JP2007012500A - 操作装置及びこの操作装置を備えた開閉装置 - Google Patents

操作装置及びこの操作装置を備えた開閉装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 永久磁石による保持力の調整を容易に行うことのできる操作装置を得る。
【解決手段】 第2のヨーク5は、ヨーク本体部5aと永久磁石5bを有する。また、ヨーク本体部5aと磁気的に並列回路を形成するように磁性鋼板製の付設ヨーク18が設けられている。この第2のヨーク5を第1のヨーク1に組み合わせ、永久磁石5bによる磁束にて可動子2を第1のヨーク1の上ヨーク1aまたは下ヨーク1bに吸引保持する。永久磁石5bによる磁束は、ヨーク本体部5aと付設ヨーク18とを並列に通るので、付設ヨーク18の断面積を調整することにより磁気抵抗を変化させ、操作装置の製造上のばらつきによる可動子2の吸引保持力のばらつきを調整する。付設ヨーク18の厚さを変更することにより容易に保持力を調整できる。また、L形スペーサ11の厚さを変えることにより、可動子2が下ヨーク1bに吸引される力を調整できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、操作装置及びこの操作装置を備えた開閉装置に関する。
開閉装置の操作装置は、可動子がヨーク内で上下駆動され、この可動子に連結された開閉装置の開閉接点を開閉しているが、接点の開又は閉状態を維持するために、強磁性体製の可動子を永久磁石の磁束によってヨークに吸引保持する。可動子を駆動するためのコイルのつくる磁束が通過する磁気回路上に永久磁石を配設すると、励磁コイルの励磁開始や励磁遮断の都度、永久磁石等に渦電流が発生する。そこで、可動子を駆動する磁気回路とは別の磁気回路上に永久磁石を設けることによって、渦電流の発生を低減し応答特性の向上を図ろうとするものがある。また、開極状態で保持する保持力は地震などにより可動子が移動して閉極しないだけの保持力であればよいので、閉極状態で保持する場合の保持力に比べて大幅に小さくてよい。そのため、永久磁石のつくる磁束による可動子の保持力を操作装置の開閉状態に応じた空隙G1またはG2を設定することで、保持力を最適化し、操作装置の制御特性の向上させる。すなわち、可動子の端部と上ヨークの第1の部位との間には第1の磁気的空隙G1が設けられ、可動子の端部と下ヨークの第2の部位との間には第2の磁気的空隙G2が設けられ、G1<G2とされている。具体的には、下ヨークと可動子との間にアルミや非磁性ステンレス鋼等の非磁性材料製の厚さtのスペーサが介挿され、第1及び第2の磁気的空隙G1とG2とが、G2=G1+tなる関係になるようにされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−146333公報(段落番号0031〜0033及び図1)
従来の開閉装置の操作装置は、以上のように構成され、永久磁石を可動子を駆動する磁気回路とは別の磁気回路上に設けることによって、渦電流の発生を低減し応答特性の向上を図り、高性能な操作装置を得ようとする。また、第1及び第2の磁気的空隙G1及びG2を異なる値に設定して閉位置及び開位置における永久磁石の磁力による保持力を最適化する。しかし、製造上のばらつきにより永久磁石の磁束が通過する磁気回路の磁気抵抗が変わるためこれら保持力がばらつく。このため、このような保持力の製造上のばらつきを軽減して、より品質の安定したものにしたい、また保持力のばらつきを容易に調整できるようにしたい、という要請がある。
この発明は、上記のような要請に応えるためになされたものであり、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができる操作装置、この操作装置を備えた開閉装置を得ることを目的とする。
この発明に係る操作装置においては、固定鉄心装置と可動鉄心装置と永久磁石と駆動コイルと磁気抵抗調整部材とを有するものであって、
固定鉄心装置は、第1のヨークと第2のヨークとを有し、
第1のヨークは、第1及び第2の継鉄部並びに第3及び第4の継鉄部を有し、第1及び第2の継鉄部は所定の方向に所定の間隙を設けて対向し、第3及び第4の継鉄部は所定の方向と交差する方向に対向するように配設されるとともに第1及び第2の継鉄部を磁気的に連結し、第1ないし第4の継鉄部により収容部を形成するものであり、
第2のヨークは、ヨーク本体部を有し、第1のヨークと組み合わされヨーク本体部が第1及び第2の継鉄部または第3及び第4の継鉄部を磁気的に連結するものであり、
可動鉄心装置は、可動鉄心と連結部材とを有し、可動鉄心は磁性材料にて形成され連結部材は可動鉄心に固着されたものであって、可動鉄心は第1のヨークの収容部にあって第1及び第2の継鉄部に所定の方向に移動可能に支持されるとともに連結部材が駆動対象体に連結されるものであり、
永久磁石は、第2のヨークのヨーク本体部と可動鉄心と第1のヨークとによりヨーク本体部から可動鉄心を経て第1の継鉄部を通過してヨーク本体部へ戻る第1の永久磁石磁気回路に第1の永久磁石磁束が通過するようにして設けられるとともに、第2のヨークのヨーク本体部と可動鉄心と第1のヨークとによりヨーク本体部から可動鉄心を経て第2の継鉄部を通過してヨーク本体部へ戻る第2の永久磁石磁気回路に第2の永久磁石磁束が通過するようにして設けられ、
第1の永久磁石磁束により可動鉄心を第1の継鉄部により第1の吸引力で吸引した状態で第1の所定の位置に保持し、第2の永久磁石磁束により可動鉄心を第2の継鉄部により第2の吸引力で吸引した状態にて第2の所定の位置に保持し、
駆動コイルは、環状に巻回されその中を可動鉄心が通過しうるようにして第1のヨークの収容部に配設されたものであり、
可動鉄心と第1ないし第4の継鉄部とにより駆動コイルが励磁されたときに発生する駆動コイル磁束が通過する駆動コイル磁気回路を形成し、
磁気抵抗調整部材は、第1及び第2の永久磁石磁気回路の共通部に設けられ第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整することにより第1及び第2の吸引力を調整するものであり、
駆動コイルを励磁することにより駆動コイル磁気回路を通過する駆動コイル磁束により可動鉄心を通過する第1または第2の永久磁石磁束を打ち消すとともに可動鉄心を第2または第1の継鉄部に吸引して第1の位置と第2の位置との間を往復駆動し、駆動対象体を往復駆動するものである。
この発明に係る操作装置においては、固定鉄心装置と可動鉄心装置と永久磁石と駆動コイルと磁気抵抗調整部材とを有するものであって、
固定鉄心装置は、第1のヨークと第2のヨークとを有し、
第1のヨークは、第1及び第2の継鉄部並びに第3及び第4の継鉄部を有し、第1及び第2の継鉄部は所定の方向に所定の間隙を設けて対向し、第3及び第4の継鉄部は所定の方向と交差する方向に対向するように配設されるとともに第1及び第2の継鉄部を磁気的に連結し、第1ないし第4の継鉄部により収容部を形成するものであり、
第2のヨークは、ヨーク本体部を有し、第1のヨークと組み合わされヨーク本体部が第1及び第2の継鉄部または第3及び第4の継鉄部を磁気的に連結するものであり、
可動鉄心装置は、可動鉄心と連結部材とを有し、可動鉄心は磁性材料にて形成され連結部材は可動鉄心に固着されたものであって、可動鉄心は第1のヨークの収容部にあって第1及び第2の継鉄部に所定の方向に移動可能に支持されるとともに連結部材が駆動対象体に連結されるものであり、
永久磁石は、第2のヨークのヨーク本体部と可動鉄心と第1のヨークとによりヨーク本体部から可動鉄心を経て第1の継鉄部を通過してヨーク本体部へ戻る第1の永久磁石磁気回路に第1の永久磁石磁束が通過するようにして設けられるとともに、第2のヨークのヨーク本体部と可動鉄心と第1のヨークとによりヨーク本体部から可動鉄心を経て第2の継鉄部を通過してヨーク本体部へ戻る第2の永久磁石磁気回路に第2の永久磁石磁束が通過するようにして設けられ、
第1の永久磁石磁束により可動鉄心を第1の継鉄部により第1の吸引力で吸引した状態で第1の所定の位置に保持し、第2の永久磁石磁束により可動鉄心を第2の継鉄部により第2の吸引力で吸引した状態にて第2の所定の位置に保持し、
駆動コイルは、環状に巻回されその中を可動鉄心が通過しうるようにして第1のヨークの収容部に配設されたものであり、
可動鉄心と第1ないし第4の継鉄部とにより駆動コイルが励磁されたときに発生する駆動コイル磁束が通過する駆動コイル磁気回路を形成し、
磁気抵抗調整部材は、第1及び第2の永久磁石磁気回路の共通部に設けられ第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整することにより第1及び第2の吸引力を調整するものであり、
駆動コイルを励磁することにより駆動コイル磁気回路を通過する駆動コイル磁束により可動鉄心を通過する第1または第2の永久磁石磁束を打ち消すとともに可動鉄心を第2または第1の継鉄部に吸引して第1の位置と第2の位置との間を往復駆動し、駆動対象体を往復駆動するものであるので、
可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1〜図5は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1は構成図であり、詳しくは図1(a)は操作装置の構成を分解して示す分解構成図、図1(b)は図1(a)の矢印A方向(x方向)から見た継鉄装置及び可動子部分を示す構成概念図、図2は組み立て後の状態を示す斜視図である。図3はスペーサの斜視図であり、図3(a)はL形スペーサの斜視図、図3(b)は板状スペーサの斜視図である。図4は可動子の保持状態を示す説明図、図5は動作を説明するための説明図である。これらの図において、互いに直交するx−y−zの3軸を有する直角座標系を各図に示すように定める。例えば、図1における紙面に対して右斜めの方向をx軸、左斜めの方向をy軸、上下方向をz軸とする。
これらの図において、開閉装置の操作装置100は、次のように構成されている。継鉄装置は第1及び第2のヨーク1,5を有する。第1のヨーク1は、第1ないし第4の継鉄部としての上ヨーク1a、下ヨーク1b及び左右一対の側ヨーク1cを有し、これらにより「E」形の鉄心を向かい合わせにした角形の形状にされている。側ヨーク1cは、その中央部の突出部が所定の間隙を設けてy方向に対向する一対のポール部7を形成している。第1のヨーク1は、所定の形状に内側を打ち抜いた窓を有する電磁鋼板を所定枚数x方向に積層して形成されている。上ヨーク1aには、後述の可動子2が接した状態で吸引保持される第1の部位8が設けられ、下ヨーク1bにも同様に可動子2が磁気的空隙形成部材としてのL形スペーサ11を介して接した状態で吸引保持される第2の部位9が設けられている。
L形スペーサ11は、非磁性のステンレス鋼の厚さtの板材をL状に折り曲げて形成されたもので、図3(a)に示すようにU状の切欠き部11aを有する矩形部11bと側方部11cとを備えている。L形スペーサ11は、矩形部11bが下ヨーク1bの可動子2と対向する側にあるようにして図示しないねじにより下ヨーク1bの側部に固着されている。切欠き部11aを設け、可動子2と第1のヨーク1とを組み立てた後にロッド209と干渉することなく矩形部11bを挿脱できるようにしている。
また、図3(a)のL形スペーサの代わりに図3(b)に示すような板状スペーサ12を使用しても、同様の効果を奏することができる。板状スペーサ12は、矩形板状部12bの中心部に丸孔を形成する孔形成部12aが設けられたものである。図3(a)に示したL形スペーサ11の切欠き部11aが、図3(b)の板状スペーサ12では丸孔形成部12aとなっており、予め可動鉄心装置を構成するロッド209に挿入しておくことになる。また、図3(a)のL形スペーサ11は下ヨーク1bに固定するための側方部11cを有しているが、図3(b)の板状スペーサ12は固着してもよいし、固着しなくてもよい。固着する場合は、例えば接着剤や固定用ねじにて第1のヨーク1の下ヨーク1bに固着する。
可動子2は、電磁鋼板にて角柱状に積層されており、開閉器200の可動側(図1の下方側)の接点210に連結される丸棒状の上の方のロッド209が固着されている。可動子2は、その上下の端部に固着されたロッド209を介して第1のヨーク1の上ヨーク1a及び下ヨーク1bによりy方向に摺動自在に支持されており、可動子2とポール7との間にはエアギャップg(図1(a)参照)を有する。また、上の方のロッド209が、開閉器200の可動側の接点210に連結され、可動子2をz方向に往復駆動することにより、可動側の接点210を固定側(図1の上方側)の接点210と接離させ、開閉器200を開閉する。なお、可動子2と上の方のロッド209と下の方のロッド209にて、この発明の可動鉄心装置を構成している。
可動子2は、図1(b)に示すように可動子2のz方向の両端部つまり第1のヨーク1の第1の部位8または第2の部位9に接する部分が、台形状をなしている。このような構造を採用することによって、可動子2と第1のヨーク1の第1または第2の部位8,9との間にコイルの発生する磁気吸引力を最適化することが可能となり、操作装置100の制御特性が向上する。
また、第1のヨーク1内に、第1及び第2のコイル3,4が設けられている。そして、1対の第2のヨーク5が、側ヨーク1cをx方向に挟んでかつ接した状態で設けられている。対をなす第2のヨーク5は、ヨーク本体部5aと永久磁石5bを有する。ヨーク本体部5aは、ソリッド鋼板製で矩形状構造とされている。永久磁石5bは、例えばネオジウムで矩形ブロック状に形成され、ヨーク本体部5aの長手方向中央部に設けられ、組立状態では可動子2とエアギャップgを介して対向するよう配置される。なお、この実施の形態においては、この発明における突出部材が永久磁石5bとされている。また、ヨーク本体部5aの背面側に磁気抵抗調整部材としてのソリッド鋼板製の断面矩形の付設ヨーク18が設けられており、永久磁石5bによる磁束が通過する(詳細、後述)。
そして、開閉器200の接点210が閉極しているときは、図4(a)に示すように、可動子2が上ヨーク1aの第1の部位8に接した状態で第2のヨーク5に設けられた永久磁石5bの磁力によって吸引保持されている。一方、図4(b)は可動子2が下ヨーク1bの第2の部位9にL形スペーサ11を介して接して吸引保持されている状態を示しており、開閉器200の接点210が開極した状態である。そして図4(a)(b)に示すように、可動子2の端面と上ヨーク1aの第1の部位8との間には第1の磁気的空隙G1、また下ヨーク1bの第2の部位9との間には、第2の磁気的空隙G2が設けられている。
ここで、第1の磁気的空隙G1と第2の磁気的空隙G2(図4)について述べる。第1の磁気的空隙G1は可動子2と上ヨーク1aの第1の部位8との磁気的空隙であり、第2の磁気的空隙G2は可動子2と下ヨーク1bの第2の部位9との磁気的空隙である。さらには磁気的空隙G2−tは図4(a)に示したように、下ヨーク1bに設けたL形スペーサ11と可動子2との間の磁気的空隙である。なお、空隙G2−tは、可動子2が実際に移動しうる距離であり、機械的空隙と称する。そして第1の磁気的空隙G1と第2の磁気的空隙G2とは異なる値をとり、L形スペーサ11の厚さをtとするとき、G1<G2(G2=G1+t)である。可動子2のストロークはG2−t(=G1)である。
次に、図5により、第1のヨーク1と第2のヨーク5における磁気回路について説明する。第1のヨーク1及び可動子2にて形成されるコイル磁気回路に、第1のコイル3または第2のコイル4を励磁することにより発生するコイル磁束が通る。このコイル磁束によって可動子2をy方向に、ストロークG1及びストロークG2−t往復動させる。ここで、図4(a)の接点210の閉状態から、図4(b)の接点210の開状態に開閉器200を動作させようとするとき、図5(b)に示すように第2のコイル4を励磁することによってΦcoil2−1、Φcoil2−2を発生させ、可動子2が上ヨーク1aの第1の部位8から下ヨーク1bの第2の部位9へ向かって所定のストロークすなわちG2−tに相当する距離駆動される(図4参照)。
また、図4(b)の接点210の開状態から図4(a)の閉状態にするには、第1のコイル3を励磁し可動子2を駆動する。このように、第1のヨーク1には第1のコイル3または第2のコイル4を励磁することによって発生するコイル磁束が通るコイル磁気回路が形成されている。なお、コイル励磁に伴う第1のヨーク1内に発生する渦電流を低減するため第1のヨーク1は電磁薄鋼板の積層構造を採用している。可動子2も同様の理由で電磁薄鋼板の積層構造としている。
第2のヨーク5は、図1(a)に示したように第1のヨーク1をx方向に挟んで取り付けられており、永久磁石5bによる第1の永久磁石磁気回路の第1の永久磁石磁束の経路は、永久磁石5b→可動子2→上ヨーク1a→側ヨーク1c→第2のヨーク5及び付設ヨーク18→永久磁石5bとなる。永久磁石5bによる第2の永久磁石磁気回路の第2の永久磁石磁束の経路は、永久磁石5b→可動子2→下ヨーク1b→側ヨーク1c→第2のヨーク5及び付設ヨーク18→永久磁石5bとなる。すなわち、第2のヨーク5は、後述する実施の形態2〜6のすべてを含め永久磁石の磁束が通る第1及び第2の永久磁石磁気回路を受け持つものであり、第1または第2のコイルのつくるコイル磁束はこの第2のヨーク5を通りにくい。永久磁石5bは、主たるコイル磁気回路ではない第1のヨーク、第2のヨーク及び可動子でつくる永久磁石磁気回路上に設けられている。第2のヨーク5や付設ヨーク18は、ソリッドの磁性鋼板製を採用しているが、必ずしもこの構造に限られるものではなく、製造方法、コスト等を勘案して電磁鋼板や普通の薄鋼板の積層構造を採用してもよい。
次に操作装置100の動作原理を、図5(a)〜図5(c)に基づいて再び説明する。
図5(a)は開閉器200の接点210が閉状態であり、可動子2は第1のヨーク1の第1の部位8に吸引保持されており、第1、第2のコイル3,4は励磁されていない。この状態において、永久磁石5bは第1及び第2の永久磁石磁気回路である二つの磁気回路L1とL2を形成し、それぞれの磁束ΦPM1とΦPM2を発生する。磁気回路L2には図4(a)に示したように磁気的空隙G1を有しているためにΦPM1の経路の方がΦPM2の磁気抵抗より低くΦPM1≫ΦPM2となり、可動子2と第1のヨーク1の第1の部位8との間で吸引力が発生する。
(b) 第2のコイル4を永久磁石5bの磁極と同極性となるように励磁すると、図5(b)に示すように磁束Φcoil2−1とΦcoil2−2が発生する。永久磁石5bが発生している磁束ΦPM1、ΦPM2と合成して、ΦPM2+Φcoil2−1>ΦPM1−Φcoil2−2になると、可動子2を第1のヨーク1の第2の部位9方向に引っ張る力が発生する。
(c) 可動子2が第1のヨーク1の第1の部位8から離れると、ΦPM1+Φcoil2−1≫ΦPM2−Φcoil2−2となるので、図5(c)に示すように可動子2は所定のストローク移動して第1のヨーク1の第2の部位9に到達する。
(d) ここで第2のコイル4の励磁を止めると、図5(c)に示すように可動子2は第1のヨーク1の第2の部位9に保持される。
(e) 次に、図5(c)の状態から図5(a)の状態に可動子2を駆動しようとするときは、第1のコイル3を励磁することによって、上記と同じ動作原理により、可動子2は所定のストロークを移動する。
以上のように可動子2が第1のヨーク1内で往復移動することにより、可動子2に連結された開閉器200の接点210を開閉し、電力送配電系統の電流遮断、投入が行われる。
次に、永久磁石5bのつくる磁束による可動子2の保持力の調整方法について説明する。開閉装置100が開極状態であるときに必要とされる可動子2の保持力(以下、開状態保持力という)は地震などにより可動子2が移動して閉極しなければよいので、閉極状態にあるときに必要とされる可動子2の保持力(以下、閉状態保持力という)に比べて大幅に小さくてよい。ところで、開状態保持力すなわち開状態における磁束ΦPM1を必要以上に大きくすると、閉極時にこの磁束ΦPM1を打ち消すために第1のコイル3のアンペターンを増やさなければならず、その大形化を招き、また操作装置の制御特性が悪くなる。このため、閉状態及び開状態保持力を最適な値に調整する、すなわち閉状態及び開状態保持力がそれぞれ所定の範囲の値になるように調整する。
以下、具体的にその調整方法を説明する。可動子は、予め第1のヨーク1の収容部に組み込んでおくものとする。
(ア) 所定刻みの厚さを有する非磁性ステンレス鋼板を折り曲げて加工したL形スペーサ11を何種類か用意しておき、そのうちの任意の一つ、厚さとしては中央値くらいのL形スペーサ11を下ヨーク1bの所定の位置に仮に固定する。
(イ) 所定刻みの厚さを有する磁性鋼材にて形成した付設ヨーク18を何種類か用意する。そのうちの任意の一つ、厚さとしては中央値くらいの付設ヨーク18を第2のヨーク5に仮に固定する。
(ウ) ヨーク本体部5aに永久磁石5bを固着し、第2のヨーク5を、側ヨーク1cに当接させて正規に固定する。
(エ) 可動子2の保持力の調整は、閉状態及び開状態保持力Fc,Foの絶対値を調整する。まず可動子2の閉状態保持力Fcを測定し、閉状態保持力Fcが所定範囲内の値に収まるように調整する。例えば、閉状態保持力Fcが予め定められた上限値を越える場合は、強磁性材製の付設ヨーク18を厚さの薄いものに変更して、すなわち永久磁石の磁束が通る磁気磁路の断面積を小さくしヨーク本体部5aと付設ヨーク18とによる磁気回路の磁気抵抗を増加させ永久磁石5bによる磁束ΦPM1及びΦPM2を減少させ、閉状態保持力Fcが上限値以下になるように調整する。閉状態保持力Fcが予め定められた下限値を下回る場合は、付設ヨーク18を厚さの厚いものに変更して、ヨーク本体部5aと付設ヨーク18とによる磁気回路の磁気抵抗を小さくする。閉状態保持力Fcが所定の範囲内であれば調整は不要である。なお、第2のヨーク5を側ヨーク1cに正規に固定した状態で、すなわち第1のヨーク1から第2のヨーク5を取り外すことなく閉状態保持力Fcが所定の範囲内に収まるように調整することができるので、調整が容易である。
(オ) 可動子2の開状態保持力Foを測定し、開状態及び閉状態保持力の比率R=Fo/Fcが所定範囲内の値に収まるように、L形スペーサ11の厚さtを選ぶ。例えば、0.4=<R=<0.5に選ぶことにした場合であって、ある厚さのL形スペーサ11を挿入したときの比率Rが0.55であったとしたら、これよりも厚いL形スペーサ11に差し替えて磁気的空隙G2を大きくし、開状態保持力Foを減少させる。なお、調整に用いる各L形スペーサ11には、図3に示すようにU状切欠き部11aが設けられているので、可動子2を第1のヨーク1に保持させた状態で、容易に差し替えが可能である。以上のような調整を行い、比率Rが0.4から0.5の範囲に収まるようにする。そして条件を満たすL形スペーサ11を図示しないねじにより下ヨーク1bに正規に固定する。
なお、先に閉状態保持力Fcが所定範囲内の値に収まるように調整し、次にL形スペーサ11の厚さtを変更して開状態及び閉状態保持力の比率R=Fo/Fcが所定範囲内の値に収まるように開状態保持力Foを調整するのは、第1及び第2の永久磁石磁気回路は非直線特性を有するので、付設ヨーク18を厚さを変更したとき開状態及び閉状態保持力Fo及びFcが同じ割合で変化するとは限らないので、付設ヨーク18を厚さを調整した後、再度開状態及び閉状態保持力の比率Rを調整しなければならない場合が生じ調整の手間が余分にかかるのを避けるためである。
以上のようにして、製造上のばらつきのため磁気抵抗が変わることにより生ずる閉状態保持力Fcや開状態保持力Foのばらつきを、付設ヨーク18の断面積を調整して永久磁石磁気回路の永久磁石磁束である磁束ΦPM1及びΦPM2を変化させることにより、調整できる。このように、付設ヨーク18の断面積による調整と、L形スペーサ11の厚さtによる調整との2段階の調整によって、閉状態保持力Fcや開状態保持力Foが適切な値になるように調整を行うので、調整が容易で、調整時間も短縮できる。以上のように、第1及び第2の磁気的空隙G1及びG2を異なる値に設定して閉状態及び開状態における永久磁石の磁力による保持力を最適化でき、製造上のばらつきを調整して品質を向上させることができる。また、永久磁石5bに第1及び第2のコイル3,4の励磁による渦電流が流れないので、優れた制御特性を有するものとすることができる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2である開閉器の操作装置を示す構成図である。図6において、操作装置300は次のように構成されている。第2のヨーク25は、図示のようにヨーク本体部25aと、ヨーク本体部25aの長手方向中央部に突設された中央突出部25bと、ヨーク本体部25aの上端部に突設された上端部突出部25cと、ヨーク本体部25aの下端部に突設された下端部突出部25dとを有する。下端部突出部25dには、図示のように非磁性材料製の介挿部材としてのスペーサ27が調整板24を介して固定されている。空隙を下端部突出部25dは上端部突出部25cよりも突設長さが短く、下端部突出部25dにスペーサ27及び調整板24の厚さを加えた値が上端部突出部25cの突設長さと同じにされており、山形の形状をしている。山形の形状としているのは、第1のヨーク1と組み合わせたときに第1及び第2のコイル3,4との干渉を避けるためである。
第2のヨーク25は、第1のヨーク1と組み合わせたときに上端部突出部25cが上ヨーク1aに当接し、下端部突出部25dが調整板24及びスペーサ27を介して下ヨーク1bに当接することにより、上ヨーク1a及び下ヨーク1bを磁気的に結合するとともに、スペーサ27によりヨーク本体部25aすなわち下端部突出部25dと下ヨーク1bとの間に磁気的空隙を確保する。すなわち、スペーサ27は、下端部突出部25dと調整板24との間隙すなわち下端部突出部25dと下ヨーク1bとの間に形成された空隙を埋める役割をしている。中央突出部25bには永久磁石26が固着されている。永久磁石26のx方向端部の可動子2と対向する側と反対側に、磁性鋼板製の付設ヨーク28が固着されている。その他の構成については、図1〜図5に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
次に、このような開閉器の操作装置の組み立て調整方法について説明する。上記実施の形態1と同様に可動子2を第1のヨーク1の収容部に組み込んでおき、以下第2のヨーク25を次のようにして第1のヨーク1に組み付ける。
(ア) 所定刻みの厚さを有する非磁性ステンレス鋼板を切断したスペーサ27及び磁性鋼板製の調整板24をそれぞれ何種類か用意しておき、そのうちの任意の一つ、厚さとしては中央値くらいのスペーサ27とこれに見合う厚さの調整板24を組み合わせて、合計厚さが所定厚さとなるようにして、下端部突出部25dに仮に固定する。
(イ) 所定刻みの厚さを有する磁性鋼材にて形成した付設ヨーク28を何種類か用意する。そのうちの任意の一つ、厚さとしては中央値くらいの付設ヨーク28を第2のヨーク25に仮に固定する。
(ウ) ヨーク本体部25aの中央突出部25bに永久磁石26を固着し、第2のヨーク25の上端部突出部25c、下端部突出部25dを、上ヨーク1a、下ヨーク1bに当接させて仮に固定する。これにより、中央突出部25bに固着された永久磁石26が可動子2に対向する。
(エ) 可動子2の閉状態保持力Fcを測定する。例えば、閉状態保持力Fcが予め定められた上限値を越える場合は、強磁性材製の付設ヨーク28の厚さを薄くして、すなわち永久磁石の磁束が通る磁気回路の断面積を小さくしヨーク本体部25aと付設ヨーク28とによる磁気回路の磁気抵抗を増加させ永久磁石25bによる磁束を減少させ、閉状態保持力Fcが上限値以下になるように調整する。閉状態保持力Fcが予め定められた下限値を下回る場合は、付設ヨーク28を厚くして、磁気回路の磁気抵抗を小さくする。このようにして、閉状態保持力Fcが所定の範囲内に収まるように調整することができ、調整が容易である。
(オ) 可動子2の開状態状態保持力Foを測定し、閉状態保持力Fcとの比率R=Fo/Fcが所定範囲内の値に収まるように、スペーサ27及び調整板24の合計厚さを選ぶ。例えば、比率Rが所定値を下回る場合はFoが小さすぎるとして磁気的間隙を小さくするためにスペーサ27を薄いものに替え、スペーサ27を薄いものにした分だけ厚い調整板24を選び、スペーサ27と調整板24の合計厚さは変わらないようにする。比率Rが所定値を上回る場合はFoが大きすぎるとして、上述と逆の調整を行う。
(カ) 上記行程(オ)で測定した開状態状態保持力Foと閉状態保持力Fcとの比率Rが所定の範囲内に収まれば、調整を終了し、第2のヨーク25を側ヨーク1cに正規に固定する。
以上のようにして、製造上のばらつきのため磁気抵抗が変わることにより生ずる閉状態保持力Fcや開状態保持力Foのばらつきを、付設ヨーク28の断面積を調整して永久磁石磁束である磁束ΦPM1及びΦPM2を変化させることにより、調整できる。このように、付設ヨーク28の断面積による調整と、スペーサ27及び調整板24の厚さによる調整との2段階の調整によって、閉状態保持力Fcや開状態保持力Foが適切な値になるように調整を行うので、調整が容易で、調整時間も短縮できる。
この実施の形態においては、第2のヨーク25の長さ方向を可動子2の移動方向に合わせて、上ヨーク1a及び下ヨーク1bをx方向から挟むようにして、かつ可動子2と永久磁石26との間に所定の間隙を設けて固定され、第2のヨーク25及び付設ヨーク28により、上ヨーク1aと下ヨーク1bを磁気的に連結する。そして、付設ヨーク28の断面積を変えることにより、永久磁石26による保持力を調整する。また、スペーサ27及び調整板24の厚さの組み合わせを変えることにより第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整して閉状態及び開状態における永久磁石の磁力による保持力を最適化でき、製造上のばらつきを調整して品質を向上させることができる。また、介挿部材としてのスペーサ27により下端部突出部25dと下ヨーク1bとの間に形成された物理的空隙を埋めるので、機械的に強固なものすることができる。
なお、調整板24とスペーサ27の位置を入れ替えて、調整板24が下ヨーク1bに直接当接するとともにスペーサ27を介して下端部突出部25dに間接的に当接するものであってもよい。また、スペーサ27を省いて調整板24だけを設けて調整板24と下ヨーク1bとの間に物理的な空隙が存するものであってもよい。さらに、調整板24を下端部突出部25dに設けてもよい。
実施の形態3.
図7は、この発明の実施の形態3である開閉器の操作装置を示す構成図である。図7において、操作装置400は次のように構成されている。第2のヨーク35は、図示のように断面矩形の磁性鋼板製のヨーク本体部35aと、ヨーク本体部35aの長手方向部中央部に突出して設けられ可動子2と対向する永久磁石35bを有する。
第2のヨーク5は、強磁性材料で製作された矩形板状の磁気抵抗調整部材としてのギャップ調整板38を介して側ヨーク1c(図1参照)をx方向に挟んでかつ側ヨーク1cに当接した状態で、図示しないボルトにより側ヨーク1cに取り付けられている。ギャップ調整板38は、それぞれ所定の板厚を有する複数の磁性板を組み合わせて全体として任意の厚さに調整しうるようにされたものである。なお、この実施の形態においては、図1におけるL形スペーサ18は設けられていない。その他の構成については、図1〜図5に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
永久磁石35bによる第1の永久磁石磁気回路の第1の永久磁石磁束の経路は、永久磁石35b→可動子2→上ヨーク1a→側ヨーク1c→ギャップ調整板38→ヨーク本体部35a→永久磁石35bとなる。永久磁石35bによる第2の永久磁石磁気回路の第2の永久磁石磁束の経路は、永久磁石35b→可動子2→下ヨーク1b→側ヨーク1c→ギャップ調整板38→ヨーク本体部35a→永久磁石35bとなる。
このような第2のヨーク35及びギャップ調整板38を用いた場合の永久磁石35bのつくる磁束による可動子2の保持力の調整方法について説明する。
(ア) 所定刻みの厚さを有するギャップ調整板38を何種類か用意する。それら組み合わせて、厚さとしては中央値くらいにしたギャップ調整板38を側ヨーク1cの所定の位置2ヶ所に仮に固定する。
(イ) 永久磁石35bが取り付けられた第2のヨーク35を、側ヨーク1cにギャップ調整板38を介して仮取り付けする。
(ウ) 可動子2の閉状態保持力Fcを測定し、所定の範囲内にあるか否かを判定し、所定の範囲内であれば調整は不要であり、当該ギャップ調整板38を側ヨーク1cに接着剤により正規に固定する。
(エ) 上記行程(ウ)において、例えば閉状態保持力Fcが予め定められた上限値あるいは下限値からはみ出す場合は、複数のギャップ調整板38の組み合わせを変更して合計厚さを厚くして永久磁石35bと可動子2とのエアギャップgを大きくしたり、合計厚さを薄くしてエアギャップgを小さくしたりして、永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整し、閉状態保持力Fcを所定の保持力の範囲内に入れる。しかるのち、複数の板材を組み合わせることにより厚さを調整したギャップ調整板38及び第2のヨーク5を側ヨーク1cに正規に固定する。
なお、この実施の形態ではギャップ調整板38は強磁性材製のものを用いたが、アルミニウム板やステンレス鋼板などの非磁性材料製のものを用いることもできる。また、ギャップ調整板38を複数組み合わせて厚さを調整する代わりに、何種類かの厚さのギャップ調整板38を用意しておき、それらを取り替えるようにしても良い。また、この実施の形態においては、永久磁石35bが第2のヨーク5の可動子と対向する第2のヨーク35の突出部材そのものであるが、後述の図8に示すような薄い永久磁石35と磁性鋼板製の板材とを組み合わせて、突出部材を構成しても良い。
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4である開閉器の操作装置を示す構成図である。図8において、操作装置500は次のように構成されている。第2のヨーク45は、図示のように断面矩形の磁性鋼板製のヨーク本体部45aと、ヨーク本体部45aの長手方向部中央部に突出して設けられた突部45bと、この突部45bに固着された永久磁石46を有する。そして、永久磁石46の可動子2と対向する側に磁気抵抗調整部材としての磁性鋼板製の付設突出部材48が取り付けられている。なお、この実施の形態においては、図1におけるL形スペーサ18は設けられていない。その他の構成については、図1〜図5に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
このような第2のヨーク45を用いた場合の永久磁石46のつくる磁束による可動子2の保持力の調整方法について説明する。
(ア) 所定刻みの厚さを有する付設突出部材48を何種類か用意する。そのうちの任意の一つ、厚さとしては中央値くらい付設突出部材48を永久磁石46の端部に仮に固定する。
(イ) 当該第2のヨーク45を、側ヨーク1cに仮取り付けする。
(ウ) 可動子2の閉状態保持力Fcを測定し、例えば閉状態保持力Fcが予め定められた上限値より大きい場合は、付設突出部材48を厚さの薄いものに変更して付設突出部材48と可動子2とのエアギャップgを大きくしたり、厚さの厚いものに変更してエアギャップgを小さくしたりして、永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整し、閉状態保持力Fcが所定の範囲に入るように調整する。しかるのち、付設突出部材48を永久磁石46に正規に固定する。この実施の形態においては、付設突出部材48の厚さを変更するときは、第2のヨーク45を側ヨーク1cから取り外して行う。
なお、この実施の形態において、突部45bと永久磁石46とを入れ換えても良い。その場合は、突部45b及び永久磁石46を最後にまとめてヨーク本体部45aに固着する。
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5である開閉器の操作装置を示す構成図である。図9において、操作装置600は次のように構成されている。第2のヨーク55は、図9に示すようにヨーク本体部55aと、ヨーク本体部55aの長手方向中央部において突設された中央突出部55bと、ヨーク本体部55aの両端部において突設された端部突出部55cとを有し、山形の形状をしている。端部突出部55cは、上ヨーク1aと下ヨーク1bに当接する。山形の形状としているのは、第1のヨーク1と組み合わせたときに、第1及び第2のコイル3,4との干渉を避けるためである。また、中央突出部55bには永久磁石26が固着されている。永久磁石26のx方向端部の可動子2と対向する側と反対側に、磁性鋼板製の付設ヨーク28が固着されている。その他の構成については、図1〜図5に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
この実施の形態においては、第2のヨーク55の長さ方向を可動子2の移動方向に合わせて、上ヨーク1a及び下ヨーク1bをx方向から挟むようにして、かつ可動子2と永久磁石26との間に所定の間隙を設けて固定され、第2のヨーク55及び付設ヨーク28により、上ヨーク1aと下ヨーク1bを磁気的に連結する。そして、付設ヨーク28の断面積を変えることにより、永久磁石26による保持力を調整する。その動作や作用効果については、実施の形態1と同様である。
なお、この実施の形態における付設ヨーク28による第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗の調整に代えて、図7や図8に示した実施の形態3、4のようなギャップ調整板38や付設突出部材48を用いるものであっても同様の効果を奏する。
実施の形態6.
図10は、この発明の実施の形態6である永久磁石を設けた第2のヨークの他の例を示す構成図である。図10(a)〜(f)に示すような形状の鋼板製のヨーク部材241a〜246aに、永久磁石241b〜246bを設けた第2のヨーク241〜246を、図1、図6、図7、図9に示したものの代わりに用いることができる。また、これを適宜変形して、図8に示した第2のヨークとして用いることもできる。なお、以上に示した各実施の形態では、第2のヨークは、一対の側ヨーク1cに跨るものや上ヨーク1aと下ヨーク1bに跨るものを示したが、この実施の形態の図10(e)に示すような第2のヨーク245を用いて可動子2と上下及び一対の側ヨークのうちのいずれか一つとの間を結ぶものであってもよいし、一対でなく片方だけであってもよい。
実施の形態7.
図11〜図14は、この発明の実施の形態7である開閉器の操作装置の各実施例を示す構成図である。図11に示す開閉器の操作装置710は、接圧ばね701が上の方のロッド209に可動側の接点210と上ヨーク1aとの間にあるようにして装着されている。接圧ばね701は、圧縮されロッド209に上向きのばね力を与える状態で挿着されており、可動側の接点210が固定側の接点210と当接して開閉器200が閉成したときに可動側の接点210が受ける反発力を抑制する。図12に示す開閉器の操作装置720は、上記接圧ばね701に加えて開極ばね702が設けられている。開極ばね702は、下の方のロッド209に当該ロッド209を図12における下方へ押し下げるばね力を与える状態で挿着されており、可動子2が開極するときの力を補助する。図13に示す開閉器の操作装置730は、下ヨーク1bに凹設部1fが設けられ、この凹設部1fに接圧ばね703が配置されている。接圧ばね703は、可動子2と凹設部1fとの間にあるようにして圧縮されロッド209に上向きのばね力を与える状態で下の方のロッド209に挿着されている。この接圧ばね703は可動側の接点210が固定側の接点210と当接して開閉器200が閉成したときに接点210が受ける反発力を抑制する。図14に示す開閉器の操作装置740は、上記接圧ばね703に加えて開極ばね704が設けられている。開極ばね704は、下の方のロッド209に当該ロッド209を図14における下方へ押し下げるばね力を与える状態で挿着されており、可動子2が開極するときの力を補助する。このような接圧ばねや開極ばねは、適宜必要な箇所に設けることができる。
上記各実施の形態においては、第2のヨーク5,25,35,45,55は、ヨーク本体部5a,25a,35a,45aから所定方向に突出するようにして設けられた突出部材である永久磁石5b、中央突出部25bと永久磁石26、永久磁石35b、突部45bと永久磁石46と付設突出部材48、中央突出部55bと永久磁石26をそれぞれ有するものを示したが、これら突設部材は必須のものではなく、第2のヨークと可動鉄心2との距離等に応じて突出部材の突出高さを加減したり、あるいは突設部材を設けない場合もある。
また、操作装置は電力用の開閉装置の開閉に用いる例を示したが、これに限られるものではなく、例えば気体や液体用のバルブの開閉や、ドアの開閉等他の機器の操作に広く適用できる。
以上のように、この発明に係る操作装置においては、
固定鉄心装置と可動鉄心装置と永久磁石と駆動コイルと磁気抵抗調整部材とを有するものであって、
固定鉄心装置は、第1のヨークと第2のヨークとを有し、
第1のヨークは、第1及び第2の継鉄部並びに第3及び第4の継鉄部を有し、第1及び第2の継鉄部は所定の方向に所定の間隙を設けて対向し、第3及び第4の継鉄部は所定の方向と交差する方向に対向するように配設されるとともに第1及び第2の継鉄部を磁気的に連結し、第1ないし第4の継鉄部により収容部を形成するものであり、
第2のヨークは、ヨーク本体部を有し、第1のヨークと組み合わされヨーク本体部が第1及び第2の継鉄部または第3及び第4の継鉄部を磁気的に連結するものであり、
可動鉄心装置は、可動鉄心と連結部材とを有し、可動鉄心は磁性材料にて形成され連結部材は可動鉄心に固着されたものであって、可動鉄心は第1のヨークの収容部にあって第1及び第2の継鉄部に所定の方向に移動可能に支持されるとともに連結部材が駆動対象体に連結されるものであり、
永久磁石は、第2のヨークのヨーク本体部と可動鉄心と第1のヨークとによりヨーク本体部から可動鉄心を経て第1の継鉄部を通過してヨーク本体部へ戻る第1の永久磁石磁気回路に第1の永久磁石磁束が通過するようにして設けられるとともに、第2のヨークのヨーク本体部と可動鉄心と第1のヨークとによりヨーク本体部から可動鉄心を経て第2の継鉄部を通過してヨーク本体部へ戻る第2の永久磁石磁気回路に第2の永久磁石磁束が通過するようにして設けられ、
第1の永久磁石磁束により可動鉄心を第1の継鉄部により第1の吸引力で吸引した状態で第1の所定の位置に保持し、第2の永久磁石磁束により可動鉄心を第2の継鉄部により第2の吸引力で吸引した状態にて第2の所定の位置に保持し、
駆動コイルは、環状に巻回されその中を可動鉄心が通過しうるようにして第1のヨークの収容部に配設されたものであり、
可動鉄心と第1ないし第4の継鉄部とにより駆動コイルが励磁されたときに発生する駆動コイル磁束が通過する駆動コイル磁気回路を形成し、
磁気抵抗調整部材は、第1及び第2の永久磁石磁気回路の共通部に設けられ第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整することにより第1及び第2の吸引力を調整するものであり、
駆動コイルを励磁することにより駆動コイル磁気回路を通過する駆動コイル磁束により可動鉄心を通過する第1または第2の永久磁石磁束を打ち消すとともに可動鉄心を第2または第1の継鉄部に吸引して第1の位置と第2の位置との間を往復駆動し、駆動対象体を往復駆動するものであるので、
可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
そして、磁気抵抗調整部材は、磁性材料で製作されたものであって、第2のヨークのヨーク本体部にヨーク本体部と磁気的並列回路を形成するようにして設けられたものであることを特徴とするので、第1及び第2のヨークを組み合わせたままの状態で第1及び第2の磁気抵抗回路の磁気抵抗の調整を行うことができ、永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
さらに、磁気抵抗調整部材は、第2のヨークのヨーク本体部と第3の継鉄部との間及びヨーク本体部と第4の継鉄部との間の少なくとも一方に、または第2のヨークのヨーク本体部と第1の継鉄部との間及びヨーク本体部と第2の継鉄部との間の少なくとも一方に、設けられたものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
また、第2のヨークはヨーク本体部から所定方向に突出するようにして設けられた突出部材を有するものであって突出部材が可動鉄心装置に対向するようにして第1のヨークと組み合わされヨーク本体部が第1及び第2の継鉄部または第3及び第4の継鉄部を磁気的に連結するものであり、磁気抵抗調整部材は第2のヨークのヨーク本体部と突出部材との間または突出部材と可動鉄心との間に設けられたものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
そして、第2の磁気抵抗調整部材が設けられたものであって、第2の磁気抵抗調整部材は第2の永久磁石磁気回路中に形成する磁気的空隙の大きさを調整し第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整することにより第2吸引力を第1の吸引力よりも小さい所定値にするものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力をおのおの適切なものに設定できるとともに永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
さらに、第2の磁気抵抗調整部材は、スペーサであって、スペーサは、非磁性材料で製作され、第2の継鉄部と可動鉄心との間に設けられ可動鉄心が第2の継鉄部に吸引されたときに可動鉄心が当接するように配設され可動鉄心と第2の継鉄部との間の磁気的空隙が所定値になるようにして第2吸引力を第1の吸引力よりも小さい所定値にするものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力をおのおの適切なものに設定できるとともに永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
また、第2のヨークのヨーク本体部は第1のヨークの第1の継鉄部と第2の継鉄部を磁気的に連結するものであって、第2の磁気抵抗調整部材は第2のヨークと第2の継鉄部との間に設けられ材第2の継鉄部と第2のヨークとの間に継鉄部ヨーク間物理的空隙を形成するものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力をおのおの適切なものに設定できるとともに永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
そして、非磁性材料で製作された介挿部材が、継鉄部ヨーク間物理的空隙に継鉄部ヨーク間物理的空隙を埋めるようにして挿入されたものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力をおのおの適切なものに設定できるとともに永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。また、介挿部材により物理的空隙を埋めるので、機械的に強固なものすることができる。
さらに、永久磁石は、第2のヨークに設けられたものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
また、永久磁石は、第2のヨークの突出部材に設けられたものであり、磁気抵抗調整部材は、磁性材料で形成されたものであって、第2のヨークの突出部材の可動鉄心側に設けられたものであることを特徴とするので、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定した操作装置を得ることができる。
そして、この発明における開閉装置は、上記のような操作装置と、この操作装置の連結部材に開閉接点が連結されて開閉操作される開閉器とを備えたものであるので、開閉装置の開閉接点を駆動する可動子が開閉装置が閉状態及び開状態にあるときの保持力の調整を容易に行うことができ、また製造上のばらつきを調整して品質の安定したものとすることができる。
なお、上記各実施の形態から把握できる技術的思想であって請求項記載以外のものをその効果とともに、以下に記載する。
この発明における操作装置の製造方法は、次の工程を有するので、後に記載するような効果を奏する。
ア.第1のヨークの収容部に可動鉄心を設ける工程。
イ.永久磁石を第1及び第2の永久磁石磁気回路に設ける工程。
ウ.第1のヨークに第2のヨークを組み合わせる工程。
エ.第1の吸引力を測定し、所定の範囲から外れる場合は磁気抵抗調整部材の厚さを調整して第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させるとともに第1の吸引力を所定の範囲に収まるように調整する工程。
このようにすることにより、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができる。
また、この発明における操作装置の製造方法は、次の工程を有するので、後に記載するような効果を奏する。
ア.第1のヨークの収容部に可動鉄心を設ける工程。
イ.永久磁石を第1及び第2の永久磁石磁気回路に設ける工程。
ウ.第2のヨークに磁気抵抗調整部材を設ける工程。
エ.第1のヨークに磁気抵抗調整部材を設けた第2のヨークを組み合わせる工程。
オ.第1の吸引力を測定し、所定の範囲から外れる場合は第1のヨークに第2のヨークを組み合わせた状態のままで磁性材料で製作された磁気抵抗調整部材の厚さを薄くまたは厚くして第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させるとともに第1の吸引力を所定の範囲に収まるように調整する工程。
このようにすることにより、第1及び第2のヨークを組み合わせたままの状態で第1及び第2の磁気抵抗回路の磁気抵抗の調整を容易に行うことができる。
そして、この発明における操作装置の製造方法は、次の工程を有するので、後に記載するような効果を奏する。
ア.第1のヨークの収容部に可動鉄心を設ける工程。
イ.永久磁石を第1及び第2の永久磁石磁気回路に設ける工程。
ウ.第1のヨークに第2のヨークを組み合わせる工程。
エ.第1の吸引力を測定し、所定の範囲から外れる場合は第1のヨークに第2のヨークを組み合わせた状態を解除して磁気抵抗調整部材の厚さを調整した後再度第1のヨークに第2のヨークを組み合わせ第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させるとともに第1の吸引力を所定の範囲に収まるように調整する工程。
このようにすることにより、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができる。
さらに、この発明における操作装置の製造方法は、次の工程を有するので、後に記載するような効果を奏する。
ア.第1のヨークの収容部に可動鉄心を設ける工程。
イ.永久磁石を第1及び第2の永久磁石磁気回路に設ける工程。
ウ.第1のヨークに第2のヨークを組み合わせる工程。
エ.第1の吸引力を測定し、所定の範囲から外れる場合は磁気抵抗調整部材の厚さを調整して第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させるとともに第1の吸引力を所定の範囲に収まるように調整する工程。
オ.第2の吸引力を測定する工程。
カ.第1及び第2の吸引力の比が予め定められた上限値を上回る場合または予め定められた下限値を下回る場合は非磁性材で製作されたスペーサの厚さを調整して第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させ、第1及び第2の吸引力の比が予め定められた上下限値の範囲に収まるように調整する工程。
なお、上記工程エ〜カの順に調整を実施するほうが、先に述べたように磁気飽和による第1及び第2の永久磁石磁気回路の非直線性の影響を避けることができるので、調整が容易であるが、これらの実施順序を変更してもよい。
このようにすることにより、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力をおのおの適切なものに設定できるとともに永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができる。
また、この発明における操作装置の製造方法は、次の工程を有するので、後に記載するような効果を奏する。
ア.第1のヨークの収容部に可動鉄心を設ける工程。
イ.永久磁石を第1及び第2の永久磁石磁気回路に設ける工程。
ウ.第1のヨークに第2のヨークを組み合わせる工程。
エ.第1の吸引力を測定し、所定の範囲から外れる場合は磁気抵抗調整部材の厚さを調整して第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させるとともに第1の吸引力を所定の範囲に収まるように調整する工程。
オ.第2の吸引力を測定する工程。
カ.第1及び第2の吸引力の比が予め定められた上限値を上回る場合または予め定められた下限値を下回る場合は非磁性材で製作されたスペーサの厚さを調整して第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させ、第1及び第2の吸引力の比が予め定められた上下限値の範囲に収まるように調整する工程。
なお、上記工程エ〜カの順に調整を実施するほうが調整が容易であるが、これらの実施順序を変更してもよい。
このようにすることにより、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力をおのおの適切なものに設定できるとともに永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができる。
そして、この発明における操作装置の製造方法は、次の工程を有するので、後に記載するような効果を奏する。
ア.第1のヨークの収容部に可動鉄心を設ける工程。
イ.永久磁石を第1及び第2の永久磁石磁気回路に設ける工程。
ウ.第1のヨークに第2のヨークを組み合わせる工程。
エ.第1の吸引力を測定し、所定の範囲から外れる場合は磁気抵抗調整部材の厚さを調整して第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させるとともに第1の吸引力を所定の範囲に収まるように調整する工程。
オ.第2の吸引力を測定する工程。
カ.第1及び第2の吸引力の比が予め定められた上限値を上回る場合または予め定められた下限値を下回る場合は非磁性材で製作されたスペーサの厚さを調整して第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を増減させ、第1及び第2の吸引力の比が予め定められた上下限値の範囲に収まるように調整する工程。
なお、上記工程エ〜カの順に調整を実施するほうが調整が容易であるが、これらの実施順序を変更してもよい。
このようにすることにより、可動子が第1の位置にあるとき及び第2の位置にあるときの永久磁石による保持力をおのおの適切なものに設定できるとともに永久磁石による保持力の調整を容易に行うことができる。
この発明の実施の形態1である開閉器の操作装置を示す構成図である。 図1の操作装置の組み立て後の状態を示す斜視図である。 スペーサの斜視図である。 可動子の保持状態を示す説明図である。 は動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2である開閉器の操作装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3である開閉器の操作装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態4である開閉器の操作装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態5である開閉器の操作装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態6である永久磁石を設けた第2のヨークの他の例を示す構成図である。 この発明の実施の形態7である開閉器の操作装置の一実施例を示す構成図である。 この発明の実施の形態7である開閉器の操作装置の他の実施例を示す構成図である。 この発明の実施の形態7である開閉器の操作装置の他の実施例を示す構成図である。 この発明の実施の形態7である開閉器の操作装置の他の実施例を示す構成図である。
符号の説明
1 第1のヨーク、1a,1b 上及び下ヨーク、1c 側ヨーク、2 可動子、
3 第1のコイル、4 第2のコイル、5 第2のヨーク、5a ヨーク本体部、
5b 永久磁石、11 L形スペーサ、18 付設ヨーク、24 調整板、
25 第2のヨーク、25a ヨーク本体部、25b 中央突出部、
25c 上端部突出部、26 永久磁石、27 ステンレス鋼板、28 付設ヨーク、
35 第2のヨーク、35a ヨーク本体部、35b 永久磁石、
38 ギャップ調整板、45 第2のヨーク、45a ヨーク本体部、45b 突部、
46 永久磁石、48 付設突出部材、55 第2のヨーク、55a ヨーク本体部、
55b 突出部、55c 端部突出部、209 ロッド。

Claims (11)

  1. 固定鉄心装置と可動鉄心装置と永久磁石と駆動コイルと磁気抵抗調整部材とを有するものであって、
    上記固定鉄心装置は、第1のヨークと第2のヨークとを有し、
    上記第1のヨークは、第1及び第2の継鉄部並びに第3及び第4の継鉄部を有し、上記第1及び第2の継鉄部は所定の方向に所定の間隙を設けて対向し、第3及び第4の継鉄部は上記所定の方向と交差する方向に対向するように配設されるとともに上記第1及び第2の継鉄部を磁気的に連結し、上記第1ないし第4の継鉄部により収容部を形成するものであり、
    上記第2のヨークは、ヨーク本体部を有し、上記第1のヨークと組み合わされ上記ヨーク本体部が上記第1及び第2の継鉄部または上記第3及び第4の継鉄部を磁気的に連結するものであり、
    上記可動鉄心装置は、可動鉄心と連結部材とを有し、上記可動鉄心は磁性材料にて形成され上記連結部材は上記可動鉄心に固着されたものであって、上記可動鉄心は上記第1のヨークの上記収容部にあって上記第1及び第2の継鉄部に上記所定の方向に移動可能に支持されるとともに上記連結部材が駆動対象体に連結されるものであり、
    上記永久磁石は、上記第2のヨークの上記ヨーク本体部と上記可動鉄心と上記第1のヨークとにより上記ヨーク本体部から上記可動鉄心を経て上記第1の継鉄部を通過して上記ヨーク本体部へ戻る第1の永久磁石磁気回路に第1の永久磁石磁束が通過するようにして設けられるとともに、上記第2のヨークの上記ヨーク本体部と上記可動鉄心と上記第1のヨークとにより上記ヨーク本体部から上記可動鉄心を経て上記第2の継鉄部を通過して上記ヨーク本体部へ戻る第2の永久磁石磁気回路に第2の永久磁石磁束が通過するようにして設けられ、
    上記第1の永久磁石磁束により上記可動鉄心を上記第1の継鉄部により第1の吸引力で吸引した状態で第1の所定の位置に保持し、上記第2の永久磁石磁束により上記可動鉄心を上記第2の継鉄部により第2の吸引力で吸引した状態にて第2の所定の位置に保持し、
    上記駆動コイルは、環状に巻回されその中を上記可動鉄心が通過しうるようにして上記第1のヨークの上記収容部に配設されたものであり、
    上記可動鉄心と上記第1ないし第4の継鉄部とにより上記駆動コイルが励磁されたときに発生する駆動コイル磁束が通過する駆動コイル磁気回路を形成し、
    上記磁気抵抗調整部材は、上記第1及び第2の永久磁石磁気回路の共通部に設けられ上記第1及び第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整することにより上記第1及び第2の吸引力を調整するものであり、
    上記駆動コイルを励磁することにより上記駆動コイル磁気回路を通過する駆動コイル磁束により上記可動鉄心を通過する上記第1または第2の永久磁石磁束を打ち消すとともに上記可動鉄心を上記第2または第1の継鉄部に吸引して上記第1の位置と上記第2の位置との間を往復駆動し、上記駆動対象体を往復駆動するものである、
    操作装置。
  2. 上記磁気抵抗調整部材は、磁性材料で製作されたものであって、上記第2のヨークの上記ヨーク本体部に上記ヨーク本体部と磁気的並列回路を形成するようにして設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
  3. 上記磁気抵抗調整部材は、上記第2のヨークの上記ヨーク本体部と上記第3の継鉄部との間及び上記ヨーク本体部と上記第4の継鉄部との間の少なくとも一方に、または上記第2のヨークの上記ヨーク本体部と上記第1の継鉄部との間及び上記ヨーク本体部と上記第2の継鉄部との間の少なくとも一方に、設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
  4. 上記第2のヨークは上記ヨーク本体部から所定方向に突出するようにして設けられた突出部材を有するものであって上記突出部材が上記可動鉄心装置に対向するようにして上記第1のヨークと組み合わされ上記ヨーク本体部が上記第1及び第2の継鉄部または上記第3及び第4の継鉄部を磁気的に連結するものであり、上記磁気抵抗調整部材は上記第2のヨークの上記ヨーク本体部と上記突出部材との間または上記突出部材と上記可動鉄心との間に設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
  5. 第2の磁気抵抗調整部材が設けられたものであって、上記第2の磁気抵抗調整部材は上記第2の永久磁石磁気回路中に形成する磁気的空隙の大きさを調整し上記第2の永久磁石磁気回路の磁気抵抗を調整することにより上記第2吸引力を上記第1の吸引力よりも小さい所定値にするものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の操作装置。
  6. 上記第2の磁気抵抗調整部材は、スペーサであって、上記スペーサは、非磁性材料で製作され、上記第2の継鉄部と上記可動鉄心との間に設けられ上記可動鉄心が上記第2の継鉄部に吸引されたときに上記可動鉄心が当接するように配設され上記可動鉄心と上記第2の継鉄部との間の磁気的空隙が所定値になるようにして上記第2吸引力を上記第1の吸引力よりも小さい所定値にするものであることを特徴とする請求項5に記載の操作装置。
  7. 上記第2のヨークの上記ヨーク本体部は上記第1のヨークの上記第1の継鉄部と上記第2の継鉄部を磁気的に連結するものであって、上記第2の磁気抵抗調整部材は上記第2のヨークと上記第2の継鉄部との間に設けられ上記材第2の継鉄部と上記第2のヨークとの間に継鉄部ヨーク間物理的空隙を形成するものであることを特徴とする請求項5に記載の操作装置。
  8. 非磁性材料で製作された介挿部材が、上記継鉄部ヨーク間物理的空隙に上記継鉄部ヨーク間物理的空隙を埋めるようにして挿入されたものであることを特徴とする請求項7に記載の操作装置。
  9. 上記永久磁石は、上記第2のヨークに設けられたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の操作装置。
  10. 上記永久磁石は、上記第2のヨークの上記突出部材に設けられたものであり、上記磁気抵抗調整部材は、磁性材料で形成されたものであって、上記第2のヨークの上記突出部材の上記可動鉄心側に設けられたものであることを特徴とする請求項4に記載の操作装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の操作装置と、この操作装置の上記連結部材に開閉接点が連結されて開閉操作される開閉器とを備えた開閉装置。
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