JP2007014552A - 体幹部内臓・皮下脂肪測定方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電流印加電極対から体幹部に電流を印加し、体幹部に生じた電位差を電圧計測電極対により測定し、体幹部のインピーダンスを測定することにより、体幹部の内臓脂肪組織情報、及び/又は、皮下脂肪組織層情報を求める方法であって、電流印加電極対の一方の電流印加電極は体幹部に配置し、他方の電流印加電極は体幹部から突出する部位に配置する。
【選択図】 図7
Description
本発明のさらに別の実施の形態によれば、前記電流印加電極対を少なくとも1つ、及び、前記電圧計測電極対を少なくとも2つ設け、前記電流印加電極対の一方の電流印加電極から、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位に電流を印加し、前記少なくとも2つの電圧計測電極対の一方の電圧計測電極対に含まれる一方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な位置に配置し、他方の電圧計測電極を、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置して、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極の間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層情報を得;前記少なくとも2つの電圧計測電極対の他方の電圧計測電極対を、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置して電位差を測定することにより内臓脂肪組織情報を得;前記一方の電圧計測電極対と前記他方の電圧計測電極対を選択して、前記皮下脂肪組織層情報と前記内臓脂肪組織情報を選択的に得るものであってもよい。
本発明のさらに別の実施の形態によれば、前記一方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して近接位置に配置され、前記他方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して、近接位置に配置された前記一方の電圧計測電極より十分に遠方位置に配置され、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層の情報を得るものであってもよい。
また、本発明のさらに別の実施の形態によれば、前記電圧計測電極対を前記体幹部から突出した部位に配置して測定するものであってもよい。
更に、本発明のさらに別の実施の形態によれば、前記電圧計測電極対を前記体幹部から突出した部位で、かつ、前記電流印加電極対の他方側の電流印加電極が配置されていない体幹部から突出した部位に配置するものであってもよい。
(1)体幹腹部の生体電気インピーダンス情報に含まれる組織情報を骨格筋組織層と内臓器組織と内臓脂肪組織で直並列の等価回路モデルで仮定すること。内臓器組織と内臓脂肪組織を直列に考える。(したがって、内臓脂肪組織の大小により通電量の変化を期待できる)。
(1)体幹部を上部/中部/下部に分けた時、骨格筋の発達の関係は、次のようである。
(a)体幹上部は、上肢部との相関が高く、特に、近位上腕部の上腕の骨格筋との相関が高い。
(b)体幹下部は、下肢部との相関が高く、特に、近位大腿部の骨格筋との相関が高い。
(c)体幹中部は、下肢部の大腿部骨格筋との相関が高い(下肢部の大腿部をコントロールする大腰筋,腸腰筋等が占有骨格筋として大きいため)。
(3)よって、体幹中部の骨格筋発達(組織量)は、上下肢部の骨格筋の発達と密接な関係がある。つまり、体幹中部の骨格筋組織層量は、上下肢部の骨格筋組織量より推定できる。体幹中部骨格筋組織量を従属変数として、上肢部骨格筋組織量及び下肢部骨格筋組織量を各々独立の説明変数と置いて、重回帰式を作ることで、体幹中部の骨格筋組織量を推定することが出来る。
体幹中部骨格筋組織量[MMtm]=a0*下肢骨格筋組織量[MMl] + b0*上肢骨格筋組織量[MMu] + c0・・・式1
ここで、a0、b0、c0は、回帰係数で定数である。
下肢骨格筋組織量[MMl]=a1*Ll2/Zl + b1・・・式2
上肢骨格筋組織量[MMu]=a2*Lu2/Zu + b2・・・式3
ここで、a1,a2,b1,b2は、回帰係数で定数である。Ll:下肢の長さ、Luは、上肢部の長さ、Zlは、下肢部のインピーダンス値、Zuは、上肢部のインピ−ダンス値である。
体幹中部骨格筋組織量[MMtm]= a3*H2/Zl + b3*H2/Zu +c3・・・式4
ここで、a3、b3、c3は、回帰係数で定数である。Hは身長、Zlは下肢部のインピーダンス値、Zuは上肢部のインピ−ダンス値である。
式1〜3に対して、
体幹中部骨格筋組織量[MMtm]=a0’*下肢骨格筋組織量[MMl]*Ltm2/Ltm’2+ b0’*上肢骨格筋組織量[MMu ] *Ltm2 /Ltm’2+ c0’・・・式5
ここで、a0’、b0’、c0’は、回帰係数で定数である。そして、Ltmは体幹長(または体幹中部長)である。そして、Ltm’は、四肢長または身長からの体幹長(または体幹中部長)の推定値である。
Ltm’=aa*Ll+bb*Lu+cc ・・・式5-1
または
Ltm’=aa1*H+bb1 ・・・式5-2
ここで、aa、aa1、bb、bb1、ccは、回帰係数で定数である。
(a)体幹上部と下部は、上肢部と下肢部との相関が高いことから、上部は上肢部とみなし、下部は下肢部とみなす考え方。
(b)体幹上部と下部を体幹中部と合わせて、体幹部とみなす考え方がある。
いずれの方法でも、対象者を一般健常人または、それに近い自立生活が出来る範囲に置くことで、各々の相互間の相関が高いことから、いずれの考え方でも大きな違いは出てこない。
(12)四肢誘導法より求められる体幹部のインピーダンスは、体幹中部の情報となる。このインピーダンスについては、後述する実施例についての説明において詳述する。
Ztm = ZFS//ZMM//(ZVM+ZFV) ・・・式6
ここで、
体幹中部全体のインピーダンス:Ztm
皮下脂肪組織層のインピーダンス:ZFS・・・体積抵抗率は、大きい。
骨格筋組織層のインピーダンス:ZMM・・・体積抵抗率は、小さい。
内臓器組織のインピーダンス:ZVM・・・骨格筋組織層に近い体積抵抗率と考えられている。
内臓脂肪組織のインピーダンス:ZFV・・・体積抵抗率は、皮下脂肪組織と同等かそれよりも、やや小さ目と考えられる。脂肪組織の合成分解が皮下脂肪組織に比べて速いことから、組織内血管及び血液量が多いものと考えられる。
よって、各組織間の電気的特性の比較関係は、
ZFS >> (ZVM+ZFV) >> ZMM ・・・式7
と考えられる。
この式6、7の関係式から、次の様な二つのアプローチ案によって、内臓脂肪組織情報を推定可能とする手法が考えられる。
皮下脂肪組織層は、他の構成組織と比較する中で体積抵抗率が高いことから体幹中部の等価回路から見て、省略して考える。つまり、体幹中部で計測されるインピーダンス値には、体幹中部の皮下脂肪組織層を除いた内臓脂肪組織を含む除脂肪組織の情報が計測されているものと考えることが出来る。よって、この関係式は、次の様に表現できる。
Ztm ≒ ZMM//(ZVM+ZFV) ・・・式8
式8を変形すると、
1/Ztm ≒ 1/ZMM + 1/(ZVM+ZFV) ・・・式9
この式中の骨格筋組織層のインピーダンスZMMおよび内臓器組織のインピーダンスZVMを下記で記述される手段で顕在化することで、内臓脂肪組織のインピーダンスZFVを算出可能となる。そして、この内臓脂肪組織のインピーダンス情報より、内臓脂肪組織量を推定可能と出来る。式9からZFVを誘導すると、次の式10となり、内臓脂肪組織の情報を有するインピーダンス情報を求めることができる。
ZFV= 1/[ 1/Ztm−1/ZMM] − ZVM・・・式10
前記アプローチ1では皮下脂肪組織層を省略して考えたが、皮下脂肪組織層を大量に有する被験者に対しては誤差要因となりえるため、式6のままで進める方法である。
この式中の骨格筋組織層のインピーダンスZMMおよび内臓器組織のインピーダンスZVMは、前記手法と同様とし、皮下脂肪組織層のインピーダンスZFSに対して、インピーダンス情報は他の組織と同様の考え方で皮下脂肪組織量と有用な関係が有る。ここで、皮下脂肪組織量は、その組織表面での周囲長、つまり、腹囲長との相関が非常に高い関係があることが一般に報告されている(特に皮下脂肪組織が多い被験者に対して、または、皮下脂肪組織を除く除脂肪組織に比較して多い場合)ことから、皮下脂肪組織層は腹囲長情報から推定可能となる。よって、皮下脂肪組織層のインピーダンスは、腹囲長の情報から推定可能と出来る。以下、前記アプローチと同様の手法で内臓脂肪組織のインピーダンスZFVを算出可能となる。そして、この内臓脂肪組織のインピーダンス情報より、内臓脂肪組織量を推定可能と出来る。
式6を変形すると、
1/Ztm = 1/ZFS + 1/ZMM + 1/(ZVM+ZFV) ・・・式11
ZFV= 1/[ 1/Ztm−1/ZMM−1/ZFS] − ZVM・・・式12
(16)体幹中部の内臓器組織量[VM]は、身長、体重、性別、年齢等の身体(個人)特定化情報から推定することが出来る。説明変数の中で、身長項の影響が大きい。
男性用: 内臓器組織量[VM] = a4*身長[H]+ b4*体重[W] + c4*年齢[Age] + d4
・・・式13-1
女性用: 内臓器組織量[VM] = a5*身長[H]+ b5*体重[W] + c5*年齢[Age] + d5
・・・式13-2
ここで、a4、a5、b4、b5、c4、c5、d4、d5は、回帰係数で定数である。
なお、本検量線(回帰式)に用いる内臓脂肪組織量VMの基準量の計測は、MRI法やX線CТ法により得られるスライス毎のCSA(組織横断面積)を長さ方向に積分して求めた組織体積、または、臍位等の1スライスからのCSAとする。組織体積は、先行研究論文等で公知の組織密度情報から重量へ変換することで組織量とすることが出来る。
各組織とも、インピーダンスと組織量との関係を式で表現可能とするために、円柱モデルを適用する。適用式は、下記の様に表現できる。
VM ∝ LVM2 / ZVM・・・式14-1
変形すると、
ZVM ∝ LVM2 / VM・・・式14-2
ここで、LVMは、円柱モデル化するときの仮想円柱長であるが、体幹長[Lt],体幹中部長[Ltm]および身長[H]との高い相関関係が有ることから、
LVM ∝ Lt ∝ Ltm ∝ H ・・・式15
よって、 LVMの代わりに身長H(体幹の実測情報が得られるのであれば、Ltまたは Ltmで式中に用いる)で代用するとすると、
ZVM = a6*H2 / VM + b6・・・式16
となり、内臓器組織のインピーダンスZVMを推定することが出来る。
ここで、a6、b6は、回帰係数で定数である。
この式16は、単回帰式であるが身体特定化情報を説明変数として組み込む重回帰式とすることで、推定精度向上が期待できる。
男性用:ZVM= a7*H2 /VM + b7*H + c7*W + d7*Age + e7・・・式17-1
女性用: ZVM= a8*H2 /VM + b8*H + c8*W + d8*Age + e8・・・式17-2
ここで、a7、a8、b7、b8、c7、c8、d7、d8、e7、e8は、回帰係数で定数である。
(18)体幹中部の骨格筋組織量[MM]は、前記式1、4、5で求めた四肢骨格筋量(四肢インピーダンス情報)からの体幹中部骨格筋量[MMtm]を用いる。
MM=MMtm・・・式18
各組織とも、インピーダンスと組織量との関係を式で表現可能とするために、円柱モデルを適用する。適用式は、下記の様に表現できる。
MM ∝ Ltm2 / ZMM・・・式19-1
変形すると、
ZMM ∝ Ltm2 / MM・・・式19-2
ここで、Ltmは、円柱モデル化するときの体幹中部長であるが、体幹長[Lt]および身長[H]との高い相関関係が有ることから、
Ltm ∝ Lt ∝ H ・・・式20
よって、 Ltmの代わりに身長H(体幹の実測情報Ltm、Ltが得られない場合)で代用するとすると、
ZMM = a9*H2 / MM + b9・・・式21
となり、骨格筋組織層のインピーダンスZMMを推定することが出来る。
ここで、a9、b9は、回帰係数で定数である。
この式21は、単回帰式であるが身体特定化情報を説明変数として組み込む前記同様の手順により重回帰式とすることで、推定精度向上が期待できる。
(20)体幹中部の皮下脂肪組織量[FS]は、腹囲長[Lw]2から推定することが出来る。さらに、他の身体特定化情報を説明変数として付加して重回帰式とすることで精度向上が期待できる。
男性用: 皮下脂肪組織量[FS] = a10*腹囲長[Lw]2+b10*身長[H]+ c10*体重[W] + d10
*年齢[Age] + e10・・・式22-1
女性用: 皮下脂肪組織量[FS] = a11*腹囲長[Lw]2+b11*身長[H]+ c11*体重[W]+ d11*
年齢[Age] + e11・・・式22-2
ここで、a10、a11、b10、b11、c10、c11、d10、d11、e10、e11は、回帰係数で定数である。
なお、本検量線(回帰式)に用いる皮下脂肪組織量FSの基準量の計測は、MRI法やX線CТ法により得られるスライス毎のCSA(組織横断面積)を長さ方向に積分して求めた組織体積、または、臍位等の1スライスからのCSAとする。組織体積は、先行研究論文等で公知の組織密度情報から重量へ変換することで組織量とすることが出来る。
各組織とも、インピーダンスと組織量との関係を式で表現可能とするために、円柱モデルを適用する。適用式は、下記の様に表現できる。
FS ∝ Ltm2 / ZFS・・・式23-1
変形すると、
ZFS ∝ Ltm2 / FS・・・式23-2
ここで、Ltmは、円柱モデル化するときの体幹中部長であるが、体幹長[Lt]および身長[H]との高い相関関係が有ることから、
Ltm ∝ Lt ∝ H ・・・式20
よって、 Ltmの代わりに身長H(体幹の実測情報Ltm、Ltが得られない場合)で代用するとすると、
ZFS = a12*H2 / FS + b12・・・式24
となり、皮下脂肪組織層のインピーダンスZFSを推定することが出来る。
ここで、a12、b12は、回帰係数で定数である。
この式24は、単回帰式であるが身体特定化情報を説明変数として組み込む前記同様の手順により重回帰式とすることで、推定精度向上が期待できる。
(22)内臓脂肪組織のインピーダンス[ZFV]は、式10または式12へ、体幹中部の実測インピーダンス[Ztm]と、式16、17で求めた内臓器組織のインピーダンス[ZVM]と、式21で求めた骨格筋組織層のインピーダンス[ZMM]を、または式24で求めた皮下脂肪組織層のインピーダンス[ZFS]を代入することで求められる。
各組織とも、インピーダンスと組織量との関係を式で表現可能とするために、円柱モデルを適用する。適用式は、下記の様に表現できる。
FV ∝ LFV2 / ZFV・・・式25
ここで、LFVは、円柱モデル化するときの仮想円柱長であるが、体幹長[Lt],体幹中部長[Ltm]および身長[H]との高い相関関係が有ることから、
LFV ∝ Lt ∝ Ltm ∝ H ・・・式26
よって、LFVの代わりに身長H(体幹の実測情報が得られるのであれば、Ltまたは Ltmで式中に用いる)で代用するとすると、
FV = a13*H2 / ZFV + b13・・・式27
となり、内臓脂肪組織量FVを推定することが出来る。
ここで、a13、b13は、回帰係数で定数である。
この式27は、単回帰式であるが身体特定化情報を説明変数として組み込む重回帰式とすることで、推定精度向上が期待できる。
男性用:FV = a14*H2 /ZFV + b14*H + c14*W + d14*Age + e14・・・式28-1
女性用: FV = a15*H2 /ZFV + b15*H + c15*W + d15*Age + e15・・・式28-2
ここで、a14、a15、b14、b15、c14、c15、d14、d15、e14、e15は、回帰係数で定数である。
(24)腹部脂肪組織量[FM]は、式22からの皮下脂肪組織量[FS]と式27または式28からの内臓脂肪組織量[FV]から求めることが出来る。
FM=FS+FV・・・式29
(26)内臓脂肪/皮下脂肪比[V/S]は、式22からの皮下脂肪組織量[FS]と式27または式28からの内臓脂肪組織量[FV]から求めることが出来る。
V/S=FV/FS・・・式30
(27)前記で内臓脂肪組織量推定に必要な体幹腹部(中部)のインピーダンスZtmは、呼吸及び飲食等により変動が大きな部位でもあることから、安定性及び信頼性の高い情報の計測が必要となる。よって、次の様な処理を加えることで、信頼性の高い体幹腹部のインピーダンス情報を確保出来る。また、一部体幹の体液分布の乱れに関連する情報としての視点から、体幹腹部の組織異常の判定も可能と出来る。
(a)一般的な呼吸周期時間の1/2より短いサンプリング周期で、体幹腹部のインピーダンスを測定する。
(b)サンプリング毎の測定デ−タに対して移動平均等によるスムージング処理を施す。
(c)処理後の時系列データより、呼吸の周期性と周期毎の最大値と最小値を検出する。
(d)毎周期毎の最大値と最小値を各々別個に平均処理する。
(e)最大値と最小値の平均処理後の値を平均して、呼吸の中央値を算出する。
(f)呼吸周期毎の呼吸の中央値が規定回数規定以内の安定域に入った時点で、呼吸中央値確定と判断し、確定した中央値のインピ-ダンス値を体幹腹部のインピーダンス値として登録し、測定を完了とする。
(a)体幹腹部のインピーダンスは、26.7±4.8Ω(mean±SD)が集団の一般的な値となる。
(b)反面、便秘及び膀胱尿の貯留や胃での飲食物の充満時の値は、mean±3SDの範囲を超える。
(c)よって、3SDを超える測定値が得られる場合には、飲食及び膀胱尿等の影響の可能性を被験者へ報知し、最善の環境で測定に望んで貰う様促す。ただし、実際にこれらの影響なしに骨格筋組織発達及び内臓器組織が標準サイズとは異なる被験者においては、測定を継続出来る様に進める。
(d)さらに、判定感度を上げる方法としては、性別、体重、身長別で規定値を細分化する。又は、体重で割るか、身長で割って単位当りの値として規定値を規定する。
(a)体幹腹部のインピーダンス計測は、四肢からの通電ル−トの違いと観測側の電圧計測電極配置の組み合わせによって、体幹腹部への通電ル−トを異にした測定インピーダンス間のわずかな違いから、内部臓器組織や骨格筋組織の病気・炎症によるコンディション異常及びその部位の特定を検知可能とする。
(b)後述するような4つの誘導法からの体幹腹部計測値の違いを判別のための情報として用いる。
(c)右上肢部より通電した場合と、左上肢部からの通電ル−トとでは、心臓が左寄りである影響(左肺がその分小さい)から、左上肢部からの通電による体幹腹部のインピーダンス値の方が低めに観測される。
(d)その他は、左右ほぼ対称のバランスとみなせる測定値となるのが正常状態とする。
Ztmlr ≒ Ztmll < Ztmrr ≒ Ztmrl
ここで、電流通電ルートと体幹腹部インピーダンスの識別表記は、次のようである。
右上肢部と右下肢部間通電ルート体幹腹部生体インピーダンス Ztmrr
左上肢部と右下肢部間通電ルート体幹腹部生体インピーダンス Ztmlr
右上肢部と左下肢部間通電ルート体幹腹部生体インピーダンス Ztmrl
左上肢部と左下肢部間通電ルート体幹腹部生体インピーダンス Ztmll
(e)この関係を満足できなくなる場合に、体幹腹部内の内臓器組織または骨格筋組織及び骨格部(骨・関節)組織等の病気及び炎症の可能性が考えられる。
(f)例えば、左大腿付け根の関節部に炎症による浮腫が認められる場合は、Ztmlr > Ztmll 及びZtmrr > Ztmrl となる。
(g)また、便秘等で左大腸部異常の場合も、同様のバランスの違いが出てくる。
(h)また、右肺に水がたまった場合などでは、Ztmlr ≒ Ztmll >= Ztmrr ≒ Ztmrl となる。
(i)このような場合に、内臓器組織及び骨格筋組織,関節組織等の異常と判断して報知等の処理を設ける。
皮下脂肪組織量を、或いは、皮下脂肪組織量及び内臓脂肪組織量を、選択的に測定するにあたっては、特に、以下の11〜16を考慮する。
(31)組織間の電気的特性は、インピーダンスよりはむしろ体積抵抗率ρ[Ωm]で決まる。「3.体幹部構成組織の電気的等価回路モデル化」で示した関係から、各組織の電気的特性値は一般に以下の関係で説明される。
ρMM<<ρ(VM+FV)<ρFS
ρVM<<ρFV
ρMM=ρMV、若しくは、ρMM<ρMV
ρFV=ρFS、若しくは、ρFV<FS
ここで、
皮下脂肪組織層の体積抵抗率:ρFS
骨格筋組織層の内側の内臓器組織と内臓脂肪組織の複合組織層の体積抵抗率:ρ(VM+FV)
骨格筋組織層の体積抵抗率:ρMM
よって、式6との関連により、各組織間の電気的特性の比較関係は、
ZFS >> (ZVM+ZFV) >> ZMM ・・・式31
となる。
(32)内臓脂肪組織量は横断面積量や体積量で表すことができる。横断面積量の場合は、臍囲周での計測においては、CT法(X線−CT、MRI)による横断面積量が一般的な計測基準と考えられる。一方、体積量の場合は、CT法によるスライスによる横断面積量を長さ方向に複数のスライス情報で積分することで求めることができる。骨格筋組織量(骨格筋量)は、これら横断面積量と体積量の双方に高い相関を有すると考えられる。ここでは横断面積量で考えることにする。骨格筋組織の横断面積量(AMM)は、身体特定化情報でおおよそ推定することができる。なぜなら、身体の骨格筋の発達デザインは、地球重力下で自重を支えるための発達、適応でほとんど決まってしまうからである。よって、アスリートや麻痺看者や介護者などの重力非適応者を除けば、身体特定化情報で推定可能となる。この推定は、身長H、体重W、年齢Ageを以下の式に代入することによって行う。
AMM=a*H+b*W+c*Age+d・・・式32
ここで、a、b、c、dは、定数である。
(33)体幹部骨格筋組織層インピーダンス(ZMM)も身体特定化情報によって推定できる。便宜上、ここでは上で求めた横断面積量(AMM)を利用する。この推定は以下の式を用いて行うことができる。
ZMM=a0*H/AMM+b0・・・式33
ここで、a0、b0は、定数である。
式6、31の関係式から、次の様な2つのアプローチ案によって、内臓脂肪組織情報を推測可能とする手法が考えられる。
(34)アプローチ1
皮下脂肪組織層は、他の構成組織と比較する中で体積抵抗率が高いことから体幹部の等価回路から見て、省略して考える。つまり、体幹部で計測されるインピーダンス値には、体幹部の皮下脂肪組織層を除いた内臓脂肪組織を含む除脂肪組織の情報が計測されているものと考えることが出来る。よって、この関係式は、次の様に表現できる。
Ztm ≒ ZMM//(ZVM+ZFV) ・・・式34
式34を変形すると、
1/Ztm ≒ 1/ZMM + 1/(ZVM+ZFV) ・・・式35
この式中の骨格筋組織層のインピーダンスZMMおよび内臓器組織のインピーダンスZVMを下記で記述される手段で顕在化することで、内臓脂肪組織のインピーダンスZFVを算出可能となる。そして、この内臓脂肪組織のインピーダンス情報より、内臓脂肪組織量を推定可能と出来る。式35からZFVを誘導すると、次の式36となり、内臓脂肪組織の情報を有するインピーダンス情報を求めることができる。
ZFV= 1/[ 1/Ztm−1/ZMM] − ZVM・・・式36
前記アプローチ1では皮下脂肪組織層を省略して考えたが、皮下脂肪組織を大量に有する被験者に対しては誤差要因となりえるため、式6のままで進める方法である。
この式中の骨格筋組織層のインピーダンスZMMおよび内臓器組織のインピーダンスZVMは、前記手法と同様とし、皮下脂肪組織層のインピーダンスZFSに対して、インピーダンス情報は他の組織と同様の考え方で皮下脂肪組織量と有用な関係がある。ここで、皮下脂肪組織量は、その組織表面での周囲長、つまり、腹囲長との相関が非常に高い関係があることが一般に報告されている(特に皮下脂肪組織が多い被験者に対して、または、皮下脂肪組織を除く除脂肪組織に比較して多い場合)ことから、皮下脂肪組織は腹囲長情報から推定可能となる。よって、皮下脂肪組織層のインピーダンスは、腹囲長の情報から推測可能と出来る。以下、前記アプローチと同様の手法で内臓脂肪組織のインピーダンスZFVを算出可能となる。そして、この内臓脂肪組織のインピーダンス情報より、内臓脂肪組織量を推定可能と出来る。
式6を変形すると、
1/Ztm = 1/ZFS + 1/ZMM + 1/(ZVM+ZFV) ・・・式37
ZFV= 1/[ 1/Ztm−1/ZMM−1/ZFS] − ZVM・・・式38
AFV=aa*H/ZFV+bb・・・式39
ここで、aa、bbは定数である。
(37)体幹部の内臓器組織量[VM]は、身長、体重、性別、年齢等の身体(個人)特定化情報から推定することが出来る。説明変数の中で、身長項の影響が大きい。
内臓器組織量[AVM] = a1*身長[H]+ b1*体重[W] + c1*年齢[Age] + d1・・・式40
ここで、a1、b1、c1、d1は、男女で別の値を与える定数である。
なお、本検量線(回帰式)に用いる内臓脂肪組織量VMの基準量の計測は、MRI法やX線CТ法により得られるスライス毎のCSA(組織横断面積)を長さ方向に積分して求めた組織体積、または、臍位等の1スライスからのCSAとする。組織体積は、先行研究論文等で公知の組織密度情報から重量へ変換することで組織量とすることが出来る。
内臓器組織のインピーダンス[ZVM]は、身長、体重、性別、年齢等の身体(個人)特定化情報から推定することが出来る。説明変数の中で、身長項の影響が大きい。便宜上、ここでは上で求めた内臓器組織量[AVM]を利用する。この推定は、以下の式を用いて行うことができる。
ZVM=a2*H/AVM+b2・・・式41
ここで、a2、b2は、定数である。
(39)体幹部の皮下脂肪組織量[AFS]の測定方法については後述する。なお、本検量線(回帰式)に用いる皮下脂肪組織量FSの基準量の計測は、MRI法やX線CТ法により得られるスライス毎のCSA(組織横断面積)を長さ方向に積分して求めた組織体積、または、臍位等の1スライスからのCSAとする。組織体積は、先行研究論文等で公知の組織密度情報から重量へ変換することで組織量とすることが出来る。
(40)内臓脂肪/皮下脂肪比[V/S]は、式22-1、式22-2からの皮下脂肪組織量[AFS]や後述する式45からの皮下脂肪組織量[AFS]と式39からの内臓脂肪組織量[AFV]から求めることが出来る。
V/S=AFV/AFS・・・式42
腹直筋組織を、仮想電極として利用して、内臓脂肪組織量を測定することができる。腹直筋組織を仮想電極として内臓脂肪を測定するにあたっては、特に、以下の17、18を考慮する。
体幹部構成組織の電気的等価回路モデル化に関し、ここでは、前項「3.体幹部構成組織の電気的等価回路モデル化」及び「11.体幹部構成組織の電気的等価回路モデル化(補足1)」に加えて、以下の点を考慮する。
後述するように、本発明の一つの電極配置法によれば、腹直筋組織層を仮想電極として利用している。したがって、電気的等価回路モデルは、後述する図29に示すように表現できる。すなわち、
Ztm = 2 * ZFS+ZMM2//(ZVM+ZFV) ・・・式43
(42)骨格筋組織層(MM)は、腹直筋組織層(MM1)と腹直筋組織層以外の筋線維走向が斜めのものが支配的な骨格筋組織層(MM2)とに分けられ、ZMM1及びZMM2は、それぞれ、MM1及びMM2のインピーダンスである。本発明の一つの電極配置法によれば、電流印加電極近辺の広がり抵抗の影響を無視できるまで離して配置しているため皮下脂肪組織層の分離除去することでき、また、腹直筋組織層を仮想電極として利用するために、さらに腹直筋組織層での電圧降下分の電極間距離を確保することで腹直筋組織層のインピーダンス直列分を外すことができる。そこで、ZMM=ZMM2とおくと、式43は次のように表される。
Ztm = ZMM//(ZVM+ZFV) ・・・式44
(43)体幹部の皮下脂肪組織量AFSは、前項「6.皮下脂肪組織量[FS]からのインピーダンス[ZFS]の推定」で説明したように、腹囲長[Lw]2から推定することもできるが、以下に示すように、皮下脂肪組織層のインピーダンス情報ZFSと腹囲長Lwから推定することも出来る。
皮下脂肪組織量[AFS] = aa0*ZFS*Lw+bb0・・・式45
ここで、aa0、bb0は、定数である。
尚、上の式45の導き方については後に詳述する。
腹直筋組織層のインピーダンスを利用して内臓脂肪組織等をより正確に測定することができる。この場合は、特に、以下の19、20をも考慮する。
(44)体幹部骨格筋組織横断面積量(AMM)と体幹部骨格筋組織層インピーダンス(ZMM)の推定に関して、ここでは、上述した12に代えて、以下の考え方を採用する。体幹部骨格筋組織層インピーダンス(ZMM)を腹直筋組織層のインピ−ダンス(ZMM1)の計測情報より推定する。体幹腹部の骨格筋組織層は、背筋群と腹筋群に分けられ、背筋群は起立筋支配であるため、地球重力下で立って生活する中で決まるため、身体特定化情報との相関が高い。個人の活動能力に関連する筋発達の情報は、腹筋群に現れやすく、個人毎のバラツキも腹筋群で顕著に出てくる。腹筋群は、腹直筋組織層と腹斜筋組織層等で構成されており、腹直筋組織層が筋発達との関係が高い。また、本技術では、腹直筋組織層をインピ−ダンス情報として捕捉可能と出来る。よって、アスリ−トとか、麻痺患者や介護者などの重力非適応者を除けば、腹直筋組織層のインピ−ダンス情報と身体特定化情報とで推定可能となる。この推定は、腹直筋組織層のインピ−ダンスZMM1、身長H、体重W、年齢Ageを以下の式に代入することによって行う。
ZMM=a0*ZMM1+b0*H+c0*W+d0*Age+e0・・・式46
ここで、a0、b0、c0、d0、e0は、男女で別の値を与える定数である。
(45)内臓脂肪組織のインピーダンスZFVは、前項「13.内臓脂肪組織インピーダンス(ZFV)及び内臓脂肪組織量(AFV)の推定」に示した方法の他、以下のように推定することもできる。
先ず、式6を変形すると、
1/Ztm = 1/ZMM + 1/(ZVM+ZFV) ・・・式47
式47からZFVを誘導すると、次のようになり、内臓脂肪組織の情報を有するインピーダンス情報を求めることができる。
ZFV= 1/[ 1/Ztm−1/ZMM] − ZVM・・・式48
本式において、Ztmは実測値である。骨格筋組織層のインピ−ダンスZMMは2周波計測値を用いることができる。また、体幹部骨格筋組織層インピーダンスZMMと内臓器組織のインピ−ダンスZVMは、上述したように推定できるので、その推定値を代入することで、ZFVが抽出できる。すなわち、式48に、式46および式41を代入することによって、算出できる。
Ztm ≒ ZMM//(ZVM+ZFV)の関係式が成り立ち、
図8の等価回路においては、Ztm = ZFS//ZMM//(ZVM+ZFV)の関係式が成り立つ。
特に、皮下脂肪測定、或いは、皮下脂肪及び内臓脂肪の選択測定に用いられる技術を説明する。
ZFS >> (ZVM+ZFV) >> ZMM
の関係がある。
したがって、I−V電極間距離がほとんど無く近接して配置されたときの電位差計測インピーダンスΣZ1は、
ΣZ1=2*ZFS+ZMM//(ZVM+ZFV)≒2*ZFS
となる。これにより明らかなように、広がり抵抗の影響でZFSが数倍に増幅されるため、ここでは、ZFSによる情報が支配的となる。
ΣZ2≒2*ZFS+ZMM//(ZVM+ZFV)
である。明らかなように、I−V電極間距離を広げることによって、広がり抵抗の影響は多少小さくなっているが、この程度離しただけでは、まだZFSの情報が支配的である。
ΣZ3≒2*ZFS+ZMM//(ZVM+ZFV)である。
このとき電極間で計測される電圧降下(電位差)の関係は、おおよそ次のようになる。
V1=I*ZMM//(ZVM+ZFV)
V2=V3=I*2*ZFS
V1:(V2+V3)≒1〜2:10〜20=S:N
上式におけるSの1〜2やNの10〜20のバラツキは、皮下脂肪組織層の厚みの個人差と骨格筋組織層の発達具合によるものである。この結果からも分かるように、たとえ電極間距離を調節しても、十分なS/Nが確保できるとは言いがたい。
V1=I*ZMM//(ZVM+ZFV)=I1*ZMM=I2*(ZVM+ZFV)
I=I1+I2
となり、よって、
ZMM:(ZVM+ZFV)=I2:I1≒1:2〜5
となる。これより明らかなように、たとえ広がり抵抗の影響を排除できたとしても、骨格筋組織層に流れる電流は内臓器組織と内臓脂肪組織に流れる電流の2〜5倍にも及ぶため、この結果、S/N特性は更に悪くなる。このように、体幹部のような太短い測定部位においては、たとえ電極間距離を調整しても、電流印加電極間距離で上限が決まってしまうことから、S/N特性の改善には限界がある。
△Z ∝ ZFS ∝ LFS/A0 ∝ LFS
である。故に、皮下脂肪組織層の横断面積量AFSは、
AFS=Lw*LFS=aa0*ZFS*Lw+bb0・・・式45
で求めることができる。尚、上式において、Lwは腹囲長、つまり、腹周囲の長さ、aa0、bb0は、男女で別の値となる定数である。
次に、腱膜を利用した内臓脂肪等の測定について説明する。
図23の電気等価回路において、例えば、電流印加電極10e、10fで電流(I)を印加し、電圧計測電極11f、11eで電位差(V)を測定するものとした場合、この等価回路における電気抵抗は、主として、臍前後付近の皮下脂肪組織層のインピーダンス(ZFS1、ZFS2)と、腹周囲の皮下脂肪組織層のインピーダンス(ZFS0)と、臍の左右各側の骨格筋組織層のインピーダンス(ZMM1、ZMM2)と、臍前後付近の内臓脂肪組織のインピーダンス(ZFV1、ZFV2)、更に、体幹部中心付近の内臓器組織のインピーダンス(ZVM)として現れる。
次に、腹直筋を利用した内臓脂肪等の測定について説明する。骨格筋(腹直筋)組織層を仮想電極層として利用することによって、骨格筋組織層より内側の内臓器組織及び内臓脂肪組織に電流通電量を増やし、内臓脂肪組織への計測感度を確保することができる。図27〜図29に、本発明で使用することができる、腹直筋組織層仮想電極の配置方法を示す。図27は、体幹腹部の実際の構造を表面側及び背面側から示したものであり、図28は、図27の構造を模式的に示した図である。図29は、図27を等価回路として表した図である。
ρMM1<<ρ(VM+FV)<ρFS
ρVM<<ρFV
ρMM1<ρMM2
ρMM2=ρVM、若しくは、ρMM2<ρVM
ρFV=ρFS、若しくは、ρFV<ρFS
ここで、
皮下脂肪組織層の体積抵抗率:ρFS
内臓器組織と内臓脂肪組織の複合組織層の体積抵抗率:ρ(VM+FV)
骨格筋組織層の中の腹直筋組織層の体積抵抗率:ρMM1
腹直筋組織層以外の斜めに筋線維走向の骨格筋組織層の体積抵抗率:ρMM2
よって、インピーダンス情報に置き換えると上記式31は、次のように表される。
ZFS >>Z(VM+FV) >ZMM2> ZMM1
となる。
ここで、
皮下脂肪組織層のインピーダンス:ZFS
骨格筋組織層の中の腹直筋組織層のインピーダンス: ZMM1
腹直筋組織層以外の斜めに筋線維走向の骨格筋組織層のインピーダンス: ZMM2
内臓器組織と内臓脂肪組織の複合組織層のインピーダンス: Z(VM+FV)=ZVM+ZFV
Ztm=V1/I=ZMM2//(ZVM+ZFV)
Ztm=ZMM//(ZVM+ZFV)
となり、これは、上記式44と同じである。よって、上述した手法によって、内臓脂肪組織量を計測することができる。
図32において、53及び54は電流印加電極を示し、55〜60は電圧計測電極を示す。電極53は、図27の33に相当するもので、その配置は、図27と同様である。電極53及び54は、皮下脂肪組織層計測用の電流印加電極対を構成する電極である。電極55及び56は腹部上部(鳩尾下部)皮下脂肪組織層計測用の電圧計測電極対を構成する電極である。また、電極55及び58は、臍部周辺皮下脂肪組織層計測用の電圧計測電極対を構成する電極である。電極56及び58は、電流印加電極53及び54にそれぞれ近接して、電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な位置に配置され、電極55は、電流印加電極53及び54に対して電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置されている。V2は、印加電流I2による腹部上部(鳩尾下部)皮下脂肪組織層計測電位差、V3は、印加電流I2による臍部周辺皮下脂肪組織層計測電位差をそれぞれ示す。
図33において、61及び62は電流印加電極を示し、63〜68は電圧計測電極を示す。電極61は、図27の34に相当するもので、その配置は、図27と同様である。電極61及び62は、皮下脂肪組織層計測用の電流印加電極対を構成する電極である。電極63及び64は臍部腰部付近部の皮下脂肪組織層計測用の電圧計測電極対を構成する電極である。また、電極63及び66は、臍位腰部側腹付近部の皮下脂肪組織層計測用の電圧計測電極対を構成する電極である。電極64及び66は、電流印加電極61及び62にそれぞれ近接して、電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な位置に配置され、電極63は、電流印加電極61及び62に対して電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置されている。V2は、印加電流I2による臍位腰部付近部の皮下脂肪組織層計測電位差、V3は、印加電流I2による臍位腰部側腹付近部の皮下脂肪組織層計測電位差をそれぞれ示す。
図34において、70〜73は電流印加電極を示し、74〜77は電圧計測電極を示す。電極61及び62は、内臓脂肪組織計測用の電流印加電極対を構成する電極である。また、電極70及び72は、臍位付近部皮下脂肪組織層計測用の電流印加電極対を構成する電極であり、電極71及び73は、背面腰側部皮下脂肪組織層計測用の電流印加電極対を構成する電極である。電極70及び71は、図27の33及び34にそれぞれ相当するもので、その配置は、図27と同様である。
次に、腹直筋のインピーダンスを利用した内臓脂肪等の測定について説明する。
骨格筋(腹直筋)組織層を仮想電極層として利用することによって、骨格筋組織層より内側の内臓器組織及び内臓脂肪組織に電流通電量を増やし、内臓脂肪組織への計測感度を確保するとともに、腹直筋組織層自身のインピーダンスも計測する。図35〜図37に、本発明で使用することができる、腹直筋組織層仮想電極による腹直筋組織層の計測における電極配置方法を示す。図35は、体幹腹部の実際の構造を表面側および背面側から示したものであり、図36は、図35の構造を模式的に示した図である。図37は、図35を等価回路として表した図である。
Ztm=V1/I=ZMM2//(ZVM+ZFV)
ZMM1=V2/I
図38において、83〜85は電流印加電極を示し、86〜89は電圧計測電極を示す。電極83、84、86、87、88は、図35の43、44、47、48、46に相当するもので、その配置は、図35と同様である。電極86は、腹直筋組織層中部から下部の臍Aの位置を基準として、臍上又は臍下部に、または、臍部を含めた位置に配置可能である。S7は、電極86の配置における許容範囲を示す。
図39において、90〜92は電流印加電極を示し、93〜95は電圧計測電極を示す。図39は、内臓脂肪組織計測用電極と腹直筋組織層計測用電極の配置については、図38と同じであり、皮下脂肪組織層計測用の電極配置のみが異なっている。電極90、92は、皮下脂肪組織層計測用の電流印加電極対を構成する電極であり、電極93、94は皮下脂肪組織層計測用の電圧計測電極対を構成する電極である。また、電極93、94は腹直筋組織層計測用の電極も兼用している。これらの電圧計測電極は、電流印加電極直下の広がり抵抗の影響を考慮して印加電流電極と上述した関係に配置されている。V1は、印加電流Iによる内臓脂肪組織計測電位差、V2は、印加電流Iによる腹直筋組織層計測電位差、V3は、印加電流I2による皮下脂肪組織層計測電位差(特に電極93、94の位置を考慮して臍位近辺部皮下脂肪組織層計測電位差)をそれぞれ示す。
図40において、100〜101は電流印加電極を示し、102〜104は電圧計測電極を示す。図40は、腹直筋組織層計測用の電圧計測電極を配置する際の位置決め方法を示したものであり、腹直筋組織層計測用電極102を配置する場合には、腱画部を電極貼り付けマーク位置とする。腹直筋組織層は、体幹部長手方向に配置されており、腱画(腱部)で上部、中部、下部(臍部が存在する)に分かれるが、この腱画部を電圧計測電極配置の目安位置として用いる。また、腹直筋組織層計測用電極104を配置する場合には、臍位部を電極貼り付けマーク位置とする。すなわち、腹直筋組織層中部から下部の臍Aの位置を基準として、臍上又は臍下部に、または、臍部を含めた位置に配置する。臍部の凹部は、電圧計測電極が一部で接触確保できる長さを持っていれば、測定エリアとしての許容範囲と考えられる。V1は、印加電流Iによる内臓脂肪組織計測電位差、V2は、印加電流Iによる腹直筋組織層計測電位差をそれぞれ示す。
図41において、110〜112は電流印加電極を示し、113〜116は電圧計測電極を示す。図18は、内臓脂肪組織計測用電極と腹直筋組織層計測用電極の配置については、図38と同じであり、皮下脂肪組織層計測用の電極配置のみが異なっている。電極110、112は、皮下脂肪組織層計測用の電流印加電極対を構成する電極であり、電極114、115は、皮下脂肪組織層計測用の電圧計測電極対を構成する電極である。これらの電圧計測電極は、電流印加電極直下の広がり抵抗の影響を考慮して印加電流電極と上述した関係に配置されている。電流印加電極112と電圧計測電極115は、腹直筋組織層の左半分側に配置されている。腹直筋組織層は白線(図30参照)で左右に分離されているので、白線で分かれる左右何れかのみを計測および通電ガイドの対象とすることができる。そのため、電極の長さも他の電極よりも小さくなっている。図41では、左半分に配置されているが、右半分に配置することもできる。これに対し、腹直筋組織層上に配置される電流印加電極80および電圧計測電極113、114は、左右の腹直筋組織層に均等に通電および計測に寄与するように白線をまたいで両方に対象に計測可能な長さを有している。
次に、上の技術を総合的に利用した、本発明による体幹部内臓・皮下脂肪について説明する。図42乃至図45に、図7、図8と同様の方法で、本発明の技術において前提とされる、上肢部及び下肢部をも含めた体幹腹部(体幹部)の電気的等価回路を示す。
ZMM = ZMM1 // (ZAM1+ZMM2+ZAM2)
ZAM1 ≒ ZAM2>>ZMM2>ZMM1
∴ZMM ≒ ZMM1
尚、この回路において、電流印加電極からの電流Iは、主に、骨格筋ZMM側のI21と、内臓ZMV及びZFV側のI11に分かれて流れる。
1)体幹部からの突出部(例えば、四肢部や頭部)に通電用電流印加電極の一方を配置し、他方は、体幹腹部に配置する。
2)他方は、体幹腹部の骨格筋組織を除く腱膜部に配置する。
3)最適な腱膜部は、左右の腹直筋と外腹斜筋の結合区間とする。
4)上肢部および頭部より電流を印加する場合は、前記腱膜部内の臍囲周近辺に他方の電流印加電極を配置する。
5)下肢部より電流を印加する場合は、前記腱膜部内の臍囲周より上肢寄りの大隔膜寄りの近辺域に他方の電流印加電極を配置する。
6)体幹部に配置する電極は、電流印加電極の一方のみで、他の電極、つまり電圧計測電極は、二つとも他方の電流印加電極配置以外の残りの四肢部または頭部に配置することが出来る。ここでも、Organらの誘導法を応用した新誘導法を導入することができる。
1)電圧計測電極は、皮下脂肪組織層と内臓脂肪組織の両方の計測情報を確保する誘導法として、前記皮下脂肪組織層計測の配置と内臓脂肪組織計測の配置の両方の電極を体幹部に配置してもよい。
2)電圧計測電極は、計測用の2電極とも体幹腹部に配置しても良い。
3)上肢部および頭部より電流印加の場合、電圧計測電極の一方は前記電流印加電極とともに臍囲周近辺上に配置され、他方は臍囲周近辺上または体幹部長手方向の通電区間内に配置されるものとする。
4)下肢部より電流印加の場合、電圧計測電極の一方は前記電流印加電極に近接して配置され、他方は臍囲周近辺上または体幹部長手方向の通電区間内に配置されるものとする。
5)内臓脂肪組織測定時の電圧計測電極配置は、体幹部に配置されている電流印加電極から電極直下の広がり抵抗の影響をほぼ無視できる程度の距離を確保して両電圧計測電極を配置し、上肢部および頭部より電流印加の場合、一方を臍囲周近辺上とし、他方を体幹部長手方向の通電区間内とし、一方、下肢部より電流印加の場合、一方を臍囲周より上肢寄り域に配置し、他方を体幹部長手方向の通電区間内とする。
図55は、特に、右脚部−体幹腹部通電計測に関するものであって、電流I4a、I4bを印加するため、電流印加電極対それぞれに共通する一方の電流印加電極10aを右脚の足裏部に(フット電極として)設け、他方の電流印加電極10e(右側)、10f(左側)を、体幹腹部内(腱膜上)の臍Aを中心とした左右各側に設け、更に、V4aを計測するため、電圧計測電極対の一方の電圧計測電極11eを電流印加電極10e、10fから十分離して体幹腹部上に設け、他方の電圧計測電極11fを、電流印加電極10eに近接させてその右側に、また、V4bを計測するため、電圧計測電極対の一方の電圧計測電極11eを電流印加電極10e、10fから十分離して体幹腹部上に設け、他方の電圧計測電極11gを、電流印加電極10eに近接させてその左側に、更に、V4cを計測するため、電圧計測電極対の一方の電圧計測電極11eを電流印加電極10e、10fから十分離して体幹腹部上に設け、他方の電圧計測電極11hを、電流印加電極10fに近接させてその右側に、更にまた、V4dを計測するため、電圧計測電極対の一方の電圧計測電極11eを電流印加電極10e、10fから十分離して体幹腹部上に設け、他方の電圧計測電極11iを、電流印加電極10fに近接させてその左側に、それぞれ配置して、皮下脂肪組織層を、或いは、皮下脂肪組織層と内臓脂肪組織を選択的に測定する電極配置を示す。
図56は、特に、Organらの誘導法による右腕部−体幹腹部通電計測に関するものであって、電流I1を印加するため、電流印加電極対の一方の電流印加電極10dを(グリップ電極として)右手の掌部に設け、他方の電流印加電極10eを体幹腹部内(腱膜上)に設け、更に、電位差V5、V5’を計測するため、電圧計測電極対それぞれに共通する一方の電圧計測電極11cを電流印加電極10dと左右対向する左手の掌部に(グリップ電極として)設け、他方を電流印加電極10eに近接させて体幹腹部上におけるその左右各側にそれぞれ配置して、皮下脂肪組織層を、或いは、皮下脂肪組織層と内臓脂肪組織を選択的に測定する電極配置を示す。
図57は、特に、Organらの誘導法による右脚部−体幹腹部通電計測に関するものであって、電流I4を印加するため、電流印加電極対の一方の電流印加電極10aを(フット電極として)右脚の足裏部に設け、他方の電流印加電極10eを体幹腹部内(腱膜上)に設け、更に、電位差V6、V6’を計測するため、電圧計測電極対それぞれに共通する一方の電圧計測電極11aを、電流印加電極10aと左右対向する足裏部に(フット電極として)設け、他方の電圧計測電極11f、11eを、電流印加電極10eに近接させて体幹腹部上におけるその左右各側にそれぞれ配置して、皮下脂肪組織層を、或いは、皮下脂肪組織層と内臓脂肪組織を選択的に測定する電極配置を示す。
%Fat=a*Lu2/Zu+b*Ll2/Zl+c*Ltm2/Ztm+d
ここで、a、b、c、dは、定数である。
%VFat=%Fat*(V/S)/[(V/S)+1]
次に、ステップS27において、Fが「”0”」かを、また、前回測定上肢部かを、判定し、そうでないでない場合には、ステップS28に移行して、演算兼制御部7は、上肢部インピーダンス(Zu)測定電極配置設定処理を行い、上肢部インピーダンス(Zux)計測処理を行う。そして、ステップS29にて、F「”0”」と設定する。
[Ztm]minx←([Ztm]minx-1+[Ztm]minx)/2
[Ztm]maxx←([Ztm]maxx-1+[Ztm]maxx)/2
Ztmx←([Ztm]maxx+[Ztm]minx)/2
なお、ステップS39において、変極点でないと判定する場合には、戻るに進み、ステップ43において、一呼吸周期分の最大値と最小値データが確保されないと判定された場合には、戻るに進むことになる。
Mean−3SD≦Ztm≦Mean+3SD
ここで、許容値例としては、26.7±4.8(Mean±SD)に対して、26.7±14.4(Mean±3SD)が考えられる。
Ztmlr ≒ Ztmll および Ztmrr ≒ Ztmrl
この条件を満足しないと判定される場合には、ステップS71に移行し、ステップS72にて、次の式を満足するか否かの判定を行う。
Ztmrl < Ztmrr
この条件を満足しない場合には、ステップS73に移行し、ステップS74にて、次の式を満足するか否かの判定を行う。
Ztmrl > Ztmrl
この条件が満足されない場合には、体幹中部(腹部)の左上部組織に異常バランスがあると判定し、ステップS75にて、演算兼制御部7は、体幹中部(腹部)コンディション異常に関するメッセージ報知処理を行い、表示部5bに適切なアドバイスの表示等がなされる。このアドバイスとしては、例えば、「体幹部コンディション左上部異常」等の報知が考えられる。
次に、図69に示す基本フローチャートと図70から図72、及び図64、図65に示すサブルーチンフローチャートを参照して、主に、皮下脂肪組織層の測定のための動作について説明する。
BMI=W/H2
%Fatt=(AFS+AFV)/[(AFS+AFV)+AMM+AVM]*100
%VFat=%Fatt*(V/S)/[(V/S)+1]
最後に、腱膜を利用した内臓脂肪組織等の測定のための動作について説明する。この動作は、図69乃至図72に説明したものと略同様のものである。したがって、ここでは、それらの相違点のみ説明する。
その他の点については、図69乃至図72に説明したものと同様のものと考えてよい。
2 体重測定部
3 部位インピーダンス測定部
4 記憶部
5 表示兼入力部
6 印刷部
7 演算兼制御部
8 電流供給部
9 電流印加電極切替部
10 電流印加電極
11 電圧計測電極
12 電圧計測電極切替部
13 電圧測定部
14 グリップ部
15 腱膜部
16 側腹部
20 外腹斜筋組織層
21 腱画
23 白線
25 左右大殿筋
27 広背筋
30 広がり抵抗領域
33 電流印加電極
34 電流印加電極
36、37、38 電極
43、44 電流印加電極
46、47 電圧計測電極
50 腹直筋組織層
53、54 電流印加電極
55〜60 電圧計測電極
61、62 電流印加電極
63〜68 電圧計測電極
70〜73 電流印加電極
74〜77 電圧計測電極
112 操作パネル
120 右側腹側側面部
A 臍
Claims (85)
- 電流印加電極対から体幹部に電流を印加し、前記体幹部に生じた電位差を電圧計測電極対により測定し、前記体幹部のインピーダンスを測定することにより、前記体幹部の内臓脂肪組織情報、及び/又は、皮下脂肪組織層情報を求める方法であって、前記電流印加電極対の一方の電流印加電極は前記体幹部に配置し、他方の電流印加電極は前記体幹部から突出する部位に配置することを特徴とする体幹部内臓・皮下脂肪測定方法。
- 前記体幹部から突出する部位は上肢、下肢、または頭部である請求項1記載の方法。
- 前記体幹部から突出する部位は頭部の耳部である請求項2記載の方法。
- 前記電圧計測電極対の一方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極の近接位置に配置し、他方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極から体幹部長手方向の遠方位置に配置して、体幹部のインピーダンスを測定することにより体幹部皮下脂肪組織層情報を求める請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
- 臍位近辺、側腹部、側背部のいずれかに前記一方の電流印加電極と前記一方の電圧計測電極とを配置して測定する請求項4に記載の方法。
- 前記一方の電流印加電極から、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位に電流を印加し、
前記電圧計測電極対の一方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な位置に配置し、他方の電圧計測電極を、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置して、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極の間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層情報を得る請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。 - 前記他方の電圧計測電極は、前記電位差を、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位にて測定する請求項6記載の方法。
- 前記電流印加電極対を少なくとも1つ、及び、前記電圧計測電極対を少なくとも2つ設け、
前記電流印加電極対の一方の電流印加電極から、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位に電流を印加し、
前記少なくとも2つの電圧計測電極対の一方の電圧計測電極対に含まれる一方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な位置に配置し、他方の電圧計測電極を、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置して、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極の間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層情報を得、
前記少なくとも2つの電圧計測電極対の他方の電圧計測電極対を、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置して電位差を測定することにより内臓脂肪組織情報を得、
前記一方の電圧計測電極対と前記他方の電圧計測電極対を選択して、前記皮下脂肪組織層情報と前記内臓脂肪組織情報を選択的に得る請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。 - 前記他方の電圧計測電極対は、前記電位差を、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位にて測定する請求項8記載の方法。
- 前記広がり抵抗の影響が支配的な位置は、臍位近辺、側腹部、側背部のいずれかであり、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置は、臍部と腸骨稜上縁部の間である請求項6乃至9のいずれかに記載の方法。
- 前記一方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して近接位置に配置され、前記他方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して、前記一方の電圧計測電極より十分に遠方位置に配置され、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層の情報を得る請求項8乃至10のいずれかに記載の方法。
- 前記一方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して近接位置に配置され、前記他方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して、近接位置に配置された前記一方の電圧計測電極より十分に遠方位置に配置され、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層の情報を得る請求項11記載の方法。
- 前記十分に遠方位置とは、前記近接位置の3倍以上の位置である請求項11記載の方法。
- 前記少なくとも2つの電圧計測電極対によって測定された電位差を利用して求めた体幹部のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項8乃至13のいずれかに記載の方法。
- 前記一方の電圧計測電極対によって測定された電位差を利用して求めた体幹部のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部の皮下脂肪組織量を求め、該求めた体幹部の皮下脂肪組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを求め、身体特定化情報に基づいて、体幹部の骨格筋組織量を求め、該求めた体幹部の骨格筋組織量と身体特定化情報とに基づいて、体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを求め、身体特定化情報に基づいて体幹部の内臓器組織量を求め、該求めた体幹部の内臓器組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓器組織のインピーダンスを求め、前記他方の電圧計測電極対によって測定された電位差を利用して求めた体幹部のインピーダンスと、前記求めた体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスと、前記求めた体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを求め、該求めた体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を求める8乃至14のいずれかに記載の方法。
- 前記一方の電流印加電極から、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位に電流を印加して内臓脂肪組織情報を求める請求項1乃至15のいずれかに記載の方法。
- 前記電圧計測電極対を前記体幹部から突出した部位に配置して測定する請求項16記載の方法。
- 前記電圧計測電極対を前記体幹部から突出した部位で、かつ、前記電流印加電極対の他方側の電流印加電極が配置されていない体幹部から突出した部位に配置する請求項1乃至16のいずれかに記載の方法。
- 前記電圧計測電極対を前記電流印加電極対から体幹部長手方向の遠方位置に配置して測定する請求項16記載の方法。
- 前記電圧計測電極対は、前記電位差を、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位にて測定する請求項16又は19記載の方法。
- 身体特定化情報に基づいて体幹部の骨格筋組織量を求め、該求めた体幹部の骨格筋組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを求め、身体特定化情報に基づいて体幹部の内臓器組織量を求め、該求めた体幹部の内臓器組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓器組織のインピーダンスを求め、前記求めた体幹部のインピーダンスと、前記求めた体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを求め、該求めた体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項16乃至20のいずれかに記載の方法。
- 前記部位は、臍と腸骨稜上縁間の区間、又は、腹直筋と外腹斜筋間の結合腱部である請求項16乃至21のいずれかに記載の方法。
- 前記体幹部のインピーダンスの測定は、腹囲周付近で行われる請求項16乃至22のいずれかに記載の方法。
- 前記電圧計測電極対の電極のいずれか1つ以上の電極が腹囲周上からずらした位置に配置される請求項16乃至23のいずれかに記載の方法。
- 前記電圧計測電極は対としてまたは対を形成する電極のうちの一方が前記腹囲周上から外れた位置に配置される請求項16乃至24のいずれかに記載の方法。
- 前記電圧計測電極対は、臍を中心として見た場合の左右の上記部位間に配置される請求項18乃至25のいずれかに記載の方法。
- 前記電圧計測電極対は、前記腹囲周上から外れた腹部領域内の体幹部長手方向に配置される請求項16乃至24のいずれかに記載の方法。
- 前記一方の電流印加電極を臍位より上部の体幹腹部長手方向に長く配列する骨格筋群上に配置して体幹腹部長手方向に長く配列する骨格筋群を仮想電極層として利用することによって骨格筋組織層より内側の内臓器組織及び内臓脂肪組織に対する電流通電量を増やす請求項1乃至27のいずれかに記載の方法。
- 更に、体幹腹部長手方向に長く配列する骨格筋群上に別の電圧計測電極対を更に配置して腹直筋組織層のインピーダンスを測定し、その測定した腹直筋組織層のインピーダンスを利用して体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項28記載の方法。
- 身体特定化情報に基づいて体幹部の骨格筋組織量を求め、該求めた体幹部の骨格筋組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを求め、若しくは、前記腹直筋組織層のインピーダンスに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを求め、若しくは、前記腹直筋組織層のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを求めて、身体特定化情報に基づいて体幹部の内臓器組織量を求め、該求めた体幹部の内臓器組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓器組織のインピーダンスを求め、前記体幹部のインピーダンスと、前記求めた体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを求め、該求めた体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項28又は29に記載の方法。
- 体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを測定する第2の電圧計測電極対を更に配置し、該第2の電圧計測電極対の一方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な前記一方の電流印加電極に近接した位置に配置し、他方の電圧計測電極を、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで前記一方の電流印加電極から離れた位置に配置し、該第2の電圧計測電極対によって体幹部を測定した体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを利用して体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項28乃至30のいずれかに記載の方法。
- 前記腹直筋組織層のインピーダンスの測定を、腹直筋組織層に対して感度の高い周波数f1の印加電流によって行い、前記体幹部のインピーダンスの測定を、f1よりも高い周波数で筋線維に対してほとんど影響を受けない周波数f2の印加電流によって行うことを特徴とする請求項28乃至31のいずれかに記載の方法。
- 体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを測定する第3の電圧計測電極対を更に配置し、該第3の電圧計測電極対の一方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な前記一方の電流印加電極に近接した位置に配置し、他方の電圧計測電極を、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで前記一方の電流印加電極から離れた位置に配置し、該電圧計測電極対によって測定した体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを利用して体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項28乃至32のいずれかに記載の方法。
- 前記第3の電圧計測電極対の一方の電圧計測電極に近接した位置に、第2の電流印加電極対の一方の電流印加電極を更に配置し、前記電圧計測電極対によって測定した体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを利用して体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項33に記載の方法。
- 前記体幹部のインピーダンスと、前記求めた体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを求める段階は、体幹部の電気的等価回路が、前記体幹部内臓器組織のインピーダンスと前記体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスとの直列回路に対して前記体幹部骨格筋組織層のインピーダンスが並列に接続されたものとしている請求項15、21、30、32のいずれかに記載の方法。
- 前記体幹部のインピーダンスと、前記求めた体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを求める段階は、体幹部の電気的等価回路が、前記体幹部内臓器組織のインピーダンスと前記体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスとの直列回路に対して、前記体幹部骨格筋組織層のインピーダンスと前記体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスとが並列に接続されたものとしている請求項15、31、33、34に記載の方法。
- 前記体幹部骨格筋組織層のインピーダンスは、更に、腱膜のインピーダンスと背筋と腹斜筋の骨格筋組織層のインピーダンスとの直列回路に対して腹直筋が支配的な骨格筋組織層のインピーダンスが並列に接続されたものである請求項35又は36記載の方法。
- 前記体幹腹部長手方向に長く配列する骨格筋群が腹直筋組織層である請求項28乃至37のいずれかに記載の方法。
- 前記一方の電流印加電極対を体幹部表側鳩尾下部の腹直筋組織層上部と背面腰下部との間に配置する請求項38に記載の方法。
- 前記一方の電流印加電極対を体幹部表側腹直筋組織層上に配置する請求項38に記載の方法。
- 前記電流印加電極および電圧計測電極を、左右の腹直筋組織層に均等に通電および計測に寄与するように白線をまたいで両方に対称に配置する請求項39又は40に記載の方法。
- 前記電流印加電極および電圧計測電極を、左右の腹直筋組織層のいずれか一方のみに配置する請求項39又は40に記載の方法。
- 前記電圧計測電極を、腹直筋組織層の腱画部を基準として配置する請求項39又は40のいずれかに記載の方法。
- 前記電圧計測電極を、臍部の凹部に配置する請求項39又は40のいずれかに記載の方法。
- 体幹部に電流を印加する電流印加電極対と、前記体幹部に生じた電位差を測定する電圧計測電極対とを備え、前記体幹部のインピーダンスを測定することにより、前記体幹部の内臓脂肪組織情報、及び/又は、皮下脂肪組織層情報を求める装置であって、前記電流印加電極対の一方の電流印加電極は前記体幹部に配置し、他方の電流印加電極は前記体幹部から突出する部位に配置することを特徴とする体幹部内臓・皮下脂肪測定装置。
- 前記体幹部から突出する部位は四肢または頭部である請求項45記載の装置。
- 前記体幹部から突出する部位は頭部の耳部である請求項46記載の装置。
- 前記電圧計測電極対の一方の電圧計測電極を、前記一方の電流印加電極の近接位置に配置し、他方の電圧計測電極を前記一方の電流印加電極から体幹部長手方向の遠方位置に配置して、体幹部のインピーダンスを測定することにより体幹部皮下脂肪組織層情報を求める請求項45乃至47のいずれかに記載の装置。
- 臍位近辺、側腹部、側背部のいずれかに前記一方の電流印加電極と前記一方の電圧計測電極とを配置して測定する請求項48に記載の装置。
- 前記一方の電流印加電極は、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位に電流を印加し、
前記電圧計測電極対の一方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な位置に配置され、他方の電圧計測電極は、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置されて、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極の間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層情報を得る請求項45乃至49のいずれかに記載の装置。 - 前記他方の電圧計測電極は、前記電位差を、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位にて測定する請求項50記載の装置。
- 前記広がり抵抗の影響が支配的な位置は、臍位近辺、側腹部、側背部のいずれかであり、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置は、臍部と腸骨稜上縁部の間である請求項50又は51に記載の装置。
- 前記一方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して近接位置に配置され、前記他方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して、近接位置に配置された前記一方の電圧計測電極より十分に遠方位置に配置され、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層の情報を得る請求項50乃至52のいずれかに記載の装置。
- 前記十分に遠方位置とは、前記近接位置の3倍以上の位置である請求項53記載の装置。
- 前記電流印加電極対を少なくとも1つ、及び、前記電圧計測電極対を少なくとも2つ有し、
前記電流印加電極対の一方の電流印加電極は、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位に電流を印加し、
前記少なくとも2つの電圧計測電極対の一方の電圧計測電極対に含まれる一方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な位置に配置され、他方の電圧計測電極は、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置されて、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極の間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層情報を得るものであり、
前記少なくとも2つの電圧計測電極対の他方の電圧計測電極対は、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置に配置されて電位差を測定することにより内臓脂肪組織情報を得るものであり、
前記一方の電圧計測電極対と前記他方の電圧計測電極対を選択して、前記皮下脂肪組織層情報と前記内臓脂肪組織情報を選択的に得る切換装置を更に備える請求項45乃至47のいずれかに記載の装置。 - 前記他方の電圧計測電極対は、前記電位差を、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位にて測定する請求項55記載の装置。
- 前記広がり抵抗の影響が支配的な位置は、臍位近辺、側腹部、側背部のいずれかであり、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで離れた位置は、臍部と腸骨稜上縁部の間である請求項55又は56に記載の装置。
- 前記一方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して近接位置に配置され、前記他方の電圧計測電極は、前記一方の電流印加電極に対して、前記一方の電圧計測電極より十分に遠方位置に配置され、前記一方の電圧計測電極と前記他方の電圧計測電極間の電位差を測定することにより皮下脂肪組織層の情報を得る請求項55乃至57のいずれかに記載の装置。
- 前記十分に遠方位置とは、前記近接位置の3倍以上の位置である請求項58記載の装置。
- 前記少なくとも2つの電圧計測電極対によって測定された電位差を利用して求めた体幹部のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を推定する体幹部内臓脂肪組織量推定手段とを更に備える請求項55乃至59のいずれかに記載の装置。
- 前記一方の電圧計測電極対によって測定された電位差を利用して求めた体幹部のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部の皮下脂肪組織量を推定する体幹部皮下脂肪組織量推定手段と、前記推定した体幹部の皮下脂肪組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部の皮下脂肪組織量を推定する体幹部皮下脂肪組織量推定手段と、前記推定した体幹部の皮下脂肪組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを推定する体幹部皮下脂肪組織層インピーダンス推定手段と、身体特定化情報に基づいて体幹部の内臓器組織量を推定し、該推定された体幹部の内臓器組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓器組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓器組織インピーダンス推定手段と、前記推定した体幹部のインピーダンスと、前記推定した体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓脂肪組織インピーダンス推定手段と、前記推定した体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を推定する体幹部内臓脂肪組織量推定手段とを更に備える請求項55乃至60のいずれかに記載の装置。
- 前記一方の電流印加電極から皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位に電流を印加して内臓脂肪組織情報を求める請求項45乃至61のいずれかに記載の装置。
- 前記電圧計測電極対は前記電流印加電極対から体幹部長手方向の遠方位置に配置する請求項62記載の装置。
- 前記電圧計測電極対は、前記電位差を、皮下脂肪組織層が薄い部位、または、骨格筋組織層の筋腹部が無いまたは薄い部位において測定する請求項62または63記載の装置。
- 身体特定化情報に基づいて体幹部の骨格筋組織量を推定する体幹部の骨格筋組織量推定手段と、前記推定した体幹部の骨格筋組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを推定する体幹部骨格筋組織層インピーダンス推定手段と、身体特定化情報に基づいて体幹部の内臓器組織量を推定し、該推定された体幹部の内臓器組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓器組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓器組織インピーダンス推定手段と、前記推定した体幹部のインピーダンスと、前記推定した体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓脂肪組織インピーダンス推定手段と、前記推定した体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を推定する体幹部内臓脂肪組織量推定手段とを更に備える請求項62乃至64のいずれかに記載の装置。
- 前記一方の電流印加電極が臍位より上部の体幹腹部長手方向に長く配列する骨格筋群上に配置されている請求項45乃至65のいずれかに記載の装置。
- 更に、体幹腹部長手方向に長く配列する骨格筋群上に腹直筋組織層のインピーダンスを計測するための別の電圧計測電極対が更に配置されている請求項66記載の装置。
- 身体特定化情報に基づいて体幹部の骨格筋組織量を推定し該推定した体幹部の骨格筋組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを推定する体幹部骨格筋組織層インピーダンス推定手段、若しくは、前記腹直筋組織層のインピーダンスに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを推定する体幹部骨格筋組織層インピーダンス推定手段と、身体特定化情報に基づいて体幹部の内臓器組織量を推定し、該推定した体幹部の内臓器組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓器組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓器組織インピーダンス推定手段と、前記体幹部のインピーダンスと、前記推定した体幹部骨格筋組織層のインピーダンス及び体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓脂肪組織インピーダンス推定手段と、前記推定した体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を推定する体幹部内臓脂肪組織量推定手段とを更に備える請求項66又は67に記載の装置。
- 体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを測定する第2の電圧計測電極対が更に配置され、該第2の電圧計測電極対の一方の電圧計測電極が、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な前記一方の電流印加電極に近接した位置に配置され、他方の電圧計測電極が、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで前記一方の電流印加電極から離れた位置に配置され、該第2の電圧計測電極対によって測定した体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを利用して体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項66乃至68のいずれかに記載の装置。
- 前記腹直筋組織層のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部骨格筋組織層のインピーダンスを推定する体幹部骨格筋組織層インピーダンス推定手段と、身体特定化情報に基づいて体幹部の内臓器組織量を推定し、該推定された体幹部の内臓器組織量と身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓器組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓器組織インピーダンス推定手段と、前記体幹部のインピーダンスと、前記推定した体幹部骨格筋組織層のインピーダンスおよび体幹部内臓器組織のインピーダンスとに基づいて体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスを推定する体幹部内臓脂肪組織インピーダンス推定手段と、前記推定した体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスと身体特定化情報とに基づいて体幹部内臓脂肪組織量を推定する体幹部内臓脂肪組織量推定手段とを更に備える請求項66乃至69のいずれかに記載の装置。
- 体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを測定する第3の電圧計測電極対が更に配置され、該第3の電圧計測電極対の一方の電圧計測電極が、前記一方の電流印加電極直下の広がり抵抗の影響が支配的な前記一方の電流印加電極に近接した位置に配置され、他方の電圧計測電極が、前記広がり抵抗の影響が軽減されるまで前記一方の電流印加電極から離れた位置に配置され、該電圧計測電極対によって測定した体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスを利用して体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項66乃至70のいずれかに記載の装置。
- 前記第3の電圧計測電極対の一方の電圧計測電極に近接した位置に、第2の電流印加電極対の一方の電流印加電極が更に配置され、前記電圧計測電極対によって測定した皮下脂肪組織層のインピーダンスを利用して体幹部内臓脂肪組織量を求める請求項71に記載の装置。
- 前記体幹部内臓脂肪組織インピーダンス推定手段は、体幹部の電気的等価回路が、前記体幹部の内臓器組織のインピーダンスと前記体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスとの直列回路に対して前記体幹部骨格筋組織層のインピーダンスが並列に接続されたものとして推定を行う請求項60又は70に記載の装置。
- 前記体幹部内臓脂肪組織インピーダンス推定手段は、体幹部の電気的等価回路が、前記体幹部の内臓器組織のインピーダンスと前記体幹部内臓脂肪組織のインピーダンスとの直列回路に対して、前記体幹部骨格筋組織層のインピーダンスと前記体幹部皮下脂肪組織層のインピーダンスとが並列に接続されたものとして推定を行う請求項71又は72に記載の装置。
- 前記体幹部骨格筋組織層のインピーダンスは、更に、腱膜のインピーダンスと背筋と腹斜筋の骨格筋組織層のインピーダンスとの直列回路に対して腹直筋が支配的な骨格筋組織層のインピーダンスが並列に接続されたものである請求項73又は74記載の装置。
- 前記体幹腹部長手方向に長く配列する骨格筋群が腹直筋組織層である請求項66乃至75のいずれかに記載の装置。
- 前記一方の電流印加電極対が体幹部表側鳩尾下部の腹直筋組織層上部と背面腰下部との間に配置されている請求項76に記載の装置。
- 前記一方の電流印加電極対が体幹部表側腹直筋組織層上に配置されている請求項76に記載の装置。
- 呼吸周期時間より短いサンプリング周期で測定した体幹部のインピーダンスに基づいて呼吸による変動の影響を除去するための呼吸変動影響除去手段を更に備える請求項45乃至78のいずれかに記載の装置。
- 前記測定した体幹部のインピーダンスを集団の一般的な値と比較することにより異常値判定処理を行う異常値判定処理手段を更に備える請求項45乃至79のいずれかに記載の装置。
- 前記異常値判定処理手段による判定結果に基づいてアドバイス情報を表示する表示手段を更に備える請求項80に記載の装置。
- 前記体幹部内臓脂肪組織量は、体幹部内臓脂肪率で表される請求項68乃至81のいずれかに記載の装置。
- 前記体幹部内臓脂肪組織量は、体幹部内臓脂肪組織横断面積で表される請求項68乃至81のいずれかに記載の装置。
- 前記体幹部内臓脂肪組織量は、体幹部内臓脂肪組織体積量で表される請求項68乃至81のいずれかに記載の装置。
- 前記体幹部内臓脂肪組織量は、体幹部内臓脂肪組織重量で表される請求項68乃至81のいずれかに記載の装置。
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