JP2007008283A - 荷重エネルギー吸収材 - Google Patents

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Abstract

【課題】横断面形状が開き断面形状である荷重エネルギー吸収材における初期の破損の助長を防止する。
【解決手段】ネジ通し孔171に通されたボルト14とナット15との締め付け、及びネジ通し孔172に通されたボルト14Aとナット15Aとの締め付けにより、荷重エネルギー吸収材12がバンパレインフォース11に締め付け固定されている。荷重応力が集中すると見なした特定箇所Qを境として、荷重エネルギー吸収材12の横断面形状を第1の区分け横断面形状部G1と第2の区分け横断面形状部G2とに区分けした場合、ネジ通し孔171の形成位置は、第1の区分け横断面形状部G1に関する剪断中心C1に設けられている。ネジ通し孔172は、第2の区分け横断面形状部G2に関する剪断中心C2に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、荷重エネルギーを吸収する荷重エネルギー吸収材に関する。
車両の衝突時における衝撃を緩和するバンパ装置を構成する荷重エネルギー吸収材は、バンパ装置を構成するバンパレインンフォースに加えられた衝撃荷重のエネルギーを吸収する。このような荷重エネルギー吸収材の軽量化のため、荷重エネルギー吸収材を繊維強化樹脂で形成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、筒形状の荷重エネルギー吸収材が開示されている。筒形状の荷重エネルギー吸収材は、レジントランスファー成形(樹脂注入成形)によって形成される。つまり、荷重エネルギー吸収材は、繊維製の薄い素材をプレス加工によって筒形状に成形し、型内の繊維製の筒形状の素材に樹脂を含浸させる。
しかし、筒形状(閉じ断面形状)の荷重エネルギー吸収材の形成では、筒の内面を形成するための型(中子)も用いて筒形状に形成する必要がある。そのため、型(中子)を用いるレジントランスファー成形では、型(中子)を用いないレジントランスファー成形に比べて、型(中子)を扱う工程が入るために成形時の工数が多くなるという問題がある。
特許文献1には、横断面形状がコ字形状(溝が1つある開き断面形状)の荷重エネルギー吸収材が開示されている。このような開き断面形状の荷重エネルギー吸収材は、筒形状の荷重エネルギー吸収材に比べて製作容易である。
荷重エネルギー吸収材としては、長手方向に延びる2つの溝を有する開き断面形状のものも考えられる。このような開き断面形状の荷重エネルギー吸収材は、コ字形状(溝が1つある開き断面形状)の荷重エネルギー吸収材に比べて、溝深さを小さくできることから溝側壁が挫屈するおそれが少なく、横断面形状の保持機能に優れる。つまり、複数の溝を有する開き断面形状の荷重エネルギー吸収材は、コ字形状の荷重エネルギー吸収材に比べて、荷重エネルギーの吸収能力に優れる。
これらの開き断面形状の荷重エネルギー吸収材は、その端部をバンパレインンフォースにネジ止めして結合される。通常、ネジ止めは、2箇所で行われる。
特開平6−307479号公報
2つの溝を有する開き断面形状の荷重エネルギー吸収材では、溝の長さ方向に対して斜交する方向の荷重が荷重エネルギー吸収材に加えられると、荷重エネルギー吸収材に捻れが生じ易い。荷重エネルギー吸収材に捻れが生じることによって荷重エネルギー吸収材に応力集中が起こった場合には、この応力集中部分で破損(割れ)が発生することがある。この破損は、荷重エネルギー吸収材の端部(溝の端部付近)に生じやすく、このような破損が発生すると、この破損を境とした2つの断面部分に別々のネジ止め部分から力の伝達(衝撃荷重の伝達)が行われる。
別々のネジ止め部分が外側の2つの溝に対応する部分にあるとすると、2つの断面部分が別々に捻れ変形しようとする。別々の捻れにより初期の破損が助長され、2つの溝の間の部分において初期破損部位からエネルギー吸収材の長手方向に割れが走る。割れが助長されると、荷重エネルギー吸収材は、2つの溝がある1つの横断面形状の構造ではなく、1つの溝をそれぞれ有する2つの横断面形状の構造になってしまう。2つの溝を有する1つの横断面形状に比べ、溝を1つのみ有する横断面形状は、挫屈し易い形状である。つまり、2つの溝の間の部分において割れが入った構造は、挫屈が起きやすい不安定な構造である。
2つの溝の間の部分において割れが入らなければ挫屈は起こらず、荷重エネルギー吸収材は逐次破壊するのであるが、2つの溝の間の部分において割れが入った場合には、荷重エネルギー吸収材が途中で折れてしまう等の意図しない破壊挙動を起こすことがある。途中で折れてしまう等の破壊挙動では、荷重エネルギー吸収能力が低く、不安定破壊となってしまう。従って、不安定破壊が起きる原因である初期破損の助長(割れが走ること)の防止が望まれる。
本発明は、横断面形状が開き断面形状である荷重エネルギー吸収材における初期の破損の助長を防止することを目的とする。
本発明は、横断面形状が開き断面形状である梁部と、前記梁部の端部に設けられた取り付け部とを有し、前記梁部の横断面に対して垂直な方向の荷重の荷重エネルギーを吸収する荷重エネルギー吸収材を対象とし、請求項1の発明は、前記荷重エネルギー吸収材の取り付け対象と前記取り付け部とを固定する位置が、前記梁部の横断面形状を複数に区分けした各区分け横断面形状部に関する剪断中心であることを特徴とする。
取り付け対象に加えられた荷重は、固定位置を介して荷重エネルギー吸収材に伝達される。この荷重により荷重エネルギー吸収材に初期破損が生じたと仮定し、この初期破損の位置を境にして梁部の横断面形状を区分けした複数の各区分け横断面形状部に関する剪断中心は、計算によって求めることができる。剪断中心は、荷重が加えられた場合にも荷重エネルギー吸収材に回転変形(捻れ変形)が生じない位置である。このようにして求められた剪断中心に固定位置が設けられるので、初期破損が助長されることはない。
好適な例では、前記梁部は、並列に設けられた溝を少なくとも2つ有し、各溝を形成する溝形成壁の横断面形状が前記区分け横断面形状部又は前記区分け横断面形状部の一部である。
複数の溝を有する開き断面形状の荷重エネルギー吸収材は、荷重エネルギーの吸収能力に優れている。荷重エネルギーの吸収能力に優れた開き断面形状の荷重エネルギー吸収材は、本発明の適用対象として好適である。
好適な例では、前記溝は、第1の溝と第2の溝とからなり、前記梁部は、前記第1の溝を含む第1の区分け横断面形状部と、前記第2の溝を含む第2の区分け横断面形状部とからなり、前記第1の区分け横断面形状部と前記第2の区分け横断面形状部とに関するそれぞれの剪断中心で固定手段が固定される。
2つの溝を並列に有する開き断面形状の荷重エネルギー吸収材では、荷重応力集中部分の特定が容易であり、区分けする複数の2つの区分け横断面形状部を適正に特定することができる。
好適な例では、前記荷重エネルギー吸収材は、繊維強化樹脂製である。
繊維強化樹脂は、硬くて脆く、塑性変形せずに破壊(割れ発生)してゆく。このような性質を持つ繊維強化樹脂製の荷重エネルギー吸収材は、本発明の適用対象として好適である。
好適な例では、前記取り付け対象は、車両の衝突時における衝撃を緩和するためのバンパ装置を構成するバンパレインフォースであり、前記バンパレインフォースに固定された前記荷重エネルギー吸収材と前記バンパレインフォースとは、前記バンパ装置を構成する。
バンパ装置を構成する荷重エネルギー吸収材は、本発明の適用対象として好適である。
本発明は、横断面形状が開き断面形状である荷重エネルギー吸収材における初期の破損の助長を防止できるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
図1(a)に示すように、バンパレインフォース11の両端部には繊維強化樹脂製の荷重エネルギー吸収材12,13がボルト14,14Aとナット15,15Aとによって締め付け結合されている。荷重エネルギー吸収材12,13は、同じ構成であるので、以下においては荷重エネルギー吸収材12についてのみ説明する。
図1(b),(c)に示すように、荷重エネルギー吸収材12は、梁部16と、梁部16の一方の端部161に一体形成された取り付け部17とからなる。取り付け部17は、梁部16の長手方向に対して直交する平板形状に形成されており、取り付け部17には一対のネジ通し孔171,172が貫設されている。ボルト14は、ネジ通し孔171に通されてナット15に螺合されており、ボルト14Aは、ネジ通し孔172に通されてナット15Aに螺合されている。ボルト14とナット15との締め付け、及びボルト14Aとナット15Aとの締め付けにより、荷重エネルギー吸収材12がバンパレインフォース11に締め付け固定されている。荷重エネルギー吸収材12は、梁部16の横断面に対して垂直な方向の荷重の荷重エネルギーを吸収する。
梁部16の横断面形状は、並列に設けられた第1の溝18と第2の溝19とを有する開き断面形状である。平板形状の取り付け部17は、溝18,19の底(平面形状)を形成する平板形状の底壁181,191の端部と、溝18,19の側面を形成する平板形状の側壁182,183,192,193の端部とに溝18,19の外側から連なっている。つまり、取り付け部17は、底壁181,191の端部と側壁182,183,192,193の端部とから溝18,19の外側へ張り出している。ネジ通し孔171は、第1の溝18の底壁181と取り付け部17との連結部173に近い位置に形成されており、ネジ通し孔172は、第2の溝19の底壁191と取り付け部17との連結部174に近い位置に形成されている。底壁181及び側壁182,183は、溝18を形成する溝形成壁を構成し、底壁191及び側壁192,193は、溝19を形成する溝形成壁を構成する。
荷重エネルギー吸収材12の取り付け対象であるバンパレインフォース11に加えられた荷重は、ボルト14,14A及びナット15,15Aを介して荷重エネルギー吸収材12に伝達される。例えば図1(a),(c)に矢印Rで示す方向の衝撃荷重がバンパレインフォース11に掛かる場合がある。これは、被衝突物の下にバンパレインフォース11が潜り込むような場合である。矢印Rで示す方向の衝撃荷重がバンパレインフォース11に掛かる場合、荷重エネルギー吸収材12を捻る力が働き、梁部16と取り付け部17との連結部における特定箇所Q〔図1(c)に図示〕に荷重応力(荷重に対する応力)が集中する。従って、荷重エネルギー吸収材12が破壊するほどの大きさの衝撃荷重が掛かった場合には、特定箇所Qに先ず割れが生じるものと予想される。
図1(b)に示すように、荷重応力が集中すると見なした特定箇所Qを境として、荷重エネルギー吸収材12の横断面形状を第1の区分け横断面形状部G1と第2の区分け横断面形状部G2とに区分けした場合、ネジ通し孔171の形成位置は、第1の区分け横断面形状部G1に関する剪断中心C1に設けられている。つまり、溝18,19の方向(梁部16の長手方向)に見た場合、剪断中心C1は、ネジ通し孔171内にある。又、ネジ通し孔172は、第2の区分け横断面形状部G2に関する剪断中心C2に設けられており、溝18,19の方向(梁部16の長手方向)に見た場合、剪断中心C2は、ネジ通し孔172内にある。
ボルト14及びナット15は、第1の溝18に対応する第1の区分け横断面形状部G1に関する剪断中心C1に設けられた第1の固定手段を構成する。ボルト14A及びナット15Aは、第2の溝19に対応する第2の区分け横断面形状部G2に関する剪断中心C2に設けられた第2の固定手段を構成する。つまり、バンパレインフォース11に取り付け部17を固定するための第1の固定手段(ボルト14及びナット15)は、荷重エネルギー吸収材12の横断面形状を複数に区分けした各区分け横断面形状部G1,G2のうちの第1の区分け横断面形状部G1に関する剪断中心C1に設けられている。又、バンパレインフォース11に取り付け部17を固定するための第2の固定手段(ボルト14A及びナット15A)は、第2の区分け横断面形状部G2に関する剪断中心C2に設けられている。
なお、第1の区分け横断面形状部G1に関する剪断中心C1、及び第2の区分け横断面形状部G2に関する剪断中心C2は、例えば、「軽構造の理論とその応用(上)、林毅編、財団法人日本科学技術連盟、1966年9月14日、P.85〜86、例題3」に記載のように、計算によって求めることができる。
図2(a),(b)は、梁部16の端部161に平板形状の取り付け部21を一体形成した荷重エネルギー吸収材20を示す。平板形状の取り付け部21は、溝18,19の底壁181,191の端部と、溝18,19の側壁182,183,192,193の端部とに溝18,19の内側から連なっている。ネジ通し孔211,212は、溝18,19に対応する取り付け部21の部分に形成されており、ネジ通し孔211,212に通されたボルト14,14Aとナット15,15Aとの締め付けにより、取り付け部21がバンパレインフォースに締め付け固定されるようになっている。ネジ通し孔211,212は、本実施形態におけるネジ通し孔171,172の場合とは異なり、剪断中心C1,C2から大きく離れた位置にある。
荷重エネルギー吸収材20においても、矢印Rの方向の衝撃荷重が掛かると、荷重応力が特定箇所Qに集中し、荷重エネルギー吸収材12が破壊するほどの大きさの衝撃荷重が掛かった場合には、特定箇所Qに先ず割れが生じるものと予想される。荷重応力が集中すると見なした荷重エネルギー吸収材20の特定箇所Qに割れ(初期破損)が生じた場合、バンパレインフォースに引き続き加えられる荷重の作用により、第1の区分け横断面形状部G1には荷重が主としてボルト14及びナット15を経由して伝わる。又、バンパレインフォースに引き続き加えられる荷重の作用により、第2の区分け横断面形状部G2には荷重が主としてボルト14A及びナット15Aを経由して伝わる。
ネジ通し孔211は、剪断中心C1から大きく離れた位置にあるため、ボルト14及びナット15を経由して第1の区分け横断面形状部G1に伝わる荷重は、第1の区分け横断面形状部G1を捻り変形しようとする。又、ネジ通し孔212は、剪断中心C2から大きく離れた位置にあるため、ボルト14A及びナット15Aを経由して第2の区分け横断面形状部G2に伝わる荷重は、第2の区分け横断面形状部G2を捻り変形しようとする。つまり、荷重エネルギー吸収材20の第1の区分け横断面形状部G1と第2の区分け横断面形状部G2とは、別々に捻り変形しようとするため、荷重エネルギー吸収材20の特定箇所Qにおける割れ(初期破損)が助長されてしまう。荷重エネルギー吸収材20は、衝撃荷重を緩和する(荷重エネルギー吸収能力を高める)ために先端側(取り付け部21側)から順次破壊してゆくのが望ましい。しかし、荷重エネルギー吸収材20の特定箇所Qにおける割れ(初期破損)が助長されてしまうと、荷重エネルギー吸収材20の先端側から順次破壊させてゆくことができず、荷重エネルギー吸収材20の荷重エネルギー吸収能力が極端に低下してしまう。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1)本実施形態の荷重エネルギー吸収材12では、ネジ通し孔171,172が剪断中心C1,C2に設けられているため、荷重エネルギー吸収材20の第1の区分け横断面形状部G1と第2の区分け横断面形状部G2とが別々に捻り作用を受けるおそれがなくなる。つまり、荷重エネルギー吸収材12の特定箇所Qにおける割れ(初期破損)が助長されることはなく、荷重エネルギー吸収材12の荷重エネルギー吸収能力が低下することはない。
(2)2つの溝18,19を並列に有する荷重エネルギー吸収材12では、初期破損(割れ)が最も生じやすい荷重応力集中部(特定箇所Q)の特定が容易である。従って、初期破損(割れ)の発生後における初期破損を境として分割された横断面形状部に一致すると予想される2つの区分け横断面形状部G1,G2は、適正に特定される。
(3)荷重エネルギー吸収材12側に圧縮荷重が掛かると共に、他の荷重エネルギー吸収材13側には引っ張り荷重が掛かるという場合がある。第1の溝18に対応するボルト14とナット15との組と、第2の溝19に対応するボルト14Aとナット15Aとの組という2組の固定手段によってバンパレインフォース11に荷重エネルギー吸収材12,13を固定する構成は、別の荷重エネルギー吸収材13とバンパレインフォース11との解離を防止する上で有利である。
(4)2つの溝18,19を有する荷重エネルギー吸収材12に比べ、溝が1つしかない荷重エネルギー吸収材では、溝の深さを大きくする必要があり、溝の深さ方向における側壁の長さが長くなる。溝の深さ方向における溝の側壁の長さが大きいと、溝の側壁が挫屈し易くなり、荷重エネルギー吸収能力が悪くなる。並列に設けられた2つの溝18,19を有する荷重エネルギー吸収材12では、溝18,19が浅く、溝18,19の側壁182,183,192,193が挫屈し難い。つまり、並列に設けられた2つの溝18,19を有する荷重エネルギー吸収材12は、荷重エネルギー吸収能力に優れており、荷重エネルギー吸収能力に優れた開き断面形状の荷重エネルギー吸収材12は、本発明の適用対象として好適である。
(5)ネジ通し孔171,172は、剪断中心C1,C2に設けられている。ネジ通し孔171を剪断中心C1に設ければ、ボルト14及びナット15からなる固定手段が剪断中心C1の位置に確実に配置される。ネジ通し孔172を剪断中心C2に設ければ、ボルト14A及びナット15Aからなる固定手段が剪断中心C2の位置に確実に配置される。ボルト14,14A及びナット15,15Aからなる固定手段は、バンパレインフォース11と荷重エネルギー吸収材12とを連結して固定する手段として簡便であり、しかも剪断中心に確実に配置する上で好適な固定手段である。
(6)繊維強化樹脂は、金属に比べて軽量であって、高弾性、高強度の優れた材料である。しかも、繊維強化樹脂は、脆性の材料(硬くて脆い材料)であって、塑性変形せずに破壊(割れ発生)してゆく。従って、繊維強化樹脂は、荷重エネルギー吸収材の材質として好適である。このような性質を持つ繊維強化樹脂製の荷重エネルギー吸収材12は、本発明の適用対象として好適である。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
・3つ以上の溝が並列に設けられた開き横断面形状の荷重エネルギー吸収材に本発明を適用してもよい。
・特定箇所Q(荷重応力集中部)における繊維密度を他部位よりも小さくしたり、あるいは特定箇所Qには繊維を配設しないようにして、破損起点特定部としてもよい。
・凹みや貫通孔を破損起点特定部としてもよい。
・取り付け部17と梁部16とを接着剤を用いて連結してもよい。
・溝の底の面形状を曲面(凹面)形状にしてもよい。
・溝の側面の面形状を曲面形状にしてもよい。
・荷重エネルギー吸収材の材質として、繊維強化樹脂以外に、例えば脆性の材料であるCMC(セラミック基複合材料)を用いてもよい。
・荷重エネルギー吸収材の取り付け対象と荷重エネルギー吸収材の取り付け部とをリベット締結によって固定してもよい。
前記した実施形態から把握できる技術思想について以下に記載する。
〔1〕前記取り付け対象に前記取り付け部を固定する手段は、前記取り付け対象に前記取り付け部を締め付け固定するためのボルトとナットとからなり、前記ボルトを通すために前記取り付け部に設けられるネジ通し孔は、前記剪断中心に設けられている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の荷重エネルギー吸収材。
ボルト及びナットからなる固定手段は、取り付け対象と荷重エネルギー吸収材とを連結して固定する手段として簡便であり、しかも剪断中心に的確に配置する上で好適な固定手段である。
第1の実施形態を示し、(a)は、バンパレインフォースと荷重エネルギー吸収材との平面図。(b)は、図1(a)のA−A線断面図。(c)は、荷重エネルギー吸収材の斜視図。 第1の実施形態の荷重エネルギー吸収材と比較するための荷重エネルギー吸収材を示し、(a)は、斜視図。(b)は、断面図。
符号の説明
11…取り付け対象としてのバンパレインフォース。12,13…荷重エネルギー吸収材。14…第1の固定手段を構成するボルト。15…第1の固定手段を構成するナット。14A…第2の固定手段を構成するボルト。15A…第2の固定手段を構成するナット。16…梁部。161…端部。17…取り付け部。18…第1の溝。181…溝形成壁を構成する底壁。182,183…溝形成壁を構成する側壁。19…第2の溝。191…溝形成壁を構成する底壁。192,193…溝形成壁を構成する側壁。G1…第1の区分け横断面形状部。G2…第2の区分け横断面形状部。C1,C2…剪断中心。

Claims (5)

  1. 横断面形状が開き断面形状である梁部と、前記梁部の端部に設けられた取り付け部とを有し、前記梁部の横断面に対して垂直な方向の荷重の荷重エネルギーを吸収する荷重エネルギー吸収材において、
    前記荷重エネルギー吸収材の取り付け対象と前記取り付け部とを固定する位置が、前記梁部の横断面形状を複数に区分けした各区分け横断面形状部に関する剪断中心であることを特徴とする荷重エネルギー吸収材。
  2. 前記梁部は、並列に設けられた溝を少なくとも2つ有し、各溝を形成する溝形成壁の横断面形状が前記区分け横断面形状部又は前記区分け横断面形状部の一部であることを特徴とする請求項1に記載の荷重エネルギー吸収材。
  3. 前記溝は、第1の溝と第2の溝とからなり、前記梁部は、前記第1の溝を含む第1の区分け横断面形状部と、前記第2の溝を含む第2の区分け横断面形状部とからなり、前記第1の区分け横断面形状部と前記第2の区分け横断面形状部とに関するそれぞれの剪断中心で固定手段が固定されることを特徴とする請求項2に記載の荷重エネルギー吸収材。
  4. 前記荷重エネルギー吸収材は、繊維強化樹脂製であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の荷重エネルギー吸収材。
  5. 前記取り付け対象は、車両の衝突時における衝撃を緩和するためのバンパ装置を構成するバンパレインフォースであり、前記バンパレインフォースに固定された前記荷重エネルギー吸収材と前記バンパレインフォースとは、前記バンパ装置を構成する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の荷重エネルギー吸収材。
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