JP2007007378A - 温度調整マット - Google Patents

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Abstract

【課題】 心地よい弾力性と、身体にべたつき感や、肌寒感無く暖め、冷やすことを可能にする温度調整マットを提供する。
【解決手段】 身体の接触するマット容器の表皮5の下に、熱容量が小さく空気流通性のよい空気流通手段7と、身体との間で輻射、及び強制通気による熱交換を行う熱伝達手段9と、空気を循環流通させるための空気循環手段12、13、熱伝達手段9を加熱/冷却するための加熱・冷却手段20と、室温とマット容器内の温度を検知して加熱・冷却手段20及び空気循環手段12、13を制御するための制御・駆動ユニット26を設けた。
【選択図】 図4b

Description

本発明は、布団等の寝具、仮眠、休息用として用いられるマットレス、ソファ等の、マットに温度調整装置を備えた温度調整マットに関するものでる。
近年、社会の成熟化にしたがって心地よい睡眠に対するニーズが高まりつつあるが、快適な睡眠を与える温度、ないし温度パターンは個人によって違うこと、また、同一人においても、健康状態によっても暑い、寒い、あるいは快適という感覚は異なるため、利用者の要求に応じて温度調整が可能な温度調整寝具が求められていた。これに対応して、従来からも、布団やマットレス等の寝具に空気、水等の熱媒体を循環して寝具の温度を制御する方法として、例えば、特許文献1,2に記載されているものが知られている。
特許文献1は、マット中に、(1)空気や、水の熱媒体を循環させる循環路をスポンジ内に埋設して設け、通電によって冷却、或いは加熱動作をする熱電素子を含む温度調整装置をマット外に設け、この温度調整装置を経由して上記熱媒体を循環させる、(2)マット内に隔壁を設けて循環路を区画形成し、この循環路に前記熱媒体のうち、空気を用いて循環させる、温度調整方法を開示している。一方、特許文献2は、布団内に合成樹脂や軽金属からなる流通配管を発泡材等のクッション材内に埋設して設け、ヒーター及びペルチェユニット及びエアーポンプ・センサー制御ユニットを備えて布団の外側に配置された温風・冷風発生源から、温風・冷風を前記流通配管の中を通すことで、布団の温度を制御する空気循環布団を開示している。
国際公開番号WO97/38607号公報 特開平11−299582号公報
しかしながら、特許文献1、2のいずれのものも、マットや、布団内に配設される熱媒体を流通させる循環路や、流通配管は、スポンジや、発泡材等のクッション材内に埋設して設けられるため、身体からの熱が循環路や、流通配管に達するまでの熱抵抗が大きくなること、また、スポンジや、クッション材の熱容量が大きいことから、布団・マットレスの表面温度が所定温度に到達するまでの時間がかなり長くなり、快適な温度に達するまで、じっと我慢して待たなければならず、快適な睡眠環境が直ちに得られないという欠点があった。
また、マットレス等の上側に横臥する身体とマットレス等の内部の循環路や、流通配管との間の熱交換は、熱容量の大きいスポンジや、クッション材を通しての熱伝導のみによるために、調整温度の変化に対する布団・マットレスの表面温度の追従温度変化の応答性が悪く、使用の途中で調整温度を変更したときには、その変更後の調整温度に達するのに時間がかかり、同様に、快適な睡眠環境が直ちに得られないという不具合が発生する。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、マットレスや、布団等のマット上で横臥した後に直ぐに快適な温度に調整でき、又、長時間横臥していても快適であり、更に、構造が簡単で効率の良い温度調整マットを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は次に示す構成をもって課題を解決する手段と成している。すなわち、第1の発明は、マット内に空気が循環する空気循環通路が形成され、この空気循環通路を流通する空気温度の調整手段を備えて成る温度調整マットにおいて、少なくとも前記空気循環通路が形成される部位のマットの上側の表皮は気密性の表皮に形成して当該マット表面の気密性表皮が前記空気循環通路の少なくとも一部区間の通路壁と成し、このマット表面の気密性表皮を通路壁とした部分の空気循環通路内には空隙を有し該空隙を通しての空気の流通機能とマットの上側に寝る人間の身体を支持する支持機能とを兼備した空気流通手段が設けられ、マットの上側に寝る身体の熱と前記空気循環通路を流通する空気の熱との熱交換が前記マット表面の気密性の表皮を介して直接的に行われる構成としたことをもって課題を解決する手段と成している。
また、第2の発明は、前記第1の発明の構成を備えた上で、前記空気流通手段は、通気度が100cm/cm/sec以上であって、圧縮復元率が75%以上の立体形状をした部材によって形成されていることを特徴とする。
さらに、第3の発明は、前記第1又は第2の発明の構成を備えた上で、前記空気循環通路には、加熱と冷却の駆動が選択的に制御されて加熱と冷却の発熱駆動を選択的に行い空気循環通路を流通する空気と熱交換して流通空気を加熱又は冷却する内部熱交換手段が配置されていることを特徴とする。
さらに、第4の発明は、前記第1乃至第3のいずれか1つの発明の構成を備えた上で、前記空気循環通路の往き側の通路と戻り側の通路との流路の切り替わり部の少なくとも一箇所には空気を強制的に循環流通させる空気循環手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、第5の発明は、前記第1乃至第4のいづれか1つの発明の構成を備えた上で、前記マット表面の気密性表皮を通路壁としている区間の空気循環通路の底部には加熱と冷却の駆動が選択的に制御されて加熱と冷却の発熱駆動を選択的に行い前記マット表面の気密性表皮の熱との間で熱交換を行う熱伝達手段が設けられ、前記マット表面の気密性表皮と熱伝達手段とは空気循環通路に設けられた空気流通手段の空隙を介して輻射による熱交換を行う構成としたことを特徴とする。
さらに、第6の発明は、前記第5の発明の構成を備えた上で、前記熱伝達手段はマット厚の上下間に上面がマットの上側の気密性表皮と対向させて設けられ、空気循環通路は前記熱伝達手段の上面の上側に形成される上部流通路と、熱伝達手段の下面の下側に形成される下部流通路とを連続させた流通路と成し、マットの上側の気密性表皮とこれに対向する前記熱伝達手段の上面とが上部流通路の通路壁を形成していることを特徴とする。
さらに、第7の発明は、前記第6の発明の構成を備えた上で、前記熱伝達手段の下面は断熱手段によって支持されており、該断熱手段内に空気循環通路の下部流通路が形成されていることを特徴とする。
さらに、第8の発明は、前記第5の発明の構成を備えた上で、前記熱伝達手段の上面はマットの上側の気密性表皮と間隔を介して対向させて設けられ、該マットの上側の気密性表皮と前記熱伝達手段との間の空間部は隔壁によって往き側と戻り側の流通路に区分されて前記熱伝達手段の上側の同一面上に空気循環通路が形成されていることを特徴とする。
さらに、第9の発明は、前記第5乃至第8のいずれか1つの発明の構成を備えた上で、前記熱伝達手段は加熱・冷却手段に熱的に接続され、熱伝達手段は加熱・冷却手段を熱源とする熱によって加熱と冷却の発熱駆動が行われる構成としたことを特徴とする。
さらに、第10の発明は、前記第5乃至第9のいずれか1つの発明の構成を備え、前記熱伝達手段は偏平形状を呈して内部に熱媒体を循環流動させる通路が形成された合成樹脂製の袋体であり、この袋体内の通路を流通する熱媒体の熱によって熱伝達手段の加熱と冷却の発熱駆動が行われる構成としたことを特徴とする。
さらに、第11の発明は、前記第5乃至第10の発明のいずれか1つの発明の構成を備えたものにおいて、前記熱伝達手段の上面側には熱の吸収を促進するための熱吸収手段が付加され、熱伝達手段の下面側には熱の反射を促進する熱反射手段が付加されていることを特徴とする。
さらに、第12の発明は、前記第5乃至第9のいずれか1つの発明の構成を備えたものにおいて、前記熱伝達手段の下面には管路が設けられ、この管路を流通する熱媒体の熱によって熱伝達手段の加熱と冷却の発熱駆動が選択的に行われる構成としたことを特徴とする。
本発明は、マットの上側で就寝する人間の身体と熱伝達手段間の熱交換を輻射、または輻射と強制空冷で可能とするものである。本発明においては、マット(温度調整マット)の上側の気密性表皮は空気循環通路の通路壁と成しているので、当該気密性表皮の熱は直接的に空気循環通路を流通する空気の熱と熱交換する。そのため、気密性表皮の温度は空気循環通路を流通する空気の温度に迅速に追従し、空気循環通路を流通する空気を温度調整することによって、マットの快適な就寝温度環境を提供することが可能である。
また、空気循環通路に空気流通手段が設けられ、マット上に就寝する身体の体重を支持するので、マットの表皮の直下に空気循環通路が形成されてもその通路が身体の重みによって潰れ変形することがなく、快適に身体を支えるので、マット上に就寝する人体に違和感を与えることがなく、長時間横臥していても快適である。しかも、空気流通手段は空気を流通させる空隙を有しているので、熱容量が小さく、気密性表皮も厚さが薄いので、熱容量が小さい。つまり、身体接触部の熱容量が小さくなるので、むれや、冷えすぎ等の問題がなくなり、また、熱伝達手段との間の熱抵抗が低く、温度制御応答性がよくなる。
また、熱伝達手段と気密性表皮との間に空隙を有する空気流通手段が配置され、その空隙を介して熱伝達手段と気密性表皮との間に輻射による熱交換を行う構成とした発明においては、その輻射の熱交換が熱伝導による熱交換に比べより迅速に行われるので、熱伝達手段の制御温度に気密性表皮温度をいち早く追従させることができ、快適な就寝環境を短時間で作り出すことが可能となる。
さらに、空気循環通路を流通する空気の流れの流通抵抗は往きと戻りの流れの向きが切り替わる位置で最も大きくなるが、この空気の流れの向きが変わる流路の切り替わり部に空気循環手段が設けられることにより、空気循環通路内に空気の流通抵抗が生じる空気流通手段が配置されても、円滑な空気の流通循環が達成され、好適なマットの温調動作を行わせることができる。
さらに、空気循環通路に該空気循環通路を流通する空気の熱と熱交換して流通空気の温度を調整する内部熱交換手段を設け、この内部熱交換手段と前記熱伝達手段との併用によってマット表面の温度調整を行う構成とした発明にあっては、例えば、マット表面の温度が就寝に適した温度から大きく外れた就寝直後は内部熱交換手段と前記熱伝達手段との併用によって短時間の内に就寝に適した温度を達成し、その後は、内部熱交換手段と前記熱伝達手段とのいずれか一方の駆動を停止する等の利用者の好みに応じた様々な温調制御のオプション展開を図ることが可能となる。
さらに、熱伝達手段の熱を、管路に流通させた水流等の熱媒体の温度によって調整する(制御する)構成とした発明においては、マット表面の気密性表皮の加熱・冷却をいわゆる、水流による加熱・冷却と、空気循環通路を流通する空気を介しての強制的な加熱・冷却を組み合わせて熱交換を行うので、均一性が高く、しかも迅速な(応答性の高い)温度調整を可能とするものである。
さらに、空気循環通路の一部の通路を熱伝達手段の下側の断熱手段に形成した発明においては、マット全体のクッション性を高める効果が得られる。
また、熱伝達手段の下側に断熱手段を設けることによって、マット表皮の温度調整を行うための熱伝達手段の熱がマットの下部(底部)から外部へ無駄に放出されるのを防止できるため、マット表面の温調用熱源の熱利用の効率化が図れる。
上記のように、本発明によれば、人体等の発熱源の表面温度を、短時間で適正なレベルに保てるとともに構造が簡単であって効率の良い温度調整マットを提供することができる。
本発明のよりよい理解のために、添付の図により以下に説明する。なお、以下の各実施形態例の説明において、同一又は共通性を有する構成部位には同一符号を使用して重複説明は省略又は簡略化する。また、添付の図面中の構成要素は必ずしも寸法通りではない。
本発明は熱電素子やヒーターを用いて温度調整が可能な温度調整マットにおいて、寝たときのべたつき感や、温度調整応答性を良くするために、身体接触部部分の熱容量を低下させ、かつ、身体とマットの間の熱交換を輻射によって、または輻射と強制空冷によって得る構成になっている。
本発明の以下に説明される実施形態例にかかる温度調整マット1は、その基本構成要素として、マット内に設けられる温度調整部3と、温度調整部3を加熱冷却するための加熱・冷却手段20と、加熱・冷却手段20を適正に制御し駆動するための制御・駆動ユニット4を有して構成される。また、温度調整部3の加熱冷却方式は、輻射と熱伝導を併用し、加熱冷却の熱源として機能する加熱・冷却手段20の熱利用が水を媒体とする加熱・冷却式のものと空気を媒体とする加熱・冷却式のものとに分けられる。
以下に、本発明に係る温度調整マットの第1の実施形態例を図1〜図9bに基き説明する。先ず、第1の実施形態例の主要構成の温度調整部3、加熱・冷却手段20、制御・駆動ユニット4の各部の構成及び技術の詳細を説明する。図1〜図3は本実施形態例の温度調整マット1の寝具全体の構成を示す。図1は温度調整マット1の全体構成を示す平面図、図2はマット1の側面図であり、斜線は本寝具上に横たわる身体との位置関係を模式的に示している。又、図3は図2のマットの縦断面図を示している。
本実施形態例における温度調整マット1は、睡眠を目的としたマットであり、例えば、仮眠所等で用いられ、その寸法は、例えば短辺が1m、長辺が2mの長方形形状をとる。通常、就寝時には頭寒足熱が求められ、特に夏季には発汗が多い背中部を冷却することが求められ、又、就寝者の頭部位置には通常枕が置かれるので温度調整の機能が求められない。
そのために、本実施形態例においては、温度調整部3は、温度調整機能を持たない第1のマット部2aと第2のマット部2bとに挟まれた背中にあたる部分(図中斜線部)の領域部分とし、この領域部分の温度調整のみを対象としており、温度調整部3は身体に対して背中部を横切る形で構成されている。但し、寒冷地でのマットとしての使用や、事故等により大量の出血をした患者の緊急の加温等の場合に用いるには、マット全長にわたって温度調整部3を設けても良い。或いは、肩や脚が痛く、その部分のみを加熱したいというときには第1のマット部2aと第2のマット部2bに温度調整部3を設ければよく、例えば、脚部が冷えやすい等の時には、第2のマット部2bのみ、又は背中部分と第2のマット部2bに温度調整部3を設ければよい。
本実施形態では、一例として、第1のマット部2aのマット上端からの長さLは40cmに、温度調整部3の長さLは背中部分が快適感を得るための長さとして40〜50cmに採った。温度調整機能の無い第1のマット部2a、第2のマット部2bでは、上部表皮5の下側に、発泡ウレタンやスポンジ等のブロックや細片が詰められたクッション17が設けられている。また、少なくとも温度調整部3には空気流通手段7が積層配置されるが、図3に示す例では、第1のマット部2aと第2のマット部2bにも空気流通手段7が配置され、上部表皮5の直下層のみは、マット全体に空気流通手段7の層を配置し、マット上の人が温度調整部3と第1のマット部2a、第2のマット部2b等の、各マット部間の硬さの違いによる違和感を感じにくくしている。
又、図1、図2に示すように、マットの頭部側左端には、温度センサーからのデータ及び快適な睡眠パターンのための温度調整マット内の空気流通及び温度制御を行うための制御・駆動回路、交流100V電源、AC/DC変換装置等の変換部を収容する制御・駆動ユニット4が設けられ、その下部に加熱・冷却手段20が設けられている。尚、電源コード等の図示は省略されている。そして、図3に示すように、マット下部空間全体は、スプリングユニット等の下部支持手段8で支えられている。
次に温度調整部3を、図4a〜図8を用いて、より詳細に説明する。図4a、4bは、第1の実施形態にかかる温度調整部3の概略構成図を示したものであり、このうち、図4aは、概略斜視図であり、図4bは、温度調整部3のマット横方向断面図(図4aのA−A′断面図)である。
温度調整部3は、マットの加熱・冷却を行う(加熱と冷却を選択的に行う)ための部分であり、人工皮革等の上部表皮5と熱伝達手段9間の輻射による熱伝達と強制空冷(又は強制加熱)による熱伝達とを行う手段を備える。温度調整部3は、図4bに示すように、輻射及び強制加熱・空冷のための熱伝達手段9をマット1の厚み方向のほぼ中間部に備えており、また、該熱伝達手段9の上側の上部流通路28と熱伝達手段9の下側の下部流通路27を通して、マット内を自由に空気を循環させるためのファン等の空気循環手段12、13を有し、熱伝達手段9は加熱・冷却手段20と熱的に接続されている。
温度調整部3は、より詳細には、マット上部と側壁部を気密に覆う上部表皮5、下部を気密に覆う下部表皮11、上部表皮5下に設けられる通気性の高い空気流通手段7、マットの厚さ方向のほぼ中間部の熱伝達手段9、空気循環手段12、13を有して構成され、また、熱伝達手段9は、加熱・冷却手段20とマット側縁部にて接続される。この熱伝達手段9は、マット厚さ方向のほぼ中央部に置かれ、マット内空間を上部空間である上部流通路28と、下部流通路27とに2分している。図4bでは、空気循環通路は往側の通路の上部流通路28と戻り側の通路の下部流通路27とがエンドレス状に直列的に連通接続されることによって形成されている。本例では、空気循環通路の通路幅は図1に示されるL又はほぼLの寸法幅としている。
熱伝達手段9と上部表皮(気密性表皮)5間に挟まれた空間である上部流通路28には、高通気性の機能(空気の流通機能)と、体圧分散機能(身体の支持機能)を持つ空気流通手段7が設けられている。また、熱伝達手段9の左右端部にはマット1内で、強制的に空気を循環させるための、送風・吸引ファンである一対の空気循環手段12、13が設けられ、この一対の空気循環手段12、13に対応させた熱伝達手段9の位置には図4b,図5aに示されるように、貫通孔29、30が設けられている。
下部流通路27は、熱伝達手段9と下部表皮11に挟まれた空間であり、ここには図4bに示すように、良好な通気性を保ちながら熱伝達手段9を支える下部支持手段8が配置されている。本例では下部支持手段8として、複数のスプリングを並べ、そのスプリングの上下端を連籠状に結したスプリングユニットが用いられている。
本例では、図4b及び図8に示されるように、マット1内の内部循環空気は、マット外部に設けられた加熱・冷却手段20と熱的に接続されたヒートシンクからなる内部熱交換手段6により、冷却・加熱される構成となっている。なお、図4bでは空気循環手段12は熱伝達手段9の上側に配置されており、図8では空気循環手段12は熱伝達手段9の下側に配置されているが、空気循環手段12の配置は熱伝達手段9の上側であってもよく、下側であってもよく、同様に、空気循環手段13も熱伝達手段9の上側であってもよく、下側であってもよい。
図5aは温度調整部3に設けられる熱伝達手段9の構成を説明する部分破断斜視図である。図のように熱伝達手段9には、上部流通路28の空気を下部流通路27に導くための貫通孔30と、下部流通路27の空気を上部流通路28に循環させるための貫通孔29があり、図4bに示されるように、これら貫通孔29、30間の熱伝達手段9のほぼ全上面は空気流通手段7により覆われている。また、図4bの例では、上部流通路28の端部には貫通孔29と連通する位置に空気循環手段12が設けられ、下部流通路27の端部には貫通孔30と連通する位置に空気循環手段13が設けられている。つまり、空気循環手段12と空気循環手段13は、下部流通路27と上部流通路28との間の流路の切り替わる位置にそれぞれ設けられている。
次に温度調整部3を構成する各構成要素の材料、構造及び、その機能について詳細に示す。マット本体を包む上部表皮5及び下部表皮11は、合成皮革によって形成することも可能であるが、本例では透湿・透気性が少なく、厚さが0.5〜1mmの織物からなり、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂を数10〜数100μmの厚さに施して気密に構成され、両者はマット下部及び周縁端部(図示せず)は縫製されて気密なマット容器体を構成している。
通気度の高い空気流通手段7は、温度調整マット1の幅方向(短辺方向)の全体に延設されて(上部流通路28の通路空間全体にわたって設けられて)おり、送風・吸引ファンである空気循環手段12及び空気循環手段13を用いた強制通風によって、この中を通る空気の熱を上部表皮5の表面に導き、又、その内部を通して上部表皮5と熱伝達手段9間で効率的に熱交換をさせるものである。また、空気流通手段7には、良好な通風性と低密度、かつ、クッション性の良い構造が求められる。出願人は、開発・試作を繰り返し、以下の構造・構成の空気流通手段7を得るに至った。
空気流通手段7は、図6a〜図6cに示すような、厚さが10〜30mmの立体的な繊維構造体であり(図6cでは内部構造の図示は省略されている)、表裏2枚の繊維の地組織である面状織物部14(上部の格子状繊維)と、該上下の面状織物部14を連結する繊維の連結手段15とからなる。面状織物部14は上下の通気を良くするために、単位面積あたり開口率が70〜80%と高い織物であり、マルチフィラメントからなるポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維や、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド繊維から構成される。
一方、連結手段15は、面状織物部14と一体的に織られ、熱処理によって立体化されるものであるが、本織物の上側に横たわる人体を、上部表皮5を介して、適度の圧縮変形により受け止める必要がある。そのため、繰り返し圧縮歪がかかっても回復する強靭な糸材、具体的には太さが600〜800デニールのポリエチレンテレフタレートや、ポリブチレンテレフタレート等からなる剛直なモノフィラメント繊維体を、図6aに示すように、多少湾曲させて、或いはX字となるようにモノフィラメント繊維体を多数本配置することで構成される。
この空気流通手段7の構造体は織物であるために、通気方向における断面に対する空孔率が80〜95%程度と高く、上下方向(b方向)のみならず、繊維織物の面内方向(a方向)へも空気を流通させることが容易である。また、織物の糸材は細い繊維の集合体であり、構造体の体積あたりの繊維体重量は該体積を繊維と同じ材料の固体で満たした場合の1/10以下であり、マット高さ方向への熱伝導率も熱容量も1/10以下となるため上部表皮5上に横臥する人体の熱はこもらず、上部表皮5裏面から輻射及び送風空気を媒体とする伝熱によって熱伝達手段9に伝えることが出来る。
そして、例えば、30mm厚さの空気流通手段7を用いて、空気を循環させるときには風量として、0.1〜0.5m/secの大風量を得ることが出来、例えば5分間程度の間に快適な冷房効果を得ることが出来る。同様に、表皮5の温度を暖める暖房(加熱)運転の動作時にも短時間で快適な暖房効果を得ることが出来る。ところで連結手段15は、前述のようにマット厚さ方向に密に立って配列されているため、急速冷却等が必要な場合には、より空気の流通を高める必要がある場合もある。この場合には、モノフィラメント繊維体のフィラメントの配列を図6bに示すようにモノフィラメント繊維体の織り方を空隙部18と密集部19になるように疎密に構成する、或いは図6Cに示すように、空気流通手段7の表面の一部を削り取って空気の流れ方向を長手方向とする切り欠き部61を設ければよい。
また、他の空気流通促進手段として、図7に示すように空気流通手段7下に、流通を高めるため、高さが2〜5mm程度で、空気流通性の高い立体織物や、プラスチック材を、ストリップ状に空気流通補助手段53として設けて、空気流通を促進しても良い。
空気流通手段7の空隙を通る通気性(a、bの両方向)は、フラジール法通気度が100cm/cm/sec以上、好ましくは400cm/cm/sec以上あることが好ましく、また、体圧分散の点から、圧縮復元率は75%以上、望ましくは85%以上が好ましい。その理由は、フラジール通気度が100cm/cm/sec以下であるとマット内を循環流通する際の空気抵抗が大きくなり、上部空気循環手段12及び下部空気循環手段13として用いる送風ファンが発熱する、大型化する、騒音が大きくなるためである。
尚、本発明におけるフラジール法通気度の測定は、JIS L1096に規定されるフラジール型通気度計を用いて、オリフィスの前後に生じた圧力差から、織物を通過する空気量(cm/cm/sec)を求めるものである。
空気流通手段7は通常、図3に示すように、温度調整部3の区間においては、熱伝達手段9と上部表皮5との間に、複数枚積層して配置される(仕様によっては単層配置でもよい)が、マットとしてのより快適な弾性を得るために、図5aに示されるように、マットの周囲に木枠等の支持体16を配置し、これに上部表皮5を接着し、剛性を高めた上で空気流通手段7の端部を支持体16に巻き付け折り込む、いわゆる、ハンモック固定をしてもよい。この場合は、上部表皮5と支持体16と下部表皮11とによってマット1の気密な容器体(マット容器体)が形成される。
また、空気流通手段7は立体織物を用いたが、これに限られず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の柔軟なプラスチック材料からなる籠体やメッシュで構成しても良い。この場合は圧縮復元率を高めるために、化学架橋材の添加、電子線照射等の手段で高分子間の架橋を行わせることが良い。
次に加熱/冷却を行うための熱伝達手段9について説明する。本実施形態例で用いた熱伝達手段9は、厚さが2mm、熱伝導率が270W/m・Kの高純度アルミ板からなり、その上面には輻射率が0.95程度の熱吸収手段としての黒色アルマイト加工を、下面は輻射率が0.05程度となるように熱反射手段としての鏡面研磨を施して、冷却時の上部表皮5の裏面から熱伝達手段9への輻射と、加熱時の熱伝達手段9から上部表皮5への輻射との、熱伝達手段9と上部表皮5間の輻射による熱交換を高め、一方、熱伝達手段9の下面は該マット1への外部からの熱の出入りを抑制している。尚、熱伝達手段9の板面は剛性を高め、通風時の空気と板面間の熱交換を促進するためにエンボス等の加工をしてもよい。
熱伝達手段9の両端部にはシロッコファン、クロスフローファン、ターボファン等からなる一対の空気循環手段12、13が設けられている。ファンの固定手段は図示を省略している。
図4bに示されるように、空気循環手段12は、下部流通路27内の空気を吸引して、貫通孔29を通して上部流通路28内に配置された空気流通手段7へと導くためのもので、一方、空気循環手段13は、上部流通路28内の空気流通手段7を通過した空気を第2の貫通孔30を通して下部流通路27へ導く手段である。
なお、本例では空気流通手段7への空気流通を行わせる空気循環手段として、一対の(2個の)空気循環手段12、13を用いたが、空気流通手段7の通気度が高い場合は熱伝達手段9の片端に設けるのみでよく、空気循環手段の吸引静圧が高い場合も同様に、空気循環手段は熱伝達手段9の片端に設けるのみでもよい。
次に熱伝達手段9の下部に設けられる下部支持手段8、下部断熱手段10について説明を加える。下部支持手段8は、図4b、図5bに示されるように、熱伝達手段9の下部に配置され、下部流通路27の空間で空気を流通しながら、熱伝達手段9を支持するための手段であり、例えば、マット1上に寝る人体の体重を柔軟に受け、体圧を分散させる多数の金属スプリングが、これらを整列させるための籠状の枠で支持されたスプリングユニット構造体である。また、下部断熱手段(断熱手段)10は、厚さが2〜3mmのポリエチレンや、ポリウレタンからなる断熱発泡体シートであり、ベッド等の、温度調整マット1の下から侵入する熱を遮断する。
次に熱伝達手段9と、循環空気の熱交換の方法及び加熱・冷却手段20の構成、及び熱伝達手段9と加熱・冷却手段20の接続について図4b、及び、図4bの左端部である当該接続部分の要部拡大斜視図である図8を用いて説明する。
図8に示すように、アルミ板からなる熱伝達手段9の下側には、シロッコファンからなる空気循環手段12が配され、ファン12が回転し、吸引することで空気流通手段7を通って来た空気を熱伝達手段9に設けた貫通孔29を通して下部に導き、下部流通路27へ排出する。空気循環手段12の真下で空気流路(空気循環通路)には、温度調整部3の内部空気、つまり、下部流通路27と上部流通路28を通して流れる循環空気と熱交換するための多数のフィンを有するヒートシンクからなる内部熱交換手段6が設けられている。なお、図8に示される循環空気の流れ方向と図4bに示される流れ方向は互いに逆向きとなっているが、その空気の流れの向きはいずれの方向に設定してもよい。
内部熱交換手段6の背面には、ペルチェ効果を利用した電子冷却器21と、複数のフィンを有するヒートシンクである外部熱交換手段23、軸流ファンからなる外部送風手段24、外部熱交換手段23を覆うケーシング25で構成する加熱・冷却手段20が設けられ、電子冷却器21に電流の極性に応じた直流電流を通すことで、内部熱交換手段6が加熱・冷却され、同時に内部熱交換手段6のフィンも加熱・冷却される。このようにして、マット内を循環している空気は、内部熱交換手段で熱交換されマット内が温度調整されている。
電子冷却器21の構成は公知であり、その詳細は説明しないが、上下一対のアルミナ等のセラミック基板間に、n型、p型の複数の半導体素子を配列配置し、一対のセラミック基板のそれぞれの裏面側(半導体素子の配列面側)に配置された電極を利用してn型、p型の半導体素子を交互に100〜300対、直列に接続して構成された半導体電子デバイスであり、直流電流を通電させると、n型半導体の電子がp型半導体の正孔と結合して、片面で熱を吸収し他面側に放出し、また、電流の極性を反転すると吸熱面と排熱面が入れ変わるため(反転するため)、直流印加電流の極性を制御することにより、冷却と加熱を一つの電子装置で出来るメリットがある。
但し、本例では加熱と冷却の兼用手段としてペルチェモジュールを用いたが、ペルチェモジュールを加熱のために使用した場合には高温劣化しやすいため、シリコンゴム等の絶縁耐熱材料の中にヒーターを埋め込んで構成される面状発熱体を加熱手段として用いることがより好ましい。その場合は、ペルチェモジュールは冷却手段として利用する。
電子冷却器21の外部空気への排熱は、一例として、電子冷却器21と熱伝導性のシリコングリースを介して接続された外部熱交換手段23に、軸流ファン等からなる外部送風手段24を用いて強制通風することで行われる。
図8a〜図8dは電子冷却器21から外部空気への排熱をヒートパイプ63を利用して行う構成の各種実施形態を示すものである。図8a、図8b(図8bは図8aのA−A′断面図である)に示すものは、電子冷却器21の排熱側に取付けられた排熱板70と外部熱交換手段23とをヒートパイプ63によって熱的に接続したもので、外部熱交換手段23は、フィン支持体68に複数の排熱フィン69を取り付け、これらフィン支持体68と排熱フィン69とを外気導入孔67と排出孔71とが形成されているケーシング25内に収容したものである。排熱板70とフィン支持体68とは1本以上(この図では3本)のヒートパイプ63によって接続され、電子冷却器21の排熱はヒートパイプ63を伝わってフィン支持体68側に導かれ、排熱フィン69と外部からの導入空気とが熱交換されて外部へ排出されるものである。
図8cに示されるものは、排熱フィン69からの排熱を強制的に行うファン等の外部送風手段24をケーシング25内に設け、必要に応じ、外部空気を導入する外気導入孔67にフィルタ64を設けたものであり、それ以外の構成は図8a、図8bに示すものと同じである。図8dに示すものは、ケーシング25を省略して(設けないで)排熱フィン69を外部空気中へ露出させたものであり、それ以外の構成は図8a、図8bに示すものと同じである。
なお、前記の図8において、符号の4は制御・駆動ユニットを示し、制御・駆動ユニット4は、外気温、マット装置内部の温度等のセンサーデータや、睡眠温度パターン等により、風量、加熱冷却を行わせる制御回路や、AD変換器等を収容し、かつその表面には図示しないスイッチ等の操作部が設けられている。
図9aは温度調整マット1の第1の制御系統を示す説明図である。マット1内の温度T1を検出するマット内センサー31(図8参照)がマット部中央の上部表皮5と、空気流通手段7との間に設置され、又、室内の温度T2を検出する室内温度センサー32(図8参照)が制御部4上に設置されている。マット内センサー31と室内温度センサー32の出力信号の差が、マイクロコンピューター(CPU)からなる制御部26に所定の周期で入力され、マット内温度T1と室内の温度T2の差が演算され、この温度差と、加熱・冷却手段20の成績指数(吸熱(加熱)熱量と入力電力との関連データ)等の既知のデータに基づいて、電源58から電子冷却器21に供給すべき電力値、加熱・冷却の電流方向を切り替える極性切替スイッチ42のスイッチ動作、空気循環手段12、13の空気供給量(ファンの回転数)、外部送風手段24の空気供給量が、個別に、又、関連性を持って制御できる構成となっている。
本発明の温度調整マット1による身体からの発熱除去、身体への加熱は、基本的に熱伝達手段9と上部表皮5との輻射による熱交換によっている。例えば、冷却を例に取ると、就寝時に体が火照っているときには、空気循環手段12、13の空気供給量を高め、また、身体温度が低温化して熟睡している時には空気供給を止める。このとき、上部表皮5の裏面温度をT1、熱伝達手段9の表面温度をT2とすると、(T1)−(T2)に比例した熱量が身体より輻射により熱伝達手段9へ移動する。
また、この輻射による熱の移動量は、高温側と低温側の物体の輻射能力に比例するため、例えば、熱伝達手段9の上部表面は黒化アルマイト処理(輻射係数;0.95程度)、上部表皮5の裏面は黒色繊維(輻射係数;0.95程度)にして、上部表皮5と熱伝達手段9間の輻射による熱移動を促進し、熱伝達手段9の裏面は鏡面処理することで(輻射係数;0.05程度)、熱伝達手段9の下面側での輻射による熱移動を抑えることが望ましい。
上記構成において移動する熱量は、例えば、身体表面温度が32℃であり、熱伝達手段9の上面温度を28℃と設定した場合には、輻射熱量は20〜23W/mである。この値は、空腹時、仰臥して安静な状態でのエネルギー消費である人間の基礎代謝熱量である58.2W/m/hに較べて十分大きな値であり、安静な状態では循環空気の熱伝導による強制空冷が無くても輻射の熱移動だけで十分な冷却効果が得られることが理解できる。
本温度調整マット1の温度パターン及び各部の制御の一例として、夏場には、例えば、いわゆるV字睡眠パターンとして知られている図9bに示す制御モデルを基本とすることができる。図9bでの温度制御では、(1)就寝直後には身体が活性で高温になっているため、加熱冷却源(冷却モード)を強モード(排熱のための外部送風手段も強モード)、マット内通風のためのファンである空気循環手段も強モードにして、身体を冷却する、(2)しばらくして身体の温度がある程度下がったと想定される時点では、加熱冷却源(冷却モード)を弱モード(排熱のための外部送風手段も弱モード)に切り替えると共に、マット内通風のためのファンである空気循環手段を弱モードに落として、身体の過冷却を防ぐ、(3)そのあと、加熱冷却源(冷却モード)は弱モード(排熱のための外部送風手段も弱モード)に保ちながら、空気循環手段をオフにする、すなわち身体の冷却は熱伝達手段7への身体からの輻射のみとする、(4)更に時間が経過した時点では、全ての電源をオフにして翌朝の起床につなげる。但し、これは一例であって最適な制御の温度パターンは外気温、湿度、マット使用者、使用者の健康状態、マット上の掛け布団等により千差万別であるので、基本パターンをもとに使用者がマイコンの設定を最適化すると良い。
図10は本発明の第2の実施形態例に係る温度調整マットの要部概略構成図であり、救急用のストレッチャーマットに適用したもので、マット内の空気循環機構、及び加熱・冷却手段20の取り付け方の変形例を示したものである。
この実施形態例においては、マット全体が脚60a付きの台60上に置かれており、熱伝達手段9の中央部の複数箇所に、熱伝達手段9の下部空間である下部流通路27から上部空間の上部流通路28へ空気を流通させる貫通孔29が、一方熱伝達手段9の両端部に、上部空間から下部空間へと空気を流通させる貫通孔30がそれぞれ設けられている。又、空気循環手段12はベローズ等の伸縮性のあるパイプ59によって熱伝達手段9とは離間し、下部断熱手段上に載置されている。なお、図10では下部断熱手段の図示は省略されているが、実際には図3に示されるように、下部表皮11の上側に下部断熱手段10が配置される。下部断熱手段10の図示が省略されている他の図においても、実際には例外的な仕様の場合を除き、下部表皮11の上側に部断熱手段10が配置される。
更に、マット1の中央部には加熱・冷却手段20が、下部表皮11、台60の貫いて台60の下部に設けてあり、フィンである内部熱交換手段6がその上部の下部流通路27に設けられている。この構成では、流通抵抗を持つ空気流通手段7内を流通する距離が中央から片端までのマット幅のほぼ半分となるため、加熱・冷却時間が小さくなる、空気循環のためのファンの負荷が減少する、騒音が少なくなる、等の特徴がある。
図11aは本発明の第3の実施形態例に係る温度調整マットの概略構成斜視図である。本実施形態例においては、熱伝達手段9が管路としての水管72を設けた熱伝導性材からなる。水管72と加熱・冷却手段20は水管72を通る熱媒体(ここでは水)を介して熱的に接続されており、加熱・冷却手段20から熱伝達手段9への冷却や、加熱の熱移動が水管72を通した水によって行われること、騒音防止のための通風整流手段34を設けたこと等が前述した第1、第2の各実施形態例と異なる。
次に本第3の実施形態例に用いた熱伝達手段9及び加熱・冷却手段20、通風整流手段34について詳細に説明を加える。
第3の実施形態例における熱伝達手段9は、上面に熱吸収手段としての黒化酸化膜を設け、下面は熱反射手段としての鏡面研磨を施し、空気が流通するための貫通孔29が設けられた厚さが1.5〜2mmの銅板である。また、その端部(図の左端)にはシロッコファンから成る空気循環手段12が各貫通孔29に対応した位置に設けられており、熱伝達手段9の他端(図の右端)側にはエアコン等の空調機に用いられ平面状に送風することのできるクロスフローファンからなる空気循環手段13が設けられている。
また、クロスフローファン13の外側には気体の流通を促進し、騒音を減らすための、内部に湾曲したアルミ板からなる通風整流手段34が設けられている。前記熱伝達手段9の板の裏面に、直径が3〜5mmの蛇行銅管(水管72)がロー付けにより固定され、その端部には、着脱自在な雌雄一対の逆止弁を持つコネクターからなる熱媒体接続手段35が設けられ、蛇行銅管は熱媒体接続手段35を介して加熱・冷却手段20に熱的に接続されている。
図11bは第3の実施形態例における装置の加熱冷却機構の全体構成を示した図である。図に鎖線で示す加熱・冷却手段20は、循環する熱媒体を貯える水タンク36、流体圧送ポンプ37、内部に蛇行通水路を有して循環水と熱交換を行うためのアルミ製で内部に水路を持つ内部熱交換手段として機能する循環水熱交換手段38、電子冷却器21、放熱フィンを有するアルミヒートシンクからなる外部熱交換手段23、軸流ファンである外部送風手段24、を有して構成される。
図12は第3の実施形態例の温度調整マットの動作を説明する断面図である。図11bを参照して、まず、水タンク36に蓄えられた水は、流体圧送ポンプ37によって温度調整部3内の蛇行通水路72を通り循環水熱交換手段38に導かれる。循環水熱交換手段38内の水は、流路の中間部に設けられた温度センサー40の検出温度を基に制御回路により演算された所定の電流・電圧値になるように電子冷却器21を制御して、加熱或いは冷却される。一方、電子冷却器21によって、排熱された熱は外部熱交換手段23を通して外部送風手段24によって外部に放散される。
次に本温度調整マットの動作を、温度調整マットの制御系統を示す図13を用いて説明する。制御部26に設けられた図示しない電源スイッチをオンにすると、マット部中央の上部表皮5の温度T1を検出するマット内センサー31、制御部上の室内の温度T2を検出する室内温度センサー32、水タンク36中の水温T3を検出する循環水温度センサー40が動作し、それぞれの出力信号データが、マイクロコンピューター(CPU)からなる制御部26に送られる。
制御部26ではこれらのデータと、予め、メモリー41に記憶された所定の演算アルゴリズムに基づいて、電源58から極性切替スイッチ42、電子冷却器21に供給すべき電力値、空気循環手段12、13に流す電流値、流体圧送ポンプ37の送水量、外部送風手段24の空気供給量を決定し、それぞれを駆動し、マット上に横臥する身体下の上部表皮5の温度を所定の値に、或いは温度パターンに制御する。
本例のように熱媒体として比熱の高い水を使った構成の場合、加熱/冷却時にタンク36内の水全体が一定温度になる時間が多少かかるが、熱伝達手段9の銅、アルミ等の熱伝導板の均熱性が高まり、快適性が高まる利点がある。
図14a〜図16は、本発明の第4の実施形態例の温度調整マットの構成に関するものである。第4の実施形態例においては熱伝達手段9が内部に循環系の流通路を持ち、また、熱輻射・反射機能を設けたプラスチック袋を用いたシステムであること、下部流通路27、下部支持手段8、下部断熱手段10が複合化されていることが上記第1〜第3の各実施形態例と異なる。
図14aは温度調整部3の断面図を示し、図14bは下部流通路27の構成を示し、図15は熱伝達手段9の概略構成の斜視図を示し、図16は袋体を構成するプラスチックシートの断面構成を示したものである。
まず、温度調整部3の構成を図14aを用いて説明する。この温度調整部3は熱伝達手段9として、図15に示すような通水流通自在な袋体50を用い、加熱・冷却手段20は第3の実施形態例で示したものと同じである。袋体50は、塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ビニル等の熱可塑性材料や、スチレン・ブタジエン・スチレンゴム共重合体、天然ゴム等のゴム材料からなる上下2枚のプラスチックシートを熱融着、超音波融着等の融着手段や、接着材により接着で通水隔壁47を作り、熱媒体流通路46を形成したものである。
この袋体50は、加熱・冷却手段20とコネクターからなる熱媒体接続手段35を介して接続され、加熱・冷却手段20で加熱又は冷却される熱媒体の水を循環することで熱伝達手段9を所定の温度に調整する。
なお、袋材を構成する2枚のフィルムのうち、上部袋体基材48は、冷却時には身体から放射される赤外線を効率よく吸収する熱吸収手段としてのカーボンブラック等を配合したプラスチック/ゴム等の合成樹脂、或いは図16に示すように、黒色のフィルムや、カーボンクロスを載せた赤外線吸収手段65を有する合成樹脂であり、下部袋体基材49は上部袋体基材48側から輻射されて来る赤外線を受け、その赤外線を袋体50を貫通して上部に反射するために熱反射手段としてのアルミ箔等の赤外線高反射手段62をプラスチックシート体の底部に設けたものである。
この袋体50には、下部流通路27からの空気を上部流通路28に導く貫通孔30と、上部流通路28内の空気流通手段7を通過した空気を上部から下部に導く貫通孔29が設けられている。シロッコファンからなる空気循環手段12は、図14aに示すように、袋体50に設けられた貫通孔29の下部に、袋体50とは離間して設けられており、ファンの吸引部を上方にし、吹き出し口を下部流通路27に接続されている。尚、図14bは下部断熱手段10の内部構成を示している。
下部断熱手段10は、発泡ウレタンや、軟質ウレタンや、塩化ビニル樹脂からなり、図14bに示されるように、下部断熱手段10に、凹部70が加工されて下部流通路27が形成される。この例では、下部断熱手段10の厚さは30mm程度と厚く、例えば、発泡ウレタンを使用することにより、マットの良好なクッション性が得られる。また、下部流通路27は、複数の柔軟なパイプを用いて構成し、このパイプを下部断熱手段10に埋め込んだ構成としてもよい。下部流通路27をこのような構成とすることで、マットのクッション性、快適性が良くなる。また、空気循環手段12を熱伝達手段9に固定しない構造にすることで、組立てが容易になるメリットが得られる。なお、図14bでは、図示を簡易化するために、熱伝達手段9は平板状に記載されているが、実際は図15に記載された袋体50の形態のものである。
図14aは第4の実施形態例の作用を構成と共に示したものである。身体温度より熱伝達手段9の温度が低い冷却時には、身体66から放射される熱は、上部表皮5を通して、その裏面に伝達され、その多くは赤外線の形で上部表皮5の裏面からの輻射により、さらに、熱伝導、対流により立体織物等からなる空気流通手段7に伝えられる。上部表皮5及び空気流通手段7は、比熱、熱伝導率がいずれも低い(保有熱容量が低い)ため、身体の熱を受けてもその熱を保有蓄熱せずに、輻射の形で直ちに熱伝達手段9へと熱を供給する。
空気循環手段12から空気流通手段7内へと送られる風は上部表皮5の裏面において、熱を奪い、熱伝達手段9の袋体50へ熱を伝達する。熱伝達手段9の表面では、輻射によって、或いは空気との熱交換によって伝えられる熱を吸収し、袋体50内部の流通している熱媒体(この例では水)に伝え、熱媒体流通路46、加熱・冷却手段20を経由して排熱される(図11b参照)。
身体温度より熱伝達手段9の温度が高い加熱時には、この逆のプロセスで加熱・冷却手段20から、熱媒体流通路46を通して、熱伝達手段9に送られた温水からの熱は、上部表皮5を通して、身体へと伝達される。
図17a、図17bは、本発明にかかる空気流通手段7への空気の循環方法の別の実施形態例を示したものである。すなわち、本実施形態例においては空気の循環方向が上下ではなく、空気流通手段7の置かれている上部流通路28と同一高さにあり同一面内での循環である。
図17aは空気流通の原理を示した概念図であり、図17bは温度調整部の断面図である。本例は、第3の実施形態例に用いられている熱伝達手段9を例として使用したが、他の実施形態例に示されているものでもよく、熱伝達手段9の構成自体は特に限定されない。
図17a、図17bに示されるように、空気流通手段7は、加熱・冷却手段20(図17a、図17bには図示せず)と熱的に接続された熱伝達手段9上に載せられ、そのほぼ中央部において、温度調整部3を横断する方向に伸張する隔壁54によって記号Aで示すものと、記号Bで示すものに2分されている。隔壁54は、ここの例では、変形容易な、軟質発泡ポリウレタン樹脂によって構成されている。また、シロッコファンからなる一対の空気循環手段12が、図示しない固定手段によりマット内に固定されている。一対の空気循環手段12のうちの一方は、記号Aで示す空気流通手段7の一端側(図17aでは右端側)に配置され、他方の空気循環手段12は記号Aの空気流通手段7における空気循環手段12の前記配置位置とは反対側(対角側)となる記号Bで示す空気流通手段7の端部側(図17aでは左端側)に配置されている。
なお、空気循環手段12の吸引口55は、隔壁54の延伸方向(伸張方向)に対して直交する方向に向けられ、図17aに示されるように、記号Aで示す空気流通手段7から、右端面に排出される空気を吸引し、ファン羽根部を収容する吹き出し口56から、記号Bで示す空気流通手段7内へと返す。また、左端では同様に記号Bで示す空気流通手段7からの気流をAに返すことで循環が面内で行われる。図17bに示されるように、マット下部には加熱・冷却手段20が、マット下部から下部断熱手段10、下部表皮11を貫いて設けてあり、フィンである内部熱交換手段6が上部流通路28内の空気流通手段7の前側に設けられている。この実施形態例の構成では、空気循環の流通が全て、身体の直下で生じるため短時間にマット内温度を調整することが可能となる。
尚、本例の熱伝達手段9は、厚さが30mm程度で、クッション性の良い材料、からなる下部断熱手段10上に置かれている。また、ファンである空気循環手段12を2台使用し、それぞれ空気流通手段7の両端に配置したが、空気流通手段内の空気抵抗に対して、ファンの静圧が高く、空気が良好に流通すれば一台でよい。
このように空気循環を面内で行わせる場合には、マットの薄型化が出来るメリットが生ずる。
なお、本発明は上記の各実施形態例に示された構成に限定されず、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記第3の実施形態例や、図4に示される実施形態例では熱媒体に水を使用しているが、水に限らず、熱容量が高く、熱伝達率が良い液体なら同様の効果が得られる。
また、上記第1、第2の各実施形態例では、下部支持手段8によって熱伝達手段9を支持したが、例えば、図14aに示されるように下部断熱手段10を肉厚に形成して、下部断熱手段10によって熱伝達手段9を支持するようにし、図14bに示されるように、下部断熱手段10に下部流通路27を形成するようにしてもよい。
本発明に係る温度調整マットの第1の実施形態例を示す概略構成の平面図である。 第1の実施形態例の温度調整マットの概略側面図である。 第1の実施形態例の温度調整マットの概略縦断面図である。 第1の実施形態例の温度調整マットにおける温度調整部の概略構成説明図である。 図4aのA−A′断面図である。 第1の実施形態例における温度調整マット内の熱伝達手段の一構成例を示す説明図である。 第1の実施形態例における温度調整マットの温度調整部の部分の内部構成のを示す説明図である。 本発明の一実施形態例における空気流通手段の構造図である。 空気流通手段の他の実施形態例を示す説明図である。 空気流通手段のさらに他の実施形態例を示す説明図である。 空気流通手段に空気流通補助手段を設けた実施形態の説明図である。 加熱・冷却手段とマットの熱的接続の構成の一実施形態の説明図である。 電子冷却器から外部空気への排熱を行う外部熱交換手段の一実施形態を示す説明図である。 図8aのA−A′断面図である。 電子冷却器から外部空気への排熱を行う外部熱交換手段の他の実施形態を示す説明図である。 電子冷却器から外部空気への排熱を行う外部熱交換手段のさらに他の実施形態を示す説明図である。 温度制御系統の一実施形態例を示す説明図である。 本実施形態例の温度調整マットの温度制御に適用される温度調整パターンの一例を示した図である。 本発明の温度調整マットの第2の実施形態例の構成説明図である。 本発明の温度調整マットの第3の実施形態例の構成説明図である。 第3の実施形態例での加熱・冷却手段と熱伝達手段との全体的な接続構成を示した図である。 第3の実施形態例における温度調整部の構成を動作とともに示す断面図である。 第3の実施形態例の温度調整マットの制御系統を示した図である。 本発明に係る第4の実施形態例の温度調整マットにおける温度調整部の概略構成図である。 第4の実施形態例の温度調整マットにおける熱伝達手段と下部断熱手段との関連構成の説明図である。 第4の実施形態例の温度調整マットで使用される熱伝達手段の構成説明図である。 第4の実施形態例の袋体の熱伝達手段に使用される袋体材料の断面構成を示す図である。 本発明に係る温度調整マットの他の実施形態例の構成を示す図である。 図17aに示される温度調整マットの温度調整部の概略断面図である。
符号の説明
1 温度調整マット
3 温度調整部
5 上部表皮(気密性表皮)
6 内部熱交換手段
7 空気流通手段
9 熱伝達手段
10 下部断熱手段(断熱手段)
12、13 空気循環手段
18 空隙部
20 加熱・冷却手段
27 下部流通路
28 上部流通路
50 袋体
62 赤外線高反射手段(熱吸収手段)
65 赤外線高吸収手段(熱反射手段)

Claims (12)

  1. マット内に空気が循環する空気循環通路が形成され、この空気循環通路を流通する空気温度の調整手段を備えて成る温度調整マットにおいて、少なくとも前記空気循環通路が形成される部位のマットの上側の表皮は気密性の表皮に形成して当該マット表面の気密性表皮が前記空気循環通路の少なくとも一部区間の通路壁と成し、このマット表面の気密性表皮を通路壁とした部分の空気循環通路内には空隙を有し該空隙を通しての空気の流通機能とマットの上側に寝る人間の身体を支持する支持機能とを兼備した空気流通手段が設けられ、マットの上側に寝る身体の熱と前記空気循環通路を流通する空気の熱との熱交換が前記マット表面の気密性の表皮を介して直接的に行われる構成としたことを特徴とする温度調整マット。
  2. 空気流通手段は、通気度が100cm/cm/sec以上であって、圧縮復元率が75%以上の立体形状をした部材によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の温度調整マット。
  3. 空気循環通路には、加熱と冷却の駆動が選択的に制御されて加熱と冷却の発熱駆動を選択的に行い空気循環通路を流通する空気と熱交換して流通空気を加熱又は冷却する内部熱交換手段が配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の温度調整マット。
  4. 空気循環通路の往き側の通路と戻り側の通路との流路の切り替わり部の少なくとも一箇所には空気を強制的に循環流通させる空気循環手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の温度調整マット。
  5. マット表面の気密性表皮を通路壁としている区間の空気循環通路の底部には加熱と冷却の駆動が選択的に制御されて加熱と冷却の発熱駆動を選択的に行い前記マット表面の気密性表皮の熱との間で熱交換を行う熱伝達手段が設けられ、前記マット表面の気密性表皮と熱伝達手段とは空気循環通路に設けられた空気流通手段の空隙を介して輻射による熱交換を行う構成とした請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の温度調整マット。
  6. 熱伝達手段はマット厚の上下間に上面がマットの上側の気密性表皮と対向させて設けられ、空気循環通路は前記熱伝達手段の上面の上側に形成される上部流通路と、熱伝達手段の下面の下側に形成される下部流通路とを連続させた流通路と成し、マットの上側の気密性表皮とこれに対向する前記熱伝達手段の上面とが上部流通路の通路壁を形成していることを特徴とする請求項5記載の温度調整マット。
  7. 熱伝達手段の下面は断熱手段によって支持されており、該断熱手段内に空気循環通路の下部流通路が形成されていることを特徴とする請求項6記載の温度調整マット。
  8. 熱伝達手段の上面はマットの上側の気密性表皮と間隔を介して対向させて設けられ、該マットの上側の気密性表皮と前記熱伝達手段との間の空間部は隔壁によって往き側と戻り側の流通路に区分されて前記熱伝達手段の上側の同一面上に空気循環通路が形成されていることを特徴とする請求項5記載の温度調整マット。
  9. 熱伝達手段は加熱・冷却手段に熱的に接続され、熱伝達手段は加熱・冷却手段を熱源とする熱によって加熱と冷却の発熱駆動が行われる構成とした請求項5乃至請求項8のいずれか1つに記載の温度調整マット。
  10. 熱伝達手段は偏平形状を呈して内部に熱媒体を循環流動させる通路が形成された合成樹脂製の袋体であり、この袋体内の通路を流通する熱媒体の熱によって熱伝達手段の加熱と冷却の発熱駆動が行われる構成とした請求項5乃至請求項9のいずれか1つに記載の温度調整マット。
  11. 熱伝達手段の上面側には熱の吸収を促進するための熱吸収手段が付加され、熱伝達手段の下面側には熱の反射を促進する熱反射手段が付加されていることを特徴とする請求項5乃至請求項10のいずれか1つに記載の温度調整マット。
  12. 熱伝達手段の下面には管路が設けられ、この管路を流通する熱媒体の熱によって熱伝達手段の加熱と冷却の発熱駆動が選択的に行われる構成とした請求項5乃至請求項9のいずれか1つに記載の温度調整マット。
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