JP2007011221A - 液晶配向剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板に対する密着性に優れ、ラビング処理に伴う傷がなく、液晶配向性が良好で、かつ液晶表示素子に優れた特性をもたらす液晶配向剤を提供するものである。
【解決手段】 本発明の液晶配向剤は(A)1種以上の酸ジ無水物と1種以上のジアミンによる反応によって得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体よりなる群から選ばれる1種以上の重合体、ならびに(B)エポキシ基とエポキシ基以外の反応性基を含有する化合物とを含有することを特徴とする液晶配向剤である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜及びそれを用いた液晶表示素子に係り、特に、ポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体ならびに、エポキシ基とエポキシ基以外の反応性基を含有する化合物を有している液晶配向剤に関するものである。さらに詳しくは、基板に対する密着性に優れ、ラビング処理に伴う傷がなく、液晶配向性が良好で、かつ液晶表示素子に優れた特性をもたらす液晶配向膜に関するものである。
液晶表示素子としては、透明電極が設けられている基板上に液晶配向膜を形成して液晶表示素子用基板とし、この基板2枚を対向配置し、生じた空隙に液晶層を注入してサンドイッチ構造としたものが知られている。
液晶配向膜は、液晶表示素子用基板上に形成された液晶配向剤被膜の表面にラビング処理を施すことにより形成され、液晶表示素子における液晶分子へ配向性を付与している。この液晶配向剤被膜は、密着性、印刷性等のプロセス適合性の観点から、従来よりポリアミック酸又はポリイミド溶液を主成分として含有する組成物(液晶配向剤)が用いられている。この溶液は塗布後の加熱によりイミド化反応がなされている。
しかしながら、ポリアミック酸/ポリイミド溶液は塗工作業、乾燥作業、ラビング処理等のプロセス条件、作業管理に敏感な影響を受けやすく、基板に対する密着性不良や、ラビング処理耐性が劣ることにより、液晶配向性不良を生じやすく、かつ液晶表示素子特性に悪影響を及ぼすことがあった。
特に従来の液晶配向剤により形成される被膜は、基板に対する密着性および強靱性を有するものではないために、当該被膜の表面にラビング処理を施すと、ラビング条件によっては、形成される液晶配向膜が基板から剥離したり、当該液晶配向膜の表面にラビング処理に伴う傷(以下「ラビング傷」ともいう)が生じたりする。
このような、液晶配向剤の基板に対する密着性不良や、ラビング処理に伴う傷の発生を改善するために、エポキシ化合物とを必須の構成成分として含有してなるポリアミック酸又はポリイミド(例えば、特許文献1)や、ポリアミック酸又はポリイミドと窒素原子を含有するエポキシ化合物とを含有してなる液晶配向剤(例えば、特許文献3)、ならびにポリアミック酸又はポリイミド、エポキシ基含有化合物、硬化剤からなる液晶配向剤(例えば、特許文献2)が提案されている。
その他ラビング処理に耐性を向上させるためにシロキサン系、含窒素エポキシなどの添加剤を導入することが提案されている(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6)。
また、配向性を向上させるために、芳香族ポリアミック酸と長鎖アルキル基を有するアミン化合物と多官能エポキシ化合物との反応物からなる液晶配向膜が提案されている(例えば、特許文献7)。
特許第3206401号公報 特開平10−338880号公報 特開平10−168455号公報 特開2002−357831号公報 特開平10−333153号公報 特開平10−46151号公報 特開昭58−30728号公報
本発明者は、前記特許文献1〜7記載の添加剤を液晶配向剤に添加し、液晶表示素子の作製を行ったが、前記特許文献1〜7記載の添加剤では、ラビング処理によるラビング傷が発生するため、その効果が不十分であった。
本発明は、前記した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、基板に対する密着性に優れ、種々の条件下に施されるラビング処理によってもラビング傷がつきにくい強靱な被膜を形成することができ、当該被膜の表面にラビング処理を施すことにより、液晶分子の配向性に優れる液晶配向膜を形成することができ、優れた諸特性を有する液晶配向剤の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明の液晶配向剤は、(A)1種以上の酸ジ無水物と1種以上のジアミンによる反応によって得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体よりなる群から選ばれる1種以上の重合体、ならびに(B)エポキシ基とエポキシ基以外の反応性基を含有する化合物とを含有することを特徴とする液晶配向剤である。
また、前記(B)が、エポキシ基と反応性二重結合を含有する化合物であってもよい。
また、前記反応性二重結合を含有するエポキシ化合物が、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基から選択される少なくとも1種の有機基を含むエポキシ化合物を有していることが好ましい。
また、前記(A)の化学構造が、長鎖アルキル基を側鎖に有するポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体であり、前記ポリアミック酸/イミド構造を有する重合体は芳香族成分を有し、かつその芳香族重量はポリイミド全重量に対して20%以下であることが好ましい。
本発明の液晶配向剤によると、ラビング処理に伴う傷がなく、液晶配向性が良好で、かつ液晶表示素子に優れた特性をもたらす液晶配向膜を提供することができる。
以下、本発明の好適一実施の形態を説明する。
本発明の液晶配向剤は、(A)1種以上の酸ジ無水物と1種以上のジアミンによる反応によって得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体よりなる群から選ばれる1種以上の重合体、ならびに(B)エポキシ基と反応性二重結合を含有する化合物とを含有してなるものである。
本発明の液晶配向剤を構成するポリアミック酸は、酸ジ無水物としてテトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを反応させることにより調製することができる。
かかるポリアミック酸/ポリイミドの合成反応に用いられる酸二無水物としてのテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物や、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられるが、特にこの範囲に限らない。これらは1種単独あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
ポリアミック酸/ポリイミドの合成に用いられるジアミン化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,2−ジアミノテトラデカン、1,2−ジアミノへプタデカン、1,2−ジアミノオクタデカン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,9−ジアミノノナン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,11−ジアミノウンデカン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−(5,5)ウンデカン4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピベラジン、アミノプロピル末端ジメチルシリコーン(LowM.W.)、アミノプロピル末端ジメチルシリコーン(HighM.W.)などが挙げられるが特にこの範囲に限らない。これらは1種単独あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
また芳香族ジアミンとして、芳香族重量が20%以下になる範囲において、例えば、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2’ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2−ドデキシルオキシ−1,4−ジアミノベンゼン、2,2’−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリドなど挙げられるが特にこの範囲に限らない。これらは1種単独あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
また、特にポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体が、下記化1(式(1)で表される繰り返し単位を有するポリイミドである場合、基板に対する密着性に優れ、種々の条件下に施されるラビング処理によってもラビング傷がつきにくい強靱な被膜を形成することができ、当該被膜の表面にラビング処理を施すことにより、液晶分子の配向性に優れる液晶配向膜を形成することができる。
Figure 2007011221
(式中、Rは4価の脂肪族基であり、R’、R’’、R’’’、R’’’’は2価の芳香族基、脂肪族基及び長鎖アルキル基含有脂肪族基、長鎖アルキル基含有芳香族基である。また、m、n、l、pはm+n+l+p=1でm>0、n>0、l+p>0、l≧0、p≧0の関係にある。)
式(1)において、4価の脂肪族基は鎖状であっても、環状であっても良い。
また本発明で用いられるポリイミドは、R’、R’’、R’’’、R’’’’の1つあるいはそれ2つ以上が芳香族基を含有しており、また側鎖アルキル基はR’、R’’、R’’’、R’’’’のいずれかあるいは2つ以上でも良い。
ここで側鎖アルキル基とはポリイミド主鎖骨格からアルキル基が結合しているものを呼ぶ。
芳香族重量はポリイミド全重量に対して20%以下であるが、その芳香族重量とはポリイミド中の芳香環の分子量(ただし、芳香環に結合している有機基の分子量は含まない。)をポリイミド全体の分子量で割った値である。
ポリアミック酸/ポリイミドの合成反応は、有機溶媒中において、通常−20〜220℃、好ましくは100〜200℃の温度条件下で行われる。
この合成反応に用いられる有機溶媒としては、反応生成物であるポリアミック酸/ポリイミドを溶解し得るものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどの非プロトン系極性溶媒等が挙げられ、これら単独で使用することができるが、2種以上を混合して使用してもよい。
また、有機溶媒の使用量は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量が、反応溶液の全量に対して0.1〜40重量%になるような量であることが好ましい。
なお、この有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類または炭化水素類を、生成するポリアミック酸が析出しない程度の割合で併用することができる。
かかる貧溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
ジアミンと酸二無水物との混合比は、酸二無水物の合計量1モル%に対して、ジアミンの合計量0.95〜1.05モル%とするのが好ましい。
本発明において、イミド閉環した溶剤可溶型ポリイミドからなるワニスは、固形分濃度が0.5〜10%であることが好ましく、望ましくは1〜5%である。固形分濃度が0.5%未満では成膜性が劣り、10%を越えると膜厚管理等で問題が生じる。
また、粘度は1〜50mPa・sであることが好ましく、望ましくは2〜20mPa・sである。粘度が1mPa・s未満では成膜性が劣り、20mPa・s、特に50mPa・sを越えると膜厚管理等で問題が生じる。
本発明の液晶配向剤は、エポキシ基とエポキシ基以外の反応性基を含有するアクリロイル基(CH2 =CHCO−)、メタクリロイル基(CH2 =C(CH3 )CO−)、アリル基(CH2=CH−CH2−)、ビニル基(CH2=CH−)などの反応性二重結合を有する化合物とが含有されている点に特徴を有するものである。
エポキシ基とエポキシ基以外の反応性基を含有する化合物の具体例としては、例えば、β−(3,4エポキシ シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシランなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
また、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクレート、グリシジルビニルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、メタクリロキシエポキシシクロヘキシルメタン、アクリロキシエポキシシクロヘキシルメタン、エポキシシクロヘキシルエテン等のエポキシ基と反応性二重結合を含有する化合物を挙げることができるが、エポキシ基と二重結合を同一分子内に持っていれば特に限定されるものではない。
これらの化合物の添加量は、ポリイミド100重量部に対して0.01〜500重量部とするのが好ましい。
本発明の液晶配向剤には、エポキシ基とエポキシ基以外の反応性基を含有する化合物の活性を高めるために、助触媒が添加されていてもよい。
かかる助触媒としては、例えばピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、インドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、イソシアヌル酸などの塩基性助触媒を挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。これらのうち、イミダゾール、ベンズイミダゾールなどのイミダゾール誘導体が好ましい。
これらの助触媒の添加量は、エポキシ基含有化合物100重量部に対して0.01〜10重量部とするのが好ましい。
また、本発明の液晶配向剤には、ラビング処理に伴う傷発生の抑制をさらに向上させることを目的として、架橋助剤であるビスマレイミド系化合物が含有されていてもよい。
かかるビスマレイミド系化合物としてN,N’−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−パラフェニレンビスマレイミド、N,N’−(2−メチルメタフェニレン)ビスマレイミド、N,N’−メタフェニレンビスマレイミド、N,N’−(3,3−ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−(3,3−ジフェニルスルホン)ビスマレイミド、1,6−ビスマレイミドヘキサンなどを挙げることができる。
これらのビスマレイミド系化合物の添加量は、ポリイミド100重量部に対して0.01〜500重量部とするのが好ましい。
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は例えば次の方法によって製造することができる。
ITO(Indium−Tin−Oxid)透明電極付きガラス基板上に、固形分濃度3重量%の液晶配向剤をスピンコート法により塗布した後、80℃で仮乾燥後、250℃で本乾燥し、均一な液晶配向膜を形成させた。
次にこの塗膜を例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行う。
上記の方法で形成した2枚の液晶配向膜付き基板を、それぞれラビング方向が直交あるいは逆平行となるように、2枚の基板の隙間を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤で貼り合わせる。2枚の基板の隙間には液晶を注入し封止して液晶セルを作製する。
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例1;
攪拌器を取りつけた300mlのセパラブル4つ口フラスコに、シリコンコック付きトラップを備えた玉付冷却管を取りつけ、ビシクロ(2,2,2)オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(以降BCDと称す)12.41g、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(以降DAHMと称す)8.41g、p−フェニレンジアミン(以降PPDと称す)1.08g、γ−カプロラクトン0.57g、ピリジン0.79g、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)80.4g、トルエン16.1gを加え、室温、窒素雰囲気中で10分攪拌した後、180℃に昇温し、約10時間攪拌し、反応液を得た。
なお、反応中に生成する水はトルエンとの共沸により反応系外に留去した。
次いで得られたワニスをメタノール中に投入することによって生成した沈殿を粉砕、ろ過、洗浄および減圧乾燥することによりポリイミド樹脂粉末を得た。
得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にビニルベンジルグリシジルエーテルを2.0g加えることで液晶配向剤を得た。
実施例2;
実施例1で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にアリルグリシジルエーテルを2.0g加えることで液晶配向剤を得た。
実施例3;
実施例1で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にメタクリルグリシジルエーテルを2.0g加えることで液晶配向剤を得た。
実施例4;
実施例1で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にビニルベンジルグリシジルエーテルを2.0g、N,N’−ジフェニルメタンビスマレイミドを4.0g加えることで液晶配向剤を得た。
実施例5;
実施例1と同様のフラスコに、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(以降CBDAと称す)9.81g、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(以降DMHMと称す)9.54g、イソフタル酸ジヒドラジド(以降IPDHと称す)1.94g、γ−カプロラクトン0.57g、ピリジン0.79g、NMP78.0g、トルエン15.6gを加え、室温で窒素雰囲気中で10分攪拌した後、180℃に昇温し、約10時間攪拌し、反応液を得た。
なお、反応中に生成する水はトルエンとの共沸により反応系外に留去した。
次いで得られたワニスをメタノール中に投入することによって生成した沈殿を粉砕、ろ過、洗浄および減圧乾燥することによりポリイミド樹脂粉末を得た。
得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にビニルベンジルグリシジルエーテルを2.0g加えることで液晶配向剤を得た。
実施例6;
実施例5で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にアリルグリシジルエーテルを2.0g加えることで液晶配向剤を得た。
実施例7;
実施例1と同様のフラスコに、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物(以降CPDAと称す)10.51g、DAHM9.54g、1,3−ビス(3−アミノフェノキシベンゼン;以降APBと称す)2.92g、γ−カプロラクトン0.57g、ピリジン0.79g、NMP84.7g、トルエン16.9gを加え、室温で窒素雰囲気中で10分攪拌した後、180℃に昇温し、約10時間攪拌し、反応液を得た。
なお、反応中に生成する水はトルエンとの共沸により反応系外に留去した。
次いで得られたワニスをメタノール中に投入することによって生成した沈殿を粉砕、ろ過、洗浄および減圧乾燥することによりポリイミド樹脂粉末を得た。
得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを2.1g加えることで液晶配向剤を得た。
実施例8;
実施例5で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にアリルグリシジルエーテルを2.1g加えることで液晶配向剤を得た。
比較例1;
実施例1で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈することで液晶配向剤を得た。
比較例2;
実施例5で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈することで液晶配向剤を得た。
比較例3;
実施例7で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈することで液晶配向剤を得た。
比較例4;
実施例1と同様のフラスコに、4,4’−オキシジフタル酸無水物(以降ODPAと称す)15.51g、DAHM 8.41g、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン(以降BAPPと称す)4.11g、γ−カプロラクトン0.57g、ピリジン0.79g、NMP104.9g、トルエン21.0gを加え、室温で窒素雰囲気中で10分攪拌した後、180℃に昇温し、約10時間攪拌し、反応液を得た。
なお、反応中に生成する水はトルエンとの共沸により反応系外に留去した。
次いで得られたワニスをメタノール中に投入することによって生成した沈殿を粉砕、ろ過、洗浄および減圧乾燥することによりポリイミド樹脂粉末を得た。
得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にビニルベンジルグリシジルエーテルを2.6g加えることで液晶配向剤を得た。
比較例5;
比較例4で得られたポリイミド樹脂粉末を固形分3重量%にN−メチル−2−ピロリドンで希釈し、更にアリルグリシジルエーテルを2.6g加えることで液晶配向剤を得た。
〔液晶配向膜の形成方法〕
ITO(Indium−Tin−Oxid)透明電極付ガラス基板上に、固形分濃度3%のポリイミド樹脂組成物溶液をスピンコート法により塗布した後、80℃で仮乾燥後、200℃で本乾燥し、膜厚50nm程度の液晶配向膜を得た。
〔液晶配向膜の耐ラビング性評価〕
前記方法で形成した液晶配向膜を株式会社イーエッチシー製のラビング装置RM−50でラビング密度100、ロール押し込み量0.4mmでラビング処理を施した。その基板表面を光学顕微鏡で観察してラビングによる傷を数えた。ラビングによる傷数が20個未満を○、20個以上を×とした。
〔液晶表示素子の作製方法〕
前記方法で形成した液晶配向膜をレーヨン製の布を巻き付けたロールを備えたラビング装置で一定方向に擦るラビング処理を行う。次いでラビング処理した2枚の液晶配向膜をそれぞれラビング方向が逆平行になるように対向配置し、その2枚の基板間に50μmのギャップを設ける。次いで2枚の基板の周辺部をシール剤で貼りあわせ、2枚の基板の隙間に液晶ZLI−4792(メルク社製)を注入、封止してセルを作製した。
〔液晶の配向性評価〕
前記方法で形成した液晶表示素子を光学顕微鏡で観察し、ディスクリネーションの発生無しを○、発生有りを×とした。
Figure 2007011221
表1より、実施例1〜8は、耐ラビング性、液晶の配向性が良好である。
これに対して、比較例1,2,3は、ポリイミド樹脂粉末が、それぞれ実施例1,5,7と同じであるが、反応性二重結合を含有する化合物を用いずに希釈しているために、耐ラビング性が劣る。また比較例4,5は、ポリイミド樹脂粉末を、それぞれ実施例1,2と同様の反応性二重結合を含有する化合物を用いて希釈しているものの、ポリイミド樹脂の芳香族濃度が、74.8wt%と高いため、耐ラビング性は良いものの液晶配向性が劣る。

Claims (5)

  1. (A)1種以上の酸ジ無水物と1種以上のジアミンによる反応によって得られるポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体よりなる群から選ばれる1種以上の重合体、ならびに(B)エポキシ基とエポキシ基以外の反応性基を含有する化合物とを含有することを特徴とする液晶配向剤。
  2. 前記(B)が、エポキシ基と反応性二重結合を含有する化合物であることを特徴とする請求項1記載の液晶配向剤。
  3. 前記エポキシ基と反応性二重結合を含有する化合物が、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基から選択される少なくとも1種の有機基を含むエポキシ化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶配向剤。
  4. 前記(A)の化学構造が、長鎖アルキル基を側鎖に有するポリアミック酸および該ポリアミック酸を脱水閉環せしめることによりイミド構造を有する重合体であり、前記ポリアミック酸/イミド構造を有する重合体は芳香族成分を有し、かつその芳香族重量はポリイミド全重量に対して20%以下であることを特徴とする樹脂組成物であることを特徴とする請求項1記載の液晶配向剤。
  5. 前記液晶配向剤は、ビスマレイミド系化合物を架橋助剤として含むことを特徴とする請求項1項記載の液晶配向剤。
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