JP2007009031A - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤および液晶表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2007009031A
JP2007009031A JP2005190464A JP2005190464A JP2007009031A JP 2007009031 A JP2007009031 A JP 2007009031A JP 2005190464 A JP2005190464 A JP 2005190464A JP 2005190464 A JP2005190464 A JP 2005190464A JP 2007009031 A JP2007009031 A JP 2007009031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
repeating unit
formula
dianhydride
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005190464A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4656309B2 (ja
Inventor
Shigeo Shimizu
成夫 清水
Toru Natsui
亨 夏井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2005190464A priority Critical patent/JP4656309B2/ja
Publication of JP2007009031A publication Critical patent/JP2007009031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4656309B2 publication Critical patent/JP4656309B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

【課題】 高プレチルト角が発現でき、配向均一性が良好であり、焼付き特性の優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤およびこの液晶配向膜を備えた液晶表示素子を提供すること。
【解決手段】 アミック酸繰返し単位とイミド繰返し単位を有し、アミック酸繰返し単位が70〜90モル%を占め、そしてイミド繰返し単位が下記式(A)で表わされる繰返し単位と下記式(B)で表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰返し単位と、(ii)下記式(C)で表わされる繰返し単位と下記式(D)で表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰返し単位の少なくともいずれか一方の繰返し単位を、5〜50モル%の範囲内で含有する重合体からなる液晶配向剤。
【化1】
Figure 2007009031

【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示素子の液晶配向膜を形成するために用いられる液晶配向剤および当該液晶配向膜を備えた液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、高プレチルト角が発現でき、配向均一性が良好であり、焼付き特性に優れ、TN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子、OCB型液晶表示素子に好適な液晶配向膜を与える液晶配向剤および当該液晶配向膜を備えた液晶表示素子に関する。
現在、液晶表示素子としては、透明導電膜が設けられている基板表面にポリアミック酸、ポリイミドなどからなる液晶配向膜を形成して液晶表示素子用基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に正の誘電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるようにした、いわゆるTN型(Twisted Nematic)液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られている。また、TN型液晶表示素子に比して高いコントラスト比を実現できるSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子や視角依存性の少ないIPS(In−Plane Switching)型液晶表示素子、VA(Vertical Allignment)型液晶表示素子、視角依存性が少ないと共に映像画面の高速応答性に優れた光学補償ベンド(OCB)型液晶表示素子が開発されている。
これらのうち、TN型、STN型、IPS型、OCB型液晶表示素子において、液晶の配向は、通常、ラビング処理が施された液晶配向膜により発現される。
特許文献1に記載されているように、TN型、STN型液晶表示素子において、液晶配向膜は、逆チルトの発生による表示ムラなどを防止する観点から、高い液晶のプレチルト角を発現できることが望ましい。
また、特許文献2に記載されているように、OCB型液晶表示素子においても、ベンド配向からスプレイ配向への逆転移による画面の輝度低下を防止する観点から、高い液晶のプレチルト角を発現できることが望ましい。
特許文献3に記載されているOCB型液晶表示素子において、通常TN型液晶表示素子用配向膜として使用されている日産化学(株)製配向膜SE7492が使用されているように、TN型液晶表示素子用に使用されている配向膜は、OCB型液晶表示素子用配向膜としても使用可能である。
これら、TN型、STN型、OCB型液晶表示素子に使用できる、高いプレチルト角の発現可能な配向膜材料は従来も存在したが、プレチルト角の表示画面内でのバラツキを生じて、表示品位の低下を招く場合が多かった。
以上の状況より、TN型、STN型、OCB型液晶表示素子に好適な、高プレチルト角を発現できると共にプレチルト角の面内バラツキの小さい液晶配向剤が望まれていた。
特開平5−323327号公報 特開2003−279996号公報 特開2004−272112号公報
本発明の目的は、高プレチルト角が発現でき、配向均一性が良好であり、焼付き特性の優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤を提供することにある。
本発明の他の目的は上記液晶配向膜を備えた液晶表示素子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第一に、下記式(I−1)で表される繰り返し単位および下記式(I−2)で表される繰り返し単位を有する重合体を含有し、式(I−1)で表わされる繰返し単位と式(I−2)で表わされる繰返し単位の合計に対する式(I−1)で表わされる繰返し単位の割合が70〜90重量%であり、式(I―2)で表される繰り返し単位が下記式(A)〜(D)で表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位を、30〜100モル%の範囲内で含有することを特徴とする液晶配向剤によって達成される。
Figure 2007009031
式中、P1 は4価の有機基でありそしてQ1 は2価の有機基である。
Figure 2007009031
式中、P2 は4価の有機基でありそしてQ2 は2価の有機基である。
Figure 2007009031
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第二に、
本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備することを特徴とする液晶表示素子によって達成される。
本発明によれば、高プレチルト角が発現でき、配向均一性が良好であり、焼付き特性の優れる液晶配向膜を与える液晶配向剤を提供することができる。さらに、本発明の液晶配向剤により形成される液晶配向膜を有する液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、携帯電話、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、液晶データプロジェクタ、液晶テレビなどの表示装置として好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明における液晶配向剤は、上記式(I−1)で表される繰り返し単位および上記式(I−2)で表される繰り返し単位を有する重合体を含有する。当該重合体は、(1)上記式(I−1)で表される繰り返し単位からなるポリアミック酸と上記式(I−2)で表される繰り返し単位からなるポリイミドとの混合物であってもよく、(2)上記式(I−1)で表される繰り返し単位と上記式(I−2)で表される繰り返し単位とが、同一分子中にランダムまたはブロック状に結合してなる重合体(以下、「部分イミド化重合体」ともいう)であってもよい。
上記ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを開環重付加させて得られる。ポリイミドは、通常、ポリアミック酸を脱水閉環させて得られる。また、部分イミド化重合体は、通常、ポリアミック酸を部分的に脱水閉環させる方法か、アミック酸プレポリマーとイミドプレポリマーとを結合させてブロック共重合体を合成する方法により、得ることができる。
<ポリアミック酸>
[テトラカルボン酸二無水物]
上記式(I―2)で表される繰返し単位としての上記式(A)、(B)、(E)、(G)および(I)で示される繰り返し単位は、いずれも、テトラカルボン酸二無水物に由来する残基として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物に由来する残基を有する。かかる残基を導入するためには、ポリアミック酸の合成に用いるテトラカルボン酸二無水物として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物を用いることができる。
また、上記式(C)、(D)、(F)、(H)および(J)で示される繰り返し単位は、いずれも、テトラカルボン酸二無水物に由来する残基として1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオンに由来する残基を有する。かかる残基を導入するためには、ポリアミック酸の合成に用いるテトラカルボン酸二無水物として、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオンを用いることができる。
(I―2)で表される繰り返し単位は、上記式(A)〜(D)のそれぞれで表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位を、30〜100モル%、好ましくは40〜95モル%の範囲内で含有する。
また、式(I−2)で表わされる繰返し単位は、上記式(E)〜(J)で表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位を、4〜20モル%、好ましくは5〜16モル%の範囲で、さらに含有するのが好ましい。
式(I−2)で表わされる繰返し単位は上記2つのテトラカルボン酸二無水物とともに、他のテトラカルボン酸二無水物を併用することができる。
かかる他のテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、下記式(I)および(II)で表される化合物などの脂肪族および脂環式テトラカルボン酸二無水物;
Figure 2007009031
(式中、R1 およびR3 は、芳香環を有する2価の有機基を示し、R2 およびR4 は、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR2 およびR4 は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(1)〜(4)で表される化合物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらの他のテトラカルボン酸二無水物は1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
Figure 2007009031
これらのうち、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(I)で表される化合物のうち下記式(5)〜(7)で表される化合物および上記式(II)で表される化合物のうち下記式(8)で表される化合物が、良好な焼付き耐性を発現させることができる観点から好ましく、特に好ましいものとして、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、ピロメリット酸二無水物および下記式(5)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2007009031
上記式(I−1)で表される繰り返し単位(アミック酸単位)におけるP1 で表される4価の有機基と、上記式(I−2)で表される繰り返し単位(イミド単位)におけるP2 で表される4価の有機基は、いずれもテトラカルボン酸二無水物に由来する基である。これらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよいが、上記式(I−1)におけるP1 の好ましいものとしては、例えば下記式(i)、(ii)のそれぞれで表される基が挙げられる。また上記式(I−2)におけるP2 の好ましいものとしては、例えば脂環骨格を有する基が挙げられ、特に好ましくは下記式(iii)、(iv)のそれぞれで表される基が挙げられる。
Figure 2007009031
(式中、Rはハロゲン原子、メチル基またはエチル基であり、aは0または1であり、bは0〜5の整数であり、cおよびdは0〜4の整数である。)
各繰返し単位における好ましいテトラカルボン酸二無水物の具体例を示すと、アミック酸単位を構成するテトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物等が挙げられる。また、イミド単位を構成するテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、脂環式テトラカルボン酸二無水物、特に、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン等が挙げられる。これらのうち2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物と1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオンが特に好ましい。
[ジアミン化合物]
上記式(I―2)で表される繰返し単位としての上記式(A)および(C)で示される繰り返し単位は、いずれも、ジアミン化合物に由来する残基として2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニルに由来する残基を有する。かかる残基を導入するためには、ポリアミック酸の合成に用いるジアミン化合物として、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニルを用いることができる。
また、(I―2)で表される繰返し単位としての上記式(B)および(D)で示される繰り返し単位は、いずれも、ジアミン化合物に由来する残基として2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンに由来する残基を有する。かかる残基を導入するためには、ポリアミック酸の合成に用いるジアミン化合物として、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを用いることができる。
また、式(I−2)で表わされる繰返し単位は、下記式(A)〜(D)で表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位を、40〜100モル%の範囲内で含有する条件を損なわない範囲で、上記2つのジアミン化合物とともに、他のジアミン化合物を用いることができる。
かかる他のジアミン化合物としては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミンおよび下記式(III)〜(IV)で表される化合物などの、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
Figure 2007009031
(式中、R5 は、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する1価の有機基を示し、Xは2価の有機基を示す。)
Figure 2007009031
(式中、Xは、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する2価の有機基を示し、R6は2価の有機基を示し、複数存在するXは、同一でも異なっていてもよい。)
下記式(V)で表されるモノ置換フェニレンジアミン類;下記式(VI)で表されるジアミノオルガノシロキサン;
Figure 2007009031
(式中、R7 は、−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−および−CO−から選ばれる2価の有機基を示し、R8 は、ステロイド骨格、トリフルオロメチル基、フルオロ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基から選ばれる基を有する1価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基を示す。)
Figure 2007009031
(式中、R9 は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するR9 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
下記式(9)〜(13)で表される化合物などを挙げることができる。これらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
Figure 2007009031
(式中、yは2〜12の整数であり、zは1〜5の整数である。)
これらの他のジアミンのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン 、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(9)〜(13)で表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、上記式(III)で表される化合物のうち下記式(14)で表される化合物、上記式(IV)で表される化合物のうち下記式(15)で表される化合物および上記式(V)で表される化合物のうち下記式(16)〜(23)で表される化合物が好ましい。
Figure 2007009031
Figure 2007009031
上記式(E)および(F)のそれぞれで表わされる繰返し単位は、いずれも、ジアミン化合物に由来する残基として、上記式(22)で表わされるジアミンに由来する残基を有する。
また、上記式(G)および(H)のそれぞれで表わされる繰返し単位は、いずれもジアミン化合物に由来する残基として、上記式(16)で表わされるジアミンに由来する残基を有する。
また、上記式(I)および(J)のそれぞれで表わされる繰返し単位は、いずれもジアミン化合物に由来する残基として、上記式(23)で表わされるジアミンに由来する残基を有する。
上記式(I−1)で表される繰り返し単位(アミック酸単位)におけるQ1 で表される2価の有機基と、上記式(I−2)で表される繰り返し単位(イミド単位)Q2 で表される2価の有機基は、いずれもジアミン化合物に由来する基である。これらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。アミック酸単位を構成するジアミン化合物としては、(I−2)の合成に使用される前述のジアミン化合物を同様に使用できるが、これらの内、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、p−フェニレンジアミンが特に好ましい。
[ポリアミック酸の合成反応]
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、通常−20〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶媒の使用量(a)は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
<貧溶媒>
なお、前記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
<イミド化重合体>
本発明の液晶配向剤を構成するイミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより調製することができる。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行し難く、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、通常0〜180℃、好ましくは10〜150℃とされる。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことにより、イミド化重合体を精製することができる。
<イミド基含有ポリアミック酸>
本発明に用いられるイミド基含有ポリアミック酸は、上記ポリアミック酸を部分的にイミド化して得られる構造を有するものである。本発明に用いられるイミド基含有ポリアミック酸における好ましいイミド化率は、10〜90%、さらに好ましくは30〜70%である。ここで、「イミド化率」とは、重合体における繰り返し単位の総数に対する、イミド環を形成してなる繰り返し単位の数の割合を%で表したものとする。このとき、イミド環の一部がイソイミド環であっても良い。
イミド基含有ポリアミック酸を合成する方法としては、(i)上記ポリアミック酸を加熱することにより部分的に脱水閉環させて合成する方法、(ii)上記ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱することにより、部分的に脱水閉環させて合成する方法、または(iii)テトラカルボン酸二無水物、ジアミン化合物およびジイソシアネート化合物とを混合し、必要に応じて加熱することにより、縮合させて合成する方法が用いられる。
上記(i)の方法において、反応温度は、好ましくは300℃以下であり、より好ましくは100〜250℃である。反応温度が300℃を超えると得られるイミド基含有ポリアミック酸の分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)の方法において用いられる脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.2〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの第3級アミンを用いることができる。これらに限定されるものではない。また、イミド化触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.1〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環の反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環の反応温度は、好ましくは0〜180℃、より好ましくは60〜150℃である。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことにより、イミド基含有ポリアミック酸を精製することができる。
上記(iii)の反応において用いられるジイソシアネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサン−1,2−ジイソシアネート、1−メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、1,2−ジメチルシクロヘキサン−ω,ω’−ジイソシアネート、1,4−ジメチルシクロヘキサン−ω,ω’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3,5−トリメチル−2−プロピルシクロヘキサン−1ω,2ω−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネート、下記式(23)〜(27)で表されるジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
Figure 2007009031
これらのうち、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1−メチル−2,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチル−2,6−フェニレンジイソシアネートが好ましいものとして挙げられる。これらは単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。なお、上記(iii)の反応には特に触媒は必要とされず、反応温度は、好ましくは50〜200℃、より好ましくは100〜160℃である。
<末端修飾型の重合体>
上記ポリアミック酸およびイミド基含有ポリアミック酸は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型のものは、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
<重合体の対数粘度>
以上のようにして得られるポリアミック酸およびイミド基含有ポリアミック酸の対数粘度(ηln)の値は、好ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記式(i)によって求められるものである。
Figure 2007009031
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、上記重合体が、好ましくは有機溶媒中に溶解含有されて構成される。なお、本発明の液晶配向剤を構成する重合体における、上記式(I−1)で表される繰り返し単位:上記式(I−2)で表される繰り返し単位との割合(モル比)としては、9:1〜7:3が好ましく、最も好ましいのは8:2である。
本発明の液晶配向剤を構成する有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。また、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度は、粘性、揮発性などを考慮して選択される。好ましくは1〜10重量%の範囲である。本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難い。固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得難く、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣り易くなる。また、本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは、0℃〜200℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の液晶配向剤は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ基含有化合物」ともいう)を含有していてもよい。
かかるエポキシ基含有化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンなどを好ましいものとして挙げることができる。かかるエポキシ化合物の含有量としては、配向剤に含まれる前記特定ポリマー100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは0.1〜30重量部である。また、本発明の液晶配向剤は、官能性シラン含有化合物を含有していてもよい。かかる官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
これら官能性シラン含有化合物の配合割合は、重合体100重量部に対して、好ましくは、40重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。
<液晶表示素子>
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の液晶配向剤を例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの方法によって塗布し、次いで、塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2 )からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In23−SnO2)からなるITO膜などを用いることができ、これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法や予めマスクを用いる方法が用いられる。反射電極にはAlやAgなどの金属、あるいは、これらの金属を含有する合金などを用いることができるが、十分な反射率を有しておればこれらに限定されるものではない。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面および透明導電膜や反射電極と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板の該表面に、官能性シラン含有化合物、官能性チタン含有化合物などを予め塗布することもできる。液晶配向剤塗布後の加熱温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。なお、ポリアミック酸を含有する本発明の液晶配向剤は、塗布後に有機溶媒を除去することによって配向膜となる塗膜を形成するが、さらに加熱することによって脱水閉環を進行させ、よりイミド化された塗膜とすることもできる。形成される塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
(2)形成された塗膜面を、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行う。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。
また、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理を施した液晶配向膜表面にレジスト膜を部分的に形成し、先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去して、液晶配向膜の液晶配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交または逆平行となるように、2枚の基板を、間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成する透明基板側に、偏光板を配することにより、液晶表示素子が得られる。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができる。その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も使用することができる。
また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。実施例および比較例におけるプレチルト角、プレチルト角均一性、電圧保持率、焼き付きは以下の方法により評価した。
<液晶表示素子のプレチルト角>
T.J.Scheffer,et.al.,J.Appl.Phys.,vol.19,2013(1980)に記載の方法に準拠し、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法により測定した。この際、同一の工程、配向剤を使用して作成した液晶表示素子6個の測定を行い、平均値を下記式にて求め、液晶表示素子のプレチルト角とした。

液晶表示素子のプレチルト角=(第1の液晶表示素子のプレチルト角測定値+第2の液晶表示素子のプレチルト角測定値+第3の液晶表示素子のプレチルト角測定値+第4の液晶表示素子のプレチルト角測定値+第5の液晶表示素子のプレチルト角測定値+第6の液晶表示素子のプレチルト角測定値)÷6
<液晶表示素子のプレチルト角均一性>
下記式にて液晶表示素子のプレチルト角の標準偏差を求め、標準偏差が0.5以内のものを良、0.5以上のものを不良と判定した。
Figure 2007009031
(式中、σは標準偏差、xは第1〜第6の液晶表示素子のプレチルト角測定値である)
<電圧保持率>
液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。電圧保持率が90%以上の場合を良、それ以外の場合を不良と判断した。
<焼き付き>
液晶表示素子に直流1.0Vを重畳した30Hz、2.0Vの矩形波を70℃の環境温度で1時間印加し、直流電圧を切った直後の液晶セル内に残留した電圧をフリッカ−消去法により残留DC電圧を求めた。残留DCの値が液晶表示素子を構成する電極種によらず2V以下であり、各電極種間での残留DCの差異が0.5V以下である場合を良、それ以外の場合を不良とした。
合成例1
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.09g(0.5モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン54.61g(0.505モル)、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン164.21g(0.4モル)および上記式(16)で表される化合物41.83g(0.08モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.81dl/gのポリアミック酸410gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗滌、減圧乾燥を行い、対数粘度0.80dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−1)」とする)17.2gを得た。
合成例2
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.09g(0.5モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物として2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル193.72g(0.9125モル)および上記式(22)で表される化合物35.07g(0.08モル)、モノアミンとしてアニリン1.4g(0.015モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.75dl/gのポリアミック酸410gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗滌、減圧乾燥を行い、対数粘度0.82dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−2)」とする)18.3gを得た。
合成例3
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.09g(0.5モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物として2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル189.48g(0.8925モル)および上記式(23)で表される化合物49.48g(0.1モル)、モノアミンとしてアニリン1.4g(0.015モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.85dl/gのポリアミック酸410gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗滌、減圧乾燥を行い、対数粘度0.80dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(A−3)」とする)17.9gを得た。
合成例4
テトラカルボン酸二無水物としてシクロブタンテトラカルボン酸二無水物196.12g(1.0モル)、ジアミン化合物として2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル212g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコール中に注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.90dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(B−1)」とする)410gを得た。
合成例5
テトラカルボン酸二無水物としてピロメリット酸無水物109.06g(0.5モル)およびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物98.06g(0.5モル)、ジアミン化合物として2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル212g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコール中に注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.83dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(B−2)」とする)390gを得た。
合成例6
テトラカルボン酸二無水物としてピロメリット酸無水物109.06g(0.5モル)およびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物98.06g(0.5モル)、ジアミン化合物を4,4’−ジアミノジフェニルメタン198.3g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコール中に注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.95dl/gのポリアミック酸(これを「ポリアミック酸(B−3)」とする)410gを得た。
合成例7
合成例1においてモノアミンであるアニリンを除き、p−フェニレンジアミンを56.23g(0.52モル)用いた以外は合成例1と同様にしてイミドプレポリマーを合成し、N−メチル−2−ピロリドンに溶解させて固形分濃度10重量%の溶液とした。また、上記合成例4で得られたポリアミック酸(B−1)をアミック酸プレポリマーとして用い、同様にN−メチル−2−ピロリドンに溶解させて固形分濃度10重量%の溶液とした。次に、イミドプレポリマー溶液200gとアミック酸プレポリマー800gを混合して2時間攪拌した後、反応溶液を大過剰のメチルアルコール中に注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.91dl/gの部分イミド化重合体(これを「重合体(C−1)」とする)100gを得た。
比較合成例1
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.09g(0.5モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン97.87g(0.905モル)、上記式(16)で表される化合物41.83g(0.08モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.89dl/gのポリアミック酸400gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗滌、減圧乾燥を行い、対数粘度0.91dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(a−1)」とする)18.4gを得た。
比較合成例2
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物112.09g(0.5モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン157.14g(0.5モル)、ジアミン化合物としてp−フェニレンジアミン87.05g(0.805モル)、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル21.23g(0.1モル)、上記式(16)で表される化合物41.83g(0.08モル)、モノアミンとしてアニリン2.79g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン4500gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメチルアルコールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メチルアルコールで洗滌し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度0.90dl/gのポリアミック酸410gを得た。得られたポリアミック酸30gをN−メチル−2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン23.4gおよび無水酢酸18.1gを添加し110℃で4時間脱水閉環させ、上記と同様にして沈殿、洗滌、減圧乾燥を行い、対数粘度0.88dl/gのポリイミド(これを「ポリイミド(a−2)」とする)18.6gを得た。
実施例1
合成例1で得られたポリイミド(A−1)および合成例5で得られたポリアミック酸(B−1)を、ポリイミド:ポリアミック酸=20:80(重量比)になるように、N−メチル−2−ピロリドン/γ−ブチロラクトン混合溶剤(重量比30/70)に溶解させて、固形分濃度4重量%の溶液とし、十分な攪拌後、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の液晶配向剤を調製した。続いて、上記液晶配向剤を、厚さ1mmのガラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電膜上に、スピンナーを用いて塗布(回転数:2000rpm,塗布時間:1分間)し、200℃で1時間乾燥することにより乾燥膜厚0.05μmの被膜を形成した。この被膜にレーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmでラビング処理を行った。上記液晶配向膜塗布基板を、イソプロピルアルコール中に1分間浸漬した後、100℃のホットプレート上で5分間乾燥した。次に、一対の透明電極基板の上記液晶配向膜塗布基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、MLC−6221)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を張り合わせ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子のプレチルト角及びプレチルト角均一性、電圧保持率、焼付き特性をを評価した。結果を表1に記す。
実施例2〜7および比較例1〜2
表1に示すポリイミドまたはポリアミック酸または部分イミド化重合体を用いた以外は実施例1と同様にして、液晶配向剤を調製し、これを用いて液晶表示素子を作製し、評価を行った。評価結果を表1に併せて示す。
Figure 2007009031

Claims (3)

  1. 下記式(I−1)で表される繰り返し単位および下記式(I−2)で表される繰り返し単位を有する重合体を含有し、式(I−1)で表わされる繰返し単位と式(I−2)で表わされる繰返し単位の合計に対する式(I−1)で表わされる繰返し単位の割合が70〜90重量%であり、式(I―2)で表される繰り返し単位が下記式(A)〜(D)で表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位を、30〜100モル%の範囲内で含有することを特徴とする液晶配向剤。
    Figure 2007009031
    式中、P1 は4価の有機基でありそしてQ1 は2価の有機基である。
    Figure 2007009031
    式中、P2 は4価の有機基でありそしてQ2 は2価の有機基である。
    Figure 2007009031
  2. 式(I―2)で表される繰り返し単位が、下記式(E)〜(J)で表わされる繰返し単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位を、4〜20モル%の範囲内で、さらに含有する請求項1記載の液晶配向剤。
    Figure 2007009031
  3. 請求項1または2に記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備することを特徴とする液晶表示素子。
JP2005190464A 2005-06-29 2005-06-29 液晶配向剤および液晶表示素子 Active JP4656309B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005190464A JP4656309B2 (ja) 2005-06-29 2005-06-29 液晶配向剤および液晶表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005190464A JP4656309B2 (ja) 2005-06-29 2005-06-29 液晶配向剤および液晶表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007009031A true JP2007009031A (ja) 2007-01-18
JP4656309B2 JP4656309B2 (ja) 2011-03-23

Family

ID=37747941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005190464A Active JP4656309B2 (ja) 2005-06-29 2005-06-29 液晶配向剤および液晶表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4656309B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008216988A (ja) * 2007-02-05 2008-09-18 Jsr Corp 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP2009145529A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Jsr Corp 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2009145530A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Jsr Corp 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2009169224A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Jsr Corp 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
CN101520575B (zh) * 2008-02-25 2012-05-30 Jsr株式会社 垂直取向型液晶取向剂和垂直取向型液晶显示元件
US20120289633A1 (en) * 2011-05-13 2012-11-15 Chi Mei Corporation Liquid crystal alignment agent, and liquid crystal alignment film and liquid crystal display element formed from the liquid crystal alignment agent
TWI406931B (zh) * 2007-12-26 2013-09-01 Jsr Corp Liquid crystal aligning agent and liquid crystal alignment film

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0980441A (ja) * 1995-09-08 1997-03-28 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 液晶配向剤
JPH10183120A (ja) * 1996-12-27 1998-07-14 Jsr Corp 液晶配向剤
JPH11237638A (ja) * 1997-12-03 1999-08-31 Jsr Corp 液晶配向膜の調製法
JP2000063515A (ja) * 1998-08-21 2000-02-29 Jsr Corp ポリアミック酸、ポリイミドおよび液晶配向剤
JP2001228481A (ja) * 1999-12-09 2001-08-24 Jsr Corp 液晶配向膜および液晶表示素子

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0980441A (ja) * 1995-09-08 1997-03-28 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 液晶配向剤
JPH10183120A (ja) * 1996-12-27 1998-07-14 Jsr Corp 液晶配向剤
JPH11237638A (ja) * 1997-12-03 1999-08-31 Jsr Corp 液晶配向膜の調製法
JP2000063515A (ja) * 1998-08-21 2000-02-29 Jsr Corp ポリアミック酸、ポリイミドおよび液晶配向剤
JP2001228481A (ja) * 1999-12-09 2001-08-24 Jsr Corp 液晶配向膜および液晶表示素子

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008216988A (ja) * 2007-02-05 2008-09-18 Jsr Corp 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP2009145529A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Jsr Corp 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2009145530A (ja) * 2007-12-13 2009-07-02 Jsr Corp 液晶配向剤および液晶表示素子
TWI406931B (zh) * 2007-12-26 2013-09-01 Jsr Corp Liquid crystal aligning agent and liquid crystal alignment film
JP2009169224A (ja) * 2008-01-18 2009-07-30 Jsr Corp 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
CN101520575B (zh) * 2008-02-25 2012-05-30 Jsr株式会社 垂直取向型液晶取向剂和垂直取向型液晶显示元件
US20120289633A1 (en) * 2011-05-13 2012-11-15 Chi Mei Corporation Liquid crystal alignment agent, and liquid crystal alignment film and liquid crystal display element formed from the liquid crystal alignment agent
US8962739B2 (en) * 2011-05-13 2015-02-24 Chi Mei Corporation Liquid crystal alignment agent, and liquid crystal alignment film and liquid crystal display element formed from the liquid crystal alignment agent

Also Published As

Publication number Publication date
JP4656309B2 (ja) 2011-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4645823B2 (ja) 垂直液晶配向剤、および垂直液晶表示素子
JP5120047B2 (ja) 垂直配向型液晶配向剤および液晶表示素子
JP5444690B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5077048B2 (ja) 垂直配向型液晶配向剤
JP4502119B2 (ja) 反射電極を有する垂直液晶表示素子
JP5370631B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP4656309B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5454754B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5099350B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5170372B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5067570B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5057052B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP2008216985A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5224034B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP4716061B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
KR20070121571A (ko) 액정 배향제 및 액정 표시 소자
JP5041124B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP4816859B2 (ja) 液晶配向剤
JP2008102260A (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP4788890B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2008026891A (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP4793536B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2008046615A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP4858686B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP2007086287A (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080410

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101214

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140107

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4656309

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140107

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250