JP2007009897A - 熱サイクル装置および高圧保護装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ランキンサイクルを備える熱サイクル装置であって、サイクル構成機器の信頼性を確保しつつ、ランキンサイクルの起動性を向上させる。
【解決手段】熱サイクル装置の運転停止時に高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bの内部の冷媒圧力を、制御弁5、開閉弁7およびリリーフ弁9によって高圧に維持することで、ランキンサイクルの起動性を向上させる。さらに、冷媒圧力が設定圧以上の場合はリリーフ弁9によって冷媒を低圧部に逃がし、サイクル構成機器の信頼性を確保する。
【選択図】図1
【解決手段】熱サイクル装置の運転停止時に高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bの内部の冷媒圧力を、制御弁5、開閉弁7およびリリーフ弁9によって高圧に維持することで、ランキンサイクルの起動性を向上させる。さらに、冷媒圧力が設定圧以上の場合はリリーフ弁9によって冷媒を低圧部に逃がし、サイクル構成機器の信頼性を確保する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ランキンサイクル機能を有する熱サイクル装置、および、この熱サイクル装置に適用される高圧保護装置に関する。
従来、低圧の冷媒を蒸発させて低温側から熱を吸熱するとともに、蒸発した気相冷媒を圧縮して温度を上昇させて低温側から吸熱した熱を高温側に放熱する冷凍サイクルと、流体の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換するランキンサイクルとの機能を兼ね備える熱サイクル装置が知られている。
例えば、特許文献1では、冷凍サイクル用の圧縮機にランキンサイクル用の膨張機の機能を兼務させる膨張機一体型圧縮機を用いた熱サイクル装置が開示されている。そして、この熱サイクル装置を車両用蒸気圧縮式冷凍機に適用している。
特許文献1の熱サイクル装置は、具体的には、図5に示す構成になっており、冷凍サイクルとして機能する場合は、三方弁18を加熱器15バイパス側(図5の破線側)に切り替え、開閉弁7を開弁させ、さらに、エンジン1から回転駆動力を伝達して膨張機一体型圧縮機2を圧縮機として作動させる。
加熱器15はエンジン冷却水と冷媒とを熱交換させて冷媒を加熱する熱交換器なので、三方弁18を加熱器15バイパス側に切り替えると、加熱器15で冷媒が加熱されることはない。よって、膨張機一体型圧縮機2から吐出した高圧冷媒は、膨張機一体型圧縮機2→放熱器8→気液分離器10→膨張弁13→蒸発器14→膨張機一体型圧縮機2の順で循環する。これにより、周知の冷凍サイクルとしての機能を発揮する。
一方、ランキンサイクルとして機能する場合は、三方弁18を加熱器15側(図5の実線側)に切り替え、開閉弁7を閉弁させ、さらに、流体圧送手段である電動式の冷媒ポンプ12を作動させる。
冷媒ポンプ12を作動させると、開閉弁7が閉弁しているので、液相冷媒が気液分離器10から加熱器15へ圧送される。また、三方弁18が加熱器15側に切り替わっているので、加熱器15に圧送された冷媒はエンジン冷却水と熱交換して加熱されて気化し、高圧冷媒となる。
さらに、この高圧冷媒は膨張機一体型圧縮機2の冷媒流入部側から冷媒流出部側へ体積膨張しながら流出する。よって、冷媒ポンプ12の圧送した冷媒は、冷媒ポンプ12→加熱器15→膨張機一体型圧縮機2→第2バイパス通路20→放熱器8→気液分離器10→第1バイパス通路11→冷媒ポンプ12の順で循環する。
そして、高圧冷媒が膨張機一体型圧縮機2から体積膨張しながら流出する際に、膨張機一体型圧縮機2を膨張機として機能させ、発電機等を駆動するための機械的エネルギを出力させるランキンサイクルとしての機能を発揮する。
米国特許出願公開第2004/0231331号明細書
ところで、この特許文献1には、熱サイクル装置内部の冷媒が異常高圧化した場合のサイクルの保護については開示されていない。しかし、通常、特許文献1のサイクルでは、運転停止時に、三方弁18を加熱器15側に切り替え、開閉弁7を開弁させることでサイクルを異常高圧から保護している。
三方弁18を加熱器15側に切り替える理由は、運転停止時であっても、エンジンが作動している時は加熱器15にエンジン冷却水を通過させておけば、加熱器15本体を加熱しておくことができるので、ランキンサイクル起動時に、加熱器15の熱容量によって冷媒加熱時間が長くなることを防止できるからである。すなわち、ランキンサイクルの起動性を向上できるからである。
一方、開閉弁7を開弁させる理由は、もし開閉弁7を閉弁させていると、冷媒ポンプ12→加熱器15→膨張機一体型圧縮機2の間の冷媒通路が閉空間になるので、この閉空間の冷媒が加熱器15によって加熱されて異常に高圧化してしまうからである。
例えば、冷媒としてフロンR134aを使用した場合、フロンR134aの100℃における飽和蒸気圧は4MPaを超える値である。一方、加熱器15の熱源となるエンジン冷却水の温度はエンジン1の運転状況によって100℃以上になるので、上記閉空間の圧力は4MPa以上に高圧化してしまう場合がある。そこで、従来技術では、運転停止時には開閉弁7を開弁させて、上記閉空間の冷媒圧力が異常に高圧化しないようにしている。
しかし、運転停止時に開閉弁7を開弁させていると、上記閉空間の圧力を高圧に維持しておくことができない。このため、ランキンサイクルを起動させても、冷媒ポンプ12が作動してから冷媒ポンプ12によって圧送された冷媒が加熱器15にて加熱されて気化して高圧冷媒となるまでの起動初期については、膨張機一体型圧縮機2が機械的エネルギを出力できない。すなわち、ランキンサイクルの起動性が不十分となる。
さらに、特許文献1には、熱サイクル装置の運転中に熱サイクル装置内部の冷媒が異常高圧化した場合のサイクルの保護については一切開示されていない。
本発明は上記点に鑑み、ランキンサイクル機能を有する熱サイクル装置において、運転停止時に、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止しつつ、ランキンサイクルの起動性を向上させることを第1の目的とする。
また、本発明は、ランキンサイクル機能を有する熱サイクル装置において、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止することを第2の目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために案出されたもので、請求項1に記載の発明では、流体の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換するランキンサイクルの機能を有する熱サイクル装置であって、流体を圧送する流体圧送手段(12)と、流体圧送手段(12)が圧送した流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(3)と、流体圧送手段(12)と流体膨張手段(3)とを接続する流体圧送配管(6、11b)と、流体圧送配管(6、11b)の配管内流体を加熱する流体加熱手段(15)と、ランキンサイクルの運転停止時に、配管内流体の流体圧力を維持する圧力維持手段(5、7、9、91、92)とを備え、圧力維持手段(5、7、9、91、92)は、流体圧力が予め定めた設定圧以上に上昇した時に、配管内流体を流体圧送配管(6、11b)の内部から流体圧送配管(6、11b)の内部よりも低い圧力になっている低圧部へ逃がすことを特徴とする。
これによれば、ランキンサイクルの運転停止時に、圧力維持手段(5、7、9、91、92)が流体圧送配管(6、11b)の流体圧力を高圧に維持しているので、ランキンサイクルを起動すると即時に流体膨張手段(3)が機械的エネルギを出力することができる。その結果、ランキンサイクルの起動性を向上できる。
さらに、圧力維持手段(5、7、9、91、92)が流体圧送配管(6、11b)の流体圧力を設定圧未満にすることができるので、流体圧送配管(6、11b)の流体圧力がサイクル構成機器の耐圧以上に異常上昇することを防止できる。従って、運転停止時に、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止しつつ、ランキンサイクルの起動性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の熱サイクル装置において、圧力維持手段は、具体的には、流体圧送配管(6、11b)を開閉する電気式制御弁(5、7)と、配管内流体を低圧部へ逃がすリリーフ弁(9、91、92)とによって構成され、電気式制御弁(5、7)は、運転停止時に閉弁するようになっており、リリーフ弁(9、91、92)は、流体圧力が設定圧以上に上昇した時に開弁するようになっていてもよい。
これによれば、電気式制御弁(5、7)とリリーフ弁(9、91、92)の組み合わせによって、流体圧送配管(6、11b)の流体圧力を高圧に維持しつつ、流体圧力の異常上昇を防止できる。
請求項3に記載の発明のように、請求項1に記載の熱サイクル装置において、流体圧力を検出する圧力センサを備え、圧力維持手段は、具体的には、流体圧送配管(6、11b)を開閉する電気式制御弁(5、7)によって構成され、電気式制御弁(5、7)は、運転停止時に、圧力センサの検出値が設定圧未満の時は閉弁し、圧力センサの検出値が設定圧以上の時は開弁するようになっていてもよい。
これによれば、請求項2のようにリリーフ弁(9、91、92)を用いず、電気式制御弁(5、7)のみで圧力維持手段を構成しても、流体圧送配管(6、11b)の流体圧力を高圧に維持しつつ、流体圧力の異常上昇を防止できる。
請求項4に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱サイクル装置において、低圧部は、具体的には、流体膨張手段(3)の膨張流体流出側部位としてもよい。
請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱サイクル装置において、低圧部は、具体的には、流体圧送手段(12)の流体吸入側部位としてもよい。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の熱サイクル装置において、サイクル内部の流体の圧力が予め定めた設定圧以上の時は、サイクル内部の流体を外部に逃がす安全弁(24)を備え、圧力維持手段(5、7、9、91、92)の設定圧は、安全弁(24)の設定圧よりも小さいことを特徴とする。
これによれば、流体圧送配管(6、11b)の流体圧力が上昇した時に、安全弁(24)が流体をサイクル外部へ逃がす前に、圧力維持手段(5、7、9、91、92)が流体をサイクル内部に構成された低圧部へ逃がすことができる。その結果、サイクル内部に流体が保持され、熱サイクル装置の機能を維持することができる。
さらに、サイクル内部の流体の圧力が予め定めた設定圧以上になった場合は、安全弁(24)が流体をサイクル外部に逃がすので、サイクルの運転中または運転停止時にかかわらず、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止することができる。
請求項7に記載の発明では、低圧の流体を蒸発させて低温側から熱を吸熱するとともに、蒸発した気相流体を圧縮して温度を上昇させて、低温側から吸熱した熱を高温側に放熱する冷凍サイクルの機能を兼ね備える請求項1ないし6のいずれか1つに記載の熱サイクル装置であって、ランキンサイクルの運転と、冷凍サイクルの運転とを切り替えるようになっていることを特徴とする。
これによれば、ランキンサイクルの運転と、冷凍サイクルの運転とを切り替えるようになっている熱サイクル装置においても、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の発明と同様の効果を得ることができる。
請求項8に記載の発明では、流体を圧送する流体圧送手段(12)と、流体圧送手段(12)が圧送した流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(30b)とを有する熱サイクル装置に適用される高圧保護装置であって、流体圧送手段(12)と流体膨張手段(30b)とを接続する流体圧送配管(6、11b)の配管内圧力を検出する圧力検出手段(50)と、流体圧送手段(12)の作動を制御する制御手段(21a)と、配管内圧力が予め定めた第1設定圧(P1)以上の時に、流体圧送配管(6、11b)の配管内流体をサイクル外部に逃がす安全弁(24)とを備え、制御手段(21a)は、圧力検出手段(50)の検出圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になった時に、流体圧送手段(12)の流体圧送量を低下させるようになっており、第2設定圧(P2)は、第1設定圧(P1)よりも低い値になっていることを特徴とする。
これによれば、配管内圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になると、制御手段(12)が流体圧送手段(12)の流体圧送量を低下させるので、流体圧送配管(6、11b)に圧送される流体量を減少させて配管内圧力を低下させることができる。その結果、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止することができる。
さらに、配管内圧力が上昇して予め定めた第1設定圧(P1)以上になると、安全弁(24)が配管内流体をサイクル外部に逃がすので、サイクル内の流体圧力の異常上昇を確実に防止できる。
しかも、第2設定圧(P2)が第1設定圧(P1)よりも低い値になっているので、安全弁(24)が流体をサイクル外部へ逃がす前に、制御装置(21a)が流体圧送手段(12)の流体圧送量を低下させる。この流体圧送量の低下により配管内圧力を低下させることができれば、流体がサイクル内部に保持されるので、熱サイクル装置の機能を維持することができる。
請求項9に記載の発明では、流体を圧送する流体圧送手段(12)と、流体圧送手段(12)が圧送した流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(30b)とを有する熱サイクル装置に適用される高圧保護装置であって、流体圧送手段(12)と流体膨張手段(30b)とを接続する流体圧送配管(6、11b)の配管内圧力を検出する圧力検出手段(50)と、流体膨張手段(30b)の作動を制御する制御手段(21a)と、配管内圧力が予め定めた第1設定圧(P1)以上の時に、流体圧送配管(6、11b)の配管内流体をサイクル外部に逃がす安全弁(24)とを備え、制御手段(21a)は、検出手段(50)の検出圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になった時に、流体膨張手段(30b)の流体流出量を増加させるようになっており、第2設定圧(P2)は、第1設定圧(P1)よりも低い値になっていることを特徴とする。
これによれば、配管内圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になると、制御手段(12)が流体膨張手段(12)の流体流出量を増加させるので、流体圧送配管(6、11b)から流出する流体量を増加させて配管内圧力を低下させることができる。その結果、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止することができる。
さらに、請求項8記載の発明と同様に、配管内圧力が第1設定圧(P1)以上になると安全弁(24)が配管内流体をサイクル外部に逃がすので、サイクル内の流体圧力の異常上昇を確実に防止できる。また、第2設定圧(P2)が第1設定圧(P1)よりも低い値になっているので、冷媒通過量の増加により配管内圧力を低下させることができれば、流体がサイクル内部に保持されて、熱サイクル装置の機能を維持することができる。
請求項10に記載の発明では、流体を圧送する流体圧送手段(12)と、流体圧送手段(12)が圧送した流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(30b)とを有する熱サイクル装置に適用される高圧保護装置であって、流体圧送手段(12)と流体膨張手段(30b)とを接続する流体圧送配管(6、11b)の配管内圧力を検出する圧力検出手段(50)と、流体膨張手段(12)および流体膨張手段(30b)の作動を制御する制御手段(21a)と、配管内圧力が予め定めた第1設定圧(P1)以上の時に、流体圧送配管(6、11b)の配管内流体をサイクル外部に逃がす安全弁(24)とを備え、制御手段(21a)は、検出手段(50)の検出圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になった時に、流体圧送手段(12)の流体圧送量を低下させるとともに、流体膨張手段(30b)の流体流出量を増加させるようになっており、第2設定圧(P2)は、第1設定圧(P1)よりも低い値になっていることを特徴とする。
これによれば、配管内圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になると、制御手段(12)が流体圧送手段(12)の流体圧送量を低下させるとともに、流体膨張手段(12)の流体流出量を増加させるので、配管内圧力を効果的に低下させることができ、サイクル内の流体圧力の異常上昇を効果的に防止することができる。
さらに、請求項8、9記載の発明と同様に、配管内圧力が第1設定圧(P1)以上になると安全弁(24)が配管内流体をサイクル外部に逃がすので、サイクル内の流体圧力の異常上昇を確実に防止できる。また、第2設定圧(P2)が第1設定圧(P1)よりも低い値になっているので、冷媒圧送量の減少と冷媒通過量の増加により配管内圧力を低下させることができれば、流体がサイクル内部に保持されて熱サイクル装置の機能を維持することができる。
請求項11に記載の発明では、請求項8ないし10のいずれか1つに記載の高圧保護装置において、流体圧送配管(6、11b)の内部と流体圧送配管(6、11b)の内部よりも低い圧力になっている低圧部とを連通させるバイパス通路(31)と、バイパス通路(31)を開閉する制御弁(32)とを備え、制御弁(32)は、配管内圧力が予め定めた第3設定圧(P3)以上になった時に、開弁するようになっており、第3設定圧(P3)は、第1設定圧(P1)よりも低い値になっているとともに、第2設定圧(P2)よりも高い値になっていることを特徴とする。
これによれば、予め定めた第3設定圧(P3)以上になった時に、バイパス通路(31)を開閉する制御弁(32)が開弁するので、配管内流体を流体圧送配管(6、11b)の内部から低圧部へ逃がすことで配管内圧力を低下させることができる。その結果、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止することができる。なお、低圧部は、具体的に、流体圧送手段(12)の流体吸入口側、流体膨張手段(30b)の流体流出口側等としてもよい。
しかも、第3設定圧(P3)が第1設定圧(P1)よりも低い値になっているとともに、第2設定圧(P2)よりも高い値になっているので、流体圧送量の低下や流体流出量の増加によって配管内圧力が低下しない場合であっても、制御弁(32)の開弁により配管内圧力を低下させることができれば、流体がサイクル内部の流体が保持されて熱サイクル装置の機能を維持することができる。
請求項12に記載の発明では、請求項8ないし11のいずれか1つに記載の高圧保護装置において、配管内圧力が予め定めた第4設定圧(P4)以上の時に、配管内流体を流体圧送配管(6、11b)の内部から流体圧送配管(6、11b)の内部よりも低い圧力になっている低圧部へ逃がすリリーフ弁(91)を備え、第4設定圧(P4)は、第1設定圧(P1)よりも低い値になっているとともに、第2設定圧(P2)よりも高い値になっていることを特徴とする。
これによれば、予め定めた第4設定圧(P4)以上になった時に、リリーフ弁(91)が開弁するので、配管内流体を流体圧送配管(6、11b)の内部から低圧部へ逃がすことで配管内圧力を低下させることができる。その結果、サイクル内の流体圧力の異常上昇を防止することができる。なお、この低圧部も、具体的に、流体圧送手段(12)の流体吸入口側、流体膨張手段(30b)の流体流出口側等としてもよい。
しかも、第4設定圧(P3)が第1設定圧(P1)よりも低い値になっているとともに、第2設定圧(P2)よりも高い値になっているので、流体圧送量の低下や流体流出量の増加によって配管内圧力が低下しない場合であっても、リリーフ弁(91)の開弁により配管内圧力を低下させることができれば、流体がサイクル内部の流体が保持されて熱サイクル装置の機能を維持することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る熱サイクル装置を、ランキンサイクルを備える車両用蒸気圧縮式冷凍機(冷凍サイクル)に適用したものであって、図1は本実施形態の全体構成図である。この車両用蒸気圧縮式冷凍機は、冷熱および温熱を発生させて車室内空間の空調を行うとともに、エンジン1で発生した廃熱からエネルギを回収するものである。
本実施形態は、本発明に係る熱サイクル装置を、ランキンサイクルを備える車両用蒸気圧縮式冷凍機(冷凍サイクル)に適用したものであって、図1は本実施形態の全体構成図である。この車両用蒸気圧縮式冷凍機は、冷熱および温熱を発生させて車室内空間の空調を行うとともに、エンジン1で発生した廃熱からエネルギを回収するものである。
まず、膨張機一体型圧縮機2は、熱サイクル装置が冷凍サイクルとして車室内空調を行う場合(以下、空調運転モードと呼ぶ。)には圧縮機として機能し、熱サイクル装置がランキンサイクルとして廃熱回収を行う場合(以下、廃熱回収モードと呼ぶ。)には膨張機として機能する可逆的運転が可能な回転型の流体機械である。
膨張機一体型圧縮機2は、車両エンジンルーム内に搭載されており、圧縮膨張部3、モータジェネレータ部4および制御弁5等によって構成される。
圧縮膨張部3は、空調運転モードにおいて駆動力を与えられることによって冷媒を圧縮および吐出する機能と、廃熱回収モードにおいて冷媒の膨張により機械的エネルギを出力する機能とを兼ね備えるものである。具体的には、周知のスクロール型圧縮機と同一の構造である。また、圧縮膨張部3には、低圧の気相冷媒を吸入および流出させる低圧ポート3aと高圧の冷媒を吐出および流入させる高圧ポート3bとが設けられている。
モータジェネレータ部4は、空調運転モードにおいて圧縮膨張部3に駆動力を与える機能と、廃熱回収モードにおいて圧縮膨張部3の出力した機械的エネルギにより発電を行う機能とを兼ね備えるものである。具体的には、周知の直流電動機と同一の構造である。また、圧縮膨張部3の回転シャフトとモータジェネレータ部4の回転シャフトは、圧縮膨張部3とモータジェネレータ部4とが一体となって回転作動するように結合されている。
制御弁5は、圧縮膨張部3の高圧ポート3b側に設けられており、空調運転モードでは吐出弁、すなわち圧縮膨張部3側から後述する加熱器15側にのみ冷媒が流れることを許容する逆止弁として機能し、廃熱回収モードでは開弁状態となる電磁式のバルブであり、本実施形態における電気的制御弁である。また、電源が供給されていない時は、逆止弁としてのみ機能するようになっている。
次に、高圧配管6は、膨張機一体型圧縮機2の高圧ポート3bと開閉弁7を接続する冷媒配管である。開閉弁7は高圧配管6を開閉する電磁式のバルブであり、開閉弁7も本実施形態における電気的制御弁である。また、電源が供給されていない時は、閉弁するようになっている。なお、開閉弁7の他の接続部は後述する放熱器8に接続されている。
リリーフ弁9は、高圧配管6側の圧力が予め定めた設定圧以上の時は、高圧配管6側の冷媒を放熱器8側に逃がす周知の機械式圧力応動弁で、開閉弁7と並列に接続されている。本実施形態では、サイクル構成機器の耐圧の最小値が4.0(MPa)程度なので、リリーフ弁9の設定圧を3.0(MPa)に設定している。上述の制御弁5、開閉弁7およびリリーフ弁9は本実施形態における圧力維持手段を構成している。
放熱器8は、冷媒の有する熱量を外気に放熱させて冷媒を冷却する熱交換器である。気液分離器10は、放熱器8の冷媒出口側に接続され、放熱器8から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離するレシーバである。第1バイパス通路11は、気液分離器10にて分離された液相冷媒を気液分離器10から膨張機一体型圧縮機2の高圧ポート3b側へ導くための冷媒配管である。
冷媒ポンプ12は、液相冷媒を気液分離器10側から高圧ポート3b側へ圧送する流体圧送手段であり、車両エンジンルーム内に固定されている。冷媒ポンプ12には、冷媒を吸入する冷媒吸入ポート12aおよび冷媒を吐出する冷媒吐出ポート12bが設けられている。
冷媒吸入ポート12aは、第1バイパス通路上流部11aによって気液分離器10に接続され、冷媒吐出ポート12bは、第1バイパス通路下流部11bによって高圧配管6の開閉弁7と後述する加熱器15の間の部位に接続されている。すなわち、高圧配管6と第1バイパス通路下流部11bは本実施形態における流体圧送配管を構成する。
さらに、冷媒ポンプ12は、冷媒吸入ポート12aから冷媒吐出ポート12bにのみ冷媒が流れるようになっている。なお、本実施形態では周知の電動式のスクロール型ポンプを採用しているが、エンジン1や圧縮膨張部3から動力を得て作動するポンプや他の形式のポンプを用いてもよい。
次に、膨張弁13は気液分離器10の液相冷媒出口側に接続され、分離された液相冷媒を減圧膨張させるものである。本実施形態では、空調運転モードで膨張機一体型圧縮機2の低圧ポート3aに吸入される冷媒の過熱度が所定値となるように絞り開度を制御する温度式膨張弁を採用している。
蒸発器14は膨張弁13に接続され、膨張弁13にて減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱器である。蒸発器14の冷媒出口側は膨張機一体型圧縮機2の低圧ポート3aに接続されている。蒸発器14と膨張機一体型圧縮機2を接続する冷媒配管には逆止弁14aが設けられ、逆止弁14aは、蒸発器14の冷媒出口側から低圧ポート3a側にのみ冷媒が流れることを許容している。
加熱器15は、高圧配管6の高圧ポート3b接続部と第1バイパス通路下流部11b接続部との間に設けられており、高圧配管6を流れる冷媒とエンジン冷却水とを熱交換させることで、冷媒を加熱する熱交換器である。
ここで、エンジン冷却水はエンジン1を冷却するために図1の破線部で示す温水回路16を循環している。温水回路16の、ウォータポンプ17はエンジン冷却水を循環させるための電動ポンプである。
三方弁18はエンジン1から流出したエンジン冷却水を加熱器15に導入させる回路と加熱器15に導入させずにバイパスさせる回路とを切り替えるための電磁式のバルブである。なお、電源が供給されていない時は、エンジン冷却水を加熱器15側に導入させる回路になっている。ラジエータ19はエンジン冷却水と外気とを熱交換させることで、エンジン冷却水を冷却する熱交換器である。
第2バイパス通路20は、膨張機一体型圧縮機2の低圧ポート3aと放熱器8の冷媒入口とを繋ぐための冷媒配管であり、第2バイパス通路20には、低圧ポート3a側から放熱器8側にのみ冷媒が流れることを許容する逆止弁20aが設けられている。
制御装置21は、サイクル構成機器の制御を行う電子制御装置であり、入力側には車室内前部の計器盤付近に配置される操作パネル22に設けられた手動操作スイッチの操作信号が入力される。手動操作スイッチとしては、空調運転モードの作動を要求する空調運転スイッチ22aと廃熱回収モードの作動を要求する廃熱回収スイッチ22bがある。
なお、空調運転スイッチ22aをONにすると空調運転モードの作動要求信号が制御装置21に入力されると同時に、廃熱回収スイッチ22bは強制的にOFFとなる。一方、廃熱回収スイッチ22bをONにすると廃熱回収モードの作動要求信号が制御装置21に入力されると同時に、空調運転スイッチ22bは強制的にOFFとなる。すなわち、いずれか一方の作動要求信号のみが制御装置21に入力されるようになっている。
よって、空調運転スイッチ22aと廃熱回収スイッチ22bが同時にOFFとなる場合と、いずれか一方がONになる場合はあるが、双方がONとなる場合はないので、手動操作スイッチ(22a、22b)により空調サイクルの運転とランキンサイクルの運転とを選択的に切り替えることができる。
制御装置21の出力側には、モータジェネレータ部4、制御弁5、開閉弁7、冷媒ポンプ12、三方弁18、蓄電用バッテリ23が接続され、これらの機器の作動が制御装置21の出力信号により制御される。
次に、上記した構成における本実施形態の作動について説明する。まず、空調運転スイッチ22aと廃熱回収スイッチ22bとが同時にOFFとなっている場合、つまり、車両用蒸気圧縮式冷凍機の運転停止時について説明する。
車両用蒸気圧縮式冷凍機の運転停止時は、モータジェネレータ部4および冷媒ポンプ12は作動せず、制御弁5、開閉弁7および三方弁18に電源供給されず、モータジェネレータ部4と蓄電用バッテリ23は接続されていない。
よって、前述の如く、制御弁5は逆止弁として機能し、開閉弁7は閉弁する。さらに、冷媒ポンプ12は、冷媒吐出ポート12b側から冷媒吸入ポート12a側へ冷媒を流出させることができないので、高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bの内部は閉空間となり、内部の冷媒圧力が維持される。
また、運転停止時には、三方弁18に電源が供給されないので、温水回路16はエンジン冷却水が加熱器15側に導入される回路になっている。よって、温水回路16ではエンジン冷却水がウォータポンプ17→エンジン1→加熱器15→三方弁18→ラジエータ19→ウォータポンプ17の順で循環する。
これは、車両用蒸気圧縮式冷凍機の運転停止時であってもエンジン1作動時にはエンジン冷却水が高温化しているので、加熱器15側を通過させて上記閉空間の冷媒圧力を加熱して高圧化させるためである。これによって、ランキンサイクルの起動性を向上させることができる。
なお、エンジン停止時は、エンジン冷却水が加熱器15側を通過しても、上記閉空間の冷媒を高圧化させることはできない。しかし、エンジン1停止時には回収すべき廃熱が生じていないので、ランキンサイクルを運転する必要がない。よって、三方弁18が加熱器15側になっていても不都合は生じない。
上述のように、車両用蒸気圧縮式冷凍機の運転停止時であっても、エンジン1作動時には、上記閉空間の冷媒圧力は高圧化するが、リリーフ弁9の機能によって、冷媒圧力はリリーフ弁9の設定圧(3.0MPa)以上には上昇しない。
さらに、リリーフ弁9の設定圧は、この閉空間の内部の冷媒圧力を受ける構成機器(例えば、制御弁5、開閉弁7、冷媒ポンプ12)や配管接続部の耐圧の最小値(4.0MPa)より小さいので、これらのサイクル構成機器(2、7、12、15)等の信頼性を確保することができる。
次に、空調運転スイッチ22aがONとなり、空調運転モードの作動が要求されている場合について説明する。空調運転モードの作動が要求されると、制御装置21が、モータジェネレータ部4が作動するように制御し、開閉弁7を開弁し、三方弁18を加熱器15バイパス側に切り替える。一方、制御弁5には電源供給せず、冷媒ポンプ12が作動しないように制御し、モータジェネレータ部4と蓄電用バッテリ23も接続しないように制御する。
モータジェネレータ部4に電源が供給されると、回転シャフトを介して圧縮膨張部3に回転駆動力が与えられる。これにより、圧縮膨張部3は低圧ポート3aから冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮して高圧ポート3bから吐出する。高圧ポート3bから吐出された冷媒は、加熱器15および開閉弁7を通過して放熱器8へ圧送される。
ここで、空調運転モードでは開閉弁7が開弁し、三方弁18を加熱器15バイパス通路に切り替えているので、温水回路16のエンジン冷却水はウォータポンプ17→エンジン1→三方弁18→ラジエータ19→ウォータポンプ17の順で加熱器15をバイパスして循環する。
よって、冷媒は加熱されず、加熱器15および開閉弁7は単なる冷媒通路として機能する。さらに、空調運転モードでは、開閉弁7の冷媒通路面積が充分確保されているので、リリーフ弁9の上流側と下流側に圧力差は殆ど生じない。よって、リリーフ弁9が開放することもない。
圧送された冷媒は、放熱器8にて熱量を放熱し、気液分離器10で気相冷媒と液相冷媒に分離される。また、冷媒ポンプ12は作動しないので、気液分離器10内の液相冷媒が冷媒ポンプ12に吸入されることはない。気液分離器10で分離された液相冷媒は膨張弁13で減圧されて、蒸発器14にて吸熱して、膨張機一体型圧縮機2の低圧ポート3aより吸入される。
これにより、空調運転モードでは、膨張機一体型圧縮機2→放熱器8→気液分離器10→膨張弁13→蒸発器14→膨張機一体型圧縮機2の順で冷媒が循環する周知の冷凍サイクルを構成し、車室内空間の空調を行うようになっている。
ここで、空調運転モードの起動時について説明する。空調運転モード起動時には開閉弁7が開弁し、高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bによって構成されていた閉空間内部の冷媒は放熱器8側へ流出する。このため、高圧ポート3b側の冷媒圧力が低下するので、高圧ポート3b側の冷媒圧力によって、膨張機一体型圧縮機2の作動が妨げられることはない。もちろん、高圧ポート3b側の冷媒圧力を充分低下させるために、開閉弁7の開弁に対して膨張機一体型圧縮機2の作動を遅延させてもよい。
次に、廃熱回収スイッチ22bがONとなり、廃熱回収モードの作動が要求されている場合について説明する。廃熱回収モードの作動が要求されると、制御装置21が、制御弁5を開弁し、開閉弁7を閉弁し、冷媒ポンプ12が作動するように制御し、三方弁18を加熱器15側に切り替える。一方、モータジェネレータ部4が作動しないように制御し、モータジェネレータ部4と蓄電用バッテリ23を接続するように制御する。
三方弁18が加熱器15側に切り替えられると、温水回路16は運転停止時と同様に循環するので、エンジン1の廃熱によって高圧配管6内部の冷媒が加熱される。廃熱回収モードでは、開閉弁7は閉弁しているので、加熱された冷媒は、加熱器15側から制御弁5を通過して、圧縮膨張部3に流入する。圧縮膨張部3に流入した冷媒は気化膨張し、圧縮膨張部3の回転シャフトを回転させながら低圧ポート3aから流出する。
圧縮膨張部3の回転シャフトの回転によってモータジェネレータ部4も一体となって回転作動するので、モータジェネレータ部4を発電機として作動させることができる。また、発電された電力は制御装置21を介して接続された蓄電用バッテリ23に蓄電される。
すなわち、エンジン1の廃熱によって冷媒を膨張させ、膨張機一体型圧縮機2に機械的エネルギを出力させ、モータジェネレータ部4で電気エネルギに変換することで熱エネルギの回収を行っている。
このように、加熱され高圧化した冷媒は高圧ポート3b側から低圧ポート3a側へ流出していくので、本実施形態では、高圧ポート3b側の圧力は2.5(MPa)程度までしか上昇しないようになっている。よって、廃熱回収モードでは、リリーフ弁9が開弁することもない。
一方、低圧ポート3aから流出した冷媒は、逆止弁14aの機能によって第2バイパス通路20を通過して放熱器8に流入する。放熱器8で放熱した冷媒は、気液分離器10に流入し、気液分離器にて気相冷媒と液相冷媒に分離される。気液分離器10で分離された液相冷媒は冷媒ポンプ12によって加熱器15に圧送される。
これにより、廃熱回収モードでは、冷媒ポンプ12→加熱器15→膨張機一体型圧縮機2→第2バイパス通路20→放熱器8→気液分離器10→第1バイパス通路11→冷媒ポンプ12の順で冷媒が循環するランキンサイクルを構成し、エンジン1で発生した廃熱からエネルギを回収している。
ここで、廃熱回収モードの起動時について説明する。廃熱回収モードの起動時には、高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bによって構成されていた閉空間内部の冷媒圧力が高圧に維持されているので、制御弁5が開弁すると即時に、冷媒が高圧ポート3b側から圧縮膨張部3へ流入し、膨張機一体型圧縮機2に機械的エネルギを出力させることができる。すなわち、ランキンサイクルの起動性を向上させることができる。
以上のように、本実施形態では、サイクル構成機器の信頼性を確保しつつ、ランキンサイクルの起動性を向上させることができる。
(第2実施形態および第3実施形態)
第1実施形態では、リリーフ弁9を開閉弁7と並列に配置したが、リリーフ弁9を廃止して他の部位に配置してもよい。第2実施形態では、図2に示すように、冷媒を第1バイパス通路下流部11b側から冷媒ポンプ12の冷媒吸入ポート12a側へ逃がすリリーフ弁91を、冷媒ポンプ12と並列に配置している。
第1実施形態では、リリーフ弁9を開閉弁7と並列に配置したが、リリーフ弁9を廃止して他の部位に配置してもよい。第2実施形態では、図2に示すように、冷媒を第1バイパス通路下流部11b側から冷媒ポンプ12の冷媒吸入ポート12a側へ逃がすリリーフ弁91を、冷媒ポンプ12と並列に配置している。
また、第3実施形態では、図3に示すように、冷媒を高圧配管6側から膨張機一体型圧縮機2の低圧ポート3a側に逃がすリリーフ弁92を、膨張機一体型圧縮機2と並列に配置している。その他の構成は第1実施形態と同様である。このような構成であっても、第1実施形態と全く同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1実施形態の構成に蒸気圧縮式冷凍機の内部の冷媒の圧力が予め定めた設定圧以上の時は、冷媒を蒸気圧縮式冷凍機の内部から外部へ放出する安全弁24を追加したものである。安全弁24は、周知の機械式圧力応動弁であり、高圧配管6の高圧ポート3bと加熱器15の間に設けられている。
本実施形態では、第1実施形態の構成に蒸気圧縮式冷凍機の内部の冷媒の圧力が予め定めた設定圧以上の時は、冷媒を蒸気圧縮式冷凍機の内部から外部へ放出する安全弁24を追加したものである。安全弁24は、周知の機械式圧力応動弁であり、高圧配管6の高圧ポート3bと加熱器15の間に設けられている。
さらに、安全弁24の設定開弁圧はサイクル構成機器の耐圧の最小値を越えない値であり、かつ、リリーフ弁9の設定圧よりも高い値に設定してある。本実施形態では、安全弁24の設定圧は3.5(MPa)程度に設定している。その他は第1実施形態と同様の構成である。
このような構成であれば、サイクル内の冷媒が外部に流出して、熱サイクル装置が機能できなくなる前に、リリーフ弁9が開放するので、熱サイクル装置の機能を損なわれることなく、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
上述の実施形態では、空調運転モードでは圧縮機として機能し、廃熱回収モードでは膨張器として機能する膨張器一体型圧縮機2を採用した熱サイクル装置の例を説明したが、本実施形態では、図6に示すように空調運転モード専用の圧縮機30aおよび廃熱回収モード専用の膨張機30bを採用した熱サイクル装置に本発明の高圧保護装置を適用した例を説明する。
上述の実施形態では、空調運転モードでは圧縮機として機能し、廃熱回収モードでは膨張器として機能する膨張器一体型圧縮機2を採用した熱サイクル装置の例を説明したが、本実施形態では、図6に示すように空調運転モード専用の圧縮機30aおよび廃熱回収モード専用の膨張機30bを採用した熱サイクル装置に本発明の高圧保護装置を適用した例を説明する。
図6は、本実施形態の熱サイクル装置の全体構成図であり、この熱サイクル装置もランキンサイクルを備える車両用蒸気圧縮式冷凍機(冷凍サイクル)に適用したものである。なお、図6では、第1実施形態の全体構成図(図1)と同一もしくは均等の機能を有する部分には同一の符号を付している。
まず、膨張機30bは、基本的に第1実施形態の圧縮膨張部3と同様の構成であり、冷媒の膨張により機械的エネルギを出力するものである。また、圧縮膨張部3と同様に、高圧の冷媒を流入させる高圧ポート30cおよび低圧の冷媒を流出させる低圧ポート30dが設けられ、膨張機30bの回転シャフトとモータジェネレータ部4の回転シャフトの一端は一体に結合されている。
さらに、モータジェネレータ部4の回転シャフトの他端には冷媒ポンプ12の回転シャフトが結合され、モータジェネレータ部4と冷媒ポンプ12とが一体となって回転作動するようになっている。つまり、本実施形態では、膨張機30b、モータジェネレータ部4および冷媒ポンプ12が一体となって回転作動するように結合されている。
モータジェネレータ部4は、周知の交流電動機と同一構造であり、第1実施形態と同様に膨張機30bから回転駆動力を伝達されて発電機として作動するとともに、後述する制御装置21のインバータ21dから電源を供給されることで電動機としても作動する。
従って、電動機としての作動によって発電時の回転数を制御することができ、この発電時の回転数制御によって発電量を調整することができる。そして、発電された電力は、制御装置21のインバータ21dを介して蓄電用バッテリ23に充電される。
冷媒ポンプ12は、膨張機30bから回転駆動力を伝達されて加熱器15へ液相冷媒を吐出するものである。また、本実施形態では、冷媒吐出ポート12b側から冷媒吸入ポート12a側へ冷媒を逃がす第2実施形態と同様のリリーフ弁91が、冷媒ポンプ12と並列に配置されている。なお、このリリーフ弁91の開弁圧(以下、第4設定圧P4という。)は3.0MPaである。
また、高圧配管6の加熱器15出口側と膨張機30b流入側との間には、第4実施形態と同様の安全弁24が配置されている。なお、この安全弁の開弁圧(以下、第1設定圧P1という。)は3.5MPaである。また、リリーフ弁91および安全弁24は本実施形態の高圧保護装置を構成するものである。
さらに、本実施形態では、膨張機30bの高圧ポート30c側と低圧ポート30d側とを連通させる膨張機バイパス通路31が設けられており、この膨張機バイパス通路31には制御弁32が配置されている。制御弁32は膨張機バイパス通路31を開閉する電磁式のバルブで、後述する制御装置21のシステム制御ECU21aの出力信号によって開閉する。
なお、本実施形態では、システム制御ECU21aは、後述する冷媒圧力センサ50の検出値が所定圧力(以下、第3設定圧P3という。)以上になっていることを判定すると制御弁32を開弁するようになっている。なお、具体的には、第3設定圧P3は2.8MPaとしており、この膨張機バイパス通路31および制御弁32も本実施形態の高圧保護装置を構成している。
また、本実施形態の放熱器8は、冷媒を凝縮させる凝縮部8aおよび気液分離器10下流側液相冷媒を冷却する過冷却部8bを有して構成されており、いわゆるサブクールコンデンサの形態となっている。もちろん、凝縮部8a、気液分離器10および過冷却部8bを一体的に形成する気液分離器一体型サブクールコンデンサを採用してもよい。
さらに、冷媒ポンプ12と加熱器15とを接続する第1バイパス通路下流部11bには、高圧側冷媒圧力を検出する冷媒圧力センサ50が設けられている。冷媒圧力センサ50は、高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bによって構成される流体圧送配管の配管内圧力を検出する圧力検出手段になる。なお、この冷媒圧力センサ50も本実施形態の高圧保護装置を構成する。
また、放熱器8と冷媒ポンプ12との間には、低圧側冷媒圧力を検出する冷媒圧力センサ51が設けられている。そして、冷媒圧力センサ50、51によって検出された圧力信号はシステム制御ECU21aに入力される。
一方、圧縮機30aは本実施形態における冷凍サイクルを循環する冷媒を高温高圧に圧縮するもので、本実施形態では、エンジン1の駆動力によって駆動されるようになっている。具体的には、圧縮機30aの駆動軸にはプーリ30eが固定されており、エンジン1の駆動力がベルトVを介してプーリ30eに伝達されて圧縮機30aが駆動される。
なお、プーリ30eには、圧縮機30aとプーリ30eとの間を断続する電磁クラッチ30fが設けられている。この電磁クラッチ30fは後述する制御装置21のエアコン制御ECU21cの出力信号によってON−OFF制御される。
圧縮機30a吐出側は膨張機30b冷媒流出口と放熱器8冷媒入口との間の冷媒配管に設けられた分岐点Xに接続される。従って、圧縮機30a吐出側冷媒は、膨張機30b下流側冷媒と合流して放熱器8にて放熱できるようになっている。
また、放熱器8下流側と冷媒ポンプ12吸入側との間の冷媒配管には分岐点Yが設けられており、分岐点Yで分岐された冷媒が膨張弁13へ流入するように接続されている。さらに、膨張弁13下流側は蒸発器14に接続され、蒸発器14出口側は圧縮機30a吸入側に接続される。なお、蒸発器14は後述する空調ユニット40の空調ケース40a内に配置されている。
次に、温水回路16は、第1実施形態に対して、三方弁18が廃止されており、エンジン冷却水が常に加熱器15を通過するようになっている。また、エンジン1の出口側流路に水温センサ52が設けられるとともに、ラジエータ19を迂回して冷却水が流通するラジエータバイパス流路34が設けられている。
水温センサ52は、エンジン1の出口側における冷却水温度を検出する水温検出手段であり、この水温センサ52によって検出される温度信号は、システム制御ECU21aに入力される。
また、ラジエータ19を流通するエンジン冷却水流量とラジエータバイパス流路34を流通するエンジン冷却水流量は、サーモスタット35によって調節されるようになっている。サーモスタット35は、周知の如くサーモワックス(感温部材)の温度による体積変化を利用して弁体を変位させて、エンジン冷却水通路面積を変化させるものである。
さらに、本実施形態の温水回路16では、ウォータポンプ17の上流側で分岐されるとともに、エンジン1をバイパスして水温センサ52下流側へエンジン冷却水を循環させるヒータ流路36が設けられている。ヒータ流路36にはヒータコア37が設けられており、エンジン冷却水(温水)がヒータコア37を通過するようになっている。
ヒータコア37は、空調ユニット40の空調ケース40a内に配置されており、蒸発器14通過後の空調空気(冷風)をエンジン冷却水(温水)と熱交換させて加熱するものである。また、ヒータコア37にはエアミックスドア40bが設けられており、このエアミックスドア40bの開度を変化させることにより、ヒータコア37で加熱される空気量が調整される。
従って、エアミックスドア40bの開度に応じて、ヒータコア37をバイパスする冷風とヒータコア37で加熱される温風との割合が変化し、これらの冷風と温風を混合させることにより、車室内に吹き出される空調風の温度が乗員の所望の温度に調整される。なお、エアミックスドア40bは図示しないサーボモータにより駆動され、このサーボモータは制御装置21のエアコン制御ECU21cの出力信号によって制御される。
また、本実施形態では、エンジン1の駆動力はベルトVを介してオルタネータ41にも伝達されるようになっている。オルタネータ41は駆動力を与えられることで発電する周知の発電機である。このオルタネータ41によって発電された電力は蓄電用バッテリ23に充電されるとともに、蓄電用バッテリ23に充電された電力は、車両電気負荷(ヘッドランプ、オーディオ、カーナビ等)42に供給されるようになっている。
次に、本実施形態の制御装置21は、システム制御ECU21a、車両制御ECU21b、エアコン制御ECU21c、インバータ21dによって構成される。システム制御ECU21aは本実施形態の熱サイクル装置を構成する各種機器の作動を制御する制御手段であり、本実施形態の高圧保護装置を構成するものである。
さらに、システム制御ECU21aには、車両制御ECU21b、エアコン制御ECU21cおよびインバータ21dが接続されて、相互に制御信号が授受されるようになっている。また、冷媒圧力センサ50、51および水温センサ52の検出信号や操作パネル22の操作信号等が入力される。
車両制御ECU21bは、主にエンジン1の制御を行うものであり、エアコン制御ECU21cは、乗員のエアコン要求、設定温度、環境条件等に応じて、電磁クラッチ30fの断続制御、エアミックスドア40bのサーボモータの回転制御等を行うものである。インバータ21dは、システム制御ECU21aの出力信号に基づいてモータジェネレータ部4の回転制御を行うものである。その他の構成は第1実施形態と同様である。
次に、上記構成における熱サイクル装置の作動について説明する。本実施形態の熱サイクル装置では、空調運転モードおよび廃熱回収モードでの各モード単独運転と車室内空調と廃熱回収とを同時に行う同時運転ができる。
まず、空調運転モードの単独運転について説明する。空調運転モードの単独運転は、乗員からの空調運転モードの作動が要求された場合であって、さらに、エンジン1始動直後の暖機中等で廃熱が充分に得られない場合に運転される。
すなわち、第1実施形態と同様に、操作パネル22の空調運転スイッチ22aがONされて、さらに、水温センサ52によって検出された冷却水温度が所定冷却水温度未満であるとシステム制御ECU21aが判定した場合に運転される。水温センサ52の温度が所定冷却水温度以上になっていないと、加熱器15において冷媒を加熱できないので、廃熱回収モードでの運転ができないからである。
空調運転モードの単独運転では、システム制御ECU21aの制御信号に基づいて、インバータ21dがモータジェネレータ部4を停止させて膨張機30bおよび冷媒ポンプ12を停止させる。さらに、エアコン制御ECU21cが電磁クラッチ30fを接続し、エンジン1の駆動力によって圧縮機30aを駆動させる。
これにより、圧縮機30a→放熱器8→膨張弁13→蒸発器14→圧縮機30aの順で冷媒を循環させる周知の冷凍サイクルを構成して車室内の空調を行う。この時、エアコン制御ECU21cはエアミックスドア40bのサーボモータを制御して、車室内に送風させる空調風の温度が乗員の所望の温度になるようにしている。
次に、廃熱回収モードの単独運転について説明する。廃熱回収モードの単独運転は、乗員からの廃熱回収モードの作動が要求された場合であって、さらに、エンジン1の廃熱が充分に得られる場合に運転される。すなわち、第1実施形態と同様に、廃熱回収スイッチ22bがONされて、さらに、水温センサ52によって得られる冷却水温度が所定冷却水温度以上になっていることをシステム制御ECU21aが判定した場合に運転される。
廃熱回収モードの単独運転では、システム制御ECU21aの制御信号に基づいて、エアコン制御ECU21cが電磁クラッチ30fを切断して圧縮機30aを停止させる。さらに、インバータ21dがモータジェネレータ部4をまず電動機として作動(起動)させて膨張機30bおよび冷媒ポンプ12を回転駆動する。その後、膨張機30bの回転駆動力に伴うモータジェネレータ部4の発電作用により発電を行う。
これにより、冷媒ポンプ12→加熱器15→膨張機30b→放熱器8(気液分離器10)→冷媒ポンプ12の順で冷媒を循環させるランキンサイクルを構成し、エンジン1で発生した廃熱からエネルギを回収する。なお、本実施形態では、システム制御ECU21aの制御信号に基づいて、インバータ21dがモータジェネレータ部4の回転数を制御するので、モータジェネレータ部4の発電量も制御される。
この発電量制御は、水温センサ52によって検出された温度信号に基づいて行われる。具体的には、水温センサ52によって検出された温度信号が上昇した場合は、エンジン冷却水温度が上昇しているので、エンジン1から回収できる廃熱エネルギも多くなる。従って、システム制御ECU21aがインバータ21dに対してモータジェネレータ部4の発電量を増加させるように制御信号を出力する。
また、水温センサ52によって検出された温度信号が低下した場合は、エンジン冷却水温度が低下しているので、エンジン1から回収できる廃熱エネルギも少なくなる。従って、システム制御ECU21aがインバータ21dに対してモータジェネレータ部4の発電量を減少させるように制御信号を出力する。
なお、発電量制御は、エンジン冷却水温度のみならず、エンジン回転数、外気温、車速、高圧側冷媒圧力(冷媒圧力センサ50の検出圧力)、低圧側冷媒圧力(冷媒圧力センサ51の検出圧力)等の変化に基づいて行ってもよい。また、発電された電力は蓄電用バッテリ23に充電されるとともに、蓄電用バッテリ23に充電された電力は、車両電気負荷42に供給されるようになっている。
次に、空調運転モードおよび廃熱回収モードの同時運転について説明する。同時運転は乗員からの空調運転モードの作動が要求された場合であって、さらに、エンジン1の廃熱が充分に得られる場合に運転される。すなわち、空調運転スイッチ22aがONされて、さらに、水温センサ52によって得られる冷却水温度が所定冷却水温度以上になっていることをシステム制御ECU21aが判定した場合に運転される。
同時運転では、システム制御ECU21aの制御信号に基づいて、エアコン制御ECU21cが電磁クラッチ30fを接続し、エンジン1の駆動力によって圧縮機30aを駆動させる。これにより、空調運転モードの単独運転と同様の冷凍サイクルが構成される。
さらに、インバータ21dがモータジェネレータ部4をまず電動機として作動(起動)させて膨張機30bおよび冷媒ポンプ12を回転駆動する。その後、膨張機30bの回転駆動力に伴うモータジェネレータ部4の発電作用により発電を行う。これにより、廃熱回収モードの単独運転と同様のランキンサイクルが構成されて、車室内空調と廃熱回収とを同時に行う同時運転がなされる。
次に、ランキンサイクルの高圧側冷媒圧力である流体圧送配管(高圧配管6、第1バイパス通路下流部11b)の配管内圧力が異常上昇した場合の高圧保護装置の作動について図7の説明図(タイムチャート)に基づいて説明する。なお、本実施形態の高圧保護装置は、前述の如く、リリーフ弁91、安全弁24、膨張機バイパス通路31、制御弁32、冷媒圧力センサ50およびシステム制御ECU21aによって構成される。
また、図7は、横軸に時間経過を示し、上から流体圧送配管の配管内圧力の変化、インバータ21dによるモータジェネレータ部4の回転数の変化、制御弁32の開閉状態、安全弁24の開閉状態を示している。
まず、高圧保護装置を構成するシステム制御ECU21aは、配管内圧力が第2設定圧P2(具体的には2.6MPa)を超えないようにモータジェネレータ部4の回転数(すなわち、冷媒ポンプ12の回転数)をフィードバック制御する。本実施形態では、冷媒圧力センサ50の検出信号がシステム制御ECU21aに入力されているので、システム制御ECU21aは上記のフィードバック制御を容易に行うことができる。
例えば、図7のタイミングT1に示すように配管内圧力が上昇して第2設定圧P2を超えると、システム制御ECU21aがインバータ21dに対して、モータジェネレータ部4の回転数を低下させるように制御信号を出力する。
モータジェネレータ部4の回転数が低下すると、モータジェネレータ部4と一体となって回転作動する冷媒ポンプ12の回転数も低下する。これにより、冷媒圧送配管に供給される液相冷媒流量が低下するので、加熱器15で加熱されて気化する冷媒量が減少する。その結果、配管内圧力を低下させることができる。
ところで、本実施形態では、モータジェネレータ部4の回転数が低下すると、モータジェネレータ部4と一体となって回転作動する膨張機30bの回転数も低下する。膨張機30bの回転数が低下すると、高圧ポート30c側(冷媒圧送配管側)から低圧ポート30d側へ流出する冷媒膨張量も低下するので、配管内圧力が低下しにくくなる。
しかしながら、配管内圧力が異常上昇した場合は、膨張機30bの隙間から高圧ポート30c側から低圧ポート30d側へ漏れる冷媒漏れ量が増大する。例えば、本実施形態のように、膨張機30bとして周知のスクロール側圧縮機構を採用している場合は、稼働スクロールの摺動隙間から漏れる冷媒漏れ量が増大する。
従って、膨張機30bの回転数が低下して配管内圧力が低下しにくくなる効果に対して、冷媒ポンプ12の回転数を低下させて配管内圧力の低下させる効果の方が大きくなり、総合的には配管内圧力を低下させることができる。
しかし、上述のフィードバック制御によって、モータジェネレータ部4の回転数を低下させても配管内圧力が低下せず、図7のタイミングT2に示すように配管内圧力が上昇して第3設定圧(具体的には、2.8MPa)を超えると、システム制御ECU21aが膨張機バイパス通路31の制御弁32を開弁させる。
制御弁32が開弁すると、配管内圧力を高圧ポート30c側から低圧ポート30d側へ逃がすことができるので、配管内圧力を低下させることができる。
さらに、制御弁32を開弁させても配管内圧力が低下せず、図7のタイミングT3に示すように配管内圧力が上昇して第4設定圧(具体的には、3.0MPa)を超えると、リリーフ弁91が開弁する。リリーフ弁91は周知の機械式の圧力応動弁なので、電気式の開閉弁に対して電源供給線の断線による動作不良等の不具合が生じず確実に作動する。
リリーフ弁91が開弁すると、配管内圧力を冷媒吐出ポート12b側(冷媒圧送配管側)から冷媒吸入ポート12a側へ逃がすことができるので、配管内圧力を低下させることができる。
さらに、リリーフ弁91が開弁しても配管内圧力が低下せず、図7のタイミングT4に示すように配管内圧力が上昇して第1設定圧P1(具体的には、3.5MPa)を超えると、安全弁24が開弁する。安全弁24も周知の機械式の圧力応動弁なので確実に作動する。安全弁24が開弁すると、配管内圧力をサイクル外部に逃がすことができるので、配管内圧力が第1設定圧P1を超えることを確実に防止できる。
本実施形態の高圧保護装置は、上記の如く、第2設定圧力を超えないようにシステム制御ECU21aがモータジェネレータ部4の回転数を制御するので、配管内圧力が上昇傾向にある場合でも、サイクル構成機器の信頼性を確保しながら廃熱回収モードの運転を行うことができる。
さらに、配管内圧力が第3設定圧P3を超えた場合には制御弁32が開弁し、第4設定圧P4を超えた場合にはリリーフ弁91が開弁するようになっているので、サイクル内部の冷媒をサイクル外部に逃がすことがない。その結果、サイクル内部に冷媒が保持されているので、配管内圧力が適正な圧力に低下すれば再び廃熱回収モードの運転を行うことができる。
さらに、第1設定圧を超える異常高圧時には、配管内圧力をサイクル外部に逃がす安全弁24を採用しているので、配管内圧力がサイクル構成機器の耐圧以上に異常上昇することを確実に防止できる。その結果、サイクル内の流体圧力がサイクル構成機器の耐圧以上に異常上昇することを防止してサイクル構成機器の信頼性を確保できる。
さらに、本実施形態の高圧保護装置は、モータジェネレータ部4の回転数制御および制御弁32の開閉制御といった電気的な高圧保護系統と、リリーフ弁の開弁および安全弁の開弁といった機械的な高圧保護系統との2つの高圧保護系統を有しているので、いずれか一方しか有していない高圧保護装置に対して信頼性を向上させることもできる。
(その他の実施形態)
(1)第1〜4の実施形態では、空調運転モードで膨張機一体型圧縮機2が圧縮機として作動する場合に、モータジェネレータ部4が圧縮膨張部3に駆動力を与えていたが、電磁クラッチやベルトを介してエンジン1から圧縮膨張部3に駆動力を与えるようにしてもよい。
(1)第1〜4の実施形態では、空調運転モードで膨張機一体型圧縮機2が圧縮機として作動する場合に、モータジェネレータ部4が圧縮膨張部3に駆動力を与えていたが、電磁クラッチやベルトを介してエンジン1から圧縮膨張部3に駆動力を与えるようにしてもよい。
(2)第1〜4実施形態では、制御弁5、開閉弁7およびリリーフ弁9、91、92によって圧力維持手段を構成したが、リリーフ弁9、91、92を用いずに制御弁5と開閉弁7によって圧力維持手段を構成してもよい。
具体的には、第1実施形態のリリーフ弁9を廃止し、高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bによって構成される閉空間の冷媒圧力を検出する圧力センサを追加する。さらに、圧力センサの検出値は制御装置21に入力される。その他の構成は第1実施形態と同様である。
そして、車両用蒸気圧縮式冷凍機の運転停止時に、上記圧力センサの検出値が所定の値未満の時は制御装置21が開閉弁7を閉弁し、所定の値以上の時は制御装置21が開閉弁7を開弁する。これによって、リリーフ弁9を廃止しても上記閉空間の冷媒圧力を低圧部に逃がすことができる。
ここで、開閉弁7に電磁式のバルブを用いず、モータ駆動や電磁駆動によってバルブ開度調整が可能な流量調整バルブを用いてもよい。この場合は、車両用蒸気圧縮式冷凍機の運転停止時に、上記圧力センサの検出値が所定の値未満であれば、制御装置21が流量調整バルブを閉弁し、所定の値以上であれば制御装置21が流量調整バルブの開度を増加させるようにすれば、より精度良く上記閉空間の高圧維持が可能となる。
(3)第1〜4実施形態では、空調用蒸気圧縮式冷凍機の運転停止時には三方弁18が加熱器15側に切り替わるようになっているが、高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bによって構成される閉空間の冷媒圧力を検出する圧力センサを用いて、センサの検出値が所定の値を超えた場合は、運転停止時であっても、三方弁18を加熱器15バイパス側に切り替えるようにしてもよい。
これによれば、高圧配管6および第1バイパス通路下流部11bの内部の冷媒圧力を必要以上に上昇させることを防止でき、冷媒のリリーフ量を低減できるので、ランキンサイクルの起動性をより一層向上することができる。
(4)第1〜4実施形態では、空調運転スイッチ22aと廃熱回収スイッチ22bとを手動操作することで、空調運転モードと廃熱回収モードを切り替えているが、廃熱回収スイッチ22bを廃止して、空調運転スイッチ22aのみを設けてモードを切り替えるようにしてもよい。
具体的には、第1実施形態の廃熱回収スイッチを廃止し、温水回路16にエンジン冷却水温度を検出する温度センサを追加する。さらに、温度センサの検出値は制御装置21に入力される。その他の構成は第1実施形態と同様である。
そして、空調運転スイッチ22aがONとなり、空調運転モードの作動が要求された場合は、制御装置21が車両用蒸気圧縮式冷凍機を空調モードで作動させる。一方、エンジン冷却水温度が冷媒を加熱して高圧化させることができる温度になっており、かつ、空調運転スイッチ22aがOFFになっていることを制御装置21が判定した時は廃熱回収モードを自動的に作動させるようする。
これにより、空調運転スイッチ22aのみを設けても空調運転モードと廃熱回収モードを切り替えることができる。
(5)第5実施形態では、膨張機30b、モータジェネレータ部4および冷媒ポンプ12が一体となって回転作動するように結合されているが、膨張機30bおよびモータジェネレータ部4のみが一体となって回転作動するように結合し、冷媒ポンプ12は別に回転作動するようにしてもよい。
例えば、冷媒ポンプ12として、システム制御ECU21aから出力される出力電圧によって作動する電気式ポンプを採用すればよい。これにより、膨張機30bと冷媒ポンプ12を別々に回転制御することができる。
そして、例えば、第5実施形態において第2設定圧を超えた場合に、冷媒ポンプ12の回転数を低下させるとともに、システム制御ECU21aがインバータ21dに対して、モータジェネレータ部4の回転数を増加させるように制御信号を出力すればよい。
これによれば、冷媒ポンプ12の回転数が低下したことによる配管内圧力低下効果に加えて、膨張機30bの回転数が増加すると高圧ポート30c側から低圧ポート30d側へ流出する冷媒膨張量も増加するので、配管内圧力を、より一層、効果的に低下させることができる。もちろん、冷媒ポンプ12の回転数の低下と、膨張機30bの回転数の増加をそれぞれ単独で行ってもよい。
(6)第5実施形態では、膨張機バイパス通路31を膨張機30bの高圧ポート30c側と低圧ポート30d側とを連通させるように配置して、リリーフ弁91を冷媒ポンプ12の冷媒吐出ポート12b側から冷媒吸入ポート12a側へ冷媒を逃がすことができるように配置しているが、膨張機バイパス通路31と、リリーフ弁91の配置位置は逆であってもよい。
例えば、膨張機バイパス通路31を冷媒吐出ポート12b側と冷媒吸入ポート12a側とを連通させるように配置して、第3実施形態と同様にリリーフ弁92を膨張機30bと並列に配置してもよい。
(7)第5実施形態では、第3設定圧P3よりも第4設定圧P4を高い値に設定しているが、第4設定圧P4を第3設定圧P3よりも高い値に設定しても、同じ値に設定してもよい。
(8)上述の実施形態では、回収したエネルギを蓄電器にて蓄えたが、フライホィールによる運動エネルギまたはバネにより弾性エネルギ等の機械的エネルギとして蓄えてもよい。
(9)上述の実施形態では、流体膨張手段をなす圧縮膨脹部3にスクロール型のポンプ機構を採用したが、ロータリ型、ピストン型、ベーン型等のその他の形式の機構を採用してもよい。
(10)上述の実施形態では、低圧部として開閉弁7の放熱器8接続側部位、冷媒ポンプ12の冷媒吸入ポート12a側部位、膨張機一体型圧縮機2の低圧ポート3a側部位に高圧の冷媒を逃がしたが、低圧部としてアキュムレータなどを新設してもよい。
(11)上述の実施形態では、開閉弁7、リリーフ弁9、91、92および逆止弁20aを別々に構成しているが、これらの弁機構のハウジング部を共通化するなどして小型化を図っても良い。
(12)上述の実施形態では、流体加熱手段としてエンジン1の廃熱を熱源とする加熱器15を用いているが、燃料電池(FC)の廃熱を熱源とする加熱器を用いてもよい。
(13)第4実施形態では、第1実施形態のサイクルに安全弁24を追加しているが、第2または3実施形態のサイクルに安全弁24を追加してもよい。
(14)本発明の適用は、車両に限定されるものではない。また、発熱体は内燃機関に特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
2…膨張機一体型圧縮機、3…圧縮膨張部、5、32…制御弁、6…高圧配管、
7…開閉弁、9、91、92…リリーフ弁、11b…第1バイパス通路下流部、
12…冷媒ポンプ、21a…システム制御ECU、24…安全弁、30b…膨張機、
31…膨張機バイパス通路、50…冷媒圧力センサ。
7…開閉弁、9、91、92…リリーフ弁、11b…第1バイパス通路下流部、
12…冷媒ポンプ、21a…システム制御ECU、24…安全弁、30b…膨張機、
31…膨張機バイパス通路、50…冷媒圧力センサ。
Claims (12)
- 流体の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換するランキンサイクルの機能を有する熱サイクル装置であって、
前記流体を圧送する流体圧送手段(12)と、
前記流体圧送手段(12)が圧送した前記流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(3)と、
前記流体圧送手段(12)と前記流体膨張手段(3)とを接続する流体圧送配管(6、11b)と、
前記流体圧送配管(6、11b)の配管内流体を加熱する流体加熱手段(15)と、
前記ランキンサイクルの運転停止時に、前記配管内流体の流体圧力を維持する圧力維持手段(5、7、9、91、92)とを備え、
前記圧力維持手段(5、7、9、91、92)は、前記流体圧力が予め定めた設定圧以上に上昇した時に、前記配管内流体を前記流体圧送配管(6、11b)の内部から前記流体圧送配管(6、11b)の内部よりも低い圧力になっている低圧部へ逃がすことを特徴とする熱サイクル装置。 - 前記圧力維持手段は、前記流体圧送配管(6、11b)を開閉する電気式制御弁(5、7)と、
前記配管内流体を前記低圧部へ逃がすリリーフ弁(9、91、92)とによって構成され、
前記電気式制御弁(5、7)は、前記運転停止時に閉弁するようになっており、
前記リリーフ弁(9、91、92)は、前記流体圧力が前記設定圧以上に上昇した時に開弁するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の熱サイクル装置。 - 前記流体圧力を検出する圧力センサを備え、
前記圧力維持手段は、前記流体圧送配管(6、11b)を開閉する電気式制御弁(5、7)によって構成され、
前記電気式制御弁(5、7)は、前記運転停止時に、前記圧力センサの検出値が前記設定圧未満の時は閉弁し、前記圧力センサの検出値が前記設定圧以上の時は開弁するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の熱サイクル装置。 - 前記低圧部は、前記流体膨張手段(3)の膨張流体流出側部位であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱サイクル装置。
- 前記低圧部は、前記流体圧送手段(12)の流体吸入側部位であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱サイクル装置。
- サイクル内部の流体の圧力が予め定めた設定圧以上の時に、前記サイクル内部の流体を外部に逃がす安全弁(24)を備え、
前記圧力維持手段(5、7、9、91、92)の設定圧は、前記安全弁(24)の設定圧よりも小さいことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の熱サイクル装置。 - 低圧の流体を蒸発させて低温側から熱を吸熱するとともに、蒸発した気相流体を圧縮して温度を上昇させて、低温側から吸熱した熱を高温側に放熱する冷凍サイクルの機能を兼ね備える熱サイクル装置であって、
前記ランキンサイクルの運転と、前記冷凍サイクルの運転とを切り替えるようになっていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の熱サイクル装置。 - 流体を圧送する流体圧送手段(12)と、前記流体圧送手段(12)が圧送した流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(30b)とを有する熱サイクル装置に適用される高圧保護装置であって、
前記流体圧送手段(12)と前記流体膨張手段(30b)とを接続する流体圧送配管(6、11b)の配管内圧力を検出する圧力検出手段(50)と、
前記流体圧送手段(12)の作動を制御する制御手段(21a)と、
前記配管内圧力が予め定めた第1設定圧(P1)以上の時に、前記流体圧送配管(6、11b)の配管内流体をサイクル外部に逃がす安全弁(24)とを備え、
前記制御手段(21a)は、前記圧力検出手段(50)の検出圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になった時に、前記流体圧送手段(12)の流体圧送量を低下させるようになっており、
前記第2設定圧(P2)は、前記第1設定圧(P1)よりも低い値になっていることを特徴とする高圧保護装置。 - 流体を圧送する流体圧送手段(12)と、前記流体圧送手段(12)が圧送した流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(30b)とを有する熱サイクル装置に適用される高圧保護装置であって、
前記流体圧送手段(12)と前記流体膨張手段(30b)とを接続する流体圧送配管(6、11b)の配管内圧力を検出する圧力検出手段(50)と、
前記流体膨張手段(30b)の作動を制御する制御手段(21a)と、
前記配管内圧力が予め定めた第1設定圧(P1)以上の時に、前記流体圧送配管(6、11b)の配管内流体をサイクル外部に逃がす安全弁(24)とを備え、
前記制御手段(21a)は、前記検出手段(50)の検出圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になった時に、前記流体膨張手段(30b)の流体流出量を増加させるようになっており、
前記第2設定圧(P2)は、前記第1設定圧(P1)よりも低い値になっていることを特徴とする高圧保護装置。 - 流体を圧送する流体圧送手段(12)と、前記流体圧送手段(12)が圧送した流体の膨張により機械的エネルギを出力する流体膨張手段(30b)とを有する熱サイクル装置に適用される高圧保護装置であって、
前記流体圧送手段(12)と前記流体膨張手段(30b)とを接続する流体圧送配管(6、11b)の配管内圧力を検出する圧力検出手段(50)と、
前記流体膨張手段(12)および前記流体膨張手段(30b)の作動を制御する制御手段(21a)と、
前記配管内圧力が予め定めた第1設定圧(P1)以上の時に、前記流体圧送配管(6、11b)の配管内流体をサイクル外部に逃がす安全弁(24)とを備え、
前記制御手段(21a)は、前記検出手段(50)の検出圧力が予め定めた第2設定圧(P2)以上になった時に、前記流体圧送手段(12)の流体圧送量を低下させるとともに、前記流体膨張手段(30b)の流体流出量を増加させるようになっており、
前記第2設定圧(P2)は、前記第1設定圧(P1)よりも低い値になっていることを特徴とする高圧保護装置。 - 前記流体圧送配管(6、11b)の内部と前記流体圧送配管(6、11b)の内部よりも低い圧力になっている低圧部とを連通させるバイパス通路(31)と、
前記バイパス通路(31)を開閉する制御弁(32)とを備え、
前記制御弁(32)は、前記配管内圧力が予め定めた第3設定圧(P3)以上になった時に、開弁するようになっており、
前記第3設定圧(P3)は、前記第1設定圧(P1)よりも低い値になっているとともに、前記第2設定圧(P2)よりも高い値になっていることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1つに記載の高圧保護装置。 - 前記配管内圧力が予め定めた第4設定圧(P4)以上の時に、前記配管内流体を前記流体圧送配管(6、11b)の内部から前記流体圧送配管(6、11b)の内部よりも低い圧力になっている低圧部へ逃がすリリーフ弁(91)を備え、
前記第4設定圧(P4)は、前記第1設定圧(P1)よりも低い値になっているとともに、前記第2設定圧(P2)よりも高い値になっていることを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1つに記載の高圧保護装置。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080519 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090227 |