンク(25)へ供給する加熱手段(13)と、上記貯湯タンク(25)に残存する給湯用の温水の量である残湯量が下限湯量以下になると上記貯湯タンク(25)へ温水を補給する補給運転を上記加熱手段(13)に行わせる制御手段(50)とを備え、上記制御手段(50)は、上記下限湯量を第1基準値に設定して上記加熱手段(13)の補給運転を制御する通常動作と、所定の切換条件が成立すると該下限湯量を上記第1基準値よりも大きい第2基準値に設定して該加熱手段(13)の補給運転を制御する湯量増加動作とを行う給湯装置(10)である。
第1及び第2の各発明では、制御手段(50)が通常動作と湯量増加動作とを行う。通常動作では、下限湯量が第1基準値に設定され、残湯量が第1基準値以下になると補給運転が行われる。一方、湯量増加動作では、下限湯量が第1基準値よりも大きい第2基準値に設定され、残湯量が第2基準値以下になると補給運転が行われる。つまり、この第1の発明では、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことが可能である。
第1の発明は、上記の構成に加えて、上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達することが上記切換条件になっている。
第1の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達するまで、制御手段(50)が通常動作を行う。そして、その積算値が切換判定値に達すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。
第2の発明は、上記の構成に加えて、上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過することが上記切換条件になっている。
第2の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過するまで、制御手段(50)が通常動作を行う。そして、積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側へ供給される温水の熱量(以下、給湯負荷という)が1日のうちで最大となる時間として想定されたピーク時間を含む所定の時間帯に亘ってだけ、上記湯量増加動作を行うように上記切換条件が設定されている。
第3の発明では、ピーク時間を含む所定の時間帯(以下、ピーク時間帯という)だけ制御手段(50)が湯量増加動作を行う。残湯量の下限湯量は、ピーク時間帯には第2基準値に設定され、ピーク時間帯以外の時間帯には第2基準値よりも小さい第1基準値に設定される。
第4の発明は、上記第1乃至第3の何れか1つの発明において、上記貯湯タンク(25)の利用側には浴槽(30)が接続される一方、上記制御手段(50)では、上記第2基準値が上記浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定されている。
第4の発明では、湯量増加動作の下限湯量である第2基準値が、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定されている。湯量増加動作では、残湯量が第2基準値以下になると補給運転が行われるので、残湯量が概ね湯張りに必要な給湯量以上に維持される。
第5の発明は、上記第1乃至第3の何れか1つの発明において、上記加熱手段(13)は、水の加熱能力が可変に構成される一方、上記制御手段(50)は、上記湯量増加動作中の加熱能力を上記通常動作よりも高くする。
第5の発明では、湯量増加動作中には、加熱手段(13)の加熱能力が通常動作よりも高くなっている。このため、湯量増加動作では、補給運転の際に単位時間当たりに貯湯タンク(25)へ供給される温水の熱量が通常動作に比べて大きくなる。従って、湯量増加動作では、通常動作に比べて、貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が多くなる。
第6の発明は、上記第1乃至第3の何れか1つの発明において、上記加熱手段(13)は、水の加熱能力が可変に構成される一方、上記制御手段(50)は、上記残湯量が少ないほど上記加熱能力が高くなるように上記湯量増加動作中の加熱能力を調節する。
第6の発明では、残湯量が少ないほど加熱手段(13)の加熱能力が高くなるように、湯量増加動作中の加熱能力が調節される。このため、湯量増加動作の補給運転では、残湯量が少ないほど単位時間当たりに貯湯タンク(25)へ供給される温水の熱量が大きくなるので、残湯量が少ないほど貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が多くなる。
第7の発明は、上記第1乃至第6の何れか1つの発明において、上記制御手段(50)が、昼間の時間帯の上記補給運転では上記残湯量が上記貯湯タンク(25)の容量よりも小さい所定値に達すると該補給運転を終了させる。
第7の発明では、昼間の時間帯の補給運転の際は、残湯量が貯湯タンク(25)の容量よりも小さい所定値に達すると、制御手段(50)が補給運転を終了させる。つまり、昼間の時間帯に補給運転では、残湯量が貯湯タンク(25)の容量に達する前に補給運転が終了する。
本発明によれば、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことが可能である。湯量増加動作の下限湯量は、通常動作の下限湯量よりも多くなっている。このため、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときには下限湯量が第1基準値の通常動作を行って、給湯用の温水の必要量が多いときには下限湯量が第2基準値の湯量増加動作を行うように、切換条件を設定することによって、下限湯量を変更できない従来の給湯装置に比べて、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を減少させることができる。従って、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができるので、給湯装置(10)のエネルギー効率を向上させることができる。
また、第1の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。つまり、所定の時刻からの使用湯量が切換判定値に達すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。従って、給湯負荷が大きくなる夕方までの使用湯量を考慮して、切換判定値を設定することで、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
また、第2の発明では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。つまり、所定の時刻からの使用湯量が切換判定値に達した時点から所定時間経過すると、制御手段(50)が湯量増加動作を行う。従って、給湯負荷が大きくなる時刻までの使用湯量を考慮して、切換判定値を設定することで、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
また、上記第3の発明によれば、残湯量の下限湯量が、ピーク時間帯には第2基準値に設定され、ピーク時間帯以外の時間帯には第2基準値よりも小さい第1基準値に設定されるようにしている。従って、ピーク時間帯には湯切れを生じにくくすることができ、ピーク時間帯以外の時間帯には貯湯タンク(25)内の温水量を減少させて貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができる。
また、上記第3の発明では、ピーク時間帯の開始時刻において、残湯量が第2基準値を下回っている場合には補給運転が行われる。そして、この補給運転によって、貯湯タンク(25)には、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量がある程度確保される。
ここで、従来の給湯装置では、電気料金の安い深夜時間帯の補給運転によって、貯湯タンク(25)に給湯用の温水の利用側への供給量の1日分が蓄えられるようにしている。このため、貯湯タンク(25)の容量が利用側への供給量の1日分を基準に設定されており、貯湯タンク(25)が大型化していた。
これに対して、この第3の発明では、ピーク時間帯の前から、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量を確保しておく必要がない。このため、深夜時間帯に蓄えておく給湯用の温水量を減少させることができるので、貯湯タンク(25)のコンパクト化を図ることができる。
また、第4の発明では、第2基準値を浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定することで、湯量増加動作において残湯量が概ね湯張りに必要な給湯量以上に維持されるようにしている。このため、湯量増加動作中に湯張りを行う場合に湯切れが生じることを防止することができる。
また、上記第5の発明では、湯量増加動作中の加熱手段(13)の加熱能力を通常動作中よりも高くしているので、湯量増加動作の補給運転においては、貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が、通常動作に比べて多くなる。このため、湯量増加動作において、給湯用の温水の利用側への給湯量が加熱手段(13)から供給される温水量よりも多くなって残湯量が減少する場合であっても、残湯量を速やかに第2基準値に戻すことができる。
また、上記第6の発明によれば、湯量増加動作において、残湯量が少ないほど貯湯タンク(25)における単位時間当たりの給湯用の温水の増加量が多くなるように補給運転が行われるようにしている。このため、湯量増加動作において残湯量が減少する場合であっても、残湯量が少なくなるほど、残湯量の単位時間当たりの減少量を少なくすることができるので、湯切れを生じにくくすることができる。
また、上記第7の発明では、昼間の時間帯の補給運転においては、残湯量が貯湯タンク(25)の容量に達する前に補給運転が終了するようにしている。ここで、昼間の時間帯は電気料金が夜間に比べて高くなっている。このため、昼間の時間帯に残湯量が貯湯タンク(25)の容量に達するまで補給運転を行う場合に比べて、昼間の補給運転における1回当たりの電気料金を低減させることができる。
本実施形態に係る給湯装置の概略構成図である。 給湯装置における給湯負荷の一例を示す図表である。 本実施形態に係る給湯装置において通常動作の補給運転における残湯量の変化を示す貯湯タンクの断面図である。 本実施形態に係る給湯装置において湯量増加動作の補給運転における残湯量の変化を示す貯湯タンクの断面図である。 本実施形態の変形例1に係る給湯装置における切換条件を説明するための貯湯タンクの断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の給湯装置(10)は、貯湯ユニット(20)と加熱ユニット(40)とを備えている。貯湯ユニット(20)と加熱ユニット(40)とは室外に設置され、後述する循環流路(21)を構成する配管によって接続されている。また、この給湯装置(10)には、給湯装置(10)の運転状態を制御するコントローラ(50)が設けられている。
貯湯ユニット(20)は、縦長で円筒形の密閉容器状に形成された貯湯タンク(25)を備えている。貯湯タンク(25)には、比較的小型のタンク(例えば、容量が100リットルから200リットルの範囲のタンク)が用いられている。貯湯タンク(25)には、給水口(26)と出湯口(27)と取水口(28)と入湯口(29)とが形成されている。給水口(26)と取水口(28)とは、貯湯タンク(25)の底部に形成されている。出湯口(27)は、貯湯タンク(25)の頂部に形成されている。入湯口(29)は、貯湯タンク(25)の側壁の上部に形成されている。
貯湯タンク(25)には、上側から所定のピッチで第1温度センサ(24a)、第2温度センサ(24b)、及び第3温度センサ(24c)が設けられている。これらの温度センサ(24a,24b,24c)は、貯湯ユニット(20)内に残存する給湯用の温水の量である残湯量を検知するための残量検知器を構成している。温度センサ(24)の数は単なる例示である。なお、本明細書において「給湯用の温水」とは、所定温度(例えば80℃)以上の温水を意味している。
貯湯タンク(25)の給水口(26)には、市水を貯湯タンク(25)に供給するための給水流路(31)の出口端が接続されている。給水流路(31)からは、複数の給水分岐流路(32)が分岐している。各給水分岐流路(32)は、混合弁(35)に接続されている。一方、貯湯タンク(25)の出湯口(27)には、給湯流路(36)の入口端が接続されている。給湯流路(36)は、複数の給湯分岐流路(37)に分岐している。各給湯分岐流路(37)は、混合弁(35)に接続されている。各混合弁(35)には、給水分岐流路(32)と給湯分岐流路(37)とが1本ずつ接続されている。
なお、貯湯タンク(25)の給水口(26)には、給水流路(31)から水圧が常に作用しており、貯湯タンク(25)は常に水で満たされている。貯湯タンク(25)では、上方の水ほど温度が高くなっている。
混合弁(35)には、3つのポートが形成されている。混合弁(35)は、第1のポートへ流入した水と第2のポートへ流入した水とを混合して第3のポートから送出するように構成されている。混合弁(35)は、第1のポートへ流入する水と第2のポートへ流入する水との流量割合を変更可能に構成されている。混合弁(35)では、第1ポートに給水分岐流路(32)が接続され、第2ポートに給湯分岐流路(37)が接続され、第3ポートには風呂場の浴槽(30)や台所や洗面台などの利用側へ延びる利用側流路(39)が接続されている。なお、図1では、洗面台用と台所用の分岐流路(32b,37b)、利用側流路(39b)及び混合弁(35b)をひとまとめて記載しているが、実際には洗面台用と台所用との分岐流路(32,37)、利用側流路(39)及び混合弁(35)が別々に存在している。
貯湯タンク(25)には、取水口(28)に循環流路(21)の入口端が接続され、入湯口(29)に循環流路(21)の出口端が接続されている。循環流路(21)は、貯湯ユニット(20)と加熱ユニット(40)とに跨って設けられている。
循環流路(21)には、取水口(28)と貯湯ユニット(20)の出口の位置との間に、いわゆる積層ポンプにより構成されたポンプ機構(14)が設けられている。また、循環流路(21)には、後述する水熱交換器(43)が接続されている。循環流路(21)では、水熱交換器(43)の上流に入水用温度センサ(22)が設けられ、水熱交換器(43)の下流に出湯用温度センサ(23)が設けられている。循環流路(21)は、ポンプ機構(14)によって貯湯ユニット(20)から送り出された水が、加熱ユニット(40)を通過した後に貯湯ユニット(20)に戻ってくるように構成されている。
加熱ユニット(40)は、圧縮機(41)と空気熱交換器(42)と水熱交換器(43)と膨張弁(44)とが設けられた冷媒回路(45)を備えている。冷媒回路(45)には、冷媒として二酸化炭素(CO)が充填されている。また、加熱ユニット(40)には、空気熱交換器(42)に室外空気を送る室外ファン(46)が設けられている。なお、冷媒回路(45)に充填される冷媒はフロン系冷媒であってもよい。
冷媒回路(45)では、圧縮機(41)の吐出側が水熱交換器(43)に接続され、圧縮機(41)の吸入側が空気熱交換器(42)に接続されている。また、空気熱交換器(42)と水熱交換器(43)との間に膨張弁(44)が配置されている。
圧縮機(41)は、運転容量が可変に構成されている。圧縮機(41)には、インバータを介して電力が供給される。圧縮機(41)は、インバータの出力周波数を変化させることによって、その運転容量を段階的に調節することができるように構成されている。圧縮機(41)の運転容量は、複数段階(例えば8段階)に調節可能に構成されている。
空気熱交換器(42)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器により構成されている。空気熱交換器(42)は、冷媒を室外空気と熱交換させる。また、膨張弁(44)は、開度可変の電動膨張弁として構成されている。
また、水熱交換器(43)は、いわゆるプレート式熱交換器により構成されており、互いに仕切られた第1流路(43a)と第2流路(43b)とを複数ずつ備えている。水熱交換器(43)は、第1流路(43a)の流体と第2流路(43b)の流体との間で熱交換を行うことができるように構成されている。第1流路(43a)は、循環流路(21)に接続されている。第1流路(43a)には、貯湯タンク(25)の底部から取水した水が流入する。一方、第2流路(43b)は、冷媒回路(45)に接続され、圧縮機(41)と膨張弁(44)との間に配置されている。第2流路(43b)には、圧縮機(41)から吐出された高温高圧の冷媒が流入する。
水熱交換器(43)では、圧縮機(41)及びポンプ機構(14)をそれぞれ運転させることによって、第2流路(43b)を流れる冷媒が第1流路(43a)を流れる水に対して放熱し、第1流路(43a)を流れる水が第2流路(43b)を流れる冷媒によって加熱される。この給湯装置(10)では、このように圧縮機(41)及びポンプ機構(14)をそれぞれ運転させることによって、貯湯タンク(25)内に温水を供給する補給運転(いわゆる沸増運転)が行われる。なお、補給運転についての詳細は後述する。この実施形態では、加熱ユニット(40)及び循環流路(21)が、貯湯タンク(25)から取水した水を加熱してから貯湯タンク(25)へ戻す加熱手段(13)を構成している。
〈コントローラの構成〉
コントローラ(50)は、制御手段を構成しており、湯量制御部(51)と加熱能力制御部(52)とを備えている。湯量制御部(51)は、貯湯ユニット(20)内の残湯量を調節することができるように構成されている。また、加熱能力制御部(52)は、加熱ユニット(40)の水熱交換器(43)における水の加熱能力を調節することができるように構成されている。
なお、コントローラ(50)には、温度センサ(24a,24b,24c)、入水用温度センサ(22)、及び出湯用温度センサ(23)の計測値が入力される。また、この給湯装置(10)には、浴槽(30)への湯張りの開始指令を使用者が入力する湯張入力部等が設けられた操作パネル(55)が設けられている。操作パネル(55)は、コントローラ(50)に接続されている。
湯量制御部(51)は、貯湯ユニット(20)内の残湯量が下限湯量以下になっていることを検知した場合に補給運転の実行を判断するように構成されている。湯量制御部(51)は、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことができるように構成されている。
具体的に、通常動作では、下限湯量が、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Xリットル)に等しい第1基準値になっている。第1基準値は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量未満の値である。湯量制御部(51)は、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、残湯量が第1基準値以下になったと判断して、補給運転の実行を判断する。つまり、通常動作では、制御手段(50)が、下限湯量を第1基準値に設定して補給運転の開始を判断している。
また、通常動作では、上限湯量が、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Yリットル)に等しい第1上限基準値になっている。湯量制御部(51)は、補給運転の実行中に、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、残湯量が第1上限基準値以上になったと判断して、補給運転を終了させる。
一方、湯量増加動作では、下限湯量が、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Yリットル)に等しい第2基準値になっている。第2基準値は、第1上限基準値に等しく、第1基準値よりも大きい値である。また、第2基準値は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上の値である。湯量制御部(51)は、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、残湯量が第2基準値以下になったと判断して、補給運転の実行を判断する。つまり、湯量増加動作では、制御手段(50)が、下限湯量を第2基準値に設定して補給運転の開始を判断している。
また、湯量増加動作では、上限湯量が、第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)になる状態の残湯量(Zリットル)に等しい第2上限基準値になっている。湯量制御部(51)は、補給運転の実行中に、第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、残湯量が第2上限基準値以上になったと判断して、補給運転を終了させる。なお、通常動作と湯量増加動作において、補給運転の終了を判断するのに、入水用温度センサ(22)の計測値や出湯用温度センサ(23)の計測値を用いてもよい。
なお、通常動作においても湯量増加動作と同様に、湯量制御部(51)が、補給運転の実行中に、第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、補給運転を終了させるようにしてもよい。
この実施形態では、通常動作と湯量増加動作との何れにおいても、残湯量が貯湯タンク(25)の容量よりも小さい所定値に達すると補給運転を終了させる。つまり、貯湯タンク(25)を給湯用の温水で満たす全量沸き上げは行わない。
湯量制御部(51)では、1日に1回だけ通常動作から湯量増加動作への切り換えが行われる。湯量制御部(51)では、貯湯タンク(25)から利用側へ供給される温水の熱量(以下、給湯負荷という)が1日のうちで最大になる時間として想定されたピーク時間を含む、ピーク時間帯に合わせて、通常動作から湯量増加動作への切り換えが行われる。
ここで、1日の給湯負荷の時系列変化の一例を図2に示す。図2では、午後9時に給湯負荷が最大になっている。この給湯負荷が最大となっている時間には、浴槽(30)への湯張りが行われている。
この実施形態の湯量制御部(51)では、湯張りの開始から終了までの時間を給湯負荷のピーク時間として、そのピーク時間を含むピーク時間帯の開始から終了まで湯量増加動作が行われるようにしている。
具体的に、湯量制御部(51)では、ピーク時間が例えば午後9時から午後9時半までの時間に想定されている。湯量制御部(51)には、このピーク時間を基準に、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)とピーク時間帯の終了時刻(例えば午後10時30分)とが予め設定されている。なお、図2のような給湯負荷の場合、ピーク時間帯の開始時刻を例えば午後6時に設定することも可能である。
湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の開始時刻に通常動作から湯量増加動作に切り換わり、ピーク時間帯の終了時刻に湯量増加動作から通常動作に切り換わるように構成されている。湯量制御部(51)では、現在の時刻が予め設定されたピーク時間帯の開始時刻(基準時刻)になることが、通常動作から湯量増加動作へ切り換えを行う切換条件になっている。
なお、湯量制御部(51)は、操作パネル(55)において湯量増加動作の解除指令が使用者によって入力されると、湯量増加動作から通常動作への切り換えを行うように構成されていてもよい。
また、湯量制御部(51)は、給湯装置(10)による湯張りが終了すると、湯量増加動作から通常動作への切り換えを行うように構成されていてもよい。なお、この給湯装置(10)では、使用者が操作パネル(55)の湯張入力部への入力を行うと、浴槽(30)に対して設けられた混合弁(35a)が調節されて湯張りが行われる。
また、湯量制御部(51)は、操作パネル(55)の電源がオフになると、湯量増加動作から通常動作への切り換えを行うように構成されていてもよい。
なお、湯量制御部(51)は、電気料金が安い深夜の時間(例えば午前4時)に、いわゆる全量沸き上げの補給運転を行わせるように構成されている。全量沸き上げの補給運転は、貯湯タンク(25)が給湯用の温水で満たされるまで行われる。深夜の時間帯は、湯量制御部(51)が通常動作を実行しているが、この補給運転は、残湯量が第1基準値以下になっていなくても強制的に行われる。
加熱能力制御部(52)は、圧縮機(41)の運転容量を調節することによって加熱能力を制御するように構成されている。加熱能力制御部(52)は、通常動作中よりも湯量増加動作中の方が加熱能力を大きくするように構成されている。例えば、通常動作では、加熱能力制御部(52)は、運転容量が最大運転容量の半分程度の値になるようにインバータの出力周波数を調節する。一方、湯量増加動作では、加熱能力制御部(52)は、インバータの出力周波数を通常動作よりも大きい周波数に調節する。
−運転動作−
本実施形態の給湯装置(10)の補給運転について説明する。
補給運転は、圧縮機(41)及びポンプ機構(14)をそれぞれ運転させることによって行われる。圧縮機(41)を運転させると、冷媒回路(45)では、冷媒が循環して、高圧圧力が冷媒の臨界圧力よりも高くなる超臨界の冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクルでは、圧縮機(41)で冷媒が圧縮され、水熱交換器(43)で冷媒が第1流路(43a)の水によって冷却され、膨張弁(44)で冷媒が減圧されて、空気熱交換器(42)で冷媒が室外空気によって加熱される。水熱交換器(43)は放熱器として機能し、空気熱交換器(42)は蒸発器として機能する。冷媒回路(45)は、室外空気を熱源としたヒートポンプを構成する。
一方、ポンプ機構(14)を運転させると、貯湯タンク(25)内の水が循環流路(21)を循環する。循環流路(21)では、貯湯タンク(25)の底部の水が取水口(28)から取り込まれて、水熱交換器(43)の第1流路(43a)に流入する。水熱交換器(43)では、第1流路(43a)の水が第2流路(43b)を流れる冷媒によって加熱される。第1流路(43a)で加熱された水は、入湯口(29)から貯湯タンク(25)に戻る。
ここで、給湯装置(10)の1日の動作について説明する。
湯量制御部(51)は、午前0時から通常動作を行っている。湯量制御部(51)は、残湯量が第1基準値以下になっていなくても、例えば午前4時に全量沸き上げの補給運転の実行を判断する。全量沸き上げの補給運転が終了すると、貯湯タンク(25)は給湯用の温水で満たされた状態になる。
その後、湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)まで通常動作を継続する。通常動作では、図3に示すように、湯量制御部(51)が、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、給湯用の温水が第1温度センサ(24a)の高さまで減少していると判断して、補給運転を開始させる。
補給運転を行うと、利用側への給湯量がゼロであれば、貯湯ユニット(20)内の残湯量が増加してゆき、各温度センサ(24)の計測値が上昇してゆく。そして、湯量制御部(51)が、補給運転中に第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、図3に示すように、第2温度センサ(24b)の高さまで給湯用の温水が溜まっていると判断して、補給運転を終了させる。通常動作では、第1温度センサ(24a)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になる度に行われる。
湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)になると、通常動作から切り換えて湯量増加動作を行う。湯量増加動作では、湯量制御部(51)が、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になっていることを検知すると、図4に示すように、給湯用の温水が第2温度センサ(24b)の高さまで減少していると判断して、補給運転を開始させる。
補給運転を行うと、利用側への給湯量がゼロであれば、貯湯ユニット(20)内の残湯量が増加してゆき、各温度センサ(24)の計測値が上昇してゆく。そして、湯量制御部(51)が、補給運転中に第3温度センサ(24c)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以上になっていることを検知すると、図4に示すように、第3温度センサ(24c)の高さまで給湯用の温水が溜まっていると判断して、補給運転を終了させる。湯量増加動作では、第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度(例えば80℃)以下になる度に行われる。
なお、ピーク時間帯の開始時刻(例えば午後8時)に、残湯量が第2基準値以下であれば、直ちに補給運転が行われ、残湯量が増やされる。第2基準値は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上の値である。湯量増加動作では、ピーク時間前に湯張り以外の大きな給湯負荷が生じたとしても、残湯量が第2基準値以上に維持されるように補給運転が行われる。このため、湯量増加動作中に浴槽(30)への湯張りが実行されても、湯切れが生じることがない。
湯量制御部(51)は、ピーク時間帯の終了時刻(例えば午後11時)になると、湯量増加動作から切り換えて通常動作を行う。
なお、湯量制御部(51)が、浴槽(30)の大きさや家族構成などに応じて、第2基準値を複数段階に設定することができるように構成されていてもよい。この場合、湯量制御部(51)には、複数の基準温度が設定される。基準温度が大きい値に設定されるほど、第2基準値は大きな値になる。
−実施形態の効果−
本実施形態では、下限湯量が互いに異なる通常動作と湯量増加動作とを行うことが可能である。湯量増加動作の下限湯量は、通常動作の下限湯量よりも多くなっている。このため、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときには下限湯量が第1基準値の通常動作を行って、給湯用の温水の必要量が多いときには下限湯量が第2基準値の湯量増加動作を行うように、切換条件を設定することによって、下限湯量を変更できない従来の給湯装置に比べて、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を減少させることができる。従って、給湯用の温水の必要量がそれほど多くないときの貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができるので、給湯装置(10)のエネルギー効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、残湯量の下限湯量が、ピーク時間帯には第2基準値に設定され、ピーク時間帯以外の時間帯には第2基準値よりも小さい第1基準値に設定されるようにしている。従って、ピーク時間帯には湯切れを生じにくくすることができ、ピーク時間帯以外の時間帯には貯湯タンク(25)内の温水量を減少させて貯湯タンク(25)からの放熱量を減少させることができる。
また、本実施形態では、ピーク時間帯の開始時刻において、残湯量が第2基準値を下回っている場合には補給運転が行われる。そして、この補給運転によって、貯湯タンク(25)には、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量がある程度確保される。
ここで、従来の給湯装置では、電気料金の安い深夜時間帯の補給運転によって、貯湯タンク(25)に給湯用の温水の利用側への供給量の1日分が蓄えられるようにしている。このため、貯湯タンク(25)の容量が利用側への供給量の1日分を基準に設定されており、貯湯タンク(25)が大型化していた。
これに対して、本実施形態では、ピーク時間帯の前から、ピーク時間帯における給湯用の温水の利用側への供給量を確保しておく必要がない。このため、深夜時間帯に蓄えておく給湯用の温水量を減少させることができるので、貯湯タンク(25)のコンパクト化を図ることができ、従来よりも狭いスペースに給湯装置(10)を設置することが可能になる。なお、本実施形態では、貯湯タンク(25)の容量が湯張りに必要な給湯量以上であればよい。
また、本実施形態では、第2基準値を浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定することで、湯量増加動作において残湯量が概ね湯張りに必要な給湯量以上に維持されるようにしている。このため、湯量増加動作中に湯張りを行う場合に湯切れが生じることを防止することができる。
−実施形態の変形例1−
実施形態の変形例1について説明する。この変形例1の湯量制御部(51)では、通常動作中において残湯量が上限湯量に達している状態から残湯量が最初に下限湯量以下になることが、通常動作から湯量増加動作への切換条件になっている。
具体的に、湯量制御部(51)では、通常動作において、深夜の時間帯に全量沸き上げの補給運転が強制的に行われ、図5に示すように、この補給運転の終了を判断する上限湯量(この変形例では、上限湯量は貯湯タンク(25)の容量に等しい)に残湯量が達する状態になる。そして、全量沸き上げの補給運転後に、貯湯タンク(25)から利用側へ温水が徐々に供給され、残湯量が減少してゆく。湯量制御部(51)は、図5に示すように、通常動作において残湯量が最初に第1基準値以下になると、補給運転を開始させる。湯量制御部(51)では、残湯量が最初に第1基準値以下になったことを検知したタイミングで、通常動作から湯量増加動作への切り換えが行われる。湯量増加動作への切り換え時の補給運転では、残湯量が第2上限基準値以上になるまで補給運転が継続される。
ところで、例えば一般家庭では、朝から夕方にかけての給湯負荷はそれほど大きくなく、その間の使用湯量は、日によって大きく変化しない。このため、この変形例1では、給湯負荷が大きくなる夕方までの使用湯量を考慮して、通常動作の下限湯量である第1基準値が設定されている。従って、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
−実施形態の変形例2−
実施形態の変形例2について説明する。この変形例2の湯量制御部(51)では、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達することが切換条件になっている。つまり、所定の時刻からの給湯使用量の積算値が切換判定値に達することが切換条件になっている。
湯量制御部(51)は、全量沸き上げの補給運転によって貯湯タンク(25)が給湯用の温水で満たされた状態から、通常動作において残湯量が最初に第1基準値以下になると、全量沸き上げの補給運転の終了時点の時刻(所定の時刻)からの給湯使用量が切換判定値に達したと判断して、湯量増加動作への切り換えを行う。湯量制御部(51)では、貯湯タンク(25)の容量から第1基準値を引いた値が切換判定値になっている。
ここで、この変形例2では、給湯負荷が大きくなる夕方までの使用湯量を考慮して、切換判定値が設定されている。従って、通常動作から湯量増加動作へ切り換わるタイミングを適切に設定することができ、給湯負荷に応じて残湯量を適切に調節することができる。
なお、湯量制御部(51)は、貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達したことを検知した時点で、湯量増加動作への切り換えを行ってもよいし、検知した時点から所定時間経過後に湯量増加動作への切り換えを行ってもよい。
−実施形態の変形例3−
実施形態の変形例3について説明する。この変形例3の湯量制御部(51)では、湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されることが切換条件になっている。
具体的に、操作パネル(55)には、通常動作から湯量増加動作への切換指令を入力する切換指令入力部が設けられている。湯量制御部(51)は、使用者が切換指令入力部への入力を行うと通常動作から湯量増加動作へ切り換わるように構成されている。
なお、上記実施形態の給湯装置(10)においても切換指令入力部を設けて、予め設定されたピーク時間帯に拘わらず、使用者の入力によって、通常動作から湯量増加動作への切り換えを行うことが可能になるようにしてもよい。この場合、湯量制御部(51)は、使用者が切換指令入力部への入力を行うと通常動作から湯量増加動作へ強制的に切り換わるように構成されている。
この変形例3では、湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されることを切換条件にしているので、給湯用の温水の必要量を把握している使用者が、湯量増加動作への切り換えを行うことができる。このため、使用者の給湯用の温水の使用状況に応じて、貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を的確に調節することができる。また、使用者が普段は多量の給湯用の温水を使用しない時間帯に多量の温水を使用する場合であっても、使用者が湯量増加動作への切換指令を行うことで、湯切れが生じることを防止することができる。
−実施形態の変形例4−
実施形態の変形例4について説明する。この変形例4では、使用者が浴槽(30)への湯張りの開始時刻を入力するための湯張時刻入力部が、操作パネル(55)に設けられている。また、湯量制御部(51)は、入力された開始時刻の所定時間前(例えば1時間前)の時刻を、ピークモードの開始時刻(基準時刻)に設定するように構成されている。つまり、湯量制御部(51)では、現在の時刻が湯張りの開始時刻の所定時間前の時刻になることが切換条件になっている。
この変形例4では、ピークモードの開始時刻から湯張りの開始時刻までの時間(上記所定時間)が、湯張りの開始までに、貯湯タンク(25)に湯張りの必要湯量を確保できるように設定されている。ピークモードの開始時刻から湯張りの開始時刻までの時間は、加熱ユニット(40)の加熱能力に基づいて設定されている。
なお、湯張時刻入力部が湯張りの終了時刻を入力可能に構成されていてもよい。この場合、湯量制御部(51)は、入力された終了時刻の所定時間前(例えば1時間前)の時刻を、ピークモードの開始時刻(基準時刻)に設定する。
また、上記実施形態の給湯装置(10)においても湯張り時刻入力部を設けて、予め設定されたピーク時間帯に拘わらず、使用者が入力した湯張り時刻に基づいて、通常動作から湯量増加動作への切換時間が決定されるようにしてもよい。この場合、湯量制御部(51)は、湯張時刻入力部への入力時刻の所定時間前の時刻になると強制的に通常動作から湯量増加動作へ強制的に切り換わるように構成されている。
この変形例4では、湯張りの開始時刻又は終了時刻に応じて、湯量増加動作への切り換えが行われるようにしている。このため、1日のうちで給湯用の温水の必要量が多い湯張りの時間に合わせて、貯湯タンク(25)内の給湯用の温水量を的確に調節することができる。また、使用者が普段は湯張りをしない時間帯に湯張りをする場合であっても、使用者の入力に基づいて湯量増加動作への切換時間が決定されるので、湯張り時に湯切れが生じることを防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態は、以下の変形例のように構成してもよい。
−第1変形例−
上記実施形態について、加熱能力制御部(52)が、残湯量が少ないほど湯量増加動作中の加熱能力が大きくなるように構成されている。この場合、貯湯タンク(25)内の残湯量が第1基準値(Xリットル)以下になっている場合には、加熱能力制御部(52)は、運転容量が最大運転容量になる第1設定値にインバータの出力周波数を調節する。残湯量が第1基準値よりも大きく第2基準値(Yリットル)以下になっている場合には、加熱能力制御部(52)は、第1設定値よりも小さい第2設定値にインバータの出力周波数を調節する。残湯量が第2基準値よりも大きい場合には、加熱能力制御部(52)は、第2設定値よりも小さい第3設定値にインバータの出力周波数を調節する。第3設定値は、運転容量が最大運転容量の半分程度の値になるときの周波数である。
−第2変形例−
上記実施形態について、加熱能力制御部(52)は、第2温度センサ(24b)の計測値が基準温度以下になると、第2温度センサ(24b)の計測値が基準温度を上回る状態よりも加熱能力を増大させるように構成されている。第2温度センサ(24b)の計測値が所定の基準温度になる状態の残湯量(Yリットル)は、浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量よりも所定量大きな値である。加熱能力制御部(52)は、第2温度センサ(24b)の計測値が基準温度以下になると、残湯量が浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以下になる状態が近づいていると判断している。
−第3変形例−
上記実施形態について、湯量制御部(51)が、昼間の時間帯の補給運転のみ、貯湯タンク(25)を給湯用の温水で満たす全量沸き上げは行わないように構成されている。
ここで、加熱ユニット(40)において冷媒に二酸化炭素を使用している場合には、温度が比較的低い水を沸かす場合に比べて、温度が比較的高い水を沸かす場合の成績係数(COP)が低下する。このため、この第3変形例では、貯湯タンク(25)から循環流路(21)に流入する水の温度が比較的高くなる昼間の時間帯は、全量沸き上げは行わないようにして、給湯装置(10)の運転効率が高くなるようにしている。
また、昼間の時間帯は電気料金が夜間に比べて高くなっている。このため、昼間の時間帯に全量沸き上げの補給運転を行う場合に比べて、昼間の補給運転における1回当たりの電気料金を低減させることができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、貯湯タンクと、取り込んだ水を加熱して貯湯タンクへ供給する加熱手段とを備える給湯装置について有用である。
10 給湯装置
13 加熱手段
21 循環流路(加熱手段)
25 貯湯タンク
30 浴槽
40 加熱ユニット(加熱手段)
50 制御手段

Claims (12)

  1. 給湯用の温水を蓄える貯湯タンク(25)と、
    取り込んだ水を加熱して上記貯湯タンク(25)へ供給する加熱手段(13)と、
    上記貯湯タンク(25)に残存する給湯用の温水の量である残湯量が下限湯量以下になると上記貯湯タンク(25)へ温水を補給する補給運転を上記加熱手段(13)に行わせる制御手段(50)とを備え、
    上記制御手段(50)は、上記下限湯量を第1基準値に設定して上記加熱手段(13)の補給運転を制御する通常動作と、所定の切換条件が成立すると該下限湯量を上記第1基準値よりも大きい第2基準値に設定して該加熱手段(13)の補給運転を制御する湯量増加動作とを行うことを特徴とする給湯装置。
  2. 請求項1において、
    上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側へ供給される温水の熱量が1日のうちで最大となる時間として想定されたピーク時間を含む所定の時間帯に亘ってだけ、上記湯量増加動作を行うように上記切換条件が設定されていることを特徴とする給湯装置。
  3. 請求項1又は2において、
    上記制御手段(50)では、現在の時刻が基準時刻になることが上記切換条件になっていることを特徴とする給湯装置。
  4. 請求項1又は2において、
    上記制御手段(50)では、上記通常動作中において上記残湯量が上限湯量に達している状態から該残湯量が最初に上記下限湯量以下になることが上記切換条件になっていることを特徴とする給湯装置。
  5. 請求項1又は2において、
    上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達することが上記切換条件になっていることを特徴とする給湯装置。
  6. 請求項1又は2において、
    上記制御手段(50)では、上記貯湯タンク(25)から利用側への給湯量の所定の時刻からの積算値が切換判定値に達した時点から所定時間経過することが上記切換条件になっていることを特徴とする給湯装置。
  7. 請求項1において、
    上記制御手段(50)では、上記湯量増加動作への切換指令が使用者から入力されることが上記切換条件になっていることを特徴とする給湯装置。
  8. 請求項3において、
    上記貯湯タンク(25)の利用側には浴槽(30)が接続され、
    上記浴槽(30)への湯張りの開始時刻又は終了時刻が、使用者によって入力可能に構成される一方、
    上記制御手段(50)は、入力された開始時刻又は終了時刻の所定時間前の時刻を上記基準時刻に設定することを特徴とする給湯装置。
  9. 請求項1乃至7の何れか1つにおいて、
    上記貯湯タンク(25)の利用側には浴槽(30)が接続される一方、
    上記制御手段(50)では、上記第2基準値が上記浴槽(30)への湯張りに必要な給湯量以上に設定されていることを特徴とする給湯装置。
  10. 請求項1乃至8の何れか1つにおいて、
    上記加熱手段(13)は、水の加熱能力が可変に構成される一方、
    上記制御手段(50)は、上記湯量増加動作中の加熱能力を上記通常動作の加熱能力よりも高くすることを特徴とする給湯装置。
  11. 請求項1乃至8の何れか1つにおいて、
    上記加熱手段(13)は、水の加熱能力が可変に構成される一方、
    上記制御手段(50)は、上記残湯量が少ないほど上記加熱能力が高くなるように上記湯量増加動作中の加熱能力を調節することを特徴とする給湯装置。
  12. 請求項1乃至11の何れか1つにおいて、
    上記制御手段(50)は、昼間の時間帯の上記補給運転では上記残湯量が上記貯湯タンク(25)の容量よりも小さい所定値に達すると該補給運転を終了させることを特徴とする給湯装置。
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