JP2007007773A - フィレットロール加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 1番ジャーナル部及びフロントシャフト部のフィレット溝を同時にフィレットロール加工することのできるフィレットロール加工装置を提供する。
【解決手段】 クランクシャフト1のうちフロントシャフト部4のフィレット溝4aを加工するフロントシャフト用フィレットローラカセット6B及びフロントシャフト隣の1番ジャーナル部3のフィレット溝3aを加工する1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aのそれぞれに揺動可能な倒れ防止アーム24を設け、フィレット溝相当の受け形状としたアーム受け部材26をカセット倒れ防止手段30及びフロントシャフト用フィレットローラカセット6Bのそれぞれに設け、前記アーム受け部材26に前記倒れ防止アーム24を支持させ、フィレット溝加工時の反力を、このアーム受け部26で受けることで前記カセットの倒れを防止するカセット倒れ防止機構を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、フィレットロール加工装置に関し、詳細には、1番ジャーナル部及びシャフト端部(以下、フロントシャフト部という)のフィレット溝を1台の装置でフィレットロール加工することのできるフィレットロール加工装置に関する。
例えば、自動車などのエンジンを構成する部品のうちクランクシャフトには大きな負荷が掛かることから疲労破壊しないように、クランクピンやクランクジャーナルの隅部に形成されたフィレット溝に超鋼やハイス材からなるフィレットローラを数KN以上の押圧力で押し付け、クランクシャフトを回転させながらロール加工(塑性加工)することにより、フィレット溝に圧縮残留応力を与えるフィレットロール加工がなされている。
フィレットロール加工装置は、フィレットローラを回転自在に保持するカセットを一方のアームに取り付け、このフィレットローラと相対向する位置に設け且つフィレットローラを支える把持ローラを回転自在に保持するカセットを他方のアームに取り付け、これらアームに荷重を掛けて前記フィレットローラをフィレット溝に押し付けることでフィレットロール加工を行う。
ところで、クランクシャフトの端に形成される1番ジャーナル部のフィレット溝を加工する場合、ジャーナル部の片側にしかフィレット溝が存在しないため、フィレットローラを回転自在に保持するカセットがフィレット溝のないクランクシャフト軸端側に逃げようとして倒れる。そのため、カセットの側面にカセット倒れ防止機構を設け、このカセット倒れ防止機構で前記カセットを支える必要がある。
特開平5−208364号公報(第2頁〜第4頁、第1図〜第4図)
ところで、フィレットロール加工はピン部やジャーナル部のフィレット溝だけではなく、フロントシャフト部に高い負荷が掛かるクランクシャフトの場合には、フロントシャフト部のフィレット溝もフィレットロール加工する必要がある。
しかしながら、1番ジャーナル部とフロントシャフト部は、近い距離での隣同士なので前記したカセット倒れ防止機構を両方のカセットにそれぞれ取り付けることはできない。そのため、これらを2工程に分けて別々に加工しなければならず、設備費と設置スペースが2倍必要となり、コスト高になる。
そこで、本発明は、設備費を増加させことなくしかも設置スペースを最小限にして1番ジャーナル部及びフロントシャフト部のフィレット溝を同時にフィレットロール加工することのできるフィレットロール加工装置を提供することを目的とする。
本発明のフィレットロール加工装置は、フィレットローラを回転自在に保持するカセットを一方のアームに取り付け、クランクシャフトを挟んで該フィレットローラと相対向する位置に設けられる把持ローラを回転自在に保持するカセットを他方のアームに取り付け、クランクシャフトを回転させながら一対のアームに荷重を与えて、クランクシャフトのフィレット溝に前記フィレットローラを押し付けてフィレットロール加工を行う装置である。
そして、本発明のフィレットロール加工装置は、クランクシャフトのうちフシャフト端部(フロントシャフト部)のフィレット溝を加工するフィレットローラを回転自在に保持するカセット及びフロントシャフト隣のジャーナル部のフィレット溝を加工するフィレットローラを回転自在に保持するカセットのそれぞれに揺動可能な倒れ防止アームを設け、フィレット溝相当の受け形状としたアーム受け部材をカセット倒れ防止手段及びフロントシャフト加工用のカセットのそれぞれに設け、前記アーム受け部材に前記倒れ防止アームを支持させ、フィレット溝加工時の反力を、このアーム受け部で受けることで前記カセットの倒れを防止するカセット倒れ防止機構を備える。
本発明のフィレットロール加工装置によれば、1番ジャーナル部とこれに隣接するフロントシャフト部のフィレット溝を加工するフィレットローラを回転自在に保持するそれぞれのカセットに揺動可能な倒れ防止アームを設け、フィレット溝相当の受け形状としたアーム受け部材をカセット倒れ防止手段及びフロントシャフト加工用のカセットのそれぞれに設けて、前記アーム受け部材に前記倒れ防止アームを支持させ、フィレット溝加工時の反力を、このアーム受け部で受けるように構成したカセット倒れ防止機構を備えているので、フィレット溝加工時に該カセットに作用する反力(カセットが倒れようとする力)を、前記倒れ防止アームと前記アーム受け部材とで受け止めることができ、当該両カセットの倒れ込みを防止することができる。
したがって、本発明のフィレットロール加工装置によれば、カセットがクランクシャフト軸方向に逃げて倒れ込むのを防止することができることから、一対のアームからの荷重がそのままフィレットローラに掛かってフィレットロール加工の荷重となり、所定圧力をフィレット溝に与えることができると共に、1番ジャーナル部とフロントシャフト部のフィレット溝を同時に加工することができる。よって、本発明によれば、1台のフィレットロール加工装置で済むことから、設備費を増加させことなくしかも設置スペースも最小限にすることが可能となる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態は、自動車エンジンの一部を構成するクランクシャフトのフィレット溝をフィレットロール加工するフィレットロール加工装置に、本発明を適用した例である。
[フィレットロール加工装置の構成]
図1はクランクシャフトの平面図、図2は本実施の形態のフィレットロール加工装置の側面図、図3は本実施の形態のフィレットロール加工装置の正面図、図4は1番ジャーナル部及びフロントシャフト部における図3の要部拡大図、図5は図4のC−C線矢視図、図6は図4のA−A線矢視図、図7は図4のB−B線矢視図、図8は図3のD−D線矢視図である。
本実施の形態のフィレットロール加工装置は、図1に示すクランクシャフト1のピン部2、ジャーナル部3及びフロントシャフト部4の隅部に形成されたフィレット溝2a、3a、4aをフィレットロール加工することにより圧縮残留応力を発生させて当該クランクシャフト1の疲労強度を向上させる装置である。
クランクシャフト1には、図1に示すように、フロントシャフト部4と同軸上にジャーナル部3が5個所設けられると共に、そのフロントシャフト部4に偏心した位置にピン部2が4個所設けられている。かかるクランクシャフト1は、4気筒エンジンに使用されるもので、フロントシャフト部4が設けられるフロント側(向かって右側)が従動側とされ、リア側(向かって左側)がトランスミッション側とされる。
ピン部2は、フロント側からリア側に向かってそれぞれ1番ピン、2番ピン、3番ピン、4番ピンとされ、ジャーナル部3も同様に、フロント側からリア側に向かってそれぞれ1番ジャーナル、2番ジャーナル、3番ジャーナル、4番ジャーナルとされる。これらピン部2、ジャーナル部3及びフロントシャフト部4のフィレット溝2a、3a、4aは、全て本実施の形態のフィレットロール加工装置でフィレットロール加工を行うが、特に本実施の形態では、1番ジャーナル部のフィレット溝3aとフロントシャフト部4のフィレット4aを加工する場合を例にとって説明するものとする。
本実施の形態のフィレットロール加工装置は、図2に示すように、フィレットローラ5を回転自在に保持するフィレットローラカセット6と、このフィレットローラカセット6を先端に取り付ける第1のアーム7と、クランクシャフト1を挟んでフィレットローラ5と相対向する位置に設けられる把持ローラ8を回転自在に保持する把持ローラカセット9と、この把持ローラカセット9を先端に取り付ける第2のアーム10と、これら第1のアーム7と第2のアーム10に荷重を与えてフィレットローラカセット6と把持ローラカセット9とでピン部2、ジャーナル部3、フロントシャフト部4のフィレット溝2a、3a、4aを加圧する加圧力発生手段である油圧シリンダー11とを有している。
第1のアーム7は、第2のアーム10に設けられた支持軸12に回動自在に取り付けられ、その先端のフィレットローラカセット6を、第2のアーム10の先端に取り付けられた把持ローラカセット9に対して相対的に近接離反するようになされている。また、この第1のアーム7と第2のアーム10は、後端に取り付けられた油圧シリンダー11によって前記支持軸12を中心として開閉自在とされている。この油圧シリンダー11を作動させることで、前記第1のアーム7と第2のアーム10を開閉動作させてその先端に取り付けたフィレットローラカセット6のフィレットローラ5を前記フィレット溝2a、3a、4aに所定の荷重で押し付ける動作と、その押し付け動作を開放する動作を行う。
これら第1のアーム7と第2のアーム10は、ベース13に垂直に立てられた支柱14の先端部と第2のアーム10にそれぞれ軸部15、16を介して取り付けられた揺動アーム17に連結されている。かかる揺動アーム17は、クランクシャフト1を回転させてピン部2のフィレット溝2aをフィレットロール加工したときに、このピン部2と共に第1及び第2のアーム7、10を連れ回りさせる役目をする。ジャーナル部3及びフロントシャフト部4のフィレット溝3a、4aを加工する場合は、クランクシャフト1の回転中心がジャーナル部3及びフロントシャフト部4の回転中心と一致するため、揺動アーム17は殆ど揺動せず、第1及び第2のアーム7、10はジャーナル部3及びフロントシャフト部4をクランプした状態を保持する。
1番ジャーナル部3とフロントシャフト部4のフィレット溝3a、4aを加工するフィレットローラカセット6以外は、全て同じ形状とされ、カセット下端中央部に回転自在とされるフィレットローラ5と、フィレット溝加工時に該フィレットローラ4に作用する荷重を受け止めるバックアップローラ(図2では図示を省略してある)とをカセット内に有した構造となっている。
把持ローラカセット9は、ピン部2、ジャーナル部3及びフロントシャフト部4に摺接して回転する一対の把持ローラ8をカセット内に有しており、フィレットローラ5をピン部2、ジャーナル部3及びフロントシャフト部4の反対側から支えるようになっている。
1番ジャーナル部3のフィレット溝3aを加工するフィレットローラカセット6である1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aは、図3及び図5に示すように、カセット下端中央部の一側面寄りの位置にフィレットローラ5を回転自在に有している。このフィレットローラ5は、ニードルベアリング18によって回転可能とされたバックアップローラ19と同期して回転するようになされている。さらに、このフィレットローラ5は、所定の隙間を保持して回転可能なようにリテーナ20に保持されている。なお、リテーナ20は、カセットから脱落しないようにボルト21でカセットに固定される脱落防止部材22、22によって当該カセットに固定されている。
また、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aには、フィレットロール加工中の加圧力をリアルタイムに測定するためのロードセル23が第1のアーム7に固定される上端面側に埋設されている。さらに、この1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aには、フィレット溝加工時に作用する反力(カセットが倒れようとする力)を受け止めるためのカセット倒れ防止機構を構成する倒れ防止アーム24が設けられている。なお、本実施の形態では、ロードセル23を設けているが、必ずしも必要ではないので無くても構わない。
倒れ防止アーム24は、フィレットローラ5とは反対側のカセット下端部の他側面寄りの位置に、クランクシャフト1との干渉を防止するため該フィレットローラ5を挟んで左右のほぼ対象位置に2つ設けられている。かかる倒れ防止アーム24は、その先端部がフィレット溝3aの溝形状に応じた外形状とされたアームとして形成されており、支持軸25を中心として軸周りに揺動自在とされている。また、この倒れ防止アーム24は、カセットの厚み方向における中心線を挟んで前記フィレットローラ5に対して線対象位置に設けられている。なお、このカセットの中心線上には、前記したロードセル23が配置されている。
フロントシャフト部4のフィレット溝4aを加工するフィレットローラカセット6であるフロントシャフト用フィレットローラカセット6Bは、図3、図4、図6及び図7に示すように、カセット下端中央部の一側面寄り(1番ジャーナル用フィレットローラカセット6A寄り)の位置にフィレットローラ5を回転自在に有している。このフィレットローラ5は、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aのフィレットローラ5と同様、ニードルベアリング18によって回転可能とされたバックアップローラ19と同期して回転するようになされている。また同様に、フィレットローラ5は、ボルト21でカセットに固定された脱落防止部材22、22によって当該カセットから脱落しないように固定されたリテーナ20に保持されている。
また同様に、フロントシャフト用フィレットローラカセット6Bには、フィレットロール加工中の加圧力をリアルタイムに測定するためのロードセル23が第1のアーム7に固定される上端面側に埋設されている。さらに、このフロントシャフト用フィレットローラカセット6Bには、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aに設けられた倒れ防止アーム24を支持するカセット倒れ防止機構を構成するアーム受け部材26が設けられている。
アーム受け部材26は、フィレット溝相当の受け形状とされ(フィレット溝3aとほぼ同じ形状の受け部を有しており)、その溝形状で倒れ防止アーム24の先端部を嵌合させて支持するようになっている。かかるアーム受け部材26は、倒れ防止アーム24と対応する位置にそれぞれ設けられ、カセット側面から1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aに向かって突出している。
また、このフロントシャフト用フィレットローラカセット6Bの他側面には、カセット倒れ防止機構を構成する倒れ防止アーム24が設けられている。かかる倒れ防止アーム24は、アーム受け部材26が設けられる面とは反対側の面に固定された円形プレート27に設けられた一対のブロック28、28間に固定された支持軸29に対して取り付けられている。この倒れ防止アーム24は、その先端部がフィレット溝3aの溝形状に応じた外形状とされたアームとして形成されており、前記支持軸29を中心として軸周りに揺動自在とされている。
なお、この倒れ防止アーム24は、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aに設けられたものとは異なり、フィレットローラ5のほぼ真上に1個所として設けられている。
前記フロントシャフト用フィレットローラカセット6Bに設けられた倒れ防止アーム24を受けるアーム受け部材26は、このフロントシャフト用フィレットローラカセット6Bの倒れを防止するためのカセット倒れ防止機構を構成するカセット倒れ防止手段30に設けられている。カセット倒れ防止手段30は、図3及び図8に示すように、フロントシャフト部4の前方上方位置に配置された装置本体31に設けられている。詳細には、カセット倒れ防止手段30は、装置本体31にボルトで固定された取付プレート32に対して垂直に固定された支持プレート33の側面に取り付けられている。
このカセット倒れ防止手段30は、前記したアーム受け部材26を固定させるアーム受け部材取付ブロック34と、このアーム受け部材取付ブロック34をボルト止めさせる固定ブロック35と、この固定ブロック35を前記支持プレート33に位置調整可能に取り付けるための位置調整ブロック36とからなる。
位置調整ブロック36には、位置調整を行うためのボルト37とナット38が取り付けられている。また、支持プレート33の側面には、前記ボルト37の先端部を当接させるための基準位置ブロック39が固定されている。この位置調整ブロック36に取り付けられたボルト37の突出長さを前記ナット38で調整することで、アーム受け部材26の位置を調整することができるようになっている。
なお、装置本体31には、クランクシャフト1のトランスミッション側をチャッキングして該クランクシャフト1を軸周りに回転させたときにフロントシャフト部4の先端にセンターピン40を押し当てて当該クランクシャフト1の回転を支えるワークスピンドル41が取り付けられている。
また、前記した支持プレート33には、第1のアーム7及び第2のアーム10がクランクシャフト1をクランプしていない時のアーム姿勢を保つためのストッパ部材42を取り付けるためのストッパ取り付けブロック43が固定されている。このストッパ部材42は、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aを取り付ける第1のアーム7A及びフロントシャフト用フィレットローラカセット6Bを取り付ける第1のアーム7Bのそれぞれの先端側を接触させることで、それ以上アームが開かないようになっている。
「動作説明」
以上のように構成されたフィレットロール加工装置によってジャーナル部3及びフロントシャフト部4のフィレット溝3a、4aをフィレットロール加工する動作について説明する。
先ず、クランクシャフト1のトランスミッション側を回転駆動機構(図示は省略する)に設けられたチャッキング部にチャッキングさせた後、フロントシャフト部4の先端にセンターピン40を押し付ける。一方、1番ジャーナル部を除く2番ジャーナル部、3番ジャーナル部及び4番ジャーナル部を加工する2番、3番、4番ジャーナル用のフィレットローラカセットには、フィレットローラ5が左右に設けられたものを使用する。1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aには、前記したフィレットローラ5と倒れ防止アーム24が設けられたものを使用する。把持ローラカセット9は、ジャーナル部3及びフロントシャフト部4に拘わらず全て同じものを使用する。
そして、これらフィレットローラカセット6を第1のアーム7の先端に取り付けると共に、把持ローラカセット9を第2のアーム10の先端に取り付ける。次に、油圧シリンダー11を作動させて第1のアーム7及び第2のアーム10を閉じ、それぞれのジャーナル部3及びフロントシャフト部4をフィレットローラカセット6と把持ローラカセット9とで挟み込み、フィレットローラ5に所定の荷重を加える。
この状態でクランクシャフト1を回転させることで、それぞれのフィレットローラ5によってフィレット溝3a、4aに加圧力が加えられフィレットロール加工が施される。このとき、1番ジャーナル部を除く2番ジャーナル部、3番ジャーナル部、4番ジャーナル部には、左右にフィレット溝3aがあり、それらに対応するフィレットローラ5でそれぞれ加工できるためこれらのジャーナル部3を加工する場合は何ら問題は無いが、1番ジャーナル部3とフロントシャフト部4にはフィレット溝3a、4aが片側しかないため、フィレット溝加工時の反力によってカセットが傾く。
しかしながら、本実施の形態では、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aには、フィレットローラ5と線対称位置に倒れ防止アーム24を設けており、この倒れ防止アーム24の先端部が、隣のフロントシャフト用フィレットローラカセット6Bに設けたアーム受け部材26に支えられているため、フィレット溝加工時の反力をこの倒れ防止アーム24とアーム受け部材26とで受け止めることができる。そのため、第1のアーム7及び第2のアーム10による加圧力をそのままフィレットローラ5に与えることができる。
また、フロントシャフト用フィレットローラカセット6Bにも同様に、倒れ防止アーム24を設けており、その倒れ防止アーム24の先端部をカセット倒れ防止手段30のアーム受け部材26で支持させているので、フィレット溝加工時の反力をこの倒れ防止アーム24とアーム受け部材26とで受け止めることができる。
本実施の形態のフィレットロール加工装置によれば、1番ジャーナル部3とこれに隣接するフロントシャフト部4のフィレット溝3a、4aを加工するフィレットローラ5を回転自在に保持するそれぞれのカセットに揺動可能な倒れ防止アーム24を設け、フィレット溝相当の受け形状としたアーム受け部材26をカセット倒れ防止手段30及びフロントシャフト加工用のカセットのそれぞれに設けて、前記アーム受け部材26に前記倒れ防止アーム24を支持させ、フィレット溝加工時の反力を、このアーム受け部26で受けるように構成したカセット倒れ防止機構を備えているので、フィレット溝加工時に該カセットに作用する反力(カセットが倒れようとする力)を、前記倒れ防止アーム24と前記アーム受け部材26とで受け止めることができ、当該両カセットの倒れ込みを防止することができる。
したがって、本発明のフィレットロール加工装置によれば、カセットがクランクシャフト軸方向に逃げて倒れ込むのを防止することができることから、一対のアーム7、8からの荷重がそのままフィレットローラ5に掛かってフィレットロール加工の荷重となり、所定圧力をフィレット溝3a、4aに与えることができると共に、1番ジャーナル部3とフロントシャフト部4のフィレット溝3a、4aを同時に加工することができる。よって、本発明によれば、1台のフィレットロール加工装置で済むことから、設備費を増加させことなくしかも設置スペースも最小限にすることが可能となる。
また、本実施の形態のフィレットロール加工装置によれば、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aに設けた倒れ防止アーム24を、フィレットローラ5に対して線対象位置に設けたので、第1のアーム7及び第2のアーム10によって掛けられる加圧力をフィレットローラ5と倒れ防止アーム24に均等に掛けることができ、カセットへの偏荷重を回避することができる。例えば、この1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aに800Kgfの荷重を掛けた場合には、フィレットローラ5と倒れ防止アーム24のそれぞれに400kgfの荷重が掛かることになる。したがって、狙い通りの荷重を正確に掛けることができる。
また、本実施の形態のフィレットロール加工装置によれば、1番ジャーナル用フィレットローラカセット6Aに設けた倒れ防止アーム24を、フィレットローラ5を挟んで両側にそれぞれ設けたので、どんな形状のクランクシャフト1に対しても当該クランクシャフト1と干渉することなくフィレットロール加工することができる。
また、本実施の形態のフィレットロール加工装置によれば、倒れ防止アーム24を揺動可能としたので、1番ジャーナル部3のフィレット溝3aとフロントシャフト部4のフィレット溝4aの距離が公差内でばらついたとしても、そのばつきを吸収することができる。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に制限されることなく種々の変更が可能であることは言うまでもない。
クランクシャフトの平面図である。 本実施の形態のフィレットロール加工装置の側面図である。 本実施の形態のフィレットロール加工装置の正面図である。 1番ジャーナル部及びフロントシャフト部における図3の要部拡大図である。 図4のC−C線矢視図である。 図4のA−A線矢視図である。 図4のB−B線矢視図である。 図3のD−D線矢視図である。
符号の説明
1…クランクシャフト
2…ピン部
3…ジャーナル部
4…フロントシャフト部
2a,3a,4a…フィレット溝
5…フィレットローラ
6…フィレットローラカセット
6A…1番ジャーナル用フィレットローラカセット
6B…フロントシャフト用フィレットローラカセット
7…第1のアーム
8…把持ローラ
9…把持ローラカセット
10…第2のアーム
24…倒れ防止アーム
26…アーム受け部材
30…カセット倒れ防止手段

Claims (3)

  1. フィレットローラを回転自在に保持するカセットを一方のアームに取り付け、クランクシャフトを挟んで該フィレットローラと相対向する位置に設けられる把持ローラを回転自在に保持するカセットを他方のアームに取り付け、クランクシャフトを回転させながら一対のアームに荷重を与えて、クランクシャフトのフィレット溝に前記フィレットローラを押し付けてフィレットロール加工を行うフィレットロール加工装置において、
    前記クランクシャフトのうちシャフト端部のフィレット溝を加工するフィレットローラを回転自在に保持するカセット及びフロントシャフト隣のジャーナル部のフィレット溝を加工するフィレットローラを回転自在に保持するカセットのそれぞれに揺動可能な倒れ防止アームを設け、
    フィレット溝相当の受け形状としたアーム受け部材をカセット倒れ防止手段及びフロントシャフト加工用のカセットのそれぞれに設け、
    前記アーム受け部材に前記倒れ防止アームを支持させ、フィレット溝加工時の反力を、このアーム受け部で受けることで前記カセットの倒れを防止するカセット倒れ防止機構を備える
    ことを特徴とするフィレットロール加工装置。
  2. 請求項1に記載のフィレットロール加工装置であって、
    前記ジャーナル部のフィレット溝を加工するカセットに設けられた倒れ防止アームを、前記フィレットローラに対して線対象位置に設けた
    ことを特徴とするフィレットロール加工装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のフィレットロール加工装置であって、
    前記ジャーナル部のフィレット溝を加工するカセットに設けられた倒れ防止アームを、このカセットに設けられたフィレットローラを挟んで両側にそれぞれ設けた
    ことを特徴とするフィレットロール加工装置。
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