JP2007013494A - Stl監視方法および、stl受信器、ならびに警報発生器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アラームのためのタイマ値を自動的に設定することができるSTL監視方法、STL受信器および警報発生器を提供する。
【解決手段】 STL5の受信器2が備える警報発生器26のコマンド検出部261がSTLのSCを介して受信するコマンド信号を検出して、その検出周期をタイマ263のカウンタ264よりカウントし、制御処理部262は、カウントされた前記検出周期をコマンド信号が正常に入力される時のリードタイムとするタイマ値に設定し、次回以降入力されるコマンド信号がタイマ値以内に受信できなかった場合、コマンド信号の伝送異常と判定し、アラームをアラーム出力部264から出力する。
【選択図】 図3
【解決手段】 STL5の受信器2が備える警報発生器26のコマンド検出部261がSTLのSCを介して受信するコマンド信号を検出して、その検出周期をタイマ263のカウンタ264よりカウントし、制御処理部262は、カウントされた前記検出周期をコマンド信号が正常に入力される時のリードタイムとするタイマ値に設定し、次回以降入力されるコマンド信号がタイマ値以内に受信できなかった場合、コマンド信号の伝送異常と判定し、アラームをアラーム出力部264から出力する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、放送番組信号を中継するSTLのSTL監視方法および、STL受信器、ならびに警報発生器に関する。
放送電波を送信する送信所は、放送局のスタジオと離れた山頂などに無人で設置されることが多く、スタジオと送信所の間を光ファイバケーブルやマイクロ波で番組信号を中継する。無人の送信所との間の中継装置は、自装置、および伝送路で発生した異常を検出して予備系への自動切替を行ったり、スタジオ側に異常を報知するための警報機能を備えている。
中継装置の警報機能は、放送のデジタル化に伴い、伝送信号のクロック等を精確に監視してビット単位やフレーム単位で高速に異常を検出してアラームを出力する(例えば、特許文献1。)ことにより、現用系から予備系への無瞬断切替を実現している。
マイクロ波を用いる中継装置は、STL(Studio to Transmitter Link)装置と呼ばれ、STLは、高速の番組信号の中継伝送のチャネルと、リモコン信号等を伝送する低速のSCチャネル(Service Channel、以下、SCと省略する。)があり、これらのチャネルが多重されたキャリア信号は、上記の様にアラーム発生と無瞬断切替が行われるのでスタジオと送信所との間のSTLの通信を常に確保することが出来る。
SCは、送信所に設置された機器、装置のリモートコントロールや、動作状態監視(ヘルスチェック等)のリモコン信号を伝送する。そして、リモコン信号は、例えば、専用線を現用系の回線とし、SCを予備系の回線として送信されることが多い。SCは、元来リモコン信号等を素通しに受け渡す伝送を目的で準備されるものなので、STLに対しては、スタジオの装置や送信所の送信装置からリモコン信号の伝送制御に係わる情報は提供されない。しかし、STLのSCで伝送する信号に異常が有った場合、その異常を検出して警報(アラーム)を送信装置等へ報知しなければならない。
従って従来は、STLが設置される送信所毎にリモコン制御を受ける機器に適したアラーム出力を設定するためのSCに対する警報発生器の設計、又は現場調整を必要とする問題があった。
また、SCの用途が運用中に予備系の回線用途と現用系の回線用途のいずれかに切替えられて使用される場合、リモコン信号の送信周期が変更されるために現用系か予備系かで周期に応じてアラーム出力の設定を変えることが必要である。しかし、先述の如く通常SCの用途が予備系であるか、現用系であるかはSTLへ通知されないのでアラーム発生の条件の設定変更を自動で行えない。
そこで遠隔地にある送信所へ系統切替毎に設定変更の作業員を派遣しなくても済むようにするため、異常検出からアラームを報知するまでの許容時間(リードタイム)を例えば、予備系でのリモコン信号の送信周期に適用される長いリードタイムによるアラーム発生条件だけで済ませていた。しかし、この方法だと、現用系では速やかに異常を検出して報知するアラーム出力が出来ない問題があった。
特開2000−332720号公報 (第11頁、第4図)
従来のSTLでは、スタジオの装置側、もしくは送信所の送信装置からSTLが伝送するリモコン信号監視のための監視条件の情報が供給されないため、送信所毎に監視タイマ時間を作業員が設定しなければならず、また現用、予備の系統切替に対応したタイマ時間の設定を自動変更できない問題があった。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、リモコン信号を監視してアラームのためのタイマ値を自動的に設定することができるSTLの監視制御方法、STL受信器および警報発生器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のSTL監視方法は、放送局のスタジオ側から送信所にSTL(Studio to Transmitter Link)のSC(Service Channel)によって無線中継され、前記送信所に設置される送信装置をリモートコントロールするコマンド信号を監視するSTL監視方法であって、前記STLの受信器は、SC出力手段と警報発生手段とを有し、前記SC出力手段は、前記SCにより無線中継された前記コマンド信号を前記送信装置および前記警報発生手段へ出力し、前記警報発生手段は、前記SC出力手段から入力される前記コマンド信号を監視して検出し、予め設定された第1のリードタイムをメモリに記憶すると共にタイマを参照して前記コマンド信号を検出する周期をカウントし、前記カウントされた周期が前記第1のリードタイムよりも短い場合、前記第1のリードタイムを前記カウントされた周期の第2のリードタイムに更新し、その後前記カウントされた第2の周期が更に前記第2のリードタイムより短い場合には、前記第2の周期により前記第2のリードタイムを更新し、前記第2のリードタイムを越えても前記コマンド信号を検出しない場合、アラームを出力すると共に、更に前記予め設定された第1のリードタイム以内に前記コマンド信号を新たな周期で検出した場合には、前記アラームを停止し前記第1、又は前記第2のリードタイムを前記新たな周期で更新することにより第3のリードタイムとして記憶する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明のSTL受信器は、放送局のスタジオ側から送信所に設置される送信装置をリモートコントロールするコマンド信号をSTLのSCで無線中継して前記送信装置へ出力するSTL受信器において、前記コマンド信号を出力するSC出力手段と、前記SC出力手段から入力される前記コマンド信号を検出するコマンド検出部と、タイマと、予め設定された第1のリードタイムをメモリに記憶すると共に前記タイマを参照して前記コマンド信号が検出される周期をカウントし、前記カウントされた周期が前記第1のリードタイムよりも短い場合、前記第1のリードタイムを前記カウントされた周期の第2のリードタイムに更新し、その後前記カウントされた第2の周期が更に前記第2のリードタイムより短い場合には、前記第2の周期により前記第2のリードタイムを更新し、前記コマンド信号が前記第2のリードタイムを越えても検出されない場合、アラームを出力すると共に、更に前記予め設定された第1のリードタイム以内に前記コマンド信号が新たな周期で検出された場合には、前記アラームを停止し前記第1、又は前記第2のリードタイムを前記新たな周期で更新することにより第3のリードタイムとして記憶する制御を行う制御部とを備える警報発生手段とを具備することを特徴とする。
更にまた、本発明のSTL受信器の警報発生器は、放送局の送信所に設置される送信装置をスタジオ側からリモートコントロールするコマンド信号を、STLのSCで無線中継して前記送信装置へ出力するSTL受信器の警報発生器において、前記STL受信器が受信した前記コマンド信号を検出するコマンド検出手段と、タイマと、予め設定された第1のリードタイムをメモリに記憶すると共に前記タイマを参照して前記コマンド信号が検出される周期をカウントし、前記カウントされた周期が前記第1のリードタイムよりも短い場合、前記第1のリードタイムを前記カウントされた周期の第2のリードタイムに更新し、その後前記カウントされた第2の周期が更に前記第2のリードタイムより短い場合には、前記第2の周期により前記第2のリードタイムを更新し、前記コマンド信号が前記第2のリードタイムを越えても検出されない場合、アラームを出力すると共に、更に前記予め設定された第1のリードタイム以内に前記コマンド信号が新たな周期で検出される場合には、前記アラームを停止し前記第1、又は前記第2のリードタイムを前記新たな周期で更新することにより第3のリードタイムとして記憶する制御を行う制御部とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、リモコン信号を監視して自動的にコマンド信号の伝送異常を検出するためのタイマ値が設定されるのでSTLの設置、および調整工事を容易に済ますことができ、また現用系、予備系の系統切替に対応してタイマ値の自動変更が出来る。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例に係る監視制御方法におけるSTLの機能構成を示すブロック図である。
図1においてSTL5は、スタジオに設置される送信器1と、送信所に設置される受信器2とからなり、送信器1は、スタジオ側のスタジオ装置SEに接続され、受信器2は、送信所の送信装置TSに接続される。
送信器1は、それぞれが内部バス等で接続される無線送信部11、多重部12、素材入力部13、SC(Service Channel)入力部14、制御入出力部15とを備える。
多重部12は、スタジオ装置SEから素材入力部13を介して入力される番組信号と、スタジオ装置SEからSC入力部14を介して入力されるリモコン信号とを多重してキャリア信号を生成して無線送信部11へ出力する。無線送信部11は、アンテナからキャリア信号を受信器2に向けて送信する。制御入出力部15は、送信器1の動作を制御、表示するダイヤル、スイッチおよびランプ等の入出力手段か、または、シリアルインタフェース等により外部の調整用機器から制御設定信号を入出力インタフェースを備えるものである。
受信器2は、それぞれが内部バス等で接続される無線受信部21、分離部22、番組信号を送信装置TSへ出力する素材出力部23、SC出力部24、制御入出力部25、および警報発生器26を備えている。無線受信部2はアンテナで送信器1から受信するキャリア信号を分離部22へ出力し、分離部2は、入力されたキャリア信号を多重分離し、番組信号を素材出力部23へ出力し、同じく分離したリモコン信号をSC出力部へ出力する。
素材出力部23は、番組信号を送信装置TSへ出力する。SC出力部24は、リモコン信号を同じく送信装置TSへ出力するとともに、リモコン信号は、警報発生器26へも入力される。なお、スタジオ側から送信されるリモコン信号は、送信所側の送信装置の各部の動作制御やヘルスチェック信号を要求するコマンド信号なので、以下、リモコン信号をコマンド信号と総称して説明する。
制御入出力部25は、受信器2の動作を制御、表示するダイヤル、スイッチおよびランプ等の入出力手段か、または、シリアルインタフェース等により外部の調整用機器から制御設定信号を入出力インタフェースを備えるものである。
図2は、STLを用いてコマンド信号を送信する系統図の例である。
図2(a)は、図1に対応する系統を示すもので、STLのSCはコマンド信号を伝送する予備系に使用され、現用系には専用線が用いられる場合の系統図である。
図2(a)は、図1に対応する系統を示すもので、STLのSCはコマンド信号を伝送する予備系に使用され、現用系には専用線が用いられる場合の系統図である。
図2(b)は、専用線が使用できない場合に、STLのSCが予備系から現用系用途に切替られて使用される場合の系統図である。
以下、図2(a)の場合を例にしてSTLの動作を説明する。
スタジオ装置SEは、図示されていない送信装置TSの各構成のリモートコントロールや構成各部が正常か否かを判定するためのヘルスチェックを行うためのコマンド信号を送信装置TSへ向けて送信する。
コマンド信号は、スタジオ装置SEから2系統で出力され、図1では、一方のコマンド信号が専用線へ、他方のコマンド信号がSC入力部14へ入力される。SC入力部へ入力されたコマンド信号は、多重部12で素材入力部13へ入力された番組信号と多重され、無線送信部11を介して受信器2へ向けて無線送信される。
受信器2の無線受信部21で受信されたコマンド信号は、分離部22で分離出力されSC出力部24から送信装置TSへ入力される。SC出力部24から出力されるコマンド信号は更に、コマンド信号を監視して異常があるとアラームを発生し、送信装置TSの図示されない監視処理部へアラームを出力する警報発生器26へ入力されている。
STL5は、番組信号(素材信号)を伝送するための中継装置であるため、番組信号の入出力条件は標準化されているが、送信装置TSの送信運用方法は、放送局の運用方針や、その送信装置TSの製造業者等によりまちまちで、必要とするコマンドの種類やその送信周期も様々である。その結果従来、警報発生器26では、送信所毎にコマンド信号の受信周期に対応したアラームを出力する許容時間(タイミング)を設定する調整作業が必要であった。
コマンド信号は、専用線とSTL5の2つの系統で送信装置TSへ送信されるが、STL5に対しては、入力されるコマンド信号が現用系として入力されているのか、予備系として入力されているかを区別する信号または、情報は入力されない。この様な条件下で送信装置TSは、STL5が伝送するコマンド信号が正常に受信されているかを判定してSTL5の切替、もしくは送信装置TSの動作モードを変更する。そのために、STL5は、伝送しているコマンド信号が異常になった場合、送信装置TSへアラームを通知しなければならない。
また、更なる問題として、警報発生器26は、自装置が伝送しているコマンド信号が現用系か予備系なのかに応じてアラーム発生処理を切替えることが望ましいが、従来は前述の如く自装置が送信しているコマンド信号が、現用なのか予備系であるか不明なので予備系の信号の送信周期を基準にしてその時間内にコマンド信号を受信しない場合にアラームを発生する設定にしている。
通常、現用系は専用線を用いて送信され、STL5は、予備系として利用されるので、STL5は予備系として必要なコマンド信号を伝送する。多くの場合、後の図4で示される様に現用系で伝送する場合に比べ、予備系はコマンド信号が低速、もしくは長周期で入力され、例えば、コマンド信号は、現用系である場合1秒毎に繰り返し入力されるが、予備系では3秒と行ったような数倍の周期で入力される。
本発明の実施例のSTLは、コマンド信号の受信周期(間隔)を測定してアラームを出力する無信号の許容時間(リードタイム)を自動的に設定する警報発生器26を備えることにより、送信所毎に異なるアラーム発生までの無信号時間の許容時間(リードタイム)の条件、および予備系と現用系のコマンド信号送信周期の違いに自動的に対応している。
図3は、警報出力部26の機能構成を示すブロック図である。
図3において、警報出力部26は、それぞれが内部バス等で接続されたコマンド検出部261、制御処理部262、タイマ263、カウンタ264、およびアラーム出力部265を備えている。コマンド検出部261は、コマンド出力部25の出力端子に接続されて、送信装置TSへ入力されるコマンド信号のパケットが分岐して入力されるか、または、受信器2の内部バス等を介して受信器2が受信したパケットが入力される。
図3において、警報出力部26は、それぞれが内部バス等で接続されたコマンド検出部261、制御処理部262、タイマ263、カウンタ264、およびアラーム出力部265を備えている。コマンド検出部261は、コマンド出力部25の出力端子に接続されて、送信装置TSへ入力されるコマンド信号のパケットが分岐して入力されるか、または、受信器2の内部バス等を介して受信器2が受信したパケットが入力される。
そしてコマンド検出部261は、入力されたパケットを調べてそれが、例えば、ヘッダのコマンドフラグを判読するなどの方法によってコマンドフォーマットであると判定した場合、コマンド信号の受信通知を制御処理部262へ内部バスを介して出力する。そして、制御処理部262は、タイマ263とカウンタ264とを参照することにより所定の許容時間を超過してもコマンド信号を受信しない場合、コマンド信号の受信異常のアラームをアラーム出力部264から送信装置TSへ向けて出力する。
本発明の実施例では、制御処理部262が入力されるコマンド信号の受信周期(間隔)を監視して学習することによりアラームを発生するまでのリードタイムを自動的に設定する。
図4、図5は、コマンド信号の受信とアラーム発生のタイミングの関係を説明する図である。
図4(a)、(b)は、スタジオ装置SEからそれぞれ現用系、予備系で入力されるコマンド信号の1例のタイミング図である。ここでは、現用系が周期T(「1秒」)でコマンド信号を入力し、予備系はその3倍の3T(「3秒」)で入力する。また、後に説明するアラーム発生までのリードタイムの最大候補値(最大許容値)として、Tmax(「10秒」)が予め警報発生器26の制御処理部262の内部メモリに記憶されている。t0〜tmはそれぞれ、コマンド信号が送信、もしくは、警報発生器262で受信される時刻である。
図4(a)、(b)は、スタジオ装置SEからそれぞれ現用系、予備系で入力されるコマンド信号の1例のタイミング図である。ここでは、現用系が周期T(「1秒」)でコマンド信号を入力し、予備系はその3倍の3T(「3秒」)で入力する。また、後に説明するアラーム発生までのリードタイムの最大候補値(最大許容値)として、Tmax(「10秒」)が予め警報発生器26の制御処理部262の内部メモリに記憶されている。t0〜tmはそれぞれ、コマンド信号が送信、もしくは、警報発生器262で受信される時刻である。
図5は、コマンド信号に対するアラーム発生の関係を示し、図5(a)、(b)は、警報発生器26がそれぞれ現用系、予備系で受信する場合のコマンド信号である。図5(c)、(d)は、アラーム信号の出力を示している。
図6は、本実施例の警報発生器におけるタイマ時間の設定方法の手順を説明するフローチャートである。
以下、図1〜図6を参照してSTL5の各構成の動作を説明する。STL5は、図2(a)の様に予備系としてSCでコマンド信号を送信すると仮定する。STL5の受信器2の警報発生器26の制御処理部262は、コマンド信号が受信できない場合のタイマ時間(アラーム発生までのリードタイム、以下タイマ値とも呼ぶ。)の最大許容時間Tmax「10秒」がデフォルト値として設定され、内部メモリに記憶されている。
以下、図1〜図6を参照してSTL5の各構成の動作を説明する。STL5は、図2(a)の様に予備系としてSCでコマンド信号を送信すると仮定する。STL5の受信器2の警報発生器26の制御処理部262は、コマンド信号が受信できない場合のタイマ時間(アラーム発生までのリードタイム、以下タイマ値とも呼ぶ。)の最大許容時間Tmax「10秒」がデフォルト値として設定され、内部メモリに記憶されている。
なお、このデフォルト値は、STL受信器として統一した値が設定されるが、このデフォルト値を変更したい場合には、制御入出力部25のキーボード等から変更設定することも可能である。
STL5が電源を投入された動作開始時(図4の時刻ts)に、制御処理部262は内部メモリから最大許容時間Tmaxの10秒を読み出してタイマ263のタイマ値を10秒にセットすると共に、タイマ263のカウンタ264をクリヤ(図6のステップs1)し、タイマ263はカウントを再開する(ステップs2)。
警報発生部26のコマンド検出部261は、受信器2のSC出力部24から入力される信号を監視してスタジオ装置SEから予備系の3秒間隔で送信される信号を受信し、所定のコマンド信号のフォーマットである場合、コマンド信号であると判定する。そして、図4の時刻t0にコマンド信号を検出し(ステップs3、ステップs3がYes)、制御処理部262へコマンド信号の受信とカウント値を通知したとする。
この受信は、タイマセット後1回目の受信であるので(ステップs3−1がYes)、制御処理部262は、カウンタ264を一度クリア(リセット)(ステップs5)して再びカウントを続行する(ステップs2、ステップs3がNo、ステップs6)。スタジオ装置SEからは現用系のコマンド信号が3秒周期(間隔)で連続して次々と送信されるので2周期目(図4の時刻t3)のコマンド信号を受信すると(ステップs3、ステップs3−1がNo)、制御処理部262は、カウンタ値3秒を読み出すことになる。
そして、制御処理部262は、コマンド信号の送信周期が3秒間であると判断して、アラーム発生までのリードタイム(許容時間)であるタイマ値を「10秒」から「3秒」に更新する(ステップs4)と共にカウンタ264をクリアする(ステップs5)。以上の手順によって現用系として連続運用される場合には、この3秒間の時間がタイマ値として自動設定される。
もし、STL5が最初に現用系として運用される場合、上記3秒を1秒、および時刻t3をt1と読み変えればタイマ設定値は1秒間になるが手順は同様である。
また、STL5が予備系で運用されている間に現用系に切替えられる場合にも同様に上記3秒を1秒、および上記ステップs3の時刻t3をt1と読み変えれば良い。即ち、予備系で運用中の3秒のリードタイム中の1秒の受信間隔でコマンド信号を受信するので、短い1秒のカウンタ値えられるようになり、タイマ値が3秒から1秒に更新される。
一方、図5に示す様にスタジオ装置SEが、現用系としてコマンド信号を送信していたSTL5を予備系で運用する動作変更を時刻txに行ったとする。この場合、タイマ値(許容時間)は、1秒なので切替後の時刻t1になっても、コマンド信号は3秒間隔となるのでタイマ値の1秒内にコマンド信号を受信出来ないので図5(c)の様にアラームが発生する。そこで、本実施例では以下の手順によりアラームを解除するとともに新たにタイマ値(リードタイム)を3秒に自動変更している。
図6のフローチャートに戻り、上記の様に時刻t1では、コマンド信号を受信しない(ステップs3−1がNo、ステップs6がYes)のでタイムオーバーとなり制御処理部262は、アラーム出力部265からアラームを出力する(ステップs7)。そして、内部メモリを再び読み出してデフォルト状態のタイマ値である最大「10秒」に復帰しカウンタをリセットする。
警報発生器26へは、スタジオ装置SEから予備系の3秒間隔でコマンド信号が入力されるので、図5の時刻t3になると、最初のコマンド信号を受信した状態(ステップs3−1がYes)になり、カウンタ264が一度クリアされる(ステップs5)。その後、時刻t6になると予備系で2度目のコマンド信号を受信し(ステップs3−1がNo)新たなタイマ値「3秒」が設定される(ステップs4)と共にアラームは図5(d)の様に出力が停止される。
なお、以上の図5の説明では、現用系と予備系のコマンド信号の出力タイミングは同期し、予備系ではコマンド信号出力が間引かれた状態の図を示しているが、同期していない場合も、予備系と現用系との間の切替動作は同様なので説明は省略する。
また、第2の方法として、図6におけるステップs3−1を省略(即ち、タイマ値10秒を最初にコマンド信号を受信した時のカウント値でタイマ値を直ぐ更新する。)する方法でも良い。
第2の方法の場合には、1回目のコマンド信号の受信直後にタイマを更新した時に3秒よりも短いタイマ値が設定されることがあっても同時にカウンタ264がクリアされ、そのクリアした時刻を基準にカウントが開始される。そして、2回目のコマンド信号の受信時に3秒がカウントされ、タイマ値は正しい3秒に自動的に修正変更される。この手順は、現用系から予備系に切替わる時の上記説明を同様に適用すれば理解は容易である。
また、上記説明では、最大許容時間Tmax10秒をデフォルトにしているが、アラーム発生後に設定される最大許容時間Tmaxはデフォルトと必ずしも同じである必要は無い。例えば、最も頻度の高い許容時間をデフォルトに設定して内部メモリに記憶しておき、それよりも長い運用上の安全を見込んだ値をアラーム発生後に設定される最大許容時間Tmaxにするか、その反対に短くした時間を内部メモリに記憶しておくことにより自動設定に係る時間を最適化するようにしても良い。
以上の手順によれば、コマンド信号の伝送異常を検出するためのタイマ値が自動的に設定されるので送信所毎にタイマ値を設定しなくてもすむ。また、STLが送信するコマンド信号が現用系と予備系との間で送信周期が異ってもタイマ値の設定が自動的に行われるので、STLの設置、および調整工事を容易に済ますことができる。
1 送信器
11 無線送信部
12 多重部
13 素材入力部
14 SC(Service Channel)入力部
15 制御入出力部
2 受信器
21 無線受信部
22 分離部
23 素材出力部
24 SC出力部
25 制御入出力部
26 警報発生器
261 コマンド検出部
262 制御処理部
263 タイマ
264 カウンタ
265 アラーム出力部
5 STL(Studio to Transmitter Link)
11 無線送信部
12 多重部
13 素材入力部
14 SC(Service Channel)入力部
15 制御入出力部
2 受信器
21 無線受信部
22 分離部
23 素材出力部
24 SC出力部
25 制御入出力部
26 警報発生器
261 コマンド検出部
262 制御処理部
263 タイマ
264 カウンタ
265 アラーム出力部
5 STL(Studio to Transmitter Link)
Claims (5)
- 放送局のスタジオ側から送信所にSTL(Studio to Transmitter Link)のSC(Service Channel)によって無線中継され、前記送信所に設置される送信装置をリモートコントロールするコマンド信号を監視するSTL監視方法において、
前記STLの受信器は、SC出力手段と警報発生手段とを有し、
前記SC出力手段は、
前記SCにより無線中継された前記コマンド信号を前記送信装置および前記警報発生手段へ出力し、
前記警報発生手段は、
前記SC出力手段から入力される前記コマンド信号を監視して検出し、
予め設定された第1のリードタイムをメモリに記憶すると共にタイマを参照して前記コマンド信号を検出する周期をカウントし、
前記カウントされた周期が前記第1のリードタイムよりも短い場合、前記第1のリードタイムを前記カウントされた周期の第2のリードタイムに更新し、
その後前記カウントされた第2の周期が更に前記第2のリードタイムより短い場合には、前記第2の周期により前記第2のリードタイムを更新し、
前記第2のリードタイムを越えても前記コマンド信号を検出しない場合、アラームを出力すると共に、更に前記予め設定された第1のリードタイム以内に前記コマンド信号を新たな周期で検出した場合には、前記アラームを停止し前記第1、又は前記第2のリードタイムを前記新たな周期で更新することにより第3のリードタイムとして記憶する制御を行う
ことを特徴とするSTL監視方法。 - 前記第1のリードタイムは、
アラームを発生するまでの許容時間の候補の最大値であることを特徴とする請求項1に記載のSTL監視方法。 - 放送局のスタジオ側から送信所に設置される送信装置をリモートコントロールするコマンド信号をSTLのSCで無線中継して前記送信装置へ出力するSTL受信器において、
前記コマンド信号を出力するSC出力手段と、
前記SC出力手段から入力される前記コマンド信号を検出するコマンド検出部と、タイマと、予め設定された第1のリードタイムをメモリに記憶すると共に前記タイマを参照して前記コマンド信号が検出される周期をカウントし、前記カウントされた周期が前記第1のリードタイムよりも短い場合、前記第1のリードタイムを前記カウントされた周期の第2のリードタイムに更新し、その後前記カウントされた第2の周期が更に前記第2のリードタイムより短い場合には、前記第2の周期により前記第2のリードタイムを更新し、前記コマンド信号が前記第2のリードタイムを越えても検出されない場合、アラームを出力すると共に、更に前記予め設定された第1のリードタイム以内に前記コマンド信号が新たな周期で検出された場合には、前記アラームを停止し前記第1、又は前記第2のリードタイムを前記新たな周期で更新することにより第3のリードタイムとして記憶する制御を行う制御部とを備える警報発生手段とを
具備することを特徴とするSTL受信器。 - 前記第1のリードタイムは、アラームを発生するまでの許容時間の候補の最大値であることを特徴とする請求項3に記載のSTL受信器。
- 放送局のスタジオ側から送信所に設置される送信装置をリモートコントロールするコマンド信号をSTLのSCで無線中継して前記送信装置へ出力するSTL受信器の警報発生器において、
前記STL受信器が受信した前記コマンド信号を検出するコマンド検出手段と、
タイマと、
予め設定された第1のリードタイムをメモリに記憶すると共に前記タイマを参照して前記コマンド信号が検出される周期をカウントし、前記カウントされた周期が前記第1のリードタイムよりも短い場合、前記第1のリードタイムを前記カウントされた周期の第2のリードタイムに更新し、その後前記カウントされた第2の周期が更に前記第2のリードタイムより短い場合には、前記第2の周期により前記第2のリードタイムを更新し、前記コマンド信号が前記第2のリードタイムを越えても検出されない場合、アラームを出力すると共に、更に前記予め設定された第1のリードタイム以内に前記コマンド信号が新たな周期で検出される場合には、前記アラームを停止し前記第1、又は前記第2のリードタイムを前記新たな周期で更新することにより第3のリードタイムとして記憶する制御を行う制御部とを
具備することを特徴とするSTL受信器の警報発生器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005190694A JP2007013494A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | Stl監視方法および、stl受信器、ならびに警報発生器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005190694A JP2007013494A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | Stl監視方法および、stl受信器、ならびに警報発生器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007013494A true JP2007013494A (ja) | 2007-01-18 |
Family
ID=37751408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005190694A Pending JP2007013494A (ja) | 2005-06-29 | 2005-06-29 | Stl監視方法および、stl受信器、ならびに警報発生器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007013494A (ja) |
-
2005
- 2005-06-29 JP JP2005190694A patent/JP2007013494A/ja active Pending
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