JP2007009348A - 工程剥離紙原紙及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、工程剥離紙原紙において、加熱後に水分吸収がなされても、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸びを少なくすることにより、炭素繊維強化樹脂材料の製造時に発生する剥離及び変形の問題を解決することである。
【解決手段】
本発明に係る工程剥離紙原紙は、木材パルプを主体とした基紙に、耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールが塗工又は含浸されてなり、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維強化樹脂材料の製造に用いる中間工程用剥離紙用の工程剥離紙原紙及びその製造方法に関するものである。
ゴルフシャフト、釣竿、テニスラケット、スキーストック等のレジャー・スポーツ用品、宇宙及び航空機関連等の分野の材料として使用される炭素繊維強化樹脂材料の製造に用いる中間工程用剥離紙には、基紙の片面又は両面にシリコーン等の剥離剤を塗布した剥離紙が使用されている。
この中間工程用剥離紙の使用方法を説明する。中間工程用剥離紙の片面に、固形のエポキシ樹脂を加熱して流動性を持たせた状態で一定の厚さで均一に塗布後に、冷却して半硬化状態でエポキシ樹脂を仮接着させる。その後、このエポキシ樹脂を仮接着させたものを上下に対向させ、これらの中間に炭素繊維を挟み込み、加熱により炭素繊維内にエポキシ樹脂を塗工又は含浸させ、炭素繊維とエポキシ樹脂を一体化したのち冷却して、中間工程用剥離紙と共に巻き取り、炭素繊維強化樹脂材料とする。これは用途に応じて巻き取りのまま、又は、シート状に断裁した状態で、冷所で保管され、成形する直前に中間工程用剥離紙は剥がされて炭素繊維強化樹脂が成形に使用される。
そして、このような中間工程用剥離紙は、一般的な剥離紙と同様に、剥離剤が高価であるので、その使用量を減らすために、バリア処理を施した原紙を使用して製造することが知られている(例えば、特許文献1又は特許文献2を参照。)。
また、剥がされた中間工程用剥離紙は、再利用することが困難の為、焼却処分が容易な紙化が求められている。
特開平8−174767号公報 特開2000−282397号公報
しかし、炭素繊維強化樹脂材料の製造工程において、中間工程用剥離紙は、加熱による紙中の水分減少により縮み、その後の冷却工程で空気中の水分吸収により伸びることにより、炭素繊維強化樹脂との間で剥離を生じる。特に、蓄積された熱により炭素繊維強化樹脂が可塑性を有する時に剥離が生ずると炭素繊維強化樹脂が変形するという問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、工程剥離紙原紙において、加熱後に水分吸収がなされても、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸びを少なくすることにより、炭素繊維強化樹脂材料の製造時に発生する剥離及び変形の問題を解決することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る工程剥離紙原紙は、木材パルプを主体とした基紙に、耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールが塗工又は含浸されてなり、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る工程剥離紙原紙は、前記耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールが、耐水化剤が架橋されているポリビニルアルコールであるか、或いは、耐水化剤によって分子構造的に固定されているポリビニルアルコールである場合を含む。
また、本発明に係る工程剥離紙原紙は、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率をAとし、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に24時間放置後の伸び率をBとしたとき、A/Bが0.65〜0.80である場合を含む。
さらに、本発明に係る工程剥離紙原紙では、前記ポリビニルアルコールと前記耐水化剤の配合比は85/15〜99/1であることが好ましい。ポリビニルアルコールに対して耐水化剤を過不足なく配合することにより、前記Aで示される伸びを少なくすることができる。
さらに、本発明に係る工程剥離紙原紙では、前記ポリビニルアルコールはアニオン変性ポリビニルアルコールであり、前記耐水化剤はポリアミドエポキシ樹脂であることが好ましい。アニオン変性ポリビニルアルコールとポリアミドエポキシ樹脂を含有する混合液は安定であり、基紙に塗工又は含浸させる際の操業性が良好となり、また、ポリビニルアルコールの耐水化処理が十分になされやすい。
さらに、本発明に係る工程剥離紙原紙では、前記木材パルプは、JIS P8121−1995「パルプのろ水度試験方法」に規定されるカナダ標準濾水度(CSF)が300ml以上のパルプであることが好ましい。木材パルプをCSFが300ml以上となる叩解度とすることで、工程剥離紙原紙の水分吸収量が抑えられ、寸法変動を小さくできる。
さらに、本発明に係る工程剥離紙原紙では、前記ポリビニルアルコールと前記耐水化剤を合計した塗工量若しくは含浸量が固形分で1〜20g/mであることが好ましい。
本発明に係る工程剥離紙原紙の製造方法は、木材パルプを主体とした基紙に、ポリビニルアルコールと耐水化剤を含有する混合液を塗工又は含浸する工程と、塗工又は含浸した前記基紙を乾燥し、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下である工程剥離紙原紙を得る工程と、を有することを特徴とする。ポリビニルアルコールと耐水化剤を含有する混合液を用いることにより、ポリビニルアルコールの耐水化処理が十分になされやすい。
また、本発明に係る工程剥離紙原紙の製造方法では、塗工又は含浸した前記基紙を乾燥する際に、前記耐水化剤による前記ポリビニルアルコールの耐水化処理を完了させることが好ましい。乾燥温度や乾燥時間等の条件を設定することで、ポリビニルアルコールの耐水化処理を容易に完了させることができる。
また、本発明に係る工程剥離紙原紙の製造方法では、前記混合液をオンマシンにて塗工又は含浸させる場合を含む。これによって、生産効率を向上させることができる。
本発明の工程剥離紙原紙は、加熱後に水分吸収がなされても、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸びを少なくすることができる。これによって、炭素繊維強化樹脂材料の製造時に発生する剥離及び変形の問題を解決するこができる。
以下、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。
本実施形態に係る工程剥離紙原紙は、木材パルプを主体とした基紙に、耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールを塗工又は含浸させてなり、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下であることを特徴とする。
木材パルプには、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプ、リファイナーグラインドパルプの機械パルプ、又は、新聞、コート紙、上質紙等から得られる再生パルプを使用することができる。また、これらを適宜配合して使用しても良い。ここで、木材パルプは、JIS P8121−1995「パルプのろ水度試験方法」に規定されるカナダ標準濾水度(CSF)が300ml以上のパルプであることが好ましい。より好ましくは、350ml以上とする。剥離剤の使用量を減らすために、高叩解処理を行なう方法もあるが、CSFを300ml未満とすると、得られる工程剥離紙原紙の、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下とならない場合が生じやすい。
基紙は、入手の容易さ等の理由から木材パルプを主体とする。具体的には基紙の全繊維のうち、木材パルプを50質量%以上含有させ、好ましくは75質量%以上含有させ、より好ましくは85質量%以上含有させる。木材パルプを主体とする限り、それ以外の非木材パルプを使用しても良い。また、木材パルプ以外に、無機繊維や填料を含有させても良い。その他必要に応じて、サイズ剤、染料、紙力剤、湿潤紙力増強剤等の公知の内添剤を添加しても良い。
ポリビニルアルコールとして、ケン化度が95mol%を超える完全ケン化タイプといわれるポリビニルアルコールや、ケン化度が70〜90mol%の部分ケン化タイプといわれるポリビニルアルコールのいずれをも使用することができる。また、ポリビニルアルコールを変性した化合物、例えば、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールと多価カルボン酸とのエステル化物、カルボキシ変性化ポリビニルアルコール、スルホン酸変性化ポリビニルアルコール、オレフィン変性化ポリビニルアルコール、ニトリル変性化ポリビニルアルコール、アミド変性化ポリビニルアルコール、又はピロリドン変性化ポリビニルアルコールなどの変性化ポリビニルアルコール化合物を使用しても良い。
木材パルプを主体とする基紙に、ポリビニルアルコールを塗工又は含浸することによって工程剥離紙原紙を得ることができるが、このようにして得た工程剥離紙原紙は、加熱後、冷却途中で一定時間経過するまでの伸びを少なくすることができない。本実施形態の工程剥離紙原紙は、耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールを塗工又は含浸されてなり、加熱後に水分吸収がなされても、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸びを少なくするというものである。
耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールは、(1)耐水化剤が架橋されているポリビニルアルコールであるか、或いは、(2)耐水化剤によって分子構造的に固定されているポリビニルアルコールである場合を含む。(1)の場合は、ポリビニルアルコールと耐水化剤が化学反応によって、ポリビニルアルコールと耐水化剤による架橋体を形成する。したがって、ポリビニルアルコールは架橋体に化学結合することによって固定されている。(2)の場合は、耐水化剤同士が架橋体を形成するに際して、ポリビニルアルコールにからみついてポリビニルアルコールを固定している。(1)の場合で使用できる耐水化剤としては、例えば、エチレンジアミン等のアミン化合物、イソシアネート化合物、ホルマリン等のアルデヒド化合物、ジメチロール尿素、トリメチロールメラミン等のメチロール化合物、炭酸アンモニウムジルコニウム等の金属塩等の化合物がある。(2)の場合で使用できる耐水化剤としては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂がある。
(1)の場合には、ポリビニルアルコールとして反応性官能基を有する変性ポリビニルアルコール、耐水化剤として熱硬化性樹脂を使用して架橋体を形成したポリビニルアルコールが含まれる。本実施形態ではこのようなポリビニルアルコールと耐水化剤の組み合わせとして、アニオン変性ポリビニルアルコールとポリアミドエポキシ樹脂を使用することが好ましい。アニオン変性ポリビニルアルコールとポリアミドエポキシ樹脂を含有する混合液は安定であり、基紙に塗工又は含浸させる際の操業性が良好であるため、ポリビニルアルコールの耐水化処理が十分になされやすい。
また、ポリビニルアルコールと耐水化剤の配合比(ポリビニルアルコール/耐水化剤)は、85/15〜99/1が好ましい。さらに好ましくは、90/10〜99/1とする。配合比が85/15未満となるような耐水化剤が多い場合には、混合液の粘度上昇が見られ、基紙に塗布又は含浸させる際の操業性が悪くなりやすい。配合比が99/1を超えるような耐水化剤が少ない場合には、耐水化剤が不足して、耐水化処理が不十分となる場合がある。
基紙へのポリビニルアルコールと耐水化剤を合計した塗工量若しくは含浸量は、固形分で、1〜20g/mであることが好ましい。1g/m未満であると基材表面のパルプ繊維間の空隙を完全に目留めすることができないため、シリコーン液等の剥離剤の基材内部への浸透を抑えることができない。また、塗工量が20g/mを超えても塗工量の増加に伴う品質の向上が期待できず、不経済である。
工程剥離紙原紙に剥離剤を塗布した中間工程用剥離紙は、炭素繊維強化樹脂材料の製造工程において、110℃で2時間加熱する際に縮み、その後23℃で相対湿度50%の条件下で冷却する際に伸びるという挙動を示す工程剥離紙原紙と、同様の挙動を示すこととなる。すなわち、中間工程用剥離紙は、加熱により炭素繊維とエポキシ樹脂を一体化させる際に、含有している水分が減少するので縮む。その後、一体化させた炭素繊維強化樹脂は、冷却されることとなるが、このとき、中間工程用剥離紙は当該冷却過程において空気中の水分を吸収することにより伸びる。ここで、一体化させた炭素繊維強化樹脂は、冷却されはじめる際に可塑性を有する。炭素繊維強化樹脂が可塑性を有する温度領域にあるときに、中間工程用剥離紙が伸びると、すなわち工程剥離紙原紙が伸びると、中間工程用剥離紙と炭素繊維強化樹脂との剥離に伴って、炭素繊維強化樹脂の変形が生ずる。そこで、炭素繊維強化樹脂が可塑性を有する温度領域にあるときに、すなわち110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置している間に、中間工程用剥離紙の伸び、すなわち工程剥離紙原紙の伸びを抑えることで炭素繊維強化樹脂の変形を抑制することができる。このときの工程剥離紙原紙の伸びをどの程度に抑制する必要性があるかという問題がある。本実施形態に係る工程剥離紙原紙では、幅方向の伸びを、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置した条件において、1.0%以下に抑制することにより、炭素繊維強化樹脂が可塑性を有する温度領域にあるときの変形を防止せんとするものである。
本実施形態に係る工程剥離紙原紙は、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率をAとし、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に24時間放置後の伸び率をBとしたとき、A/Bが0.65〜0.80である場合を含み、Bで表記した伸び率、すなわち、冷却後の安定状態となったときの伸び率を所定以下に規定するというものではない。比A/Bは、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸び方、すなわち炭素繊維強化樹脂が可塑性を有する温度領域にあるときでの伸び方をどの程度を遅らせることができたかの指標とするものである。A/Bが0.80よりも大きいと、冷却途中で一定時間が経過するときには工程剥離紙原紙が伸びきってしまい、炭素繊維強化樹脂の変形を抑制できない場合がある。一方、A/Bが0.65未満であると、炭素繊維強化樹脂の変形は抑制できるが、ポリビニルアルコールを強固に耐水化処理する必要が生じて、工程剥離紙原紙自体の製造が難しい場合がある。
本実施形態に係る工程剥離紙原紙の製造方法は、木材パルプを主体とした基紙に、ポリビニルアルコールと耐水化剤を含有する混合液を塗工又は含浸する工程と、塗工又は含浸した前記基紙を乾燥し、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下である工程剥離紙原紙を得る工程と、を有することを特徴とする。
基紙は、長網抄紙機、円網抄紙機等の一般的な抄紙機により木材パルプが主体となるように製造される。
本実施形態に係る工程剥離紙原紙は、抄紙機によって得られた基紙に、ポリビニルアルコールと耐水化剤を塗工又は含浸する工程を経て製造される。塗工では基紙の表面に塗工液を塗布させることにより、含浸では基紙に含浸液を浸透させることにより、新しい機能を発現させる。塗工は、サイズプレス、ゲートロール、シムサイザー等の一般的な抄紙機に付属する塗工機により行なうことができる。含浸は、キスロール、ディッピング等の方法により行なうことができる。また、ポリビニルアルコールと耐水化剤をスプレーによって基紙に吹き付けることにより塗工又は含浸させても良い。
ここで、塗工又は含浸の態様は、(1)ポリビニルアルコールを含有する溶液と耐水化剤を含有する溶液をそれぞれ単独で塗工又は含浸すること、(2)ポリビニルアルコールを含有する溶液と耐水化剤を含有する溶液を同時に塗工又は含浸すること、或いは、(3)ポリビニルアルコールと耐水化剤を含有する混合液を塗工又は含浸することにより行なうことのいずれの態様としても良い。(1)の態様においては、相溶性が良く塗工後又は含浸後に容易に混合されるポリビニルアルコールと耐水化剤の組み合わせが好ましい。(1)又は(2)の態様には、ポリビニルアルコールを含有した溶液と耐水化剤を含有した溶液のスプレーによるそれぞれ別タイミングでの吹きつけ又は同タイミングでの吹きつけが含まれる。このポリビニルアルコールを含有する溶液、耐水化剤を含有する溶液、ポリビニルアルコールと耐水化剤を含有する混合液には適宜撥水剤、サイズ剤等の添加剤を添加しても良い。
本実施形態に係る工程剥離紙原紙には、前記した塗工又は含浸の3つの態様のいずれかの工程を経て製造されたものが含まれる。その中で、本実施形態に係る工程剥離紙原紙の製造方法は、ポリビニルアルコールと耐水化剤を含有する混合液を塗工又は含浸する態様とするものである。ポリビニルアルコールと耐水化剤をそれぞれ単独或いは同時に塗工又は含浸しても、前記基紙に最終的に混合された状態で存在すればポリビニルアルコールを十分に耐水化処理することができる。しかし、ポリビニルアルコールと耐水化剤の組み合わせが限定されてしまう。そこで、ポリビニルアルコールと耐水化剤を含む混合液としてから塗工又は含浸させることとすれば、ポリビニルアルコールの耐水化処理は、ポリビニルアルコールと耐水化剤が分子レベルで相互に作用して行なわれることから、十分に行なうことができる。
次いで、塗工又は含浸した前記基紙を乾燥する。乾燥は、多筒式抄紙機や、ヤンキー抄紙機等の通常の抄紙機に付属するドライヤー、又は、高温乾燥炉のいずれか一方又は両方を使用して行なうことができる。乾燥工程を経て、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下である工程剥離紙原紙を得ることができる。この乾燥工程を終えるまでに、ポリビニルアルコールと耐水化剤による架橋体の形成、又は、耐水化剤による架橋体の形成、つまり、耐水化剤によるポリビニルアルコールの耐水化処理を完了させることが好ましい。特に乾燥工程の際に耐水化剤によるポリビニルアルコールの耐水化処理を完了させる場合には、乾燥温度、乾燥時間を制御することが有効である。乾燥温度は、50℃〜120℃が好ましく、乾燥時間は1分〜1時間が好ましい。ただし、乾燥温度と乾燥時間の条件は、選択するポリビニルアルコールと耐水化剤によって適宜変更する。耐水化剤によるポリビニルアルコールの耐水化処理を完了させることで、工程剥離紙原紙の加熱後に水分吸収がなされても、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸びを少なくすることができる。
プレス圧、乾燥温度、カレンダー圧、抄造速度等の条件を調節することにより、好ましい平滑度や脱水状態のものとすることができる。更に、工程剥離紙原紙としての表面性改善の為、塗工、スーパーカレンダー等の表面処理を行なっても良い。
抄紙機と直結している装置で塗工又は含浸するオンマシンと、抄紙機と切り離された装置で塗工又は含浸するオフマシンがある。本実施形態に係る工程剥離紙原紙の製造方法では、前記混合液の塗工又は含浸をオフマシンにて行なっても良いが、生産効率の観点からオンマシンにて行なうことが好ましい。
なお、本発明の工程剥離紙原紙から、剥離層として片面又は両面にシリコーン等の剥離剤を塗布することにより中間工程用剥離紙を製造するが、所望の剥離性が得られれば、剥離剤の種類、塗布量、塗布方法を限定するものではない。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ここでの%は質量%を示す。
(実施例1)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコール(クラレ社製,商品名:PVA−217)5.6%と耐水化剤としてメラミン・ホルムアルデヒド樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumirez Resin M−3)0.9%と触媒として塩化アンモニウム0.005%との混合液を、固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、実施例1の工程剥離紙原紙を作製した。
(実施例2)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製,商品名:AP−17)5.6%と耐水化剤としてポリアミドエポキシ樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumirez Resin 675A)0.9%の混合液を、固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、実施例2の工程剥離紙原紙を作製した。
(実施例3)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製,商品名:AP−17)6%と耐水化剤としてポリアミドエポキシ樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumirez Resin 675A)0.5%の混合液を、固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、実施例3の工程剥離紙原紙を作製した。
(実施例4)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製,商品名:AP−17)6.4%と耐水化剤としてポリアミドエポキシ樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumirez Resin 675A)0.1%の混合液を、固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、実施例4の工程剥離紙原紙を作製した。
(実施例5)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)/ガラス繊維=28%/67%/5%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製,商品名:AP−17)6%と耐水化剤としてポリアミドエポキシ樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumirez Resin 675A)0.5%の混合液を、固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、実施例5の工程剥離紙原紙を作製した。
(比較例1)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコール(クラレ社製,商品名:PVA−217)5.6%と耐水化剤としてメラミン・ホルムアルデヒド樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumirez Resin M−3)0.9%と触媒として塩化アンモニウム0.005%との混合液を、固形分で10g/mとなるように塗工し、40℃に加熱して、比較例1の工程剥離紙原紙を作製した。
(比較例2)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製,商品名:AP−17)6%を、固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、比較例2の工程剥離紙原紙を作製した。
(比較例3)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリアミドエポキシ樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumirez Resin 675A)6.0%の溶液を、固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、比較例3の工程剥離紙原紙を作製した。
(比較例4)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)=30%/70%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製,商品名:AP−17)6%と耐水化剤としてメラミン・ホルムアルデヒド樹脂(住友化学工業社製,商品名:Sumitex Resin M−3)0.5%と触媒として塩化アンモニウム0.005%との混合液とを塗工させようとしたが、操業中に混合液の粘度増加を生じた為、工程剥離紙原紙を作製することはできなかった。
(比較例5)
CSFが350mlに叩解された針葉樹パルプ(N−BKP)/広葉樹パルプ(L−BKP)/ガラス繊維=28%/67%/5%のスラリーに硫酸バンドを固形分量で対パルプ0.1%添加してなる基紙に、オンマシンサイズプレスにより、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール社製,商品名:AP−17)6%を固形分で10g/mとなるように塗工し、80℃で乾燥して、比較例5の工程剥離紙原紙を作製した。
上記実施例1、2、3、4、5及び比較例1、2、3、4、5について、下記に示す性能試験を実施した。表1に各性能試験の結果を示す。
(1)塗工液の安定性
ポリビニルアルコール、耐水化剤、その他添加剤を適宜混合し、塗工液を作製した。作製後3時間の時点における操業性を評価した。◎は粘度上昇が見られず塗工ができたことを、○は粘度上昇が見られたが塗工ができたことを、×は粘度上昇が大きくて塗工ができなかったことを、それぞれ示す。
更に、得られた各工程剥離紙原紙を31.62mm×31.62mmに裁断して試料とし、下記に示す幅方向の伸び率を評価した。
(2)60分放置後の幅方向の伸び率(A)
試料を110℃の乾燥炉に2時間入れた時の幅方向の長さ(L)から23℃、相対湿度50%の環境下に移行し60分放置後の幅方向の長さ(L60)を引いた絶対値を(L)で割り、百分率で表した値を60分放置後の幅方向の伸び率Aとした。すなわち、60分放置後の幅方向の伸び率Aは(式1)によって表される。
(式1)A=(|L−L60|/L)×100
(3)24時間放置後の幅方向の伸び率(B)
試料を110℃の乾燥炉に2時間入れた時の幅方向の長さ(L)から23℃、相対湿度50%の環境下に移行し24時間放置後の幅方向の長さ(L)を引いた絶対値を(L)で割り、百分率で表した値を24時間放置後の幅方向の伸び率Bとした。すなわち、24時間放置後の幅方向の伸び率Bは(式2)によって表される。
(式2)B=(|L−L|/L)×100
(4)60分放置後の幅方向の伸び率/24時間放置後の幅方向の伸び率(A/B)
(2)及び(3)の結果から、60分放置後の幅方向の伸び率を24時間放置後の幅方向の伸び率で割った値である比A/Bを算出した。
また、得られた各工程剥離紙原紙に所定の剥離力になるようにシリコーン系剥離剤を塗布して、中間工程用剥離紙を作製し、下記に示す評価を行なった。
(5)炭素繊維強化樹脂剥離状況
作製した中間工程用剥離紙について、実機での加工テストを行い、作製した炭素繊維強化樹脂材料の炭素繊維強化樹脂と中間工程用剥離紙の間での剥離の状況を目視で評価した。◎は剥離が全く生じなかったことを、○は製品として問題がない程度の一部剥離が生じたことを、×は完全に剥離が生じたことを、それぞれ示す。
(6)炭素繊維強化樹脂変形状況
(5)と同様に、作製した中間工程用剥離紙について、実機での加工テストを行い、作製した炭素繊維強化樹脂材料の炭素繊維強化樹脂の変形の状況を目視で評価した。◎は変形が全く生じなかったことを、○は製品として問題がない程度の変形が生じたことを、×は製品として問題がある程度の変形が生じたことを、それぞれ示す。
Figure 2007009348
実施例1、2、3、4、5では、60分放置後の幅方向の伸び率Aが1.0%以下であり、実機での加工テストにおいて、製品として使用できない程度の炭素繊維強化樹脂の剥離及び変形は生じなかった。一方、比較例1、2、5では、60分放置後の幅方向の伸び率Aが1.0%を超えており、実機での加工テストにおいて、製品として使用できない程度の炭素繊維強化樹脂の剥離及び変形が生じた。60分放置後の幅方向の伸び率Aを1.0%以下に抑えることで、製品として使用できる程度に炭素繊維強化樹脂の剥離及び変形を抑えることができると考えられる。実施例1、2、3、4、5では、耐水化剤によるポリビニルアルコールの耐水化処理が十分になされたために、60分放置後の幅方向の伸び率Aが1.0%以下に抑えられたと考えられる。比較例1では、乾燥温度が40℃と低く、ポリビニルアルコールの耐水化処理が十分になされなかったために、60分放置後の幅方向の伸び率Aが1.0%を超えたと考えられる。比較例2、5では、耐水化剤を含有していないことから、ポリビニルアルコールの耐水化処理がなされなかったために、60分放置後の幅方向の伸び率Aが1.0%を超えたと考えられる。
比較例3では、60分放置後の幅方向の伸び率Aが1.0%を超えている。耐水化剤のみでは、60分放置後の幅方向の伸び率Aを1.0%以下にすることができない。また、耐水化剤のみを含有しポリビニルアルコールを含有していないために、バリア性がなく、塗布した剥離剤が工程剥離紙原紙の内部に浸透してしまった。剥離性を出すためには高価な剥離剤を大量に使用する必要があるため、中間工程用剥離紙としての使用は難しい。
実施例2、3、4で使用した混合液は、ポリビニルアルコールとしてアニオン変性ポリビニルアルコール、耐水化剤としてポリアミドエポキシ樹脂を含有しており、その添加量の比率がそれぞれ異なる。いずれの実施例で調製した混合液も粘度上昇が少なく安定であり、実機での加工テストにおいても製品として使えない程度の剥離及び変形を生じなかった。特に、実施例3は、混合液の粘度上昇がなく、実機での加工テストにおいても剥離及び変形を生じなかった。
実施例5では、ガラス繊維を含有した基紙を使用した。ガラス繊維は幅方向の伸び率を減少させる効果があった。しかし、比較例5では、基紙にガラス繊維を含有した基紙を使用したが、60分放置後の伸び率Aを1.0%以下にすることができなかった。60分放置後の伸び率Aを1.0%以下にするには、ポリビニルアルコールの耐水化処理が必要と考えられる。
実施例1、2、3、4の24時間放置後の幅方向の伸び率Bは、比較例1、2、3の幅方向の伸び率Bの値とほぼ同等であったが、実施例1、2、3、4の60分放置後の幅方向の伸び率Aは比較例1、2、3の幅方向の伸び率Aと比較して低くなった。実施例5と比較例5とを比較しても同じような傾向が見られた。そして、60分放置後の幅方向伸び率A/24時間放置跡の幅方向の伸び率Bは、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸び方をどの程度を遅らせることができたかの指標とするものであるが、実施例1、2、3、4、5ではいずれも0.65〜0.80の範囲内となり、比較例1、2、3、5ではいずれも0.80を超えた。実施例1、2、3、4、5では、ポリビニルアルコールの耐水化処理が十分になされているため、冷却途中で一定時間が経過するまでの伸び方を遅らせることができたと考えられる。また、実施例1、2、3、4、5では、実機での加工テストにおいて、製品として使用できない程度の炭素繊維強化樹脂の剥離及び変形は生じなかったが、比較例1、2、5では、実機での加工テストにおいて、製品として使用できない程度の炭素繊維強化樹脂の剥離及び変形が生じた。炭素繊維強化樹脂の剥離及び変形を抑えるためには、60分放置後の幅方向伸び率A/24時間放置跡の幅方向の伸び率Bを0.65〜0.80の範囲内とすることが良いと考えられる。

Claims (10)

  1. 木材パルプを主体とした基紙に、耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールが塗工又は含浸されてなり、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下であることを特徴とする工程剥離紙原紙。
  2. 前記耐水化剤によって耐水化処理されたポリビニルアルコールは、耐水化剤が架橋されているポリビニルアルコールであるか、或いは、耐水化剤によって分子構造的に固定されているポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の工程剥離紙原紙。
  3. 110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率をAとし、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に24時間放置後の伸び率をBとしたとき、A/Bが0.65〜0.80であることを特徴とする請求項1又は2に記載の工程剥離紙原紙。
  4. 前記ポリビニルアルコールと前記耐水化剤の配合比が85/15〜99/1であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の工程剥離紙原紙。
  5. 前記ポリビニルアルコールはアニオン変性ポリビニルアルコールであり、前記耐水化剤はポリアミドエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の工程剥離紙原紙。
  6. 前記木材パルプは、JIS P8121−1995「パルプのろ水度試験方法」に規定されるカナダ標準濾水度(CSF)が300ml以上のパルプであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の工程剥離紙原紙。
  7. 前記ポリビニルアルコールと前記耐水化剤を合計した塗工量若しくは含浸量が固形分で1〜20g/mであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の工程剥離紙原紙。
  8. 木材パルプを主体とした基紙に、ポリビニルアルコールと耐水化剤を含有する混合液を塗工又は含浸する工程と、塗工又は含浸した前記基紙を乾燥し、110℃で2時間加熱後、23℃で相対湿度50%の条件下に60分放置後の幅方向の伸び率が1.0%以下である工程剥離紙原紙を得る工程と、を有することを特徴とする工程剥離紙原紙の製造方法。
  9. 塗工又は含浸した前記基紙を乾燥する際に、前記耐水化剤による前記ポリビニルアルコールの耐水化処理を完了させることを特徴とする請求項8に記載の工程剥離紙原紙の製造方法。
  10. 前記混合液をオンマシンにて塗工又は含浸させることを特徴とする請求項8又は9に記載の工程剥離紙原紙の製造方法。
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