JP2007010407A - 連続式鉄分析方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 火力発電所等のプラントの系統水中の全鉄濃度を高精度、且つ連続的に測定する連続式鉄分析方法および装置の提供。
【解決手段】 火力発電所等のプラントの系統水から連続的に採取したサンプル水にレーザ光を照射し、粒子の有無に伴って生じる光の遮断・透過の明暗パターンを電気的なパルス信号に変換し、当該パルス信号のパルス数を粒子数として、パルスの高さを粒径として計測し、その粒子数と粒径とサンプル水の流量とからサンプル水中の全鉄濃度を算出する連続式鉄分析方法およびその装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、火力発電プラント等のプラントの系統水から採取したサンプル水中の鉄分の濃度を計測し分析するための粒子測定方式による連続式鉄分析方法および装置に関する。
火力発電所等のプラントでは、起動時および定常運転時における水質管理指標として、全鉄濃度(鉄粒子・鉄コロイド・鉄イオン)を計測分析することが行われる。例えば、プラント起動時において、クリーンアップによる水質の上昇度合を確認するために全鉄濃度が測定される。また、プラント水中における鉄分の存在は、主蒸気弁や高圧ヒータドレン弁等のエロージョンを引起こす要因ともなるので、その観点からも常に監視しておく必要がある。
従来は、JISで規定された化学反応方式の分析法(TPTZ法)や濁度計が使用されてきた。例えば、前者の方法は、バッチ方式で採取したサンプル水に塩酸等の溶剤を添加して加熱することによりサンプル水中の鉄分の内の不溶性の鉄分を溶解して全ての鉄をイオン化し、所定の薬品を添加して発色させ、特定波長の光を照射して、所定幅のサンプル水層を通過する間に生じる光吸収により、鉄分濃度を計測するというものであった。
一方、濁度計による分析は精度が低く、化学反応方式の分析法を併用しなくてはならなかった。
しかしながら、化学反応方式の鉄分析装置は、装置構成が複雑で測定時間が長くメンテナンスの頻度も高いことから、改善が望まれていた。例えば、この種の装置では、プランジャ式のポンプが使用されていたが、粒子状の鉄分を含んだサンプルを採取する際には、サンプル水中の粒子状の鉄分を均一に採取できず、寿命が極端に短くなる傾向があり、さらにサンプル水中に気泡があると、エアーロックによりポンプ吐き出しが不安定になるという問題があった。
そこで、サンプル水の採取を、代表サンプルを採取するため乱流のまま直接装置に導入してポンプが必要ない構成でサンプル水を連続的に採取できるようにした鉄分析装置が提言されている(特許文献1)。
ところで、懸濁液中若しくはエアロゾル中の粒子濃度を測定するものとして、レーザを照射して得られる回析・散乱光の空間強度分布を測定して粒子群の粒度分布を求め、それに基づき粒子濃度を測定する方法および装置がある(特許文献2)。
特開平10−332671号公報 特開2000−46722号公報
発明者の知るところによれば、火力発電所等のプラントの系統水中の全鉄濃度を高精度、且つ連続的に分析する方法および装置はなかった。
そこで、本発明は、火力発電所等のプラントの系統水中の全鉄濃度を高精度、且つ連続的に測定する連続式鉄分析方法および装置を提供することを目的とする。
火力発電所等のプラントの系統水中の含有物質は、実質上ほとんどが鉄および鉄化合物であり、それらの大半は比較的サイズの大きい粒子として存在し、微小な鉄コロイドや鉄イオンが量的に占める割合は、腐食安定域にPH調整されたプラント水では非常に少ないと考えられる。そこで、発明者は、プラントの系統水中の粒子数と全鉄量との間に高い相関関係が成立するとの仮定のもと、検証を重ねて本発明をするに至った。本発明は、粒径2〜100μmの粒子数を計測し、上記の相関関係から全鉄濃度値を算出するというシンプルな原理に基づいている。
粒子計測原理は、サンプル水にレーザ光を照射し、粒子の有無に伴って背後に生じる光の遮断・透過の明暗パターンを電気的なパルス信号に変換し、そのパルス数を粒子数として計測するものである。パルスの高さは粒径に対応しており、粒径が大きいほど光を通しにくいので、マイナス(暗)方向に高いパルスとなる。
本発明で、計測対象となるのはサンプル水中の全ての粒子であり、酸化鉄などの鉄化合物粒子や鉄粒子などに限られない。一般にコロイドのサイズは1〜500nmと言われているが、 コロイドやイオンを完全に無視した2〜100μmの粒子計測でも、プラント起動時の全鉄監視に必要とされる10〜1000ppbの範囲において、粒子濃度と全鉄濃度には十分な直線性が得られることが分かった。
粒子の計測は、流量の変動に対応できなければ、正確に行うことができないため、高精度の流量測定器は不可欠である。しかしながら、従来の差圧式の微小流量調整器や容積式の微小流量計等のデジタル流量測定器では、プラント起動初期の一時的な汚水流入や圧力変動によって直ぐに故障してしまうという問題があった。そこで、原理・構造ともにシンプルなフロート式メータを採用することとした。
すなわち、本発明は以下の第1ないし6の連続式鉄分析方法を要旨とする。
第1の発明は、火力発電所等のプラントの系統水から連続的に採取したサンプル水にレーザ光を照射し、粒子の有無に伴って生じる光の遮断・透過の明暗パターンを電気的なパルス信号に変換し、当該パルス信号のパルス数を粒子数として、パルスの高さを粒径として計測し、その粒子数と粒径とサンプル水の流量とからサンプル水中の全鉄濃度を算出する連続式鉄分析方法である。
第2の発明は、第1の発明において、前記サンプル水の流量は、フロート式フローメータにより測定することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記フロート式メータに散乱板を介して光を照射し、撮像手段により撮像したフロート式メータの画像を画像処理することで、前記サンプル水の流量を自動測定することを特徴とする。
第4の発明は、第1,2または3の発明において、粒径2〜100μmの粒子を測定することを特徴とする。
第5の発明は、第1ないし4のいずれかの発明において、前記全鉄濃度の算出において、一定の粒径範囲毎の粒子数を算出し、最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった場合には、検量線の勾配を補正することを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、前記最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった時点における総粒子数を算出し、当該総粒子数に応じて検量線の勾配を補正することを特徴とする。
また、本発明は以下の第7ないし11の連続式鉄分析装置を要旨とする。
第7の発明は、火力発電所等のプラントの系統水からサンプル水を連続的に採取する手段と、レーザ光を照射して得られる粒子の有無による光の遮断・透過の明暗パターンを電気的なパルス信号に変換するセンサと、サンプル水の流量を測定する流量測定器と、センサからのパルス信号のパルス数を粒子数として、パルスの高さを粒径として計測する粒子測定装置と、流量測定器および粒子測定装置からの信号に基づいてサンプル水中の全鉄濃度を算出する制御装置を備える連続式鉄分析装置である。
第8の発明は、第7の発明において、前記流量測定器は、フロート式フローメータと、光源と、光源とフロート式メータの間に配された散乱板と、撮像用カメラとから構成されることを特徴とする。
第9の発明は、第7または8の発明において、前記センサは、粒径2〜100μmの粒子を検知することを特徴とする。
第10の発明は、第7,8または9の発明において、前記制御装置は、全鉄濃度の算出にあたり、一定の粒径範囲毎の粒子数を算出し、最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった場合には、検量線の勾配を補正することを特徴とする。
第11の発明は、第10の発明において、前記制御装置は、前記最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった時点における総粒子数を算出し、当該総粒子数に応じて検量線の勾配を補正することを特徴とする。
本発明によれば、火力発電等のプラントの系統水中の全鉄濃度を高精度、且つ連続的に測定することが可能となる。
また、測定前のウォーミングアップも不要であり、起動後直ちに測定をすることができ、分析時間も短いため、プラントの起動時間の短縮することができる。
しかも、従来の化学反応式装置と比べて装置構成が簡易で小型であり、装置本体のコストも化学反応装置と比べ大幅に削減することができ、メンテナンス性にも優れている。
本発明の鉄分析装置10は、発電プラント1からサンプル水を取得し、サンプル水中の全鉄濃度を粒子計測により算出するものであり、以下のような主要機能を備えている。
(1)初期設定機能
粒径区分、サンプル水流量、警報値などの基本パラメータを設定する機能である。
(2)粒子計測・全鉄濃度換算機能
粒径別粒子濃度およびトータル粒子濃度を測定し、全鉄濃度に換算する機能である。
(3)サンプル流量測定機能
撮像手段と画像処理手段から流量を自動測定し、粒子濃度および全鉄濃度の流量補正を行う機能である。
(4)表示機能
粒子濃度・全鉄濃度の現在値およびトレンドグラフを表示する機能である。
本発明の鉄分析装置10は、図1に示すように、センサ12と、流量測定器13と粒子測定装置(パーティクルカウンタ)14と、制御装置15とから構成される。
センサ12は、図2に示すように、投光部21および受光部23とその間に位置するサンプルセル22とから構成される。投光部21は半導体レーザによる平行光源であり、レーザ光が照射されるサンプルセル22を鉄粒子が通過することによって受光部23が粒子径と個数に応じた光量を受光し、これをパルス信号にして出力する。粒子測定装置14は、センサ12からのパルス信号に基づいて、サンプルセル22を通過する粒子径と個数を算出し、制御装置15に送信する。
なお、これまでのフィールド試験では、粒度分布は実質的に2〜10μmの粒子がほとんどで10μmを超える粒子は少なかったが、市販センサの仕様を考慮し、粒径2〜100μmの範囲を検知対象としている。
流量測定器13は、センサ12を通過した0〜50mL/分のサンプル水の流量を測定して、制御装置15に送信するものである。図9に示すように、流量測定器13は、センサ12と接続されたフロート式メータ18と、フロート式メータ18に光を照射する光源17と、光源17とフロート式メータ18との間に配置された散乱板19と、フロート式メータ18を撮像する撮像手段20と、コネクタ21とから構成される。
フロート式フローメータ18は、非常に堅牢で現場用流量指示計として最適であり、発電所でのサンプル流量測定等に多用されているものであり、サンプル水が下から上に向かって流れる構造となっているので、流量が増えるほどフロートの位置は上がる。しかし、フロート式フローメータは、あくまで現場の指示計として使われているだけであり、信号出力機能を備えていない。
そこで発明者は、フローメータの流量値を撮像手段20により撮像し、その画像を制御装置15に取込んで図10に示すような画像処理を施すによりフロート位置を算出することで、サンプル水の流量測定を自動で行うことを可能とした。この際、散乱板を介して光を照射することで、光量の不足と反射の問題を解決することができる。
レンジが0〜50mL/分(下端0・上端50)のフローメータの場合、例えば、画像処理によって検出されたフロート位置が下端0・上端50の中間であると、その時の流量は25mL/分と算出される。但し、フローメータの目盛はリニアではないため、その分の補正計算も行う必要がある。
なお、系統水中の全鉄濃度を正確に測定するためにはある程度以上の流量が必要であり、推奨値は25mL/分である。例えば、測定流量が20mL/分であれば、制御装置15内のソフトウェアで粒子数に25/20を掛けて補正する。
制御装置15は、粒子測定装置14からの計測情報と、流量測定器13からの計測情報に基づき全鉄濃度を算出する。制御装置15は、パソコンに専用ソフトを導入することで実現することができるため、ネットワーク経由しての遠隔監視にも対応できる。
プラントの起動工程においては、系統水中の粒子数が急激に増加することがあるが、かかる状況下では、微小粒子数が正確にカウントされないことがある。そこで、微小粒子数がそれより大きな粒子数を下まわった場合(粒子数逆転時)には、検量線の勾配を補正することで、より正確に全鉄濃度を算出することを可能とした。
ここで、本発明のような連続測定式の鉄分析装置においては、常時設置による装置の汚れないしは経年劣化による測定精度の劣化の問題がある。一方、測定精度の劣化と粒子数逆転時のトータル粒子数には相関があることが分かった。そこで、粒子数逆転時のトータル粒子数に応じて検量線の勾配を変化させることで、長期間にわたり分析精度を一定以上に保つことを可能とした。
以下では、本発明の詳細を実施例により説明するが、本発明は何ら実施例に限定されるものではない。
表1に示す仕様の装置で、プラント水中の全鉄濃度の分析を行った。図3は本実施例の装置の写真である。
半導体レーザ照射式の粒子センサとしては、一般に遮断式と散乱式があり、粒径が大きい場合には遮断式、粒径が小さい場合には散乱式が使われるが、本実施例では、比較的大きい粒子(2〜100μm)が対象であるため、遮断式のセンサ(リオン社製KS-65)を使用した。
流量測定器13は、市販のフロート式メータ、上下に配された2つのLED光源、LED光源とフロート式メータの間に配されたプラスチック製の散乱板、および市販の小型カメラにより作成したものであり、USBハブを介して制御装置15に接続される。小型カメラは、CMOSセンサ(357×293画素)内蔵のUSBカメラ(W34×H42×D29mm、18g)を使用した。なお、これらの機器はすべてUSBケーブルにより電源供給が行われる。
粒子測定装置14は、リオン社製KL-11Aを使用した。制御装置15は、ノートパソコンに専用ソフトウェアを組み込んだものである。
なお、従来の化学反応装置方式の装置と比べ、掛かったコストは約1/4であった。
本実施例においては、測定した粒径に応じて設定されたCH1〜CH6についての粒度分布を示したグラフが表示される。図4は、制御装置であるノートパソコンに表示された画面であり、CH1は粒径2〜3μmの粒子数を、CH2は粒径3〜4μmの粒子数を、CH3は粒径4〜5μmの粒子数を、CH4は粒径5〜10μmの粒子数を、CH5は粒径10〜20μmの粒子数、CH6は粒径20〜100μmの粒子数を示している。画面右上にはCH毎の粒度分布が表示され、画面右下にはフロート式メータの撮像画像と流量が表示されている。
上記装置を、四国電力株式会社の坂出発電所に設置し、表2の第1列目に示す日程でデータ収集を行った。表2の第2列目は、対象機と起動の種別を示したものであり、例えば、第2行目は4号機における定期点検後の起動を意味し、第3行目は3号機における通常起動を意味している。第3列目は、測定時間における粒子濃度の最大値(CH1〜CH6の合計値)を意味している。第4列目および5列目の内容については後述する。
図5は、5月9日(表2の2行目)の坂出発電所における起動時の系統水中の全鉄濃度の変化を示したグラフである。本実施例の装置の分析精度を確認すべく、TPTZ法による手分析値(図5の▲)と、濁度計による測定値(図5の■)を測定したところ、本実施例の測定値(図5の●)は、TPTZ法とほぼ同じ値であり測定精度が高く、濁度計では充分な測定精度が得られないことが確認できた。この際、検量線は、プラント水を標準試料とし、TPTZ法により作成した。
本実施例の装置による測定結果は、プラント起動時の各工程終了の判定指標となる。すなわち、プラント起動時には急激に系統水中の全鉄濃度が上昇するが、これが除去されて系統水中の全鉄濃度が一定以下となったことにより各工程の終了を判定する。例えば、図5中、20:05の復水再循環工程終了の判定が、14:50の低圧・高圧・ボイラクリーンアップ工程終了の判定が、系統水中の全鉄濃度に基づき行われる。
図6は、5月9日(表2の2行目)の坂出発電所での測定値における粒子数と全鉄濃度の相関を示している。本実施例の装置の測定値をプロットすると、勾配1.1の検量線(式1)を引くことができる。同様の手法により算出した検量線の勾配を示したのが、表2の第5列目である。なお、図6中、式2は、測定値(プロット点)と近似直線との相関係数を示している。
ところで、系統水中の粒子数が増加し、粒子濃度が一定値以上になると、特定の粒径の粒子数の測定数が減少することが観察できた。例えば、表3は、10月24日の9時12分におけるCH毎の粒子数であるが、CH2の粒子数がCH1の粒子数より多いことが確認できる。系統水中の粒子数の増加時(例えば、図5の14:00頃)における測定値の傾向としては、CH毎の粒子数は概ね図7に示される経時変化をする。そこで、CH1の粒子数とCH2の粒子数が逆転した際には、測定されなかったCH1の粒子があるものとして、検量線の勾配を補正して全鉄濃度を算出する必要がある。
表2の第4列は、CH1とCH2の逆転時の全CHのトータル粒子数を示している。表2の第4列を見ると分かるとおり、鉄分析装置を設置してからの経過月数が増えるに伴い、CH1とCH2の逆転時のトータル粒子数が減少している。これは、センサ12の汚れ等が原因であると考えられ、実際、平成17年1月の測定後に装置のクリーニングをした後では、CH1とCH2の逆転時のトータル粒子数は増加している。発明者は、CH1とCH2の逆転時のトータル粒子数と測定精度の劣化には相関があることに着目し、図8に従って検量線の勾配を変化させることで、分析精度を一定以上に保つことを可能とした。
本発明を、電力会社や各種工場の発電プラントにおける全鉄濃度の連続測定および粒子濃度の連続測定に適用することで、手分析により行うことが当然であった上流系統へ向けたクリーンアップ工程の進行可否の判断を、自動的に行うことが可能とするものである。起動時の手分析作業が不要となり、メンテナンス性も向上することから水質管理業務の大幅な省力化を図ることが期待される。
本発明の鉄分析装置の構成図である。 レーザ式粒子センサによる鉄粒子検知の説明図である。 実施例1に係る鉄分析装置の構成を示す写真である。 実施例1に係る制御装置の出力画面である。 プラント起動時の系統水中の全鉄濃度の変化を示すグラフである。 全鉄濃度と鉄粒子数の相関を示すグラフである。 粒径別トレンドの逆転を説明するためのグラフである。 粒径別トレンドを利用した検量線勾配の補正を説明するためのグラフである。 本発明の流量測定器の構成図である。 流量測定器における画像処理の流れ図である。
符号の説明
1 発電プラント
2 ボイラ
3 ヒータ
4 タービン
5 復水器
6 給水ポンプ
7 復水ポンプ
8 サンプル水導入管
10 鉄分析装置
12 センサ
13 流量測定器
14 粒子測定装置
15 制御装置
17 光源
18 フロート式メータ
19 散乱板
20 撮像手段
21 コネクタ

Claims (11)

  1. 火力発電所等のプラントの系統水から連続的に採取したサンプル水にレーザ光を照射し、粒子の有無に伴って生じる光の遮断・透過の明暗パターンを電気的なパルス信号に変換し、当該パルス信号のパルス数を粒子数として、パルスの高さを粒径として計測し、その粒子数と粒径とサンプル水の流量とからサンプル水中の全鉄濃度を算出する連続式鉄分析方法。
  2. 前記サンプル水の流量は、フロート式フローメータにより測定することを特徴とする請求項1の連続式鉄分析方法。
  3. 前記フロート式メータに散乱板を介して光を照射し、撮像手段により撮像したフロート式メータの画像を画像処理することで、前記サンプル水の流量を自動測定することを特徴とする請求項2の連続式鉄分析方法。
  4. 粒径2〜100μmの粒子を測定する請求項1,2または3の連続式鉄分析方法。
  5. 前記全鉄濃度の算出において、一定の粒径範囲毎の粒子数を算出し、最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった場合には、検量線の勾配を補正する請求項1ないし4のいずれかの連続式鉄分析方法。
  6. 前記最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった時点における総粒子数を算出し、当該総粒子数に応じて検量線の勾配を補正する請求項5の連続式鉄分析方法。
  7. 火力発電所等のプラントの系統水からサンプル水を連続的に採取する手段と、
    レーザ光を照射して得られる粒子の有無による光の遮断・透過の明暗パターンを電気的なパルス信号に変換するセンサと、
    サンプル水の流量を測定する流量測定器と、
    センサからのパルス信号のパルス数を粒子数として、パルスの高さを粒径として計測する粒子測定装置と、
    流量測定器および粒子測定装置からの信号に基づいてサンプル水中の全鉄濃度を算出する制御装置を備える連続式鉄分析装置。
  8. 前記流量測定器は、フロート式フローメータと、光源と、光源とフロート式メータの間に配された散乱板と、撮像用カメラとから構成される請求項7の連続式鉄分析装置。
  9. 前記センサは、粒径2〜100μmの粒子を検知する請求項7または8の連続式鉄分析装置。
  10. 前記制御装置は、全鉄濃度の算出にあたり、一定の粒径範囲毎の粒子数を算出し、最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった場合には、検量線の勾配を補正する請求項7,8または9の連続式鉄分析装置。
  11. 前記制御装置は、前記最も小さい粒径範囲の粒子数が、それより大きい粒径範囲の粒子数と比べ少なくなった時点における総粒子数を算出し、当該総粒子数に応じて検量線の勾配を補正する請求項10の連続式鉄分析装置。


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